JPH0693167A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物Info
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- JPH0693167A JPH0693167A JP25448991A JP25448991A JPH0693167A JP H0693167 A JPH0693167 A JP H0693167A JP 25448991 A JP25448991 A JP 25448991A JP 25448991 A JP25448991 A JP 25448991A JP H0693167 A JPH0693167 A JP H0693167A
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Abstract
薬品性を合わせもつ熱可塑性樹脂組成物を提供する。 【構成】以下に定義されるグラフト共重合体(A)7〜
95重量%及び共重合体(B)5〜93重量%(但し、
(A)及び(B)の合計は100重量%)の合計100
重量部に対してテルペンフェノール共重合体0.5〜1
5重量部を含有する。グラフト共重合体(A)は、共役
ジエン系ゴム(A1)10〜70重量%、シアン化ビニ
ル単量体成分(A2)及び芳香族ビニル単量体成分(A
3)30〜90重量%(但し、(A1)〜(A3)の合
計は100重量%)とから成り、(A2)及び(A3)
成分に対し、(A2)成分の割合が50〜90重量%、
(A3)成分の割合が10〜50重量%である。共重合
体(B)は、シアン化ビニル単量体成分(B1)50〜
90重量%及び芳香族ビニル単量体成分(B2)10〜
50重量%から成る(但し、(B1)及び(B2)の合
計は100重量%である)
Description
関するものであり、詳しくは、優れた透明性、ガスバリ
アー性、耐衝撃性、耐薬品性を合わせもつ熱可塑性樹脂
組成物に関するものである。
強化スチレン系共重合体組成物は、良好な成形性と優れ
た機械的特性を有する熱可塑性樹脂として知られてい
る。また、ABS樹脂のガスバリヤー性および耐薬品性
を改良するため、ABS樹脂中のアクリロニトリル成分
の配合割合を増加させたグラフト共重合体の製造方法が
知られている(例えば、特開昭47−5594号公報参
照)。更に、本発明者等により、共役ジエン系ゴム、高
割合のシアン化ビニル単量体成分および少割合の芳香族
ビニル単量体成分より成るグラフト共重合体と、高割合
のシアン化ビニル単量体成分および少割合の芳香族ビニ
ル単量体成分より成る共重合体とを含有して成るグラフ
ト共重合体組成物が提案されている(特開平1−272
655)。斯かるグラフト共重合体組成物は、共重合体
相互間の相溶性およびゴム粒子の分散性が良好であり、
透明性に優れ、耐薬品性および耐衝撃性と成形性とのバ
ランスに優れている。
従来技術によって得られた組成物は、ガスバリアー性、
耐衝撃性、耐薬品性については優れているものの、成形
品の透明度という点では更なる改良が望まれている。本
発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その目的
は、優れた透明性、ガスバリアー性、耐衝撃性、耐薬品
性を合わせもつ熱可塑性樹脂組成物を提供することにあ
る。
は、以下に定義されるグラフト共重合体(A)7〜95
重量%及び共重合体(B)5〜93重量%(但し、
(A)及び(B)の合計は100重量%)の合計100
重量部に対してテルペンフェノール共重合体0.5〜1
5重量部を含有して成ることを特徴とする熱可塑性樹脂
組成物に存する。グラフト共重合体(A)は、共役ジエ
ン系ゴム(A1)10〜70重量%、シアン化ビニル単
量体成分(A2)及び芳香族ビニル単量体成分(A3)
30〜90重量%(但し、(A1)〜(A3)の合計は
100重量%)とから成り、(A2)及び(A3)成分
に対し、(A2)成分の割合が50〜90重量%、(A
3)成分の割合が10〜50重量%である。共重合体
(B)は、シアン化ビニル単量体成分(B1)50〜9
0重量%及び芳香族ビニル単量体成分(B2)10〜5
0重量%から成る(但し、(B1)及び(B2)の合計
は100重量%である)
発明の組成物に使用するグラフト共重合体(A)につい
て説明する。グラフト共重合体(A)は、実質的に、共
役ジエン系ゴム(A1)、シアン化ビニル単量体成分
(A2)及び芳香族ビニル単量体成分(A3)とから成
る。
%以上の共役ジエン系単量体と50重量%未満の共重合
可能なビニル単量体とを共重合して得られるラテックス
を言う。共役ジエン系単量体としては、例えば、ブタジ
エン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、クロロプレ
ン等が挙げられる。これらは、1種または2種以上の混
合物として使用される。また、上記共役ジエン系単量体
と共重合可能なビニル単量体としては、後記するシアン
化ビニル単量体、後記する芳香族ビニル単量体、メチル
メタクリレート、メチルアクリレート等の単量体が挙げ
られる。また、場合によっては、少量のジビニルベンゼ
ン、エチレングリコールジメタクリレート等の多官能性
単量体を使用することもできる。これらは、1種または
2種以上の混合物として使用される。
体とした公知の乳化重合法を採用し、乳化剤および重合
触媒の種類および量、それらの添加方法、単量体混合物
の添加方法(回分、分割、連続方式等)等公知の乳化重
合条件を適宜選択して製造することができる。共役ジエ
ン系ゴムは、そのゴム粒子径が0.05μmないし0.
