JPH0694902A - 光学素子,光源,液晶光学素子,偏光照明装置,照明光学装置,偏光分離素子,偏光素子,画像投影装置および立体像表示方法 - Google Patents

光学素子,光源,液晶光学素子,偏光照明装置,照明光学装置,偏光分離素子,偏光素子,画像投影装置および立体像表示方法

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JPH0694902A
JPH0694902A JP24370392A JP24370392A JPH0694902A JP H0694902 A JPH0694902 A JP H0694902A JP 24370392 A JP24370392 A JP 24370392A JP 24370392 A JP24370392 A JP 24370392A JP H0694902 A JPH0694902 A JP H0694902A
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Kazumi Kimura
一己 木村
Hideaki Mitsutake
英明 光武
Shigeru Kawasaki
茂 川崎
Kazuo Isaka
和夫 井阪
Kazuo Yoshinaga
和夫 吉永
Kenichi Matsumoto
憲一 松本
Junko Kuramochi
純子 倉持
Nobuo Minoura
信夫 箕浦
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
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    • G03F7/70483Information management; Active and passive control; Testing; Wafer monitoring, e.g. pattern monitoring
    • G03F7/7055Exposure light control in all parts of the microlithographic apparatus, e.g. pulse length control or light interruption
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    • GPHYSICS
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 画質の低下をもたらすことのない光学素子な
どを提供する。 【構成】 光学素子10は、屈折率n1 の円柱形状の屈
折光学材であるコア11 1 、および、コア111 の外周
に被覆された、屈折率n2 (n2<n1)の屈折光学材で
あるクラッド112 からなる単位素子11群と、光吸収
材12とを含む。ここで、各単位素子11は、所定の第
1の間隔をもって縦に一列に揃えられ、かつ、所定の第
2の間隔をもって横に一列に揃えられて、光吸収材12
を介してそれぞれ配設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学素子,光源,液晶
光学素子,偏光照明装置,照明光学装置,偏光分離素
子,偏光素子,画像投影装置および立体像表示方法に関
する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
A.光学素子および第1の画像投影装置について 〔従来の技術〕従来、オーバーヘッドプロジェクタ(以
下、「OHP」と称する。)や液晶プロジェクタなどの
画像投影装置は、画像形成手段と、該画像形成手段を照
明するための照明光学系と、スクリーン上に画像を投写
するための投写光学系とを含んでいる。図52は、この
種の画像投影装置の一従来例を示す要部構成図である。
画像投影装置10000 は、光源10001,放物面リフレクタ1
0002およびコンデンサレンズ10003 からなる照明光学系
と、画像形成手段10004 と、投写レンズ10005および投
写レンズの瞳10006 からなる投写光学系とを含む。な
お、スクリーン(不図示)は、投写レンズ10005 の画像
形成手段10004 と反対側に設けられている。画像投影装
置10000 の各構成要素について、以下に詳しく説明す
る。
【0003】(1)照明光学系 光源10001 としては、タングステンランプ,キセノンラ
ンプまたはメタルハライドランプなどが用いられてい
る。光源10001 は放物面リフレクタ10002 の焦点F近く
に設けられており、光源10001 から三次元的に放射され
た光束は、放物面リフレクタ10002 によって、図示右方
向に進行する光束(以下、「照明光束」と称する。)に
変換される。コンデンサレンズ10003 は、一般に、画像
形成手段10004 の近くに設けられ、投写レンズの瞳1000
6 を通過しやすい方向に前記照明光束を向けるように機
能する。前記照明光束によってコンデンサレンズ10003
を介して画像形成手段10004 が照明されることにより、
画像形成手段10004 に形成されている画像が投写レンズ
10006 を介して前記スクリーン上に投写される。なお、
放物面リフレクタ10002 の代わりに、楕円面リフレクタ
または球面リフレクタなどを用いたものや、コンデンサ
レンズ10003 を放物面リフレクタ10002 の開口付近に設
けたものも多用されている。
【0004】(2)画像形成手段10004 および投写光学
系 画像投影装置10000 をOHPとして使用する場合には、
画像形成手段10004 はOHPシートに書かれた原稿など
であり、また、コンデンサレンズ10003 としてはフレネ
ルレンズが一般に用いられ、さらに、投写光学系は一般
的にミラーを含む。一方、画像投影装置10000 を液晶プ
ロジェクタとして使用する場合には、画像形成手段1000
4 は液晶デバイス(LCD)であり、また、放物面リフ
レクタ10002 とコンデンサレンズ10003 との間に色分解
光学系が設けられ、さらに、画像形成手段10004 と投写
レンズ10005 との間に色合成光学系が設けられる。な
お、画像投影装置10000 を液晶プロジェクタとして使用
する場合には、画像形成手段10004 の前後に、偏光子お
よび検光子と呼ばれる偏光板がそれぞれ設けられるが、
該偏光板の代わりに、図53に示すように、放物面リフ
レクタ10002 とコンデンサレンズ10003 との間に、2つ
の直角プリズムと、該2つの直角プリズムの互いに接着
された斜面に形成された、誘電体多層膜などからなる作
用面10012 とを有する偏光ビームスプリッタ10011 が設
けられるものもある。
【0005】〔発明が解決しようとする課題〕しかしな
がら、図52に示した従来の画像投影装置10000 では、
以下に示すような問題がある。一般的に、光源10001 は
点光源でなく、有限な径をもつ。光源10001 の形状をを
半径rの球とし、その中心が放物面リフレクタ10002 の
焦点Fに一致しているとすると、光源10001 から出射さ
れたのち放物面リフレクタ10002 上の一点Pで反射され
た光束は、コーン状になる。いま、図52に示した光源
10001 の中心から出射された光束L10は、放物面リフレ
クタ10002 上の一点Pで反射されたのち、光軸(図示一
点鎖線)に平行な光として進行し、コンデンサレンズ10
003 によって投写レンズの瞳10006 の中心方向に向けら
れる。その後、光束L10は、画像形成手段10004 を照明
したのち、投写レンズ10005 を通過して前記スクリーン
に投射される。また、光源10001 の図示左周辺部から出
射された光束L11は、光束L10に対して角度θをなして
放物面リフレクタ10002 上の一点Pに入射する。ここ
で、角度θは、 θ=tan-1(r/FP) (1) ただし、FP=焦点Fと一点Pとの距離 で表される。光束L11は、放物面リフレクタ10002 上の
一点Pで反射されたのちも、光束L10に対して角度θを
なして進行する。その結果、光束L11は、同図に示すよ
うに、画像形成手段10004 を照明することができず損失
光となる。さらに、光源10001 の図示右周辺部から出射
された光束をL12は、光束L11と同様に、光束L10に対
して角度θをなして放物面リフレクタ10002 上の一点P
に入射したのち、放物面リフレクタ10002 上の一点Pで
反射後、光束L10に対して角度θをなして進行するが、
画像形成手段10004 を照明することはできる、しかし、
光束L12は、同図に示すように、投写レンズの瞳10006
によってケラれてしまい損失光となる。
【0006】したがって、画像投影装置10000 を液晶プ
ロジェクタとして使用する場合には、損失光となる光束
11,L12を吸収すべく本体内部を黒色に加工する対策
がとられるが、光束L11,L12の吸収が不十分である
と、画像のゴーストやフレアの原因となり、画質の低下
をもたらすという問題がある。また、吸収された光束L
11,L12は熱となるため、画像投影装置10000 を冷却す
るための大型の冷却手段が必要となり、コンパクト化が
図れないという問題がある。さらに、液晶デバイスは、
コントラストが光束の入射角度に依存する特性を有する
ため、光束L10の液晶デバイスへの入射角が大きくなる
と、コントラストの低下をもたらすという問題がある。
一方、画像投影装置10000 をOHPとして使用する場合
には、損失光となる光束L11は本体外部に漏れて天井な
どを照らし室内を明るくするため、画像のコントラスト
の低下をもたらすという問題がある。
【0007】また、図53に示したような、放物面リフ
レクタ10002 とコンデンサレンズ10003 との間に偏光ビ
ームスプリッタ10011 を有するものでは、作用面10012
を構成する誘電体多層膜などは、ブリュースター角を満
たす入射角で入射してくる光束を2つの直線偏光光(P
偏光光とS偏光光)に分離する作用があるが、入射角が
数度ずれただけでも性能が大幅に劣化することが知られ
ている。すなわち、光源10001 の中心から出射された光
束L20は、放物面リフレクタ10002 上の一点Pで反射さ
れたのち光軸に平行な光として進行するため、ブリュー
スター角を満たす入射角で作用面10012 に入射するの
で、作用面10012 で分離されたP偏光光P 20およびS偏
光光S20はそれぞれ、完全なP偏光光およびS偏光光と
なる。一方、光源10001 の図示右周辺部から出射された
光束をL22は、光束L20に対して角度θをなして放物面
リフレクタ10002 上の一点Pに入射して反射されたの
ち、光束L20に対して角度θをなして進行するため、ブ
リュースター角を満たさない入射角で作用面10012 に入
射するので、作用面10012 で分離されたP偏光光P22
よびS偏光光S22はそれぞれ、完全なP偏光光およびS
偏光光とならない。したがって、このような画像投影装
置では、偏光度の低い偏光光しか得られないため、画像
のコントラストの低下をもたらすという問題がある。な
お、S偏光光とは、進行方向と垂直でかつ図53の紙面
に対して垂直に振動する偏光光をいい、また、P偏光光
とは、進行方向と垂直でかつ図53の紙面に対して平行
に振動する偏光光をいう。
【0008】本発明の第1の目的は、画質の低下をもた
らすことのない光学素子および該光学素子を備えた画像
投影装置を提供することにある。 B.第1の光源および第2の画像投影装置について 〔従来の技術〕液晶ライトバルブを用いた液晶プロジェ
クタは、大画面,高精細表示のための画像投影装置とし
て注目されている。すなわち、このような液晶プロジェ
クタは、光源の高輝度化によって大画面投影時に重要な
表示像の明るさを向上することができ、また、液晶ライ
トバルブの画素数を増やすことによって前記表示像の解
像度を向上することができるという特徴を有する。した
がって、液晶プロジェクタは、装置全体のコンパクトさ
と相まって、CRT投影型プロジェクタに比べて今後優
位な位置を占めると予想される。
【0009】図54は、液晶ライトバルブを用いた液晶
プロジェクタの一従来例を示す要部構成図である。液晶
プロジェクタ10100 では、メタルハライドランプやハロ
ゲンランプなどからなる光源10101 から発せられた光束
は、光源10101 の位置またはその近傍に焦点を有する、
回転放物面からなるリフレクタ10102 で反射されて平行
光束となる。該平行光束は、カットフィルタ10103 で不
要な赤外光および紫外光が除去されることにより、液晶
パネル10106 を照明する照明光に変換される。液晶パネ
ル10106 の光源10101 側には、偏光子10105 として機能
する偏光板が液晶パネル10106 と互いに対向して配置さ
れており、また、液晶パネル10106 の光源10101 と反対
側には、検光子10107 として機能する偏光板が液晶パネ
ル10106 と互いに対向して配置されている。
【0010】カットフィルタ10103 と偏光子10105 との
間に設けられたコンデンサレンズ10104 は、前記照明光
を投写レンズ10108 の入射瞳に向けて集光させて、光源
10101 またはリフレクタ10102 の出射開口部の像を投写
レンズ10108 の入射瞳上に結像させる。すなわち、コン
デンサレンズ10104 は、主として、フィールドレンズと
しての役割を果たす。液晶パネル10106 は、ツイステッ
ド・ネマチック液晶(以下、「TN液晶」と称する。)
やアクティブマトリックスなどから構成されている。こ
こで、偏光子10105 ,液晶パネル10106 および検光子10
107 は、公知の液晶ライトバルブを構成する。前記照明
光は、前記液晶ライトバルブを透過することにより、該
液晶ライトバルブに入力される表示信号に応じて変調さ
れたのち、投写レンズ10108 を介してスクリーン(不図
示)に投射される。その結果、前記表示信号に応じた画
像が、前記スクリーン上に拡大投影される。
【0011】また、カラー画像の表示を行う液晶プロジ
ェクタとしては、以下に示す2つのものが知られてい
る。 (1)液晶パネル10106 として、赤色光,緑色光および
青色光のいずれか一つの色光を透過するフィルタを各画
素ごとにモザイク状に配置した液晶パネルを用いたも
の。 (2)コンデンサレンズ10104 を透過した前記照明光を
色分解用ダイクロイックミラーで赤色光,緑色光および
青色光に分解し、該各色光を別々の液晶ライトバルブに
入射させたのち、該各液晶ライトバルブを透過した前記
各色光を色合成用ダイクロイックミラーで合成して、投
写レンズ10108 に入射させるもの。 〔発明が解決しようとする課題〕しかしながら、図54
に示した従来の液晶プロジェクタ10100 では、前記スク
リーン上に投影される画面の高輝度化を図るためには、
前述したように、光源10101 として輝度の高いものが必
要であるが、可視波長域での発光効率が高い光源として
近年使用されている150Wクラスのメタルハライドラ
ンプを用いて対角サイズ3インチの液晶ライトバルブを
照明し、F4.5の投写レンズ10108 で50インチに拡
大した場合は、スクリーン上に拡大投影された画像の中
心での照度は200ルクス前後であり、また、100イ
ンチに拡大した場合は、前記照度は50ルクス前後に留
まり、一般照明下の明るい周囲環境においては輝度が未
だ不十分であるという問題がある。
【0012】次に、メタルハライドランプの現状の性能
について、図55乃至図58を参照して詳細に説明す
る。図55は、従来の代表的なメタルハライドランプの
構造を示す図である。メタルハライドランプ10120 は、
密閉された管内部10121 を有する、石英からなる透明な
管球10122 と、管内部10121 で一端が互いに対向するよ
う管球10122にそれぞれ設けられた第1および第2の電
極101231,101232と、第1および第2の電極101231,10
1232と電源(不図示)とを電気的にそれぞれ接続する第
1および第2のリード線101241,101242とを含む。ここ
で、管内部10121 には、水銀やハロゲン化金属などの放
電発光ガスが封入されている。また、前記電源は、矩形
状のパルス波形を有する交流電流を出力するものであ
る。
【0013】図56は、メタルハライドランプ10120 の
放電発光状態を模式的に表した図であり、(A)はラン
プ軸に垂直方向から見た輝度分布を等輝度線で表した
図、(B)はランプ軸上での輝度分布を表したグラフで
ある。メタルハライドランプ10120 では、第1の電極10
1231上の点aと第2の電極101232上の点bとを結ぶラン
プ軸ab上およびその近傍が、図56(A)に示すよう
に、輝度の高い発光領域となり、ランプ軸abから離れ
るに従って輝度が急激に低下する。また、同図(B)に
示すように、ランプ軸ab上およびその近傍の領域にお
いて、特に輝度の高い2つの高輝度発光領域α1,α
2が、第1の電極101231の一端と第2の電極101232の一
端とに近接してそれぞれ存在する。以上のように、メタ
ルハライドランプ10120 は2つの高輝度発光領域α1
α2を有するが、従来の液晶プロジェクタの照明光学系
では、メタルハライドランプ10120 のこの特徴を十分に
生かして高輝度照明光を得るに至っておらず、未だ工夫
の余地が残されている。この点について、図57
(A),(B)および図58を参照して詳細に説明す
る。
【0014】スクリーン輝度を上げるための光源の利用
法として、2つの高輝度発光領域α 1,α2のうちのいず
れか一方のみを利用する方法が知られている。しかし、
この方法では、他方の高輝度発光領域を有効利用してい
ないばかりでなく、以下に示すような光量損失が生じる
ため、高輝度照明光を最大限得ることができない。たと
えば第1の電極101231側の高輝度発光領域α1 から角度
θ方向に発せられた光は、管球10122 の内壁10122aおよ
び外壁10122bにおいてそれぞれ表面反射される。該光の
管球10122 の内壁10122aでの表面反射率を、屈折率n=
1.46の石英からなる管球10122 について、角度θを
変えて計算した一例を図58に示す。なお、同図には、
S偏光光の反射率RS とP偏光光の反射率RP とそれら
の合計の反射率Rとがそれぞれ示されている。
【0015】図58より、第1の電極101231側の高輝度
発光領域α1 から角度θ方向に発せられた光が管球1012
2 の内壁10122aで表面反射されるときには、平均して約
3.6%の光量損失が生じることがわかる。また、該光
の管球10122 の外壁10122bでの表面反射を考慮すると、
約7%の光量損失が生じることがわかる。本発明の第2
の目的は、高輝度照明光を最大限得ることができる光源
および該光源を備えた画像投影装置を提供することにあ
る。 C.第2の光源および第3の画像投影装置について 〔従来の技術〕画像投影装置の画像形成手段を照明する
ための光源としては、従来からハロゲンランプおよびキ
セノンランプが知られているが、近年、発光効率および
演色性の点から金属ハロゲン化物を用いたメタルハライ
ドランプが注目されている。
【0016】図59は、ショートアーク型のメタルハラ
イドランプの一従来例を示す概略構成図である。メタル
ハライドランプ10200 は、石英ガラスからなる発光管10
201 と、モリブデンなどからなる第1の電極102021およ
び第2の電極102022と、第1のリード線102031および第
2のリード線102032とを含む。ここで、発光管10201 は
球形の中空部102011を有し、水銀やハロゲン化金属など
の放電発光ガスが中空部102011に封入されている。第1
の電極102021および第2の電極102022は、発光管10201
の中空部102011で放電先端部が互いに対向するように、
発光管10201 の両端部にそれぞれ設けられている。第1
のリード線102031は、第1の電極102021と交流電圧源10
204 とを電気的に接続しており、第2のリード線102032
は、第2の電極102022と交流電圧源10204 とを電気的に
接続している。
【0017】メタルハライドランプ10200 では、第1の
リード線102031および第2のリード線102032を介して交
流電圧源10204 から交流電圧が第1の電極102021と第2
の電極102022との間に印加されると、発光管10201 の中
空部102011に封入された放電発光ガスの主に第1の電極
102021と第2の電極102022との間の放電発光作用によ
り、光が発せられる。 〔発明が解決しようとする課題〕しかしながら、上述し
た従来のメタルハライドランプ10200 は、以下に示すよ
うな問題がある。メタルハライドランプ10200 は第1の
電極102021と第2の電極102022との間に発光領域を有す
るが、発光領域の空間輝度分布は一様ではなく、電界の
密な部分が高輝度発光領域となる。したがって、メタル
ハライドランプ10200 は一般に交流駆動されるため、第
1の電極102021の放電先端部および第2の電極102022
放電先端部はともに細くされて、第1の電極102021の放
電先端部近傍および第2の電極102022の放電先端部近傍
が高輝度発光領域α1,α2となるようにされている。そ
の結果、高輝度発光領域α1,α2が発光管10201 の中空
部102011の中心から離れた位置に生じるため、高輝度発
光領域α1,α2から発せられた光が発光管10201 の中空
部102011を形成する内壁および外壁に入射するときの入
射角は、垂直からかなりずれてしまう。これにより、前
記内壁および前記外壁の入射面および出射面での屈折に
よって前記光の光路がかなり乱されるとともに、前記内
壁の表面および前記外壁の表面での前記光の表面反射が
増加されるため、高輝度発光領域α1,α2の実質上の輝
度が低下してしまうという問題がある。
【0018】また、照明光を発する照明光学系と、照明
光により照明される、画像を発生せしめる画像形成手段
と、画像を投写する投写光学系とを備える画像投影装置
では、メタルハライドランプ10200 が前記照明光学系が
有する光源として一般に使用されているが、上述のよう
に高輝度発光領域α1,α2の実質上の輝度が低下してし
まうと、画像を投写したときのスクリーン輝度の低下を
招くという問題がある。本発明の第3の目的は、輝度低
下のない光源および該光源を備えた画像投影装置を提供
することにある。 D.第3の光源および第4の画像投影装置について 〔従来の技術〕画像投影装置の画像形成手段を照明する
ための光源としては、従来からハロゲンランプおよびキ
セノンランプが知られているが、近年、発光効率および
演色性の点から金属ハロゲン化物を用いたメタルハライ
ドランプが注目されている。ショートアーク型のメタル
ハライドランプの従来例としては、図59に示したメタ
ルハライドランプ10200 の他に、図60に示すようなメ
タルハライドランプ10300 がある。
【0019】メタルハライドランプ10300 は、以下に示
す点については、図59に示したメタルハライドランプ
10200 と同様である。 (1)石英ガラスからなる発光管10301 と、モリブデン
などからなる第1の電極103021および第2の電極103022
と、第1のリード線103031および第2のリード線103032
とを含む。 (2)発光管10301 が球形の中空部103011を有し、水銀
やハロゲン化金属などの放電発光ガスが中空部103011
封入されている。 (3)第1の電極103021および第2の電極103022が、発
光管10301 の中空部103011で放電先端部が互いに対向す
るように、発光管10301 の両端部にそれぞれ設けられて
いる。 (4)第1のリード線103031が第1の電極103021と交流
電圧源10304 とを電気的に接続しており、また、第2の
リード線103032が第2の電極103022と交流電圧源10304
とを電気的に接続している。
【0020】しかし、メタルハライドランプ10300 は、
発光管10301 の中空部103011を形成する外壁10301bが拡
散面(フロスト面)となっている点で、発光管10201 の
中空部102011を形成する外壁が透明な面(クリア面)と
なっている図59に示したメタルハライドランプ10200
と異なる。メタルハライドランプ10300 においても、第
1のリード線103031および第2のリード線103032を介し
て交流電圧源10304 から交流電圧が第1の電極103021
第2の電極103022との間に印加されると、発光管10301
の中空部103011に封入された放電発光ガスの主に第1の
電極103021と第2の電極103022との間の放電発光作用に
より、光が発せられる。このとき、第1の電極103021
第2の電極103022との間の空間が発光領域QA となる
が、発光領域QA の空間輝度分布は一様ではなく、電界
の密な第1の電極103021の放電先端部および第2の電極
103022の放電先端部が高輝度発光領域α1,α2となる。
また、発光領域QA の温度分布も一様でないため、発光
領域QA 内で色温度が異なり、色ムラが生じる。しか
し、メタルハライドランプ10300 では、発光管10301 の
中空部103011を形成する外壁10301bが拡散面となってい
るため、発光領域QA における輝度ムラおよび色ムラな
どが相殺されて、メタルハライドランプ10300 からは均
一な光が発せられる。
【0021】〔発明が解決しようとする課題〕しかしな
がら、上述した従来の2つのメタルハライドランプ1020
0,10300は、液晶プロジェクタなどの画像投影装置の光
源として用いられた場合に、以下に示すような問題があ
る。 (1)図60に示したメタルハライドランプ10300 画像投影装置においてメタルハライドランプ10300 を光
源として用いる場合には、メタルハライドランプ10300
は、図61に示すように、回転放物面または回転楕円面
などの形状を有するリフレクタ10350 の焦点位置に、発
光管10301 の中空部103011の中心が位置するように設け
られる。メタルハライドランプ10300 では、発光管1030
1 の中空部103011を形成する外壁10301bが拡散面となっ
ているため、光は、同図に示すように、外壁10301b全体
から発せられるので、発光径が擬似的に大きくなる。そ
の結果、メタルハライドランプ10300 から発せられる光
はかなり大きな拡がり角2ωをもつことになり、光の集
光性およびコリメート性が悪くなるという問題がある。
【0022】(2)図59に示したメタルハライドラン
プ10200 画像投影装置においてメタルハライドランプ10200 を光
源として用いる場合にも、メタルハライドランプ10200
は、図62に示すように、回転放物面または回転楕円面
などの形状を有するリフレクタ10351 の焦点に、発光管
10201 の中空部102011の中心が位置するように設けられ
る。メタルハライドランプ10200 では、発光管10201 の
中空部102011を形成する外壁が透明な面となっているた
め、光は、同図に示すように、発光領域QA から発せら
れるので、発光径は発光領域QA の大きさとなる。その
結果、発光径は第1の電極102021と第2の電極102022
の間の間隔で決まるため、図60に示したメタルハライ
ドランプ10300 よりも小発光径が得られ、光の集光性お
よびコリメート性は向上する(ω>ω’)。しかし、発
光領域QA 内での輝度ムラおよび色ムラがそのままスク
リーンに投影されるため、スクリーンに投写される画像
の画質が劣化するという問題がある。
【0023】本発明の第4の目的は、輝度ムラおよび色
ムラなどがなく、かつ、集光性およびコリメート性のよ
い光源および該光源を備えた画像投影装置を提供するこ
とにある。 E.液晶光学素子および第5の画像投影装置について 〔従来の技術〕従来、液晶光学素子としては、光散乱型
液晶光学素子および複屈折型液晶光学素子などがある。
ここで、光散乱型液晶光学素子は、偏光板を使用しない
ため、広い視野角が得られるとともに、光の利用効率が
高い長所を有している。また、近年、フィルム持性がよ
いことから、液晶を高分子中に分散させた液晶光学素子
(いわゆる、高分子分散型液晶光学素子)が注目されて
いる。
【0024】図63は、高分子分散型液晶光学素子の一
従来例を示す部分断面図である。高分子分散型液晶光学
素子10410 は、互いに対向して設けられた第1および第
2の基板104111,104112と、第1および第2の基板1041
11,104112の互いに対向する面にそれぞれ設けられた第
1および第2の透明電極104121,104122と、第1の透明
電極104121と第2の透明電極104122との間に設けられ
た、液晶滴10414 を高分子10415 中に分散させた混合物
からなる液晶層10413 とを含む。ここで、液晶滴10414
は、液晶組成物からなるものである。また、液晶滴1041
4 の屈折率n x と高分子10415 の屈折率とは、液晶滴10
414 が無配向状態のときに互いに異なるように調整され
ている。 〔発明が解決しようとする課題〕しかしながら、上述し
たような光散乱型液晶光学素子では、この液晶光学素子
により散乱された光が装置内で反射および散乱されるこ
とによりフレアが発生するため、遮光を大がかりにする
必要がある。そのため、光散乱型液晶光学素子を用いて
画像投影装置を構成した場合に、画像投影装置全体の構
成が複雑になるという問題がある。
【0025】また、図63に示した高分子分散型液晶光
学素子10410 においては、第1および第2の透明電極10
4121,104122に電圧を印加しない状態では、各液晶滴10
414は無配向状態であり、液晶滴10414 の屈折率nx
高分子10415 の屈折率とは互いに異なるため、高分子分
散型液晶光学素子10410 に入射した入射光束LE は散乱
される。このとき、液晶滴10414 の屈折率nx よりも高
分子10415 の屈折率が高い場合には、散乱により高分子
10415 に入射した光がファイバー効果によって高分子10
415 中を通過して、フレアの原因になり易いという問題
がある。本発明の第5の目的は、散乱特性がよく、遮光
が容易な液晶光学素子および該液晶光学素子を備えた画
像投影装置を提供することにある。 F.本発明の偏光照明装置および本発明の第6の画像投
影装置について 〔従来の技術〕図64は、画像投影装置の従来例の一つ
を示す要部構成図である。
【0026】この画像投影装置は、ハロゲンランプ,メ
タルハライドランプなどからなる非偏光光を発する光源
10511 と、光源10511 から発せられた非偏光光の一部を
反射する反射ミラー10512 と、光源10511 から直接また
は反射ミラー10512 を介して入射される非偏光光の熱線
を吸収または反射する熱線カットフィルタ10513 と、熱
線が除去された非偏光光を非偏光平行光に変換するコン
デンサレンズ10514 と、非偏光平行光を直線偏光光に変
換する照明光学系である偏光板10515 と、直線偏光光を
