JPH07102792B2 - 副変速機および無段変速機を備えた車両用変速機の制御方法 - Google Patents

副変速機および無段変速機を備えた車両用変速機の制御方法

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JPH07102792B2
JPH07102792B2 JP61270688A JP27068886A JPH07102792B2 JP H07102792 B2 JPH07102792 B2 JP H07102792B2 JP 61270688 A JP61270688 A JP 61270688A JP 27068886 A JP27068886 A JP 27068886A JP H07102792 B2 JPH07102792 B2 JP H07102792B2
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gear
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、副変速機および無段変速機を有する車両用変
速機の制御方法の改良に関するものである。
従来技術 2段以上の前進ギア段に切り換えられる副変速機と変速
比が連続的に変化させられる無段変速機とを有する車両
用変速機と、車両の走行レンジを切り換えるために操作
されるシフトレバーと、実際のアクセルペダル操作量お
よび車速に基づいて目標入力軸回転速度を決定し且つそ
の目標入力軸回転速度と実際の入力軸回転速度とを一致
させるように前記無段変速機の変速比を調節する変速比
調節手段とを備えた車両が知られている。たとえば、本
出願人が先に出願した特願昭60−81792号に記載された
ものがそれである。このような車両においては、たとえ
ば、実際のアクセルペダル操作量および車速に基づいて
目標入力軸回転速度を決定し且つ該目標入力軸回転速度
と実際の入力軸回転速度とを一致させるように前記無段
変速機の変速比が調節される。
発明が解決すべき問題点 ところで、前記シフトレバーが高速レンジへ操作された
ときには前記副変速機の高速側ギア段が専ら維持される
形式の車両においては、シフトレバーが高速レンジへ操
作されると車両の変速機全体の変速比は専ら無段変速機
により変化させられて、副変速機の変速比は高速側ギア
段に対応した値に固定される。また、通常、副変速機は
遊星ギア装置から構成され、上記高速側ギア段が成立さ
せられた状態では遊星ギアがサンギアおよびリングギア
と相対回転しない状態で互いに噛み合っている。このた
め、そのように相対回転しない状態で常時噛み合ってい
る噛合部分には、車両の走行に伴い微動振動による摩擦
が継続的に加えられて長時間連続運転等をした場合局部
摩耗が生じるとともに、この摩耗に起因して噛み合いが
不正確となり低速ギア段ではギアノイズが生じる不都合
があった。
問題点を解決するための手段 本発明は以上の事情を背景として為されたものであり、
その要旨とするところは、2段以上の前進ギア段に切り
換えられる副変速機と変速比が連続的に変化させられる
無段変速機とを有する車両用変速機と、車両の走行レン
ジを切り換えるために操作されるシフトレバーと、実際
のアクセルペダル操作量および車速に基づいて目標入力
軸回転速度を決定し且つ該目標入力軸回転速度と実際の
入力軸回転速度とを一致させるように前記無段変速機の
変速比を調節する変速比調節手段とを備え、前記シフト
レバーが高速レンジへ操作されたときには前記副変速機
の高速側ギア段が専ら維持される形式の車両において、
前記副変速機のギア段を切り換えるための制御方法であ
って、(a)前記アクセル操作量の変化速度が予め定め
られた値を超えたことを判定する工程と、(b)前記ア
クセル操作量の変化と関連して前記変速比調節手段によ
り調節されるべき前記無段変速機の変速比の増加割合が
前記副変速機の高速側ギア段の変速比から低速側ギア段
の変速比への増加割合に対して同等以上であることを判
定する工程と、(c)前記シフトレバーが高速レンジへ
操作され且つ前記アクセル操作量の増加速度が前記予め
定められた値を超えた場合において、アクセルペダル操
作量の変化と関連して前期変速比調節手段により調節さ
れるべき前期無段変速機の変速比の増加割合が前記副変
