JPH0698678A - 起泡性水中油型乳化組成物 - Google Patents

起泡性水中油型乳化組成物

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JPH0698678A
JPH0698678A JP4197785A JP19778592A JPH0698678A JP H0698678 A JPH0698678 A JP H0698678A JP 4197785 A JP4197785 A JP 4197785A JP 19778592 A JP19778592 A JP 19778592A JP H0698678 A JPH0698678 A JP H0698678A
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JP
Japan
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fatty acid
emulsion
oil
saturated fatty
ester
Prior art date
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Pending
Application number
JP4197785A
Other languages
English (en)
Inventor
Kuniaki Inayoshi
邦昭 稲吉
Kotaro Yamaguchi
浩太郎 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Oil Co Ltd
Original Assignee
Fuji Oil Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Oil Co Ltd filed Critical Fuji Oil Co Ltd
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Publication of JPH0698678A publication Critical patent/JPH0698678A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ホイップタイムが短いにもかかわらず、大変乳
化安定性に優れ、作業幅の広い、起泡性水中油型乳化組
成物(ホイップクリーム)の開発を目的とした。 【構成】一般式S2 L(但し、式中SはC12〜C22の飽
和脂肪酸残基をLはリノール酸残基を示す)を20〜5
0重量%含む起泡性水中油型乳化組成物。 【効果】ホイップタイムが極端に短いにもかかわらず、
大変乳化安定性に優れたホイップクリームを得ることが
可能になった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はホイップタイムが極端に
短く、乳化安定性に優れた起泡性水中油型乳化組成物
(ホイップクリーム)に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にデザート、デコレーションケーキ
等のアイシング、装飾用に使用される起泡性水中油型乳
化組成物はいずれも乳化状態が安定で且つ良好な起泡
性、保形性が要求される。特に家庭向けホイップクリー
ムは素人でも手軽にホイップ出来るように、ホイップを
開始してから完了するまでの時間、すなわちホイップタ
イムがより短いものが好まれる傾向にある。
【0003】しかしながら、従来の技術、例えば解乳化
剤であるレシチンの含有量を増やすなどの方法では、ホ
イップクリームの品質としてホイップタイムを短くする
ことはできるが、これを短くすればするほど、作業幅が
狭くなってしまう。又、乳化安定性が悪くなり、輸送中
容易に乳化破壊し塑性状態化(いわゆるボテ)してしま
う等の欠点が生じる。すなわち、解乳化剤を増やすこと
で解乳化を起こり易くし、ホイップタイムを短くすると
いう従来技術では乳化安定性を犠牲にしてしまい、ホイ
ップタイム短縮と乳化安定性を両立することは困難であ
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等はホイップ
タイムが短いにもかかわらず、大変乳化安定性に優れ、
作業幅の広い、起泡性水中油型乳化組成物(ホイップク
リーム)の開発を目的とした。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前述の点に
ついて鋭意研究した結果、S2 Lを20〜50重量%含
む起泡性水中油型乳化組成物はホイップタイムが極端に
短いにもかかわらず乳化安定性に大変優れているという
