JPH0692869A - 共有結合された剤を放出するための重合体性担体 - Google Patents

共有結合された剤を放出するための重合体性担体

Info

Publication number
JPH0692869A
JPH0692869A JP4324565A JP32456592A JPH0692869A JP H0692869 A JPH0692869 A JP H0692869A JP 4324565 A JP4324565 A JP 4324565A JP 32456592 A JP32456592 A JP 32456592A JP H0692869 A JPH0692869 A JP H0692869A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymeric carrier
agent
group
amino acid
polymeric
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4324565A
Other languages
English (en)
Inventor
Ananthachari Srinivasan
スリニバサン アナンザチャーリー
Vivekananda M Vrudhula
エム ブラドフラ ビベカナンダ
Diana I Brixner
アイ ブリックナー ダイアナ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEOOKUSU CORP
Poniard Pharmaceuticals Inc
Original Assignee
NEOOKUSU CORP
Poniard Pharmaceuticals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEOOKUSU CORP, Poniard Pharmaceuticals Inc filed Critical NEOOKUSU CORP
Publication of JPH0692869A publication Critical patent/JPH0692869A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 診断/治療およびキレート剤が切断可能なリ
ンカーを経由して直接に共有結合され得るか、あるいは
側鎖の化学的修飾後切断可能なリンカーを経由して共有
結合され得る側鎖を任意の組み合せで含有する一組のα
−アミノ酸を包含する化学的に定義された重合体性担
体。α−アミノ酸側鎖と剤との間重合体性担体中ヒドラ
ゾン、ジサルファイドおよびエステル結合が任意の組み
合せで存在し得る。担体中の側鎖と剤との間の特別な共
有結合の存在は、α−アミノ酸の側鎖に存在する官能基
および剤に存在する官能基により定められる。剤が共有
結合していない側鎖を有するα−アミノ酸は、重合体性
担体に連結された巨大分子間の相互作用を最小限とする
ためのスペーサーとして働くことがてきる。更に、剤が
共有結合していない帯電もしくは親水性側鎖を有するα
−アミノ酸は重合体性担体に増大された溶解性を付与す
ることができる。 【効果】 本発明の担体は生体内での像形成および治療
に有用な特性を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は生体内像形成および治療
に有利な特性を提供する化学的に定義された重合体性担
体に関する。重合体性拒体は、(i)診断および治療分
子ならびに(ii)診断または治療放射性核種を結合し
得るキレート剤に共有結合されている側鎖を含有するα
−アミノ酸からなる。
【0002】
【先行技術】潰瘍細胞表面での高度の抗原に対する特異
性および親和性に因り、ガン性組織に局在化するモノク
ロナール抗体が開発された。この開発により、もし該抗
体が診断および治療剤と結合させることができれば、臨
床応用の見込が増大した。抗体の高度の特異性により、
抗体は診断または治療剤をガン部位に送達するための標
的分子として候補物を望ましいものとなる。
【0003】かかる薬剤を抗体に直接結合させると残念
ながら免疫反応性を弱めてしまう。抗体の何らかの誘導
体化はその免疫反応性を弱める。従って、診断剤または
治療剤に多重結合している抗体は特異性の低い抗体であ
る。現在、診断および治療放射性核種と結合しているキ
レート剤が直接抗体に結合されている。これは抗体から
の放射性核種の制御された放出をできなくしてしまう。
抗体分子のサイズが大きいので、通常の検出技術を用い
て抗体に対するキレート剤の結合の正確な性状を測定す
ること、および抗体に結合されているキレート剤の数を
測定することは難しい。このような正確な情報の欠除に
より、キレート剤の法制上の認可を得るのに問題が生じ
る。監督官庁は、認可を受けるすべての物質は体内に導
入されるべき物質の構造を明瞭に特定している情報を伴
っていなければならない旨要求している。必要なこと
は、大量の診断および治療剤を運ぶための最小の部位で
標的分子例えば抗体を誘導体化するアプローチである。
また、抗体に対するキレート剤結合の性状および抗体に
結合されたキレート剤の数を測定し得るアプローチが必
要とされる。
【0004】〔発明の構成〕
【課題を解決するための手段】本発明によれば、化学的
に定義された重合体性担体が提供される。本発明は診断
/治療およびキレート剤が切断可能なリンカーを経由し
て共有結合され得る側鎖を任意の組み合せで含有する一
連のα−アミノ酸を包含している。これらの剤は切断可
能なリンカーを経由して側鎖に直接共有結合することが
できるか、あるいは側鎖の化学的修飾後に切断可能なリ
ンカーを経由して側鎖に共有結合することができる。ヒ
ドラゾン、ジサルファイドおよびエステル結合が任意の
組み合せでα−アミノ酸の側鎖と剤との間の重合体性担
体に存在することができる。重合体性担体中の側鎖と剤
との間の特別な共有結合の選択はα−アミノ酸側鎖中の
官能基と剤中の反応性官能基により決定される。剤が共
有結合しない側鎖を有するα−アミノ酸は重合体性担体
に連結されている粗大分子間の相互作用を最小限とする
スペーサーとして作用することができる。更に、剤が共
有結合しない帯電したかもしくは親水性側鎖を有するア
ミノ酸は重合体性担体に増大した溶解性を付与し得る。
【0005】重合体性担体について任意であるN−末端
保護基には、標準アミン保護基のいずれもが包含され
る。標的分子への重合体性担体の連結について任意であ
るC−末端共役基には、当該分野で知られているすべて
の共役基が包含される。重合体性標的分子の有効な連結
を提供するために、スペーサー基がα−アミノ酸と共役
基との間の重合体性担体に存在する。スペーサー基は担
体のC−末端に付加した任意の剤による連結に対して任
意の立体障害を提供する。これらのスペーサー基は末端
アミノ酸例えばγ−アミノ酪酸(Aba)である。共役
基の不存在下では、スペーサー基例えばそのカルボキシ
基を経由したAbaは重合体性担体を標的分子に連結さ
せることができる。重合体性担体を構成するペプチドは
α−アミノ酸から通常の溶液法によりまたは固相ペプチ
ド合成により製造される。これらのペプチドは、誘導体
化診断/治療剤および診断および治療放射性核種に結合
するキレート剤を運ぶよう修飾されている。これらの剤
は標的部位で、あるいは細胞による取込み後に放出され
得る。
【0006】本発明により多くの利点が生じる。重合体
性担体は最大数の剤を運ぶことができ、一方最小数の部
位で標的分子を誘導体化することができる。それで、標
的分子の生物学的活性は、多剤に連結されていても、高
いレベルに維持される。例えば、抗体中の結合が少いほ
ど、その特異性は高くなる。標的分子に連結されている
重合体性担体から剤が放出され得る速度は、重合体担体
中の共有結合の性状を調節することにより制御される。
例えば、共有結合の安定性を調節することによりあるい
は重合体性担体で異ったタイプの共有結合を使用するこ
とにより、剤は種々の速度で放出される。これは疾病が
長期の診断あるいは治療の適用を必要とする際に特に重
要である。
【0007】同一または異っていてもよい多剤が重合体
性担体に連結されている。同一の剤が種々の速度で放出
され得るだけではなく、同一標的部位で異った剤が種々
の速度で放出され得る。重合体性担体はその共有結合し
た剤と共に標的分子と比較して比較的小さい分子であ
る。それ故、重合体性担体を連結させる前に、通常の検
知技術で標的分子に対する剤の結合の正確な性状を予め
測定することができる。更に、放射能標識技術により、
標的分子に結合している重合体性担体の正確な数を測定
することができる。
【0008】本発明は、標的分子への診断/治療および
キレート剤のローディングを増大させる化学的に定義さ
れる重合体性担体に関する。重合体性担体は、切断可能
なリンカーを経由して剤に共有結合し側鎖を包含する任
意の組み合せの2乃至約18のα−アミノ酸の一組を包
含している。切断可能なリンカーを経由して重合体性担
体に共有結合されている剤の数は2乃至約18である。
この数は、切断可能なリンカーを経て剤に共有結合する
のに利用可能な重合体性担体中のα−アミノ酸側鎖の数
により定められる。
【0009】本発明で使用される「重合体性担体」なる
用語はペプチド担体を意味する。側鎖が剤と共有結合し
ないα−アミノ酸は重合体性担体のスペーサーとして機
能することができる。これらのスペーサーは修飾された
α−アミノ酸に連結された剤の間の任意の非結合相互作
用を減少させる。スペーサーとして働くのに加えて、剤
に共有結合されていない帯電もしくは親水性側鎖を有す
るα−アミノ酸は重合体性担体に増大した溶解性を付与
することができる。重合体性担体は任意にそのN−末端
で保護基およびそのC−末端で任意に共役基を包含して
いる。共役基は重合体性担体をそれ自体標的分子に連結
させることができる。スペーサー基はα−アミノ酸と共
役基との間に置かれて重合体性担体の標的分子への連結
の助けをする。スペーサー基は担体のC−末端から付加
