JPH0699768B2 - Ni基合金及びその製造法,並びにNi基合金製回転電機ダンパ−及びリテイニング・リング - Google Patents

Ni基合金及びその製造法,並びにNi基合金製回転電機ダンパ−及びリテイニング・リング

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JPH0699768B2 JP22552586A JP22552586A JPH0699768B2 JP H0699768 B2 JPH0699768 B2 JP H0699768B2 JP 22552586 A JP22552586 A JP 22552586A JP 22552586 A JP22552586 A JP 22552586A JP H0699768 B2 JPH0699768 B2 JP H0699768B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、非磁性,低電気抵抗で高強度,高靱性のNi基
合金及びその製造法に係り、またこのNi基合金により形
成された回転電機(発電機,モータ等)のダンパー及び
リテイニング・リングに関する。
〔従来の技術〕
従来、発電機及び電動機等の回転電機のダンパー及びリ
テイニング・リングは磁性,電気抵抗,強度,靱性等に
ついてバランスのとれた材料を必要とし、これ迄Ni−Cu
−Al系の合金が使用された。しかし、この合金はCuを含
むNi基合金であるので、これとFe合金製部材との溶接が
困難であり、また製鋼メーカーは炉の汚染の点からCuを
含む合金の溶解を好まない。従つてCuを含まない合金系
から必要な性状を有する合金を探究している現況であ
る。
そこでCuを含まないNi基合金として次の様な特許があ
る。例えば特開昭60−89537号公報、「耐エロージヨン
性に優れた金属部材」には、Ni及び又はCoに、Cr:0.1〜
6%,Al:0.1〜5%,Ti:0.1〜6%,Si:0.5〜6%,Zr:0.1
〜6%,Hf:0.1〜6%(何れも重量%)よりなる群の1
種以上を含有せたNi基合金が開示され、内部酸化処理に
より酸化物を分散析出させて耐エロージヨン性を付与し
たNi基合金である。また特開昭58−96845号の「ニツケ
ル基合金シート及びその製造方法」には、NiにAl:2〜9
%,Ti:0〜6%,Mo:0〜16%,Ta:0〜12%,W:0〜12%,Nb:0
〜4%,Cr:0〜20%,Co:0〜20%,C:0〜0.3%,Y:0〜1%,
B:0〜0.3%,Zr:0〜0.3%,V:0〜2%,Re:0〜5%を含ま
せたNi基合金が開示され、特定条件下で熱間加工後、冷
間で交差圧延を行なうことにより、(110)<112>結晶
の数が多い繊維状組織を有するNi基合金シートである。
しかし、これらの如くCuを含まないNi基合金は存在して
いるが、従来技術は磁性及び電気抵抗に関する配慮が全
くなされていなかつた。また、従来のNi基合金の中でA2
8b,インコネル706等の合金は非磁性で高強度を有するも
のであるが、電気抵抗が高過ぎるという問題があつた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来技術では、Cuを含まないNi基合金の各成分が磁性,
電気抵抗に及ぼす影響について考慮されておらない。従
つて回転電機(発電機,モータ等)のダンパー及びリテ
イニング・リングのように非磁性,低電気抵抗,高強
度,高靱性の各特性についてバランスのとれた材料を必
要とする部材には適用できないという問題があつた。
従つて、本発明の目的は、回転電機(発電機,電動機
等)のダンパー及びリテイニング・リングの材料として
適する非磁性,低電気抵抗,高強度,高靱性のバランス
のとれたNi基合金を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的を達成するためには、先ず各特性と合金成分
との関係を明らかにすることが必要であり、次ぎに各特
性の目標を満足するように合金成分の量を最適化するこ
とが必要である。最適化がなされないと、合金のある特
性、例えば比抵抗が十分に低い値に得られても、別の特
性,例えばキユリー点が高くなり過ぎたりする。回転電
機(発電機,モーター等)のダンパー及びリテイニング
・リングに用いる材料の場合、合金成分を最適化するこ
とは、磁性,電気抵抗,強度,靱性の各特性の全てにつ
いてバランスのとれている合金成分を選択することを意
味し、以下の様なNi基合金が適するものである。即ち、
本発明のNi基合金は、重量%でCr:1〜5%,Al:3〜7%,
Ti:0.2〜1.0%,C:0.05〜0.3%,Si,Mnの単独又は複合:0.
