JPH0693197B2 - 帯域分割型音声分析合成装置 - Google Patents

帯域分割型音声分析合成装置

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JPH0693197B2
JPH0693197B2 JP61227508A JP22750886A JPH0693197B2 JP H0693197 B2 JPH0693197 B2 JP H0693197B2 JP 61227508 A JP61227508 A JP 61227508A JP 22750886 A JP22750886 A JP 22750886A JP H0693197 B2 JPH0693197 B2 JP H0693197B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は帯域分割型音声分析合成装置に用いられる音
声合成器に関するものである。
(従来の技術) 従来、この種の技術としてザ・ベル・システム・テクニ
カル・ジャーナル(The Bell System Technical Journa
l)、55[8](1976−10)(米)P.1069−1085に記載
される帯域分割型音声分析合成方式(Sub−Band Codin
g方式とも呼ばれ、以降SBC方式と略す)が知られてい
る。このSBC方式は第4図に示されるように音声信号の
周波数帯域を複数(通常4〜8)の帯域(図中、、
及びで示す。)に分割し、各分割チャネルの出力を
別々に符号化、復号化する方式である。
第5図にこのSBC方式の基本的な回路構成を示す。ま
た、第6図(A)〜(E)は第5図の回路の動作を説明
するための図である。以下、第5図、第6図(A)〜
(E)を用いてSBC方式の動作を説明する。
先ず、分析器の動作は次の通りである。マイク(図示せ
ず)等から入力されたアナログ音声信号は、ローパスフ
ィルタ(図示せず)に入力されて所定のサンプリング周
波数の1/2以上の周波数成分を除去された後、A/D変換器
(図示せず)で所定のサンプリング周波数においてアナ
ログ信号からディジタル信号S(n)に変換される。ここで
nはサンプル番号である。このディジタル化された入力
信号S(n)はバンドパスフィルタ50に入力され、第6図
(A)に示す如く特定の帯域成分(ここではW1k−W2k
が抽出される。次にこのバンドパスフィルタ50の出力信
号は乗算器51において第6図(B)に示したW1kなる周
波数をもったコサイン波(cos波)と乗算されることに
よりcos変調が施され、第6図(C)の如く(0−Wk
の基底帯域にシフトされる。このとき生じる2W1k以上の
不要な周波数成分(例えば、第6図(C)で点線で示し
た成分)をローパスフィルタ52によって除去する。この
ようにして得られる信号rk(n)はWk以下の周波数成分し
か必要としないものであるから、2Wkのサンプリング周
波数でサンプリングすれば必要かつ十分な情報が保たれ
る。このためにダウンサンプリング部53によって必要以
上に高いサンプリング周波数を2Wkに落としてダウンサ
ンプリングを行い、このダウンサンプリングした信号を
符号器54で符号化し、符号化された信号を合成器へ伝送
する。
次に、合成器において分析器と全く逆の処理を行うこと
により、分析器から送られてきた信号を復号する。すな
わち、符号化された信号を復号器55によって復号した
後、補間部56によって分析器でダウンサンプリングされ
た信号を元のサンプリング周波数に戻すためにアップサ
ンプリングを行う。この補間部56からの出力信号は、乗
算器57において第6図(D)に示したW1kなる周波数を
もったcos波と乗算されることにより復調され、第6図
(E)に示した如く基底帯域(0−Wk)から再びもとの
周波数帯域(W1k−W2k)に戻された後、バンドパスフィ
ルタ58によって信号中の(W1k−W2k)以外の帯域の成分
を除去する。
このようにして、合成器から信号のk(n)が出力され
る。
上記一連の処理を各分割帯域(チャネル)毎にそれぞれ