している任意の基による連結に対していずれかの立体障
害を阻害する。更に、スペーサー基、末端アミノ酸は共
役基の存在なしで重合体性担体を標的分子への連結をす
ることができる。これは標的分子上での末端アミノ酸の
カルボキシル基と官能基との反応によって共有結合例え
ばエステルおよびアミド結合を形成することによって生
じ得る。
【0010】重合体性担体において、極性を増大させ、
ひいては水溶性を増大させる側鎖を有するα−アミノ酸
が望ましい。水溶性が増大することは、放射能標識した
重合体性担体蛋白質の肝胆管吸収の減退に更に寄与する
ものと考えられる。水溶性を増大させる側鎖を有するα
−アミノ酸には、帯電側鎖を有するアミノ酸(リジン、
アルギニン、ヒスチジン、システイン、アスパラギン
酸、グルタミン酸、チロシン、チロシン−O−SO
−)および親水性側鎖を有するアミノ酸(セリン、ス
レオニン、アスパラギン、グルタミン)が包含される。
標準的なアミン保護基は重合体性担体のN−末端保護基
として使用し得る。本発明の好ましい態様にはアセチ
ル、プロピオニル、フェニルアシルスルホニル、置換フ
ェニルアシルスルホニルおよびその他の親水性保護基が
包含される。
【0011】共役基は、標的分子と反応して重合体性担
体を結合させる化学的反応性官能基である。標的分子が
蛋白質である場合、共役基は蛋白質を変性させないかま
たは他に不利な効果を及ぼさない条件下で反応性であ
る。従って、共役基は蛋白質の官能基と十分に反応性で
あり、その結果反応は実質的に水性の溶液中で実施する
ことができ、そして例えば蛋白質を変性させ得る高温へ
の加熱により強制させる必要はない。限定されるもので
はないが、共役基の例には、活性エステル、イソチオシ
アネート、アミン、ヒドラジン、マレイミドまたはその
他のミカエル型受容体、チオールおよび活性化ハライド
が包含される。好ましい活性エステルの中には、N−ヒ
ドロキシスクシンイミジルエステル、スルホスキシンイ
ミジルエステル、チオフェニルエステル、2,3,5,
6−テトラフルオロフェニルエステルおよび2,3,
5,6−テトラフルオロチオフェニルエステルがあげら
れる。後者の3種の好ましい活性エステルは、フェニル
環のp−(すなわち、4)またはo−位に水溶性を増進
する基を包含していてもよい。このような基の例には、
COH、SO 、PO 2−、OPO 2−、OS
、N(式中RはHまたはアルキル基を示
す)およびO(CHCHO)CH基があげられ
る。
【0012】本発明でスペーサー基として使用される末
端アミノ酸には、アミノカプロン酸、アミノペンタン
酸、γ−アミノ酪酸、β−アラニン、グリシン等があげ
られる。ヒドラジドを包含する剤、R(CO)NHNH
は、アルデヒドRCHOまたはケトンR(CO)を
含有するα−アミノ酸側鎖と反応して次の式を有するヒ
ドラゾン結合を有する重合体性担体を形成する。
【0013】
【化5】
【0014】〔式中、重合体性担体中のα−アミノ酸は
2〜約18単位であり;PGはN−末端保護基であり;
AAはα−アミノ酸であり;SGは、担体のC−末端か
ら付加している剤による立体障害を阻害することにより
重合体性標的分子の有効な連結を促進するスペーサー基
であり;CGは、重合体性担体が標的分子に連結するの
に有用な共役基であり;AGENTは診断もしくは治療
剤あるいは診断もしくは治療放射性核種を結合し得るキ
レート剤2〜約18単位であり;RはH、CH、フェ
ニルあるいは電子供与性および(または)電子求引性基
で置換されたフェニルであり;qは0または1であり;
rは0または1であり;そしてsは0または1であ
る〕。
【0015】ヒドラゾン形成はある種の治療剤をモノク
ロナール抗体に連結させる有効な方法である〔キング
(King)等、バイオケミストリー(Biochem
istry)、25巻、5774頁、1986年〕。治
療用免疫共役体分野での最近の研究により、化学療法剤
とモノクロナール抗体との間の潜在的切断可能なリンカ
ーとしてヒドラゾン官能性が提示されている。ラグザ
(Laguzza)等、〔J.メド・ケム(J.Me
d.Chem.)、32巻、548頁、1989年〕は
ビンカ(Vinca)、アルカロイドがヒドラゾン結合
を経由して抗体に共役し得ること、および薬物のpH依
存性が研究し得たことを実証した。ヒドラゾン結合アプ
ローチは、血清安定であるが但し酸不安定なヒドラゾン
リンカーを経て形成された共役体が薬物共役体を潰瘍部
位に送達する目的に有用であり、そして次に潰瘍の酸性
環境に曝されると徐々に放出されるとの前提に基づいて
いた〔タノック(Tannock)等、キャンサー・リ
サーチ(Cancer Research)、49巻、
4373頁、1989年〕。この条件付きの要求は、ヒ
ト血清およびpH5.6の酢酸塩緩衝剤中での安定性の
評価のために数種の小さい分子のヒドラゾンのスクリー
ニングを必要とした。
【0016】ヒドラゾン結合を有する重合体性担体シス
テムのデザインは小分子の研究で観察された結果を組み
入れている。既知のアミノ酸配列のペプチドは、カルボ
ニル化合物に酸化され得る第一または第二ヒドロキシ基
を担有するよう構成されている(鎖はヒドロキシアミノ
酸を2個以上担有していてもよい、第一または第二)。
小分子の研究結果から、芳香族アルデヒドからのヒドラ
ゾンは有用であるには余りにも安定すぎることがあるこ
とが判明した。脂肪族ケトンから誘導されるヒドラゾン
は15〜20時間の血清半減期を有している(スレオニ
ンおよび第二−OH基を含有する他のアミノ酸からのペ
プチド由来)。脂肪族アルデヒドから誘導されたヒドラ
ゾン(セリン、ホモセリンおよび第一−OH基を含有す
る他のアミノ酸からのペプチド由来)は50〜60時間
の血清半減期を有している。芳香族ケトンから誘導され
るヒドラゾン(フェニルセリンおよび置換フェニルセリ
ンからのペプチド由来)は130時間の血清半減期を有
する。ヒドラゾンと類似したヒト血清中の半減期を有す
る抗体またはそのフラグメントを選択することにより、
潰瘍への抗体またはそのフラグメントの最大の送達が予
測される。この後、治療単位の放出が潰瘍部位の酸性環
境中の選択されたヒドラゾンの半減期に依存する速度で
生じ得る。重合体性担体が起り得る早期分解から防止す
るために、重合体担体はD−アミノ酸のみあるいはD−
およびL−アミノ酸の混合物で構成することができる。
チオールSHを含有する剤をシステイン側鎖と反応させ
て次の式を有するジサルファイド結合を有する重合体性
担体を形成させる。
【0017】
【化6】
【0018】〔式中、重合体性担体中のα−アミノ酸は
2〜約18単位であり;PGはN−末端保護基であり;
AAはα−アミノ酸であり;SGは、担体のC−末端か
ら付加している剤による立体障害を阻害することにより
重合体性標的分子の有効な連結を促進するスペーサー基
であり;CGは、重合体性担体が標的分子に連結するの
に有用な共役基であり;AGENTは診断もしくは治療
剤あるいは診断もしくは治療放射性核種を結合し得るキ
レート剤の2〜約18単位であり;RはHまたはCH
であり;R′はHまたはCHであり;qは1または2
であり;rは0または1であり;そしてsは0または1
である〕。
【0019】重合体性担体にジサルファイド結合を経て
連結されている剤の放出速度は、水素をα−アルキル基
(R,R′=CH)で置換することにより減少させる
ことができる。ヒドロキシ基を含有する剤をアスパラギ
ン酸およびグルタミン酸側鎖と反応させて次の式を有す
るエステル結合を有する重合体性担体を形成させる。
【0020】
【化7】
【0021】〔式中、重合体性担体中のα−アミノ酸は
2〜約18単位であり;PGはN−末端保護基であり;
AAはα−アミノ酸であり;SGは、担体のC−末端か
ら付加している剤による立体障害を阻害することにより
重合体性標的分子の有効な連結を促進するスペーサー基
であり;CGは、重合体性担体が標的分子に連結するの
に有用な共役基であり;AGENTは診断もしくは治療
剤あるいは診断もしくは治療放射性核種を結合し得るキ
レート剤2〜約18単位であり;qは0または1であ
り;rは0または1であり;そしてsは0または1であ
る〕。
【0022】一般に、二官能性キレート剤(A)を用い
てモノクロナール抗体に放射性核種金属(例えば、M=
99mTc、186Reまたは188Re)を連結させ
るのは次の操作に従って実施した。活性エステル(B)
を含有するM−キレートの形成、次いでのモノクロナー
ル抗体への連結による(C)の形成は次の反応式に従っ
て行われる。
【0023】
【化8】
【0024】EOEはエトキシエチル保護基を示す。C
OOTFPは2,3,5,6−テトラフルオロフェニル
エステルを示す。上記キレートはNS誘導体であり、
またN誘導体は同様な操作に従う。キレートと抗
体との間には抗体のα−アミノ基に連結した炭素鎖が存
在する。種々の器官で新陳代謝が起った後では、次の如
く主要代謝産物(D)は腸および腎臓に残留し、***さ
れない。
【0025】
【化9】
【0026】この残留は下腹部領域での画像形成を阻害
し、そして治療中腎臓への高投与量を生じる。次の反応
式の如く、キレートと抗体との間の切断可能なリンカー
の存在〔(E)から製造される化合物(F)〕が代謝さ
れ、(G)の形成を生じ、このものは腸に残留せず、ま
た腎臓に低度に残留することがわかった。
【0027】
【化10】
【0028】上記反応式で切断可能なリンカーが代謝さ
れるという観察により、次の化合物のヒドロキシ基がア
スパラギン酸およびグルタミン酸側鎖に連結されて重合
体性担体にエステル結合を形成する。
【0029】
【化11】
【0030】得られた重合体性担体は、抗体またはフラ
グメントの連結当り放射性核種金属2個以上を担有する
ことができ、腸内に残留する代りに腎系統を経て除去さ
れ得る代謝産物の利点を提供し得るものである。化合物
(H)はNS型キレートに属し、また(J)および
(K)はNキレート系に属する。基THP(テト
ラヒドロピラニル)およびAcm(アセトアミドメチ
ル)は硫黄保護基として使用される。標的分子は、連結
