JPH0699260A - 金属溶湯の給湯方法 - Google Patents

金属溶湯の給湯方法

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JPH0699260A
JPH0699260A JP24931892A JP24931892A JPH0699260A JP H0699260 A JPH0699260 A JP H0699260A JP 24931892 A JP24931892 A JP 24931892A JP 24931892 A JP24931892 A JP 24931892A JP H0699260 A JPH0699260 A JP H0699260A
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JP
Japan
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molten metal
furnace
pouring
chamber
gutter
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JP24931892A
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English (en)
Inventor
Toyoaki Ueno
豊明 上野
Yasuo Fukunaga
保男 福永
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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  • Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ダイカストマシンの射出スリーブ内に溶湯を
精度良く供給する。 【構成】 射出スリーブ3への溶湯送出装置13を有す
る溶湯溜部2と炉1との間に逆U字管14を設け,溶湯
溜部内の溶湯液面の高さの変化に応じて炉を上昇させて
溶湯溜部内へ溶湯を移動させて溶湯溜部内の溶湯液面の
高さを毎ショットごとにほぼ一定に保つようにして金属
溶湯の給湯作業を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,ダイカストマシンの射
出スリーブにアルミニウム合金等の金属の溶湯を給湯す
る金属溶湯の給湯方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より,ダイカストマシンの射出スリ
ーブに溶湯を給湯する場合は,例えば,特公昭60−2
5220号公報に記載されているように,ダイカストマ
シンの近くに専用の溶湯保持炉を配置し,この保持炉か
ら給湯装置で計量・搬送,注湯を行っていた。計量・搬
送,注湯の方法については,前記特公昭60−2522
0号公報に記載されているようにレードル式給湯法が実
用面で主流となっている。一方,例えば,特開昭62−
110855号公報に記載されているように,電磁ポン
プ式給湯法も実施化されようとしている。また,無人配
湯が行えるロンダーシステムとも呼ばれている配湯樋式
も知られている。配湯用樋のものは,通常は一方に溶湯
の受け口を有し,途中からダイカストマシンの数と位置
に応じた枝別れ部を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これにらは各々次のよ
うな欠点がある。 (1)レードル式:溶湯が外気にさらされ,酸化すると
ともに,温度の低下をきたす。 (2)電磁ポンプ式:電磁ポンプ等の計量移送部品が溶
湯液面に位置していて,熱膨張を吸収できないこととも
あいまって,送湯管の継部から溶湯漏れが生じるし,電
磁ポンプのメンテナンスも面倒である。また,溶湯面の
変化等の外乱要因により給湯量がばらつく等の問題も生
じている。特に,電磁誘導ポンプ法だと,送湯管の一端
が射出スリーブに固定されており,他端が固定炉に固定
されているので,高温による送湯管その他の部品の熱膨
