JPH0692309B2 - 懸濁制酸剤 - Google Patents

懸濁制酸剤

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JPH0692309B2
JPH0692309B2 JP27911086A JP27911086A JPH0692309B2 JP H0692309 B2 JPH0692309 B2 JP H0692309B2 JP 27911086 A JP27911086 A JP 27911086A JP 27911086 A JP27911086 A JP 27911086A JP H0692309 B2 JPH0692309 B2 JP H0692309B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、非水溶性無機制酸剤を有効成分として含有す
る懸濁制酸剤に関するものであって、医療上有用な製剤
を提供しようとするものである。
[従来技術] 制酸剤は胃液の中和や胃粘膜保護等の効果を有し、医療
上単独または他の医薬品と共に胃酸過多症、急慢性胃炎
や胃・十二指腸潰瘍等の予防、治療、それらに伴う症状
の改善に用いられる。その目的の為に、制酸剤は通常散
剤、錠剤などの固型剤として用いられるが、より早く且
つより完全に酸と反応させるためには、むしろ、液剤の
剤形として用いるのが良い。
ところが制酸作用が強く、しかも持続的である制酸剤の
多くは水に不溶性の無機化合物であるので、これを液剤
とするには均一に懸濁させることが必要であり、従来そ
の方法としていくつかの技術が提案され、それなりの効
果が認められている(特開昭55-28961号公報、同60-789
16号公報、同60-161915号参照)。
[発明が解決しようとする問題点] 既に述べたような従来の懸濁制酸剤はなおいくつかの重
大な欠点を有しているのである。たとえば、長期間静
置しておくとどうしても制酸剤成分が分離、沈降してし
まうこと:冷蔵庫で保管された製品が凍結した場合
は、より激しい沈降分離が起きること:さらに一旦成
分が沈降した製剤においては、もはや振盪しても容易に
再び分散しないことなどである。
前述の現象は、懸濁制酸剤の製造、販売、使用の途上
において、必ず或る一定の、場合よっては予測以上に長
期のストック期間が存在する為に従来の製品では多かれ
少なかれ必ず起こっていることである。また、前述の
点は、製剤の長期保存のため冷蔵庫に保管する際にしば
しば起こることであり、そのためにいくつかの市販の懸
濁制酸剤では「冷蔵して保管しない様に」との注意書が
わざわざ付されている程である。そして、これらの欠点
のある製品を前にした消費者は、これを均一にするべく
手に持って振る等の操作を行うことになるが、容易には
再び分散しなという欠点(前述)の為に全く服用する
ことなく破棄するか、または均一化の不充分なまま服用
することとなる。不均一な製品は、ある時は必要量以下
の、またある時は必要量以上の制酸剤成分を消費者に服
用させることになり、医薬品として極めて好ましくない
ものである。
本発明の目的は、上記〜に述べた様な問題点を解決
した懸濁制酸剤を提供するところにある。
[問題を解決するための手段] 本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ね
た結果、制酸剤成分に適当量のヒドロキシアルキルセル
ロースと多価アルコールを組合せて配合することによっ
て目的が達せられることを発見し、さらに研究を重ねて
本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の製剤は、2〜20W/V%の非水溶性無
機制酸剤、0.1〜5W/V%のヒドロキシアルキルセルロー
ス及び2〜20W/V%の多価アルコールを含有することを
特徴とする懸濁制酸剤である。
上記の非水溶性無機制酸剤としては、水に不溶性の金属
酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩および複合金属化合
物が用いられ、具体的には酸化マグネシウムなどの金属
酸化物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなど
の金属水酸化物;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムな
どの金属炭酸塩;およびケイ酸アルミン酸マグネシウ
ム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、水酸化アルミ
ナマグネシア、合成ヒドロタルサイトなどの複合金属化
合物などの中から適宜選択した一種ないし複数種が用い
られる。就中好ましくは水酸化アルミニウム、水酸化マ
グネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、メタケイ
酸アルミン酸マグネシウムまたはこれらの組合せが用い
られる。これら制酸剤の配合量は通常固形物として2〜
20W/V%、好ましくは5〜15W/V%である。従って、本発
明の一実施態様としては、上記非水溶性無機制酸剤が水
酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ケイ酸アルミ
ン酸マグネシウム、およびメタケイ酸アルミン酸マグネ
シウムからなる群より選ばれた一種または複数種である
懸濁制酸剤が挙げられる。
なお、これらの無機制酸剤は天然物または合成によって
得られるものであり、既に粉末となったものを用いる場
合には出来るだけ微細に粉砕して用いる方が良く、ま
た、合成によって得られたものを用いる場合には、乾燥
される前のペースト状のものを用いるとなお好都合のこ
とがある。
前述したヒドロキシアルキルセルロースとしては、配合
成分を均一に懸濁するという本発明の目的に副うものが
用いられ、具体的にはアルキル基の炭素数が1〜4であ
るヒドロキシアルキルセルロース、例えばヒドロキシメ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロ
キシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロースなどが用いられるが、とりわけヒドロキシエチ
ルセルロースが好ましい。
これらヒドロキシアルキルセルロースの配合量は通常0.