された診断/治療またはキレート剤を有する重合体性担
体を試験管内または生体内で所望の標的部位(例えば標
的細胞)に送達するのに役立つ任意の分子である。限定
されるものではないが、標的分子の例には、ステロイ
ド、コレステロール、リンフオカイン、および所望の標
的部位に結合する薬剤および蛋白質が包含される。
【0031】標的分子は所望の標的部位に結合し得る標
的蛋白質であってよい。本文で使用される「蛋白質」な
る用語には、蛋白質、ポリペプチドおよびそのフラグメ
ントが包含される。標的蛋白質は受容体、基質、抗原決
定子あるいは標的細胞もしくは他の標的部位での他の結
合部位に結合し得る。標的蛋白質は重合体性担体により
連結された剤を生体内の所望の標的部位に送達するのに
役立つものである。限定するものではないが標的蛋白質
の例には、抗体および抗体フラグメント、ホルモン、線
維素溶解性酵素および生物学的反応変更因子が包含され
る。更に、生体内で所望の標的部位に局在化するその他
の分子(厳密には蛋白質ではないが)も本文で使用され
る用語「標的蛋白質」の定義内に包含される。例えば、
ある種の炭水化物または糖蛋白質も本発明に使用し得
る。蛋白質は、所望の生物学的特性(すなわち、標的部
位に結合する能力)が保持されている限り、修飾して例
えば変異体およびそのフラグメントを生成させることが
できる。蛋白質は種々の遺伝子工学または蛋白工学技術
を用いて修飾することもできる。
【0032】好ましい標的蛋白質の中には、抗体、最も
好ましくはモノクロナール抗体がある。特定のタイプの
細胞に結合する多数のモノクロナール抗体が開発され、
ヒトの潰瘍会合抗原に対して特異的なモノクロナール抗
体が包含されている。使用し得る多くの該モノクロナー
ル抗体のうちには、抗−TAC、または他のインターロ
イキン−2受容体抗体;250キロダルトンヒトメラノ
ーマ会合プロテオグリカンと反応性を有する9.2.2
7およびNR−ML−05;および汎ガン糖蛋白質と反
応性を有するNR−LU−10が包含される。本発明に
使用される抗体は元のままの(全体の)分子、そのフラ
グメントあるいはその官能性均等体であってよい。抗体
フラグメントの例にはF(ab′)、−Fab′、F
abおよびFフラグメントがあり、これらは常法によ
りまたは遺伝子もしくは蛋白工学により生産し得る。
【0033】蛋白質は種々の官能基例えばカルボン酸
(COOH)または遊離アミン(−NMH)基を含有
し、これらの基は重合体担体での適当な蛋白共役基と反
応して重合体性担体を標的蛋白質に結合させるのに利用
し得る。例えば、重合体性担体の活性エステルは蛋白質
のリジン残基のε−アミノ基と反応してアミド結合を形
成する。あるいはまた、標的分子および(または)重合
体性担体は誘導体化して追加の反応性官能基に曝すかま
たは連結させることができる。誘導体化は多数のリンカ
ー分子例えばピエルセ・ケミカル・カンパニー(Pie
rce Chemical Campany)、ロック
フォード(Rockford)、イリノイから入手し得
るリンカー分子のいずれかの連結を包括し得る(ピエル
セ1986−87.ゼネラル・カタログ、313−54
頁を参照)。あるいはまた、誘導体化は蛋白質(抗体で
あってもよい)の化学処理を包括し得る。抗体または抗
体フラグメントでの遊離スルフヒドリル基の生成操作も
また知られている(米国特許第4,659,839号を
参照)。重合体性担体でのマレイミド共役基はスルフヒ
ドリル(チオール)基と反応性を有している。あるいは
また、標的分子が炭水化物または糖蛋白質である場合、
誘導体化は炭水化物の化学処理例えば糖蛋白抗体の糖部
分の過ヨウ素酸塩によるグリコール開裂(遊離アルデヒ
ド基生成)を包括し得る。抗体の遊離アルデヒド基は重
合体性担体の遊離アミンまたはヒドラジン共役基と反応
し得る。
【0034】本発明では、治療剤(例えば、医薬、治療
用放射性核種または毒素)が化学的に定義された重合体
性担体に連結されている。好ましくは、多様な治療剤
(同一または異っていてよい)が重合体性担体に連結さ
れている。例示としての治療剤には、毒素および医薬が
包含される。本発明においては、好ましい毒素にはホロ
トキシン例えばアブリン、リシン、モデシン、シュード
モナス(Pseudomonas)菌外毒素;ジフテリ
ア(Duphtheria)毒素、百日ぜき毒素および
志賀毒素;およびA鎖もしくは「A鎖状」分子例えばリ
シンA、アブリンA鎖、モデシンA鎖、百日ぜき毒素の
酵素部分、志賀毒素の酵素部分、ゲロニン、ポクウイー
ド(pokeweed)抗ウイルス蛋白、サポリン、ヤ
バネオオムギ毒素および蛇毒ペプチドが包含される。
【0035】例示の医薬には、ダウノマイシン、アドリ
アマイシン、ビンブラスチン、ドキソルビシン、ブレオ
マイシン、メソトレキセート(methotrexat
e)、5−フルオロウラシル、6−チオグアニン、シク
ラビン、シクロホスファミド、および類似の通常の化学
療法剤〔例えば、「キャンサー:プリンシプルズ・アン
ド・プラクテイシズ・オブ・オンコロジイ」(Canc
er:Principles and Practic
es of Ohcology)、2版、V.T.デヴ
ィタ(DeVita)、Jr.,S.ヘルマン(Hel
lman)、S.A.ローゼンベルグ(Rosenbe
rg)、J.B.リピンコット・カンパニー(J.B.
Lippincott Co.)、フイラデルフイア、
PA、1985年、14章を参照〕が包含される。本発
明で使用し得る更に他の好適な医薬はトリコセセン(t
ricothecene)族に属し、ロリジン(Ror
idin)Aが特に好ましい。実験用医薬もまた本発明
で使用するのに適している〔例えば、NCI.インベス
テイゲイショナル・ドラグズ・ファーマシユーテイカル
・データ(NCI Investigational
Drugs Pharmaceutical Dat
a)1987年、NIH刊行物No.882141、1
987年11月改訂を参照〕。
【0036】本発明では、放射能標識分子は化学的に定
義された重合体性担体に連結されている。好ましくは、
多数個の放射能標識分子(同一または異っていてもよ
い)が重合体性担体に連結されている。放射性核種金属
キレートは使用し得る放射能標識分子の一つのタイプで
ある。種々の構造の多くのキレート化合物、ならびに放
射性核種金属キレートの製造するための合成および放射
能標識の方法が知られている。例として、硫黄、窒素、
酸素およびりん供与原子の様々の組み合せを包含するキ
レート化合物を使用することができる。キレート化合物
は例えば窒素および硫黄原子から選択される合計4〜6
個の供与体原子を包含していてよい。放射能標識操作の
間に、供与体原子と放射性核種金属との間に結合が形成
し、これによって放射性核種金属キレートが生成され
る。キレート化合物は合成操作の過程で重合体性担体に
組み入れることができる。あるいはまた、キレート化合
物は別個に合成し、そして次いで重合体性担体に連結さ
せてもよい。
【0037】使用し得るキレート化合物の一つのタイプ
は2個の窒素および2個の硫黄供給体原子を包含し、そ
れで「N」キレート化合物と称することができ
る。適当なNキレート化合物は発明の名称「診断
および治療のための金属放射性核種標識蛋白質」を有す
る米国特許第4,897,255号に開示され、この特
許全体を参考としてここに挿入する。Nキレート
化合物の一例は次のとおりである。
【0038】
【化12】
【0039】式中、nは1〜約4(好ましくは2)であ
り;各Rは独立して=OおよびHから選択され;Tは
活性エステルまたは他の反応性官能基(本発明ではキレ
ート化合物を重合体性担体に組み入れるのに有用であ
る)を表わす。任意の適当な通常の硫黄保護基が本発明
の化合物の硫黄供与体原子に連結されていてよい。保護
基は、放射能標識反応に先立ってあるいはその過程で、
除去可能でなければならない。好ましい硫黄保護基のう
ちには、Acmおよびヘミチオアセタール保護基(EO
E、THP)があり、これらの放射能標識反応中キレー
ト化合物から置換可能である。Nキレート化合物
は有利には重合体性担体に連結後放射能標識して次の式
を有する放射性核種金属キレートを生成させる。
【0040】
【化13】
【0041】式中、Pは重合体性担体を示し、Mは放射
性核種金属またはそのオキサイドを示し、そしてその他
の記号は上述のとおりである。限定されるものではない
が、放射性核種金属には診断上有効な放射性核種99m
Tcならびに治療上有効な放射性核種188Re、
186Re、67Cu、64Cu、212Pb、212
Biおよび109Pdが包含される。186Reおよび
188Reが本発明に使用するための放射性核種金属で
ある。
【0042】これらの同位体を製造する方法は既知であ
る。99Tcを生産するためのモリブデン/テクネチウ
ム発生器が市販されている。186Reを製造する操作
は、ドイチユ(Deutsch)等〔ヌクル・メド・ビ
オル(Nucl.Med.Biol.)、13巻、4
号、465−477頁、1986年〕およびフアンデル
ヘイデン(Vanderheyden)等〔インオーガ
ニック・ケミストリー(Inorganic Chem
istry)、24巻、1666−1673頁、198
5年〕に開示された操作を包含し、また188Reの製
造のための222Bi方法は、ブラコト(Blacho
t)等〔イントル・J.オブ・アプライド・ラデイエー
ション・アンド・アイソトープ(Intl.J.of
Applied Radiation and Iso
tope)、20巻、467−470頁、1969年〕
およびクロフタル(Kiofutar)等、〔J.オブ
・ラデイオアナリテイカル・ケム(J.of Radi
oanalytical Chem.)、5巻、3−1
0頁、1970年〕により開示されている。109Pd
の生産はフアワズ(Fawwaz)等、J.ヌクル・メ
ド(J.Nucl・Med.)、(1984年)、25
巻、796頁に開示されている。212Pbおよび
222Biの生産はガンソウ(Gansow)等、アメ
ル・ケム・ソク・シンプ・シリ(Amer.Chem.