01〜1.0%,及びMg,Zr,Bの1種以上:0.005〜0.05%を含
み、残部がNiからなる合金であり、γ−プライム相を有
し、キユリー点が0℃以下,比抵抗が70μΩcm以下、0.
2%耐力が60kgf/mm2以上、及び吸収エネルギーが5kgf・
m以上の合金である。
また、前記のNi基合金の製造法は、前記の成分の合金を
溶解製造(溶製)後、鍛造成形し、その後で温度800℃
以上で溶体化処理し、次いで温度450〜650℃の範囲で時
効処理してγ−プライム相を析出する製造法である。
また、前記Ni基合金は回転電機(発電機,電動機等)の
ダンパー及び、リテイニング・リング等の部材に用い
る。
以下、更にNi基合金について詳述する。各成分の量を決
めるために実験的手法と数学的手法とを組合せた合金設
計の手法を用いる。即ち、Cr,Al,Ti,C,Si,及びMn等の含
有量を系統的に変化させてNi基合金を実験的に溶製し、
30種類の4kg真空溶解鋳塊を得て、所定の加工・熱処理
をする。すなわち1100〜800℃で鍛造後、950℃,1hrで水
冷の溶体化処理をし、次いで2段の時効処理、550℃,30
hrと500℃,30hrを行つて各Ni基合金を得る。
各Ni基合金の磁性,電気抵抗,強度,靱性の各特性を測
定して基礎データを作成する。その基礎データから各特
性と合金成分との関係を回帰分析の統計方法により演算
し、磁性,電気抵抗,強度,靱性について実験式を得
る。本発明者等は実験の結果の次の4個の式I−IVを得
た。
キユリー点(℃)=353−46(Cr)−57(Al)+5(T
i)+80(C)−77(Si)−13(Mn) ……(I) 比抵抗(μΩcm)=6.8+6.2(Cr)+6.3(Al)+4(T
i)+15(C)+8(Si)+2(Mn) ……(II) 0.2%耐力(kgf/mm2)=22−2(Cr)+6(Al)+30
(Ti)+100(C)+1(Si)+1(Mn) ……(III) 吸収エネルギ(kgf・m)=90−1.5(Cr)−6(Al)−
20(Ti)−200(C)−5(Si)−5(Mn) ……(IV) 但し、(Cr),(Al),(Ti),(C),(Si),(M
n)等は各元素の重量%である。
次に各I〜IVに目標値、すなわちキユリー点が0℃以
下、比抵抗が70μΩcm以下、0.2%耐力が60kgf/mm2
上、吸収エネルギが5kgf・m以上の値を設定して4元連
立方程式とし、その解を求めた。そしてその解を満足す
る合金成分を幾つか選定し、実験的にその合金(すなわ
ち後で実施例のところで示す合金)を作製して目標特性
を得られることを確認してから、最終的に最適化された
合金成分範囲として次の範囲を得たものである。
(Cr):1〜5重量% (Al):3〜7重量% (Ti):0.2〜1.0重量% (C):0.05〜0.3重量% (Si+Mn):0.01〜1.0重量% 次に合金成分と各特性値との関係を述べる。第1図にSi
=0.2%,Mn=0.2%,C=0.15%,Ti=0.4%(何れも重量
%)の場合に各特性を満足するCrとAlの成分量(重量
%)範囲を斜線で示す。直線1はキユリー点0℃を示
し、この直線より上がキユリー点0℃以下であり、直線
2は比抵抗70μΩcmを示し、この直線より下が比抵抗70
μΩcm以下であり、直線3は0.2%耐力60kgf/mm2を示
し、この直線より上が0.2%耐力60kgf/mm2以上であり、
直線4は吸収エネルギー5kgf・mを示し、この直線より
下が吸収エネルギー5kgf・m以上である。従つて各直線
1,2,3,4に囲まれた斜線範囲の成分組成が各特性を満足
する。また、○内の数字は後述する第1表の試番を表わ
す。同様に、第2図はSi=0.2%,Mn=0.2%,C=0.05%,
Ti=1.0%(何れも重量%)の場合に各特性を満足するC
rとAlの成分量(重量%)範囲を斜線で示す。直線1,2,
3,4、及び○内の数字は第1図と同様である。これらの
図から分るように、比抵抗とキユリー点の特性によつて
CrとAlの適正の成分範囲は大きく制約される。