行い、最後に全チャネルの出力を加算して出力音声信号
を得る。
以上がSBC方式の基本的な動作内容であるが、第5図の
回路構成を直接装置化することはあまりなく、回路量を
削減するためにバンドパスフィルタ50、58を用いない第
7図のような構成のSBC方式も提案されている。
次に、この第7図の回路の動作を説明する。
先ず、分析器において、ディジタル化された入力信号S
(n)は複素信号ejωkn[ここでω=(W1k+W2k)/
2]にて複素変調される。この複素変調は、乗算器61aに
よるcos変調(変調波はcosωn)、乗算器61bによる
サイン(sin)変調(変調波はsinωn)により行われ
る。乗算器61a、61bの出力は帯域幅(0−ω/2)のロ
ーパスフィルタ62a、62bにそれぞれ入力されフィルタリ
ングされる。このようにして、ローパスフィルタ62aか
らは複素信号ak(n)+jbk(n)の実部ak(n)が、ローパスフ
ィルタ62bからは複素信号ak(n)+jbk(n)の虚部bk(n)
それぞれ出力される。各信号ak(n)、bk(n)はそれぞれダ
ウンサンプリング器63a、63bによって周波数Wkにダウン
サンプリングされた後、符号器64によって符号化され、
合成器側へ伝送される。合成器においては符号化された
信号は復号器65によって復号された後、補間器66a、66b
によって元のサンプリング周波数に戻され、次に帯域幅
(0−ω/2)のローパスフィルタ67a、67bを通してフ
ィルタリングされた後、乗算器68aによるcos波との乗
算、乗算器68aによるsin波との乗算によって復調され、
さらに加算器69で信号のcos成分とsin成分とが加算さ
れ、当該分割帯域の信号が合成される。
上記一連の処理を各分割帯域(チャネル)毎にそれぞれ
行い、最後に全チャネルの出力を加算して出力音声信号
を得る。
以上がSBC方式の動作原理であるが、この方式は音声信
号そのものを符号化する方式に比べ、以下のような特長
がある。
各チャネルの量子化誤差は白色雑音に近く、周波数ス
ペクトル上の全域に広がるが、そのうち各チャネルの帯
域内の雑音だけしか各チャネルには落ちてこないため、
量子化雑音を軽減出来る。
また、各チャネルの量子化誤差はその周波数帯域内の
信号のみに関係し、音声のように低周波成分が大きく、
高周波成分が小さい信号においては、周波数の高い帯域
のチャネルでの誤差は信号全体から見れば僅かな誤差に
しかならない。
さらに音声信号のうち高い周波数の成分は雑音成分が
主であり、この帯域での誤差は聴覚上あまり影響しな
い。
従って、このような性質を考慮して帯域の分割方法や各
チャネルの信号に与える量子化ビット数を設定すること
により、音声信号を直接符号化する方式に比べ約1/2程
度の情報量で実現出来る。すなわち8kHzでサンプリング
されたPCM音声に対し、これを直接例えばADPCM符号化し
た場合約30Kビット/秒程度の情報量が必要であるが、S
BCでは聴覚上ほぼ同品質の合成音が16Kビット/秒前後
の情報量で得ることが出来る。
ところで、先に述べたダウンサンプリングされた信号の
符号化には、適応量子化(Adaptive Quantization,APC
M)や、適応差分量子化(Adaptive Differential Quant
ization,ADPCM)が一般的に用いられるが、以下には最
もよく用いられる適応量子化について説明する。
適応量子化は量子化の幅を入力信号のレベルに応じて適
応的に変えながら量子化する方式で、信号の振幅変化に
対し、量子化する周期が十分に短く、従って相対的に振
幅変化がゆるやかである場合に有効な手法である。
第8図(A)及び(B)はこの適応PCM方式を実現する
ための原理を説明するためのブロック図であり、第8図
(A)に示されるような予測適応方式(前向適応方式:F
eed Forward)と、第8図(B)に示されるような前値
適応方式(後向適応方式:Feed Back)とがある。同図に
おいて、70は乗算器、71、76はゲイン適応制御系、72は
量子化器、73は符号化器、74は復号化器及び75は除算器
である。