Soc・Symp.Ser.)(1984年)、241
巻、215−217頁およびコザ(Kozah)等、プ
ロク・ナツル・アカド・サイ USA(Proc.Na
t’1.Acad・Sci・USA)(1986年1
月)83巻、474−478頁に開示されている。
【0043】放射能標識反応(このN化合物およ
び以下に記載の他のキレート化合物のための)は常法を
用いて行われる。改善された生体内分布特性のためのカ
ルボン酸置換分を包含する追加のキレート化合物は発明
の名称「蛋白質の放射能標識のための放射能核種金属キ
レート」を有する係属中の米国特許願第07/367,
502号に開示され、この出願を参考としてここに挿入
する。このようなキレート化合物の例には次のものがあ
る:
【0044】
【化14】
【0045】
【化15】
【0046】式中、記号TおよびZは他のNキレ
ート化合物について上述したとおりである。使用し得る
別のタイプのキレート化合物は1個の硫黄および3個の
窒素供給原子を包含し、それで「NS」キレート化合
物と称することができる。適当なNSキレート化合物
は欧州特許出願公開番号第284,071号および係属
中の米国特許願第07/172,004号(共に発明の
名称「診断および治療のための金属−放射線核種−標識
蛋白質および糖蛋白質」を有する)に開示されていて、
これらの出願全体を参考としてここに挿入する。N
キレート化合物の例として、限定するものではないが、
次の7種の化合物が包含され、ここで「T」は硫黄保護
基を示し、また「COOTFP」は2,3,5,6−テ
トラフルオロフェニルエステル基を示す。
【0047】
【化16】
【0048】COOTFP活性エステルはその他の化学
反応性官能基で置換することもできる。他のキレート化
合物は異った組み合せの供与原子を有していてもよい。
このような化合物には就中発明の名称「改良されたキレ
ート速度輪の金属放射線核種キレート化合物」の係属中
の米国特許願第07/201,134号に開示されてい
るN、NおよびNキレート化合物が
包含され、この出願の全体を参考としてここに挿入す
る。更に、上述したNおよびNSキレート化合
物は変化する数の置換分例えばカルボン酸基およびキレ
ートコアの炭素原子に連結された0〜3個の酸素原子
(=O)を包含していてよい。
【0049】本発明において、キレート化合物は切断可
能なリンカーを包含しているかあるいはリンカーに連結
されている。定められた条件(例えば、酸性pH、還元
条件または酵素例えばプロテアーゼの存在下)のもとで
切断し得る多数のリンカーが知られている。従って、キ
レートは所望の条件下で重合体性担体から放出され得
る。限定するものではないが、切断可能なリンカーを包
含するキレート化合物には、発明の名称「診断および治
療用途の放射能標識蛋白質」を有する係属中の米国特許
願第07/457,480号に開示されているものが包
含され、この出願全体を参考としてここに挿入する。米
国特許願第07/457,480号には、化学反応性官
能基が末端となっている定められた構造のリンカーを包
含するNおよびNSキレート化合物が開示され
ている。結合は特別な配位に存在するエステル基で開裂
可能である。限定されるものではないが、かかるキレー
ト化合物の例には次のものがあげられる。
【0050】
【化17】
【0051】
【化18】
【0052】ここで、Tは硫黄保護基を示し、またZは
本発明に従ってキレート化合物を重合体性担体に組み入
れるのに使用し得る化学反応性基(例えば活性エステ
ル)を示す。本発明に従って重合体性担体に連結される
放射能標識分子の他の例には放射性ハロゲン化分子が包
含される。フェニル環のm−またはp−位に放射性ハロ
ゲンを結合している分子の例は発明の名称「放射性ハロ
ゲン化蛋白質」を有する米国特許第4,855,153
号に開示され、この特許の全体を参考としてここに挿入
する。これらの化合物は次の式で表わすことができる。
【0053】
【化19】
【0054】式中、Xはヨウ素、臭素の放射性同位体
またはアスタチンであり;Arは芳香族または複素環芳
香族環であり;そしてRは、環のヒドロキシまたはアミ
ノ置換により生成する順で求電子性置換の方にArを活
性化しない1〜12個の直鎖炭素原子を含有する化学結
合もしくは置換分である。結合もしくは置換分は、化合
物(またはその未放射能標識前駆体)を重合体担体に組
み入れるために本発明で有用な化学反応性官能基が連結
されている。I−パラヨードフェニル化合物(ここで
1はヨウ素の放射性同位体である)はハロ芳香族化合
物での有機金属基Sn(n−Bu)またはSnMe
の置換を一般に包括する操作を用いて製造することがで
きる。次に、ハロゲンの放射性同位体をハロ脱金属化に
より有機金属基と置換する。このような操作を用いて製
造し得る放射性ハロゲン化分子の例は次の式で表わされ
る。
【0055】
【化20】
【0056】ここで、nは0〜3の整数を示し、Zは反
応性官能基を示し、そしてXはハロゲンの放射性同位
体を示す。本発明で使用し得る追加の放射性ハロゲン化
分子は米国特許第4,876,081号に記載されてい
て、この特許全体を参考としてここに挿入する。放射性
ハロゲン化分子はビニル基を包含している。
【0057】本発明の放射能標識重合体性担体標的分子
は、試験管内検定および生体内医療操作双方のための診
断および治療操作に有用である。放射性標識重合体性担
体分子は例えば標的部位のタイプのような要因に基づい
て静脈内、皮内、リンパ管内、局所であるいは他の適当
な手段で投与し得る。投与量は例えば放射性核種のタイ
プ(例えば、診断用または治療用放射性核種であるか否
か)、投与経路、標的部位のタイプ、関心のある標的部
位に対する標的分子の親和性および正常組織と標的分子
とのいずれの交差反応性のような要因に従って変化す
る。
【0058】適正な投与量は常法で確立することがで
き、本発明が係る分野で習熟した医師は患者に適当な投
与量を定めることが可能である。診断学上有効な投与量
は一般に約5〜35mCi、典型的には約10〜30m
Ci/70kg体重である。治療上有効な投与量は一般
には約20〜300mCiである。診断のためには、通
常の非侵襲操作(例えばガンマカメラ)を用いて診断放
射性核種の生体分布を検知して、これにより関心のある
標的部位(例、潰瘍)の存在もしくは不存在を決定す
る。
【0059】本発明の重合体性担体分子中のエステルを
腎臓での開裂をより受けやすくするために、尿pHを上
昇させる薬剤も患者に投与してもよい。このような剤に
は、例えばアスコルビン酸の塩(例、アスコルビン酸ナ
トリウム)または重炭酸塩(例、重炭酸ナトリウム)が
包含され、これらは静脈内投与される。尿pHを塩基性
レベルに上昇させることにより、腎臓中に局在する共役
体またはカタボライト中のエステルの開裂を促進する。
これによって、体内からの放出放射性核種金属キレート
のクリアランスが増進される。生体内でのエステルリン
カーの切断を促進するためのかかる剤の投与について
は、米国特許願第07/251,900号に開示され、
この出願を参考としてここに挿入する。本発明の治療用
放射能標識重合体性担体抗体またはそのカタボライトが
比較的低度で腸内局在することにより投与量を増大させ
ることが可能となる。その理由は腸組織が放射線により
少い程度で曝されるからである。診断画像の明瞭さおよ
び正確さもまた正常組織中での放射能標識重合体性担体
抗体またはそのカタボライトの局在が減少されることに
よって改善される。
【0060】
【実施例】上記の開示は本発明を一般的に記載したもの
である。以下の特定の実施例を参照することにより本発
明が更に完全に理解することができる。これらの実施例
は説明のためにのみ掲げるものであって本発明の範囲の
限定を企図するものではない。 実施例1 異った側鎖ヒドロキシ基を有する6,12および18個
のα−アミノ酸を含有する3種のペプチド担体を合成し
て剤への共有結合におけるヒドラゾンの使用を示す。必
須のペプチドはメリフイールド(Merrifiel
d)〔G.バラニイ(Barany)おびR.B.メリ
フイールド、「ザ・ペプチド アナライシス、シンセシ
ズ アンド バイオロジイ」(The Peptide
s.Analysis, Synthesis and
Biology)、E.グロス(Gross)および
J.メインホッフア(Meinhofer)編者、アカ
デミックプレス(Academic press)、ニ
ューヨーク、1〜284頁(1980年)〕の固相法を
用いて合成する。
【0061】この実施例は最初にペプチド(1)、N−
アセチル−L−セリル−L−アスパルチル(β−Otc
e)−L−セリル−L−スレオニル−L−アスパルチル
−(β−Otce)−L−スレオニル−γ−アミノ酪酸
の合成を包含する。この次に、ヒドロキシアミノ酸側鎖
のカルボニル基への酸化を行う。次に、これらのカルボ
ニル基を剤のヒドラジド基と縮合させる。次いで、ペプ
チドのC−末端での活性エステルの形成を行う。これに
よって、結合した剤を有するペプチドもしくは重合体性
担体が抗体と共役可能となる。結合された剤を有する重
合体性担体の合成および重合体性担体の抗体への共役の
ための一般的操作は工程式1に例示されている。工程式
2では、特定の重合体性担体合成および特定の共役操作
を例示する。
【0062】上記化合物は、アプライド・バイオシステ