張を吸収するのが難しいので,送湯管等が破損しやす
く,極めて危険であるという欠点があった。 (3)配湯樋式:規模が大きくなり,独立で使用できな
い。特に,数台のダイカストマシンの射出装置部に異な
る組成,成分の合金を供給しようとしても,合金種を独
立して変えることはできない。したがって,給湯するに
際しては,このような欠点をなくすとともに,常に所望
の一定量の溶湯を射出スリーブに給湯することが望まれ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段および作用】本発明におい
ては,このような課題を解決するために,上下動可能な
炉と射出スリーブの間に溶湯溜部を配置し,炉と溶湯溜
部の後端部との間に逆U字管を設け,溶湯溜部の先端部
にないしは溶湯溜部と射出スリーブ間に溶湯送出装置を
設けた金属溶湯給湯装置を用いて給湯を行うに際し,溶
湯溜部内の溶湯液面が下ったとき,次回の給湯までに,
その溶湯液面の低下度合に応じて炉自体を上昇させるこ
とにより,溶湯溜部内の溶湯液面を所定高さに保持する
ようにして金属溶湯を射出スリーブに給湯するようにし
た。
【0005】
【実施例】図1〜図4は本発明の方法を実施する装置の
1実施例を示すもので,図1は全体の平面図,図2は正
面図,図3は拡大縦断面図,図4は図3の計量注湯バル
ブ部の拡大図である。
【0006】図1〜図4において,1は溶湯の保持炉ま
たは溶解炉等の単独の炉であり,上下動可能に設けられ
ている。図3に示した炉1は保持炉であり,溶湯入口部
1dにはシリンダ1a等の作用によって開閉可能な蓋1
bが設けられている。蓋1bは溶湯投入時は開かれる
が,その他は閉じられて,炉1内は密閉される。52は
炉1を上下動させるシリンダ,53は炉1の下に取付け
たガイド棒,54はガイド棒53を摺動自在に保持した
筒状のガイドである。2は溶湯溜部の1例である樋状箱
体で,炉1の先端部に続いて樋状箱体2の後端部付近を
中心として揺動自在に設けられており,内部は密閉可能
に設けられている。3はダイカストマシンの図示してい
ない固定盤に取付けられる射出スリーブ,3aは注湯
口,4は射出スリーブ3内に摺動自在に設けられている
プランジャチップ,5はプランジャ,6は射出シリンダ
である。
【0007】樋状箱体2は,図1,図2に示す軸受部7
を中心として,例えば水平状態と15度持上った状態と
の間で垂直方向に揺動自在に設けられている。(ただ
し,図3では34部を揺動中心部とした別の例を示して
いる。)8は樋状箱体2を垂直方向に揺動させるための
シリンダである。9は下限位置である水平位置調整用の
ストッパ,10はフレームである。また,樋状箱体2
は,図示していないシリンダやクレーン等の駆動装置に
よって,配湯用樋1の先端部付近を中心として,図1に
示すように先端部が射出スリーブ3の上方にある位置
と,射出スリーブ3やプランジャチップ4のメンテナン
スの邪魔にならない位置との間で水平方向に揺動し得る
ように設けられている。
【0008】本発明1実施例の基本構造部について,図
3により説明する。溶湯供給部の1例である炉1の最先
端部と射出スリーブ3の間に配した溶湯溜部と樋式給湯
機を構成する樋状箱体2は,主に,樋部11,樋蓋部1
2から構成され,射出スリーブ3の注湯口3a直上に溶
湯送出装置の1例である計量注湯バルブ装置13が,ま
た,炉1側には逆U字管装置14が設けられている。樋
部11は,溶湯15aに接触する槽部材16とこれを保
温する保温部材17とこれらを安定保持する箱体18か
ら構成されている。
【0009】樋蓋部12は保温部材19と外装部材20
からなり,保温部材19の内側(図3では下側)には,
溶湯通路ないしは溶湯溜部であるA室内の溶湯15aを
保温または加熱するためのヒータ21が取付けられてい
る。その他にも,樋蓋部12には,計量注湯バルブ13
のボールねじを用いた回転直動変換機構からなる駆動機
構22とサーボモータ23,制御データ用の例えば反射
式光電管型の溶湯面センサ24と同温度センサ25が取
付けられている。24aは湯面レベル信号発生部,25
aは湯温信号発生部である。一方,計量注湯バルブ装置