知見を得た。尚、S2 Lが20重量%より少ないと効果
に乏しく、50重量%を越えると安定な水中油型乳化物
を得ることが困難になってくる。すなわちこの発明は、
2 Lを20〜50重量%含む起泡性水中油型乳化組成
物に関する。
【0006】以下、トリグリセライドを構成する脂肪酸
残基について、Sは炭素数12〜22の飽和脂肪酸、U
は不飽和脂肪酸、Lはリノール酸、Stはステアリン酸
をあらわすこととし、例えば、ジ飽和モノ不飽和グリセ
ライドをS2 U、トリ不飽和グリセライドをU3 と表記
する。S2 Lはジ飽和モノリノレートであり、Lがα位
に結合したSSL、β位に結合したSLS及びそれらの
混合物のいずれでもよい。
【0007】この発明において使用するS2 Lはリノー
ル酸を多く含む油脂例えばサフラワー油、ひまわり油、
コーン油、菜種油、大豆油とりわけ前2者の油脂を、飽
和脂肪酸に富むエステル又は脂肪酸と公知の方法でエス
テル交換し、必要に応じて分別を行うことにより得られ
る。
【0008】S2 L以外の油相成分として、大豆油、ひ
まわり種子油、菜種油、やし油、シア油、カカオ脂等の
植物性油脂及び乳脂、ラード、牛脂、魚油等の動物性油
脂、上記油脂類の単独又は混合油、或はそれらの硬化、
分別、エステル交換等を施した加工油脂等を必要に応じ
適宜併用することができる。
【0009】起泡性水中油型乳化物への乳味感付与と、
乳化安定化のために無脂乳固形分をエマルジョン全量に
対し1〜15%好ましくは3〜10%使用することがで
きる。これらの無脂乳固形分としては脱脂粉乳、全脂粉
乳、生クリーム、加糖練乳などが例示でき、脱脂粉乳或
は全脂粉乳はこれらの粉乳をメイラード処理したもので
あっても良い。
【0010】この発明中の起泡性水中油型乳化物につい
て各種塩類、乳化剤を使用するのが好ましく、塩類とし
てはヘキサメタりん酸塩、第2りん酸塩、くえん酸ナト
リウム、ポリりん酸塩、重曹等を単独又は2種以上混合
使用する事が望ましい。乳化剤は一般に起泡性水中油型
乳化物の製造に使用される乳化剤であれば良いが、特に
しょ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、レ
シチン、プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセ
リン脂肪酸エステルを適宜混合使用し、それらの合計量
をエマルジョン全量に対し0.1〜1重量%の割合で油
相又は水相に添加する。
【0011】本乳化組成物はややオーバーランが低くな
ることがあるので、使用する乳化剤の量はこのことを考
慮して決定する方が良い。具体的には、通常よりもレシ
チンの使用量を減らす、しょ糖脂肪酸エステルの使用量
を増やす等が例示できる。
【0012】その他、ゼラチン、澱粉、加工澱粉、カラ
ギーナン、ペクチン(ハイメトキシペクチン、ローメト
キシペクチン)、ガム質(ローカストビーンガム、キサ
ンタンガム、グアールガム、カラヤガム、トラガントガ
ム、アラビアガム)等を安定剤として適宜使用すること
ができる。
【0013】本発明中の起泡性水中油型乳化物の製造法
は一般的なクリーム類を製造する要領で行うことができ
る。以下にその具体例を示す。各種原料を70℃で20
分予備乳化した後、0〜150Kg/cm2 の条件下に
て均質化する。次いで超高温瞬間殺菌(UHT)処理し
た後、再度0〜150Kg/cm2 の条件下にて均質化
し、冷却後、約24時間エージングする。
【0014】
【作用】本発明により、ホイップタイムが極端に短いに
もかかわらず、大変乳化安定性に優れたホイップクリー
ムが可能になった。
【0015】
【実施例】以下に実施例を例示して本発明の実施態様を
説明するが、これらは例示であって本発明の精神がこれ
らの例示に限定されるものではない。 〔実施例1〜3〕表1に示す組成物を70℃で20分間
予備乳化しホモゲナイザーを用い70kg/cm2の均質圧
(1次ホモ圧)で均質化後、定法により直接蒸気接触殺
菌法(VTIS法)で殺菌を行い、再度ホモゲナイザーを用
い70kg/cm2の均質圧(2次ホモ圧)で均質化後5℃ま
で冷却して目的のクリームを作成した。
【0016】尚、本実施例で使用したS2 L含有油脂の
製法は以下のとおりである。サフラワー油20部、ステ
アリン酸エチル80部を1、3位特異性を有するリパー
ゼを用いてエステル交換し、蒸留によりエチルエステル
部を除去したもの(油脂A)を1段分別して収率60%
で高融点画分を得、これを使用した。このS2 L含有油
脂のトリグリセライド組成はS2 L 76.9%(St
2 L70.5%)、その他のS2 U 14.3%、SU
2 +U3 8.8%、S31.0%であり、油脂Aのト
リグリセライド組成はS2 L 48.3%(St2