ムス(Applied Biosystems)430
Aシンセサイザーでカップリング溶媒としてN−メチル
ピロリドンによるその特定のプロトコールを用いて〔ユ
ーザーズ・マニュアルモデル430A(User’s
manual.Medel 430A)シンセサイザ
ー、アプライド・バイオシステム・インコーポレーテッ
ド、フォスター・シテイ.CA〕、最初のC−末端アミ
ノ酸に連結したPAM樹脂を用いて〔J.M.スチュワ
ート(Stewart)およびJ.ヤング(Youn
g)、「ソリッド・フェイズ・ペプチド・シンセシズ
(Solid phase peptidesynth
esis)、ピアス・ケミカル・カンパニー(Pier
ce Chemical Campany)、ロックフ
ォード(Rockford)、イリノイ(1984
年)〕、C−末端カルボキシレートとして合成する。
【0063】好ましい保護基は、Ser(o−ベンジ
ル)、Thr(o−ベンジル)、Glu(o−t−ブチ
ル)、Glu(o−ベンジル)、Asp(o−t−ブチ
ル)およびTyr(Br−Cb)〔G.バラニイおよ
びR.B.メリフイールド、「ザ・ペプチド・アナライ
シス・シンセシズ・アンド・バイオロジイ」、E.グロ
スおよびJ.メインホッフア、編者、アカデミック・プ
レス、ニューヨーク、1〜284頁(1980年)〕で
ある。グルタミン酸およびアスパラギン酸(およびその
他のカルボキシル担有側鎖)のためのその他の好ましい
保護基はチロシンのためのトリクロエチルエステルトリ
クロロエトキシカルボニル(Tce)である。Aspお
よびGlu残基のカルボキシルでのこの保護基の存在
は、側鎖の誘導体化、剤の連結および標的分子への共役
のための末端カルボキシル基の最終活性化の順序を経て
保護を提供する。活性化後、トリクロロエチル基はZn
−HOAcまたはZn−THF−りん酸塩緩衝剤を用い
て除去することができる〔R.B.ウッドワード(Wo
odward)、K.ホイスラー(Heusler)、
J.ゴステリ(Gosteli)、P.ナエゲリ(Na
egeli)、W.オポルザー(Oppolzer)、
R.ラメージ(Ramage)、S.ランガナタン(R
anganathan)およびH.フォルブルッゲン
(Vorbruggen)、J.アメル・ケム・ソク
(J.Amer.Chem.Soc.)、88巻、85
2頁(1989年)およびM.F.ソメルハック(So
mmelhack)およびG.E.ヘインソン(Hei
nsohn)、J.アメル・ケム・ソク、94巻、51
39頁(1972年)〕。トリクロロ酢酸による最初の
脱保護後、無水酢酸を用いてN−末端残基をアシル化
し、そして最後にHFを用いてこの樹脂から開裂させ
る。
【0064】樹脂からのペプチドの開裂は、タム(Ta
m)およびメリフイールドの低−高HF開裂操作〔J.
P.タム、W.F.ヒース(Heath)およびR.
B.メリフイールド、「SN.デプロテクション・オ
ブ・シンセテイック・ペプチド・ウイズ・ロウ・コンセ
ントレーション・オブ・HF.イン・ジメチルサルファ
イド(SN deprotection of sy
nthetic peptides with low
concentration of HF in d
imethyl sulfide):エビデンス・アン
ド・アプリケーション・イン・ペプチド・シンセシズ
(evidence and application
in peptide synthesis)、J.
アム・ケム・ソク、105巻、6442頁(1983
年)〕(方法A)を用いて、あるいはHF:アニソー
ル:ジメチルサルファイド:p−チオクレゾール10:
1:1:2(容量)中5°〜0℃で1時間で達成され
る。開裂後、有機脱除剤を樹脂からエーテルで3回抽出
しそしてペプチドを20〜40%HOAc/HO 5
ml容量で2回抽出した。凍結乾燥後、ペプチドを半調
製用Vydec LC4逆相カラムで100%HO−
0.1%TFA乃至40%HO−0.1%TFA+6
0%CHCN−0.1%TFAの勾配を用いて精製す
る。ペプチドをFABマス・スペクトロメトリーにより
正しいアミノ酸組成および分子量について分析する
〔T.D.リー(Lee)、「メソド・オブ・プロテイ
ン・マイクロキャラクタライゼーション」(Metho
ds of Protein Microcharac
terization)、J.E.シブリイ(Shiv
ely)、編者、ザ・ヒユマナ・プレス(The Hu
mana Press)、クリフトン(Clifto
n)、ニュージャージイ、403頁(1986年)〕。
【0065】ペプチドおよび治療分子を含む修飾ペプチ
ドの連結の化学量論を定める目的でN−末端残渣アセチ
ルで対応するC−14標識ペプチドを製造することが必
要である。N−末端Boc基の最初の脱保護後のN−末
端残基を標識無水酢酸を用いてアセチル化する。一例と
して、ペプチド10mgをC−14−無水酢酸(1mC
i、11.3mCi/ミリモル)でN−アセチル化し、
これを樹脂に加え、2.5時間振とうする。5倍モル過
剰のジイソプロピルエチルアミンを加え、そしてN−ア
セチル化を30分間続けた。1平方インチのポリプロピ
レンバッグに密封したペプチド樹脂を数回メチレンクロ
ライド、5%ジイソプロピルエチルアミン/メチレンク
ロライドおよび最後に10%冷無水酢酸/メチレンクロ
ライド4ml/バッグで洗滌してアセチル化を完結させ
る。過剰の標識無水物を、メチレンクロライド、ジメチ
ルホルムアミド、イソプロパノール、メチレンクロライ
ド、メタノールで連続洗滌して樹脂から洗滌した。上述
の操作で脱保護する前に樹脂を一夜乾燥した。血清中に
存在している間に標的分子に連結されたペプチドまたは
重合体性担体の潜在蛋白分解を回避するために、N−末
端残基または全ての残基はD−配位にある。ペプチドバ
ックボーンの配位の変化は側鎖に連結された治療分子の
放出速度を改変しない。しかし、この変化はこれらの担
体のペプチドバックボーンの免疫原性を減少させ得る。
【0066】次の工程はペプチド(1)を相当するカル
ボニル化合物(2)へのモハット(Moffatt)酸
化を包含する。ペプチドの酸化はDMSO、DCC、ピ
リジントリフルオロアセテートおよびベンゼンまたはト
ルエンを用いて実施される。マハット酸化は化合物
(2)に好ましい。その理由はこの操作はヒドロキシ化
合物の過剰酸化を生じないからである。〔一般的方法に
ついては、A.F.クック(Cook)およびJ.G.
モハット(Moffatt)、J.アメル・ケム・ソ
ク、89巻、2697頁(1967年)およびK.E.
フイッツナー(Pfitzner)およびJ.G.モハ
ット、J.アメル・ケム・ソク、87巻、5661頁
(1965年)参照〕。
【0067】次の工程は、アルコール基をヒドラジドに
変換し次に修飾ペブチドと縮合させることによる治療分
子の製造(修飾)である。関心のある治療分子はベルカ
リン(Verrucarin)Aおよびロリジン(Ro
ridin)Aであり、これらは抗生物質のトリコセセ
ン群に属する〔B.B.ジャーヴィス(Jarvis)
およびA.アシェルト(Acierto)、「トリコセ
セン・マイコトキシコジス(Trichothecen
e Mycotoxicosis):パシオフイジオロ
ジカル・イフエクツ(Pathyophysiolog
ical Effects)」、1巻、V.R.ビーズ
レイ(Beasley)編、CRCプレス(Pres
s)、ボカ・ラトン(Boca Raton)、EL.
1989年、73〜105頁〕。広いスペクトル生物活
性を有するこれらの化合物は、C、HおよびOを含有す
る最も強力な合成阻害剤である。これらの化合物はリボ
ソームでのEF2との相互作用によりその阻害作用を示
す〔C.S.マクラウリン(Mclaughlin)、
M.H.バウゲン(Vaughen)、I.M.キャン
ベル(Campbell)、I.M.ウエイ(Wei)
およびB.S.ハンセン(Hansen)、「マイコト
キシンズ・イン・ヒューマン・アンド・アニマル・ヘル
ス」(Mycotoxins in Human an
d Animal Health)、J.V.メデリク
ス(Roderifks)、編者、パソトックス・パブ
リンシャーズ(Pathotox Publisher
s)、1977年、263〜273頁〕。これらの化合
物の構造を以下に示す。ベルカリンA(6)およびロリ
ジン(8)を以下の公開された操作に従って相当するス
クシニルヒドラジド誘導体に変換した〔(6)、(9)
から(7)および(8)から(10)〕。R.O.コラ
ー(Kollah)、「ザ・ケミストリー・アンド・バ
イオロジイ・オブ・マクロサイクリック・トリコセセン
ズ」(The Chemit5ry and Biol
ogy of Macrocyclic Tricho
thecenes)、Ph.Dテーマ、メリランド大学
(University of Maryland)、
1989年;M.ゼング(Zeng)、「スタデイース
・イン・ケミカル・アンド・バイオロジカル・ストラク
チュアズ・オブ・マクロサイクリック・トリコセセン
ズ」(Studies in Chemical an
d Biological Structures o
fMacrocyclic Trichothecen
es)、Ph.Dテーマ、メリランド大学、1989
年;V.M.ヴルデュラ(Vrudhula)、T.