13は,サーボモータ23,駆動機構22,セラミック
製の計量弁棒26,セラミック製の弁座スリーブ27,
ヒータ28,ガイドパイプ29等から構成される。
【0010】また,逆U字管装置14は,樋状箱体2内
のA室の後端部下部と炉1内のB室の先端部下部にそれ
ぞれ端部が位置している逆U字管30と,逆U字管30
の水平部の外周に設けられている電磁誘導方式のヒータ
31で構成されている。逆U字管30とヒータ31はそ
の中央部が固定部材32に固定されており,逆U字管3
0の両端側では,炉1の前端部と樋状箱体2の後端部が
それぞれ移動可能に設けられている。樋状箱体2の後端
部の保温部材19部において,逆U字管30の回りに設
けた空間33は,樋状箱体2全体が揺動するときや熱膨
張により移動するときの動き代である。また,炉1の前
端部において,逆U字管30の下側等の回りに設けた空
間33aは,炉1全体が上昇,下降するときの動き代で
ある。逆U字管装置14は内部を炉1のB室の溶湯15
bが通過すると共に,給湯装置全体を動かすことを可能
にした重要部である。炉1側において,逆U字管30の
下端部はA室,B室内の下の方まで伸びており,溶湯1
5a,15bの液面が変動しても,逆U字管30の端部
が常時,溶湯15a,15bの中に入っているように設
けた。1cはセラミックフィルタである。
【0011】炉1内のB室の溶湯15bの最高液面と,
樋状箱体2内のA室の溶湯15aの液面は一致するよう
に,炉1と樋状箱体2は設置されている。炉1のB室の
上部には,加圧気体供給部47,開閉弁48a,圧力制
御弁48b,加圧気体供給源49が設けられており,図
3に示すヘッドHプラスαに相当する圧力が溶湯15b
面に加えられるようになっている。そのために,溶湯入
口部1dの蓋1bだけでなく,逆U字管装置14部の保
守点検用に設けられている蓋1eも,気密を保ち得る構
造にしてある。
【0012】シリンダ8は全体を垂直方向に揺動するも
のであり,その中心は図2に示した軸受部7位置でも良
いが,できれば図3に示した位置の樋状箱体2の後端部
と固定部材32との間に設けた揺動中心部34が望まし
い。給湯装置である樋状箱体2と固定された炉1の間に
は,固定部材32に固定した状態で断熱材35を配し
た。この断熱材35は例えばセラミックウールのよう
に,伸縮性のあるものにした。これは本体の揺動によっ
て炉1と樋状箱体2間の隙間が変化するためである。3
6は保温部材19内に設けたガス排気通路,37は吸引
加圧装置,38は保温部材19内に設けた不活性ガス用
通路,38aは開閉弁,39は不活性ガス供給装置であ
る。
【0013】図4は計量注湯バルブ装置13を詳細に示
すもので,セラミック製の計量弁棒26の先端部はセラ
ミック製の弁座スリーブ27の下端穴部に接触したり離
れたりできるように上下動可能,開閉可能に設けられて
いる。計量弁棒26の上端部はねじ部やテーパ部等を有
するカップリング部40を介して軸41に連結されてい
る。
【0014】カップリング部40は高温雰囲気中で計量
弁棒26を芯ずれなしに確実に保持する機能が要求され
る。保持棒40aは下端に計量弁棒26を挿入し,外部
スリーブ40bのテーパ部40cで確実に保持される。
保持棒40aの上部には調整ナット54を備え,テーパ
部40cに一定の面圧を発生させる。このため,ナット
上面54aにはカップリング55,外部スリーブ40b
により所定の力が加えられる。一方,カップリング55
は軸41にキー止めされているので,軸41の回転往復
動を計量弁棒26に伝えることができる。
【0015】42は樋蓋部12に取付けられたブラケッ
ト43に固定して取付けられている筒体であり,軸41
の外周面部と筒体42の内周面部との間にはボールねじ
44が設けられており,軸41は回転かつ上下動自在に
設けられている。45は軸41の上端部に取付けた歯付
きのベルトプーリ,46は歯付きのベルトであり,図3
で示したパルスモータであるサーボモータ23に連結さ
れている。なお,筒体42は固定部なので,軸41やベ
ルトプーリ45等は回転しながら例えば15mm程上下