1〜5W/V%、好ましくは0.5〜2W/V%である。従って本発
明の一実施態様としては、上記ヒドロキシアルキルセル
ロースがヒドロキシエチルセルロースである懸濁制酸剤
が挙げられる。
また、前述した多価アルコールとしては、製剤が凍結し
た際の成分の沈降分離を抑制する作用を有するものが用
いられる。そのような多価アルコールとしては、アルコ
ール性水酸基の数が3以上の多価アルコール、たとえ
ば、グリセリン等のトリオール;ソルビトール、マンニ
トール、マルチトール、キシトール、イソマルチトール
等のポリオールがよく用いられるが、特にグリセリン、
ソルビトール、マンニトールまたはこれらの組合せが好
ましく用いられる。これら多価アルコールの配合量は、
通常2〜20W/V%好ましくは5〜15W/V%である。従っ
て、本発明の一実施態様としては、上記多価アルコール
がグリセリン、ソルビトール、マンニトールまたはこれ
らの組合せである懸濁制酸剤が挙げられる。
本発明の懸濁制酸剤には上記成分のほかに、本発明の目
的をより良く達成するために、0.05〜0.3W/V%の消泡
剤、0.1W/V%程度の香料、適切な量の甘味剤や0.05〜0.
3W/V%の防腐剤など、必要に応じて種々の成分を加える
ことが出来る。
なお、上記の消泡剤は、本発明製剤の製造を容易にする
目的の他、服用時に正確に一定量をはかり取ることが出
来るようにするために添加され、具体的には、ジメチル
ポリシロキサンのようなオルガノポリシキサン、消泡効
果のある非イオンン性界面活性剤、たとえばソルビタン
モノオレェート、ソルビタントリオレェート等のソルビ
タン脂肪酸エステルなどが用いられるが、特にジメチル
ポリシロオキサンが好ましく用いられる。
更に、前述の香料、甘味剤、防腐剤としては通常食品、
医薬品、菓子等の製造に用いられる公知のものを適宜
に、単独または組合せて使用することが出来る。たとえ
ば、上記香料としては、ウイキョウ油、オレンジ油、チ
ョウジ油、はっか油、ライム油、レモン油等の天然香
料;アニスアルデヒド、オイゲノール、ゲラニオール、
メントール、ワニリン等の精製香料が用いられ、上記甘
味剤としては、サッカリンおよびその塩;グリチルリチ
ン酸およびその塩;ブドウ糖、ソルビトール、キシロー
ス、果糖、しょ糖等の糖類等が用いられ、また、上記防
腐剤としては、ソルビン酸およびその塩;デヒドロ酢酸
およびその塩;安息香酸およびその塩;パラオキシ安息
香酸のアルキルエステルたとえばメチルエステル、エチ
ルエステル、プロピルエステル、ブチルエステル等が用
いられる。なお、上記甘味剤としては、それ自体甘味を
有する前述の多価アルコールによってその一部または全
部を代用させることも出来る。
本発明の製剤を調製するには、通常の水性懸濁剤の製造
方法に従えば良い。すなわち、適量の精製水を貯えた容
器に前述の成分をそのままかまたは、予め精製水に溶解
した上で加え、ホモジナイザー等によって均一の懸濁液
として必要により加熱等により滅菌を行えば良い。
[発明の効果] かくして得られた本発明の懸濁制酸剤の利点は、後に述
べる実験結果によって具体的に示される。
すなわち、実験例1に見られる如く、本発明の製剤は長
期に保存しても、また仮に凍結させても、制酸剤成分の
沈降分離が起りにくい。これに対し、ヒドロキシアルキ
ルセルロース、多価アルコールを同時には用いない参考
例の製剤では、激しい沈降分離を起し製剤的に好ましく
ないことが判る。更にまた、実験例2、3に見られる如
く、本発明の懸濁制酸剤は一旦沈降分離しても、極めて
容易に再び分散させることが出来るのに対し、ヒドロキ
シアルキルセルロース、多価アルコールを同時には用い
ない参考例の製剤では、再び分散させることが困難であ
るため、製剤的には好ましくないことが判る。