50μmのものを用いるのが好ましい。
中の共役ジエン系ゴム(A1)の割合は、10〜70重
量%でなければならない。共役ジエン系ゴム(A1)の
割合が10重量%未満の場合は、グラフト重合体(A)
の耐衝撃性が低下し、本発明の目的とする組成物が得ら
れ難く、また、本発明の組成物を耐衝撃性付与剤として
の用途に供する場合にその効果が充分ではない。共役ジ
エン系ゴム(A1)の割合が70重量%を越える場合
は、グラフト共重合体(A)のグラフト率が小さくな
り、ゴム粒子の分散性およびゴム効率(同一ゴム含有率
の組成物の耐衝撃性)等が低下する。
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロア
クリロニトリル等が挙げられる。これらは、1種または
2種以上の混合物として使用される。また、芳香族ビニ
ル単量体(A3)としては、スチレン、α−メチルスチ
レン等のα−アルキルスチレン、p−メチルスチレン等
の核置換アルキルスチレン、ハロゲン化スチレン、ビニ
ルナフタリン等が挙げられる。これらは、1種または2
種以上の混合物として使用される。また、本発明におい
ては、本発明の樹脂組成物の性質を損なわない範囲にお
いて、少量の他の単量体成分、例えば、メチルメタクリ
レート、メチルアクリレート等の成分をグラフト共重合
体(A)中に導入してもよい。
分(A2)及び芳香族ビニル単量体成分(A3)中のシ
アン化ビニル単量体成分(A2)の割合は、50〜90
重量%でなければならない。シアン化ビニル単量体成分
の割合が50重量%未満の場合は、グラフト共重合体
(A)に目的とする耐薬品性、ガスバリアー性等の物性
を付与することができず、また、90重量%を超える場
合は、本発明に係る熱可塑性樹脂組成物の成形性、加熱
時着色性等の性質が低下する。シアン化ビニル単量体の
好ましい割合は、60〜90重量%である。
分(A2)及び芳香族ビニル単量体成分(A3)中の芳
香族ビニル単量体成分(A3)の割合は、10〜50重
量%でなければならない。芳香族ビニル単量体成分の割
合が10重量%未満の場合または50重量%を越える場
合は、いずれも、グラフト共重合体(A)の耐薬品性、
ガスバリアー性、成形性、加熱時着色性等の物性が低下
する。
は、共役ジエン系ゴム(A1)にシアン化ビニル単量体
成分(A2)及び芳香族ビニル単量体成分(A2)より
なる単量体混合物を所定の割合で添加し、乳化重合法に
よりグラフト重合を行なうことにより製造することがで
きる。この乳化重合法は、前記の共役ジエン系ゴムの製
造の場合と同様に、公知の乳化重合条件を適宜組み合わ
せて行なうことができる。
法は好ましい方法である。すなわち、共役ジエン系ゴム
(A1)とシアン化ビニル単量体(A2)及び芳香族ビ
ニル単量体(A3)の単量体混合物とを準備し、単量体
混合物を次の表1に示すように分割し、2工程に分けて
添加する。
%相当量の共役ジエン系ゴム(A1)に23〜89.5
重量%相当量の単量体混合物(A2+A3)を添加し、
乳化重合法により、グラフト重合を行なう。次に、第2
工程において、第1工程を終了した重合系に、更に、
0.5〜7重量%相当量の単量体(A3)を添加し、グ
ラフト重合を続けて行なう。乳化重合法により、製造さ
れたグラフト共重合体ラテックスは、その後、公知の後
処理工程を経てグラフト共重合体(A)とされる。
3)の使用量が23〜89.5重量%相当量の範囲を外
れた場合は、得られるグラフト共重合体(A)の物性が
変化して、目的とするものが得られ難くなる。また、第
2工程における単量体(A3)の使用量が0.5重量%
未満の場合は、ラテックス安定性およびグラフト共重合
体(A)の組成均一性を改善することが困難である。7
重量%を超える場合は、グラフト共重合体(A)中のシ
アン化ビニル単量体の含有率が低下するので好ましくな
い。
(B)について説明する。共重合体(B)は、実質的
に、シアン化ビニル単量体成分(B1)及び芳香族ビニ
ル単量体成分(B2)より成る。そして、シアン化ビニ
ル単量体成分(B1)及び芳香族ビニル単量体成分(B
2)に対し、シアン化ビニル単量体成分(B1)の割合
は50〜90重量%、芳香族ビニル単量体成分(B2)
の割合は10〜50重量%であることが必要である。共
重合体(B)は、本発明に係る熱可塑性樹脂組成物に優
れた耐薬品性、ガスバリアー性および成形性を発揮さ
せ、そして、成形性の向上により樹脂焼け等の加熱時着
色を防ぐ機能を果たす。
ビニル単量体(B2)としては、前記のグラフト重合体