予測適応方式では入力信号x(n)のゲインを適応的に
制御するゲイン適応制御系71によって制御された信号y
(n)に対し、量子化器72が量子化を行い、これを符号
化器73によって符号化し、符号化結果c(n)を伝送す
る。従って、入力信号x(n)に乗じてゲインの適応制
御を行ったゲイン適応制御系71の出力G(n)も別途伝
送しなくては受信側で入力信号を再現することは不可能
となる。一方、前値適応方式ではゲインは直前の入力信
号レベルの符号化結果によってのみ制御される。直前の
信号の符号化結果は送信側では直接知られており、また
受信側でも受信された符号値として自動的に検出可能で
ある。従って適応制御のための情報は必要ではない。
このように考えると、ゲイン適応制御系71の出力G
(n)を伝送しなくてよい分、前値適応方式が優れてい
るようであるが、入力信号に対し、量子化器がオーバー
ロードとなることなく、かつ信号対雑音比(S/N比)の
劣化が耳で聞いて検出出来ない範囲になるようゲインを
適応的に制御している予測適応方式では、より適切な量
子化、符号化が行われていることになり、品質は安定し
ているといえる。
さらに一定サンプルを1フレームとして、このフレーム
に対して適応的にゲインを制御するG(f)をそのフレ
ームの各サンプルに対するG(n)の代用値とすればビ
ットレートの増加分は各サンプルに分配され、見かけ上
はそれほど極端なビットレートの増加を招くことなく、
合成音品質の低下を防ぐことが出来る。
この手法はAPCMの改良にはよく用いられ、比較的容易に
実現出来、いわゆるセグメンタルAPCM(SAPCM)と称さ
れる。ここでフレームの長さは入力x(n)が極端に変
化しない程度に選ぶことが必要である。
APCM符号化方式についてその基本概念を以上に述べた
が、入力信号のゲインを制御する代りに、量子化の幅を
直接制御する方式も用いられる。前値適応方式を例にと
って、以下にこの方式を説明する。
これから量子化しようとする入力(n番目の標本値)に
対する量子化の幅をΔ(n)、その直前の量子化の幅Δ
(n−1)で量子化し終った入力の量子化結果のレベル
値をLn-1とするとき、 Δ(n)=Δ(n−1)M(|Ln-1|) と表わす。但し、M(|Ln-1|)は予め表で与えられる
係数である。
この係数の選び方の原理につき説明する。レベル値Ln-1
の絶対値がBビット(符号ビットは除く)符号化による
2B個のレベルの小さい方の半分の範囲(下側の2B-1個の
レベル)にあったときには、入力信号はゆるやかな変化
をする区間にあると考えて、係数Mを1より小とするこ
とによって量子化幅Δ(n)を直前の量子化幅Δ(n−
1)よりさらに狭くし、より細かい量子化によって入力
信号のより微細な変化に追従出来るようにし、量子化雑
音の発生を抑える。逆に|Ln-1|が2B個のレベルの中の
大きい方の半分(上側の2B-1個のレベル)の範囲にあっ
た時は、入力信号が激しく変化している区間にあると考
えて、係数Mを1より大きくすることによって量子化の
幅をさらに広くして波形の、大きくかつ速い変化に追従
出来るようにし、オーバーロード雑音の発生を防ぐ。
SAPCM(セグメンタルAPCM:フレーム処理を用いた予測適
応符号化)でこの量子化の幅を制御する方式を用いる場
合は、例えばフレーム中のデータの振幅最大値を求め、
この値を2B(Bは符号ビットを除いた量子化ビット数)
で割った値を量子化の幅とする。但し、実際上この量子
化幅は限られたビット数で表現して受信側へ送る必要が
あるので、(振幅最大値)/(2B)を一度符号化し、こ
れを受信側へ伝送すると同時に、送信側では再び復号し
て、その復号結果を量子化幅として入力信号の量子化を
行うことになる。
以上述べたようなAPCM方式がダウンサンプルされた信号
の符号化にはよく用いられる。先にも述べたように、AP
CM方式は信号の振幅変化に対して量子化する周期が十分
に短く、相対的振幅変化がゆるやかな場合に有効な手法
である。
従って、音声信号のように信号の振幅変化に対して標本
化周波数が十分に高く(例えば12kHz以上)、標本値が