速機の高速側ギア段の変速比から低速側ギア段の変速比
への増加割合に対して同等以上であると判定されたとき
には、前記無段変速機の変速比調節に替えて前記副変速
機のギア段を高速側ギア段から低速側ギア段へ切り換え
るシフト工程とを、含むことにある。
作用および発明の効果 このようにすれば、シフトレバーが高速レンジへ操作さ
れ且つ前記アクセルペダル操作量の増加速度が予め定め
られた値を超えた場合において、アクセルペダル操作量
の変化と関連して変化させられるべき無段変速機の変速
比の増加割合が前記副変速機の高速側ギア段の変速比か
ら低速側ギア段の変速比への増加割合に対して同等以上
であるときには、シフト工程において、前記無段変速機
の変速比変化に替えて前記副変速機のギア段が高速側ギ
ア段から低速側ギア段へ切り換えられる。このため、高
速レンジにおいても副変速機の低速側ギア段を通して動
力が伝達されるので、副変速機において互いに噛み合う
遊星ギアとサンギアおよびリングギアとが高速レンジで
も相対回転させられる。したがって、微動振動による局
部摩耗やこれに起因して噛み合いが不正確となりギアノ
イズが生じる不都合が解消されるのである。
ここで、前記シフト工程では、好適には、前記シフトレ
バーが高速レンジへ操作され且つ前記アクセルペダル操
作量の減少速度が予め定められた値を超えた状態で、そ
のアクセルペダル操作量の変化と関連して変化させられ
るべき無段変速機の変速比の減少割合が前記副変速機の
低速側ギア段の変速比から高速側ギア段の変速比への減
少割合に対して同等以上であるときには、前記無段変速
機の変速比変化に替えて前記副変速機のギア段が低速側
ギア段から高速側ギア段へ切り換られる。このような場
合には、無段変速機の変速比増加方向および減少方向に
おいて無段変速機の変速比変化に替えて副変速機のギア
段が低速側ギア段と高速側ギア段との間で往復させら
る。
また、前記シフト工程では、好適には、前記副変速機の
ギア段の切り換えが所定時間毎に行われ、また、車速が
所定値以下或いは所定値以上の場合において前記副変速
機のギア段の切り換えが行われ、また、前記アクセルペ
ダル操作量が所定値以下或いは所定値以上において前記
副変速機のギア段の切り換えが行われる。
実施例 以下、本発明の一適用例を示す図面に基づいて詳細に説
明する。
第2図において、車両のエンジン10は、ロックアップク
ラッチ付フルードカップリング12を介して無段変速機14
の入力軸16に連結されている。入力軸16には、油圧シリ
ンダ18によってV溝幅すなわち伝動ベルト20の掛り径が
変更される可変プーリ22が設けられており、また出力軸
24には、油圧シリンダ26によってV溝幅が変更される可
変プーリ28が設けられている。したがって、入力軸16に
伝達された回転力は可変プーリ22および28に巻き掛けら
れた伝動ベルト20を介して出力軸24に伝達されるととも
に、後段の副変速機30に伝達される。
副変速機30は、第3図に詳しく示すように、第1サンギ
ア31、出力軸24に固定された第2サンギア32、リングギ
ア33、第1サンギア31およびリングギア33と噛み合い且
つキャリア34により回転可能に支持された第1遊星ギア
35、第2サンギア32および第1遊星ギア35と噛み合い且
つキャリア34により回転可能に支持された第2遊星ギア
36などから成るラビニヨオ型複合遊星歯車装置を含む。
そして、出力軸24と第1サンギア31との間を摩擦係合さ
せるための多板式の高速段用クラッチ38、第1サンギア
31の回転を阻止するためにそれと摩擦係合させられるバ
ンド式の低速段用ブレーキ40、リングギア33の回転を阻
止するためにそれと摩擦係合させられる多板式の後進用
ブレーキ42が油圧アクチュエータ39、41、43によって択
一的にそれぞれ作動させられるようになっている。それ
ら高速段用クラッチ38、低速段用ブレーキ40、後進用ブ
レーキ42が択一的に作動させられることにより、第4図
に示すように、副変速機30の変速比Rfが切り換えられ、
あるいは正転、逆転が切り換えられるようになってい
る。ここで、第4図において、ρはZs1/Zr、ρはZ
s2/Zrである。但し、Zs1は第1サンギア31の歯数、Zs2
は第2サンギア32の歯数、Zrはリングギア33の歯数であ
る。
ベルト式無段変速機14の出力軸24は副変速機30の入力軸