動する。この場合,ベルト46はフレキシブルなので,
ベルトプーリ45の多少の上下動にはさしつかえがな
い。したがって,計量弁棒26は弁開閉動作時にも回転
する構造となっている。計量弁棒26に回転を加えたの
は,バルブシール面27aに付着した異物の除去と計量
弁棒26に自動求芯性を持たせるためである。なお,サ
ーボモータ23は注湯指令等を受け,制御装置により,
正確な計量が行われるべく諸情報により制御される。
【0016】次に,この実施例における作動説明を順を
追って行う。 1.作動開始時の状態(図3参照) (1)B室には図示したように溶湯15bが入っている
が,計量注湯バルブ装置13で弁閉しているA室には溶
湯15aが無い状態で,不活性ガスが開閉弁38a,通
路38を通ってA室内を充満している。逆U字管30内
には溶湯は右側下部にのみ入っており,上部水平部には
未だ入っていない。 (2)加圧気体供給装置47,48a,48b,49を
作動させ,B室を加圧すると,B室の溶湯15bは逆U
字管30の内部を通ってA室内に入り,溶湯15aは溶
湯面センサ25で検知されながら所定のレベルまで達す
る。所定のレベルに達すれば,B室の加圧を停止する。
なお,これは,吸引加圧装置37を作動させて行うこと
もできる。 (3)この時点で溶湯面センサ24と温度センサ25の
値を図示していないサーボモータ制御装置が取込み,注
湯量等他の設定データと共に注湯開始信号を待つ。
【0017】2.生産運転時(正常時)の動作 (1)ダイカストマシン本体からの注湯指令により,サ
ーボモータ26を作動させ,計量弁棒26は上昇し,バ
ルブは開となり,溶湯15aは射出スリーブ3内へ流れ
始める。 (2)所定時間が経過すると制御装置は計量弁棒26を
下降させ,バルブは閉となり,注湯を完了する。計量弁
棒26の下降に際しては,弁棒26を軸中心に回転させ
ることにより,弁座スリーブ27のシール面に付着した
異物を除くと共に弁棒26に求芯作用を与えることにな
るので,シール効果はより安定状態となる。 (3)計量注湯バルブ装置13により,注湯を開始する
と,A室の溶湯15aの液面が低下するので,溶湯面セ
ンサ24からの信号で再びB室を加圧し,溶湯15bを
A室に送る。
【0018】(4)計量制御においては,樋状箱体2内
の溶湯15aの液面の高さの変化に応じて炉1および溶
湯15bの液面を上昇させ,炉1内から樋状箱体2内へ
溶湯15bを移動させて樋状箱体2内の溶湯15aの液
面の高さを毎回の注湯時毎にほぼ一定に保つように粗計
量するとともに,樋状箱体2内の溶湯15aの液面高さ
や温度等の計量影響要因に応じて計量注湯バルブ装置1
3の開度または弁開時間を制御して計量注湯バルブ装置
13からの給湯量を毎回所定量にし得るように精密計量
して溶湯の給湯作業を行う。 (5)精密計量の場合,弁閉状態の監視値として,計量
弁棒26の下限位置誤差量を使用することもできるし,
サーボモータ23の電流異常値を使用することもでき
る。 (6)注湯完了によりダイカストマシン本体に射出指令
を出し,1サイクル完了する。 (7)B室の溶湯15bは使用すれば液面が低下するの
で,液面が下限位置まで来れば,図示していない補給装
置で溶湯入口部1dから新しい溶湯を補給する。
【0019】3.終了時外の動作 (1)計量弁棒26が完全閉位置とならない場合は,直
ちにリフト用のシリンダ8が作動し,θだけ揺動する。
この場合の処置指令は程度に応じたものを出す。 (2)長期間作動停止の場合は,樋状箱体2内の残溶湯
15aを最小とし,逆U字管30を上方に引抜き,内部
の溶湯15aを計量注湯バルブ装置13から排出させ,
加熱電源等を切り,停止状態とする。 (3)射出スリーブ3やプランジャチップ4等を取りか
える時や補修する場合は,樋状箱体2を水平揺動させ
て,邪魔にならない位置に移動させる。
【0020】前記した計量注湯バルブ装置23等を作動
させる場合には,次に示すように制御する。図5におい
て,液面センサ24と信号変換器である液面レベル信号
発生部24aからのレベル信号と,温度センサ25と信
号変換器である温度信号発生部25aからの湯温信号は