〔作用〕
本発明者等は先に述べたようにNi−Cr−Al−Ti−C−Si
−Mn合金系において、磁性,電気抵抗,強度,靱性の夫
々の各特性にキユリー点,比抵抗,0.2%耐力,吸収エネ
ルギーに及ぼす構成元素の成分の作用(影響)を検討し
た。各元素が特性に及ぼす影響は式I〜IVから明らかで
ある。
Crはキユリー点、0.2%耐力、吸収エネルギーを小さく
して、比抵抗を大きくする。従つてCrは磁性の点のみで
有効な働きをする元素である。またCrが1%(重量%,
以下同様)より少ないとキユリー点が0℃以下に下がつ
て、常温で強磁性を示し、また5%より多いと0.2%耐
力,吸収エネルギーが小になり機械的強度が低下するの
で、1〜5%の範囲が適する。
Alはキユリー点,吸収エネルギーを小さくして、比抵
抗、0.2%耐力を大きくする。従つてAlは磁性と強度に
有効な働きをする元素である。Alが強度を高めるのは時
効処理により、γ−プライム相(Ni3Al)が形成される
ためである。尚、γ−プライム相は透過電子顕微鏡で観
察し得る約100Å程度の微細粒子からなり、高強度に寄
与する。また、Alが3%より少ないと0.2%耐力を小に
し、キユリー点を低下させず、また7%より多いと吸収
エネルギーを低下させるので、1〜7%の範囲が適す
る。
Tiはキユリー点、比抵抗,0.2%耐力を大きくし、吸収エ
ネルギーを低下させる。従つてTiは強度の点のみで有効
な働きをする元素である。また、Tiが0.2%より少ない
と0.2%耐力を小にし、1.0%より多いとキユリー点を低
下させず、吸収エネルギーを低下し、比抵抗を大にする
ので、0.2〜1.0%の範囲が適する。
CはTiと同様にキユリー点,比抵抗,0.2%耐力を高め、
吸収エネルギーを低下させる。従つてCは強度の点のみ
で有効な働きをする元素である。また、Cが0.05%より
少ないと0.2%耐力を小にし、0.3%より多いとキユリー
点を低下させず、吸収エネルギーを低下し、比抵抗を大
にするので、0.05〜0.3%の範囲が適する。
SiとMnはAlと同様にキユリー点,吸収エネルギーを低下
させて、比抵抗、0.2%耐力を高める。従つてSiとMnは
磁性と強度に有効な働きをすると共に、合金の溶解製造
時に脱酸効果に寄与する。SiとMnが単独又は複合で0.01
%より少ないとキユリー点が低下せず、また脱酸効果が
十分でなく、1.0%より多いと比抵抗が高く、吸収エネ
ルギーが低下するので、0.01〜1.0%の範囲が適する。
なお、合金の熱間加工性を良好にする為にMg,Zr,B等の
粒界強化元素を1種以上添加するが、0.005%より少な
いと熱間加工性に寄与せず、また0.05%より多くしても
その効果を余り増大しないので、0.005〜0.05%の範囲
が適する。
また、これらの元素の添加量が微量のため、磁性,電気
抵抗,強度,靱性の各特性に及ぼす影響は無視される。
上記した如く、本発明のNi基合金は鍛造成形が容易であ
り、非磁性,低電気抵抗,高強度,高靱性なので、回転
電機、特に超電導発電機の回転子のダンパー及び電動機
のリテイニング・リングの部材として適している。
ダンパーの場合は電力系統が事故を起し、電機子巻線に
電流の変動が起つても、本発明のNi基合金製のダンパー
は非磁性,良導電性でかつ高強度であるので、電機子磁
束の変動分の界磁巻線に鎖交するのを防止し、かつ電磁
力による回転子の損傷を防ぐことができる。またリテイ
ニング・リングの場合も同様の効果がある。
〔実施例〕
実施例1 第1表の試番1〜10に示す如く、NiにCr,Al,Ti,C,Si,M
n,及びMg,B,Zrのそれぞれを含ませた各組成の合金を真
空溶解により4kg溶製した。次に1100〜800℃で鍛造した
後、950℃、1時間で水冷の溶体化処理し、更に550℃,3
0分間、続いて500℃,30時間の2段の時効処理してγ−
プライム相を生成させてNi基合金を得た。
得られた各試番のNi基合金についてキユリー点,比抵
抗,0.2%耐力、及び吸収エネルギーを測定し、その各特