ビデオ信号に応じて変調することにより画像を発生せし
める画像発生器である液晶ライトバルブ10517 と、液晶
ライトバルブ10517 で変調された直線偏光光のうちその
透過軸方向の成分のみを透過する偏光板10518 と、偏光
板10518を透過した直線偏光光をスクリーン(不図示)
に投射して前記画像を投影する投影光学系である投写レ
ンズ10520 とからなる。
【0027】図65は、画像投影装置の他の従来例を示
す要部構成図である。この画像投影装置は、図64に示
した画像投影装置の2つの偏光板10515,10518の代わり
に、2つの偏光ビームスプリッタ10516,10519を液晶ラ
イトバルブ10517 の前後にそれぞれ配置したものであ
る。図64および図65に示した画像投影装置は、光源
10511 から発せられた非偏光光のうち偏光板10515 また
は偏光ビームスプリッタ10516 を透過した直線偏光光の
みを液晶ライトバルブ10517 の照明光として利用するた
め、偏光板10515 または偏光ビームスプリッタ10516 を
透過しない直線偏光光が損失となり、光の利用効率が5
0%以下になるという問題がある。この問題を解消した
画像投影装置として、図66に示す特開昭61−905
84号公報に記載されているものがある。
【0028】この画像投影装置では、コンデンサレンズ
10514 から出射される非偏光平行光は偏光ビームスプリ
ッタ10521 に入射し、偏光ビームスプリッタ10521 の作
用面10521a(2つの直角プリズムの互いに接着された斜
面に形成された蒸着膜)でP偏光光LP はそのまま透過
し、S偏光光LS は図示上方に直角に反射されて全反射
プリズム10522 に入射する。S偏光光LS は全反射プリ
ズム10522 で図示右方に直角に反射されることにより、
偏光ビームスプリッタ10521 を透過してくるP偏光光L
P と同一方向に全反射プリズム10522 から出射する。こ
こで、S偏光光LS とは偏光ビームスプリッタ10521 の
作用面10521aに平行な偏光面を有する直線偏光光のこと
であり、P偏光光LP とはS偏光光LS と直交する偏光
面を有する直線偏光光のことである。全反射プリズム10
522 の出射側には1/2波長板10523 が配置され、全反
射プリズム10522 より出射したS偏光光LS は、1/2
波長板10523 を透過することにより偏光面が90°回転
され、P偏光光LP *に変換される。また、偏光ビームス
プリッタ10521 および1/2波長板10523 の出射側には
それぞれ光路変更用のクサビ型レンズ10524,10525が配
置され、偏光ビームスプリッタ10521 を透過してくるP
偏光光LP および1/2波長板10523 で変換されたP偏
光光LP *は光路が変更され、液晶ライトバルブ10527 の
入射側の面上の点P0 で交差して合成光となる。
【0029】したがって、この画像投影装置では、偏光
ビームスプリッタ10521 で分離されたS偏光光LS およ
びP偏光光LP の両方で液晶ライトバルブ10527 を照明
することができるため、図64および図65に示した画
像投影装置よりも光の利用効率を倍にすることができ
る。 〔発明が解決しようとする課題〕しかし、上述した特開
昭61−90584号公報記載の画像投影装置では、偏
光ビームスプリッタ10521 の全反射プリズム10522 との
接触面および該接触面と互いに対向する面は、偏光ビー
ムスプリッタ10521 に入射してくる非偏光平行光の光路
とは無関係なため、粗面となっている。そのため、光源
10511 が有限な大きさをもつ場合には、コンデンサレン
ズ10514 から出射される非偏光平行光は完全な平行光と
はならず、ある拡がり角をもって偏光ビームスプリッタ
10521 に入射してくる。その結果、非偏光平行光は、偏
光ビームスプリッタ10521 の作用面10521aに入射する前
後で偏光ビームスプリッタ10521 の前記接触面および該
接触面と互いに対向する面に入射して散乱するため、光
量の損失を招くという問題がある。
【0030】また、上述した光量の損失を招かないよう
にするためには、コンデンサレンズ10514 から出射され
る非偏光平行光の有効照射領域に対して、偏光ビームス
プリッタ10521 のサイズをかなり大きくしなければなら
ないという問題がある。本発明の第6の目的は、光量の
損失を防止することができる偏光照明装置および該装置
を備える画像投影装置を提供することにある。 G.本発明の照明光学装置および本発明の第7の画像投
影装置について 〔従来の技術〕液晶プロジェクタなどの画像投影装置で
は、光源とリフレクタなどから構成された照明光学装置
により得られる照明光で、液晶デバイス(LCD)など
の画像形成手段を照明して、その画像を投写レンズによ
りスクリーンに拡大投写している。このとき、光源から
出射される放射光の利用効率を向上させる一方法とし
て、未利用光を光源近傍に結像させて二次光源として再
利用する、たとえば図67および図68に示すような方
法が提案されている。
【0031】図67に示す方法では、光源10601 から出
射された放射光は、放物面リフレクタ10602 でほぼ平行
光(以下、「平行光」と称する。)に変換される。ま
た、液晶デバイス10603 の周辺には平面ミラー10604 が
設けられており、放物面リフレクタ10602 から出射され
た平行光のうち平面ミラー10604 に直接入射してくる平
行光L2Gは平面ミラー10604 で放物面リフレクタ10602
の方向に反射されて、放物面リフレクタ10602 の焦点近
傍に光源10601 の像を形成する。この像を二次光源とし
て平行光L2Gが再び放物面リフレクタ10602 で平行光L
2G’に変換されることにより、液晶デバイス10603 の照
明光とされる。なお、光源10601 は放物面リフレクタ10
602 の焦点近傍に設けられており、光源10601 から出射
された放射光を放物面リフレクタ10602 で反射して各平
行光L1G,L2Gを得ている。また、放物面リフレクタ10
602 から出射される平行光に、液晶デバイス10603 を直
接照明する平行光L1Gのほかに液晶デバイス10603 以外
を照明する平行光L2Gが存在する理由は、(1)放物面
リフレクタ10602 が回転対称であるため放物面リフレク
タ10602から出射される照明光の断面は円形となるのに
対して、液晶デバイス10603 の形状は短形であること、
および、(2)照明光の中心付近は周辺部より高輝度と
なるため、照明光の中心部に液晶デバイス10603 (被照
明体)を設けた方が、スクリーンに拡大投写される画像
の高輝度化に有利であることなどである。
【0032】図68に示す方法は、液晶デバイスは通常
その前後に偏光子および検光子と呼ばれる偏光板をそれ
ぞれ有しており、液晶プロジェクタでは照明光の半分以
上を偏光子で吸収して損失させているが、この点を改善
したものに適用できるものである。光源10611 から出射
された放射光は、放物面リフレクタ10612 で平行光に変
換される。この平行光のP偏光光Lp は偏光ビームスプ
リッタ10613 を透過し、S偏光光Ls は偏光ビームスプ
リッタ10613 で図示下方に直角に反射されることによ
り、平行光は偏光ビームスプリッタ10613 によりP偏光
光Lp とS偏光光Lsとに分離される。ここで、P偏光
光Lp とは、進行方向に垂直で紙面に平行な直線偏光を
いい、S偏光光Ls とは、進行方向に垂直で紙面にも垂
直な直線偏光をいう。偏光ビームスプリッタ10613 を透
過したP偏光光Lp は、偏光ビームスプリッタ10613 の
図示左方に設けられた液晶デバイス(不図示)の偏光照
明光として利用される。一方、偏光ビームスプリッタ10
613 で反射されたS偏光光Ls は、偏光ビームスプリッ
タ10613 の図示下方に設けられた平面ミラー10614 で図
示上方に直角に反射されたのち偏光ビームスプリッタ10
613 に再度入射して、往路と逆の光路を辿って放物面リ
フレクタ10612 の焦点近くに戻る。その結果、放物面リ
フレクタ10612 の焦点近傍に光源10611 の像が形成さ
れ、これを二次光源として、S偏光光Ls は再び放物面
リフレクタ10612 により平行光LG’ に変換されて、偏
光ビームスプリッタ10613 に入射される。このとき、S
偏光光Ls は光源10611 により偏光が乱されるため、放
物面リフレクタ10612 により変換された平行光LG’ は
偏光してない光となり、前述した光源10611 から出射さ
れた光と同様に振舞う。以上の動作が繰り返されること
により、放物面リフレクタ10612および平面ミラー10614
における反射による損失がないものとすると、光源106
11 から出射された放射光をすべて液晶デバイスの照明
光として利用することができる。
【0033】〔発明が解決しようとする課題〕しかしな
がら、上述した、光源から出射される放射光の利用効率
を向上させる方法は、以下に示すような問題がある。図
69に示すように、光源10621 は実際には有限の大きさ
をもっているため、放物面リフレクタ10622 から出射さ
れる光は完全な平行光とならない。いま、放物面リフレ
クタ10622 の焦点Fから放物面リフレクタ10622 の任意
の反射点Kまでの距離を”D”とし、光源10621 の径
を”2r”としたとき、反射点Kで反射される光は±θ
≒tan-1(r/D)のコーン状の光となる。このような
光の代表的なものとして、図69に示す光LC1およびL
C2がある。光LC1は中心光線に対してθ1 の角度をもっ
ているため、反射点K1 での入射角および反射角はとも
にθ1 となる。したがって、光LC1が放物面リフレクタ
10622 から出射されて平面ミラー10623 で反射されたの
ち放物面リフレクタ10622 に戻されたときも、放物面リ
フレクタ10622 上の反射点K1’ と焦点Fとを結ぶ線に
対して光LC1はθ1の角度をもつため、光LC1は、光源1
0621 からかなり離れた所に再帰される結果、二次光源
の大きさが大きくなる。二次光源の大きさが大きくなる
と、±θ≒tan-1(r/D)で表される角度θも大きく
なるので、不図示の投写レンズの瞳でケラレれてしま
い、光源10621 から出射される放射光の有効利用が図れ
ない。また、他方の光LC2は、平面ミラー10623 で放物
面リフレクタ10622 に向かって反射されないため、損失
光となる。これは、光LC2は中心光線に対してθ2 の角
度をもつため、平面ミラー10623 に入射角θ2 で入射し
たのち、反射角θ2 で反射されてしまうからである。
【0034】本発明の第7の目的は、光の利用効率の向
上が図れる照明光学装置および画像投影装置を提供する
ことにある。 H.本発明の偏光分離素子,本発明の偏光素子および本
発明の第8の画像投影装置 〔従来の技術〕従来、非偏光である自然光を2つの直線
偏光光に分離する偏光分離素子としては、図70に示す
ようなキューブ状の偏光ビームスプリッタ10710 がよく
用いられている。偏光ビームスプリッタ10710 は、通
常、第1の直角プリズム10711 と第2の直角プリズム10
712 とが斜面が互いに対向して接合され、第1の直角プ
リズム10711 と第2の直角プリズム10712 との接合部に
偏光分離作用膜10713 が設けられた構成となっている。
第1および第2の直角プリズム10711,10712の材料とし
ては、一般的に、偏光分離作用膜10713 の分離機能を最
適に保つために、屈折率選択の自由度の大きいガラス材
が用いられる。なお、第1および第2の直角プリズム10
711,10712の材料としてプラスティック材を用いること
はほとんど不可能である。その理由は、偏光分離作用膜
10713 の形成過程においてガラス材よりもプラスティッ
ク材の方が多層膜蒸着などで困難が多く、また、屈折率
選択の自由度がガラス材に比べて低いことである。偏光
分離作用膜10713 は通常の光学多層膜により構成される
が、使用する波長帯域および入射角度から最適化が図ら
れる。
【0035】偏光ビームスプリッタ10710 では、入射光
H は第1の直角プリズム10711 に入射したのち、偏光
分離作用膜10713 によって2つの直線偏光光(P偏光光
PとS偏光光LS )に分離される。P偏光光LP は偏
光分離作用膜10713 を透過したのち、第2の直角プリズ
ム10712 から出射する。一方、S偏光光LS は偏光分離
作用膜10713 で図示上方に直角に反射されたのち、第1
の直角プリズム10711から出射する。なお、他のキュー
ブ状の偏光ビームスプリッターとしては、キューブハー
フミラーなどがある。図70に示した偏光ビームスプリ
ッタ10710 の利用法の一つとして、図71に示すような
画像投影装置10720 がある。画像投影装置10720 では、
光源10721 から出射された光はリフレクタ10722 によっ
て一方向(図示右方向)に向けられる。この光は、偏光
子10723 ,液晶デバイス10724 および検光子10725 によ
って画像に応じて変調されたのち、投写レンズ10726 に
よってスクリーン(不図示)に投射される。これによ
り、スクリーンに画像が拡大投写される。
【0036】一般に、偏光子10723 および検光子10725
としては、安価な偏光板が用いられる。しかし、偏光板
は一偏光方向の偏光光のみ透過させて他方の偏光方向の
偏光光を吸収するため、吸収による発熱が生じ冷却を必
要とする。また、偏光子10723 における偏光光の吸収の
ため、光源10721 から入射してくる光の半分以上を損失
している。このため、図72に示すような偏光ビームス
プリッタ10730 を偏光子10723 として用い、かつ、図7
0に示した偏光ビームスプリッタ10711 を検光子10725
として用いた画像投影装置が提案されている。図72に
示す偏光ビームスプリッタ10730 は、斜面が互いに対向
して接合された第1の直角プリズム10731 および第2の
直角プリズム10732 と、第1の直角プリズム10731 と第
2の直角プリズム10732 との接合部に設けられた偏光分
離作用膜10733 と、一辺が第1の直角プリズム10731 の
出射面10731bと接合された第3の直角プリズム10734
と、第2の直角プリズム10732 の出射面10732bと接合さ
れたλ/2光学位相板10735 とを含む。
【0037】入射光LH は第1の直角プリズム10731 に
入射したのち、偏光分離作用膜10733 とでP偏光光LP
とS偏光光LS とに分離される。ここで、P偏光光LP
とは、紙面内かつ進行方向に垂直な振動面をもつ直線偏
光光をいい、また、S偏光光LS とは、紙面に垂直かつ
進行方向に垂直な振動面をもつ直線偏光光をいう。P偏
光光LP は偏光分離作用膜10733 を透過し、第2の直角
プリズム10732 の出射面10732bから出射したのち、λ/
2光学位相板10735 を透過することにより振動面が90
°回転されてS偏光光LS と同じ振動面をもつS偏光光
S’ に変換されて、λ/2光学位相板10735 から出射
する。一方、S偏光光LS は、偏光分離作用膜10733 で
図示左方に直角に反射され、第1の直角プリズム10731
の出射面10731bから出射したのち、第3の直角プリズム
10734 の斜面で図示上方に直角に反射され、第3の直角
プリズム10734 の出射面10734bから出射する。
【0038】したがって、偏光ビームスプリッタ10730
では、入射光LH を損失なくS偏光光LS,LS’に変換
して出射させることができるため、入射光LH の有効利
用を図ることができる。 〔発明が解決しようとする課題〕しかしながら、上述し
た従来の偏光分離素子(偏光ビームスプリッタ10710,1
0730)においては、以下に示すような問題がある。図7
1に示した画像投影装置10720 の検光子10725 として、
図70に示した偏光ビームスプリッタ10710 を用いる場
合には、液晶デバイス10724 の大きさとほぼ等しい大き
さの偏光ビームスプリッタ10710 が必要となる。その結
果、第1および第2の直角プリズム10711,10712も大き
なものが必要となり、重量が重くかつコストが高くな
る。たとえば、対角3インチの液晶デバイス10724 を用
いたとすると、偏光ビームスプリッタ10710 の堆積およ
び重量は、最低でも45×45×60[mm3 ]および
250gとなる。また、画像投影装置10720 の偏光子10
723 として、図72に示した偏光ビームスプリッタ1073
0 を用いる場合にも、同様にして、重量およびコストの
面で不利になる。
【0039】本発明の第8の目的は、軽量化および低コ
スト化が図れる偏光分離素子,偏光素子および画像投影
装置を提供することにある。 I.本発明の第9の画像投影装置について 〔従来の技術〕図73は、画像投影装置の従来例の一つ
を示す要部構成図である。画像投影装置10810 は、ハロ
ゲンランプ,メタルハライドランプなどからなる、非偏
光光を発する光源10811 と、光源10811 から発せられた
非偏光光の一部を反射する反射ミラー10812 と、光源10
811 から直接または反射ミラー10812 を介して入射され
る非偏光光の熱線を吸収または反射する熱線カットフィ
ルタ10813と、熱線が除去された非偏光光を非偏光平行
光に変換するコンデンサレンズ10814 と、非偏光平行光
を直線偏光光に変換する偏光板10815 と、直線偏光光を
ビデオ信号に応じて変調することにより画像を発生せし
める画像発生器である液晶ライトバルブ10817 と、液晶
ライトバルブ10817 で変調された直線偏光光のうちその
透過軸方向の成分のみを透過する偏光板10818 と、偏光
板10818 を透過した直線偏光光をスクリーン(不図示)
に投射して前記画像を投影する投影光学系である投写レ
ンズ10820 とからなる。
【0040】ここで、液晶ライトバルブ10817 は、特開
昭57−157215号公報,特開昭60−26213
1号公報および特開昭62−94826号公報などに記
載されているものと同様の構成を有するものであり、図
74に示すように、液晶層10831 がガラス基板10832 と
TFT基板10833 とによって挟まれた構成をしている。
なお、TFT基板10833 の液晶層10831 側の面には、有
効画素部となる画素電極10834 とTFT10835 (配線部
分を含む。)とが交互に形成されている。また、ガラス
基板10832 の液晶層10831 側の面には対向電極10836 が
形成されており、ガラス基板10832 の外側表面(液晶層
10831 と反対側の面)には、液晶層10831 の各画素の配
列に対応したマイクロレンズアレイ10837 が形成されて
いる。マイクロレンズアレイ10837 の各要素はそれぞ
れ、その焦点距離がガラス基板10832 の厚さd(一般的
には、1.1mm)となるように形成されており、ま
た、液晶ライトバルブ10817 に対してほぼ垂直に入射し
てくる照明光LA,LBが画素電極10834 の部分に集光す
るように配置されている。これにより、液晶ライトバル
ブ10817 の透過率が向上される。
【0041】しかし、液晶ライトバルブ10817 に入射し
てくる照明光の中には、照明光LB1,LB2のように光軸
に対して拡がり角θを有するものが存在し、画素サイズ
が小さく(特に、100μm以下に)なると、かかる照
明光LB1,LB2(斜入射光)は有効画素部である画素電
極10834 から外れてしまう。この現象は画素サイズがガ
ラス基板10832 の厚さdに比べて小さくなればなるほど
顕著になり、それに応じてマイクロレンズアレイ10837
を設けたことによる透過率の向上作用も減少してしまう
という問題がある。このような問題点を解決する一手段
として、図75に示すように、ガラス基板10842 の液晶
層10841 側の面にマイクロレンズアレイ10847 を形成し
た液晶ライトバルブ10840 も提案されている。
【0042】〔発明が解決しようとする課題〕しかしな
がら、上述した従来の画像投影装置10810 には、以下に
示すような問題がある。液晶ライトバルブ10817 の構成
要素であるマイクロレンズアレイ10837,10847として
は、イオン交換法などで形成された屈折率分布型二次元
マイクロレンズアレイあるいは凹凸型二次元マイクロレ
ンズアレイなどを用いることが考えられるが、両者とも
製造上およびコスト上の理由で実用化が難かしいという
問題がある。また、凹凸型二次元マイクロレンズアレイ
の代わりに、パワーのある方向が互いに直交するように
レンチキュラーレンズを二枚重ねて配置して構成したマ
イクロレンズアレイを用いることにより、製造上の問題
を解決することも考えられる。しかし、液晶層から遠い
側のレンチキュラーレンズのレンズ作用として従来例で
述べたような問題が生じるため、かかるマイクロレンズ
アレイを用いることは好ましくない。したがって、一枚
のレンチキュラーレンズを液晶層の入射側前面に配置し
たマイクロレンズアレイが実用化の面から有効なものと
して残されるが、マイクロレンズアレイを用いることの
本来の目的である液晶透過率の向上作用としては効果が
不十分なため、明るい画像が得られないという問題があ
る。
【0043】本発明の第9の目的は、明るい画像が得ら
れる画像投影装置を提供することにある。 J.本発明の第10および第11の画像投影装置につい
て 〔従来の技術〕従来、照明光を出射する光源と、照明光
により照明される、画像を発生せしめる画像形成手段
と、画像を投写する投写手段とを備える画像投影装置と
しては、たとえば、図66に示したような画像投影装置
(特開昭61−90584号公報)などが提案されてい
る。 〔発明が解決しようとする課題〕しかしながら、図66
に示した従来の画像投影装置では、液晶ライトバルブ10
527 (偏光子をもった液晶デバイス)に入射される照明
光の輝度を大幅にアップするためには、光源10511 (ラ
ンプ)としてパワーの大きいのものを使用する以外に方
法はない。スクリーン(不図示)に投写される画像の輝
度を上げる手段として、パワーを大きい光源10511 を用
いるとすると、液晶ライトバルブ10527 のサイズを同じ
とすれば、光源10511 の輝点が大きくなり、光源10511
から出射される照明光のコリメート性が悪くなる。その
結果、光源10511 の輝度が消費電力に比例する範囲にお
いて、通常使用する6°以内の平行光の光密度(輝度)
の向上がパワーアップの割合に比例せず、輝度アップの
効率が悪くなるという問題がある。もちろん、光源1051
1 および反射ミラー10512 のサイズが大きくなった分、
液晶ライトバルブ10527 の液晶デバイスおよび投写レン
ズ(不図示)など装置全体を大きくすれば、高輝度化は
ほぼパワーアップに比例するものと考えてよいが、実際
には、装置全体が大幅に大きくなるため、可搬性および
コスト上の問題が生じ、商品性がなくなるという問題が
ある。
【0044】本発明の第10の目的は、商品性を維持し
たまま高輝度化が図れる画像投影装置を提供することに
ある。 K.本発明の立体像表示方法について 〔従来の技術〕従来、右眼用画像信号と左眼用画像信号
とを用いて立体画像を表示する立体像表示方法として
は、プルフリッヒ効果を利用した濃度差方式と呼ばれる
ものが知られている(増田千尋,「三次元ディスプレ
イ」,産業図書,p.111)。この濃度差方式は、『左右
の眼の一方に減光フィルタをつけるなどして左右の眼で
それぞれ捕らえた像の明るさを変えると、左右の網膜か
ら脳への情報伝達速度が違ってくる。』ということを利
用したものである。
【0045】具体的には、図76に示すように、右眼の
みに減光フィルタ11000 をつけて、実線DL 上を速度V
で図示左から図示右へ移動している物体を点A1 におい
て左右の網膜で同時に捕えたとき、左眼で捕えた像の明
るさI0 と右眼で捕えた像の明るさIとの間に明度差Δ
I(=I0−I )が生じる。このとき、人間の脳では、
明度差ΔIは明度差ΔIに比例した時間差Δt(=t−
0 )として知覚される。その結果、右眼で点A1 にお
ける物体を知覚したときには、左眼では点A1よりも位
置V・Δtだけ図示右側にずれた点A2 における物体を
知覚していることになるので、脳では実線DL よりも手
前の点Bの位置を移動している物体として知覚される。
したがって、実線DL 上を往復運動している物体は、図
示破線で示す楕円に沿って時計と反対回りに移動してい
る物体として知覚される。また、減光フィルタ11000 を
左眼のみにつけた場合には、同様にして、実線DL 上を
往復運動している物体は、図示破線で示す楕円に沿って
時計回りに移動している物体として知覚される。
【0046】なお、時間差Δtは、 Δt=K・log(I0/I) =DA・Di/{V・(Di+Ds)} (K1) ただし、Kは、比例定数 DA は、左眼と右眼との間隔 Di は、点Bの実線DL からの距離 Ds は、左眼および右眼の実線DL からの距離 で表される。 〔発明が解決しようとする課題〕しかしながら、上述し
た濃度差方式による立体像表示方法では、公知のアナグ
リフ方式,公知の時分割メガネ方式および公知の偏光メ
ガネ方式による立体像表示方法に比べて、減光フィルタ
11000 (メガネ)を使用しない場合には、普通の二次元
画像が得られるという利点があるが、その一方では、左
右の眼に入射される光の割合が常に一定であるため、物
体の動きの方向によって前後が反転したり、物体の動き
の速度で奥行き感が変わってしまうなど立体再現性が悪
いという問題がある。
【0047】本発明の第11の目的は、立体再現性の向
上が図れる立体像表示方法を提供することにある。
【0048】
【課題を解決するための手段】本発明の光学素子は、第
1の屈折率を有する第1の屈折光学材、および、該第1
の屈折光学材の外周に被覆された、前記第1の屈折率よ
りも小さい第2の屈折率を有する第2の屈折光学材から
なる、複数個の単位素子と、光吸収材とを含み、前記各
単位素子が、所定の第1の間隔をもって縦に一列に揃え
られ、かつ、所定の第2の間隔をもって横に一列に揃え
られて、前記光吸収材を介してそれぞれ配設されてい
る。ここで、前記各単位素子が、前記第1の間隔の半分
ずつ交互にずれて縦に揃えられ、かつ、前記第2の間隔
をもって横に一列に揃えられて、前記光吸収材を介して
それぞれ配設されていてもよい。
【0049】また、入射面と互いに対向して設けられ
た、該入射面と反対側が凸面でかつ該入射面側が凹面と
なったアフォーカル系のレンズが前記各単位素子ごとに
形成されたレンズアレーをさらに含んでいてもよい。さ
らに、出射面と互いに対向して設けられた、該出射面と
反対側が凸面でかつ該出射面側が凹面となったアフォー
カル系のレンズが前記各単位素子ごとに形成された他の
レンズアレーをさらに含んでいてもよい。本発明の第1
の画像投影装置は、照明光を発する光源と、前記照明光
により照明される、画像を発生せしめる画像形成手段
と、前記画像を投写する投写光学系とを備える画像投影
装置において、前記光源と前記画像形成手段との間に設
けられた本発明の光学素子を含む。
【0050】ここで、前記第1の屈折率をn1 とし、前
記第2の屈折率をn2 としたとき、前記投写光学系が、 FN0 2×(n1 2−n2 2)≦0.3 を満たすF値FN0を有するものであってもよい。本発明
の第1の光源は、第1の焦点および第2の焦点をもつ回
転対称な非球面形状を有する、内部に放電発光ガスが封
入されたバルブと、一端が互いに対向して、前記第1の
焦点と前記第2の焦点とを結ぶ線上に設けられた第1お
よび第2の電極とを含み、該第1の電極の前記一端が、
前記第1の焦点の近傍に位置し、前記第2の電極の前記
一端が、前記第2の焦点の近傍に位置している。
【0051】本発明の第2の画像投影装置は、照明光を
発する光源と、前記照明光により照明される、画像を発
生せしめる画像形成手段と、前記画像を投写する投写光
学系とを備える画像投影装置において、前記光源が、本
発明の第1の光源である。ここで、前記光源と前記画像
形成手段との間に設けられた、前記光源側の面の中心部
に正のパワーをなす曲面が形成されたコンデンサレンズ
をさらに含んでいてもよい。本発明の第2の光源は、球
形の中空部を有し、該中空部に放電発光ガスが封入され
た発光管と、該発光管の前記中空部で放電先端部が互い
に対向するよう設けられた第1の電極および第2の電極
とを含む光源において、前記第1の電極の前記放電先端
部および前記第2の電極の前記放電先端部のいずれか一
方が、前記発光管の前記中空部の中心近傍に配置されて
いる。
【0052】ここで、前記光源がメタルハライドランプ
であってもよいし、前記光源がキセノンランプであっ
て、前記第1の電極に正の電圧が印加され、前記第2の
電極に負の電圧が印加され、該第2の電極が前記発光管
の前記中空部の中心近傍に配置されていてもよい。本発
明の第3の画像投影装置は、照明光を発する照明光学系
と、前記照明光により照明される、画像を発生せしめる
画像形成手段と、前記画像を投写する投写光学系とを備
える画像投影装置において、前記照明光学系が、本発明
の第2の光源と、焦点を有するリフレクタとを含み、前
記光源の前記発光管の前記中空部の中心が、前記リフレ
クタの前記焦点または該焦点近傍に配置されている。
【0053】本発明の第3の光源は、球形の中空部を有
し、該中空部に放電発光ガスが封入された発光管を含む
光源において、前記発光管の前記中空部を形成する内壁
が拡散面となっている。ここで、前記光源がメタルハラ
イドランプであってもよい。本発明の第4の画像投影装
置は、照明光を発する照明光学系と、前記照明光により
照明される、画像を発生せしめる画像形成手段と、前記
画像を投写する投写光学系とを備える画像投影装置にお
いて、前記照明光学系が、本発明の第3の光源と、焦点
を有するリフレクタとを含み、前記光源の前記発光管の
前記中空部の中心が、前記リフレクタの前記焦点または
該焦点近傍に配置されている。
【0054】本発明の液晶光学素子は、互いに対向して
設けられた第1および第2の基板と、該第1および第2
の基板の互いに対向する面にそれぞれ設けられた第1お
よび第2の透明電極と、該第1の透明電極と該第2の透
明電極との間に設けられた、液晶組成物を高分子中に分
散させた混合物からなる液晶層とを含む液晶光学素子に
おいて、前記高分子中に、入射光の波長分布に応じた光
吸収波長特性を有する色素が含有されている。ここで、
前記色素が、前記入射光の波長分布に属する波長の光を
吸収する光吸収波長特性を有していてもよい。また、前
記色素が、前記入射光の波長分布に属しない波長の光を
吸収する光吸収波長特性を有していてもよい。
【0055】さらに、前記高分子中に、前記入射光の波
長分布に属する波長の光を吸収する光吸収波長特性を有
する色素と、前記入射光の波長分布に属しない波長の光
を吸収する光吸収波長特性を有する色素とが含有されて
いてもよい。本発明の第5の画像投影装置は、白色光を
発する光源と、前記白色光を赤,緑,青の各色光に分解