42.0%)、その他のS2 U 6.6%、SU2 +U
3 44.5%、S3 0.6%であった。
【0017】〔比較例〕表1(比較例)に示す組成物を
用いる他は実施例と同じ製法でクリームを作成した。
【表1】実施例1〜2と比較例の組成(数値は全組成に
おける重量%を示す) ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 実施例1 実施例2 実施例3 比較例 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 油相部 S2 L含有油脂 45.5 45.5 30.0 - なたねパーム混合硬化油 - - 15.5 45.5 (融点31℃) レシチン 0.3 0.1 0.3 0.3 モノ脂肪酸エステル 0.2 0.2 0.2 0.2 水相部 水 残量 残量 残量 残量 脱脂粉乳 4.3 4.3 4.3 4.3 しょ糖脂肪酸エステル 0.2 0.4 0.2 0.2 (HLB=5) 重曹 0.01 0.01 0.01 0.01 ヘキサメタりん酸ナトリウム 0.1 0.1 0.1 0.1 ――――――――――――――――――――――――――――――――――
【表2】 実施例1〜3、比較例の物性 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 実施例1 実施例2 実施例3 比較例 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ホイップタイム 注1) 74秒 93秒 180秒 286秒 作業幅 注2) グレーニングタイム 23秒 30秒 17秒 8秒 乳化安定性 注3) ボテテスト 24分 30分以上 19分 10分 口溶け 冷感あり 冷感あり やや冷感あり 通常 オーバーラン(%) 80 110 112 118 粘度(cps) 112 93 87 75 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 注1) ホイップ方法はクリーム500gに砂糖10%
(50g)を混合し、ケンウッドミキサーでホイップし
た。 注2) グレーニングタイムはホイップ終点から測定を
開始し、ホイップを続け、クリームがグレーニングを起
こすまでこの時間を測定した。この値を作業幅の指標と
した。すなわち、これが大きい程作業幅が広いといえ
る。 注3) ボテテストは100ml容ビーカーにクリーム
100mlを注ぎ、20℃で2時間放置した後、ガラス
棒にて毎秒3回クリームを撹拌し、塑性化状態(ボテ)
に至るまでの、撹拌開始からの時間を測定した。この値
が大きい程、乳化安定性が優れるといえる。
【0018】〔実施例1〜3、比較例の物性〕実施例1
〜3及び比較例の物性を表2に示した。これから明らか
なように本発明における配合において油脂組成がホイッ
プタイムの短縮、および乳化安定性に大きな効果を与え
ていることがわかる。
【0019】
【発明の効果】本発明により、ホイップタイムが極端に
短いにもかかわらず、大変乳化安定性に優れたホイップ
クリームを得ることが可能になった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式S2 L(但し、式中SはC12〜C22
    の飽和脂肪酸残基をLはリノール酸残基を示す)を20
    〜50重量%含む起泡性水中油型乳化組成物。
JP4197785A 1992-06-30 1992-06-30 起泡性水中油型乳化組成物 Pending JPH0698678A (ja)

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JP (1) JPH0698678A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009261332A (ja) * 2008-04-25 2009-11-12 Fuji Oil Co Ltd 起泡性水中油型乳化物
JP2010051231A (ja) * 2008-08-28 2010-03-11 Fuji Oil Co Ltd 低油分起泡性水中油型乳化物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009261332A (ja) * 2008-04-25 2009-11-12 Fuji Oil Co Ltd 起泡性水中油型乳化物
JP2010051231A (ja) * 2008-08-28 2010-03-11 Fuji Oil Co Ltd 低油分起泡性水中油型乳化物

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