ゆっくりしか変化しない場合には有効であることは既に
よく知られているが、SBCにおけるダウンサンプルされ
た信号は、その振幅変化が音声信号のように常にゆるや
かではなく、例えば隣り合ったサンプルの振幅の差がダ
イナミックレンジの1/2程度あるといった極端な場合も
ある。
このように振幅変化が常にゆるやかであるとは限らない
信号の符号化に前値適応方式を用いるのは量子化雑音の
増加、S/Nの劣化を招く可能性が多分にあり、好ましい
方式ではない、しかし、前記信号の振幅をいくつかのサ
ンプルにわたって調べてみると、全く無相関でランダム
になっているということではなく、はっきりとした相関
が見られるため、フレーム中の最大振幅より求めた量子
化幅により量子化を行うSAPCM方式を用いることは理に
かなっていると考えられる。
次に、量子化幅の適正化を行う従来のSAPCM方式につき
説明する。第9図は従来のSAPCM方式を実施するための
装置の概略を示すブロック図である。
入力端子81から入力される信号はSBCの周波数分割チャ
ネルの出力の水平成分(cos成分ともいう)或は垂直成
分(sin成分ともいう)とする。
入力信号は、1フレーム分が入力バッファメモリ82に一
度貯えられる。入力バッファメモリに貯えられた1フレ
ーム分入力信号に対し、量子化幅制御部83は量子化幅を
決定する。この量子化幅は、例えば1フレーム中の入力
データ振幅の最大値を求め、この最大値を(入力信号の
符号化結果伝送に与えるビット数)−1ビットで表現し
得る最大値で割って求める。量子化幅制御部83の出力は
量子化幅符号化器84によって、量子化幅伝送に与えるビ
ット数にて符号化され、受信側へ送られる。一方、この
符号化された量子化幅は量子化幅復号化器85にて復号さ
れ、入力信号符号化器86へ送られる。入力信号符号化器
86では、量子化幅復号化器85から送られてきた量子化幅
を用いて、入力バッファメモリ内の1フレーム分の入力
信号を符号化し受信側へ送る。受信側では、量子化幅復
号化器87が送信側から送られてきた符号化された量子化
幅を復号し、受信信号復号化器88へ送る。受信信号復号
化器88は、量子化幅復号化器87から送られてきた量子化
幅を用いて入力信号を符号化した結果である受信信号を
1フレーム分復号化し、その結果を出力端子89へ送る。
(発明が解決しようとする問題点) このような量子化幅の適正化を行う従来のSAPCM技術で
は、SAPCM処理が、1つの周波数分割チャネルに対し、
水平及び垂直の各成分に対して各1つずつあるため、AP
CMに比べ品質の向上はあるものの、量子化幅伝送のため
に生じるビットレートの増大(すなわちビット量の増
大)は、各チャネルの分を合わせると結構な量になる。
この発明の目的は、このような問題点を解決し、SBCに
おいてダウンサンプルされた信号をSAPCM技術を用いて
量子化、伝送する際に量子化幅を伝送するためのビット
量を削減し、少ない情報量で高品質な合成音を得る帯域
分割型音声分析合成装置を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) この目的の達成を図るため、この発明においては量子化
幅決定処理を行うため送信側及び受信側においてそれぞ
れ次のような手段を講じる。
先ず、送信側(或は分析側)においては、 各チャネルの水平成分の振幅最大値と垂直成分の振幅最
大値をフレーム毎に決定する振幅最大値検出部と、 前記水平成分の振幅最大値と垂直成分の振幅最大値を符
号化し対応する量子化幅符号を形成する量子化幅符号化
部と、 前記水平成分の量子化幅符号と垂直成分の量子化幅符号
の大きさを比較する量子化結果判定部と、 前記水平成分の量子化幅符号と垂直成分の量子化幅符号
の差分を演算する差分演算部と、 前記差分を符号化して差分符号を形成する差分符号化器
と、 前記比較により得られた大きい方の量子化幅符号を復号
化する量子化幅復号化部と、 前記差分符号を復号化する差分復号化器と、 前記比較により得られた大きい方の量子化幅符号から前