を構成し、また副変速機30内の遊星ギアを支持するキャ
リア34は出力軸を構成するので、副変速機30の変速比Rf
はキャリア34の回転数で出力軸24の回転数を除した値と
なる。このキャリア34に伝達された回転力は中間歯車4
6、48および終減速機50を経て、一対の車両の駆動輪52
にそれぞれ伝達されるようになっている。
可変プーリ22および28の近傍には、それら可変プーリ22
および28の回転速度に対応した周波数のパルス信号SP1
およびSP2をコントローラ54へ出力するための入力軸回
転センサ58および出力軸回転センサ60が設けられてい
る。また、中間歯車46の近傍には、中間歯車46の回転速
度に対応した周波数のパルス信号SVをコントローラ54に
出力するための車速センサ62が設けられている。また、
エンジン10の図示しない給気配管に設けられてアクセル
ペダル63の操作により連動して開かれるスロットル弁に
は、スロットルセンサ64が設けられており、そのスロッ
トルセンサ64からはスロットル弁開度θを表わすスロッ
トル信号Sθがコントローラ54に供給される。更に、本
適用例においては各走行レンジへ切り換えるためのシフ
トレバー66が設けられており、そのシフトレバー66の操
作位置を検出する操作位置センサ68からは、シフトレバ
ー66の操作位置Pshを表わす信号SPがコントローラ54に
供給される。このシフトレバー66は油圧回路70内のマニ
アルバルブと機械的に関連させられており、ニュートラ
ルレンジに操作されたときには、高速段用クラッチ38、
低速段用ブレーキ40、後進用ブレーキ42をそれぞれ作動
させるための油圧アクチュエータのいずれにも油圧が供
給されることを阻止するが、後進レンジに操作されたと
きには、後進用ブレーキ42を作動させる油圧アクチュエ
ータ43のみに作動油を供給させる。また、シフトレバー
66が前進レンジのうちの高速レンジまたは自動変速レン
ジに操作された場合には、高速段用クラッチ38および低
速段用ブレーキ40を作動させるそれぞれの油圧アクチュ
エータ39、41のいずれかに作動油が供給されることを許
容する。それらの油圧アクチュエータ39、41には、油圧
回路70に設けられたギアシフト用切換弁装置72の作動に
応答して、択一的に油圧が供給されるようになってい
る。更に、シフトレバー66が前進レンジのうちの低速レ
ンジに操作された場合には、低速段用ブレーキ40を作動
させる油圧アクチュエータ41のみに作動油が供給される
ことを許容し、低速ギア段が維持されるようにする。
また、油圧回路70は、出力軸24に設けられた油圧シリン
ダ26に無段変速機14の実際の変速比およびエンジン10の
出力トルクに対応して調圧されたライン油圧を供給し、
伝動ベルト20の張力を必要かつ充分に制御する。また、
油圧回路70は、入力軸60に設けられた油圧シリンダ18に
関して、シフト方向切換弁74の作動に応答して、作動油
を供給しあるいは排出し、また、シフト速度切換弁76の
作動に応答して油圧シリンダ18への作動油流入速度ある
いは油圧シリンダ18からの作動油排出速度を変化させ
る。なお、油圧ポンプ78はエンジン10などによって駆動
されることにより、オイルタンク80内の作動油を油圧回
路70に圧送するものであって油圧回路70の油圧源として
機能する。
前記コントローラ54は、CPU、ROM、RAMを含む所謂マイ
クロコンピュータであって、RAMの記憶機能を利用しつ
つROMに予め記憶されたプログラムに従って入力信号を
処理し、副変速機30のギア段を自動シフトさせるために
ギアシフト用切換弁装置72の作動を制御する一方、無段
変速機14の変速比を最適値に変化させるためにシフト方
向切換弁74およびシフト速度切換弁76の作動を制御す
る。
以下、本適用例の作動の要部を第1図のフローチャート
に従って説明する。
第1図は、車両のトランスミッション全体の変速比を制
御するための制御ルーチンの要部であって、シフトレバ
ー66が高速レンジへ操作されたときに実行される高速レ
ンジ用制御ルーチンを示している。ステップS0の前には
図示しないステップが実行されることにより車速V、ス
ロットル弁開度θ、入力軸16の回転速度Nin、出力軸24
の回転速度Nout、シフトレバー66の操作位置Pshが信号S
P1、SP2、Sθ、SV、およびSPに基づいて既に読み込ま