する色分解手段と、画像信号の赤,緑,青の各色成分に
応じて前記赤,緑,青の各色光をそれぞれ変調する3個
の液晶光学素子と、前記変調された赤,緑,青の各色光
を合成する色合成手段とを含み、前記合成された赤,
緑,青の各色光をスクリーンに投射して、該スクリーン
にカラー画像を表示する画像投影装置において、前記各
液晶光学素子がそれぞれ、本発明の液晶光学素子であ
り、該各液晶光学素子に含有されている色素が、前記
赤,緑,青の各色光の波長分布に応じた光吸収波長特性
をそれぞれ有する。
【0056】ここで、前記赤色光を変調する液晶光学素
子に含有されている色素が、該赤色光の波長分布に属す
る波長の光を吸収する光吸収波長特性を有し、前記緑色
光を変調する液晶光学素子に含有されている色素が、該
緑色光の波長分布に属する波長の光を吸収する光吸収波
長特性を有し、前記青色光を変調する液晶光学素子に含
有されている色素が、該青色光の波長分布に属する波長
の光を吸収する光吸収波長特性を有していてもよい。ま
た、前記赤色光を変調する液晶光学素子に含有されてい
る色素が、該赤色光の波長分布に属しない波長の光を吸
収する光吸収波長特性を有し、前記緑色光を変調する液
晶光学素子に含有されている色素が、該緑色光の波長分
布に属しない波長の光を吸収する光吸収波長特性を有
し、前記青色光を変調する液晶光学素子に含有されてい
る色素が、該青色光の波長分布に属しない波長の光を吸
収する光吸収波長特性を有していてもよい。
【0057】さらに、前記赤色光を変調する液晶光学素
子に、該赤色光の波長分布に属する波長の光を吸収する
光吸収波長特性を有する色素と該赤色光の波長分布に属
しない波長の光を吸収する光吸収波長特性を有する色素
とが含有されており、前記緑色光を変調する液晶光学素
子に、該緑色光の波長分布に属する波長の光を吸収する
光吸収波長特性を有する色素と該緑色光の波長分布に属
しない波長の光を吸収する光吸収波長特性を有する色素
とが含有されており、前記青色光を変調する液晶光学素
子に、該青色光の波長分布に属する波長の光を吸収する
光吸収波長特性を有する色素と該青色光の波長分布に属
しない波長の光を吸収する光吸収波長特性を有する色素
とが含有されていてもよい。本発明の偏光照明装置は、
入射してくる非偏光光を偏光方向が異なる2つの偏光光
に分離する作用面を有する偏光ビームスプリッタと、該
2つの偏光光の一方の偏光方向をほぼ90°回転させて
他方の偏光方向と等しくする偏光方向回転光学素子と、
偏光方向が等しくされた2つの偏光光のいずれか一方を
反射させる反射手段とを含む偏光照明装置において、前
記非偏光光の入射面と、前記偏光方向が等しくされた2
つの偏光光の出射面と、前記非偏光光の光軸と平行なす
べての面とが、鏡面研磨されている。
【0058】ここで、前記偏光方向が等しくされた2つ
の偏光光の出射面が、鏡面研磨される代わりに、透明な
高屈折率光学部材からなっていてもよい。また、前記非
偏光平行光の入射面が、鏡面研磨される代わりに、透明
な高屈折率光学部材からなっていてもよい。本発明の第
6の画像投影装置は、非偏光光を発する光源と、該光源
からの非偏光光を偏光光に変換する照明光学系と、前記
偏光光をビデオ信号に応じて変調することにより画像を
発生せしめる画像発生器と、前記画像を投影する投影光
学系とを備える画像投影装置において、前記照明光学系
が、本発明の偏光照明装置を有する。
【0059】本発明の照明光学装置は、光源から出射さ
れた放射光を平行光に変換して被照明体を照明する照明
光学装置において、前記平行光のうち前記被照明体を照
明しない光の進行方向を180°変えるコーナーキュー
ブアレーを含む。ここで、前記コーナーキューブアレー
が、連続的に並べられた、互いに直交する3つの反射面
を有する単位コーナーキューブ群からなっていてもよ
い。また、前記光源と前記被照明体との間に設けられ
た、前記平行光を第1偏光光および第2の偏光光に分離
する偏光分離素子を含み、前記コーナーキューブアレー
が、前記偏光分離素子により分離された第1偏光光の光
軸上および第2の偏光光の光軸上に設けられていてもよ
い。
【0060】さらに、前記コーナーキューブアレーが、
前記被照明体の周辺に設けられていてもよい。本発明の
第7の画像投影装置は、照明光を発する照明光学手段
と、前記照明光により照明される、画像を発生せしめる
画像形成手段と、前記画像を投写する投写光学系とを備
える画像投影装置において、前記照明光学手段が、本発
明の照明光学装置を含む。本発明の第1の偏光分離素子
は、同一形状の複数の第1の直角プリズムおよび第1の
平行平面屈折材板からなる第1のプリズムアレイと、同
一形状の複数の第2の直角プリズムおよび第2の平行平
面屈折材板からなる第2のプリズムアレイと、偏光分離
作用膜とを含み、前記第1のプリズムアレイが、前記各
第1の直角プリズムが隣接してかつ該各第1の直角プリ
ズムの斜面と前記第1の平行平面屈折材板の一方の面と
が接合されて形成されており、前記第2のプリズムアレ
イが、前記各第2の直角プリズムが隣接してかつ該各第
2の直角プリズムの斜面と前記第2の平行平面屈折材板
の一方の面とが接合されて形成されており、前記第1の
平行平面屈折材板の前記一方の面と互いに対向する面と
前記第2の平行平面屈折材板の前記一方の面と互いに対
向する面とが接合されており、前記偏光分離作用膜が、
前記第1の平行平面屈折材板と前記第2の平行平面屈折
材板との接合面に設けられている。
【0061】ここで、前記第1のプリズムアレイが、前
記各第1の直角プリズムと前記第1の平行平面屈折材板
とが一体で形成されており、前記第2のプリズムアレイ
が、前記各第2の直角プリズムと前記第2の平行平面屈
折材板とが一体で形成されていてもよい。本発明の第2
の偏光分離素子は、同一形状同一寸法の複数の第1の直
角プリズムおよび第1の平行平面屈折材板からなる第1
のプリズムアレイと、前記第1の直角プリズムと同一形
状同一寸法の複数の第2の直角プリズムおよび第2の平
行平面屈折材板からなる第2のプリズムアレイと、偏光
分離作用膜とを含み、前記第1のプリズムアレイが、前
記各第1の直角プリズムが隣接してかつ該各第1の直角
プリズムの斜面と前記第1の平行平面屈折材板の一方の
面とが接合されて形成されており、前記第2のプリズム
アレイが、前記各第2の直角プリズムが隣接してかつ該
各第2の直角プリズムの斜面と前記第2の平行平面屈折
材板の一方の面とが接合されて形成されており、前記第
1の直角プリズムの直角をなす辺と該第1の直角プリズ
ムと互いに対向する位置に設けられた互いに隣接する2
つの前記第2の直角プリズムの境界線とが互いに対向し
て、前記第1の平行平面屈折材板の前記一方の面と互い
に対向する面と前記第2の平行平面屈折材板の前記一方
の面と互いに対向する面とが接合されており、前記偏光
分離作用膜が、前記第1の平行平面屈折材板と前記第2
の平行平面屈折材板との接合面に設けられている。
【0062】ここで、前記第1のプリズムアレイが、前
記各第1の直角プリズムと前記第1の平行平面屈折材板
とが一体で形成されており、前記第2のプリズムアレイ
が、前記各第2の直角プリズムと前記第2の平行平面屈
折材板とが一体で形成されていてもよい。本発明の偏光
素子は、本発明の偏光分離素子と、該偏光分離素子の前
記偏光分離作用膜と45°の角度をもって設けられたλ
/4光学位相板と、該λ/4光学位相板の前記第1の偏
光分離素子と反対側の面と互いに対向して設けられた第
1の反射ミラーと、前記偏光分離作用膜と90°の角度
をもって、かつ、前記λ/4光学位相板と135°の角
度をもって設けられた第2の反射ミラーとを含む。
【0063】本発明の第8の画像投影装置は、照明光を
発する照明光学系と、前記照明光により照明される、画
像を発生せしめる画像形成手段と、前記画像を投写する
投写光学系とを備える画像投影装置において、前記画像
形成手段が、前記照明光により照明される液晶デバイス
と、該液晶デバイスの前記照明光の入射側に設けられた
本発明の偏光素子と、前記液晶デバイスの前記照明光の
出射側に設けられた本発明の偏光分離素子とを含む。本
発明の第9の画像投影装置は、照明光を出射する光源
と、前記照明光により照明される、画像を発生せしめる
液晶ライトバルブと、前記画像を投写する投写光学系と
を備える画像投影装置において、前記光源と前記液晶ラ
イトバルブとの間に、前記照明光の入射側から順に設け
られた偏光素子,コンデンサレンズおよびレンチキュラ
ーレンズを含み、前記偏光素子が、前記照明光を複数の
光束に分割する、一方向にパワーをもつ光束分離手段
と、該光束分離手段から出射される前記複数の光束の各
々を二つの直線偏光光にそれぞれ分離するとともに、該
二つの直線偏光光の進行方向および偏光方向を合わせて
出射する偏光変換手段とを有し、前記レンチキュラーレ
ンズが、前記一方向と互いに直交する方向にパワーをも
つ。
【0064】ここで、前記液晶ライトバルブが、縦横で
異なる線幅をもつ遮光部を有するとともに、該遮光部の
線幅の太い方向と前記レンチキュラーレンズがパワーを
もつ方向とが一致するよう配置されていてもよい。ま
た、前記レンチキュラーレンズの代わりに、該レンチキ
ュラーレンズと同じ方向にパワーをもつ屈折率分布型一
次元レンズアレイを含んでいてもよい。本発明の第10
の画像投影装置は、偏光照明装置と、該偏光照明装置の
出射側に設けられた、散乱型液晶デバイスを有する液晶
ライトバルブと、該液晶ライトバルブの出射側に設けら
れたシュリーレン光学系および投写レンズとを含む画像
投影装置において、前記偏光照明装置が、斜面が互いに
対向して接合された第1の直角プリズムおよび第2の直
角プリズムと該第1および第2の直角プリズムの接合面
に設けられた偏光分離作用膜とを有する偏光ビームスプ
リッタと、該偏光ビームスプリッタの一面と互いに対向
して設けられた、第1の光源および第1のリフレクタを
有する第1の光源部と、前記偏光ビームスプリッタの前
記一面と互いに隣り合う他の面と互いに対向して設けら
れた、第2の光源および第2のリフレクタを有する第2
の光源部と、前記偏光ビームスプリッタの前記一面と前
記第1の光源部との間に設けられた第1のλ/4光学位
相板と、前記偏光ビームスプリッタの前記他の面と前記
第2の光源部との間に設けられた第2のλ/4光学位相
板と、前記偏光ビームスプリッタの前記一面と互いに対
向する面に設けられた平面反射ミラーとを含む。
【0065】ここで、前記偏光照明装置が、前記平面反
射ミラーの代りに非平面反射ミラーを含んでいてもよ
い。また、前記平面反射ミラーを有しない、互いに対称
に接合された2つの前記偏光照明装置と、該2つの偏光
照明装置と前記液晶ライトバルブとの間に設けられた集
光レンズとを含んでいてもよい。さらに、前記2つの偏
光照明装置の接合面にそれぞれ設けられた、凸面が該各
偏光照明装置の偏光分離作用膜に向けられた2つの凸面
反射ミラーを含んでいてもよい。本発明の第11の画像
投影装置は、偏光照明装置と、該偏光照明装置の出射側
に設けられた液晶ライトバルブと、該液晶ライトバルブ
の出射側に設けられた投写レンズとを含む画像投影装置
において、前記偏光照明装置が、斜面が互いに対向して
接合された第1の直角プリズムおよび第2の直角プリズ
ムと該第1および第2の直角プリズムの接合面に設けら
れた偏光分離作用膜とを有する偏光ビームスプリッタ
と、該偏光ビームスプリッタの一面と互いに対向して設
けられた、第1の光源および第1のリフレクタを有する
第1の光源部と、前記偏光ビームスプリッタの前記一面
と互いに隣り合う他の面と互いに対向して設けられた、
第2の光源および第2のリフレクタを有する第2の光源
部と、前記偏光ビームスプリッタの前記一面と前記第1
の光源部との間に設けられた第1のλ/4光学位相板
と、前記偏光ビームスプリッタの前記他の面と前記第2
の光源部との間に設けられた第2のλ/4光学位相板
と、前記偏光ビームスプリッタの前記一面と互いに対向
する面に、斜面の一端と前記偏光分離作用膜の一端とが
互いに接して設けられた第3の直角プリズムと、前記偏
光ビームスプリッタの前記他の面と互いに対向する面お
よび前記第3の直角プリズムの前記斜面と互いに対向し
て設けられた集光レンズとを含む。
【0066】ここで、前記第3の直角プリズムと前記第
1の直角プリズムまたは前記第2の直角プリズムとが一
体で構成されていてもよい。また、前記第1の直角プリ
ズムと第2の直角プリズムとの接合面が非平面であって
もよい。本発明の立体像表示方法は、左眼用画像信号と
右眼用画像信号とを用いて立体画像を表示する立体像表
示方法において、前記立体情報に対応した付加情報を画
素ごとに加えて前記左眼用画像信号または前記右眼用画
像信号を作成する。ここで、前記付加情報が、前記立体
情報に対応した位相情報であってもよく、前記付加情報
が、前記立体情報に対応した輝度情報であってもよい。
【0067】
【作用】本発明の光学素子は、第1の屈折光学材および
第1の屈折光学材の外周に被覆された第2の屈折光学材
からなる各単位素子が光吸収材を介してそれぞれ配設さ
れていることにより、入射光束のうち第1の屈折光学材
に臨界角以内で入射してくる光束を、第1の屈折光学材
と第2の屈折光学材との界面で全反射させながら第1の
屈折光学材内を進行させて出射させることができるとと
もに、入射光束のうち第1の屈折光学材に臨界角以内で
入射してくる光束以外の光束を、光吸収材に吸収させる
ことができる。本発明の第1の画像投影装置は、光源と
画像形成手段との間に設けられた本発明の光学素子を含
むことにより、損失光を大幅に減らすことができる。
【0068】本発明の第1の光源は、回転対称な非球面
形状を有するバルブの第1の焦点の近傍に第1の電極の
一端が位置されており、かつ、バルブの第2の焦点の近
傍に第2の電極の一端が位置されていることにより、第
1の焦点および第2の焦点に高輝度発光領域をそれぞれ
形成することができるとともに、第1の焦点または第2
の焦点から発せられた光がバルブの内壁および外壁で反
射されても、該反射光を第2の焦点または第1の焦点に
戻すことができる。本発明の第2の画像投影装置は、光
源として本発明の第1の光源を含むことにより、光源の
効率を向上することができる。本発明の第2の光源は、
第1の電極の放電先端部および第2の電極の放電先端部
のいずれか一方が、発光管の球形の中空部の中心近傍に
配置されていることにより、高輝度発光領域が発光管の
中空部の中心近傍に位置するようにできるため、高輝度
発光領域から発せられた光が発光管の中空部を形成する
内壁および外壁に対してほぼ垂直に入射させることがで
きる。その結果、前記内壁および前記外壁の入射面およ
び出射面での屈折によって前記光の光路が乱されること
がなく、また、該内壁の表面および該外壁の表面での前
記光の表面反射が増加することも防ぐことができる。
【0069】本発明の第3の画像投影装置は、光源の発
光管の中空部の中心がリフレクタの焦点または焦点近傍
に配置された照明光学系を含むことにより、光源の輝度
低下を防止することができる。本発明の第3の光源は、
発光管の中空部を形成する内壁が拡散面とされることに
より、発光管の中空部を形成する外壁が拡散面とされた
従来の光源よりも、光束の拡がり角を小さくすることが
できる。本発明の第4の画像投影装置は、発光管の中空
部を形成する外壁が拡散面とされた従来の光源の代わり
に本発明の第3の光源を用いることにより、画像形成手
段を照明する光源の発光径を小さくすることができる。
本発明の液晶光学素子は、入射光の波長分布に属する波
長の光を吸収する光吸収波長特性を有する色素を高分子
中に含有させることにより、内部散乱光を色素で吸収す
ることができるため、散乱効率を向上することができ
る。また、入射光の波長分布に属しない波長の光を吸収
する光吸収波長特性を有する色素を高分子中に含有させ
ることにより、外部から入射される不要光を色素で吸収
することができるため、たとえば画像投影装置における
遮光を容易にすることができる。
【0070】本発明の第5の画像投影装置は、本発明の
液晶光学素子を含むことにより、散乱効率を向上するこ
とができるとともに、遮光を容易にすることができる。
本発明の偏光照明装置は、非偏光光の入射面と偏光方向
が等しくされた2つの偏光光の出射面と非偏光光の光軸
と平行なすべての面とが、鏡面研磨されていることによ
り、光源が理想的な点光源でなく、入射してくる非偏光
光が偏光ビームスプリッタの作用面に直接入射されなく
ても、非偏光光の光軸と平行な面で非偏光光を反射させ
て偏光ビームスプリッタの作用面に入射させることがで
き、また、偏光ビームスプリッタの作用面で分離された
2つの偏光光および偏光方向が等しくされた2つの偏光
光が入射面,出射面または非偏光光の光軸と平行な面に
あたっても、これらの偏光光はこれらの面で散乱される
ことなく反射されるので、偏光ビームスプリッタの作用
面で分離された2つの偏光光の一方を光量の損失なく偏
光方向回転光学素子に入射させることができ、また、偏
光方向が等しくされた2つの偏光光の一方を光量の損失
なく反射手段に入力させたのち出射面に入射させ、かつ
他方を光量の損失なく出射面に入射させることができ
る。
【0071】本発明の第6の画像投影装置は、照明光学
系が本発明の偏光照明装置を有することにより、光源か
ら発せられた非偏光光を光量の損失なく偏光光に変換し
たのち、偏光光を画像発生器に入射させることができ
る。本発明の照明光学装置は、被照明体を照明しない光
の進行方向を180°変えるコーナーキューブアレーを
含むことにより、光源から出射された放射光にうち被照
明体を照明しない光を光源に戻して、光源とほぼ同じ大
きさの二次光源を形成することができる。本発明の第7
の画像投影装置は、前記照明光学手段が本発明の照明光
学装置を含むことにより、画像形成手段に入射される照
明光の光量を大きくすることができる。
【0072】本発明の第1の偏光分離素子は、同一形状
の複数の第1の直角プリズムおよび第1の平行平面屈折
材板からなる第1のプリズムアレイと、同一形状の複数
の第2の直角プリズムおよび第2の平行平面屈折材板か
らなる第2のプリズムアレイとを用いて構成されている
ため、2つの直角プリズムを利用して構成されている従
来の偏光分離素子に比べて、体積および重量を小さくす
ることができる。本発明の第2の偏光分離素子は、同一
形状同一寸法の複数の第1の直角プリズムおよび第1の
平行平面屈折材板からなる第1のプリズムアレイと、第
1の直角プリズムと同一形状同一寸法の複数の第2の直
角プリズムおよび第2の平行平面屈折材板からなる第2
のプリズムアレイとを用いて構成されているため、2つ
の直角プリズムを利用して構成されている従来の偏光分
離素子に比べて、体積および重量を約1/n2 (nは第
1の直角プリズムおよび第2の直角プリズムの個数)と
することができる。
【0073】本発明の偏光素子は、本発明の偏光分離素
子を用いて構成されているため、体積および重量を小さ
くすることができる。本発明の第8の画像投影装置は、
本発明の偏光素子を偏光子として用い、かつ、本発明の
偏光分離素子を検光子として用いることにより、体積お
よび重量を小さくすることができる。本発明の第9の画
像投影装置では、光束分離手段から出射される複数の光
束の各々を二つの直線偏光光にそれぞれ分離するととも
に、二つの直線偏光光の進行方向および偏光方向を合わ
せて出射する偏光変換手段を有する偏光素子を含むこと
により、光源から出射される照明光を損失なく液晶ライ
トバルブに入射させることができる。また、偏光素子の
光束分離手段がもつパワーの方向と互いに直交する方向
にパワーをもつレンチキュラーレンズを含むことによ
り、円形の投写レンズの瞳面上にマッチングよく光源像
を結像させることができるとともに、液晶ライトバルブ
の光透過率向上作用も維持できる。
【0074】本発明の第10の画像投影装置では、第1
の光源部から出射される第1の照明光のうち、偏光ビー
ムスプリッタの偏光分離作用膜で反射される直線偏光光
を、そのまま液晶ライトバルブの照明光として使用する
ことができるとともに、偏光ビームスプリッタの偏光分
離作用膜を透過する直線偏光光を、平面反射ミラーおよ
び第1のλ/4光学位相板でその偏光面をλ/2だけ回
転させたのち偏光ビームスプリッタに再度入射させるこ
とにより、液晶ライトバルブの照明光として使用するこ
とができる。また、第2の光源部から出射される第2の
照明光のうち、偏光ビームスプリッタの偏光分離作用膜
を透過する直線偏光光を、そのまま液晶ライトバルブの
照明光として使用することができるとともに、偏光ビー
ムスプリッタの偏光分離作用膜で反射される直線偏光光
を、平面反射ミラーおよび第2のλ/4光学位相板でそ
の偏光面をλ/2だけ回転させたのち偏光ビームスプリ
ッタに再度入射させることにより、液晶ライトバルブの
照明光として使用することができる。なお、偏光ビーム
スプリッタから出射される直線偏光光の偏光面は、第1
の光源部から出射されたものと第2の光源部から出射さ
れたものとでは異なるが、液晶ライトバルブとして散乱
型液晶デバイスを用いたものを使用しているため問題と
ならない。したがって、従来の画像投影装置に比べて約
1.8倍の輝度向上が図れる。
【0075】また、本発明の第10の画像投影装置で
は、第1の光源と第2の光源として、同じ大きさの光源
を使用しているため、光強度が約2倍になっているにも
かかわらず偏光照明装置から出射される光の拡がり(コ
リメート性)は同じであるので、液晶ライトバルブを通
してスクリーンに投写した画像のコントラストは従来と
同じ程度(約100:1)であるにもかかわらず、画像
の高輝度化が図れる。本発明の第11の画像投影装置で
は、第1の光源部から出射される第1の照明光のうち、
偏光ビームスプリッタの偏光分離作用膜を透過する直線
偏光光を、そのまま液晶ライトバルブの照明光として使
用することができるとともに、偏光ビームスプリッタの
偏光分離作用膜で反射される直線偏光光を第2のλ/4
光学位相板でその偏光面をλ/2だけ回転させたのち偏
光ビームスプリッタに再度入射させることにより、液晶
ライトバルブの照明光として使用することができる。ま
た、第2の光源部から出射される第2の照明光のうち、
偏光ビームスプリッタの偏光分離作用膜を透過する直線
偏光光を、そのまま液晶ライトバルブの照明光として使
用することができるとともに、偏光ビームスプリッタの
偏光分離作用膜で反射される直線偏光光を第1のλ/4
光学位相板でその偏光面をλ/2だけ回転させたのち偏
光ビームスプリッタに再度入射させることにより、液晶
ライトバルブの照明光として使用することができる。し
たがって、従来の画像投影装置に比べて約1.8倍の輝
度向上が図れる。
【0076】また、本発明の第11の画像投影装置で
は、第1の光源と第2の光源として、同じ大きさの光源
を使用することにより、光強度を約2倍にしても偏光照
明装置から出射される光の拡がり(コリメート性)を同
じにできるので、液晶ライトバルブを通してスクリーン
に投写した画像のコントラストは従来と同じ程度(約1
00:1)であるにもかかわらず、画像の高輝度化が図
れる。本発明の立体像表示方法の作用について、付加情
報が立体情報に対応した位相情報である場合(位相信号
法)と、付加情報が立体情報に対応した輝度情報である
場合(輝度信号法)とに分けて、以下説明する。 (1)位相信号法 上記(K1)式で表される時間差Δtは、左眼で捕らえ
た像と右眼で捕らえた像との脳における知覚時間差と一
致すると考えられる。このことは、『減光フィルタを使
用する代わりに、左眼に入射する情報と右眼に入射する
情報とに位相差を与えたときに、左眼で捕らえた像と右
眼で捕らえた像との脳において位相差に対応して生じる
知覚時間差もまた、上記(K1)式で表される。』こと
を意味している。したがって、表示する物体の速度情報
(V),位置情報(Di ),視聴者の左眼と右眼との間
隔情報(DA )および視聴者と表示部との間の距離情報
(Ds )を用いて上記(K1)式より時間差Δtを求め
て、左眼用画像信号または右眼用画像信号に時間差Δt
に相当する位相の遅れを画素ごとに生じさせることによ
って、電気的に立体像を表示部に表示することが可能と
なる。
【0077】従来の濃度差方式においては、左眼用画像
信号と右眼用画像信号との強度比I 0/I が一定である
ため、前述したように、動きの方向によって前後が反転
したり、動きの速度で奥行き感が変わってしまうなどの
問題があった。しかし、本発明による位相信号法では、
左眼用画像信号と右眼用画像信号との強度比I0/I
は、上記(K1)式より、 I/I0=exp(−Δt/K) (K2) で表されるように、時間差Δtに応じて画素ごとに制御
されるため、良好な立体像の表示が可能となる。 (2)輝度信号法 時間差Δtが生じる原因は、左眼で捕らえた像と右眼で
捕らえた像とで明度差I−I0 があることである。した
がって、左眼用画像信号と右眼用画像信号との強度比I
0/I を立体情報に応じて画素ごとに制御することによ
っても、良好な立体像の表示が可能となる。
【0078】すなわち、上記(K1)式を変形すると、 I/I0=exp〔−DA・Di/{K・V・(Di+Ds)}〕 (K3) が得られるため、表示する物体の速度情報(V),位置
情報(Di ),視聴者の左眼と右眼との間隔情報(D
A )および視聴者と表示部との間の距離情報(Ds)を
用いて左眼用画像信号と右眼用画像信号との強度比I0
/I を上記(K3)式より求め、左眼用画像信号また
は右眼用画像信号に強度比I0/I に応じた輝度情報を
付加することによっても、電気的に立体像を表示部に表
示することが可能となる。
【0079】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。 A.光学素子および第1の画像投影装置について 図1は、本発明の光学素子の第1の実施例を示す斜視図
である。光学素子10は、屈折率n1 の円柱形状の屈折
光学材であるコア111 、および、コア111 の外周に
被覆された、屈折率n2 (n2<n1)の屈折光学材であ
るクラッド112 からなる単位素子11群と、光吸収材
12とを含む。ここで、各単位素子11は、所定の第1
の間隔をもって縦に一列に揃えられ、かつ、所定の第2
の間隔をもって横に一列に揃えられて、光吸収材12を
介してそれぞれ配設されている。
【0080】次に、光学素子10の動作について、図2
を参照して説明する。なお、図2は、任意の一つの単位
素子11に注目し、該単位素子11の中心軸(コア11
1 の中心軸)に沿った断面図である。ここで、単位素子
11の中心軸は、入射してくる光束の光軸方向(光学素
子10の入射面10aに対して垂直な方向)を向いてい
る。コア111 およびクラッド112 の図示上側の界面
15の近傍のコア111 側にある入射点Aに入射してく
る、以下に示す3つの光束L0,L1,L2 について考え
る。 (1)許容角度(必要最大角度)の限界値である入射角
θMAX で入射点Aに入射してくる光束L0 。 (2)許容角度内の入射角θ1 で入射点Aに入射してく
る光束L1 。 (3)許容角度外の入射角θ2 で入射点Aに入射してく
る光束L2
【0081】各光束L0,L1,L2 は、入射点Aでコア
111 内に入射したのち、コア11 1 内を進行して、コ
ア111 とクラッド112 との図示下側の界面15の各
点B 0,B1,B2 にそれぞれ達する。コア111 の屈折
率n1 はクラッド112 の屈折率n2 よりも大きいた
め、臨界角θd に等しい入射角で点B0 に入射した光束
0 は、図示下側の界面15に沿って進行する。また、
臨界角θd 以上の入射角で点B1 に入射した光束L1
は、点B1 で全反射されたのち、図示上側の界面15で
も全反射されるため、図示下側の界面15と図示上側の
界面15とで全反射されながら、図示右方にある出射面
(不図示)から出射される。このとき、入射面10aと
前記出射面とが互いに平行である場合には、光束L1
は、光軸に対して±θ1 の角度をもって出射される。さ
らに、臨界角θd 以下の入射角で点B2に入射した光束
2 は、図示下側の界面15を透過してクラッド112
内に入射し、クラッド112 内を進行したのち、吸収材
12に達して吸収される。
【0082】次に、光学素子10におけるコア111
屈折率n1 とクラッド112 の屈折率n2 とが満たすべ
き関係について、図2を用いて説明する。許容角度外の
入射角θ2 で入射点Aに入射してくる光束L2 が光吸収
材12によって吸収されるためには、許容角度の限界値
である入射角θMAX で入射点Aに入射してくる光束L0
が、図示下側の界面15に臨界角θd の入射角で点B0
に入射する必要がある。したがって、光束L0 の進行方
向と図示上側の界面15とのなす角をθC とし、空気の
屈折率をn0 =1とすると、スネルの法則などにより、 sin(θMAX)=n1×sin(θC) (A1) θd=90°−θC (A2) n1×sin(θd)=n2×sin(90°) (A3) が成り立つ。(A2)式および(A3)式より、 n2/n1=sin(θd) =sin(90°−θC) =cos(θC) (A4) と表されるため、(A1)式および(A4)式より、 sin(θMAX)=n1×{1−cos2C)}1/2 =n1×{1−(n2/n121/2 =(n1 2−n2 21/2 (A5) となるので、コア111 の屈折率n1 とクラッド112
の屈折率n2 とは、上記(A5)式を満たす必要があ
る。
【0083】次に、光学素子10の厚さDa (光軸方向
の長さ)が満たすべき条件について、図3を参照して説
明する。なお、図3は、光学素子10の厚さの最小値D
aMINを説明するための図である。許容角度外の入射角θ
2 で入射点Aに入射してくる光束L2 が、コア111
クラッド112 との図示下側の界面15上の点B2 に達
したのち、クラッド11 2 内に入射して、光吸収材12
により吸収されるためには、許容角度の限界値である入
射角θMAX で入射点Aに入射してくる光束L0 が、前記
界面15に最低一回は達する必要がある。したがって、
コア111 の径を2×r1 とし、クラッド112 の径を
2×r2 とすると、光学素子10の厚さの最小値DaMIN
は、 DaMIN=2×r1/tan(θC) =2×r1×cos(θC)/sin(θC) (A6) と表されるため、(A1)式,(A4)式および(A
6)式より、 DaMIN=2×r1×n2/sin(θMAX) (A7) と表されるので、光学素子10の厚さDa は、少なくと
も上記(A7)式で表される最小値DaMIN以上であるこ
とが要求される。
【0084】なお、光束L2 は、点B2 においてすべて
クラッド112 に入射することはなく、その一部は前記
界面15で反射することが知られており、特に、光束L
0 の入射角θMAX が十分小さく、かつ、入射角θ2 ≒入
射角θMAX の場合には、光束L2 の大部分は前記界面1
5で反射するため、光学素子10から出射する光束の平
行性が失われる可能性が生じる。これを回避するために
は、光学素子10の厚さDa を、図4に示すように、上