性値を第2表に示す。また、比較として従来合金AのA2
86,従来合金Bのインコネル706の各成分組成を第1表
に、各特性値を第2表に示す。第2表より本発明のNi基
合金は従来合金よりも比抵抗が低く、吸収エネルギーが
高い。このことから本発明のNi基合金は良導電性,強靱
性で優れ、また非磁性,強度も十分であることが分る。
また、第1表及び第2表の試番の数字は第1図及び第2
図の曲線1,2,3,4に囲まれる斜線の中の○印の数字に相
当する。第1図及び第2図より本発明のNi基合金は各特
性値を全て満足していることが分る。
実施例2 本発明のNi基合金を用いて超電導発電機の回転子のダン
パーを得た例を示す。第3図は超電導発電機の回転子の
構成を示す断面図である。これは回転界磁型超電導発電
機におけるものである。回転子は多重同心中空円筒構造
を有し、外側より、ダンパー11、熱輻射シールド9(液
体ヘリウムの液化温度より約50℃高くなつている。)超
電導コイルカバー8、超電導コイルバインド7、超電導
コイル2、超電導コイル2を収納するトルクチユーブ
6、冷却用ヘリウム流路5、シヤフト10、電流リード線
1、液体ヘリウム4、液体ヘリウム導入管3によつて構
成されている。液体ヘリウムは回転の遠心力によつてト
ルクチユーブ6の壁に押しつけられ、図のように円筒状
になる。熱輻射シールド9およびダンパー11内はいずれ
も真空になつている。
大容量発電機においては電力系統事故時に電機子巻線の
電流が変動する。このときもしダンパー11がないと、電
機子巻線の発生する磁束と界磁電流との相互作用により
制動力が働らく為、回転子が減衰し、同期をはずれる。
同期をはずれると電機子電流が尚一層著しく変動し、か
つ回転子に過大なる推力と制動力が交互に発生するため
電力系統にとつても発電機にとつても致命的な損傷とな
る。
このようにダンパー11を回転子が同期からはずれるのを
防止するために設けるものである。換言すれば、ダンパ
ー11は、電機子磁束の変動分が界磁巻線に鎖交するのを
防止するためのものであり、導体内にうず電流を流して
磁束密度を減衰させるものである。電機子磁束には120H
z成分と、回転子の動揺に伴なう0.5〜2Hzの低周波成分
があり、前者はダンパーにより、後者は熱輻射シールド
により、それぞれ遮蔽される。この時、電機子磁束とダ
ンパーのうず電流との相互作用により、ダンパー11には
回転動揺制動力と強大な電磁力が発生する。
したがつて、ダンパーに用いる材料は導電性が良好でか
つ強度の高いことが必要である。また、次の理由から非
磁性であることが要求される。すなわち、超電導コイル
の磁束密度は極めて高いが、電機子巻線との間に強磁性
体が存在すると、磁性体の磁気飽和現象によつて、有効
利用できる磁束が減少してしまうためである。
上記のようにダンパーには回転動揺制動力と強大な電磁
力が発生するが、キユリー点0℃以下の非磁性,比抵抗
70μΩcm以下の良導電性、0.2%耐力60kgf/mm2以上の高
強度、吸収エネルギー5kgf・m以上の高靱性のNi基合金
でダンパーを造るので、外から超電導コイルへ入る電磁
波を完全にシールドし、また強度的にも充分耐えて回転
子の安全性を高め得る。其の上、このNi基合金は鍛造成
形が容易で、長尺中空円筒が鍛造により成形できる。
実施例3 本発明のNi基合金で在来型電動機の回転子のリテイニン
グ・リングを得た例を示す。第4図は在来型電動機の概
略構造の平面図を示し、電動機は薄鉄板を積層した固定
子鉄心21と、その内径側に空隙を隔てて回転子22とを設
けて構成する。また第5図は第4図のA部の拡大図で、
回転子22の端部付近の一部断面を示し、第6図は回転子
22の斜視図を示す。回転子22は主として鉄心部22aと界
磁巻線26とにより構成され、そしてこの鉄心部22aには
軸方向に溝が設けられ、界磁巻線26の一部が挿入されて
いる。界磁巻線26の上にはダンパー巻線25が挿入され、
界磁巻線直線部26aすなわち鉄心の溝に収納されている
部分では楔24により固定保持される。また界磁巻線端部