れるとともに、ステップS0においてスロットル弁開度θ
の変化速度、すなわちスロットル弁開度θを開く方向
の変化速度或いはスロットル弁開度θを閉じる方向
の変化速度などが前以って算出されている。
ステップS1においては、シフトレバー66が高速レンジへ
操作されたときの初回のサイクルの実行であるか否かが
判断される。初回であると判断された場合には、ステッ
プS13が実行されることにより、副変速機30が高速ギア
段へ切り換えられ且つフラグFの内容が「0」に設定さ
れるとともに、ステップS14が実行されることにより予
めROMに記憶された複数種類の関係を示すデータマップ
から高速ギア段にて走行する場合に対応した高速ギア段
用データマップが選択され、ステップS8が実行されるこ
とにより上記高速ギア段用データマップから車速Vおよ
びスロットル弁開度θに基づいて目標回転速度Nin
決定されるとともに、その目標回転速度Nin と無段変
速機14の入力軸16の実際の回転速度Ninとが一致するよ
うに無段変速機14の変速比γ(=Nin/Nout)が制御され
る。上記データマップは、副変速機30の高速ギア段にて
車両を走行させた場合にエンジン10を最小燃費率曲線上
で作動させるために予め求められた関係を表すものであ
って、たとえば第5図に示す関係を示すものである。図
において、γmin highは無段変速機14の変速比の最小値
を示し、γmax highは無段変速機14の変速比の最大値を
示す。これらγmin highを示す線とγmax highを示す線と
の間の領域内で目標回転速度Nin が決定される。
しかし、ステップS1において初回のサイクルの実行では
ないと判断された場合、すなわち既に上記ステップS13
以下の実行によりシフトレバー66の高速レンジへの操作
に応答して副変速機30が一旦高速ギア段へ切り換えられ
た後の場合では、ステップS2において前記フラグFの内
容が「0」であるか否か、すなわち副変速機30が高速ギ
ア段へ切り換えられた状態であるか否かが判断される。
このフラグFの内容が「1」であれば低速ギア段を示
し、「0」であれば高速ギア段を示す。当初は、高速ギ
ア段へ切り換えられた状態であるので、ステップS3以下
が実行される。ステップS3では、アクセルペダル63の踏
み込み速度、すなわちスロットル弁開度θを開く方向の
変化速度が予め定められた一定の値opよりも大き
いか否かが判断されるとともに、ステップS4では、スロ
ットル弁開度θの変化前の無段変速機14の変速比γ
と、スロットル弁開度θの変化後の値に基づいて後述
のステップS8の実行により調節されるべき無段変速機14
の変速比γとの間の増加割合γ2、すなわちアク
セルペダル63の踏み込み前のスロットル弁開度θに対応
して制御されていた無段変速機14の変速比γとアクセ
ルペダル63の踏み込み後のスロットル弁開度に対応して
得られるべき無段変速機14の変速比γとの間の変化率
γ2が、算出される。上記変速比γおよび変速比
γはたとえば高速ギア段用データマップに基づいて決
定される。しかし、変速比γはスロットル弁開度θの
変化前の実際値が検出されてもよい。たとえば、車速が
V1、スロットル弁開度がθからθへ変化した場合に
は、上記変速比の変化は第5図のA1点からA2点への変化
に対応する。そして、ステップS5において、上記変化率
γ2が副変速機30の高速ギア段における変速比Rf
high(=1)と低速ギア段における変速比Rflow(=1
+ρ1)との間の変化率Rlow(=Rflow/Rfhigh)以
上であるか否かが判断される。
上記ステップS3およびS5における判断のいずれかが否定
された場合には前記ステップS8における無段変速機の変
速比制御が実行される。しかし、ステップS3およびS5に
おける判断のいずれもが肯定された場合には、ステップ
S6において副変速機30が低速ギア段へ切り換えられ、且
つフラグFの内容が「1」とされるとともに、ステップ
S7において低速ギヤ段用データマップが選択される。こ
の低速ギア段用データマップは、副変速機30の低速ギア
段にて走行する場合に燃費および走行性が最適となるよ
うに予め求められた最適曲線上でエンジンを作動させる
ためのものである。副変速機30が低速ギア段にて走行す
る状態における無段変速機14の変速比の最大値をγmax