記(A7)式で表される厚さの最小値DaMINの二倍以上
として、光束L2 がコア111 とクラッド112 との界
面15に二回以上達するようにした方がよい。この場合
には、仮に、点B2 における光束L2 の反射率を40%
としても、点B2’ およびB2” で光束L2 を反射させ
ることにより、光束L2 の94%を光吸収材12で吸収
することができるため、光学素子10から出射する光束
の平行性を向上させることができる。一方、この場合で
も、許容角度内の入射角θ1 で入射してくる光束L1
(図2参照)は、コア111とクラッド112 との界面
15で複数回反射されても、界面15でのロスはないた
め、100%光学素子10から出射する。
【0085】次に、光学素子10の入射面10aからク
ラッド112 に直接入射する光束について、図5を参照
して説明する。光学素子10の厚さDa が最小値DaMIN
よりも大きい場合には、入射面10aの図示上方のクラ
ッド112 側にある入射点Cに図示左上方から図示右下
方に向かって入射する光束L3 は、入射点Cから図示上
方のクラッド112 内に入射し、該クラッド112 内を
進行して、コア111 とクラッド112 との図示上側の
界面15上の点C1 に達したのち、コア111 を横切っ
て、コア111 とクラッド112 との図示下側の界面1
5上の点C2 に達する。その後、光束L3 は、図示下側
のクラッド112 を透過したのち、光吸収材12に達し
て吸収される。一方、入射面10aの入射点Cに図示左
下方から図示右上方に向かって入射する光束(不図示)
は、入射点Cから図示上方のクラッド112 内に入射
し、該クラッド112 内を透過したのち、光吸収材12
に達して吸収される。
【0086】したがって、入射面10aの入射点Cから
図示上方のクラッド112 に入射する光束の大部分は、
光吸収材12に吸収される。しかし、入射面10aの入
射点Cに垂直に入射してくる光束は、入射点Cから図示
上方のクラッド112 内に入射したのち、該クラッド1
2 内を図示右方に向かって進み、前記出射面から出射
されるが、このような光束は、入射点Cに入射してくる
全光束のうちの一部分であるため、光学素子10におい
ては、入射面10aの図示上方のクラッド11 2 に入射
する光束の損失は大きく、±θMAX 以内の入射角で入射
する光束もほとんど光吸収材12に吸収されてしまう可
能性が大きい。光学素子10の入射面10aから光吸収
材12に直接入射する光束は、当然のことながら、光吸
収材12で吸収される。
【0087】以上のことから、光学素子10を用いるこ
とにより、入射光束から±θMAX 以内の光束(平行性の
高い光束)を効率よく取り出すことができるとともに、
±θ MAX 以内の光束以外の光束を光吸収材12で吸収す
ることができる。入射光束から±θMAX 以内の光束をよ
り効率よく取り出すためには、コア11 1 の径を、 r1 》r2−r1 (A8) を満たすようにして、コア111 に対するクラッド11
2 の体積比率を減らせばよいが、入射光束から±θMAX
以内の光束をより効率よく取り出す他の方法として、以
下に示す二つの方法が考えられる。 (1)コア111 に対する光吸収材12の体積比率を減
らす。 (2)入射光束を絞って、入射光束の大部分をコア11
1 に入射させる。
【0088】以下、上記(1)の方法が実現可能な本発
明の光学素子の第2の実施例と、上記(2)の方法が実
現可能な本発明の光学素子の第3の実施例とについて、
順に説明する。図6は、本発明の光学素子の第2の実施
例を示す正面図である。本実施例の光学素子20は、各
単位素子21が、所定の第1の間隔の半分ずつ交互にず
れて縦に揃えられ、かつ、所定の第2の間隔をもって横
に一列に揃えられて、光吸収材22を介してそれぞれ配
設されている点で、図1に示した第1の実施例の光学素
子10と異なる。したがって、光学素子20では、前記
第1の間隔の半分ずつ交互にずれて縦に揃えて各単位素
子21をそれぞれ配設することにより、図示斜め方向に
互いに対向する単位素子21間の間隔を小さくすること
ができるため、入射面におけるコア211 に対する光吸
収材22の体積比率を、図1に示した光学素子10の場
合に比べて大幅に減らすことができる。その結果、光吸
収材22に直接入射する入射光束を減らすことができる
ため、入射光束から±θMAX 以内の光束をより効率よく
取り出すことができる。
【0089】図7は、本発明の光学素子の第3の実施例
を示す図である。本実施例の光学素子30は、入射面3
0aと互いに対向して設けられたレンズアレー37によ
り入射光束Lを絞って、入射光束Lの大部分をコア31
1 に入射させることにより、入射光束Lから±θMAX
内の光束をより効率よく取り出すものである。レンズア
レー37は、入射光束Lの入射側が凸面でかつ入射光束
Lの出射側が凹面となったアフォーカル系のレンズが各
単位素子ごとに形成されたものであり、各レンズは、入
射光束Lを平行光束とした場合に、コア311 の径(2
×r1)よりも大きい光束幅h1 で入射してくる入射光
束Lをコア311 の径よりも小さい光束幅h2 で出射さ
せる。
【0090】アフォーカル系のレンズの特性として、入
射光束Lの光軸となす角θINと出射光束の光軸となす角
θOUT とは、一般に、 θOUT=(h1/h2)×θIN (A9) となることが知られている。したがって、光学素子30
における許容角度±θMA X’ は、 θMAX’=(h1/h2)×θMAX (A10) と表されるため、コア311 の屈折率n1 とクラッド3
2 の屈折率n2 とが満たすべき関係は、上記(A5)
式より、 sin{(h1/h2)×θMAX}=(n1 2−n2 21/2 (A11) で表される。
【0091】なお、本実施例の光学素子30は、次に示
すような効果も有する。光束幅h1は光束幅h2 よりも
大きいため、上記(A10)式より、光学素子30にお
ける許容角度±θMAX’ は、図1に示した光学素子10
における許容角度±θMAX よりも大きくなる。したがっ
て、許容角度±θMAX’ 外の入射角θ2 で入射点Aに入
射してくる光束L2 (図4参照)がコア311 とクラッ
ド312 との界面へ入射する入射角も小さくすることが
できるため、光束L2 の該界面における反射率を小さく
することができる。その結果、コア311 とクラッド3
2 との界面における光束L2 の反射回数を減らすこと
ができるため、光学素子30の幅を小さくすることがで
きるという効果がある。次に、本発明の光学素子の第4
の実施例について説明する。
【0092】図1に示した第1の実施例の光学素子10
においては、各単位素子11の出射面から出射される出
射光束は、各コア111 からそれぞれ出射され、各クラ
ッド112 および光吸収材12からは出射されない。し
たがって、光源と被照明体との間に光学素子10を介在
させて被照明体を照明する場合、光学素子10と被照明
体との距離が短いと、照度むらが発生する可能性があ
る。このような照度むらの発生を防止するためには、図
7に示したレンズアレー37と同様の構造を有するレン
ズアレーを、凹面が光学素子10の出射面側となるよう
に、出射面と互いに対向させて設ければよい。なお、図
6に示した第2の実施例の光学素子20および図7に示
した第3の実施例の光学素子30についても、同様であ
る。
【0093】図8は、本発明の第1の画像投影装置の一
実施例を示す要部構成図である。画像投影装置40は、
放物面リフレクタ42とコンデンサレンズ43との間に
設けられた、図1に示した光学素子10と同様の構成を
有する光学素子48を含む点で、図52に示した従来の
画像投影装置10000 と異なる。中心が放物面リフレクタ
42の焦点Fに一致するように設けられた光源41の形
状を半径rの球とし、放物面リフレクタ42の焦点距離
をfとすると、光源41から出射されたのち放物面リフ
レクタ42で反射された照明光は、光軸に対して、最大
で、 θa =tan-1(r/f) (A12) で表される角度だけ傾いて光学素子48に入射する。一
方、画像形成手段44の光軸上の結像関係は図8に示す
ようになるが、周辺光線が光軸となす角をθS とする
と、投写レンズ45の画像形成手段44側の開口数NA
は、 NA=sin(θS) (A13) と表される。また、画像形成手段44および投写レンズ
45間の距離は、一般に、投写レンズ45およびスクリ
ーン47間の距離よりもはるかに短いため、投写レンズ
45のF値をFN0とすると、 FN0≒1/(2×sin(θS)) =1/(2×NA) (A14) となる。
【0094】レンズの明るさを示す指標としては、開口
数NAのほかに、投写レンズ45のF値FN0が用いられ
ることもあるため、投写レンズ45のF値FN0と光学素
子48におけるコアの屈折率n1 およびクラッドの屈折
率n2 との関係を、以下に求める。画像形成手段44の
光軸上から角度θS よりも大きい角度で出射される光束
は、図8に示すように、投写レンズ45でケラれるた
め、角度θS は、図1に示した許容角度±θMAX 以下で
ある必要がある。したがって、(A5)式および(A1
3)式より、 と表されるため、 FN0 2×(n1 2−n2 2)≦0.25 (A15) となる。
【0095】なお、投写レンズ45のF値FN0の上限は
(A15)式により規定されるが、F値FN0が一割程度
大きくても実用上の問題はないため、 FN0 2×(n1 2−n2 2)≦0.3 (A16) を満たす投写レンズを用いてもよい。このとき、一部の
光束が投写レンズ内で損失されるが、損失される光束
は、投写レンズに入射する全光束の一割程度であるた
め、許容できる。また、画像形成手段44として液晶デ
バイス(LCD)を使用する場合には、液晶デバイスは
入射角によってコントラスト特性が変化するため、液晶
デバイスの最大許容入射角をθLCD とすると、一般的に
は、 θS ≒θLCD となるように設計される。しかし、 θS 》θLCD となるように設計すると、 θMAX ≒θLCD となるため、 sin(θLCD)=(n1 2−n2 21/2 を満たすようにすることにより、コントラストの高い画
像を得ることが可能となる。
【0096】また、画像投影装置40では、照明光のう
ち臨界角以内で光学素子48に入射する光束以外の光束
は光学素子48で吸収される。したがって、冷却手段と
しては、光学素子48を冷却するものがあればよく、従
来のように画像投影装置40を冷却するためのものは必
要ないため、装置全体のコンパクト化が図れる。 B.第1の光源および第2の画像投影装置について 図9(A),(B)はそれぞれ、本発明の第1の光源の
一実施例であるメタルハライドランプ(ショートアーク
放電灯)を説明するための図である。このメタルハライ
ドランプ100 は、第1の焦点F1 および第2の焦点F2
をもつ楕円球の形状を有する、水銀やハロゲン化金属な
どの放電発光ガスが内部に封入された楕円型バルブ101
と、一端が互いに対向して、第1の焦点F1 と第2の焦
点F2 とを結ぶ線上に設けられた第1および第2の電極
1021,1022とを含み、第1の電極1021の前記一端が、第
1の焦点F1 の近傍に位置し、第2の電極1021の前記一
端が、第2の焦点F2 の近傍に位置している点で、図5
5に示した従来のメタルハライドランプ10120 と異な
る。したがって、メタルハライドランプ100 では、第1
および第2の焦点F1,F2がそれぞれ、各高輝度発光領
域α1,α2のピーク位置となる。なお、楕円型バルブ10
1 は、石英などの耐熱性透明部材からなる。また、第1
および第2の電極1021,1022はそれぞれ、第1および第
2のリード線1031,1032を介して電源(不図示)と電気
的に接続されている。
【0097】図9(A)において、図示縦の一点鎖線
(すなわち、第1の焦点F1 と第2の焦点F2 とを結ぶ
線)は、楕円型バルブ101 の断面形状である楕円の長軸
を示し、図示縦の一点鎖線と互いに直交する図示横の一
点鎖線は、前記楕円の短軸を示している。また、楕円型
バルブ101 の断面形状の楕円を表す離心率eは、 e=DK/(2a) (B1) ここで、a=楕円の長軸半径 DK =2つの高輝度発光領域α1,α2のピーク間の距離 で表される。次に、メタルハライドランプ100 の放電発
光状態について、図9(B)を参照して説明する。
【0098】第1の電極1021側の高輝度発光領域α1
ピーク位置である第1の焦点F1 から発せられた光は、
その大部分は楕円型バルブ101 を透過する透過光βとな
り、数%の光が楕円型バルブ101 の内壁101aまたは外壁
101bで表面反射される。しかし、楕円型バルブ101 は楕
円球の形状をしているため、楕円型バルブ101 の内壁10
1aまたは外壁101bで表面反射された反射光γ1,γ2はそ
れぞれ、第2の電極1022側の高輝度発光領域α2 のピー
ク位置である第2の焦点F2 へ入射し、第2の焦点F2
から出射光として再び出射される。第2の焦点F2 から
発せられた光についても、同様である。したがって、メ
タルハライドランプ100 を用いることにより、楕円型バ
ルブ101 の内壁101aまたは外壁101bで表面反射される反
射光γ1,γ2が損失光となることを防ぐことができるた
め、高輝度照明光を最大限得ることができる。
【0099】なお、楕円球の形状を有する楕円型バルブ
101 の代わりに、2つの焦点をもつ回転対称な非球面形
状を有するバルブを用いても、同様の効果が得られる。
図10は、本発明の第2の画像投影装置の一実施例を示
す液晶プロジェクタの要部構成図である。液晶プロジェ
クタ120 は、光源121 と、リフレクタ122 と、第1のコ
ンデンサレンズ123 と、カットフィルタ124 と、第2の
コンデンサレンズ125 と、偏光子126 と、液晶パネル12
7 と、検光子128 と、投写レンズ129 とを含む。液晶プ
ロジェクタ120 の各構成要素について、以下に説明す
る。 (1)照明光学系 液晶プロジェクタ120 の照明光学系は、光源121 とリフ
レクタ122 と第1のコンデンサレンズ123 とカットフィ
ルタ124 とから構成されている。
【0100】光源121 は、図9に示したメタルハライド
ランプ100 と同様の構造を有し、2つの高輝度発光領域
α1,α2がともに照明光学系の光軸RL(図示一点鎖
線)上になるように設けられている。リフレクタ122
は、回転放物面形状の反射面を有し、その焦点が2つの
高輝度発光領域α1,α2のいずれか一方と重なるように
設けられている。第1のコンデンサレンズ123 は、複合
形状を有する。すなわち、第1のコンデンサレンズ123
の光源121 側の面の中心部には、正のパワーをなす第1
の曲面1231が形成されており、また、第1のコンデンサ
レンズ123 の光源121 と反対側の面は、液晶パネル127
の位置に焦点を有する球面レンズまたは非球面レンズが
なす第2の曲面1232となっている。カットフィルタ124
は、第1のコンデンサレンズ123 を透過した光束の不要
な赤外光および紫外光を除去する。
【0101】(2)画像形成手段 液晶プロジェクタ120 の画像形成手段は、第2のコンデ
ンサレンズ125 と偏光子126 と液晶パネル127 と検光子
128 とから構成されている。第2のコンデンサレンズ12
5 は、第1のコンデンサレンズ123 から出射される照明
光を投写レンズ129 の入射瞳上へ向ける機能を有し、フ
ィールドレンズの役割を果たす。偏光子126 と液晶パネ
ル127 と検光子128 とは、公知の液晶ライトバルブを構
成するものであり、図54に示した偏光子10105 と液晶
パネル10106と検光子10107 と同様の構成をそれぞれ有
する。 (3)投写光学系 液晶プロジェクタ120 の投写光学系は投写レンズ129 か
らなり、前記液晶ライトバルブを透過した照明光をスク
リーン130 へ投射する。
【0102】次に、液晶プロジェクタ120 において、光
源121 と第1のコンデンサレンズ123 と第2のコンデン
サレンズ125 とを組み合せることにより、高輝度な照明
光を得ることができることについて、図11乃至図13
をそれぞれ参照して説明する。図11は、図10に示し
た第1のコンデンサレンズ123 の代わりに、複合形状を
有しない第1のコンデンサレンズ143 を用いた液晶プロ
ジェクタ140 の概略構成図である。なお、同図では、簡
単のため、図10に示したカットフィルタ124,偏光子1
26 および検光子128 に対応するものは省略している。
液晶プロジェクタ140 では、同図に示すように、スクリ
ーン150 上の光軸RLとの交点P1 からの逆トレース光
は、投写レンズ149 ,液晶パネル147 ,第2のコンデン
サレンズ145 ,第1のコンデンサレンズ143 およびリフ
レクタ142 を介してリフレクタ142 の焦点位置にほぼ収
れんする。したがって、リフレクタ142の焦点位置に、
光源141 の2つの高輝度発光領域α1,α2のいずれか一
方を設けることにより、スクリーン150 上の光軸RLと
の交点P1 に、最も輝度の高い照明光を投射することが
できる。
【0103】一方、スクリーン150 上の光軸RLから外
れた点P2 については、図12に示すように、点P2
らの逆トレース光の収れんは、該逆トレース光がリフレ
クタ142 の光軸RL近傍の箇所に当たる場合と、該逆ト
レース光がリフレクタ142 の光軸RLから離れた箇所に
当たる場合とで異なる。すなわち、リフレクタ142 の光
軸RLから離れた箇所に当たる逆トレース光は、第1の
コンデンサレンズ143と反対側の高輝度発光領域α1
傍に収れんするが、リフレクタ142 の光軸RL近傍の箇
所に当たる逆トレース光は、第1のコンデンサレンズ14
3 側の高輝度発光領域α2 よりも第1のコンデンサレン
ズ143 寄りに収れんする。その結果、スクリーン150 上
の点P2 に輝度の高い照明光を投射することができな
い。これに対して、光源121 側の面の中心部に第1の曲
面1231が形成された第1のコンデンサレンズ123 を有す
る、図10に示した液晶プロジェクタ120 では、図13
に示すように、リフレクタ142 の光軸RLから離れた箇
所に当たる逆トレース光は、第1のコンデンサレンズ12
3 の第1の曲面1231を透過しないため、図12に示した
第1のコンデンサレンズ143 を用いた場合と同様に、第
1のコンデンサレンズ123 と反対側の高輝度発光領域α
1 近傍に収れんする。また、リフレクタ122 の光軸RL
近傍の箇所に当たる4本の逆トレース光のうち中の2本
の逆トレース光は、第1のコンデンサレンズ123 の第1
の曲面1231で屈折されてリフレクタ122 に当たるため、
第1のコンデンサレンズ123 側の高輝度発光領域α2
収れんする。その結果、液晶プロジェクタ120 では、ス
クリーン130 上の光軸RLから外れた点にも輝度の高い
照明光を投射することができる。
【0104】なお、液晶プロジェクタ120 を用いた場合
には、光源121 の効率を約10%向上することができ、
図54に示した従来の液晶プリジェクタ10100 に比べて
スクリーン輝度を向上することができた。 C.第2の光源および第3の画像投影装置について 図14は、本発明の第2の光源の第1の実施例であるシ
ョートアーク型のメタルハライドランプを示す概略構成
図である。ショートアーク型のメタルハライドランプ20
0 は、第1の電極2021の放電先端部が発光管201 の中空
部2011の中心近傍に配置されている点で、図59に示し
たショートアーク型のメタルハライドランプ10200 と異
なる。すなわち、メタルハライドランプ200 では、第1
の電極2021の放電先端部が発光管201 の中空部2011の中
心近傍に配置されることにより、2つの高輝度発光領域
α1,α2のうちの一つの高輝度発光領域α1 が、発光管
201 の中空部2011の中心近傍に位置するようにされてい
る。
【0105】したがって、メタルハライドランプ200 で
は、高輝度発光領域α1 から発せられた光は、発光管20
1 の中空部2011を形成する内壁および外壁に対してほぼ
垂直に入射するため、該内壁および該外壁の入射面およ
び出射面での屈折によって前記光の光路が乱されること
がなく、また、該内壁の表面および該外壁の表面での前
記光の表面反射が増加することも防ぐことができる。な
お、第2の電極2022の放電先端部は、第1の電極2021
放電先端部との間隔を保つために、従来のメタルハライ
ドランプ10200 の場合よりも発光管201 の中空部2011
同図図示やや下側に配置されている。したがって、第2
の電極2022の放電先端部近傍に位置する他の高輝度発光
領域α2 から発せられる光については、従来のメタルハ
ライドランプ10200 の場合と同様である。ここで、発光
管201の内壁と第2の電極2022の放電先端部との距離
は、発光管201 の材質である石英ガラスの耐熱温度を考
慮して設定され、発光管201 の中空部2011の直径の最小
値もこれにより決められる。
【0106】メタルハライドランプ200 では、第1の電
極2021の放電先端部が発光管201 の中空部2011の中心近
傍に配置されたが、第2の電極2022の放電先端部が発光
管201 の中空部2011の中心近傍に配置されても同様の効
果が得られる。図15は、本発明の第2の光源の第2の
実施例であるキセノンランプを示す概略構成図である。
キセノンランプ220 は、石英ガラスからなる発光管221
と、モリブデンなどからなる正電極2221および負電極22
22と、第1のリード線2231および第2のリード線2232
を含む。ここで、発光管221 は球形の中空部2211を有
し、キセノンガスが中空部2211に封入されている。正電
極2221および負電極2222は、発光管221 の中空部2211
放電先端部が互いに対向するように、発光管221 の両端
部にそれぞれ設けられている。第1のリード線2231は、
正電極2221と直流電圧源224 の正端子とを電気的に接続
しており、第2のリード線2232は、負電極2222と直流電
圧源224 の負端子とを電気的に接続している。以上の点
については、従来のキセノンランプと同様である。しか
し、キセノンランプ220 は、負電極2222の放電先端部が
発光管221 の中空部2211の中心近傍に配置されている点
で、従来のキセノンランプと異なる。
【0107】キセノンランプ220 では、第1のリード線
2231および第2のリード線2232を介して直流電圧源224
から直流電圧が正電極2221と負電極2222との間に印加さ
れると、発光管221 の中空部2211に封入されたキセノン
ガスの主に正電極2221と負電極2222との間の放電発光作
用により、光が発せられる。このとき、負電極2222の放
電先端部の先端が細くされているため、負電極2222の放
電先端部の先端に電界が最も集中する。その結果、高輝
度発光領域αは、負電極2222の放電先端部の先端(すな
わち、発光管221 の中空部2211の中心近傍)に位置す
る。したがって、キセノンランプ220 では、高輝度発光
領域αから発せられた光は、発光管221 の中空部2211
形成する内壁および外壁に対してほぼ垂直に入射するた
め、該内壁および該外壁の入射面および出射面での屈折
によって前記光の光路が乱されることがなく、また、該
内壁の表面および該外壁の表面での前記光の表面反射が
増加することも防ぐことができる。
【0108】なお、正電極2221の放電先端部は、負電極
2221の放電先端部との間隔を保つために、発光管221 の
中空部2211の同図図示やや上側に配置されている。ここ
で、発光管221 の内壁と正電極22221放電先端部との距
離は、発光管221 の材質である石英ガラスの耐熱温度を
考慮して設定され、発光管221 の中空部2211の直径の最
小値もこれにより決められる。図16は、本発明の第3
の画像投影装置の一実施例を示す照明光学系の概略構成
図である。OHPフィルムおよび液晶デバイスなどの画
像形成手段250 を照明する照明光学系240 は、図14に
示したメタルハライドランプ200 と同様の構成のメタル
ハライドランプ241 を光源として有するとともに、メタ
ルハライドランプ241 の発光管241 の中空部2411の中心
が、回転放物面または回転楕円面の形状を有するリフレ
クタ242 の焦点に配置されている点で、従来の画像投影
装置の照明光学系と異なる。すなわち、照明光学系240
では、メタルハライドランプ241 の発光管241 の球形の
中空部2411の中心に位置する高輝度発光領域α1 とリフ
レクタ242 の焦点とが一致するように、メタルハライド
ランプ241 とリフレクタ242 との相対位置が調整されて
いる。
【0109】メタルハライドランプ241 から発せられた
光束は、リフレクタ242 で反射されて平行光束に変換さ
れる。該平行光束は、コンデンサレンズ243 で投写レン
ズ(不図示)の瞳中心に集光されたのち、画像形成手段
250 を照明する。このとき、メタルハライドランプ241
の発光部は高輝度発光領域α1 の周辺にも広がっている
ため、前記投写レンズの瞳上にはメタルハライドランプ
241 の発光部と共役関係をもつ像(以下、「ランプ像」
と称する。)が形成されるが、該ランプ像の高輝度発光
部は瞳中心に存在することになる。したがって、前記投
写レンズの瞳サイズに対して前記ランプ像の方が大きい
場合には、該ランプ像の周辺部が遮光されてしまうが、
瞳中心にある該ランプ像の高輝度発光部は遮光されずに
有効に作用するため、スクリーン(不図示)に投写され
る画像の輝度(スクリーン輝度)を向上させることがで
きる。
【0110】なお、メタルハライドランプ241 の発光管
241 の中空部2411の中心が、回転放物面または回転楕円
面の形状を有するリフレクタ242 の焦点近傍に配置され
ても、同様の効果が得られる。 D.第3の光源および第4の画像投影装置について 図17は、本発明の第3の光源の一実施例であるショー
トアーク型のメタルハライドランプを示す概略構成図で
ある。メタルハライドランプ300 は、発光管301 の中空
部3011を形成する内壁301aが拡散面(フロスト面)とな
っている点で、図59に示した従来のメタルハライドラ
ンプ10200 および図60に示した従来のメタルハライド
ランプ10300 と異なる。すなわち、メタルハライドラン
プ300 は、石英ガラスからなる発光管301 と、モリブデ
ンなどからなる第1の電極3021および第2の電極302
2と、第1のリード線3031および第2のリード線3032
を含む。ここで、発光管301 は球形の中空部3011を有
し、発光管301 の中空部3011を形成する外壁301bは透明
な面(クリア面)となっているが、発光管301 の中空部
3011を形成する内壁301bは拡散面となっている。なお、
発光管301 の中空部3011には、水銀やハロゲン化金属な
どの放電発光ガスが封入されている。第1の電極3021
よび第2の電極3022は、発光領域QA の中心部が中空部
3011の中心に位置するように、放電先端部が互いに対向
して発光管301 の両端部にそれぞれ設けられている。な
お、発光管301 の中空部3011を形成する内壁301bと第1
の電極3021の放電先端部との距離は、発光管301 の材質
である石英ガラスの耐熱温度を考慮して設定されてお
り、これにより、発光管301 の直径の可能な最小値が決
まる。第1のリード線3031は、第1の電極3021と交流電
圧源304 とを電気的に接続しており、また、第2のリー
ド線3032は、第2の電極3022と交流電圧源304 とを電気
的に接続している。
【0111】メタルハライドランプ300 では、第1のリ
ード線3031および第2のリード線3032を介して交流電圧
源304 から交流電圧が第1の電極3021と第2の電極3022
との間に印加されると、発光管301 の中空部3011に封入
された放電発光ガスの主に第1の電極3021と第2の電極
3022との間の放電発光作用により、光が発せられる。こ
のとき、第1の電極3021と第2の電極3022との間の空間
が発光領域QA となるが、発光領域QA の空間輝度分布
は一様ではなく、電界の密な第1の電極3021の放電先端
部および第2の電極3022の放電先端部が高輝度発光領域
α1,α2となる。また、発光領域QA の温度分布も一様
でないため、発光領域QA 内で色温度が異なり、色ムラ
が生じる。しかし、メタルハライドランプ300 では、発
光管301の中空部3011を形成する内壁10301aが拡散面と
なっているため、発光領域QA における輝度ムラおよび
色ムラなどが相殺されて、メタルハライドランプ300 か
らは均一な光が発せられる。
【0112】次に、本発明の第3の光源を用いて画像投
影装置を構成することにより、光源の集光性およびコリ
メート性が向上できることについて、図18および図1
9をそれぞれ参照して説明する。図17に示したメタル
ハライドランプ300 を光源として用いて画像投影装置を
構成する際には、メタルハライドランプ300 は、図18
に示すように、回転放物面または回転楕円面などの形状
を有するリフレクタ350 の焦点Fに、発光管301の中空
部3011の中心が位置するように設けられる。光源341 と
リフレクタ342 とコンデンサレンズ343 と画像形成手段
344 と投写レンズ345 とを含む図19に示す画像投影装
置340 では、画像形成手段344 の光軸RLとの交点P0
ら投写レンズの瞳346 に向う光束の拡がり角ωは、 ω=tan-1(r/〔X0 2+{X0 2/(4f)−f}2−r2〕) (D1) ここで、 rは、光源341 の発光径 fは、リフレクタ342 の焦点距離 X0 は、方程式”X6+(8f2−R2)・X4 +{16
2(f2−R2)+8fR2L}・X2−16f222
=0”の解 で表される。
【0113】そこで、図60に示した従来のメタルハラ
イドランプ10300 を光源341 として用いた画像投影装置
と、図17に示したメタルハライドランプ10300 を光源
341として用いた画像投影装置(本発明の第4の画像投
影装置)とについて、前記光束の拡がり角ωを上記(D
1)式より求めた。このとき、現在市販されている液晶
プロジェクタを例として、リフレクタ342 の底を原点O
G ,光軸RLと垂直方向をX軸,光軸RLの方向をY軸
とし、メタルハライドランプ300 の発光管301の中空部3
011の中心から外壁301bまでの距離を10mm(メタル
ハライドランプ10300 についても同様),メタルハライ
ドランプ300 の発光管301 の肉厚=1.1mm(メタル
ハライドランプ10300 についても同様),リフレクタ34
2 の焦点距離f=13mm,原点OG から画像形成手段
344 (液晶板)までの距離=363mmとした。
【0114】その結果、発光管10301 の中空部103011
形成する外壁10301bを拡散面とした従来のメタルハライ
ドランプ10300 を光源341 として用いたときの光束(図
19に破線で示す光束に相当)の拡がり角ω’は約6.