記復号化により得られた差分を減じる引き算器と、 該引き算器から得られた結果に対応して小さい方の量子
化幅を決める量子化幅復号化部と、 これら2つの量子化幅によって入力信号のAPCM符号化を
行う入力信号符号化器とを具える。また、受信側(或は
合成側)においては、 送信側より送られてきた符号化された大きい方の量子化
幅符号を復号化する量子化幅復号化部と、 送信側より送られてきた差分符号を復号化する差分復号
化器と、 送信側より送られてきた大きい方の量子化幅符号から前
記復号化により得られた差分を減じる引き算器と、 該引き算器から得られた結果に対応して小さい方の量子
化幅を決める量子化幅復号化部と、 前記2つの量子化幅によって送信側より送られてきたAP
CM符号を復号化する受信信号復号化器とを具える。
(作用) このように、この発明は変調に複素変調を用いる帯域分
割型音声分析合成方法において、ダウンサンプルされた
信号を符号化する際に、SAPCM方式を用い、その結果符
号化データの他に合成側へ伝送しなくてはならない量子
化幅を量子化する際のビット割り当ての効率を高め、合
成音の品質を保ちつつ、伝送ビットレートの削減を行う
手段を設けた構成となっている。
SBCの複数個ある周波数分割チャネルの1つのチャネル
に注目した場合、符号化すべき信号は1つのダウンサン
プリング点に対し、水平成分及び垂直成分の2つがある
が、これら両成分の信号の振幅には強い相関が見られ
る。さらに、前記フレームという考え方を導入すると、
このことは一層明らかになり、例えばフレーム内の水平
成分の平均振幅と、垂直成分の平均振幅はほぼ近い値を
示すことが多く、また最大振幅についても同様の傾向が
見られる。この発明は、この性質を利用し、例えば従来
より行われているようにフレーム内の水平成分の最大振
幅より求めた量子化幅と、垂直成分の最大振幅より求め
た量子化幅に必要十分なビット数を割り当てて符号化、
伝送するのではなく、水平成分の最大振幅より求めた量
子化幅と、垂直成分の最大振幅より求めた量子化幅を比
較し、このうちの大きい方には従来どおり必要十分なビ
ット数を割り当てて符号化、伝送し、小さい方は伝送せ
ず、両者の差に対し、従来最大振幅より求めた量子化幅
を符号化、伝送するのに割り当てたビット数よりも少な
いビット数を割り当てて符号化、伝送するもので、これ
によりSAPCMにおける量子化幅伝送のために必要なビッ
ト数を削減することが可能となり、伝送のビットレート
を下げることが出来る。水平成分の量子化幅、垂直成分
の量子化幅と、両者間の差を比べると、後者は前者に比
べ相当小さい。従って、この差分を量子化するために必
要なビット数は量子化幅の伝送のために割り当てたビッ
ト数の半分程度で十分である。
(実施例) 以下、図面を参照してこの発明の帯域分割型音声分析合
成装置の実施例につき説明する。
尚、この発明の装置の構成を、その動作を説明しながら
説明する。
第1図はこの発明の実施例を示す図である。これは入力
信号の変調に複祖変調を用いる帯域分割型音声分析合成
装置のダウンサンプルされた信号をAPCM方式によって符
号化、伝送及び復号化する部分の1つの周波数分割チャ
ネルのブロック図である。従って、入力端子11及び12か
ら入力される信号は、SBCの周波数分割チャネルのダウ
ンサンプルされた信号の水平成分及び垂直成分にそれぞ
れ対応する。
送信側 はじめに送信側の動作について説明する。入力端子11及
び12から入力された信号は1フレーム分がそれぞれの入
力バッファメモリ13及び14に一度貯えられる。入力バッ
ファメモリ13及び14に貯えられた1フレーム分入力信号
を、絶対値算出部15及び16に送り、これら絶対値算出部
15及び16はこれら1フレーム分入力信号に対し、その振
幅絶対値を算出する。
絶対値算出部15及び16によって算出されて出力された入
力信号の振幅絶対値をもとに、振幅最大値検出部17及び
18は水平成分及び垂直成分の各振幅最大値を検出し、そ
の結果を量子化幅符号化部19及び20の量子化幅符号化器
19a及び20aへそれぞれ送る。
量子化幅符号化部19及び20では振幅最大値検出部17及び
