JPH07100016B2 - 食品添加剤 - Google Patents

食品添加剤

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JPH07100016B2
JPH07100016B2 JP5017229A JP1722993A JPH07100016B2 JP H07100016 B2 JPH07100016 B2 JP H07100016B2 JP 5017229 A JP5017229 A JP 5017229A JP 1722993 A JP1722993 A JP 1722993A JP H07100016 B2 JPH07100016 B2 JP H07100016B2
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晃 川上
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Takano Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は食品添加剤に関し、更に
詳細には血圧降下機能を有する食品添加剤に関する。
【0002】
【従来の技術】人間の体内には、アンジオテイシン1(A
sp-Arg-Val-Tyr-Ile-His-Pro-Phe-His-Leu)なるデカペ
プチドが存在していることが知られている。このペプチ
ドはこのままでは不活性であるが、アンジオテンシン変
換酵素(以下ACEと略す。ACE:Angiotensin Conv
erting Enzyme ) によって末端のペプチド(His-Leu )
が切断されて、血圧上昇作用のあるアンジオテイシン2
(Asp-Arg-Val-Tyr-Ile-His-Pro-Phe) を生じる。かかる
アンジオテイシン2は、血管収縮やアルドステロンの分
泌等を促して血圧上昇をもたらす。従って、アンジオテ
イシン1を活性化する酵素であるACEの活性を阻害す
ることができれば、血圧上昇の抑制が可能である。現実
にこの観点から阻害物質の検索が行われており、医薬品
としてペプチド誘導体などが開発され、実用化されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このACE
活性阻害物質の多くは、合成品であるため、食品添加剤
として使用できない。このため、カツオブシや大豆等に
含有される天然タンパク質を原料として、酵素分解によ
り同様の機能を有する物質を生成することが研究されて
いる。但し、これらの酵素分解反応では、反応条件に大
きく影響され、更にACE活性阻害物質の分離精製も難
しいため、充分なACE活性阻害能を有する食品添加剤
を得ることができなかった。そこで、本発明の目的は、
天然物から、安定して且つ充分にACE活性機能を阻害
できる食品添加剤を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記目的
を達成すべく検討を重ねた結果、アブラナ花等を凍結乾
燥後粉砕し、その粉砕物を水抽出して得られた抽出物
が、高度のACE阻害能を有することを見出し本発明に
到達した。即ち、本発明は、アブラナ花、イタリアンパ
スレー葉、ウド葉、カキドウシ葉、カラハナソウ葉、ク
サボケ花、クズ葉花、シシウド花実、シュプレット葉、
スイバ葉、デイル葉、ニガナ全草、ニリン草全草、ヒメ
ジオン花、ペパーミント葉、マスタード葉、ワレモコウ
葉、矢車草花葉、ヤマフジ花から成る群より選択した少
なくとも1種を凍結乾燥後粉砕し、その粉砕物を水抽出
して得られた抽出物を含むことを特徴としている。かか
る構成の本発明において、粉砕物1重量部あたり水40
0重量部で抽出したとき、得られた抽出液のACE活性
阻害率が50%以上であることが好適である。
【0005】
【作用】本発明において提供される食品添加剤は、酵素
反応等を何等施しておらず、温度制御やpH調整等の反
応系の制御や、カラム精製などの煩雑な操作を必要とし
ないため、容易に得ることができ、しかも安価である。
また、なんら化学的処理をしていないためそのまま食品
添加物として安全に使用することができる。
【0006】
【発明の概要】本発明の食品添加剤には、アブラナ花、
イタリアンパスレー葉、ウド葉、カキドウシ葉、カラハ
ナソウ葉、クサボケ花、クズ葉花、シシウド花実、シュ
プレット葉、スイバ葉、デイル葉、ニガナ全草、ニリン
草全草、ヒメジオン花、ペパーミント葉、マスタード
葉、ワレモコウ葉、矢車草花葉、ヤマフジ花から成る群
より選択した少なくとも1種を凍結乾燥後粉砕し、その
粉砕物を水抽出して得られた抽出物を用いることが大切
である。前記植物片は、凍結乾燥処理して乾燥後重量を
自重量の1/3重量部以下に乾燥した後、粉砕して抽出
に供するのが好ましい。乾燥には凍結乾燥の他、熱風に
よる加熱乾燥、自然乾燥によることが考えられるが、後
二者の乾燥植物片からの抽出物では、充分なACE活性
阻害能が得られなかった。理由は定かでないが、凍結乾
燥した場合の抽出液が充分なACE活性阻害能を有す
る。また、抽出用の溶媒は水を用いる。かかる水は蒸留
水であってもよく、熱水または冷水でもよい。
【0007】これら粉末状の植物片の水抽出は、任意の
方法で行うことができる。例えば攪拌機付きの容器に粉
末状の植物片と所定量の水とを加え、両者を攪拌しつつ
抽出することができる。あるいは粉末状の植物片を充填
したカラムを立設し、カラムの上端から所定量の水を流
下してもよい。この場合、カラムの下端から流出した流
出液を再度カラムの上端より滴下するのが好ましい。抽
出に際して条件は特に制限されないが、室温から50℃
程度の温度で10〜60分間行うのが好ましい。抽出に
際して、粉末状の植物片と溶媒の比率は、粉末状の植物
片1重量部(乾燥重量)あたり水400重量部以下でよ