7°であり、一方、発光管301 の中空部3011を形成する
内壁10301aを拡散面としたメタルハライドランプ300を
光源341 として用いたときの光束(図19に実線で示す
光束に相当)の拡がり角ωは約6°であり、本発明によ
るメタルハライドランプ300 では、集光性およびコリメ
ート性が向上することがわかった。したがって、メタル
ハライドランプ300 を光源として用いて画像投影装置の
照明光学系を構成するとともに、該照明光学系中に、色
分解系,色合成系またはその他光学多層膜で構成された
入射角度依存性のある光学部材を挿入することにより、
光学部材の性能を十分に引き出すことができる。
【0115】また、コリメート性の向上を投写レンズの
Fナンバーに換算すると、Fナンバーを約10%ほど大
きくすることができる。その結果、Fナンバーの定義F
=f’/DR (f’は投写レンズの焦点距離、DR は投
写レンズの有効径)より、投写レンズの焦点距離fを一
定としたとき、投写レンズの有効径DR を約10%小さ
くすることができるため、投写レンズを小型にすること
ができる。さらに、最も大きな拡がり角を持つ光束は、
図19に示すリフレクタ342 の底で反射する光束であ
る。ここで、発光径rの小さい光源341 から発せられた
のちリフレクタ342 の底で反射される光束(図19に実
線で示す光束)の立体角をΩ、発光径rの大きい光源34
1 から発せられたのちリフレクタ342 の底で反射される
光束(図19に破線で示す光束)の立体角をΩ’とする
と、図からも明らかなように、Ω<Ω’である。しか
し、どちらの光束も同じ光量を含んでいるため、光束密
度を考えた場合には、立体角の小さい光束の方が光束密
度が大きく、集光性が向上している。かかる立体角の関
係は、リフレクタ342 の任意の箇所で反射する光束に当
てはまるため、リフレクタ342 から出射する光束の集光
性を向上させることができる。
【0116】E.液晶光学素子および第5の画像投影装
置について 図20は、本発明の液晶光学素子の一実施例を示す高分
子分散型液晶光学素子の部分断面図である。高分子分散
型液晶光学素子410 は、高分子415 中に、入射光束LE
の波長分布に属する波長の光を吸収する光吸収波長特性
を有する色素420 が含有されている点で、図63に示し
た従来の高分子分散型液晶光学素子10410 と異なる。な
お、液晶滴414 を構成する液晶組成物としては、ネマチ
ック液晶,スメクチック液晶およびそれらの混合物が使
用できる。また、高分子415 としては、たとえば、エポ
キシ樹脂,ポリウレタン樹脂,ポリカーボネート樹脂,
ポリビニルブチラール樹脂,ポリビニルメチルエチルケ
トン樹脂,ポリビニルホマール樹脂,スチレン樹脂,ポ
リビニルアルコール樹脂またはフロロポアなどのフッ素
樹脂などが挙げられるが、これらに限定されるものでは
ない。さらに、高分子415 中に含有させる色素420 とし
ては、目的とする吸収波長特性を有していれば、特に限
定されるものではない。
【0117】高分子分散型液晶光学素子410 では、第1
および第2の透明電極4121,4122に電圧を印加しない状
態では、各液晶滴414 は無配向状態であり、液晶滴414
の屈折率nx と高分子415 の屈折率とは互いに異なるた
め、高分子分散型液晶光学素子410 に入射した入射光束
E は散乱される。このとき、散乱された光は、第1の
透明電極4121と第2の透明電極4122との間を垂直に通過
する場合よりも、各液晶滴414 内を通過する場合の方が
光路長が長くなるため、色素420 により吸収され易い。
また、液晶滴414 の屈折率nx よりも高分子415 の屈折
率が高い場合には、散乱により高分子415 に入射した光
がファイバー効果によって高分子415 中を通過するが、
かかる光は高分子415 中の色素420 により吸収されるた
め、フレアの発生を防止することができる。このよう
に、高分子415 中に色素420 を含有させることにより、
散乱のコントラストをあげることができる。
【0118】次に、本発明による液晶光学素子を試作し
た例について説明する。溶解させた溶液中に色素を浸す
ことによって、旭化成(株)製のハイポア5133(厚
さ50μm)の表面に色素を付着させた。厚さ1000
ÅのITO電極(透明電極)が蒸着されたガラス基板
に、色素が表面に付着されたハイポア5133をエポキ
シ系接着剤で接着した。このガラス基板に、ITO電極
が蒸着された他のガラス基板を重ね合わせたのち、三方
をエポキシ系接着剤で封止することにより、セルを作成
した。このセルを減圧して、開放端をE.Merck社
製ZLI−3039(ネマチック液晶組成物,K33=1
4×10-12N,△ε=+31)へ浸漬し、常圧に戻す
ことで、低分子液晶の合浸を行った。このセルに±10
〜±200V,60Hzの矩形波を印加して、He−N
eレーザーを照射し、光透過率を光パワーメータ(アド
バンテスト TQ8210)で測定したところ、しきい
値電圧は±30Vで低く、色素を付着させない場合に比
べて高いコントラストを得ることができた。
【0119】ここでは、高分子ポリマー中に液晶を含浸
させた例を示したが、上記方法に限らず、以下に示す方
法を用いても同様の効果を得ることができる。 (1)液晶滴をポリウレタンのポリマーマトリックス中
に分散させて液晶滴のマイクロカプセルを作り、色素を
含有した高分子とこのマイクロカプセルとを混合する。 (2)高分子と液晶の均質液の組成物を形成し、1%の
色素を混合したのちに、この組成物から凝固により相分
離をさせることによって、高分子中または高分子と液晶
の双方に色素を含有させる。図21は、本発明の第5の
画像投影装置の一実施例を示す部分断面図である。画像
投影装置450 は、光源451 と、リフレクタ452 と、カッ
トフィルタ453 と、第1および第2の分解用ダイクロイ
ックミラー454,455と、分解用全反射ミラー456 と、3
つの液晶デバイス(赤色用液晶デバイス457R,緑色用液
晶デバイス457Gおよび青色用液晶デバイス457B)と、第
1および第2の合成用ダイクロイックミラー458,459
と、合成用全反射ミラー460 と、シュリーレンレンズ46
1 と、遮光板462 と、投写レンズ463 とを含む。画像投
影装置450 の各構成要素について、以下に説明する。
【0120】(1)光源451 ,リフレクタ452 およびカ
ットフィルタ453 光源451 は、ハロゲンランプおよびメタルハライドラン
プなどからなり、白色光を発する。リフレクタ452 は回
転放物形状を有し、光源451 から発せられた白色光を平
行白色光に変換して、カットフィルタ453 に向けて出射
する。なお、光源451 は、リフレクタ452 の焦点位置に
設けられている。カットフィルタ453 は、入射される平
行白色光の赤外光および紫外光をカットする。 (2)第1の分解用ダイクロイックミラー454 ,第2の
分解用ダイクロイックミラー455 および分解用全反射ミ
ラー456 第1および第2の分解用ダイクロイックミラー454,455
と分解用全反射ミラー456 とは、白色光を赤色光LR
緑色光LG および青色光LB に分解する色分解手段とし
て機能する。ここで、第1の分解用ダイクロイックミラ
ー454 は、青色光LB を図示上方に反射するとともに黄
色光LR+G を透過することにより、白色光を青色光LB
と黄色光LR+G とに分解する。第2の分解用ダイクロイ
ックミラー455 は、緑色光LG を図示上方に反射すると
ともに赤色光LR を透過することにより、黄色光LR+G
を緑色光LG と赤色光LR とに分解する。
【0121】なお、第1の分解用ダイクロイックミラー
454 で図示上方に反射された青色光LB は、分解用全反
射ミラー456 で図示左方に反射されて、青色用液晶デバ
イス457Bに入射する。また、第2の分解用ダイクロイッ
クミラー455 で図示上方に反射された緑色光LG は、緑
色用液晶デバイス457Gに入射する。さらに、第2の分解
用ダイクロイックミラー455 を透過した赤色光LR は、
赤色用液晶デバイス457Rに入射する。 (3)赤色用液晶デバイス457R,緑色用液晶デバイス45
7Gおよび青色用液晶デバイス457B 赤色用液晶デバイス457R,緑色用液晶デバイス457Gおよ
び青色用液晶デバイス457Bは、画像信号の赤,緑,青の
各色成分に応じて赤色光LR ,緑色光LG および青色光
B をそれぞれ変調する液晶光学素子として機能し、図
20に示した高分子分散型液晶光学素子410 と同様の構
成を有する。なお、赤色用液晶デバイス457Rに含有され
ている色素は、赤色光LR の波長分布に応じた光吸収波
長特性を有し、また、緑色用液晶デバイス457Gに含有さ
れている色素は、緑色光LG の波長分布に応じた光吸収
波長特性を有し、さらに、青色用液晶デバイス457Bに含
有されている色素は、青色光LB の波長分布に応じた光
吸収波長特性を有している。
【0122】(4)第1の合成用ダイクロイックミラー
458 ,第2の合成用ダイクロイックミラー459 および合
成用全反射ミラー460 第1の合成用ダイクロイックミラー458 ,第2の合成用
ダイクロイックミラー459 および合成用全反射ミラー46
0 は、赤色用液晶デバイス457R,緑色用液晶デバイス45
7Gおよび青色用液晶デバイス457Bからそれぞれ出射され
る変調赤色光L R *,変調緑色光LG *および変調青色光L
B *を合成する色合成手段として機能する。ここで、第1
の合成用ダイクロイックミラー458 は、青色用液晶デバ
イス457Bから出射される変調青色光LB *を透過するとと
もに、緑色用液晶デバイス457G出射される変調緑色光L
G *を図示左方に反射することにより、両者を合成して変
調シアン光LG+B *に変換する。合成用全反射ミラー460
は、赤色用液晶デバイス457R出射される変調赤色光LR *
を図示上方に反射する。第2の合成用ダイクロイックミ
ラー459 は、第1の合成用ダイクロイックミラー458 か
ら入射してくる変調シアン光LG+B *を透過するととも
に、合成用全反射ミラー460 から入射してくる変調赤色
光LR *を図示左方に反射することにより、両者を合成し
て変調白色光に変換する。
【0123】(5)シュリーレンレンズ461 ,遮光板46
2 および投写レンズ463 シュリーレンレンズ461 ,遮光板462 および投写レンズ
463 は、第2の合成用ダイクロイックミラー459 から入
射してくる変調白色光(合成された赤,緑,青の各色
光)をスクリーン(不図示)に投射して、スクリーンに
カラー画像を表示するためのものである。次に、画像投
影装置450 の動作について説明する。光源451 から発せ
られた白色光は、リフレクタ452 で平行白色光に変換さ
れる。平行白色光は、カットフィルタ453 を通過するこ
とにより赤外光および紫外光がカットされる。カットフ
ィルタ453 を通過した平行白色光は、第1および第2の
分解用ダイクロイックミラー454,455で赤色光LR ,緑
色光LG および青色光LB に分解される。赤色光LR
は、赤色用液晶デバイス457Rに入射し、画像信号の赤色
成分に応じて変調される。緑色光LG は、緑色用液晶デ
バイス457Gに入射し、画像信号の緑色成分に応じて変調
される。青色光LB は、分解用全反射ミラー456 を介し
て青色用液晶デバイス457Bに入射し、画像信号の青色成
分に応じて変調される。赤色用液晶デバイス457R,緑色
用液晶デバイス457Gおよび青色用液晶デバイス457Bから
それぞれ出射される変調赤色光LR *,変調緑色光LG *
よび変調青色光LB *は、第1および第2の合成用ダイク
ロイックミラー458,459で合成されて、変調白色光に変
換される。変調白色光は、シュリーレンレンズ461 を透
過して、光軸を中心とするアパーチャ部を有する遮光板
462 を透過したのち、投写レンズ463 によりスクリーン
に投射される。
【0124】このとき、赤色光LR が赤色用液晶デバイ
ス457Rの透明な状態に保たれた画素を通過する場合に
は、赤色用液晶デバイス457Rから出射される変調赤色光
R *は、遮光板462 のアパーチャ部を透過して、投写レ
ンズ463 によりスクリーンに投射される。一方、赤色光
R が赤色用液晶デバイス457Rの散乱状態に保たれた画
素を通過する場合には、赤色用液晶デバイス457Rから出
射される変調赤色光LR *は、遮光板462 で遮られて投写
レンズ463 に到らないため、スクリーンに投射されな
い。緑色 光LG および青色光LB についても同様であ
る。したがって、赤色用液晶デバイス457R,緑色用液晶
デバイス457Gおよび青色用液晶デバイス457Bの各画素の
散乱状態および透過状態を画像信号に応じてそれぞれ切
り換えることにより、スクリーンにカラー画像を表示す
ることができる。
【0125】なお、赤色用液晶デバイス457Rの高分子中
に緑色光および青色光を吸収する色素を含有させ、ま
た、緑色用液晶デバイス457Gの高分子中に赤色光および
青色光を吸収する色素を含有させ、さらに、青色用液晶
デバイス457Bの高分子中に赤色光および緑色光を吸収す
る色素を含有させることにより、たとえば、青色用液晶
デバイス457Bから出射された変調青色光LB *のフレア光
FLが緑色用液晶デバイス457Gに入射しても、緑色用液
晶デバイス457Gの高分子中に含有させた色素でフレア光
FLを吸収することができるため、スクリーンに表示さ
れるカラー画像に悪影響が出ることを防ぐことができ
る。したがって、この種の画像投影装置では一般に遮光
を完全に行うことは難しいため困難である色混合の問題
を解決することができる。
【0126】また、二色性色素の長軸方向を非散乱時の
光軸方向に一致させて高分子中に二色性色素を含有する
ことにより、非散乱時には、入射光を二色性色素に吸収
させずに透過させ、散乱時には、入射光を二色性色素に
吸収させやすくして、散乱効率をあげてもよい。具体的
には、二色性色素の長軸方向と高分子の長軸方向を一致
させて一軸延伸することにより二色性色素を含む高分子
をファイバー状にしたのち、長さ約10μm程度に切断
する。切断したファイバー状高分子をガラス基板の表面
に静電植毛したのち、他のガラス基板をギャップ制御し
ながら配置して、液晶を封入すればよい。 F.本発明の偏光照明装置および本発明の第6の画像投
影装置について 図22は、本発明の偏光照明装置の第1の実施例を示す
概略構成図であり、図23は、図22の偏光照明装置に
おける光路の説明図である。
【0127】本実施例の偏光照明装置は、偏光ビームス
プリッタ510 とλ/4光学位相板521 と反射板522 とか
らなる。ここで、偏光ビームスプリッタ510 は、コンデ
ンサレンズ504 から非偏光平行光LP+LSが入射される
入射面5111を有する、全面が鏡面研磨された第1の直角
プリズム511 と、第1の三角プリズム511 の斜面に形成
された、非偏光平行光L P+LSのP偏光光LP を透過さ
せてS偏光光LS を直角に反射させることにより非偏光
平行光LP+LSをP偏光光LP とS偏光光LS とに分離
する作用面512 と、出射面5132および作用面512 で透過
されたP偏光光LP を出射面5132方向に反射させる全反
射面5131を有する、全面が鏡面研磨された第2の直角プ
リズム513とから構成されている。すなわち、偏光ビー
ムスプリッタ510 は、入射してくる非偏光光を偏光方向
が異なる2つの偏光光に分離する作用面を有する偏光ビ
ームスプリッタとしての機能と、偏光方向が等しくされ
た2つの偏光光のいずれか一方を反射させる反射手段と
しての機能とを併せもつものである。
【0128】λ/4光学位相板521 は、作用面512 で反
射されたS偏光光LS が垂直に入射されるように、第1
の直角プリズム511 の出射面5132と反対側の面に設けら
れている。また、反射板522 は、λ/4光学位相板521
の第1の直角プリズム511 と反対側の面に接着された反
射面(アルミ蒸着膜または光学多層膜からなる。)を有
する。なお、λ/4光学位相板521 と反射板522 とは、
後述するように、S偏光光LS の偏光方向をほぼ90°
回転させてP偏光光LP の偏光方向と等しくする偏光方
向回転光学素子としての機能をもつ。次に、 本実施例
の偏光照明装置の動作について説明する。光源501 が理
想的な点光源である場合には、コンデンサレンズ504 か
ら出射される非偏光平行光LP+LSは完全な平行光とな
る。非偏光平行光LP+LSは第1の直角プリズム511 の
入射面5111に入射したのち、作用面512 でP偏光光LP
が透過されS偏光光LS が図示左方に直角に反射される
ことによりP偏光光LP とS偏光光LS とに分離され
る。S偏光光LS はλ/4光学位相板521 に直角に入射
し、λ/4光学位相板521 を透過したのち反射板522 で
反射されλ/4光学位相板521 を再度透過することによ
り、偏光方向が90°回転されてP偏光光LP *に変換さ
れる。変換されたP偏光光LP *は作用面512 を透過した
のち、第2の直角プリズム513 の出射面5132の図示下側
から出射する。
【0129】一方、作用面512 で透過されたP偏光光L
P は、第2の直角プリズム513 の全反射面5131で図示右
方に直角に反射されたのち、第2の直角プリズム513 の
出射面5132の図示上側から出射する。しかし、光源501
が理想的な点光源でない場合には、コンデンサレンズ50
4 から出射される非偏光平行光LP+LSは完全な平行光
とならず、第1の直角プリズム511 の入射面5111に対し
て斜めに入射してくる非偏光光U1 も存在する。偏光照
明装置内での非偏光光U1 の光路について、図23を参
照して以下に説明する。図23に示した非偏光光U1
は、第1の直角プリズム511 の入射面5111で屈折された
のち、作用面512 に入射する。作用面512 に入射した非
偏光光U1 は、作用面512 でP偏光光LP が透過されS
偏光光LS が図示下方に反射されることによりP偏光光
P とS偏光光LS とに分離される。その後、P偏光光
P は第2直角プリズム513 の出射面5132にあたるが、
出射面5132は鏡面研磨されているため、P偏光光LP
出射面5132で散乱されることなく全反射されて第2直角
プリズム513 の全反射面5131に向う。その後、P偏光光
P は全反射面5131で図示上方に反射されたのち、出射
面5132の図示右側から出射する。
【0130】一方、S偏光光LS は、λ/4光学位相板
521 を透過したのち反射板522 で反射されλ/4光学位
相板521 を再度透過することにより、偏光方向が90°
回転されてP偏光光LP *に変換される。変換されたP偏
光光LP *は第1の直角プリズム511 の入射面5111にあた
るが、入射面5111は鏡面研磨されているため、変換され
たP偏光光LP *は入射面5111で散乱されることなく全反
射されて作用面512 に向う。その後、変換されたP偏光
光LP は作用面512 を透過したのち、第2の直角プリズ
ム513 の出射面5132の図示左側から出射する。したがっ
て、本実施例の偏光照明装置では、第1および第2の直
角プリズム511,512の全面を鏡面研磨することにより、
光源501 が理想的な点光源でない場合でも、第1の直角
プリズム511 の入射面5111に入射してくるすべての非偏
光光を光量の損失がなくかつ偏光状態を崩すことなく、
第2の直角プリズム513 の出射面5132から出射させるこ
とができる。その結果、偏光ビームスプリッタ510 を最
小限のサイズで構成することができるため、装置全体の
小型化も図れる。
【0131】図24(A),(B)はそれぞれ、本発明
の偏光照明装置の第2の実施例を示す概略構成図であ
る。本実施例の偏光照明装置は、図24(A)に示すよ
うに、偏光ビームスプリッタ530 と第1乃至第3の反射
ミラー535〜537と透明な高屈折率光学部材538 とλ/4
光学位相板541 と反射板542 とからなる。ここで、偏光
ビームスプリッタ530 は、キュービックタイプのもので
あり、非偏光平行光が入射される入射面5301と、入射面
5301と90°の角度で接する出射面5302と、非偏光平行
光のP偏光光LP を透過させてS偏光光LS を直角に反
射させることにより非偏光平行光をP偏光光LP とS偏
光光LS とに分離する作用面530aを有するとともに、全
面が鏡面研磨されている。
【0132】第1の反射ミラー535 はアルミなどの金属
面または光学多層膜からなり、また、偏光ビームスプリ
ッタ530 の作用面530aで透過されたP偏光光LP が45
°の角度で入射するように、偏光ビームスプリッタ530
の入射面5301と反対側に設けられている。第1の反射ミ
ラー535 は、偏光方向が等しくされた2つの偏光光のい
ずれか一方を反射させる反射手段としての機能をもつ。
λ/4光学位相板541 は、偏光ビームスプリッタ530 の
作用面530aで反射されたS偏光光LS が垂直に入射する
ように、偏光ビームスプリッタ530 の出射面5302と反対
側の面に設けられている。また、反射板542 は、λ/4
光学位相板541の偏光ビームスプリッタ530 と反対側の
面に接着された反射面(アルミ蒸着膜または光学多層膜
からなる。)を有する。なお、λ/4光学位相板541 と
反射板542 とは、後述するように、S偏光光LS の偏光
方向をほぼ90°回転させてP偏光光LP の偏光方向と
等しくする偏光方向回転光学素子としての機能をもつ。
【0133】第2および第3の反射ミラー536,537は、
アルミなどの金属面または光学多層膜からなり、偏光ビ
ームスプリッタ530 の両側面と第1の反射ミラー535 の
両側面との間に互いに対向するようそれぞれ設けられて
いる。また、透明な高屈折率光学部材538 は、偏光ビー
ムスプリッタ530 の出射面5302と同一平面上に設けられ
ている。すなわち、本実施例の偏光照明装置は、図22
に示した偏光照明装置の偏光ビームスプリッタ510 の代
わりに、キュービックタイプの偏光ビームスプリッタ53
0 と第3の反射ミラー537 とを用いることにより、使用
するプリズムを少なくし、軽量化および低コスト化を図
ったものである。次に、光源(不図示)が理想的な点光
源でない場合に、偏光ビームスプリッタ530 の入射面53
01に対して斜めに入射してくる非偏光光U1 の偏光照明
装置内での光路について、図24(A)を用いて説明す
る。
【0134】非偏光光U1 は、偏光ビームスプリッタ53
0 の入射面5301で屈折されたのち、作用面530aに入射す
る。作用面530aに入射した非偏光光U1 は、作用面530a
でP偏光光LP が透過されS偏光光LS が図示下方に反
射されることによりP偏光光LP とS偏光光LS とに分
離される。その後、P偏光光LP は偏光ビームスプリッ
タ530 の出射面5302にあたるが、出射面5302は鏡面研磨
されているため、P偏光光LP は出射面5212で散乱され
ることなく全反射されて第1の反射ミラー535に向う。
その後、P偏光光LP は第1の反射ミラー535 で図示上
方に反射されたのち、高屈折率光学部材538 から出射す
る。一方、S偏光光LS は、λ/4光学位相板541 を透
過したのち反射板542 で反射されλ/4光学位相板541
を再度透過することにより、偏光方向が90°回転され
てP偏光光LP *に変換される。変換されたP偏光光LP *
は偏光ビームスプリッタ530 の入射面5301にあたるが、
入射面5301は鏡面研磨されているため、変換されたP偏
光光LP *は入射面5301で散乱されることなく全反射され
て作用面530aに向う。その後、変換されたP偏光光LP
は作用面530aを透過したのち、偏光ビームスプリッタ53
0 の出射面5302から出射する。
【0135】なお、偏光ビームスプリッタ530 の入射面
5301に入射してくる非偏光光の入射角によっては、作用
面530aで透過されたP偏光光LP が偏光ビームスプリッ
タ530 の側面と第1の反射ミラー535 の側面との間に向
かってくる場合もある。しかし、こうようなP偏光光L
P は、第2の反射ミラー536 または第3の反射ミラー53
7 で反射されて第1の反射ミラー535 に向かい、第1の
反射ミラー535 で反射されたのち、高屈折率光学部材53
8 から出射する。また、偏光ビームスプリッタ530 の入
射面5301に入射してくる非偏光光の入射角によっては、
図24(B)に示す非偏光光U2 のように、作用面530a
で透過されたP偏光光LP が高屈折率光学部材538 に向
かってくる場合もある。しかし、このようなP偏光光L
P は、フレネル反射により高屈折率光学部材538 で反射
されて第1の反射ミラー535 に向かい、第1の反射ミラ
ー535 で反射されたのち、高屈折率光学部材538 から出
射する。その結果、同図に光線LUで示すように、高屈
折率光学部材538 に向かってくるP偏光光LP が、その
まま高屈折率光学部材538 から出射することを防ぐこと
ができる。
【0136】したがって、本実施例の偏光照明装置で
は、偏光ビームスプリッタ530 の全面を鏡面研磨すると
ともに、第1乃至第3の反射ミラー535〜537および高屈
折率光学部材538 を用いることにより、光源が理想的な
点光源でない場合でも、偏光ビームスプリッタ530 の入
射面5301に入射してくるすべての非偏光光を光量の損失
がなくかつ偏光状態を崩すことなく、偏光ビームスプリ
ッタ530 の出射面5302または高屈折率光学部材538 から
出射させることができる。図25は、本発明の偏光照明
装置の第3の実施例を示す概略構成図である。本実施例
の偏光照明装置は、以下に示す点で、図22に示した偏
光照明装置と異なる。 (1)図22に示した第1の直角プリズム511 の代わり
に、非偏光平行光LP+LSの入射面を構成する透明な第
1の高屈折率光学部材551 と、第1の高屈折率光学部材
551 の図示手前の一辺と接する一辺を有する直角三角形
状のプレートからなる第1の入射側反射ミラー552 と、
第1の高屈折率光学部材551 の図示奥の一辺と接する一
辺を有する、第1の入射側反射ミラー552 と互いに対向
する第2の入射側反射ミラー553 (不図示)とを含む。 (2)図22に示した作用面512 の代わりに、非偏光平
行光のP偏光光LP を透過させてS偏光光LS を直角に
反射させることにより非偏光平行光LP+LSをP偏光光
P とS偏光光LS とに分離する作用面(不図示)を有
する板状偏光ビームスプリッタ550 を含む。 (3)図22に示した第2の直角プリズム513 の代わり
に、板状偏光ビームスプリッタ550 で透過されたP偏光
光LP が45°の角度で入射されるよう設けられた第1
の反射ミラー555 と、板状偏光ビームスプリッタ550 の
両側面と第1の反射ミラー555 の両側面との間に互いに
対向するようそれぞれ設けられた第2および第3の反射
ミラー556,557(第3の反射ミラー557 は不図示)と、
出射面を構成する透明な第2の高屈折率光学部材558 と
を含む。
【0137】なお、第1および第2の入射側反射ミラー
552,553と第1乃至第3の反射ミラー555〜557とは、ア
ルミなどの金属面または光学多層膜からなる。本実施例
の偏光照明装置においても、図22に示した偏光照明装
置および図24に示した偏光照明装置と同様に、光源が
理想的な点光源でない場合でも、第1および第2の入射
側反射ミラー552,553と、第1および第2の高屈折率光
学部材551,558と、第2および第3の反射ミラー556,5
57により、板状偏光ビームスプリッタ50 で透過された
P偏光光LP を第1の反射ミラー555 に向かわせて第2
の高屈折率光学部材558 から出射させることができると
ともに、板状偏光ビームスプリッタ550 で透過されたS
偏光光LS をλ/4光学位相板571 および反射板572 に
向かわせてP偏光光LP *に変換させたのち、変換された
P偏光光LP *を第2の高屈折率光学部材558 から出射さ
せることができる。本発明の偏光照明装置は、以上説明
した、λ/4光学位相板521,541,571 と反射板522,5
42,572 とで構成された偏光方向回転光学素子を有する
ものに限らず、たとえば、図66に示したような1/2
波長板10523 で構成された偏光方向回転光学素子を有す
る偏光照明装置においても、偏光ビームスプリッタ1052
1 および全反射プリズム10522 の全面を鏡面研磨するこ
とによっても同様の効果が得られる。
【0138】図26は、本発明の第6の画像投影装置の
一実施例を示す要部構成図である。本実施例の画像投影
装置が図64に示した従来の画像投影装置と異なる点
は、第1のコンデンサレンズ564 からの平行白色光(非
偏光光)を白色直線偏光光に変換する照明光学系が、図
22に示したものと同様の構成を有する偏光照明装置66
0 を有していることである。なお、本実施例の画像投影
装置では、偏光照明装置660 と液晶ライトバルブ666 と
の間に、偏光照明装置660 からの白色直線偏光光を投写
レンズ668 の瞳内に集光させる第2のコンデンサレンズ
665 が設けられている。本実施例の画像投影装置は、偏
光照明装置660 を用いて液晶ライトバルブ666を照明す
るため、光源661 から発せられた白色光(非偏光光)を
ほとんど損失なく液晶ライトバルブ666 に入射させるこ
とができる。
【0139】G.本発明の照明光学装置および本発明の
第7の画像投影装置について 図27は、本発明の照明光学装置の第1の実施例を示す
概略構成図である。照明光学装置は、放射光を出射する
光源611 と、光源611 から出射された放射光を平行光に
変換する放物面リフレクタ612 と、光源611 と液晶デバ
イス615 (被照明体)との間に設けられた、平行光をP
偏光光およびS偏光光に分離する偏光ビームスプリッタ
613 (偏光分離素子)と、偏光ビームスプリッタ613 に
より分離されたP偏光光の光軸上に設けられた、P偏光
光の進行方向を180°変えるコーナーキューブアレー
614 とを含む。ここで、光源611 は、放物面リフレクタ
612 の焦点近傍に設けられている。また、偏光ビームス
プリッタ613 は、一般的なものであり、直角三角柱形状
を有する第1および第2のプリズム6131,6132と、第1
のプリズム6131と第2のプリズム6132と間に設けられ
た、光学誘電多層膜などで形成された偏光分離作用膜61
33とを含むものである。偏光ビームスプリッタ613 は、
一般的に、偏光分離作用膜6133に対して入射角45°で
入射してくる光をP偏光光とS偏光光とに分離し、P偏
光光は透過してS偏光光は反射させる機能をもち、入射
角が45°程度の光に対しても同様な働きをする。液晶
デバイス615 は、偏光ビームスプリッタ613により分離
されたS偏光光の光軸上に設けられている。
【0140】コーナーキューブアレー614 は、複数個の
単位コーナーキューブ6141が連続的に並べられた構成の
ものである。ここで、単位コーナーキューブ6141は、図
28に示すように、互いに直交する3つの反射面(第1
の反射面oab,第2の反射面obcおよび第3の反射
面oca)と、光の入射面および出射面となる面abc
とからなる。単位コーナーキューブ6141をガラスなどの
屈折材で満たした場合には、第1の反射面oab,第2
の反射面obcおよび第3の反射面ocaはいずれも全
反射となる。なお、第1の反射面oab,第2の反射面
obcおよび第3の反射面ocaをすべてミラーで形成
してもよい。また、アレー化は、面abcが同一平面上
になるように単位コーナーキューブ6141を並べればよ
い。このとき、面abcが正三角形となるように単位コ
ーナーキューブ6141を形成すれば、アレー化しやすい。
【0141】次に、本実施例の照明光学装置の動作につ
いて、図27を参照して説明する。有限の大きさを有す
る光源611 の外周部の任意の一点から出射された光LG1
は、中心光線に対してθ1 の角度をもって放物面リフレ
クタ612 の反射点K1 に入射する。放物面リフレクタ61
2 で反射された光LG1は、偏光ビームスプリッタ613 の
偏光分離作用膜6133に45°+θ1 の入射角で入射する
が、角度θ1 は偏光分離作用膜6133の分離性能に大きな
影響を与えない程度の大きさであるため、光LG1はP偏
光光LP1とS偏光光LS1とに分離される。S偏光光LS1
は液晶デバイス615 に入射し、液晶デバイス615 の照明
光となる。ここで、液晶デバイス615の配向方向は、S
偏光光LS1の振動方向とマッチするように設計されてい
る。一方、P偏光光LP1は、コーナーキューブアレー61
4 を構成する一つの単位コーナーキューブ6141に入射
し、この単位コーナーキューブ6141によって進行方向を
180°変えられる。なお、このとき、P偏光光LP1
振動面は同じになる。進行方向を変えられたP偏光光L
P1は、往路とほぼ同じ光路を辿って偏光ビームスプリッ
タ613 に再度入射するが、振動面は同じであるため偏光
分離作用膜6133を透過したのち、放物面リフレクタ612
で反射され、光源611 の出射点とほぼ同じ点に戻る。
【0142】光源611 に戻ったP偏光光LP1は、光源61
1 での散乱および屈折などにより偏光が乱されて非偏光
光LG2となる。非偏光光LG2は、光源611 を二次光源と
して放物面リフレクタ612 に向けて出射され、中心光線
に対してθ1 の角度をもって放物面リフレクタ612 に入
射する。非偏光光LG2は、放物面リフレクタ612 で反射
されたのち、偏光ビームスプリッタ613 でP偏光光LP2
とS偏光光LS2とに分離される。S偏光光LS2は液晶デ
バイス615 に入射し、前述したS偏光光LS1と同様にし
て液晶デバイス615 の照明光となる。一方、P偏光光L
P2は、コーナーキューブアレー614 を構成する他の単位
コーナーキューブ6141に入射し、この単位コーナーキュ
ーブ6141によって進行方向を180°変えられたのち、
前述したP偏光光LP1と同様にして、光源611 の出射点
とほぼ同じ点に戻る。以上の動作が繰り返されることに
より、光源611 から出射された光の大部分はS偏光光に
変換されて、液晶デバイス615 の照明光となる。
【0143】したがって、本実施例の照明光学装置で
は、前述したP偏光光LP1のように従来のものでは捨て
られていた光をコーナーキューブアレー614 を用いて光
源611の出射点近傍に戻すことができるため、二次光源
の大きさを光源611 の大きさとほぼ等しくすることがで
きるので、損失光を減少させることができる。また、損