M.コメゾグル(Comezoglu)およびA.スリ
ニバサン(Srinivasan)、アブストラクト
(Abstract)No.MEDI50、ACSナシ
ョナル・ミーティング(National Meeti
ng)、ボストン、.1990年4月〕。
【0068】同様の用法を用いてアルコール官能性基を
含有する治療上の関心のある他の分子を定義された重合
体(2)への連結のためにヒドラジドに変換することが
できる(スクシニル部分を加えた後)。同様な方法で、
カルボン酸官能性基を含有する治療上の関心のある分子
をヒドラジド形成を介して定義された重合体に連結させ
ることがてきる。
【0069】
【化21】
【0070】次の操作は、化合物(2)およびベルカリ
ンAヒドラジド(7)からのヒドラゾン(3)の製造で
ある。イソプロパノール中のペプチド(1ミリモル)の
溶液にベルカリンAヒドラジド(7:10ミリモル)5
ミリモルを加え、そして溶液を室温で数時間放置する。
ヒドラゾンの形成をクロマトグラフィーで追跡し、そし
て結晶化しまたはC−18カラムクロマトグラフィーに
より単離した。生成物をNMRおよびFABマススペク
トロメトリーにより特定する。ペプチド(4)から誘導
されるヒドラゾンおよびロリジンA誘導体(9)および
(10)を同様にして製造する。次の合成はペプチド
(3)の活性エステル(4)の製造である(工程式3参
照)。上記反応からのペプチド(3)のDMF溶液に3
当量の2,3,5,6−テトラフルオロフェノールおよ
び3当量のDCCを加え、そして溶液を室温で10〜1
2時間かくはんする。沈澱したジシクロヘキシル尿素を
濾去し、そして残渣をクロマトグラフィー処理して生成
物を単離する。生成物を10%テトラヒドロフランを含
むりん酸塩緩衝剤に溶解し、そしてトリクロロエチル基
をM.F.ソメルハック(Sommelhack)およ
びG.E・ヘインソーン(Heinsohn)〔J.ア
メル・ケム.ソク.94巻、5139頁(1972
年)〕の操作に従って除去して治療分子および標的分子
への連結のための活性エステルを含有するペプチドもし
くは重合体性担体(4)を生成させる。
【0071】最後の工程は活性エステル(4)をNR−
LU−10に共役させて共役体(5)を生成させること
である。活性エステルを汎ガン抗原を認識しているNR
−LU−10ネズミモノクロナール抗体と縮合させる。
他の蛋白質またはフラグメントでNR−LU−10抗体
を置換してもよい。pH9〜9.5の抗体溶液にpH
9.3の250ミリモル重炭酸塩緩衝剤中の活性エステ
ルの溶液を加え、ゆっくりかくはんして混和し、そして
室温で30分間培養してペプチド担体を抗体に共役せし
める。共役体を陰イオン交換体DEAE−セファデック
スまたはQAE−セファデックスを含むカラムで精製す
る。上述の反応の全てを工程式2に示す。
【0072】同様にして、長鎖ペプチド、N−アセチル
−〔L−セリル−L−アスパルチル(β−Otce)−
L−セリル−L−スレオニル−L−アスパルチル−(β
−Otce)−L−スレオニル〕−γ−アミノ酪酸、
ペプチド(11)およびN−アセチル−L−セリル−L
−アスパルチル(β−Otce)−L−セリル−L−ス
レオニル−L−アスパルチル(β−Otce)−L−ス
レオニル−γ−アミノ酪酸、ペプチド(12)から共役
体を製造する。ヒドラゾンの安定性を評価する一般操作
に従う。共役体の評価に先立って、ペプチド(1)、
(11)および(12)から誘導されるヒドラゾンを遊
離の酸(13)−(15)に変換する(工程式3参
照)。ヒト血清安定性の実験のために、検討すべきヒド
ラゾンを1mg/mlの濃度で37℃で新鮮なヒト血清
中で培養する。異った時点(2〜150時間)でアリコ
ート(100μl)を等容量のアセトニトリルで希釈す
る。懸濁液を遠心分離し、そして遠心分離物をHPLC
により放出された治療薬の存在について分析する。同様
にして、化合物をpH5.6の安定性について試験す
る。
【0073】実施例2 この実施例では、抗体への担体の定義されたペプチドま
たは重合体性共役に対する二官能性キレートリガンドの
連結次いで放射能標識を包含している。この実施例の操
作は、N−アセチル−L−チロシル(O−CO−CH
−CCl)−L−Asp−(β−OtBu)−Glu
(γ−OtBu)Gly−Glu(γ−OtBu)−γ
−Ara−PAM樹脂(16)の合成、トリフルオロ酢
酸を用いてAspおよびグルタミル残基中のカルボキシ
ル基からの保護基の除去してペプチド(17)の合成、
二官能性キレート、S−エトキシメチルメルカプトーア
セチルグリシルグリシルセリン−トリクロロエチルエス
テル(24)の縮合により(25)の合成、このペプチ
ドの樹脂からの開裂による(27)の製造、脱保護
((28)への)および放射線標識によるキレート(2
9)の製造次いで抗体への共役による共役体(30)の
生成である(工程式4を参照)。
【0074】必要なペプチド、N−アセチル−L−チロ
シル(O−CO−CH−CCl)−L−Asp(β
−OtBu)−Glu(γ−OtBu)−Gly−Gl
u(γ−OtBu)−γ−Aba−PAM樹脂(16)
はメリフイールドの固相法〔G.バラニイおよびR.
B.メリフイールド、「ザ・ペプチド、アナリシス、シ
ンセシス・アンド、バイオロジイ」E.グロスおよび
J.メインホッツフア、編者、アカデミック・プレス、
ニューヨーク、1〜284頁(1980年)〕を用いて
合成する。各工程の保護基は(1)の合成で用いたN−
tBoc基よりむしろ9−フルオレニルメトキシカルボ
ニル(Fmoc)である。この方法はGluおよびAs
p(およびカルボキシル側鎖を担有する他のアミノ酸残
基)の保護基を保護している。各連続工程でのFmoc
保護基の除去は水性ピペリジンを用いて行われる。アシ
ル化は先に開示した操作に従って達成される。
【0075】N−末端残基アセチルでのC−14放射線
標識ペプチドの製造。治療分子を含有するペプチドおよ
び修飾ペプチドの連結の化学量論を決定する目的で対応
するC−14標識ペプチドを製造する必要がある。N−
末端Fmoc基の最初の脱保護後のN−末端残基を標識
無水酢酸を用いてアセチル化する。一例として、ペプチ
ド10mgをC−14無水酢酸(1mCi、11.3m
Ci/ミリモル)でN−アセチル化し、これを加え、樹
脂と共に2.5時間振とうする。5倍モル過剰のジイソ
プロピルエチルアミンを加え、そしてN−アセチル化を
30分間続ける。1平方インチのポリプロピレンバック
に密封したペプチド樹脂を数回メチレンクロライド、5
%ジイソプロピルエチルアミン/メチレンクロライドの
4m1/バッグ、そして最後に10%冷無水酢酸/メチ
レンクロライドで洗いすすぎしてアセチル化を完結させ
る。過剰の標識無水物をメチレンクロライド、ジメチル
ホルムアミド、イソプロパノール、メチレンクロライ
ド、メタノールの連続洗滌により樹脂から洗滌し、そし
てt−Boc保護基の除去に先立って樹脂を一夜乾燥す
る。
【0076】血清中にある間に、生物学的巨大分子に連
結されたペプチド担体の潜在蛋白分解による分解を回避
するために、N−末端残基または全ての残基はD−配位
である。ペプチドバックボーンの配位の変化は側鎖に連
結された治療分子の放出速度を改変しない。この変化は
またこれらの担体のペプチドバックボーンの免疫原性を
減少させることもある。
【0077】N−アセチル−L−Tyr−L−Asp−
Glu−Gly−Glu−γ−Aba PAM樹脂(1
7)の合成。一般操作(G.バラニイおよびR.B.メ
リフイールド、「ザ・ペプチド。アナリシス、シンセシ
ス・アンド・バイオロジイ」、E.グロスおよびJ.メ
イホッフア、編者、アカデミック・プレス、ニューヨー
ク、1〜284頁(1980年))に従って、樹脂にな
お連結されているペプチドをトリフルオロ酢酸を用いて
脱保護(gluおよびasp残基のt−ブチルエステル
の変換)して−COOHとする。
【0078】S−エトキシエチルメルカプトアセチルグ
リシルグリシルセリントリクロロエチルエステル(2
4)の合成(工程式5参照)はまずN−t−Boc−セ
リン−O−ベンジル−トリクロロエチルエステル(1
8)の合成を包含する。トリエチルアミン5ミリモルを
含むメチレンクロライド中のN−t−Boc−セリン−
O−ベンジルエステル(5ミリモル)の溶液に、N,N
−ジシクロヘキシルカルボジイミド5ミリモルを加え、
そして溶液を室温で一夜かくはんした。沈澱したジシク
ロヘキシル尿素を濾過し、そして濾液を1%HClおよ
び水で洗滌した。有機層を無水NaSOで乾燥し、
そして蒸発させるとトリクロロエチルエステルが得ら
れ、このものをシリカゲルカラムで精製する。
【0079】セリントリクロロエチルエステルトリフル
オロアセテート(19)は次のようにして製造する。パ
ラジウム付木炭200mgを含む氷酢酸50ml中の上
記化合物(18)4ミリモルの溶液を10〜12時間パ
ール(Paar)装置で60psiで水添した。セライ
トで触媒を濾去し、そして溶媒を真空除去すると油とし
てN−t−Bocセリントリクロロエチルエステルが得
られる。このものを一夜乾燥し、更に精製することなく
用いた。油を室温で3時間50%トリフルオロ酢酸−C
Cl 10mlと共にかくはんしてBoc基を除
去した。混合物を蒸発乾涸し、メチレンクロライドと共
に数回共蒸発させ、そして乾燥すると(19)が得られ
た。この化合物はTLCで均質であり、更に精製するこ
となく次の工程に用いた。
【0080】S−(1−エトキシエチル)メルカプト酢
酸(20)を次の如くして製造する。p−トルエンスル
ホン酸−水和物(0.24g、1.26ミリモル)を含
むジクロロメタン125ml中のメルカプト酢酸(1
7.4ml、250ミリモル)の溶液をかくはんしなが
ら−18乃至−25℃に冷却した。ジクロロメタン12
5ml中のエチルビニルエーテル(23.9ml、25
0ミリモル)を90分間かけて***液に滴加した。−1
8乃至−25℃の範囲に維持した温度で更に30分間か
くはんを続けた。次に、pH7りん酸塩緩衝剤200m
lを加え、そして反応混合物を10〜15分間かくはん
しながら加温した。次に、混合物をテニルアセテート9
00mlおよび水200mlを含むフラスコに注加し
た。層を分離し、そして水性部分を酢酸エチルで2回抽
出した。有機層を合し、塩水で洗い、そして乾燥した
(MgSO)。溶媒を除去するとS−(1−エトキシ
エチル)メルカプト酢酸(20)31.4gが無色の油
として残留した(収率77%)。
【0081】H NMR(CDCl) 1.15
(t,J=7.0Hz,3H),1.52(d,J=
6.4Hz,3H),3.36(s,2H),3.60