演算器57に入力される。58はデータ設定器であり,
ここでは,例えば,A室の溶湯15aの目標液面高さ,
製品重量や材料データ等が設定され,信号が演算器57
に入力される。51は炉1の高さ位置制御指令器であ
る。まず,レベル信号に応じた圧力制御弁48bの作用
でB室内に所定の圧力が加えられるか,ないしは,吸引
加圧装置37の作用でA室内が真空吸引され,その結
果,A室の溶湯15aの液面はほぼ所定の高さに保たれ
る。そして,炉1内の溶湯15bの液面が樋状箱体2内
の溶湯15aの液面と同一面になるように,高さ位置制
御指令器51とシリンダを作用させ,炉1を上昇させ
る。なお,炉1にも,図示していないが,溶湯面センサ
を取付けておくとなお良い。これら炉1の高さの制御は
毎ショットごとに行われる。そして,溶湯15aの液面
がほぼ一定に保たれた状態で,注湯操作と注湯制御を行
う。59はサーボコントローラ,60は注湯指令信号発
生部である。サーボコントローラ59からの出力信号
は,サーボモータ23に送られ,ボールねじ44を有す
る駆動機構22を介して計量弁棒26の上下動を行わせ
る。なお,サーボモータ23からサーボコントローラ5
9へは位置信号61がフィードバックされ,サーボコン
トローラ59の内部では,電流信号62がフィードバッ
クされる。
【0021】ダイカストマシン側の注湯指令信号発生部
60からの注湯指令により,演算器57で予め設定,演
算され,サーボコントローラ59を介した制御信号がサ
ーボモータ23に出力される。サーボモータ23は回転
をし,プーリ45を介して軸41を回転し,ボールねじ
44のリードlに相当した量だけ上方に動き,バルブは
開き状態となり,注湯する。注湯量が一定量近くになる
と,サーボモータ23には逆回転指令が出され,計量弁
棒26は下降し,バルブは閉の状態となり,注湯は停止
する。計量は,この開き始めから閉完了までの時間と開
き量を,溶湯性状と設定量に応じて制御することにより
行う。
【0022】(1)制御の基本形を図6に示す。この場
合, ・注湯量に応じて弁開時間tの値を演算する。 ・注湯量の大幅な変更には,弁開ストロークstを対応
させる。 ・実用的には,この両方t,stを組合せた制御とな
る。これは高精度を維持するためには必須の条件であ
る。なお,図6で,2点鎖線や点線で示したカーブは,
いろいろ変化させた場合を参考として示したものであ
る。 (2)溶湯性状に応じた制御量補正は次に示すように行
う。 ・液位による補正は基本的には下記数式1の関係で行
う。なお,hは溶湯高さ,K1 は定数である。
【0023】
【数1】
【0024】計量弁棒ストロークstも同様となる。 ・溶湯温度による補正には2つの要素がある。 温度により溶湯粘度が変化するので,この場合,補
正量は下記数式2の関係となる。
【0025】
【数2】
【0026】 温度により比重が変るので,この場
合,補正量は下記数式3となる。
【0027】
【数3】
【0028】(3)弁作動異常(特に,シール不良)の
検知 バルブシール面27aに異物を噛込むか,計量弁棒26
の偏心によりシール不良が生じた場合,液漏れ現象が発
生する。これの検知は次のように行う。なお,液漏れが
発生し,連続操作にさしさわると判断した場合は操作を
中止し,補修する。 ・サーボモータ23の電流値を検知する。サーボモータ
23の特性として,予め設定されたプログラムどおりの
作動をしなかったら電流が増大するので,これを利用
し,異常値が出たらシール不良と判断する。 ・計量弁棒26のストロークを直接読む。 ・溶湯漏れを直接検知する。
【0029】(4)その他の補正 前サイクルまでの実績を統計処理してこの誤差量により
補正する。射出完了後の冷却中にプランジャチップやプ
ランジャ5の位置により間接的に計量誤差を計り,これ
をフィードバックすることもできる。
【0030】なお,前記実施例においては,逆U字管3
0の回りに電磁誘導式のヒータ31を設けた例を示した
が,これは,ヒータ31の代りに,電磁ポンプを設け
て,溶湯15bの移送を助けることもできる。また,前
記実施例においては,溶湯溜部として樋状箱体2を設
け,樋状箱体2の先端部に溶湯送出装置として計量注湯