失光による液晶デバイス615 周辺の発熱を防止すること
ができ、大きな熱低減効果が得られる。図29は、本発
明の照明光学装置の第2の実施例を示す概略構成図であ
る。本実施例の照明光学装置は、コーナーキューブアレ
ー624 が液晶デバイス623(被照明体)の周辺に設けら
れている点で、図67に示した従来の照明光学装置と異
なっている。
【0144】光源621 の外周部の任意の一点から出射さ
れた光LG3は放物面リフレクタ622によって反射されて
平行光となるが、光LG3の発光点は放物面リフレクタ62
2 の焦点と一致していないため、中心光線に対して所定
の角度をもつ光となる。このため、光LG3は、放物面リ
フレクタ622 から所定の距離だけ離れて設けられた液晶
デバイス623 を照明せず、液晶デバイス623 の周辺を照
明する。しかし、本実施例の照明光学装置では、液晶デ
バイス623 の周辺にはコーナーキューブアレー624 が設
けられているため、光LG3はコーナーキューブアレー62
4 により進行方向を180°変えられ、光LG3’として
放物面リフレクタ622 に向う。光LG3’は、放物面リフ
レクタ622 で反射されて光源621 の光LG3の発光点近傍
に戻ったのち、光源621 を二次光源とした液晶デバイス
623 の照明光となる。なお、光源621 に戻った光LG3
は光源621 により多少散乱されるため、光LG3’の光路
は単調な光路とならない。よって、光源621 から出射さ
れた光に吸収などの損失がないとすると、光源621 から
出射された光はすべて、最終的には、液晶デバイス623
の照明光となる。
【0145】次に、本発明の第7の画像投影装置の実施
例について説明する。本発明の第7の画像投影装置の一
実施例は、図27に示した照明光学装置の液晶デバイス
615 の偏光ビームスプリッタ613 と反対側に、液晶デバ
イス615 を透過した光をスクリーン(不図示)に投射す
る投写レンズ(不図示)を設けることにより構成するこ
とができる。また、本発明の第7の画像投影装置の他の
実施例は、図29に示した照明光学装置の液晶デバイス
623 の光源621 と反対側に、液晶デバイス623 を透過し
た光をスクリーン(不図示)に投射する投写レンズ(不
図示)を設けることにより構成することができる。 H.本発明の偏光分離素子,本発明の偏光素子および本
発明の第8の画像投影装置について 図30は、本発明の第1の偏光分離素子の第1の実施例
を示す概略構成図である。
【0146】偏光分離素子800 は、同一形状の複数の第
1の直角プリズム8111〜8115および第1の平行平面屈折
材板812 からなる第1のプリズムアレイ810 と、同一形
状の複数の第2の直角プリズム8211〜8214および第2の
平行平面屈折材板822 からなる第2のプリズムアレイ82
0 と、偏光分離作用膜830 とを含む。ここで、第1およ
び第2の直角プリズム8111〜8115,8211〜8214は、ガラ
ス材からなるものである。また、第1および第2の平行
平面屈折材板812,822は、平行平面ガラス板などからな
るものである。さらに、偏光分離作用膜830 は、光学多
層膜などからなるものである。第1のプリズムアレイ81
0 は、各第1の直角プリズム8111〜8115が隣接してかつ
各第1の直角プリズム8111〜8115の斜面と第1の平行平
面屈折材板812 の一方の面とが接合されて形成されてい
る。また、第2のプリズムアレイ820 は、各第2の直角
プリズム8211〜8214が隣接してかつ各第2の直角プリズ
ム8211〜8214の斜面と第2の平行平面屈折材板822 の一
方の面とが接合されて形成されている。第1の平行平面
屈折材板812 の前記一方の面と互いに対向する面と第2
の平行平面屈折材板822 の前記一方の面と互いに対向す
る面とは、互いに接合されている。さらに、偏光分離作
用膜830 は、第1の平行平面屈折材板812 と第2の平行
平面屈折材板822 との接合面に設けられている。
【0147】次に、偏光分離素子800 の機能について、
2番目の第1の直角プリズム8112の入射面8112a に垂直
に入射してくる、自然光である入射光LH を例として、
図31を参照して説明する。入射光LH は、2番目の第
1の直角プリズム8112内および第1の平行平面屈折材板
812 内を進行したのち、偏光分離作用膜830 に達して、
偏光分離作用膜830でP偏光光LP とS偏光光LS とに
分離される。ここで、P偏光光LP とは、紙面内かつ進
行方向に垂直な振動面をもつ直線偏光光をいい、また、
S偏光光LSとは、紙面に垂直かつ進行方向に垂直な振
動面をもつ直線偏光光をいう。P偏光光LP は、偏光分
離作用膜830 を透過し、第2の平行平面屈折材板822 内
および2番目の第2の直角プリズム8212内を進行したの
ち、この第2の直角プリズム8212の出射面8212b から出
射する。一方、S偏光光LS は、偏光分離作用膜830 で
図示上方に直角に反射され、2番目の第1の直角プリズ
ム8112内を進行したのち、この第1の直角プリズム8112
の出射面8112b から出射する。
【0148】偏光分離素子800 は、第1の直角プリズム
8111〜8115および第2の直角プリズム8211〜8214の個数
を多くすることで、第1の直角プリズム8111〜8115およ
び第2の直角プリズム8211〜8214の大きさを小さくする
ことができるため、以下に示す利点を有する。 (1)偏光分離素子 800 の体積および重量を、図70
に示した従来の偏光ビームスプリッタ10710 の体積およ
び重量よりもそれぞれ小さくすることができるため、軽
量化が図れる。 (2)偏光分離素子800 を作成する際に必要なガラス材
の量もまた、従来の偏光ビームスプリッタ10710 と比べ
て少なくなるため、低コスト化が図れる。 (3)偏光分離作用膜830 を形成する際には第1の平行
平面屈折材板812 または第2の平行平面屈折材板822 の
みを扱って、偏光分離作用膜830 形成後に第1および第
2のプリズムアレー810,820を形成すればよいため、従
来の偏光ビームスプリッタ10710 のように大型の直角プ
リズムを扱う場合に比べて扱いやすい。また、偏光分離
素子800 は軽量であるため、保持具が小さくでき、調整
もやりやすい。
【0149】また、偏光分離素子800 では、偏光分離作
用膜830 の両端と第1および第2のプリズムアレイ81
0,820の両端とを一致させることにより、偏光分離作用
膜830の偏光分離性能を低下させることなく軽量化を図
っている。さらに、第1の直角プリズム8111〜8115およ
び第2の直角プリズム8211〜8214の寸法は、図30に示
したものに限らず、また、両者の寸法の比も任意であっ
てよい。第1の直角プリズム8111〜8115と第2の直角プ
リズム8211〜8214との位置関係も、図30に示したもの
に限らず任意であってよい 以上の説明においては、第1のプリズムアレイ810 は、
複数の第1の直角プリズム8111〜8115を第1の平行平面
屈折材板812 に接合して構成したが、たとえばガラスか
らなる第1の平行平面屈折材板を削って同様の形状とし
てもよいし、型を用いて一体形成してもよい。第2のプ
リズムアレイ820 についても同様である。
【0150】図32は、本発明の第1の偏光分離素子の
変形例を示す概略構成図である。偏光分離素子840 は、
一体成形されたプラスティック材からなる同一形状の複
数の第1の直角プリズムを有する第1のプリズムアレイ
850 と、一体成形されたプラスティック材からなる同一
形状の複数の第2の直角プリズムを有する第2のプリズ
ムアレイ860 と、両面に第1および第2の偏光分離作用
膜8801,8802がそれぞれ設けられた、ガラス材からなる
平行平面屈折材板870 と、第1のプリズムアレイ850 と
平行平面屈折材板870 とを第1の偏光分離作用膜8801
介して接着させる第1の接着剤層8901と、第2のプリズ
ムアレイ860 と平行平面屈折材板870 とを第2の偏光分
離作用膜8802を介して接着させる第2の接着剤層8902
を含む。
【0151】ここで、第1のプリズムアレイ850 と平行
平面屈折材板870 とは、接着面に球形のスペーサ(不図
示)を予め散布した状態で接着剤で接着されている。こ
の球形のスペーサで第1の接着剤層8901の厚さを一定値
以上に保つことによって、熱膨張率の異なるプラスティ
ックとガラスとのズレに伴う応力発生を緩和できるた
め、偏光分離素子840 のソリや第1の偏光分離作用膜88
01のはがれを防止することができる。また、温度変化に
伴う歪みの発生方向が接着面内で一様になり、歪みによ
る屈折率の異方変化を防止することができるため、偏光
分離後の直線偏光光偏光度の低下を防止できる。なお、
球形のスペーサとしては、径が10〜100μmで屈折
率が1.4〜1.7程度のものが望ましく、たとえば日
本触媒社製エポスターCPなどを用いることができる。
第2のプリズムアレイ860 と平行平面屈折材板870 との
接着面についても同様である。
【0152】図33は、本発明の第2の偏光分離素子の
第1の実施例を示す概略構成図である。偏光分離素子70
0 は、同一形状同一寸法の複数の第1の直角プリズム71
11〜7115および第1の平行平面屈折材板712 からなる第
1のプリズムアレイ710 と、第1の直角プリズム7111
7115と同一形状同一寸法の複数の第2の直角プリズム72
11〜7215および第2の平行平面屈折材板722 からなる第
2のプリズムアレイ720と、偏光分離作用膜730 とを含
む。ここで、第1および第2の直角プリズム7111〜71
15,7211〜7215は、ガラス材からなるものである。ま
た、第1および第2の平行平面屈折材板712,722は、平
行平面ガラス板などからなるものである。さらに、偏光
分離作用膜730 は、光学多層膜などからなるものであ
る。
【0153】第1のプリズムアレイ710 は、各第1の直
角プリズム7111〜7115が隣接してかつ各第1の直角プリ
ズム7111〜7115の斜面と第1の平行平面屈折材板712 の
一方の面とが接合されて形成されている。また、第2の
プリズムアレイ720 は、各第2の直角プリズム7211〜72
15が隣接してかつ各第2の直角プリズム7211〜7215の斜
面と第2の平行平面屈折材板722 の一方の面とが接合さ
れて形成されている。第1の平行平面屈折材板712 の前
記一方の面と互いに対向する面と第2の平行平面屈折材
板722 の前記一方の面と互いに対向する面とは、たとえ
ば、第1の直角プリズム7111の直角をなす辺と第1の直
角プリズム7111と互いに対向する位置に設けられた互い
に隣接する2つの第2の直角プリズム7211,7212の境界
線とが互いに対向するように接合されている。これは、
互いに隣接する2つの第2の直角プリズム7211,7212
境界線部分では第2のプリズムアレイ720 の厚さがその
他の部分よりも薄くなるため、第1のプリズムアレイ71
0 の厚さが大きくなる第1の直角プリズム7111の直角を
なす辺の部分と接合することにより、強度を維持するた
めである。なお、第1の直角プリズム7111の直角をなす
辺と第1の直角プリズム7111と互いに対向する位置に設
けられた互いに隣接する2つの第2の直角プリズム72
11,7212の境界線とが互いに対向するように、第1の平
行平面屈折材板712 の前記一方の面と互いに対向する面
と第2の平行平面屈折材板722 の前記一方の面と互いに
対向する面とを接合することにより、最大強度が得られ
る。なお、他の各第1の直角プリズム7112〜7115と各第
2の直角プリズム7211〜7215との位置関係も同様となっ
ている。
【0154】偏光分離作用膜730 は、第1の平行平面屈
折材板712 と第2の平行平面屈折材板722 との接合面に
設けられている。次に、偏光分離素子700 の機能につい
て、2番目の第1の直角プリズム7112の入射面7112a
垂直に入射してくる、自然光である入射光LH を例とし
て、図34を参照して説明する。入射光LH は、2番目
の第1の直角プリズム7112内および第1の平行平面屈折
材板712 内を進行したのち、偏光分離作用膜730 に達し
て、偏光分離作用膜730でP偏光光LP とS偏光光LS
とに分離される。ここで、P偏光光LP とは、紙面内か
つ進行方向に垂直な振動面をもつ直線偏光光をいい、ま
た、S偏光光LSとは、紙面に垂直かつ進行方向に垂直
な振動面をもつ直線偏光光をいう。P偏光光LP は、偏
光分離作用膜730 を透過し、第2の平行平面屈折材板72
2 内および2番目の第2の直角プリズム7212内を進行し
たのち、この第2の直角プリズム7212の出射面7212b
ら出射する。一方、S偏光光LS は、偏光分離作用膜73
0 で図示上方に直角に反射され、2番目の第1の直角プ
リズム7112内を進行したのち、この第1の直角プリズム
7112の出射面7112b から出射する。
【0155】以上のように構成された偏光分離素子700
は、図70に示した従来の偏光ビームスプリッタ10710
に比べて、以下に示す利点を有する。 (1)第1の直角プリズムおよび第2の直角プリズムの
個数をそれぞれn個とし、第1の平行平面屈折材板およ
び第2の平行平面屈折材板の厚さを非常に薄くした場合
には、偏光分離素子700 の体積は従来の偏光ビームスプ
リッタ10710 の体積の約1/n2 となる。したがって、
偏光分離素子700 の重量もまた従来の偏光ビームスプリ
ッタ10710 の重量の約1/n2 となるため、軽量化が図
れる。 (2)偏光分離素子700 を作成する際に必要なガラス材
の量もまた、従来の偏光ビームスプリッタ10710 と比べ
て約1/n2 でよくなるため、低コスト化が図れる。 (3)偏光分離作用膜を形成する際には第1の平行平面
屈折材板または第2の平行平面屈折材板のみを扱って、
偏光分離作用膜形成後に第1および第2のプリズムアレ
ーを形成すればよいため、従来の偏光ビームスプリッタ
10710 のように大型の直角プリズムを扱う場合に比べて
扱いやすい。また、偏光分離素子700 は軽量であるた
め、保持具が小さくでき、調整もやりやすい。
【0156】以上の説明においては、第1のプリズムア
レー710 は、複数の第1の直角プリズム7111〜7115を第
1の平行平面屈折材板712 に接合して構成したが、たと
えばガラスからなる第1の平行平面屈折材板を削って同
様の形状としてもよいし、型を用いて一体形成してもよ
い。第2のプリズムアレー720 についても同様である。
図35は、本発明の第2の偏光分離素子の第2の実施例
を示す概略構成図である。偏光分離素子740 は、以下に
示す点で、図33に示した第1の実施例の偏光分離素子
700 と異なる。 (1)第1のプリズムアレー750 が、図33に示した各
第1の直角プリズム7112〜7115の代わりに、一体成形さ
れたプラスティック材からなる第1の直角プリズム群75
1 を有する。 (2)第2のプリズムアレー760 が、図33に示した各
第2の直角プリズム7211〜7215の代わりに、一体成形さ
れたプラスティック材からなる第2の直角プリズム群76
1 を有する。
【0157】偏光分離素子740 は、一体成形されたプラ
スティック材からなる第1および第2の直角プリズム群
751,761を有することにより、以下に示す利点がある。 (1)図33に示した偏光分離素子700 のように、平行
平面ガラス板からなる第1の平行平面屈折材板712 に、
ガラス材からなる各第1の直角プリズム7112〜7115を接
合するためには、多くの工程が必要となるので、生産性
が悪い。 (2)厚めの平行平面ガラス板を削って第1のプリズム
アレイを作成する場合には、平行平面ガラス板を削った
のち各第1の直角プリズムを形成するために行うプリズ
ム面の研磨が難しい。 (3)型を用いた一体形成(ガラスモールド技術)は、
生産技術的に未だ問題が多い。
【0158】なお、偏光分離素子740 においては、プラ
スティック材はガラス材に比べて偏光分離作用膜770 を
形成する上で技術的に問題が未だ多いため、偏光分離作
用膜770 は、平行平面ガラス板からなる第1の平行平面
屈折材板752 と平行平面ガラス板からなる第2の平行平
面屈折材板762 との間に形成している。図36は、本発
明の偏光素子の一実施例を示す概略構成図である。偏光
素子780 は、図33に示した偏光分離素子700 と同様の
構成を有する偏光分離素子781 と、偏光分離素子781 の
偏光分離作用膜7811と45°の角度をもって設けられた
λ/4光学位相板782 と、λ/4光学位相板782 の偏光
分離素子781 と反対側の面と互いに対向して設けられた
第1の反射ミラー783 と、偏光分離作用膜7811と90°
の角度をもって、かつ、λ/4光学位相板782 と135
°の角度をもって設けられた第2の反射ミラー784 とを
含む。なお、第2の反射ミラー784 は、λ/4光学位相
板782 と密着して設けられている。
【0159】偏光素子780 では、λ/4光学位相板782
と平行に偏光分離素子781 に入射した入射光LH は、偏
光分離素子781 の偏光分離作用膜7811でP偏光光LP
S偏光光LS とに分離される。P偏光光LP は偏光分離
作用膜7811を透過し偏光分離素子781 から出射したの
ち、第2の反射ミラー784 で図示上方に直角に反射され
る。一方、S偏光光LS は偏光分離作用膜7811で図示下
方に直角に反射され偏光分離素子781 から出射したの
ち、λ/4光学位相板782 に入射する。λ/4光学位相
板782 を透過したS偏光光LS は、第1の反射ミラー78
3 で垂直反射されたのち、同じ光路を逆に進行する。こ
のとき、S偏光光LS はλ/4光学位相板782 を二回通
過することになるため、λ/2光学位相板を一回透過し
たときと同じ効果が得られ、S偏光光LS の振動方向が
90°回転されて、S偏光光LS はP偏光光LP’ に変
換される。変換されたP偏光光LP’ は、偏光分離素子
781 に入射して偏光分離作用膜7811に達し、偏光分離作
用膜7811を透過したのち、偏光分離素子781 から出射す
る。
【0160】したがって、偏光素子780 では、自然光で
ある入射光Lを損失なく2つの直線偏光光(P偏光光L
P およびP偏光光LP’ )に変換して出射させることが
できる。また、偏光素子780 は、図33に示した偏光分
離素子700 を用いて構成されているため、図72に示し
た従来の偏光ビームスプリッタ10730 に比べて軽量化お
よび低コスト化が図れる。なお、偏光素子780 は、図3
3に示した偏光分離素子700 を用いて構成されたが、図
30に示した偏光分離素子800 ,図32に示した偏光分
離素子840 または図35に示した偏光分離素子740 を用
いて構成されても、同様の効果が得られる。次に、本発
明の第8の画像投影装置の一実施例について説明する。
【0161】本発明の第8の画像投影装置は、画像形成
手段が、照明光により照明される液晶デバイスと、液晶
デバイスの照明光の入射側に設けられた本発明の偏光素
子と、液晶デバイスの照明光の出射側に設けられた本発
明の偏光分離素子とを含むことを特徴とするものであ
り、たとえば、図71に示した画像投影装置10720 の偏
光子10723 の代わりに図36に示した偏光素子780 を用
い、検光子10725 の代わりに図30に示した偏光分離素
子800 ,図32に示した偏光分離素子840 ,図33に示
した偏光分離素子700 または図35に示した偏光分離素
子740 を用いることにより構成される。このとき、偏光
素子780 では、2つの直線偏光光(P偏光光LP および
P偏光光LP’ )は入射光LH に対して垂直に出射され
るため、図71に示した光源10721 およびリフレクタ10
722 は、偏光素子780 と液晶デバイス10724 とを結ぶ線
に対して垂直な線上にそれぞれ設けられる。
【0162】なお、本発明とは直接関係はないが、図3
6に示した偏光分離素子700 において、偏光分離作用膜
730 の代わりにハーフミラー膜を設けることにより、偏
光分離素子としてではなくハーフミラーとして利用する
ことができる。図35に示した偏光分離素子740 につい
ても同様である。 I.本発明の第9の画像投影装置について 図37は、本発明の第9の画像投影装置の第1の実施例
を示す概略構成図である。画像投影装置810 は、コンデ
ンサレンズ814 と液晶ライトバルブ817 との間に、図7
3に示した偏光板10815 の代わりに、偏光素子821 と第
2のコンデンサレンズ822 とレンチキュラーレンズ823
とが設けられている点で、図73に示した従来の画像投
影装置10810 と異なる。
【0163】ここで、偏光素子821 は、本出願人による
特願平3−103334号により提案している偏光変換
ユニットと同様の構成を有するものであり、図38に示
すように、コンデンサレンズ814 から出射される照明光
を複数の光束に分割する、一方向(同図図示z軸方向)
にパワーをもつ光束分離部8211(両面レンチキュラーレ
ンズ)と、光束分離部8211から出射される複数の光束の
各々を二つの直線偏光光にそれぞれ分離するとともに、
この二つの直線偏光光の進行方向および偏光方向を合わ
せて出射する偏光変換部8212とが照明光の入射側から順
に設けられた構成となっている。また、第2のコンデン
サレンズ822 は、偏光素子821 から出射される二つの直
線偏光光を一様に集光するためのものである。また、レ
ンチキュラーレンズ823 は、前記一方向と互いに直交す
る方向(同図図示y軸方向)にパワーをもつものであ
る。
【0164】次に、画像投影装置810 の動作について、
図37を参照して説明する。光源811 から出射された、
非偏光光である照明光は、一部は直接また一部は反射ミ
ラー812 により反射されて熱線カットフィルタ813 に入
射する。熱線カットフィルタ813 で熱線が除去された照
明光は、コンデンサレンズ814 によりほぼ平行な照明光
に変換される。この照明光は偏光素子821 によりほぼ同
じ光束幅をもつ二つの直線偏光光に変換される。このと
き、偏光素子821 は、図73に示した画像投影装置1081
0 では偏光板10815 によりカットされて使われていなか
った一方の直線偏光光を他方の直線偏光光の進行方向お
よび偏光方向と合わせて、この二つの直線偏光光を出射
するため、従来の画像投影装置10810 よりも二倍の光量
の光を液晶ライトバルブ817 に入射することができる。
【0165】二つの直線偏光光は、第2のコンデンサレ
ンズ822 で投写レンズ820 の瞳内に集光されたのち、二
つの直線偏光光は、レンチキュラーレンズ823 で液晶ラ
イトバルブ817 の遮光部以外の部分に集光されることに
より、見かけ上の開口率が上げられる。その後、二つの
直線偏光光は、液晶ライトバルブ817 で画像信号に応じ
て変調されたのち、偏光板818 を経て投写レンズ820 に
入射され、投写レンズ820 によりスクリーン(不図示)
に投射される。次に、液晶ライトバルブ817 の各画素に
入射する光束の拡がり角について、図39を参照して説
明する。有限な径φをもつ光源811 から出射される照明
光(非偏光光)は、光源811 から距離DI を隔てて配置
されたコンデンサレンズ814 により集束されるが、コン
デンサレンズ814 の出射光は完全な平行光とならず、角
度2ω(ω=tan-1{φ/(2DI)}) の範囲で拡
がりをもつ非平行光となる。この非平行光は偏光素子82
1 ,第2のコンデンサレンズ822 ,レンチキュラーレン
ズ823 ,液晶ライトバルブ817 および偏光板818 を経て
投写レンズ820 に入射し、投写レンズ820の瞳面上に有
限な大きさをもつ光源像を結像する。
【0166】コンデンサレンズ814 から出射される、拡
がり角ωを有する非平行光は、図38図示y軸方向のみ
を考えると、図40(A)に示すように、レンチキュラ
ーレンズ823 までは拡がり角ωを変えないが、レンチキ
ュラーレンズ823 によって光束が絞られて液晶ライトバ
ルブ817 の遮光部以外の部分に集光され、その拡がり角
はω’(ω’>ω)となる。したがって、拡がり角ω’
の光束を投写レンズ820 に取り込むためには、レンチキ
ュラーレンズ823 を用いない光学系に比べて、投写レン
ズの瞳8201の半径を大きくする必要がある。一方、コン
デンサレンズ814 から出射される、拡がり角ωを有する
非平行光は、図38図示z軸方向のみを考えると、図4
0(B)に示すように、光束分割部8211によって光束ビ
ーム径が約1/2に絞られることから、光束の拡がり角
は約2倍程度に拡がる。この拡がり角をω”(ω”>
ω)とすると、液晶ライトバルブ817 の一点からの光束
の拡がり角もω”となる。なお、第2のコンデンサレン
ズ822 は、偏光素子821 から出射される非平行光の進行
方向を変えるだけで、該非平行光の拡がり角に対しては
何ら寄与しない。
【0167】したがって、拡がり角をω”と拡がり角
ω’とをほぼ等しくすることにより、円形の投写レンズ
の瞳8201面上にマッチングよく光源像を結像させること
が可能となる。したがって、偏光素子821 とレンチキュ
ラーレンズ823 とを組合せても、投写レンズの瞳8201
径を大きくする必要がなくなる。以上より、画像投影装
置810 においては、液晶透過率の向上作用が不十分なた
めに明るい画像が得られないという従来の画像投影装置
10810 の問題点を、従来の画像投影装置10810 に対して
二倍の光量の光を液晶ライトバルブ817 に入射させる偏
光素子821 と、偏光素子821 を用いる際に避けられない
図38図示z軸方向のみの光束の拡がり角の増加による
影響を防止するレンチキュラーレンズ823とを組み合せ
ることにより解決することができる。このとき、液晶ラ
イトバルブ817 の光透過率向上作用も維持できるため、
光利用効率を高くして、明るい画像を得ることができ
る。なお、液晶ライトバルブ817 に密着して配置しなけ
ればならない従来のレンズレットなどに対して、偏光素
子821 は液晶ライトバルブ817から離れた位置に配置す
ることができる。また、偏光素子821 の偏光変換部8212
をプレート状の素子で構成しているため、画像投影装置
810 のコンパクト化および軽量化が可能となる。
【0168】図41は、本発明の第9の画像投影装置の
第2の実施例が有する液晶ライトバルブの遮光部構造を
示す概略構成図である。本実施例の画像投影装置は、液
晶ライトバルブ837 が、縦横で異なる線幅をもつ遮光部
837bを有するとともに、遮光部837bの線幅の太い方向
(図示y軸方向)とレンチキュラーレンズ843 がパワー
をもつ方向(図示y軸方向)とが一致するよう配置され
ている点で、図37に示した画像投影装置810 と異な
る。すなわち、本実施例の画像投影装置は、縦横で異な
る線幅をもつ遮光部837bを有する液晶ライトバルブ837
を用いる場合に、遮光部837bの線幅の細い方向は液晶ラ
イトバルブ837 の開口率の向上にほとんど寄与しないこ
とから、遮光部837bの線幅の太い方向とレンチキュラー
レンズ843 のレンズ作用方向とを一致させることによ
り、液晶ライトバルブ837 のみかけ上の開口率を向上さ
せるものである。その結果、本実施例の画像投影装置に
おいても、図37に示した画像投影装置810 と同様の効
果を得ることができ、さらに、液晶ライトバルブ837 に
入射した照明光のうち液晶ライトバルブ837 の有効画素
部837aを透過する光束の割合を高めることによって、ス
クリーン(不図示)に明るい画像を投写することが可能
となる。なお、図37に示したレンチキュラーレンズ82
3 および図41に示したレンチキュラーレンズ843 の代
わりに、該レンチキュラーレンズ823,843と同じ方向に
パワーをもつ屈折率分布型一次元レンズアレイを用いて
も、同様の効果が得られる画像投影装置を提供すること
ができる。
【0169】J.本発明の第10および第11の画像投
影装置について 図42は、本発明の第10の画像投影装置の第1の実施
例を示す概略構成図である。画像投影装置900 は、偏光
照明装置910 と、偏光照明装置910 の出射側に設けられ
た液晶ライトバルブ901 と、液晶ライトバルブ901 の出
射側に設けられたシュリーレン光学系902 および投写レ
ンズ903 とを含む。画像投影装置900 の各構成要素につ
いて、以下に詳しく説明する。 (1)偏光照明装置910 偏光照明装置910 は、斜面が互いに対向して接合された
第1の直角プリズム9111および第2の直角プリズム9112
と第1および第2の直角プリズム9111,9112の接合面に
設けられた偏光分離作用膜9113を有する偏光ビームスプ
リッタ911 と、偏光ビームスプリッタ911 の一面と互い
に対向して設けられた、第1の光源9121および第1のリ
フレクタ9122を有する第1の光源部912 と、偏光ビーム
スプリッタ911 の前記一面と互いに隣り合う他の面と互
いに対向して設けられた、第2の光源9131および第2の
リフレクタ9132を有する第2の光源部913 と、偏光ビー
ムスプリッタ911 の前記一面と第1の光源部912 との間
に設けられた第1のλ/4光学位相板914 と、偏光ビー
ムスプリッタ911 の前記他の面と第2の光源部913との
間に設けられた第2のλ/4光学位相板915 と、偏光ビ
ームスプリッタ911の前記一面と互いに対向する面に設
けられた平面反射ミラー916 とを含む。
【0170】(2)液晶ライトバルブ901 液晶ライトバルブ901 は、公知の散乱型液晶デバイス
(たとえば、米国特許第4,613,207号明細書)
を用いたものである。ここで、散乱型液晶デバイスは偏
光板を使用していないため、後述するように、第1の光
源部912 から出射される非偏光光である第1の照明光L
1Jを偏光照明装置910 で第1のS偏光光L 1S,L1S *
変換するとともに、第2の光源部913 から出射される非
偏光光である第2の照明光L2Jを偏光照明装置910 で第
2のP偏光光L2P,L2P * に変換して、第1のS偏光光
1S,L1S * と第2のP偏光光L2P,L2P * との合成光
を液晶ライトバルブ901 に入射させても、光の利用率が
低下することはない。 (3)シュリーレン光学系902 および投写レンズ903 シュリーレン光学系902 は、シュリーレンレンズ9021
よびアパーチャー9022からなる。シュリーレン光学系90
2 および投写レンズ903 は、液晶ライトバルブ901 から
出射される、画像に応じて変調された第1のS偏光光L
1S,L1S * と第2のP偏光光L2P,L2P * との合成光を
スクリーン905 に投射するものである。
【0171】次に、画像投影装置900 の動作について、
詳しく説明する。第1の光源部912 の第1の光源9121
ら図示下方に出射された第1の照明光L 1Jは、第1のリ
フレクタ9122で反射されたのち、第1のλ/4光学位相
板914 を介して偏光ビームスプリッタ911 に入射する。
第1の照明光L1Jは、偏光ビームスプリッタ911 の偏光
分離作用膜9113で第1のP偏光光L1Pと第1のS偏光光
1Sとに分離される。第1のS偏光光L1Sは偏光分離作
用膜9113で図示右方に直角に反射され、偏光ビームスプ
リッタ911 から出射したのち、液晶ライトバルブ901 に
入射する。一方、第1のP偏光光L1Pは偏光分離作用膜
9113を透過し、平面反射ミラー916 で図示下方に反射さ
れたのち、偏光分離作用膜9113に再度入射する。このと
き、第1のP偏光光L1Pの偏光面は変わっていないた
め、第1のP偏光光L1Pは偏光分離作用膜9113を透過
し、偏光ビームスプリッタ911 から出射したのち、第1
のλ/4光学位相板914 を介して第1の光源部912 に戻
される。その後、第1のP偏光光L1Pは、第1のリフレ
クタ9122で反射されたのち、第1のλ/4光学位相板91
4 を介して偏光ビームスプリッタ911 に再度入射する。
このとき、第1のP偏光光L1Pは、平面反射ミラー916
で反射されたのち第1のλ/4光学位相板914 を二回透
過することにより偏光面がλ/2だけ回転されて、第1
のS偏光光L1S * に変換されている。第1のS偏光光L
1S * は、偏光分離作用膜9113で図示右方に直角に反射さ
れ、偏光ビームスプリッタ911 から出射したのち、液晶
ライトバルブ901 に入射する。
【0172】また、第2の光源部913 の第2の光源9131
から図示上方右寄りに出射された第2の照明光L2Jは、
第2のリフレクタ9132で反射されたのち、第2のλ/4
光学位相板915 を介して偏光ビームスプリッタ911 に入
射する。第2の照明光L2Jは、偏光ビームスプリッタ91
1 の偏光分離作用膜9113で第2のP偏光光L2Pと第2の
S偏光光L2Sとに分離される。第2のP偏光光L2Pは偏
光分離作用膜9113を透過し、偏光ビームスプリッタ911
から出射したのち、液晶ライトバルブ901 に入射する。
一方、第2のS偏光光L2Sは偏光分離作用膜9113で図示
上方に直角に反射され、平面反射ミラー916 で図示下方
に反射されたのち、偏光分離作用膜9113に再度入射す
る。このとき、第2のS偏光光L2Sの偏光面は変わって
いないため、第2のS偏光光L2Sは偏光分離作用膜9113
で図示左方に直角に反射され、偏光ビームスプリッタ91
1 から出射したのち、第2のλ/4光学位相板915 を介
して第2の光源部913 に戻される。その後、第2のS偏
光光L2Sは、第2のリフレクタ9132で反射されたのち、
第2のλ/4光学位相板915 を介して偏光ビームスプリ
ッタ911 に再度入射する。このとき、第2のS偏光光L
2Sは、平面反射ミラー916 で反射されたのち第2のλ/
4光学位相板915 を二回透過することにより偏光面がλ
/2だけ回転されて、第2のP偏光光L2P * に変換され
ている。第2のP偏光光L2P * は、偏光分離作用膜9113
を透過し、偏光ビームスプリッタ911 から出射したの
ち、液晶ライトバルブ901 に入射する。
【0173】したがって、偏光照明装置910 で照明され
る液晶ライトバルブ901 は、第1のS偏光光L1S,L1S
* と第2のP偏光光L2P,L2P * との合成光により照明
されることになる。第1のS偏光光L1S,L1S * と第2
のP偏光光L2P,L2P * との合成光は、液晶ライトバル
ブ901 で画像に応じて変調されたのち、シュリーレン光
学系902 および投写レンズ903 によりスクリーン905 に
投射される。なお、液晶ライトバルブ901 を構成する散