(m,2H),4.84(q,J=6.4Hz,1
H),11.65(s,1H).このものを更に精製す
ることなく使用した。
【0082】スクシンイミジルS−(1−エトキシエチ
ル)メルカブトアセテート(21)を次の操作に従って
製造する。無水THF100ml中でS−(1−エトキ
シエチル)メルカプト酢酸(5.76g、35.1ミリ
モル)およびN−ヒドロキシスクシンイミド(4.85
g、42.1ミリモル)の溶液を調製した。これに無水
THF65ml中の1,3−ジシクロヘキシルカルボジ
イミド(8.70g、42.1ミリモル)の溶液を加え
た。混合物を室温で2時間あるいはTLC分析がスクシ
ンイミドエステルの完全な形成を指示するまでかくはん
した。次に、混合物を濾過し、そして濾液を真空濃縮し
て粘張性残渣とした。残渣を酢酸エチルに溶解し、水、
塩水で洗い、そして乾燥した(MgSO)。溶媒を除
去すると油として粗製スクシンイミジルエステルが残
り、これをカラム溶離剤として酢酸エチルーヘキサンを
用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーに
より精製した。無色の油として、S−(1−エトキシエ
チル)メルカプト酢酸スクシンイミジルエステル5.1
g(収率56%)が得られた。
【0083】H NMR(CDCl) 1.21
(t,J=7.0Hz,3H),1.58(d,J=
6.4Hz,3H),2.83(s,4H),3.60
(m,4H),4.88(q,J=6.4Hz,1
H).
【0084】(22)の合成は次の如くである。固形N
aHCO(1.09g、13.0ミリモル)を水10
ml中のグリシルグリシン(1.22g、9.3ミリモ
ル)の溶液に加えた。ガス発生が止んだ後、CHCN
12ml中の生成物(2.66g、10.2ミリモル)
の溶液を反応混合物に加えた。混合物を室温で22時間
かくはんし、次に真空で蒸発させた。残渣をシリカゲル
でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製すると
(85:10:5 CHCN:HO:HOAc)粘
張性油として(22)が2.2g(86%)得られた。
【0085】H NMR(DMSO) 8.26
(t,1H),8.08(t,1H),4.80(q,
1H),3.73(m,4H),3.52(m,2
H),3.24(s,2H),1.43(d,3H),
1.10(t,3H).
【0086】(23)の合成の細部は次のおりである。
1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(0.66
g、3.2ミリモル)をCHCNの10ml中の(2
2)(0.81g、2.9ミリモル)およびN−ヒドロ
キシスクシンイミド(0.37g、3.2ミリモル)の
かくはん溶液に加えた。2時間かくはん後、混合物を濾
過し、そして濾液を真空蒸発した。残渣をシリカゲルで
のフラッシュクロマトグラフィー(96:4 EtOA
c:HOAc)により精製すると粘張性油として(2
3)が0.80g(73%)得られた。
【0087】H NMR(DMSO) 8.54
(t,1H),8.29(t,1H),4.80(q,
1H),4.27(d,2H),3.78(d,2
H),3.53(m,2H),3.24(s,2H),
2.81(s,4H),1.43(d,3H),1.0
9(t,3H).
【0088】S−エトキシエチルメルカプトアセチルグ
リシルグリシルセリントリクロロエチルエステル(2
4)の合成は次のようにして行われる(工程式5参
照)。トリエチルアミン(2ミリモル)を無水ジメチル
ホルムアミド5ml中の(19)(1.7ミリモル)お
よび(23)(1.7ミリモル)の溶液に加えた。室温
で2.5時間かくはん後、混合物を真空蒸発させた。得
られた残渣を酢酸エチル(20ml)にとり、水、飽和
塩化ナトリウムで洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過
し、そして蒸発させた。残渣をC−18カラムで精製す
ると純粋な(24)が得られた。このものを縮合に用い
た。
【0089】(24)と(17)中のGluおよびAs
pの一COOH残基との縮合は次のようにして行われ
る。樹脂からのペプチドの固体開裂は、タムおよびメリ
フイールドの低−高HF開裂操作〔J.P.タム、W.
F.ヒースおよびR.B.メリフイールド、「SN
デプロテクション・オブ・シンセテイック・ペプチド・
ウイズ・ロウ・コンセントレーション・オブ・HF・イ
ン・ジメチルサルファイド:エビデンス・アンド・アプ
リケーション・イン・ペプチド・シンセシズ」、J.ア
ム・ケム・ソク、105巻、6442頁(1983
年)〕(方法A)を用いて、あるいはHF:アニソー
ル:ジメチルサルファイド:p−チオクレゾール10:
1:1:2(容量)中5°〜0℃で1時間で達成され
る。開裂後、有機脱除剤を樹脂からエーテルで3回抽出
し、そしてペプチドを20〜40%HOAc/H
5ml容量で2回抽出した。凍結乾燥後、ペプチドを半
調製用Vydec LC4逆相カラムで100%H
−0.1%TFA乃至40%HO−0.1%TFA+
60%CHCN−0.1%TFAの勾配を用いて精製
する。ペプチドをFABマス・スペクトロメトリーによ
り正しいアミノ酸組成および分子量について分析する
〔T.D.リー、「メソド・オブ・プロテイン・マイク
ロキャラクタライゼーション」、J.E.シブリイ編
者、ザ・ヒユマナ・プレス・クリフトン、ニュージャー
ジイ、403頁(1986年)〕。
【0090】(26)の活性エステル(27)の製造は
次のとおりである。上述の反応からのDMF中のペペチ
ド(26)の溶液に、3当量の2,3,5,6−テトラ
フルオロフェノールおよび2当量のDCCを加え、そし
て溶液を室温で10〜12時間かくはんした。沈澱した
ジシクロヘキシル尿素を濾去し、そして残渣をクロマト
グラフィー処理して生成物(27)を単離した。生成物
(27)を10%テトラヒドロフランを含むりん酸塩緩
衝剤に溶解し、そしてトリクロロエチル基をM.F.ソ
メルハックおよびG.E.ヘインソン(J.アメル・ケ
ム・ソク、94巻、5139頁)の操作に従って除去す
る。濾過し、残渣をクロマトグラフィー処理して生成物
(27)を単離する。生成物(27)を10%テトラヒ
ドロフラン含有りん酸塩緩衝剤に溶解し、そしてトリク
ロロエチル基をM.F.ソメルハックおよびG.E.ヘ
インソン〔J.アメル・ケム・ソク、94巻、5139
頁(1976年)〕の操作に従って除去すると代謝的に
安全な放射線核種との錯体を形成し得るキレーターおよ
び標的分子に連結するための活性エステルを含有するペ
プチド担体(28)が得られる。
【0091】186Reによる放射能標識操作は次のと
おりである。次の操作に従って186Reで放射能標識
したキレーターを含有するペプチド。W/Re発生器か
ら生成された過レニウム酸ナトリウムをクエン酸(
186Reのための好ましい複合体化剤)、還元剤(通
常SnCl)と結合させる。得られた186Re−ク
エン酸塩交換錯体を75〜100℃で10〜15分間キ
レート化合物(28)と共に加熱し、次に0℃の氷浴に
2,3分間移して側鎖に186R−錯体を含有するペプ
チド(29)を得る。キレートを含有する上述の溶液を
氷浴からとり出し、250mM重炭酸ナトリウム緩衝剤
(pH9〜10)2.0mlを加え、そしてバイアルを
かくはんして混和する。直ちに、抗体(全体またはフラ
グメント)を加え、室温で10〜15分間培養して抗体
への共役を完了させる。このようにして生成した共役体
を無菌条件下で調製した陰イオン交換体カラム(DEA
EセフアデックスまたはQAEセファデックス)を用い
て精製する。
【0092】同じようなアプローチで、固相操作により
ペプチド(31)および(32)を合成し、そして抗体
共役体(37)および(38)を調製した。これらのオ
リゴマー合成の場合の中間体を工程式6に示す。本文に
詳述した本発明について、その精神または範囲を逸脱す
ることなく多くの変化、変形をなし得ることが当業者に
明白である。
【0093】工程式1は、連結された剤を有する重合体
性担体の合成および重合体性担体の抗体への共役につい
ての一般操作を示す。工程式2は、連結された治療剤を
有する重合体性担体の合成および重合体性担体の抗体へ
の共役についての操作を示す。工程式3は、重合体性担
体のアミノ酸側鎖からの保護基の除去を例示している。
工程式4,5および工程式7は、連結されたキレート剤
を有する重合体性担体の合成および重合体性担体の抗体
への共役についての操作を示す反応図式である。工程式
6は、キレート剤の合成の操作を示す反応図式である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 49/02 A 9164−4C (72)発明者 ダイアナ アイ ブリックナー アメリカ合衆国ワシントン州 98037 リ ンウッドメドーデイル ロード 17111

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 切断可能なリンカーを経由して剤が直接
    に共有結合しているかあるいは側鎖の化学的修飾後切断
    可能なリンカーを経由して共有結合している側鎖を任意
    の組み合せで含有していて、かつ式 【化1】 〔式中、PGはN一末端保護基であり;AAはα−アミ
    ノ酸であり;SGは、担体のC−末端から付加している
    剤による立体障害を阻害することにより重合体性標的分
    子の有効な連結を促進するスペーサー基であり;CG
    は、重合体性担体が標的分子に連結するのに有用な共役
    基であり;AGENTは診断もしくは治療剤あるいは診
    断もしくは治療放射性核種を結合し得るキレート剤であ
    り;nは2〜約18であり;mは2〜約18であり;r
    は0または1であり;そしてsは0または1である〕で
    表わされるα−アミノ酸の一組を包含する化学的に定義
    された重合体性担体。
  2. 【請求項2】 剤が共有結合していない側鎖を有し、か
    つ重合体性担体に共有結合されている剤の間の相互作用
    を最小限にするスペーサーとして作用する少くとも1種
    のα−アミノ酸を更に包含する請求項1の重合体性担
    体。
  3. 【請求項3】 剤が共有結合していない帯電もしくは親
    水性側鎖を有し、かつ重合体性担体に増大した溶解性を
    付与するα−アミノ酸の少くとも1種を更に包含する請
    求項1の重合体性担体。
  4. 【請求項4】 帯電もしくは親水性側鎖を有するα−ア