く、特に水100重量部以下で、1重量部の粉末状の植
物片から抽出して得られた抽出液は、高度のACE活性
阻害能を有している。抽出完了後、濾過あるいは円心分
離等で固液分離して、固形物を除去し、得られた液体を
必要に応じて濃縮し抽出液とする。濃縮した抽出液をさ
らに減圧濃縮して固形物としても良い。得られた液状あ
るいは固形状の抽出物は、原料が食用植物と水だけであ
り、且つ、触媒等の添加物を添加することなく抽出した
ものであるため、そのまま食品添加剤として使用するこ
とができる。尚、かかる食品添加剤中には食品添加剤と
して許容されている他の添加剤が含有されていてもよ
い。添加する食品の種類には特に限定されない。
【0008】
【実施例】本発明を実施例によって更に詳細に説明する
が、先ず本実施例において使用したACE酵素液、AC
E活性阻害率の測定法について説明する。 (1)ACE酵素液 ウサギ肺のアセトンパウダー1g当たり50mmolリン酸
緩衝液(pH 8.36)10mlで抽出し(4℃、24時間)、遠
心分離して上澄みの溶液をACE酵素液として用いた。 (2)ACE活性阻害率の測定法 ACE活性阻害物質が含有される被試験液に、ACE酵
素液2.5mU、基質〔Hippury-His-Leu(C6H5CONHCH2C
O-His-Leu)〕12.5mmol、ほう酸ナトリウム緩衝液
(pH 8.3)、及び食塩を加え37℃で2時間反応させ
た。この反応において、ACE酵素の作用によって基質
が分解され、馬尿酸 (C6H5CONHCH2CO2H)が生成される。
したがって、ACE酵素の活性阻害率は、生成した馬尿
酸を検出することによって測定できる。生成した馬尿酸
量の測定は、馬尿酸を酸性下にて抽出して濃縮した後、
メタノール溶液とし、高速液クロマトグラフィーにて馬
尿酸量を検量した。一方、被試験溶液に代えて蒸留水を
用い、上記と同様にACE酵素液、基質、ほう酸ナトリ
ウム緩衝液、及び食塩を加えて反応させ、生成した馬尿
酸量を測定した。ACE活性阻害率は、被試験溶液中の
馬尿酸の生成量A1と、被試験溶液の代わりに蒸留水を
用いたときの馬尿酸の生成量A2により以下の式にて算
出した。 ACE活性阻害率(%)=(1−(A2−A1)/A
2)×100 この値は、ACEが全く阻害を受けないとき0%、完全
に阻害されたとき100%となる。ACE活性阻害率が
50%以上のものを合格とした。
【0009】実施例1 表1に示す各種植物の凍結乾燥粉末を調整し、その水抽
出液のACE活性阻害率を測定した。まず、原料の生組
織20gを一晩かけて凍結乾燥した後粉砕した。粉砕後
の保存は、冷凍庫にて行った。この乾燥粉末0.5gに
蒸留水40mlを加え、30℃、10分間、150rp
mの回転速度の攪拌器にて攪拌抽出した。更に、遠心分
離機によって、12.000rpmの回転速度で、15
分間遠心分離し、得られた上澄みを原液とした。次い
で、この原液を5倍希釈した液についてACE阻害能を
調査した。その調査結果を表1に示す。
【0010】
【表1】
【0011】表1から明らかな様に、アブラナ花、イタ
リアンパスレー葉、ウド葉、カキドウシ葉、カラハナソ
ウ葉、クサボケ花、クズ葉花、シシウド花実、シュプレ
ット葉、スイバ葉、デイル葉、ニガナ全草、ニリン草全
草、ヒメジオン花、ペパーミント葉、マスタード葉、ワ
レモコウ葉、矢車草花葉、ヤマフジ花については、AC
E活性阻害率は50%以上であった。これに対し、前記
植物以外のアカザ葉等については、ACE活性阻害率は
50%未満であった。また表2に、生原料を各種の乾燥
法を用いて乾燥して、この乾燥品の水抽出物のACE活
性阻害能を調べた結果を示す。加熱乾燥では、オートク
レーブを用いて生植物片10gを70℃、5時間加熱乾
燥させた。自然乾燥では、生植物片20gを日陰にて2
週間通風乾燥させた。
【0012】
【表2】
【0013】表2から明らかなように、加熱乾燥、自然
乾燥、生いずれの場合も充分なACE活性阻害能が得ら
れず、凍結乾燥による乾燥品の抽出物のみが、充分なA
CE活性阻害能を有することがわかる。
【0014】
【発明の効果】本発明の食品添加剤は、アブラナ花等の
特定の植物を凍結乾燥後粉砕し、その粉砕物を水抽出し
て得られた抽出物を用いるので、何等の合成もなされて
おらず、何等の懸念なく食品添加剤として使用すること
ができる。また、本食品添加剤は、良好なACE活性阻
害能を有するため、血圧降下機能を有し、本発明の食品
添加剤が添加された食品を継続して摂取することによっ
て、成人病である高血圧症の治療に役立たせることがで
きる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アブラナ花、イタリアンパスレー葉、ウ
    ド葉、カキドウシ葉、カラハナソウ葉、クサボケ花、ク
    ズ葉花、シシウド花実、シュプレット葉、スイバ葉、デ
    イル葉、ニガナ全草、ニリン草全草、ヒメジオン花、ペ
    パーミント葉、マスタード葉、ワレモコウ葉、矢車草花
    葉、ヤマフジ花から成る群より選択した少なくとも1種
    を凍結乾燥後粉砕し、その粉砕物を水抽出して得られた
    抽出物を含み、且つアンジオテイシン変換酵素の存在下
    において、アンジオテイシン1からアンジオテイシン2
    への変換抑制機能(ACE活性阻害機能)を有すること
    を特徴とする食品添加剤。
  2. 【請求項2】 前記粉砕物1重量部あたり水400重量
    部で抽出したとき、得られた抽出液のACE活性阻害率
    が50%以上である請求項1記載の食品添加剤。
JP5017229A 1993-02-04 1993-02-04 食品添加剤 Expired - Lifetime JPH07100016B2 (ja)

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