バルブ装置13を設けた例を示したが,これは,樋状箱
体2の代りに,樋状でない通常の溶湯溜部を用いること
もできるし,また,計量注湯バルブ装置13の代りに,
電磁ポンプと送湯管からなる溶湯送出装置を用い,送湯
管を射出スリーブに直接連結して用いることもできる。
【0031】
【発明の効果】本発明においては,特許請求の範囲に記
載したような構成にし,上下動可能な炉と射出スリーブ
の間に溶湯溜部を配置し,炉と溶湯溜部の後端部との間
に逆U字管を設け,溶湯溜部の先端部にないしは溶湯溜
部と射出スリーブ間に溶湯送出装置を設けた金属溶湯給
湯装置を用いて給湯を行うに際し,溶湯溜部内の溶湯液
面が下ったとき,次回の給湯までに,その溶湯液面の低
下度合に応じて炉自体を上昇させることにより,溶湯溜
部内の溶湯液面を所定高さに保持するようにしたので,
次に示すような優れた効果がある。 (1)計量精度が高く,射出スリーブに毎回所望の溶湯
量を給湯することができる。なお,従来より,1回の加
圧だけで炉内から射出スリーブ内に直接給湯する空圧計
量単独式の給湯装置も知られているが,本発明では,前
記したように,溶湯溜部である樋状箱体を炉とは別個に
設け,粗計量と精密計量を組み合わせて行うこともでき
るので,樋状箱体内の溶湯液面を一定に保ちやすく,こ
の状態で注湯作業を行うことができ,空圧計量単独式に
比べても,計量精度が極めて高い。 (2)空気計量単独式等に比べて,炉とダイカストマシ
ン間の距離を自由に設定できる。その結果,ダイカスト
マシンの射出スリーブの交換やメンテナンスが容易とな
る。 (3)樋状箱体を設け,炉と樋状箱体の間に逆U字管を
配したので,装置の熱膨張を吸収することができ,装置
部品に無理な力をかけたり装置部品を破損させたりする
ことがなく,安全で,かつ,長期操業に充分に耐え得
る。 (4)電磁ポンプ式に比べて,熱応力が開放されている
し,メンテナンスも回数が少なくてすみ,しかも,簡単
に行える。 (5)レードル式に比べて,溶湯の密閉度が高く,溶湯
落下距離も低い。 (6)溶湯が外気と遮断されるので,酸化物等の生成が
少なく,溶湯品質が劣化しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するための装置の第1の実
施例を示す平面図である。
【図2】前記本装置の正面図である。
【図3】前記本装置の拡大縦断面図である。
【図4】図3の計量注湯バルブ部の拡大図である。
【図5】本発明の方法を実施するための実施例装置を制
御する場合のブロック線図である。
【図6】計量注湯バルブ部の計量弁棒の作動時の制御基
本形を示す線図である。
【符号の説明】
1 炉 2 樋状箱体(溶湯溜部) 3 射出スリーブ 8 シリンダ 13 計量注湯バルブ装置(溶湯送出装置) 14 逆U字管装置 15a,15b 溶湯 22 駆動機構 23 サーボモータ 24 溶湯面センサ 25 温度センサ 26 計量弁棒 27 弁座スリーブ 30 逆U字管 32 固定部材 33,33a 空間 37 吸引加圧装置 39 不活性ガス供給装置 49 加圧気体供給源 51 炉1の高さ位置制御指令器 52 シリンダ 57 演算器 58 データ設定器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下動可能な炉と射出スリーブの間に溶
    湯溜部を配置し,炉と溶湯溜部の後端部との間に逆U字
    管を設け,溶湯溜部の先端部にないしは溶湯溜部と射出
    スリーブ間に溶湯送出装置を設けた金属溶湯給湯装置を
    用いて給湯を行うに際し, 溶湯溜部内の溶湯液面が下ったとき,次回の給湯まで
    に,その溶湯液面の低下度合に応じて炉自体を上昇させ
    ることにより,溶湯溜部内の溶湯液面を所定高さに保持
    するようにした金属溶湯の給湯方法。
JP24931892A 1992-09-18 1992-09-18 金属溶湯の給湯方法 Pending JPH0699260A (ja)

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