low、最小値をγmin lowとすると、上記低速ギア段用デ
ータマップは第6図のγmax lowを示す線とγmin lowを示
す線との間の領域内に表わされる。この低速ギア段用デ
ータマップの領域と、前記高速ギア段用データマップの
領域とは、図においてBに示すように重複する。
このようにして低速ギア段が選択されると、ステップS8
において低速ギア段用データマップから車速Vおよびス
ロットル弁開度θに基づいて目標回転速度Nin が決定
され、実際の入力軸回転速度Ninが目標回転速度Nin
一致するように無段変速機14の変速比が調節される。
前記ステップS2においてフラグFの内容が「0」でない
と判断された場合、すなわち副変速機30が低速ギア段に
切り換えられていると判断された場合には、ステップS9
において無段変速機14の変速比γが低速ギア段のときの
最小変速比γmin lowまで低下したが否かが判断される。
この判断が肯定された場合には、エンジン回転速度を最
適値に保持するためにトランスミッション全体の変速比
を更に低くする必要がある一方、このために無段変速機
14の変速比をこれ以上小さくできないので、前記ステッ
プS13以下が実行されて副変速機30のギア段が高速ギア
段へ切り換えられる。
しかし、ステップS9における判断が否定された場合に
は、ステップS10以下が実行される。ステップS10では、
アクセルペダル63の引き上げ速度、すなわちスロットル
弁開度θを閉じる方向の変化速度が予め定められた
一定の値odよりも大きいか否かが判断される。次い
で、ステップS11では、スロットル弁開度θの変化前の
無段変速機14の変化比γと、スロットル弁開度θの変
化後の値に基づいて後述のステップS8の実行により調節
されるべき無段変速機14の変速比γとの間の減少割合
γ2、すなわちアクセルペダル63の引き上げ前のス
ロットル弁開度θに対応して制御されていた無段変速機
14の変速比γとアクセルペダル63の引き上げ後のスロ
ットル弁開度θに対応して得られるべき無段変速機14の
変速比γとの間の変化率γ2が前記ステップS4と
同様に算出される。そして、ステップS12において、そ
の変化率γ2が副変速機30の高速ギア段における変
速比Rfhigh(=1)と低速ギア段における変速比Rflow
(=1+ρ1)との間の変化率Rlow(=Rflow/Rf
high)以上であるか否かが判断される。
上記ステップS10およびS12における判断のいずれかが否
定された場合には前記ステップS8における無段変速機の
変速比制御が実行される。しかし、ステップS10およびS
12における判断のいずれもが肯定された場合には、ステ
ップS13において副変速機30が高速ギア段へ切り換えら
れ、且つフラグFの内容が「0」とされるとともに、ス
テップS14において高速ギア段用データマップが選択さ
れる。
上述のように、本適用例においては、シフトレバー66の
操作により副変速機30が高速ギア段に選択された状態に
おいて、アクセルペダル操作量の変化率、換言すればス
ロットル弁開度の変化率が予め定められた一定の値
opを超え、且つアクセルペダル63の踏み込み前のスロ
ットル弁開度θに対応して制御されていた無段変速機14
の変速比γとアクセルペダル63の踏み込み後のスロッ
トル弁開度θに対応して得られるべき無段変速機14の変
速比γとの間の変化率γ2が、副変速機30の高速
ギア段における変速比Rf(=1)と低速ギア段における
変速比Rf(=1+ρ1)との変化率Rlow以上である
ときには、ステップS6において副変速機30が低速ギア段
へ切り換えられる。このため、無段変速機14の変速比の
変化に替えて副変速機30のギア段が変化させられるの
で、高速レンジにおいても副変速機30の低速ギア段を通
して動力が伝達されることになり、副変速機30において
互いに噛み合う遊星ギア35、36とサンギア31、32および
リングギア33とが高速レンジでも相対回転させられる。
したがって、それら互いに噛み合うギア間において微動
振動による局部摩耗やこれに起因して噛み合いが不正確
となりギアノイズが生じる不都合が解消されるのであ
る。
次に、本発明の他の適用例を説明する。なお、以下の説
明において前述の適用例と共通する部分には同一の符号
を付して説明を省略する。
前記ステップS2以下は、前述のように、通常非回転状態