(A)の構成成分として例示したものと同様のものが挙
げられる。また、本発明の樹脂組成物の性質を損なわな
い範囲において、少量の他の単量体成分、例えば、メチ
ルメタクリレート、メチルアクリレート等の成分をグラ
フト共重合体(B)中に導入してもよい。本発明におい
て、共重合体(B)中の上記各ビニル単量体の割合は、
上記の通りであり、上記の範囲を外れる場合は、共重合
体(B)の特性が変化し、目的とする本発明の組成物を
得ることができない。
法、懸濁重合法等の公知の重合方法および条件を適宜選
択して製造することができ、回分または連続方式のいず
れであてもよい(製造方法の詳細は、例えば特開昭62
−1720号公報参照)。そして、重合方法および条件
を適宜選択することにより、組成が実質的に均一である
重合体(B)を製造することができ、熱時の着色や不透
明の問題を回避することができる。
び共重合体(B)を構成する単量体の組成は、各々前記
で限定された範囲内にあればよく、全く同一であること
を必要としない。しかし、組成が著しく相違するのを避
けることは、両共重合体の相溶性、透明性等の物性の観
点から好ましい。
ェノール共重合体(C)について説明する。テルペンフ
ェノール共重合体(C)としては、環球法軟化点100
〜160℃、平均分子量600〜1100のテルペンフ
ェノール共重合体が好適に使用される。例えば、ヤスハ
ラケミカル株式会社よりYSポリスター及びマイティエ
ースGなる商品名で入手できるものがこれに該当する。
環球法軟化点が100℃未満のテルペンフェノール共重
合体を使用した場合は、組成物の衝撃強度が充分ではな
く、また、成形時に金型表面へのテルペンフェノール共
重合体のブリードによる汚れが発生し易い。一方、環球
法軟化点が160℃を超えるテルペンフェノール共重合
体はその製造が技術的に困難である。なお、テルペン重
合体(ホモポリマー)を使用した場合には、透明性の良
好な組成物は得られない。
(A)、共重合体(B)及びテルペンフェノール共重合
体(C)の使用割合について説明する。本発明の熱可塑
性樹脂組成物においては、グラフト共重合体(A)を7
〜95重合%、共重合体(B)を5〜93重量%の割合
で使用する必要がある(但し、(A)及び(B)の合計
は100重量%)。そして、グラフト共重合体(A)及
び共重合体(B)の合計100重量部に対し、テルペン
フェノール共重合体(C)を0.5〜15重量部の割合
で使用することが必要である。
る場合は、目的とする本発明の組成物は得られない。す
なわち、グラフト共重合体(A)の使用割合が7重量%
未満の場合は、組成物の耐衝撃性が劣り、95重量%を
超える場合は、成形性が悪化する。また、共重合体
(B)の使用割合が5重量%未満の場合は、組成物の成
形性が悪化し、93重量%を超える場合は、耐衝撃性が
低下する。また、テルペンフェノール共重合体(C)の
使用割合が0.5重量部未満の場合は、透明性の改良効
果や耐衝撃性の向上が充分でなく、15重量部を超える
場合は、成形品に層状剥離が起こり耐衝撃性および透明
性が共に急激に低下する。
グラフト共重合体(A)、共重合体(B)及びテルペン
フェノール共重合体(C)を秤量したのち混合処理する
ことにより得られる。そして、混合物を更に溶融混練処
理するのが好ましい。混合混練は、公知の方法に従って
実施でき、混練温度は、組成物が樹脂焼けを起こさない
範囲で選択される。なお、混練機としては、一軸押出機
または二軸押出機等の押出機、バンバリーミキサー、加
圧ニーダー、プラベンダー等を使用することができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物には、樹脂としての性質を
阻害しない種類および量の潤滑剤、離型剤、可塑剤、着
色剤、帯電防止剤、難燃化剤、紫外線吸収剤、酸化防止
剤、光安定剤、充填剤等の各種樹脂添加剤を適宜組み合
わせて添加することができる。
法、押出成形法、プレス成形法等の各種加工方法によっ
て、家庭電機部品、工業部品、自動車部品、雑貨包装用
品等の成形品に加工され、優れた透明性、耐薬品性、ガ
スバリアー性および耐衝撃性が要求される用途に好適に
使用することができる。
が、本発明は、その要旨は超えない限り、以下の実施例
に限定されるものではない。なお、以下の例において
「部」とあるのは「重量部」を表わす。
−ドデシルメルカプタン2.3部を秤量し混合し、単量
体混合物を調製した。攪拌装置、還流冷却器、温度計、
助剤添加装置を備えた5リットルガラス製フラスコに、