この様な利点を有する本発明の懸濁制酸剤を提供するこ
とによって、消費者は常に均一な製品を服用することが
出来るようになるため、服用量が正確であり、従って所
望の効果が得られ、成分の過剰服用による副作用発生の
恐れ、過少服用による効果の未達などもなくなるのであ
る。以上のように、本発明によって医療上有用な製剤が
提供された。
実施例 実施例1 15lのステンレス製調製槽に6.7lの精製水を入れて加熱
し、ホモジナイザーで攪拌しながらソルビトール1000
g、パラオキシ安息香酸メチル7g、パラオキシ安息香酸
プロピル4g、ヒドロキシエチルセルロース100gを順次加
え溶解した。更にシリコーンKM72[商品名、信越化学工
業(株)製]4gを加えて調製液を冷却し、攪拌しながら
水酸化アルミニウムゲル1,730g(酸化アルミニウムとし
て224gを含有)および水酸化マグネシウム400gを加えた
後精製水を加えて全量を10lとした。更にホモジナイザ
ーで攪拌を続けて懸濁剤を製造した。主な処方成分を表
1に示した。
実施例2〜5 実施例1の方法に準じて表1に示す処方の懸濁液を10l
づつ製造した。
[参考例] 参考例1〜4 実施例1の方法に準じて表2に示す処方の懸濁液を10l
づつ製造した。
実験例 実験例1 沈降分離試験 実施例および参考例で製造した懸濁液を用いて、後述の
方法に従って行った試験の結果を表3に示す。
試験の方法 ・遠心分離試験 製造直後の懸濁液50mlを目盛付きガラス製共栓遠沈管に
とり、2000rpmで15分間遠心分離を行った後、上澄液の
量を読みとり全液量に対する比率を計算した。
・室温放置試験 製造直後の懸濁液190mlを円柱形のガラス瓶にとり、室
温に2ケ月間放置した後上澄液の高さを読みとり、全液
高に対する比率を計算した。
・凍結試験 製造直後の懸濁液190mlを円柱形のプラスチック容器に
より、−8℃で凍結させた後室温で解凍し、上澄液の高
さを読みとり、全液高に対する比率を計算した。
・凍結放置試験 上記の凍結試験で解凍した懸濁液を良く振盪して再び分
散させた後、室温に1ケ月放置し、上記と同様の測定を
行った。
・加熱放置試験 製造直後の懸濁液190mlを円柱形のガラス瓶にとり、50
℃で1ケ月放置した後上記と同様の測定を行った。
実験例2 再分散試験(1) 実験例1において遠心分離試験を行った後の懸濁液をそ
のまま横向きとし、毎分200往復で振盪して1分毎に懸
濁液の状態を観察し、均一に分散するまでの時間を分単
位で求めた。結果を表4に示す。
実験例3 再分散試験(2) 実験例1において沈降分離した懸濁液をそのまま倒立さ
せて、毎分100往復で1分間振盪した後、全内容物を12
メッシュのふるいに載せ、自然にふるいを通過した内容
物の重量をはかり、次式により再分散度合を求めた。
結果を表5に示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2〜20W/V%の非水溶性無機制酸剤、0.1〜
    5W/V%のヒドロキシアルキルセルロース及び2〜20W/V
    %の多価アルコールを含有することを特徴とする懸濁制
    酸剤。
JP27911086A 1986-11-22 1986-11-22 懸濁制酸剤 Expired - Fee Related JPH0692309B2 (ja)

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AU2004201831B2 (en) * 1998-09-21 2006-11-02 Mcneil-Ppc, Inc. Heat stable antacid and antigas suspensions
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