で噛み合うギアを回転させることにより局部摩耗を防止
するためのものであるから、頻繁に実行させる必要がな
い。このため、第7図のステップS20または第8図のス
テップS21に示す条件を加えても差支えない。ステップS
20においては車速Vが予め定められた値V1より小さいと
きにステップS2以下が実行させられ、ステップS21にお
いては車速Vが予め定められた値V2以上であるときにス
テップS2以下が実行させられる。上記V1およびV2は、ス
テップS2以下の実行頻度を少なくするものであるから、
たとえばシフトレバー66が高速固定レンジに操作されて
いるときの車速範囲の中間的な値にそれぞれ設定され
る。
第9図のステップS30および第10図のステップS31も、上
記と同様の目的でステップS1とS2との間に介挿されるス
テップである。ステップS30においてはスロットル弁開
度θが予め定められた値θより小さいときにステップ
S2以下が実行させられ、ステップS31においてはスロッ
トル弁開度θが予め定められた値θ以上であるときに
ステップS2以下が実行させられる。上記θおよびθ
は、ステップS2以下の実行頻度を少なくするものである
から、たとえばシフトレバー66が高速固定レンジに操作
されているときの一般的なスロットル弁開度範囲の中間
的な値にそれぞれ設定される。
また、前記ステップS2以下の実行頻度を少なくするため
に予め定められた時間毎にそのステップS2以下の実行を
許容するようにしても良い。すなわち、第11図に示すよ
うに、ステップS1とS2との間にステップS41を介挿し、
このステップS41においてタイマカウンタTの計時内容
が予め定められた時間Tαに到達したことを条件として
ステップS2以下を実行させるのである。ステップS41に
おいてタイマカウンタTの計時内容が予め定められた時
間Tαに未だ到達していないと判断された場合にはステ
ップS42においてタイマカウンタTの計時内容が増加さ
せられる。しかし、ステップS41においてタイマカウン
タTの計時内容が予め定められた時間Tαに到達したと
判断された場合にはステップS43が実行されてタイマカ
ウンタTの内容が零にクリアされる。
以上、本発明の一適用例について説明したが、本発明は
その他の態様においても適用される。
たとえば、第1図のステップS3およびS10において用い
られる判断値opおよびodは、前記変化率γ2
前記Rlowと同等とすることができるときのスロットル弁
開度θの変化速度よりも小さい値或いは大きい値に適
宜選択することができる。この小さい値の場合には、上
記ステップS3およびS10を省略しても実質的に同様の効
果が得られる。
また、前述の適用例においては、副変速機30が前進2段
のギア段に選択的に切り換えられる形式のものであった
が、前進3段以上のギア段を備えたものであっても良
い。
また、無段変速機14は伝動ベルト20が可変プーリ22およ
び28に巻き掛けられた形式のベルト式無段変速機であっ
たが、その他の形式の無段変速機であっても良い。
また、前述の適用例における無段変速機14の速度比制御
は、入力軸16の回転速度Ninを目標回転速度Nin と一致
させるものであったが、エンジン10の回転速度を目標回
転速度と一致させるものでも差支えない。また、上記制
御は、上記目標回転速度Nin と入力軸16の実際の回転
速度Ninとを一致させたときの変速比を目標変速比γ
とし、このγと実際の変速比γとを一致させるように
する制御と実質的に同じである。
更に、前述の適用例においてはエンジンの要求出力を表
す量としてスロットル弁開度θが用いられていたが、そ
れに替えてアクセル操作量、燃料噴射量あるいは燃料噴
射時間が用いられても良い。
なお、上述したのはあくまでも本発明の一適用例であ
り、本発明はその精神を逸脱しない範囲において種々変
更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明が適用された装置の作動の要部を説明す
るフローチャートである。第2図は本発明が適用された
装置の一例を示す図である。第3図は第2図の副変速機
を詳しく示す図である。第4図は第2図の副変速機にお
ける切換え状態を示す図である。第5図は第1図のフロ
ーチャートにおいて目標回転速度を求めるために用いら