ポリブタジエンゴムラテックス50部(固形分量)(固
形分濃度40重量%、ゴム粒子径0.1μm)、アルキ
ルジフェニルエーテルスルホン酸ソーダ3.0部、脱イ
オン水を仕込み、水の合計量を200部とし、窒素気流
下、攪拌しながら内温を65℃に昇温した。
水溶液(0.09部の過硫酸カリウムを含む)を添加
し、同温度で上記単量体混合物の連続添加を始め、グラ
フト重合を開始した。重合開始直後から4時間までの
間、上記単量体混合物を一定添加速度で重合系に添加し
た。また、重合開始後の30分後から4時間30分まで
の間は、過硫酸カリウム水溶液(0.17部の過硫酸カ
リウムを含む)を一定添加速度で重合系に連続して添加
した。重合開始から4時間後に、単量体混合物の添加を
終了し、第1工程のグラフト重合を終了した。
加を続けながら、引き続き、第1工程の装置をそのまま
用いて第2工程のグラフト重合に移行した。重合系を6
5℃に保持し、スチレン3.3部の連続添加を始め、第
2工程のグラフト重合を開始した。第2工程の重合開始
直後から1時間までの間、スチレンを一定速度で重合系
に添加した。
時間、同温度で重合を続け、グラフト重合を完結終了し
た。得られたグラフト共重合体ラテックスを95℃に加
温した4重量%硫酸マグネシウム水溶液中に滴下して塩
析し、脱水、乾燥して粉末状のグラフト共重合体(A)
を得た。グラフト共重合体(A)のゴム含有率は50重
量%、ゴムを除いた構成成分中のアクリロニトリル含有
率は70重量%であった。
ファウドラー翼型攪拌装置、温度計、原料助剤添加装置
を備えた30リットル耐圧重合槽に、以下の[表2]に
示す原料助剤を仕込み、重合系内を窒素ガスで置換し
た。
濁安定剤)0.03部 硫酸ナトリウム 0.4部 脱イオン水 70部
し、少量のスチレンに溶解した1−t−ブチル−アゾ−
1−シアノシクロヘキサン0.15部を添加し、同温度
で重合を開始した。重合開始直後から4時間30分の
間、スチレン27部を一定速度で重合系に連続添加し
た。同時に、重合系の温度を4時間30分かけて128
℃に昇温した。重合開始から4時間30分後に、スチレ
ンの重合系への連続添加を終了し、続いて、重合系の温
度を45分間かけて145℃まで昇温した。
温度を145℃に維持しながら、更に1時間ストリッピ
ングを行なった。このストリッピングを終えた懸濁系を
降温冷却し、濾別、水洗、乾燥し、組成が実質的に均一
なビーズ状の共重合体(B)を得た。共重合体(B)の
アクリロニトリル含有比率は66重量%、くもり度(ヘ
ーズ)は3%であった。
合体(B)と下記に示すテルペンフェノール共重合体
(C1)〜(C3)とを原料として熱可塑性樹脂組成物
を得た。また、比較例においては、下記に示す水添テル
ペン重合体も使用した。
化点145度、平均分子量1050) <テルペンフェノール共重合体C2> マイティエースG125(ヤスハラケミカル製、環球法
軟化点125℃、平均分子量600、OH基:1分子当
り1.7)
軟化点150℃、平均分子量700、OH基:1分子当
り1.7) <水添テルペン重合体> クリアロンB140(ヤスハラケミカル製、環球法軟化
点140℃、平均分子量980)
従い、40mm径一軸押出機を用いてベントから脱揮し
ながら混練し、熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製し
た。上記のペレットから、射出成形機およびプレス成形
機により、物性測定用の試験片を成形した。そして、ペ
レットについてメルトフローレートを測定し、射出成形
試験片について、アイゾット衝撃強さ、黄色度および曇
り度(ヘイズ)を測定し、また、プレス成形試験片につ
いて耐薬品性を測定した。結果を表3及び表4に示す。
なった。 (1)メルトフローレート(g/10分) JIS K7210に準拠して測定した。 (2)アイゾット衝撃強さ(Kg・cm/cm) JIS K7110(ノッチ付)に準拠して測定した。 (3)黄色度 SMカラーコンピューター(スガ試験機製、SM−4−
CH)を用い、YI値として求めた。
M−2DP)を用いて求めた。厚さ2.6mmの射出成
形試験片について測定した。 (5)耐薬品性 ベンディングフォーム法により、エチルアルコールに対
する亀裂発生の臨界歪値を測定した。プレス成形試験片
(厚さ2mm、巾3.5mm、長さ230mm)につい
て測定し、臨界歪値0.6%以上を耐薬品性良好と判断
した。
が次の点で優れていることが明らかである。 (1)透明性に優れており、且つ、エチルアルコールに