26bすなわち鉄心から頭出した部分はリテイニング・リ
ング23により固定保持されている。このリテイニング・
リングが本発明の非磁性,低比抵抗,高強度,高靱性の
Ni基合金で造られている。従つて実施例2の場合と同様
に回転子の安全性を高めることができる。
〔発明の効果〕
本発明によつて、Niに前述の如き特定の成分量のCr,Al,
Ti,C,Si,Mn、更に必要に応じてMg,Zr,Bを添加してNi基
合金を製造するので各特性がバランスのとれたNi基合
金、即ちキユリー点が0℃以下の非磁性比抵抗が70μΩ
cm以下の良導電性0.2%耐力が60kgf/mm2以上の高強度,
吸収エネルギーが5kgf・m以上の高靱性の特性を有する
優れたNi基合金が得られる。また本発明Ni基合金で造ら
れた回転電機(発電機,電動機等)のダンパー及びリテ
イニング・リングは苛酷な電気的,機械的条件に耐える
ことができ、回転電機を安全に保ち得る。
【図面の簡単な説明】
第1図はSi=0.2%,Mn=0.2%,C=0.15%,Ti=0.4%の
場合にキユリー点、比抵抗、0.2%耐力、吸収エネルギ
の各目標値を満足するCrとAlの成分範囲を示すグラフ。
第2図はSi=0.2%,Mn=0.2%,C=0.05%,Ti=1.0%の
場合にキユリー点、比抵抗、0.2%耐力、吸収エネルギ
の各目標値を満足するCrとAlの成分範囲を示すグラフ。
第3図は超電導発電機の回転子の断面図、第4図は在来
型電動機の概略構造の平面図、第5図は第4図のA部の
拡大図で回転子端部付近の断面図及び第6図は第4図の
回転子の斜視図である。 1…電流リード線、2…超電導コイル、3…液体ヘリウ
ム導入管、4…液体ヘリウム、5…冷却用ヘリウム流
路、6…トルクチユーブ、7…超電導コイルバインド、
8…超電導コイルカバー、9…熱輻射シールド、10…シ
ヤフト、11…ダンパー、21…固定子鉄心、22…回転子、
22a…鉄心部、23…リテイニング・リング、24…楔、25
…ダンパー巻線、26…界磁巻線。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Ni基合金で、重量%でCr:1〜5%,Al:3〜
    7%,Ti:0.2〜1.0%,C:0.05〜0.3%,Si,Mnの単独又は複
    合:0.01〜1.0%,及びMg,Zr,Bの1種以上:0.005〜0.05
    %を含み、残部がNiからなる合金であり、γ−プライム
    相を有し、キユリー点が0℃以下、比抵抗が70μΩcm以
    下、0.2%耐力が60kgf/mm2以上、及び吸収エネルギーが
    5kgf・m以上であることを特徴とするNi基合金。
  2. 【請求項2】重量%でCr:1〜5%,Al:3〜7%,Ti:0.2〜
    1.0%,C:0.05〜0.3%,Si,Mnの単独又は複合:0.01〜1.0
    %,及びMg,Zr,Bの1種以上:0.005〜0.05%を含み、残
    部がNiからなる組成の合金を溶製した後、鍛造成形し、
    その後で温度800℃以上の溶体化処理し、次いで温度450
    〜650℃の範囲で時効処理してγ−プライム相を析出さ
    せることを特徴とするNi基合金の製造法。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項記載のNi基合金から
    なることを特徴とする回転電機ダンパー。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第1項記載のNi基合金から
    なることを特徴とする回転電機リテイニング・リング。
JP22552586A 1986-09-24 1986-09-24 Ni基合金及びその製造法,並びにNi基合金製回転電機ダンパ−及びリテイニング・リング Expired - Lifetime JPH0699768B2 (ja)

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