れる高速段用データマップが示す関係を示す図である。
第6図は高速段用データマップが示す関係と低速段用デ
ータマップが示す関係のそれぞれの領域の重なり状態を
示す図である。第7図、第8図、第9図、第10図、およ
び第11図は、本発明の他の適用例を示すフローチャート
の要部をそれぞれ示す図である。 14:無段変速機 30:副変速機 66:シフトレバー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2段以上の前進ギア段に切り換えられる副
    変速機と変速比が連続的に変化させられる無段変速機と
    を有する車両用変速機と、車両の走行レンジを切り換え
    るために操作されるシフトレバーと、実際のアクセルペ
    ダル操作量および車速に基づいて目標入力軸回転速度を
    決定し且つ該目標入力軸回転速度と前記無段変速機の実
    際の入力軸回転速度とを一致させるように前記無段変速
    機の変速比を調節する変速比調節手段とを備え、前記シ
    フトレバーが高速レンジへ操作されたときには前記副変
    速機の高速側ギア段が専ら維持される形式の車両におい
    て、前記副変速機のギア段を切り換えるための制御方法
    であって、 前記アクセル操作量の変化速度が予め定められた値を超
    えたことを判定する工程と、 前記アクセル操作量の変化と関連して前記変速比調節手
    段により調節されるべき前記無段変速機の変速比の増加
    割合が前記副変速機の高速側ギア段の変速比から低速側
    ギア段の変速比への増加割合に対して同等以上であるこ
    とを判定する工程と、 前記シフトレバーが高速レンジへ操作され且つ前記アク
    セル操作量の増加速度が前記予め定められた値を超えた
    場合において、アクセルペダル操作量の変化と関連して
    前期変速比調節手段により調節されるべき前期無段変速
    機の変速比の増加割合が前記副変速機の高速側ギア段の
    変速比から低速側ギア段の変速比への増加割合に対して
    同等以上であると判定されたときには、前記無段変速機
    の変速比調節に替えて前記副変速機のギア段を高速側ギ
    ア段から低速側ギア段へ切り換えるシフト工程と を含むことを特徴とする副変速機および無段変速機を備
    えた車両用変速機の制御方法。
  2. 【請求項2】前記シフト工程は、前記シフトレバーが高
    速レンジへ操作され且つ前記アクセルペダル操作量の減
    少速度が予め定められた値を超えた状態で、該アクセル
    ペダル操作量の変化と関連して変化させられるべき無段
    変速機の変速比の減少割合が前記副変速機の低速側ギア
    段の変速比から高速側ギア段の変速比への減少割合に対
    して同等以上であるときには、前記無段変速機の変速比
    変化に替えて前記副変速機のギア段を低速側ギア段から
    高速側ギア段へ切り換えるものである特許請求の範囲第
    1項に記載の副変速機および無段変速機を備えた車両用
    変速機の制御方法。
  3. 【請求項3】前記シフト工程は、前記副変速機のギア段
    の切り換えを所定時間毎に行うものである特許請求の範
    囲第1項または第2項に記載の副変速機および無段変速
    機を備えた車両用変速機の制御方法。
  4. 【請求項4】前記シフト工程は、車速が所定値以下或い
    は所定値以上において前記副変速機のギア段の切り換え
    を行うものである特許請求の範囲第1項乃至第3項のい
    ずれかに記載の副変速機および無段変速機を備えた車両
    用変速機の制御方法。
  5. 【請求項5】前記シフト工程は、前記アクセルペダル操
    作量が所定値以下或いは所定値以上において前記副変速
    機のギア段の切り換えを行うものである特許請求の範囲
    第1項乃至第4項のいずれかに記載の副変速機および無
    段変速機を備えた車両用変速機の制御方法。
JP61270688A 1986-11-13 1986-11-13 副変速機および無段変速機を備えた車両用変速機の制御方法 Expired - Lifetime JPH07102792B2 (ja)

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