18から送られてきた水平成分の入力の振幅最大値と垂直
成分の入力の振幅最大値のそれぞれに基づいて、量子化
幅の符号化を行う。この実施例では、この符号化は量子
化幅符号化テーブルROM19b及び20bを参照することによ
って行う。量子化幅符号化テーブルROM19b及び20bには
第2図に示したように、水平成分及び垂直成分の入力の
振幅最大値のダイナミックレンジに対して対数的に割り
ふった最大値量子化レベルの数値が昇順に格納してあ
る。量子化幅符号化器19a及び20aでは、振幅最大値検出
部17及び18より送られてきた数値を量子化幅符号化テー
ブルROM19b及び20b内の数値と逐次比較し、(最大値量
子化レベル)k-1<(振幅最大値検出部出力値)≦(最
大値量子化レベル)kを満足するとき、振幅最大値検出
部出力値の量子化結果として量子化幅符号kを出力す
る。この量子化幅符号を、量子化結果判定部21と差分演
算部22とへ入力させる。
量子化結果判定部21では、入力された水平及び垂直成分
の2つの量子化結果、すなわち量子化幅符号を比較し、
大きい方の量子化結果を量子化幅復号化部23へ送り、ま
たこの大きい方の量子化結果に基づいて、小さい方の量
子化結果を演算によって求めるため、引き算器24へも送
る。一方、この大きい方の量子化結果は、伝送路31を通
して受信側の量子化幅復号化部40の量子化幅復号化器40
a及び引き算器41へも送られる。
また、この量子化結果判定部21は、入力された2つの信
号のどちらが大きいのかを表わす信号を差分符号化器25
へ送る。差分演算部22では入力された2つの量子化幅符
号の差分を演算し、この結果を差分符号化器25へ送る。
差分符号化器25では必要に応じて(差分符号化のために
割り当てられたビット数−1)ビットで表現し得る数
に、差分演算部22から送られてきた数値にリミッタをか
け、残りの1ビットでは量子化結果判定部21から送られ
てきた水平成分の入力信号の振幅最大値の量子化結果
と、垂直成分の入力信号の振幅最大値の量子化結果との
どちらが大きいかを例えば、 (水平成分の入力の最大値)≧(垂直成分の入力の最大
値)のとき0、 (水平成分の入力の最大値)<(垂直成分の入力の最大
値)のとき1 という具合に表現して、あわせて符号化結果として差分
符号を出力する。この差分符号の出力は差分復号化器26
へ送られる一方、伝送路32を通して受信側の差分復号化
器46へも送られる。
量子化幅復号化部23では量子化結果判定部21より送られ
てきた量子化幅符号を復号する。復号は量子化幅復号化
テーブルROM23bを参照することによって行う。この量子
化幅復号化テーブルROM23bには、第3図に示したよう
に、各最大値量子化レベルに対応する量子化幅が格納さ
れている。量子化幅復号化器23aではこのテーブルROM23
bを参照することにより量子化幅を生成し出力する。こ
の出力は、すなわち大きい方の量子化幅を用いて、フレ
ーム内で振幅が最大であった信号が含まれる成分のAPCM
符号化を行うため、当該出力をマルチプレクサ27へ入力
させる。
差分復号化器26では、差分符号化器25より送られてきた
差分符号から2つの情報を復号する。その1つは水平成
分の入力信号の振幅最大値の量子化結果と、垂直成分の
入力信号の振幅最大値の量子化結果との大小関係であ
り、もう1つは両成分の入力信号の振幅最大値の量子化
結果の差分である。前者は前述したように、1ビットで
表現し得るものであり、容易に復号が可能である。この
復号結果は、マルチプレクサ27へ送られる。
一方、後者は差分演算部22でリミッタ処理を施されてお
り、ただちに整数値として引き算器24へ送られる。
引き算器24では、量子化結果判定部21より比較の結果送
られてきた大きい方の入力信号の振幅最大値の量子化結
果(量子化幅符号)から、差分復号化器26から送られて
きた、両成分の入力信号の振幅最大値の量子化結果の差
分を減じる。この引き算器の結果を量子化幅復号化部28
へ送る。
量子化幅復号化部28では量子化幅復号化部23と同様の手
順で、量子化幅の復号を行う。すなわち、量子化幅復号