乱型液晶デバイスの動作原理およびシュリーレン光学系
の動作原理はともに周知であるため、ここでは説明を省
略する。以上より、画像投影装置900 では、第1の光源
9121から出射される第1の照明光L1Jと第2の光源9131
から出射される第2の照明光L2Jとを液晶ライトバルブ
901 に入射できるため、従来の画像投影装置に比べて約
1.8倍の輝度向上が図る。なお、輝度向上が2倍にな
らないのは、たとえば、平面反射ミラー916 で反射され
て第1の光源部912 に戻された第1のP偏光光L1Pは、
第1の光源9121を透過したり第1の光源9121の表面で反
射されたりして偏光性がくずれるため、光の利用率が若
干低下するからである。また、画像投影装置900 では、
第1の光源9121と第2の光源9131として、同じ大きさの
光源を使用しているため、偏光照明装置910 から出射さ
れる光の拡がり(コリメート性)は、光強度が約2倍に
なっているにもかかわらず同じであるので、液晶ライト
バルブ901 を通してスクリーン905 に投写した画像のコ
ントラストは従来と同じ程度(約100:1)であるに
もかかわらず、画像の高輝度化が図れる。
【0174】図43は、本発明の第10の画像投影装置
の第2の実施例を示す偏光照明装置の概略構成図であ
る。本実施例の画像投影装置は、図42に示した画像投
影装置900 における光の利用率の若干の低下を改善した
ものであり、偏光照明装置920 が平面反射ミラー916 の
代りに凹面反射ミラー926 を含む点で、図42に示した
画像投影装置900 と異なる。次に、偏光照明装置920 の
動作について、第2の光源部923 の第2の光源9231から
図示上方右寄りに出射された第2の照明光L2Jを例とし
て説明する。第2の照明光L2Jは、第2のリフレクタ92
32で反射されたのち、第2のλ/4光学位相板925 を介
して偏光ビームスプリッタ921 に入射する。第2の照明
光L 2Jは、偏光ビームスプリッタ921 の偏光分離作用膜
9213で第2のP偏光光L2Pと第2のS偏光光L2Sとに分
離される。第2のP偏光光L2Pは偏光分離作用膜9213
透過し、偏光ビームスプリッタ921 から出射したのち、
液晶ライトバルブ(不図示)に入射する。一方、第2の
S偏光光L2Sは偏光分離作用膜9213で図示上方に直角に
反射され、凹面反射ミラー926 で図示下方左寄りに反射
されたのち、偏光分離作用膜9213に再度入射する。この
とき、第2のS偏光光L2Sの偏光面は変わっていないた
め、第2のS偏光光L2Sは偏光分離作用膜9213で図示左
下方に反射され、偏光ビームスプリッタ921 から出射し
たのち、第2のλ/4光学位相板925 を介して第2の光
源部923 に戻される。その後、第2のS偏光光L2Sは、
第2の光源9231を透過することなく、第2のリフレクタ
9232で二回反射されたのち、第2のλ/4光学位相板92
5 を介して偏光ビームスプリッタ921 に再度入射する。
このとき、第2のS偏光光L2Sは、凹面反射ミラー926
で反射されたのち第2のλ/4光学位相板925 を二回透
過することにより偏光面がλ/2だけ回転されて、第2
のP偏光光L2P * に変換されている。第2のP偏光光L
2P * は、偏光分離作用膜9213を透過し、偏光ビームスプ
リッタ921 から出射したのち、前記液晶ライトバルブに
入射する。
【0175】なお、偏光照明装置920 では、凹面反射ミ
ラー926 を用いたが、凸面反射ミラーなどの非平面反射
ミラーを用いても同様の効果が得られる。図44は、本
発明の第10の画像投影装置の第3の実施例を示す偏光
照明装置の概略構成図である。本実施例の画像投影装置
は、平面反射ミラー916 を有しない以外は図42に示し
た偏光照明装置910 と同様の構成の第1および第2の偏
光照明装置931,932が互いに対称に接合されており、ま
た、集光レンズ933 が第1および第2の偏光照明装置93
1,932と液晶ライトバルブ(不図示)との間に設けられ
ている点で、図42に示した画像投影装置900 と異な
る。本実施例の画像投影装置では、4つの光源を用いて
前記液晶ライトバルブを照明することができるため、従
来の画像投影装置に比べて約4倍の輝度を得ることがで
きる。なお、集光レンズ933 を用いるのは、図42に示
した偏光照明装置910 に比べて照明光の出射面が2倍と
なるため、照明光を前記液晶ライトバルブ(図42に示
した液晶ライトバルブ901 と同じサイズ)に集光させる
ためである。なお、第1および第2の偏光照明装置93
1,932の接合面を構成する2つの直角プリズムは一体で
構成してもよい。
【0176】図45は、本発明の第10の画像投影装置
の第4の実施例を示す偏光照明装置の概略構成図であ
る。画像投影装置940 は、以下に示す点で、図42に示
した画像投影装置910 と異なる。 (1)平面反射ミラー916 を有しない以外は図42に示
した偏光照明装置910 と同様の構成の第1および第2の
偏光照明装置951,952が互いに対称に接合されており、
また、その接合面に、第1および第2の凸面反射ミラー
953,954が第1および第2の偏光照明装置951,952の偏
光分離作用膜に向けてそれぞれ設けられている。 (2)集光レンズ955 が第1および第2の偏光照明装置
951,952と液晶ライトバルブ941 との間に設けられてい
る。
【0177】したがって、画像投影装置940 では、4つ
の光源を用いて液晶ライトバルブ941 を照明することが
できるため、従来の画像投影装置に比べて約4倍の輝度
を得ることができるとともに、図44に示した画像投影
装置で生じる光の利用率の若干の低下(図42に示した
画像投影装置900 の説明参照)を改善することができ
る。本発明の第10の画像投影装置の変形例としては、
以下に示すものが考えられる。 (1)図44に示した画像投影装置で生じる光の利用率
の若干の低下を改善する手段として、非平面反射ミラー
を用いる代わりに、少し凹面,凸面または△型面の偏光
分離作用膜を用いる。 (2)液晶ライトバルブを構成する散乱型液晶デバイス
として、1パネル方式のものを用いて説明したが、3パ
ネル方式(赤色用,緑色用,青色用分離型)のものを用
いる。
【0178】図46は、本発明の第11の画像投影装置
の第1の実施例を示す概略構成図である。画像投影装置
1000は、偏光照明装置1010と、偏光照明装置1010の出射
側に設けられた液晶ライトバルブ1001と、液晶ライトバ
ルブ1001の出射側に設けられた投写レンズ1002とを含
む。画像投影装置1000 の各構成要素について、以下に
詳しく説明する。 (1)偏光照明装置1010 偏光照明装置1010は、斜面が互いに対向して接合された
第1の直角プリズム10111 および第2の直角プリズム10
112 と第1および第2の直角プリズム10111,10112の接
合面に設けられた偏光分離作用膜10113 とを有する偏光
ビームスプリッタ1011と、偏光ビームスプリッタ1011の
一面と互いに対向して設けられた、第1の光源10121
よび第1のリフレクタ10122 を有する第1の光源部1012
と、偏光ビームスプリッタ1011の前記一面と互いに隣り
合う他の面と互いに対向して設けられた、第2の光源10
131 および第2のリフレクタ10132 を有する第2の光源
部1013と、偏光ビームスプリッタ1011の前記一面と第1
の光源部1012との間に設けられた第1のλ/4光学位相
板1014と、偏光ビームスプリッタ1011の前記他の面と第
2の光源部1013との間に設けられた第2のλ/4光学位
相板1015と、偏光ビームスプリッタ1011の前記一面と互
いに対向する面に、斜面の一端と偏光分離作用膜10113
の一端とが互いに接して設けられた第3の直角プリズム
1016と、偏光ビームスプリッタ1011の前記他の面と互い
に対向する面および第3の直角プリズム1016の前記斜面
と互いに対向して設けられた集光レンズ1017とを含む。
【0179】(2)液晶ライトバルブ1001 液晶ライトバルブ1001は、図42に示した液晶ライトバ
ルブ901 のように、公知の散乱型液晶デバイスを用いた
ものであってもよいし、他のものであってもよい。 (3)投写レンズ1002 投写レンズ1002は、液晶ライトバルブ1001から出射され
る、画像に応じて変調された第1のP偏光光L1P,L1P
* と第2のS偏光光L2S,L2S * との合成光をスクリー
ン1003に投射するものである。次に、画像投影装置1000
の動作について、詳しく説明する。第1の光源部1012の
第1の光源10121 から図示上方に出射された第1の照明
光L1Jは、第1のλ/4光学位相板1014を介して偏光ビ
ームスプリッタ1011に入射する。第1の照明光L1Jは、
偏光ビームスプリッタ1011の偏光分離作用膜10113で第
1のP偏光光L1Pと第1のS偏光光L1Sとに分離され
る。第1のP偏光光L 1Pは、偏光分離作用膜10113 を透
過して偏光ビームスプリッタ1011から出射したのち、第
3の直角プリズム1016に入射して第3の直角プリズム10
16の前記斜面で図示右方に直角に反射される。その後、
第1のP偏光光L1Pは、第3の直角プリズム1016から出
射したのち、集光レンズ1017で集光されて液晶ライトバ
ルブ1001に入射する。
【0180】一方、第1のS偏光光L1Sは、偏光分離作
用膜10113 で図示左方に直角に反射されて偏光ビームス
プリッタ1011から出射したのち、第2のλ/4光学位相
板1015を透過して第2の光源部1013に入射する。その
後、第1のS偏光光L1Sは、第2のリフレクタ10132
図示右方に反射されたのち、第2のλ/4光学位相板10
15を透過して偏光ビームスプリッタ1011に再度入射す
る。このとき、第1のS偏光光L1Sは、偏光分離作用膜
10113 で反射されたのち第2のλ/4光学位相板1015を
二回透過することにより偏光面がλ/2だけ回転され
て、第1のP偏光光L 1P * に変換されている。第1のP
偏光光L1P * は、偏光分離作用膜10113 を透過して偏光
ビームスプリッタ1011から出射したのち、集光レンズ10
17で集光されて液晶ライトバルブ1001に入射する。
【0181】また、第2の光源部1013の第2の光源1013
1 から図示上方左寄りに出射された第2の照明光L
2Jは、第2のリフレクタ10132 で反射されたのち、第2
のλ/4光学位相板1015を介して偏光ビームスプリッタ
1011に入射する。第2の照明光L 2Jは、偏光ビームスプ
リッタ1011の偏光分離作用膜10113 で第2のP偏光光L
2Pと第2のS偏光光L2Sとに分離される。第2のP偏光
光L2Pは偏光分離作用膜10113 を透過して偏光ビームス
プリッタ1011から出射したのち、集光レンズ1017で集光
されて液晶ライトバルブ1001に入射する。一方、第2の
S偏光光L2Sは、偏光分離作用膜9113で図示下方に直角
に反射されて偏光ビームスプリッタ1011から出射したの
ち、第1のλ/4光学位相板1014を透過して第1の光源
部1012に入射する。その後、第2のS偏光光L2Sは、第
1のリフレクタ10122で二回反射されたのち、第1のλ
/4光学位相板1014を透過して偏光ビームスプリッタ10
11に再度入射する。このとき、第2のS偏光光L2Sは、
偏光分離作用膜10113 で反射されたのち第1のλ/4光
学位相板1014を二回透過することにより偏光面がλ/2
だけ回転されて、第2のP偏光光L2P * に変換されてい
る。第2のP偏光光L2P * は、偏光分離作用膜10113
透過して偏光ビームスプリッタ1011から出射したのち、
第3の直角プリズム1016に入射して第3の直角プリズム
1016の前記斜面で図示右方に直角に反射される。その
後、第2のP偏光光L2P * は、第3の直角プリズム1016
から出射したのち、集光レンズ1017で集光されて液晶ラ
イトバルブ1001に入射する。
【0182】したがって、偏光照明装置1010で照明され
る液晶ライトバルブ1001は、第1のP偏光光L1P,L1P
* と第2のP偏光光L2P,L2P * との合成光により照明
されることになる。第1のP偏光光L1P,L1P * と第2
のP偏光光L2P,L2P * との合成光は、液晶ライトバル
ブ1001で画像に応じて変調されたのち、投写レンズ1002
によりスクリーン1003に投射される。以上より、画像投
影装置1000では、第1の光源10121 から出射される第1
の照明光L1Jと第2の光源10131 から出射される第2の
照明光L2Jとを液晶ライトバルブ1001に入射できるた
め、従来の画像投影装置に比べて約1.8倍の輝度向上
が図る。なお、輝度向上が2倍にならないのは、たとえ
ば、偏光分離作用膜1011 3 で反射されて第2の光源部10
13に入射して第1のS偏光光L1Sは、第2の光源10131
を透過したり第2の光源10131 の表面で反射されたりし
て偏光性がくずれるため、光の利用率が若干低下するか
らである。
【0183】また、画像投影装置1000では、第1の光源
10121 と第2の光源10131 として、同じ大きさの光源を
使用しているため、偏光照明装置1010から出射される光
の拡がり(コリメート性)は、光強度が約2倍になって
いるにもかかわらず同じであるので、液晶ライトバルブ
1001を通してスクリーン1003に投写した画像のコントラ
ストは従来と同じ程度(約100:1)であるにもかか
わらず、画像の高輝度化が図れる。なお、第2の直角プ
リズム10112 と第3の直角プリズム1016とを一体で構成
してもよい。また、液晶ライトバルブ1001は1パネル方
式のものとして説明したが、液晶ライトバルブ1001は3
パネル方式(赤色用,緑色用,青色用分離型)のもので
あってもよい。
【0184】図47は、本発明の第11の画像投影装置
の第2の実施例を示す偏光照明装置の概略構成図であ
る。本実施例の画像投影装置は、偏光照明装置1020の第
1の直角プリズム10201 と第2の直角プリズム10202
の接合面が非平面となっている点、および、第1の光源
部1022と第2の光源部1023との大きさが異なっている点
で、図46に示した画像投影装置1010と異なる。本実施
例の画像投影装置では、偏光照明装置1020の第1の直角
プリズム10201と第2の直角プリズム10202 との接合面
が非平面(球面または4面体など)となっているため、
偏光ビームスプリッタ1021の偏光分離作用膜10213 で反
射された第1のS偏光光L1Sのうち第2の光源10231
透過するものを少なくすることができるとともに、偏光
分離作用膜10213 で反射された第2のS偏光光L2Sのう
ち第1の光源10221 を透過するものを少なくすることが
できるため、図46に示した画像投影装置1010よりも光
の利用率の向上を図ることができる。
【0185】なお、この場合にも、第1の光源部1022と
第2の光源部1023との大きさを等しくしてもよいし、ま
た、第2の直角プリズム10212 と第3の直角プリズム10
26とを一体で構成してもよい。 K.本発明の立体像表示方法について 図48は、本発明の立体像表示方法の第1の実施例が実
現可能な立体像表示装置の概略構成図である。立体像表
示装置1100は、複数個の左眼用画素発光素子と複数個の
右眼用画素発光素子とが交互に二次元配列された、蛍光
体表面1001a を有するプラズマディスプレイパネル1101
と、左眼用画像信号に応じてプラズマディスプレイパネ
ル1101の各左眼用画素発光素子を駆動する左眼用駆動回
路1102と、右眼用画像信号に応じてプラズマディスプレ
イパネル1101の各右眼用画素発光素子を駆動する右眼用
駆動回路1103と、プラズマディスプレイパネル1101の蛍
光体表面1001a 側にガラス板1104を介して設けられた、
アクリルからなるレンチキュラー板1005とを含む。
【0186】次に、立体像表示装置1100の動作につい
て、図49を参照して説明する。立体像表示装置1100に
表示する画像情報として、表示する物体の位置情報(D
i ),移動速度情報(V)および画像濃度情報(d)が
予め決められている。また、視聴者の左眼と右眼との間
隔(DA )および視聴者とプラズマディスプレイパネル
1101との間の距離(Ds )が予め決められている。時間
差Δtが、位置情報(Di ),移動速度情報(V),視
聴者の左眼と右眼との間隔(DA )および視聴者とプラ
ズマディスプレイパネル1101との間の距離(Ds )から
上記(K1)式に従って画素ごとに求められる。続い
て、左眼用画像信号および右眼用画像信号が、画像濃度
情報(d)からそれぞれ作成される。このとき、作成さ
れた右眼用画像信号は、求められた時間差Δtだけ画素
ごとに遅延させられる。続いて、作成された左眼用画像
信号および遅延された右眼用画像信号が左眼用駆動回路
1102および右眼用駆動回路1103にそれぞれ送られたの
ち、プラズマディスプレイパネル1101が、左眼用駆動回
路1102および右眼用駆動回路1103によって左眼用画素発
光素子ごとおよび右眼用画素発光素子ごとにそれぞれ駆
動される。その結果、プラズマディスプレイパネル1101
には、前述した位相信号法による立体画像が表示される
ため、視聴者は良好な立体像を楽しむことができる。
【0187】なお、本実施例では、右眼用画像信号を時
間差Δtだけ画素ごとに遅延させたが、左眼用画像信号
を時間差Δtだけ画素ごとに遅延させても、同様の効果
が得られる。図50は、本発明の立体像表示方法の第2
の実施例が実現可能な立体ディスプレイ装置の概略構成
図である。立体ディスプレイ装置1200は、左眼用画像が
表示される、左眼用偏光板1211が表面に設けられた左眼
用CRT1210と、右眼用画像が表示される、偏光面が左
眼用偏光板1211の偏光面と互いに直交する右眼用偏光板
1221が表面に設けられた右眼用CRT1220と、ハーフミ
ラー1230と、前面パネル1241の図示上半分に窓1242が設
けられた匡体1240とを含む。ここで、右眼用CRT1220
は、右眼用偏光板1221が窓1242と互いに対向するよう匡
体1240の内部の図示右方に設けられており、また、左眼
用CRT1220は、左眼用偏光板1211と右眼用偏光板1221
とのなす角が90°となるよう匡体1240の内部の図示下
方に設けられている。ハーフミラー1230は、右眼用偏光
板1221および左眼用偏光板1211とのなす角がそれぞれ4
5°となるよう窓1242と右眼用偏光板1221との間に設け
られている。なお、立体ディスプレイ装置1200を視る際
には、視聴者PZは、左眼用偏光板1211と同じ偏光面を
有する左眼用偏光レンズと右眼用偏光板1221と同じ偏光
面を有する右眼用偏光レンズとを含む偏光メガネ1260を
かける必要がある。
【0188】次に、立体ディスプレイ装置1200の動作に
ついて、図51を参照して説明する。立体ディスプレイ
装置1200に表示する画像情報として、表示する物体の位
置情報(Di ),移動速度情報(V)および画像濃度情
報(d)が予め決められている。また、視聴者PZの左
眼と右眼との間隔(DA )および視聴者PZと立体ディ
スプレイ装置1200との間の距離(Ds )が予め決められ
ている。左眼用画像信号と右眼用画像信号との強度比I
0/I が、位置情報(Di ),移動速度情報(V),視
聴者PZの左眼と右眼との間隔(DA )および視聴者P
Zと立体ディスプレイ装置1200との間の距離(Ds )か
ら上記(K3)式に従って画素ごとに求められる。続い
て、右眼用画像信号が、画像濃度情報(d)と求められ
た強度比I0/I とから作成されるとともに、左眼用画
像信号が画像濃度情報(d)から作成される。続いて、
作成された左眼用画像信号および右眼用画像信号が左眼
用CRT1210および右眼用CRT1220にそれぞれ送られ
ることによって、左眼用画像および右眼用画像が、左眼
用CRT1210および右眼用CRT1220にそれぞれ表示さ
れる。左眼用画像および右眼用画像は、ハーフミラー12
30により合成される。その結果、立体ディスプレイ装置
1200には、前述した輝度信号法による立体画像が表示さ
れるため、視聴者PZは良好な立体像を楽しむことがで
きる。
【0189】なお、本実施例では、右眼用画像信号を画
像濃度情報(d)と強度比I0/Iとから作成したが、
左眼用画像信号を画像濃度情報(d)と強度比I0/I
とから作成しても、同様の効果が得られる。
【0190】
【発明の効果】本発明は、上述のとおり構成されている
ので、次に示す効果を奏する。請求項1乃至請求項4記
載の発明(本発明の光学素子)は、第1の屈折光学材お
よび第1の屈折光学材の外周に被覆された第2の屈折光
学材からなる各単位素子が光吸収材を介してそれぞれ配
設されていることにより、入射光束のうち第1の屈折光
学材に臨界角以内で入射してくる光束を、第1の屈折光
学材と第2の屈折光学材との界面で全反射させながら第
1の屈折光学材内を進行させて出射させることができる
とともに、入射光束のうち第1の屈折光学材に臨界角以
内で入射してくる光束以外の光束を、光吸収材に吸収さ
せることができるため、平行性の高い光束のみを出射さ
せることができるとともに、損失光を大幅に減らすこと
ができるので、画質の低下をもたらすことがない。
【0191】請求項5および請求項6記載の発明(本発
明の第1の画像投影装置)は、光源と画像形成手段との
間に設けられた本発明の光学素子を含むことにより、平
行性の高い光束のみを出射させることができるととも
に、損失光を大幅に減らすことができるため、画質の低
下をもたらすことがない。請求項7記載の発明(本発明
の第1の光源)は、回転対称な非球面形状を有するバル
ブの第1の焦点の近傍に第1の電極の一端が位置されて
おり、かつ、バルブの第2の焦点の近傍に第2の電極の
一端が位置されていることにより、第1の焦点および第
2の焦点に高輝度発光領域をそれぞれ形成することがで
きるとともに、第1の焦点または第2の焦点から発せら
れた光がバルブの内壁および外壁で反射されても、該反
射光を第2の焦点または第1の焦点に戻すことができる
ため、前記反射光の損失を防ぐことができるので、高輝
度照明光を最大限得ることができる。
【0192】請求項8および請求項9記載の発明(本発
明の第2の画像投影装置)は、光源として本発明の第1
の光源を含むことにより、光源の効率を向上することが
できるため、スクリーン輝度を向上することができる。
請求項10乃至請求項12記載の発明(本発明の第2の
光源)は、第1の電極の放電先端部および第2の電極の
放電先端部のいずれか一方が発光管の球形の中空部の中
心近傍に配置されていることにより、高輝度発光領域か
ら発せられた光が発光管の中空部を形成する内壁および
外壁に対してほぼ垂直に入射させることができるため、
該内壁および該外壁の入射面および出射面での屈折によ
って前記光の光路が乱されることがなく、また、該内壁
の表面および該外壁の表面での前記光の表面反射が増加
することも防ぐことができるので、輝度低下を防げる。
【0193】請求項13記載の発明(本発明の第3の画
像投影装置)は、光源の発光管の中空部の中心がリフレ
クタの焦点または焦点近傍に配置された照明光学系を含
むことにより、光源の輝度低下を防止することができる
ため、スクリーン輝度を向上させることができる。請求
項14および請求項15記載の発明(本発明の第3の光
源)は、発光管の中空部を形成する内壁が拡散面とされ
ることにより、発光管の中空部を形成する外壁が拡散面
とされた従来の光源よりも、光束の拡がり角を小さくす
ることができるため、輝度ムラおよび色ムラなどをなく
すことができるとともに、集光性およびコリメート性を
向上することができる。請求項16記載の発明(本発明
の第4の画像投影装置)は、発光管の中空部を形成する
外壁が拡散面とされた従来の光源の代わりに本発明の第
3の光源を用いることにより、画像形成手段を照明する
光源の発光径を小さくすることができるため、輝度ムラ
および色ムラなどがなく、かつ、集光性およびコリメー
ト性のよい光源で画像形成手段を照明することができる
ので、画質の向上が図れる。
【0194】請求項17乃至請求項20記載の発明(本
発明の液晶光学素子)は、入射光の波長分布に属する波
長の光を吸収する光吸収波長特性を有する色素を高分子
中に含有させることにより、内部散乱光を色素で吸収す
ることができるため、散乱効率を向上することができ
る。また、入射光の波長分布に属しない波長の光を吸収
する光吸収波長特性を有する色素を高分子中に含有させ
ることにより、外部から入射される不要光を色素で吸収
することができるため、たとえば画像投影装置における
遮光を容易にすることができる。請求項21乃至請求項
24記載の発明(本発明の第5の画像投影装置)は、本
発明の液晶光学素子を含むことにより、散乱効率を向上
することができるとともに、遮光を容易にすることがで
きる。
【0195】請求項25乃至請求項27記載の発明(本
発明の偏光照明装置)は、非偏光光の入射面と偏光方向
が等しくされた2つの偏光光の出射面と非偏光平行光の
光軸と平行なすべての面とが、鏡面研磨されていること
により、光源が理想的な点光源でなくても、入射してく
る非偏光光を光量の損失なく偏光光に変換できるととも
に、偏光方向が等しくされた2つの偏光光を光量の損失
なく出射面から出射させることができるため、光量の損
失を防止することができる。請求項28記載の発明(本
発明の第6の画像投影装置)は、照明光学系が本発明の
偏光照明装置を有することにより、光源から発せられた
非偏光光を光量の損失なく偏光光に変換したのち、偏光
光を画像発生器に入射させることができるため、画像の
輝度の向上が図れる。
【0196】請求項29乃至請求項32記載の発明(本
発明の照明光学装置)は、被照明体を照明しない光の進
行方向を180°変えるコーナーキューブアレーを含む
ことにより、光源から出射された放射光にうち被照明体
を照明しない光を光源に戻して、光源とほぼ同じ大きさ
の二次光源を形成することができるため、光の利用効率
の向上が図れる。請求項33記載の発明(本発明の第7
の画像投影装置)は、照明光学手段が本発明の照明光学
装置を含むことにより、画像形成手段に入射される照明
光の光量を大きくすることができるため、光の利用効率
の向上が図れ、画像の高輝度化が図れる。請求項34お
よび請求項35記載の発明(本発明の第1の偏光分離素
子)は、2つの直角プリズムを利用して構成されている
従来の偏光分離素子に比べて、体積および重量を小さく
することができるため、軽量化および低コスト化が図れ
る。
【0197】請求項36および請求項37記載の発明
(本発明の第2の偏光分離素子)は、2つの直角プリズ
ムを利用して構成されている従来の偏光分離素子に比べ
て、体積および重量を約1/n2 (nは第1の直角プリ
ズムおよび第2の直角プリズムの個数)とすることがで
きるため、軽量化および低コスト化が図れる。請求項3
8記載の発明(本発明の偏光素子)は、本発明の偏光分
離素子を用いて構成されているため、体積および重量を
小さくすることができるので、軽量化および低コスト化
が図れる。請求項39記載の発明(本発明の第8の画像
投影装置)は、本発明の偏光素子を偏光子として用い、
かつ、本発明の偏光分離素子を検光子として用いること
により、体積および重量を小さくすることができるの
で、軽量化および低コスト化が図れる。
【0198】請求項40乃至請求項42記載の発明(本
発明の第9の画像投影装置)は、光源から出射される照
明光を損失なく液晶ライトバルブに入射させることがで
きるとともに、円形の投写レンズの瞳面上にマッチング
よく光源像を結像させることができ、かつ、液晶ライト
バルブの光透過率向上作用も維持できるため、光利用効
率を向上させて、明るい画像を得ることができる。請求
項43乃至請求項46記載の発明(本発明の第10の画
像投影装置)は、高輝度化を図るのに1個の光源のパワ
ーを上げる方式よりも構成部品が小さくてすむため、装
置全体を大きくすることなく(すなわち、商品性を維持
したまま)高輝度化が図れる。また、自然光を発する同
じ光源または類似の光源を複数個用いているため、赤,
緑および青の輝度特性をそろえるのが困難である、赤
用,緑用および青用の3個の光源を用いる従来方式より
も長期使用時の色バランスの安定性がよくなる。さら
に、光源を複数個有するため、そのうちの1個が故障し
ても輝度は低下するが画像投影装置として機能するとい
う利点がある。
【0199】請求項47乃至請求項49(本発明の第1
1の画像投影装置)は、高輝度化を図るのに1個の光源
のパワーを上げる方式よりも構成部品が小さくてすむた
め、装置全体を大きくすることなく(すなわち、商品性
を維持したまま)高輝度化が図れる。また、自然光を発
する同じ光源または類似の光源を複数個用いているた
め、赤,緑および青の輝度特性をそろえるのが困難であ
る、赤用,緑用および青用の3個の光源を用いる従来方
式よりも長期使用時の色バランスの安定性がよくなる。
さらに、光源を複数個有するため、そのうちの1個が故
障しても輝度は低下するが画像投影装置として機能する
という利点がある。請求項50乃至請求項52記載の発
明(本発明の立体像表示方法)は、立体情報に対応した
付加情報を画素ごとに加えて左眼用画像信号または右眼
用画像信号を作成することにより、左眼用画像信号と右
眼用画像信号との強度比を画素ごとに立体情報に応じて
制御することができるため、立体再現性を向上すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学素子の第1の実施例を示す斜視図
である。
【図2】図1に示した任意の一つの単位素子に注目し、
該単位素子の中心軸(コアの中心軸)に沿った断面図で
ある。
【図3】図1に示した光学素子の厚さの最小値を説明す
るための図である。
【図4】図1に示した光学素子の厚さを、図4に示した
厚さの最小値の2倍以上としたときの利点を説明するた
めの図である。
【図5】入射面においてクラッドに入射する光束につい
て説明するための図である。
【図6】本発明の光学素子の第2の実施例を示す正面図
である。
【図7】本発明の光学素子の第3の実施例を示す図であ
る。
【図8】本発明の第1の画像投影装置の一実施例を示す
要部構成図である。
【図9】本発明の第1の光源の一実施例であるメタルハ
ライドランプを説明するための図であり、(A)はメタ
ルハライドランプの構造を示す図、(B)はメタルハラ
イドランプの放電発光状態を模式的に表した図である。
【図10】本発明の第2の画像投影装置の一実施例を示
す液晶プロジェクタの要部構成図である。
【図11】図10に示した液晶プロジェクタにおいて高
輝度な照明光を得ることができることを説明するための
図である。
【図12】図10に示した液晶プロジェクタにおいて高
輝度な照明光を得ることができることを説明するための
図である。
【図13】図10に示した液晶プロジェクタにおいて高
輝度な照明光を得ることができることを説明するための
図である。
【図14】本発明の第2の光源の第1の実施例であるシ
ョートアーク型のメタルハライドランプを示す概略構成
図である。
【図15】本発明の第2の光源の第2の実施例であるキ
セノンランプを示す概略構成図である。
【図16】本発明の第3の画像投影装置の一実施例を示
す照明光学系の概略構成図である。
【図17】本発明の第3の光源の一実施例であるショー
トアーク型のメタルハライドランプを示す概略構成図で
ある。
【図18】本発明の第4の画像投影装置におけるメタル
ハライドランプとリフレクタとの位置関係を示す図であ
る。
【図19】本発明の第4の画像投影装置の利点を説明す
るための図である。
【図20】本発明の液晶光学素子の一実施例を示す高分
子分散型液晶光学素子の部分断面図である。
【図21】本発明の第5の画像投影装置の一実施例を示
す部分断面図である。
【図22】本発明の偏光照明装置の第1の実施例を示す
概略構成図である。
【図23】図22の偏光照明装置における光路の説明図
である。
【図24】本発明の偏光照明装置の第2の実施例を示す
概略構成図であり、(A)は非偏光光U1 の偏光照明装
置内での光路を示す図、(B)は非偏光光U2 の偏光照
明装置内での光路を示す図である。
【図25】本発明の偏光照明装置の第3の実施例を示す
概略構成図である。
【図26】本発明の第6の画像投影装置一実施例を示す
要部構成図である。
【図27】本発明の照明光学装置の第1の実施例を示す
概略構成図である。
【図28】図27に示した単位コーナーキューブの構成
を示す概略構成図である。
【図29】本発明の照明光学装置の第2の実施例を示す
概略構成図である。
【図30】本発明の第1の偏光分離素子の第1の実施例
を示す概略構成図である。
【図31】図30に示した偏光分離素子の機能を説明す
るための図である。
【図32】本発明の第1の偏光分離素子の変形例を示す
概略構成図である。
【図33】本発明の第2の偏光分離素子の第1の実施例
を示す概略構成図である。
【図34】図33に示した偏光分離素子の機能を説明す
るための図である。
【図35】本発明の第2の偏光分離素子の第2の実施例
を示す概略構成図である。
【図36】本発明の偏光素子の一実施例を示す概略構成
図である。
【図37】本発明の第9の画像投影装置の第1の実施例
を示す概略構成図である。
【図38】図37に示した画像投影装置における偏光素
子から液晶ライトバルブまでの光学素子の概略斜視図で
ある。
【図39】図37に示した画像投影装置における液晶ラ
イトバルブの各画素に入射する光束の拡がり角について
説明するための図である。
【図40】図37に示したコンデンサレンズから出射さ
れる非平行光の拡がり角を説明するための図であり、
(A)は図示y軸方向についての非平行光の拡がり角を
説明するための図、(B)は図示z軸方向についての非
平行光の拡がり角を説明するための図である。
【図41】本発明の第9の画像投影装置の第2の実施例
が有する液晶ライトバルブの遮光部構造を示す概略構成
図である。
【図42】本発明の第10の画像投影装置の第1の実施
例を示す概略構成図である。
【図43】本発明の第10の画像投影装置の第2の実施
例を示す偏光照明装置の概略構成図である。
【図44】本発明の第10の画像投影装置の第3の実施
例を示す偏光照明装置の概略構成図である。
【図45】本発明の第10の画像投影装置の第4の実施
例を示す偏光照明装置の概略構成図である。
【図46】本発明の第11の画像投影装置の第1の実施
例を示す概略構成図である。
【図47】本発明の第11の画像投影装置の第2の実施
例を示す偏光照明装置の概略構成図である。
【図48】本発明の立体像表示方法の第1の実施例が実