    ミノ酸がセリン、スレオニン、リジン、アルギニン、ヒ
    スチジン、システイン、アスパラギン酸、グルタミン
    酸、アスパラギン、グルタミン、チロシンおよびチロシ
    ン−O−SO からなる群から選択される請求項3の
    重合体性担体。
  5. 【請求項5】 N−末端保護基PGがアセチル、プロピ
    オニル、フェナシルスルホニルおよび置換フェナシルス
    ルホニルからなる群から選択される請求項1の重合体性
    担体。
  6. 【請求項6】 スペーサー基SGがアミノカプロン酸、
    アミノペンタン酸、γ−アミノ酪酸、β−アラニンおよ
    びグリシンからなる群から選択される請求項1の重合体
    性担体。
  7. 【請求項7】 共役基CGが活性エステル、イソチオシ
    アネート、アミン、ヒドラジン、マレイミドあるいはそ
    の他のミハエル型受容体、チオールおよび活性化ハライ
    ドからなる群から選択される請求項1の重合体性担体。
  8. 【請求項8】 α−アミノ酸がすべてL配位である請求
    項1の重合体性担体。
  9. 【請求項9】 α−アミノ酸がすべてD配位である請求
    項1の重合体性担体。
  10. 【請求項10】 α−アミノ酸がLおよびD配位の任意
    の組み合せである請求項1の重合体性担体。
  11. 【請求項11】 α−アミノ酸AAがヒドラゾン結合を
    経て剤に共有結合され、そして式 【化2】 〔式中、PGはN−末端保護基であり;AAはα−アミ
    ノ酸であり;SGは、担体のC−末端から付加している
    剤による立体障害を阻害することにより重合体性標的分
    子の有効な連結を促進するスペーサー基であり;CG
    は、重合体性担体が標的分子に連結するのに有用な共役
    基であり;AGENTは診断もしくは治療剤あるいは診
    断もしくは治療放射性核種を結合し得るキレート剤であ
    り;RはH、CH、フェニルあるいは電子供与性およ
    び(または)電子求引性基で置換されたフェニルであ
    り;qは0または1であり;rは0または1であり;そ
    してsは0または1である〕で表わされる請求項1の重
    合体性担体。
  12. 【請求項12】 α−アミノ酸AAがジサルファイド結
    合を経て剤に共有結合され、そして式 【化3】 〔式中、PGはN−末端保護基であり;AAはα−アミ
    ノ酸であり;SGは、担体のC−末端から付加している
    剤による立体障害を阻害することにより重合体性標的分
    子の有効な連結を促進するスペーサー基であり;CG
    は、重合体性担体が標的分子に連結するのに有用な共役
    基であり;AGENTは診断もしくは治療剤あるいは診
    断もしくは治療放射性核種を結合し得るキレート剤であ
    り;RはHまたはCHであり;R′はHまたはCH
    であり;qは1または2であり;rは0または1であ
    り;そしてsは0または1である〕で表わされる請求項
    1の重合体性担体。
  13. 【請求項13】 α−アミノ酸AAがエステル結合を経
    て剤に共有結合され、そして式 【化4】 〔式中、PGはN−末端保護基であり;AAはα−アミ
    ノ酸であり;SGは、担体のC−末端から付加している
    剤による立体障害を阻害することにより重合体性標的分
    子の有効な連結を促進するスペーサー基であり;CG
    は、重合体性担体が標的分子に連結するのに有用な共役
    基であり;AGENTは診断もしくは治療剤あるいは診
    断もしくは治療放射性核種を結合し得るキレート剤であ
    り;qは0または1であり;rは0または1であり;そ
    してsは0または1である〕で表わされる請求項1の重
    合体性担体。
  14. 【請求項14】 α−アミノ酸がヒドラゾン結合、ジサ
    ルファイド結合、エステル結合およびこれらの任意の組
    み合せを経て剤に共有結合されている請求項1の重合体
    性担体。
JP4324565A 1991-09-25 1992-09-25 共有結合された剤を放出するための重合体性担体 Pending JPH0692869A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US76512691A 1991-09-25 1991-09-25
US765,126 1991-09-25

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0692869A true JPH0692869A (ja) 1994-04-05

Family

ID=25072717

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4324565A Pending JPH0692869A (ja) 1991-09-25 1992-09-25 共有結合された剤を放出するための重合体性担体

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JPH0692869A (ja)
CA (1) CA2077309A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021507881A (ja) * 2017-12-21 2021-02-25 ユニバーシティ オブ ザ フリー ステート 多核錯体およびそれらの調製

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021507881A (ja) * 2017-12-21 2021-02-25 ユニバーシティ オブ ザ フリー ステート 多核錯体およびそれらの調製
US11690923B2 (en) 2017-12-21 2023-07-04 University Of The Free State Multinuclear complexes and their preparation

Also Published As

Publication number Publication date
CA2077309A1 (en) 1993-03-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0510132B1 (en) Polymeric carriers for release of covalently linked agents
US5057301A (en) Modified cellular substrates used as linkers for increased cell retention of diagnostic and therapeutic agents
US5202451A (en) Anchimeric radiometal chelating compounds
US5094848A (en) Cleavable diphosphate and amidated diphosphate linkers
US4897255A (en) Metal radionuclide labeled proteins for diagnosis and therapy
US5807879A (en) Biotinidase-resistant biotinylated compound and methods of use thereof
US4732864A (en) Trace-labeled conjugates of metallothionein and target-seeking biologically active molecules
EP0452858B1 (en) Metal complexes of acid adducts to dioxime ligands useful in labelling proteins and other amine-containing compounds
US5563250A (en) Cleavable conjugates for the delivery and release of agents in native form
AU619738B2 (en) Metal-radionuclide-labeled proteins and glycoproteins for diagnosis and therapy
US5175343A (en) Metal radionuclide labeled proteins for diagnosis and therapy
CA2223432C (en) Radiometal-binding analogues of luteinizing hormone releasing hormone
JPS6236333A (ja) 抗体複合体
JPH08231474A (ja) 金属キレート−蛋白質複合体を形成するための多置換ジエチレントリアミンおよびその製造方法
JP2002506424A (ja) ガストリン受容体−親和性ペプチド結合体
US5789555A (en) Immobilized labelling method
EP0683676A1 (en) Directed biodistribution of small molecules
US5120526A (en) Method of producing metal radionuclide labeled proteins for diagnosis and therapy
JP2001523257A (ja) カルシトニン受容体結合ペプチド
JPH0692869A (ja) 共有結合された剤を放出するための重合体性担体
JP2000503301A (ja) 減少した正味の正電荷を有する抗体
Dunn-Dufault et al. A solid-phase technique for preparation of no-carrier-added technetium-99m radiopharmaceuticals: application to the streptavidin/biotin system
JP4680387B2 (ja) ジスルフィド含有標的ベクターの部位特異的標識化
JP3844138B2 (ja) 隔離された画像化剤
WO1990014844A2 (en) Sugars as cleavable linkers for the delivery and release of agents in native form