化テーブルROM28bを参照し、量子化幅復号化器28aへ入
力された値に対応する量子化幅値を、小さい方の量子化
幅として読み出して、マルチプレクサ27へ送る。この量
子化幅復号化テーブルROM28bは、量子化幅復号化テーブ
ルROM23bと同様に構成されたものである。
次に、マルチプレクサ27について説明する。マルチプレ
クサ27は、差分復号化器26より送られてきた2つの量子
化幅のうちどちらが大きいかの情報をもとに、2つの量
子化幅復号化器23a及び28aより送られてきた2つの量子
化幅をスイッチングして水平成分の入力信号符号化器29
と、垂直成分の入力信号符号化器30へそれぞれ送る。
入力信号符号化器29及び30は、マルチプレクサ27より送
られてきた量子化幅を使用して、入力バッファメモリ13
及び14内の1フレーム分の入力信号を入力信号のAPCM符
号化に割り当てられたビット数にてAPCM符号化し、伝送
路33及び34を通して受信側の受信信号復号化器43及び44
へそれぞれ送る。
受信側 次に、受信側の動作について説明する。量子化幅復号化
部40は、量子化結果判定部21より送られてきた符号化さ
れた量子化幅を復号し、出力する。復号化の手順は、量
子化幅復号化部23と同様であり、量子化幅復号化テーブ
ルROM40bを参照して行う。この量子化幅復号化部40の出
力を、フレーム内で振幅が最大であった信号が含まれる
成分のAPCM復号化に用いるため、マルチプレクサ45へ入
力させる。
差分復号化器42では差分符号化器25より送られてきた差
分符号の中の水平成分の入力信号の振幅最大値の量子化
結果と、垂直成分の入力信号の振幅最大値の量子化結果
との差分を引き算器41へ送ると共に、これら2つの量子
化幅のうちどちらが大きいかを表現したビットの情報を
マルチプレクサ45へ送る。
引き算器41では、送信側の量子化結果判定部21より送ら
れてきた、大きい方の入力信号の振幅最大値の量子化結
果(量子化幅符号)から、差分復号化器42から送られて
きた両成分の入力信号の振幅最大値の量子化結果の差分
を減じる。この引き算器41の結果を量子化幅復号化部46
へ送る。量子化幅復号化部46では、量子化幅復号化部40
と同様の手順で量子化幅の復号を行う。すなわち、量子
化幅復号化テーブルROM46bを参照し、量子化幅復号化器
46aへ入力された値に対応する量子化幅値を、小さい方
の量子化幅として読み出して、マルチプレクサ45へ送
る。この量子化幅復号化テーブルROM46bは、量子化幅復
号化テーブルROM23bと同様に構成したものである。
次に、マルチプレクサ45について説明する。マルチプレ
クサ45は、差分復号化器42より送られてきた2つの量子
化幅のうちどちらが大きいかの情報をもとに、2つの量
子化幅復号化器40a及び46aより送られてきた2つの量子
化幅をスイッチングして水平成分の受信信号復号化器43
と、垂直成分の受信信号復号化器44へそれぞれ送る。
受信信号復号化器43及び44はマルチプレクサ45より送ら
れてきた量子化幅を使用して、送信側より伝送路33及び
34を通してそれぞれ送られてくるAPCM符号を復号し、出
力端子47及び48へ送る。
この発明は上述した実施例にのみ限定されるものではな
く、この発明の範囲を越えない限度において多くの変形
または変更を行い得る。例えば、量子化幅符号化部を量
子化幅符号化器と量子化幅符号化テーブルROMを以って
構成した例を説明したが、この構成に何等限定されるも
のではない。また、量子化幅復号化部についても上述し
た実施例にのみ限定されるものではない。また、第1図
にブロックで示した各構成成分は、従来の電子技術を用
いてハード的に及びまたはソフト的に容易に構成するこ
とが出来る。
さらに、上述した実施例では、通信系に即して説明した
が、第1図の伝送路31〜34を通して送信側から受信側へ
送った符号を、例えば半導体メモリへ記憶しておくこと
により、高品質な音声を低ビットレートにて半導体メモ
リへ録音することが可能である。
(発明の効果) 以上、詳細に説明したように、この発明によれば、SAPC