現可能な立体像表示装置の概略構成図である。
【図49】図48に示した立体像表示装置の動作を説明
するための図である。
【図50】本発明の立体像表示方法の第2の実施例が実
現可能な立体ディスプレイ装置の概略構成図である。
【図51】図50に示した立体ディスプレイ装置の動作
を説明するための図である。
【図52】この種の画像投影装置の一従来例を示す要部
構成図である。
【図53】この種の画像投影装置の他の従来例を示す要
部構成図である。
【図54】液晶ライトバルブを用いた液晶プロジェクタ
の一従来例を示す要部構成図である。
【図55】従来の代表的なメタルハライドランプの構造
を示す図である。
【図56】図55に示したメタルハライドランプの放電
発光状態を模式的に表した図であり、(A)はランプ軸
に垂直方向から見た輝度分布を等輝度線で表した図、
(B)はランプ軸上での輝度分布を表したグラフであ
る。
【図57】従来の照明光学系が高輝度照明光を得るに至
っていないことを説明するための図であり、(A)はス
クリーン輝度を上げるための光源の一利用法を説明する
ための図、(B)は図示上方の高輝度域から角度θ方向
に発せられた光の管球の内壁における表面反射を示す図
である。
【図58】図57(B)図示上方の高輝度域から角度θ
方向に発せられた光の管球の内壁での表面反射率を、屈
折率n=1.46の石英からなる管球について、角度θ
を変えて計算した一例を示すグラフである。
【図59】ショートアーク型のメタルハライドランプの
一従来例を示す概略構成図である。
【図60】ショートアーク型のメタルハライドランプの
他の従来例を示す概略構成図である。
【図61】図60に示したメタルハライドランプを光源
として用いた画像投影装置におけるメタルハライドラン
プとリフレクタとの位置関係を示す図である。
【図62】図59に示したメタルハライドランプを光源
として用いた画像投影装置におけるメタルハライドラン
プとリフレクタとの位置関係を示す図である。
【図63】高分子分散型液晶光学素子の一従来例を示す
部分断面図である。
【図64】画像投影装置の従来例の一つを示す要部構成
図である。
【図65】画像投影装置の他の従来例を示す要部構成図
である。
【図66】特開昭61−90584号公報に記載されて
いる画像投影装置を示す要部構成図である。
【図67】光源から出射される光の利用効率を向上させ
る一方法として提案されている、未利用光を光源近傍に
結像させて二次光源として再利用する方法の一例を説明
するための図である。
【図68】光源から出射される光の利用効率を向上させ
る一方法として提案されている、未利用光を光源近傍に
結像させて二次光源として再利用する方法の他の例を説
明するための図である。
【図69】図67および図68に示した方法の問題点を
説明するための図である。
【図70】キューブ状の偏光ビームスプリッタの構成を
示す概略構成図である。
【図71】従来の画像投影装置の構成を示す概略構成図
である。
【図72】図71に示した偏光子として用いられる偏光
分離素子の構成を示す概略構成図である。
【図73】画像投影装置の従来例の一つを示す要部構成
図である。
【図74】図73に示した液晶ライトバルブの構造を示
す概略構成図である。
【図75】図74に示した液晶ライトバルブの問題点を
解決する一手段として提案されている液晶ライトバルブ
の構造を示す概略構成図である。
【図76】従来の立体像表示方法の一つであるプルフリ
ッヒ効果を利用した濃度差方式を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
10,20,30,48 光学素子 10a,30a,5111,5301,7112a,8112a 入射面 11,21 単位素子 111,211,311 コア 112,212,312 クラッド 12,22,32 光吸収材 15 界面 37 レンズアレー 40,340,450,810,900,940,1000 画像投影装
置 41,121,341,451,501,561,611,621,811 光
源 42,612,622 放物面リフレクタ 43,243,343,504,814 コンデンサレンズ 44,250,344 画像形成手段 45,129,345,463,568,820,903,943,1002
投写レンズ 46,346,8201 投写レンズの瞳 47,905,945,1003 スクリーン 100,200,241,300 メタルハライドランプ 101 楕円型バルブ 1021,2021,3021 第1の電極 1022,2022,3022 第2の電極 101a,301a 内壁 101b,301b 外壁 120 液晶プロジェクタ 122,242,342,452 リフレクタ 123,564 第1のコンデンサレンズ 1231 第1の曲面 1232 第2の曲面 124,453 カットフィルタ 125,565 第2のコンデンサレンズ 126 偏光子 127 液晶パネル 128 検光子 201,221,301 発光管 2011,2211,3011 中空部 2031,2231,3031 第1のリード線 2032,2232,3032 第2のリード線 204,304 交流電圧源 220 キセノンランプ 2221 正電極 2222 負電極 240 照明光学系 410 高分子分散型液晶光学素子 4111,4112 基板 4121,4122 透明電極 413 液晶層 414 液晶滴 415 高分子 420 色素 454,455 分解用ダイクロイックミラー 456 分解用全反射ミラー 457R 赤色用液晶デバイス 457G 緑色用液晶デバイス 457B 青色用液晶デバイス 458,459 合成用ダイクロイックミラー 460 合成用全反射ミラー 461,9021,9421 シュリーレンレンズ 462 遮光板 502,562,812 反射ミラー 503,563,813 熱線カットフィルタ 510,530,613,911,921,1011,1021 偏光ビーム
スプリッタ 511,7111〜7115,8111〜8115,9111,9211,10111,10
211 第1の直角プリズム 512,530a 作用面 513,7211〜7215,8211〜8214,9112,9212,10112,10
212 第2の直角プリズム 5131 全反射面 5132,5302,7112b,7212b,8112b,8212b 出射面 521,541,571,782 λ/4光学位相板 522,542,572 反射板 535,555,783 第1の反射ミラー 536,556,784 第2の反射ミラー 537 第3の反射ミラー 538 高屈折率光学部材 550 板状偏光ビームスプリッタ 551 第1の高屈折率光学部材 552 第1の入射側反射ミラー 558 第2の高屈折率光学部材 560,910,920,1010,1020 偏光照明装置 566,817,837,901,941,1001 液晶ライトバルブ 567,818 偏光板 6131,6132 プリズム 6133,730,770,7811,830,9113,9213,10113,1021
3 偏光分離作用膜 614,624 コーナーキューブアレー 6141 単位コーナーキューブ 615,623 液晶デバイス 700,740,781,800,840 偏光分離素子 710,750,810,850 第1のプリズムアレイ 712,752,812 第1の平行平面屈折材板 720,760,820,860 第2のプリズムアレイ 722,762,822 第2の平行平面屈折材板 751 第1の直角プリズム群 761 第2の直角プリズム群 780,821 偏光素子 870 平行平面屈折材板 8801 第1の偏光分離作用膜 8802 第2の偏光分離作用膜 8901 第1の接着剤層 8902 第2の接着剤層 8211 光束分割部 8212 偏光変換部 822 第2のコンデンサレンズ 823,843 レンチキュラーレンズ 837a 有効画素部 837b 遮光部 902,942 シュリーレン光学系 9022,9422 アパーチャー 912,922,1012,1022 第1の光源部 9121,9221,10121,10221 第1の光源 9122,9222,10122,10222 第1のリフレクタ 913,923,1013,1023 第2の光源部 9131,9231,10131,10231 第2の光源 9132,9232,10132,10232 第2のリフレクタ 914,924,1014,1024 第1のλ/4光学位相板 915,925,1015,1025 第2のλ/4光学位相板 916 平面反射ミラー 926 凹面反射ミラー 931,951 第1の偏光照明装置 932,952 第2の偏光照明装置 933,955,1017,1027 集光レンズ 954 第1の凸面反射ミラー 955 第2の凸面反射ミラー 1016,1026 第3の直角プリズム 1100 立体像表示装置 1101 プラズマディスプレイパネル 1001a 蛍光体表面 1102 左眼用駆動回路 1103 右眼用駆動回路 1104 ガラス板 1005 レンチキュラー板 1200 立体ディスプレイ装置 1210 左眼用CRT 1211 左眼用偏光板 1220 右眼用CRT 1221 右眼用偏光板 1230 ハーフミラー 1240 匡体 1241 前面パネル 1242 窓 1260 偏光メガネ A,C 入射点 B0,B1,B2,B2’,B2”,C1,C2,P2 点 P1,P0 交点 K1 反射点 L0,L1,L2,L3 光束 L,LE 入射光束 LG1,LG1’,LG3,LG3’ 光 LH 入射光 L1J 第1の照明光 L2J 第2の照明光 LR 赤色光 LG 緑色光 LB 青色光 LR+G 黄色光 LR * 変調赤色光 LG * 変調緑色光 LB * 変調青色光 LG+B * 変調シアン光 LP+LS 非偏光平行光 LP,LP1,LP2,LP * P偏光光 LS,LS1,LS2 S偏光光 L1P,L1P * 第1のP偏光光 L2P,L2P * 第2のP偏光光 L1S,L1S * 第1のS偏光光 L2S 第2のS偏光光 β 透過光 γ1,γ2 反射光 FL フレア光 U1,U2,LG2 非偏光光 θMAX,θ1,θ2 入射角 θd 臨界角 θIN,θOUT 角 θ1 角度 ω,ω’,ω” 拡がり角 n1,n2 屈折率 Da 厚さ DaMIN 厚さの最小値 DI 距離 φ 径 h1,h2 光束幅 F 焦点 F1 第1の焦点 F2 第2の焦点 α1,α2,α 高輝度発光領域 QA 発光領域 RL 光軸 OG 原点 X,Y,Z,x,y,z 軸 abc 面 oab,obc,oca 反射面 PZ 視聴者
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井阪 和夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 吉永 和夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 松本 憲一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 倉持 純子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 箕浦 信夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (52)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の屈折率を有する第1の屈折光学
    材、および、該第1の屈折光学材の外周に被覆された、
    前記第1の屈折率よりも小さい第2の屈折率を有する第
    2の屈折光学材からなる、複数個の単位素子と、 光吸収材とを含み、 前記各単位素子が、所定の第1の間隔をもって縦に一列
    に揃えられ、かつ、所定の第2の間隔をもって横に一列
    に揃えられて、前記光吸収材を介してそれぞれ配設され
    ている光学素子。
  2. 【請求項2】 前記各単位素子が、前記第1の間隔の半
    分ずつ交互にずれて縦に揃えられ、かつ、前記第2の間
    隔をもって横に一列に揃えられて、前記光吸収材を介し
    てそれぞれ配設されている請求項1記載の光学素子。
  3. 【請求項3】 入射面と互いに対向して設けられた、該
    入射面と反対側が凸面でかつ該入射面側が凹面となった
    アフォーカル系のレンズが前記各単位素子ごとに形成さ
    れたレンズアレーをさらに含む請求項1または請求項2
    記載の光学素子。
  4. 【請求項4】 出射面と互いに対向して設けられた、該
    出射面と反対側が凸面でかつ該出射面側が凹面となった
    アフォーカル系のレンズが前記各単位素子ごとに形成さ
    れた他のレンズアレーをさらに含む請求項3記載の光学
    素子。
  5. 【請求項5】 照明光を発する光源と、前記照明光によ
    り照明される、画像を発生せしめる画像形成手段と、前
    記画像を投写する投写光学系とを備える画像投影装置に
    おいて、 前記光源と前記画像形成手段との間に設けられた、請求
    項1乃至請求項4いずれか1項記載の光学素子を含むこ
    とを特徴とする画像投影装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の屈折率をn1 とし、前記第2
    の屈折率をn2 としたとき、前記投写光学系が、 FN0 2×(n1 2−n2 2)≦0.3 を満たすF値FN0を有することを特徴とする請求項5記
    載の画像投影装置。
  7. 【請求項7】 第1の焦点および第2の焦点をもつ回転
    対称な非球面形状を有する、内部に放電発光ガスが封入
    されたバルブと、 一端が互いに対向して、前記第1の焦点と前記第2の焦
    点とを結ぶ線上に設けられた第1および第2の電極とを
    含み、 該第1の電極の前記一端が、前記第1の焦点の近傍に位
    置し、 前記第2の電極の前記一端が、前記第2の焦点の近傍に
    位置している光源。
  8. 【請求項8】 照明光を発する光源と、前記照明光によ
    り照明される、画像を発生せしめる画像形成手段と、前
    記画像を投写する投写光学系とを備える画像投影装置に
    おいて、 前記光源が、請求項7記載の光源であることを特徴とす
    る画像投影装置。
  9. 【請求項9】 前記光源と前記画像形成手段との間に設
    けられた、前記光源側の面の中心部に正のパワーをなす
    曲面が形成されたコンデンサレンズをさらに含むことを
    特徴とする請求項8記載の画像投影装置。
  10. 【請求項10】 球形の中空部を有し、該中空部に放電
    発光ガスが封入された発光管と、 該発光管の前記中空部で放電先端部が互いに対向するよ
    う設けられた第1の電極および第2の電極とを含む光源
    において、 前記第1の電極の前記放電先端部および前記第2の電極
    の前記放電先端部のいずれか一方が、前記発光管の前記
    中空部の中心近傍に配置されていることを特徴とする光
    源。
  11. 【請求項11】 前記光源がメタルハライドランプであ
    ることを特徴とする請求項10記載の光源。
  12. 【請求項12】 前記光源がキセノンランプであって、 前記第1の電極に正の電圧が印加され、 前記第2の電極に負の電圧が印加され、 該第2の電極が前記発光管の前記中空部の中心近傍に配
    置されていることを特徴とする請求項10記載の光源。
  13. 【請求項13】 照明光を発する照明光学系と、前記照
    明光により照明される、画像を発生せしめる画像形成手
    段と、前記画像を投写する投写光学系とを備える画像投
    影装置において、 前記照明光学系が、 請求項10乃至請求項12のいずれか1項記載の光源
    と、 焦点を有するリフレクタとを含み、 前記光源の前記発光管の前記中空部の中心が、前記リフ
    レクタの前記焦点または該焦点近傍に配置されているこ
    とを特徴とする画像投影装置。
  14. 【請求項14】 球形の中空部を有し、該中空部に放電
    発光ガスが封入された発光管を含む光源において、 前記発光管の前記中空部を形成する内壁が拡散面となっ
    ていることを特徴とする光源。
  15. 【請求項15】 前記光源がメタルハライドランプであ
    ることを特徴とする請求項14記載の光源。
  16. 【請求項16】 照明光を発する照明光学系と、前記照
    明光により照明される、画像を発生せしめる画像形成手
    段と、前記画像を投写する投写光学系とを備える画像投
    影装置において、 前記照明光学系が、 請求項14または請求項15記載の光源と、 焦点を有するリフレクタとを含み、 前記光源の前記発光管の前記中空部の中心が、前記リフ
    レクタの前記焦点または該焦点近傍に配置されているこ
    とを特徴とする画像投影装置。
  17. 【請求項17】 互いに対向して設けられた第1および
    第2の基板と、該第1および第2の基板の互いに対向す
    る面にそれぞれ設けられた第1および第2の透明電極
    と、該第1の透明電極と該第2の透明電極との間に設け
    られた、液晶組成物を高分子中に分散させた混合物から
    なる液晶層とを含む液晶光学素子において、 前記高分子中に、入射光の波長分布に応じた光吸収波長
    特性を有する色素が含有されていることを特徴とする液
    晶光学素子。
  18. 【請求項18】 前記色素が、前記入射光の波長分布に
    属する波長の光を吸収する光吸収波長特性を有すること
    を特徴とする請求項17記載の液晶光学素子。
  19. 【請求項19】 前記色素が、前記入射光の波長分布に
    属しない波長の光を吸収する光吸収波長特性を有するこ
    とを特徴とする請求項17記載の液晶光学素子。
  20. 【請求項20】 前記高分子中に、前記入射光の波長分
    布に属する波長の光を吸収する光吸収波長特性を有する
    色素と、前記入射光の波長分布に属しない波長の光を吸
    収する光吸収波長特性を有する色素とが含有されている
    ことを特徴とする請求項17記載の液晶光学素子。
  21. 【請求項21】 白色光を発する光源と、前記白色光を
    赤,緑,青の各色光に分解する色分解手段と、画像信号
    の赤,緑,青の各色成分に応じて前記赤,緑,青の各色
    光をそれぞれ変調する3個の液晶光学素子と、前記変調
    された赤,緑,青の各色光を合成する色合成手段とを含
    み、前記合成された赤,緑,青の各色光をスクリーンに
    投射して、該スクリーンにカラー画像を表示する画像投
    影装置において、 前記各液晶光学素子がそれぞれ、請求項17記載の液晶
    光学素子であり、 該各液晶光学素子に含有されている色素が、前記赤,
    緑,青の各色光の波長分布に応じた光吸収波長特性をそ
    れぞれ有することを特徴とする画像投影装置。
  22. 【請求項22】 前記赤色光を変調する液晶光学素子に
    含有されている色素が、該赤色光の波長分布に属する波
    長の光を吸収する光吸収波長特性を有し、 前記緑色光を変調する液晶光学素子に含有されている色
    素が、該緑色光の波長分布に属する波長の光を吸収する
    光吸収波長特性を有し、 前記青色光を変調する液晶光学素子に含有されている色
    素が、該青色光の波長分布に属する波長の光を吸収する
    光吸収波長特性を有することを特徴とする請求項21記
    載の画像投影装置。
  23. 【請求項23】 前記赤色光を変調する液晶光学素子に
    含有されている色素が、該赤色光の波長分布に属しない
    波長の光を吸収する光吸収波長特性を有し、 前記緑色光を変調する液晶光学素子に含有されている色
    素が、該緑色光の波長分布に属しない波長の光を吸収す
    る光吸収波長特性を有し、 前記青色光を変調する液晶光学素子に含有されている色
    素が、該青色光の波長分布に属しない波長の光を吸収す
    る光吸収波長特性を有することを特徴とする請求項21
    記載の画像投影装置。
  24. 【請求項24】 前記赤色光を変調する液晶光学素子
    に、該赤色光の波長分布に属する波長の光を吸収する光
    吸収波長特性を有する色素と該赤色光の波長分布に属し
    ない波長の光を吸収する光吸収波長特性を有する色素と
    が含有されており、 前記緑色光を変調する液晶光学素子に、該緑色光の波長
    分布に属する波長の光を吸収する光吸収波長特性を有す
    る色素と該緑色光の波長分布に属しない波長の光を吸収
    する光吸収波長特性を有する色素とが含有されており、 前記青色光を変調する液晶光学素子に、該青色光の波長
    分布に属する波長の光を吸収する光吸収波長特性を有す
    る色素と該青色光の波長分布に属しない波長の光を吸収
    する光吸収波長特性を有する色素とが含有されているこ
    とを特徴とする請求項21記載の画像投影装置。
  25. 【請求項25】 入射してくる非偏光光を偏光方向が異
    なる2つの偏光光に分離する作用面を有する偏光ビーム
    スプリッタと、該2つの偏光光の一方の偏光方向をほぼ
    90°回転させて他方の偏光方向と等しくする偏光方向
    回転光学素子と、偏光方向が等しくされた2つの偏光光
    のいずれか一方を反射させる反射手段とを含む偏光照明
    装置において、 前記非偏光光の入射面と、前記偏光方向が等しくされた
    2つの偏光光の出射面と、前記非偏光光の光軸と平行な
    すべての面とが、鏡面研磨されていることを特徴とする
    偏光照明装置。
  26. 【請求項26】 前記偏光方向が等しくされた2つの偏
    光光の出射面が、鏡面研磨される代わりに、透明な高屈
    折率光学部材からなる請求項25記載の偏光照明装置。
  27. 【請求項27】 前記非偏光平行光の入射面が、鏡面研
    磨される代わりに、透明な高屈折率光学部材からなる請
    求項26記載の偏光照明装置。
  28. 【請求項28】 非偏光光を発する光源と、該光源から
    の非偏光光を偏光光に変換する照明光学系と、前記偏光
    光をビデオ信号に応じて変調することにより画像を発生
    せしめる画像発生器と、前記画像を投影する投影光学系
    とを備える画像投影装置において、 前記照明光学系が、請求項25乃至請求項27いずれか
    1項記載の偏光照明装置を有することを特徴とする画像
    投影装置。
  29. 【請求項29】 光源から出射された放射光を平行光に
    変換して被照明体を照明する照明光学装置において、 前記平行光のうち前記被照明体を照明しない光の進行方
    向を180°変えるコーナーキューブアレーを含むこと
    を特徴とする照明光学装置。
  30. 【請求項30】 前記コーナーキューブアレーが、連続
    的に並べられた、互いに直交する3つの反射面を有する
    単位コーナーキューブ群からなることを特徴とする請求
    項29記載の照明光学装置。
  31. 【請求項31】 前記光源と前記被照明体との間に設け
    られた、前記平行光を第1偏光光および第2の偏光光に
    分離する偏光分離素子を含み、 前記コーナーキューブアレーが、前記偏光分離素子によ
    り分離された第1偏光光の光軸上および第2の偏光光の
    光軸上に設けられていることを特徴とする請求項29ま
    たは請求項30記載の照明光学装置。
  32. 【請求項32】 前記コーナーキューブアレーが、前記
    被照明体の周辺に設けられていることを特徴とする請求
    項29または請求項30記載の照明光学装置。
  33. 【請求項33】 照明光を発する照明光学手段と、前記
    照明光により照明される、画像を発生せしめる画像形成
    手段と、前記画像を投写する投写光学系とを備える画像
    投影装置において、 前記照明光学手段が、請求項29乃至請求項32いずれ
    か1項記載の照明光学装置を含むことを特徴とする画像
    投影装置。
  34. 【請求項34】 同一形状の複数の第1の直角プリズム
    および第1の平行平面屈折材板からなる第1のプリズム
    アレイと、 同一形状の複数の第2の直角プリズムおよび第2の平行
    平面屈折材板からなる第2のプリズムアレイと、 偏光分離作用膜とを含み、 前記第1のプリズムアレイが、前記各第1の直角プリズ
    ムが隣接してかつ該各第1の直角プリズムの斜面と前記
    第1の平行平面屈折材板の一方の面とが接合されて形成
    されており、 前記第2のプリズムアレイが、前記各第2の直角プリズ
    ムが隣接してかつ該各第2の直角プリズムの斜面と前記
    第2の平行平面屈折材板の一方の面とが接合されて形成
    されており、 前記第1の平行平面屈折材板の前記一方の面と互いに対
    向する面と前記第2の平行平面屈折材板の前記一方の面
    と互いに対向する面とが接合されており、 前記偏光分離作用膜が、前記第1の平行平面屈折材板と
    前記第2の平行平面屈折材板との接合面に設けられてい
    る偏光分離素子。
  35. 【請求項35】 前記第1のプリズムアレイが、前記各
    第1の直角プリズムと前記第1の平行平面屈折材板とが
    一体で形成されており、 前記第2のプリズムアレイが、前記各第2の直角プリズ
    ムと前記第2の平行平面屈折材板とが一体で形成されて
    いる請求項34記載の偏光分離素子。
  36. 【請求項36】 同一形状同一寸法の複数の第1の直角
    プリズムおよび第1の平行平面屈折材板からなる第1の
    プリズムアレイと、 前記第1の直角プリズムと同一形状同一寸法の複数の第
    2の直角プリズムおよび第2の平行平面屈折材板からな
    る第2のプリズムアレイと、 偏光分離作用膜とを含み、 前記第1のプリズムアレイが、前記各第1の直角プリズ
    ムが隣接してかつ該各第1の直角プリズムの斜面と前記
    第1の平行平面屈折材板の一方の面とが接合されて形成
    されており、 前記第2のプリズムアレイが、前記各第2の直角プリズ
    ムが隣接してかつ該各第2の直角プリズムの斜面と前記
    第2の平行平面屈折材板の一方の面とが接合されて形成
    されており、 前記第1の直角プリズムの直角をなす辺と該第1の直角
    プリズムと互いに対向する位置に設けられた互いに隣接
    する2つの前記第2の直角プリズムの境界線とが互いに
    対向して、前記第1の平行平面屈折材板の前記一方の面
    と互いに対向する面と前記第2の平行平面屈折材板の前
    記一方の面と互いに対向する面とが接合されており、 前記偏光分離作用膜が、前記第1の平行平面屈折材板と
    前記第2の平行平面屈折材板との接合面に設けられてい
    る偏光分離素子。
  37. 【請求項37】 前記第1のプリズムアレイが、前記各
    第1の直角プリズムと前記第1の平行平面屈折材板とが
    一体で形成されており、 前記第2のプリズムアレイが、前記各第2の直角プリズ
    ムと前記第2の平行平面屈折材板とが一体で形成されて
    いる請求項36記載の偏光分離素子。
  38. 【請求項38】 請求項34乃至請求項37いずれか1
    項記載の偏光分離素子と、 該偏光分離素子の前記偏光分離作用膜と45°の角度を
    もって設けられたλ/4光学位相板と、 該λ/4光学位相板の前記偏光分離素子と反対側の面と
    互いに対向して設けられた第1の反射ミラーと、 前記偏光分離作用膜と90°の角度をもって、かつ、前
    記λ/4光学位相板と135°の角度をもって設けられ
    た第2の反射ミラーとを含む偏光素子。
  39. 【請求項39】 照明光を発する照明光学系と、前記照
    明光により照明される、画像を発生せしめる画像形成手
    段と、前記画像を投写する投写光学系とを備える画像投
    影装置において、 前記画像形成手段が、 前記照明光により照明される液晶デバイスと、 該液晶デバイスの前記照明光の入射側に設けられた請求
    項38記載の偏光素子と、 前記液晶デバイスの前記照明光の出射側に設けられた請
    求項34乃至請求項37いずれか1項記載の偏光分離素
    子とを含むことを特徴とする画像投影装置。
  40. 【請求項40】 照明光を出射する光源と、 前記照明光により照明される、画像を発生せしめる液晶
    ライトバルブと、 前記画像を投写する投写光学系とを備える画像投影装置
    において、 前記光源と前記液晶ライトバルブとの間に、前記照明光
    の入射側から順に設けられた偏光素子,コンデンサレン
    ズおよびレンチキュラーレンズを含み、 前記偏光素子が、 前記照明光を複数の光束に分割する、一方向にパワーを
    もつ光束分離手段と、 該光束分離手段から出射される前記複数の光束の各々を
    二つの直線偏光光にそれぞれ分離するとともに、該二つ
    の直線偏光光の進行方向および偏光方向を合わせて出射
    する偏光変換手段とを有し、 前記レンチキュラーレンズが、 前記一方向と互いに直交する方向にパワーをもつことを
    特徴とする画像投影装置。
  41. 【請求項41】 前記液晶ライトバルブが、 縦横で異なる線幅をもつ遮光部を有するとともに、該遮
    光部の線幅の太い方向と前記レンチキュラーレンズがパ
    ワーをもつ方向とが一致するよう配置されていることを
    特徴とする請求項40記載の画像投影装置。
  42. 【請求項42】 前記レンチキュラーレンズの代わり
    に、該レンチキュラーレンズと同じ方向にパワーをもつ
    屈折率分布型一次元レンズアレイを含むことを特徴とす
    る請求項40または請求項41記載の画像投影装置。
  43. 【請求項43】 偏光照明装置と、該偏光照明装置の出
    射側に設けられた、散乱型液晶デバイスを有する液晶ラ
    イトバルブと、該液晶ライトバルブの出射側に設けられ
    たシュリーレン光学系および投写レンズとを含む画像投
    影装置において、 前記偏光照明装置が、 斜面が互いに対向して接合された第1の直角プリズムお
    よび第2の直角プリズムと該第1および第2の直角プリ
    ズムの接合面に設けられた偏光分離作用膜とを有する偏
    光ビームスプリッタと、 該偏光ビームスプリッタの一面と互いに対向して設けら
    れた、第1の光源および第1のリフレクタを有する第1
    の光源部と、 前記偏光ビームスプリッタの前記一面と互いに隣り合う
    他の面と互いに対向して設けられた、第2の光源および
    第2のリフレクタを有する第2の光源部と、 前記偏光ビームスプリッタの前記一面と前記第1の光源
    部との間に設けられた第1のλ/4光学位相板と、 前記偏光ビームスプリッタの前記他の面と前記第2の光
    源部との間に設けられた第2のλ/4光学位相板と、 前記偏光ビームスプリッタの前記一面と互いに対向する
    面に設けられた平面反射ミラーとを含むことを特徴とす
    る画像投影装置。
  44. 【請求項44】 前記偏光照明装置が、前記平面反射ミ
    ラーの代りに非平面反射ミラーを含むことを特徴とする
    請求項43記載の画像投影装置。
  45. 【請求項45】 前記平面反射ミラーを有しない、互い
    に対称に接合された2つの前記偏光照明装置と、 該2つの偏光照明装置と前記液晶ライトバルブとの間に
    設けられた集光レンズとを含むことを特徴とする請求項
    43記載の画像投影装置。
  46. 【請求項46】 前記2つの偏光照明装置の接合面にそ
    れぞれ設けられた、凸面が該各偏光照明装置の偏光分離
    作用膜に向けられた2つの凸面反射ミラーを含むことを
    特徴とする請求項45記載の画像投影装置。
  47. 【請求項47】 偏光照明装置と、該偏光照明装置の出
    射側に設けられた液晶ライトバルブと、該液晶ライトバ
    ルブの出射側に設けられた投写レンズとを含む画像投影
    装置において、 前記偏光照明装置が、 斜面が互いに対向して接合された第1の直角プリズムお
    よび第2の直角プリズムと該第1および第2の直角プリ
    ズムの接合面に設けられた偏光分離作用膜とを有する偏
    光ビームスプリッタと、 該偏光ビームスプリッタの一面と互いに対向して設けら
    れた、第1の光源および第1のリフレクタを有する第1
    の光源部と、 前記偏光ビームスプリッタの前記一面と互いに隣り合う
    他の面と互いに対向して設けられた、第2の光源および
    第2のリフレクタを有する第2の光源部と、 前記偏光ビームスプリッタの前記一面と前記第1の光源
    部との間に設けられた第1のλ/4光学位相板と、 前記偏光ビームスプリッタの前記他の面と前記第2の光
    源部との間に設けられた第2のλ/4光学位相板と、 前記偏光ビームスプリッタの前記一面と互いに対向する
    面に、斜面の一端と前記偏光分離作用膜の一端とが互い
    に接して設けられた第3の直角プリズムと、 前記偏光ビームスプリッタの前記他の面と互いに対向す
    る面および前記第3の直角プリズムの前記斜面と互いに
    対向して設けられた集光レンズとを含むことを特徴とす
    る画像投影装置。
  48. 【請求項48】 前記第3の直角プリズムと前記第1の
    直角プリズムまたは前記第2の直角プリズムとが一体で
    構成されていることを特徴とする請求項47記載の画像
    投影装置。
  49. 【請求項49】 前記第1の直角プリズムと第2の直角
    プリズムとの接合面が非平面であることを特徴とする請
    求項47または請求項48記載の画像投影装置。
  50. 【請求項50】 左眼用画像信号と右眼用画像信号とを
    用いて立体画像を表示する立体像表示方法において、 前記立体情報に対応した付加情報を画素ごとに加えて前
    記左眼用画像信号または前記右眼用画像信号を作成する
    ことを特徴とする立体像表示方法。
  51. 【請求項51】 前記付加情報が、前記立体情報に対応
    した位相情報であることを特徴とする請求項50記載の
    立体像表示方法。
  52. 【請求項52】 前記付加情報が、前記立体情報に対応
    した輝度情報であることを特徴とする請求項50記載の
    立体像表示方法。
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