対して優れた耐薬品性を示す(実施例1〜6参照)。 (2)成形性の目安となるメルトフローレート及び耐衝
撃性が良好であり、且つ、両者のバランスが優れている
(実施例1〜6参照)。 (3)各構成成分の間で相溶性が良好に保持されている
ために成形品の外観が良好である(実施例1〜6及び比
較例3〜6参照)。 (4)成形時の変色の度合い(黄色度)が小さく、特
に、彩度の大きな着色成形品の製造に有利である(実施
例1〜6及び比較例1)。
うに特別に顕著な効果を奏し、その産業上の利用価値は
極めて大である。 (1)グラフト共重合体(A)及び共重合体(B)の両
者の構成成分として、高割合のシアン化ビニル単量体成
分を含有しているため、優れた耐薬品性およびガスバリ
アー性を発揮する。 (2)グラフト共重合体(A)、共重合体(B)及びテ
ルペンフェノール共重合体(C)の三者間の相溶性が良
好であり、共役ジエン系ゴムのゴム粒子の分散性が優れ
ているため、耐衝撃性および成形性が良好であり且つこ
れらの物性バランスが優れている。 (3)高割合のシアン化ビニル単量体成分と少割合の芳
香族ビニル単量体成分とが実質的に均一組成となってい
るでヘーズが少なく、且つ、テルペンフェノール共重合
体を適当量加えたことにより、共役ジエンゴムが存在す
るにも拘わらず、透明性が極めて良好である。 (4)グラフト共重合体(A)の配合量を変化させるこ
とにより、目的の物性に合わせて共役ジエン系ゴムのゴ
ム含有率を容易に選択することができる。
濁安定剤)0.03部 硫酸ナトリウム 0.4部 脱イオン水 70部
なった。 (1)メルトフローレート(g/10分) JIS K7210に準拠して測定した。 (2)アイゾット衝撃強度(Kg・cm/cm) JIS K7110(ノッチ付)に準拠して測定した。 (3)黄色度 SMカラーコンピューター(スガ試験機製、SM−4−
CH)を用い、YI値として求めた。
Claims (1)
- 【請求項1】 以下に定義されるグラフト共重合体
(A)7〜95重量%及び共重合体(B)5〜93重量
%(但し、(A)及び(B)の合計は100重量%)の
合計100重量部に対してテルペンフェノール共重合体
0.5〜15重量部を含有して成ることを特徴とする熱
可塑性樹脂組成物。グラフト共重合体(A)は、共役ジ
エン系ゴム(A1)10〜70重量%、シアン化ビニル
単量体成分(A2)及び芳香族ビニル単量体成分(A
3)30〜90重量%(但し、(A1)〜(A3)の合
計は100重量%)とから成り、(A2)及び(A3)
成分に対し、(A2)成分の割合が50〜90重量%、
(A3)成分の割合が10〜50重量%である。共重合
体(B)は、シアン化ビニル単量体成分(B1)50〜
90重量%及び芳香族ビニル単量体成分(B2)10〜
50重量%から成る(但し、(B1)及び(B2)の合
計は100重量%である)
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP03254489A JP3107607B2 (ja) | 1991-09-06 | 1991-09-06 | 熱可塑性樹脂組成物 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03254489A JP3107607B2 (ja) | 1991-09-06 | 1991-09-06 | 熱可塑性樹脂組成物 |
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ID=17265764
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JP03254489A Expired - Lifetime JP3107607B2 (ja) | 1991-09-06 | 1991-09-06 | 熱可塑性樹脂組成物 |
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Country | Link |
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-
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- 1991-09-06 JP JP03254489A patent/JP3107607B2/ja not_active Expired - Lifetime
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