M方式にてSBCのダウンサンプルされた信号を符号化して
伝送或はメモリへ記憶する際に、量子化幅の伝送及び記
憶に割り当てるビット数を削減出来るため、伝送及び記
憶のビットレートを下げることが可能である。さらにこ
の発明によって削減したビット数をダウンサンプルされ
た信号の符号化に割り当てれば伝送及び記憶する音声の
高品質化が期待出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の帯域分割型音声分析合成装置の一実
施例を示すブロック図、 第2図は第1図の装置に用いる量子化幅符号化テーブル
ROMの説明図、 第3図は第1図の装置に用いる量子化幅復号化テーブル
ROMの説明図、 第4図は帯域分割型音声分析合成方式(SBC方式)の説
明図、 第5図はSBC方式の従来の基本的ブロック構成図、 第6図は第5図のSBC方式の動作原理説明図、 第7図はSBC方式の従来の他の基本的ブロック構成図、 第8図は適応量子化(APCM)方式の原理説明のためのブ
ロック図、 第9図は量子化幅の適正化を行うSAPCM方式の原理説明
のためのブロック図である。 11、12……入力端子 13、14……入力バッファメモリ 15、16……絶対値算出部 17、18……振幅最大値検出部 19、20……量子化幅符号化部 19a、20a……量子化幅符号化器 19b、20b……量子化幅符号化テーブルROM 21……量子化結果判定部 22……差分演算部 23、28、40、46……量子化幅復号化部 23a、28a、40a、46a……量子化幅復号化器 23b、28b、40b、46b……量子化幅復号化テーブルROM 24、41……引き算器、25……差分符号化器 26、42……差分復号化器、 27、45……マルチプレクサ 29、30……入力信号符号化器 31、32、33、34……伝送路 43、44……受信信号復号化器 47、48……出力端子。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各帯域のダウンサンプリングされた信号を
    SAPCM方式を用いてAPCM符号化、伝送或は記憶及びAPCM
    復号化する帯域分割型音声分析合成装置において、 量子化幅決定処理を行うため、送信側において、 各チャネルの水平成分の信号の振幅最大値と垂直成分の
    信号の振幅最大値をフレーム毎に決定する振幅最大値検
    出部と、 前記水平成分の振幅最大値と垂直成分の振幅最大値を符
    号化し対応する量子化幅符号を形成する量子化幅符号化
    部と、 前記水平成分の量子化幅符号と垂直成分の量子化幅符号
    の大きさを比較する量子化結果判定部と、 前記水平成分の量子化幅符号と垂直成分の量子化幅符号
    の差分を演算する差分演算部と、 前記差分を符号化して差分符号を形成する差分符号化器
    と、 前記比較により得られた大きい方の量子化幅符号を復号
    化する量子化幅復号化部と、 前記差分符号を復号化する差分復号化器と、 前記比較により得られた大きい方の量子化幅符号から前
    記復号化により得られた差分を減じる引き算器と、 該引き算器から得られた結果に対応して小さい方の量子
    化幅を決める量子化幅復号化部と、 これら2つの量子化幅によって入力信号のAPCM符号化を
    行う入力信号符号化器とを具え、 受信側において、 送信側より送られてきた符号化された大きい方の量子化
    幅符号を復号化する量子化幅復号化部と、 送信側より送られてきた差分符号を復号化する差分復号
    化器と、 送信側より送られてきた大きい方の量子化幅符号から前
    記復号化により得られた差分を減じる引き算器と、 該引き算器から得られた結果に対応して小さい方の量子
    化幅を決める量子化幅復号化部と、 前記2つの量子化幅によって送信側より送られてきたAP
    CM符号を復号化する受信信号復号化器とを具える ことを特徴とする帯域分割型音声分析合成装置。
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