JPH0691463A - 板状体の保持装置 - Google Patents

板状体の保持装置

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Publication number
JPH0691463A
JPH0691463A JP27115292A JP27115292A JPH0691463A JP H0691463 A JPH0691463 A JP H0691463A JP 27115292 A JP27115292 A JP 27115292A JP 27115292 A JP27115292 A JP 27115292A JP H0691463 A JPH0691463 A JP H0691463A
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JP
Japan
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wafer
vacuum suction
holding
plate
holding surface
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Pending
Application number
JP27115292A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuyuki Watanabe
和幸 渡辺
Haruo Amada
春男 天田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Renesas Eastern Japan Semiconductor Inc
Original Assignee
Hitachi Tokyo Electronics Co Ltd
Hitachi Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Tokyo Electronics Co Ltd, Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Tokyo Electronics Co Ltd
Priority to JP27115292A priority Critical patent/JPH0691463A/ja
Publication of JPH0691463A publication Critical patent/JPH0691463A/ja
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  • Jigs For Machine Tools (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 板状体を均一な保持力によって保持し、板状
体裏面への異物の付着を低減する。 【構成】 スピンナヘッド1のウエハ保持面17にウエ
ハ1の裏面に点状に接触する凸部20が複数個、全体に
わたって形成され、保持面17における隣合う凸部、2
0、20間の真空吸引溝21の底部に真空吸引口22が
溝21の空所に連通するように接続されている。 【効果】 保持面17に形成された凸部20群の先端部
のみがウエハ1の裏面に点接触するため、ウエハ裏面に
異物が付着する確率を低減できる。真空吸引口22は溝
21内に接続されているため、真空吸引口22が開設さ
れることにより凸部20の欠落箇所が保持面17に局所
的に形成されてしまう状況は発生しない。凸部20群は
ウエハ1の裏面を全体にわたって均一に支持できるた
め、板状体の変形を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、板状体の保持装置、特
に、板状体を真空吸着によって保持する技術に関し、例
えば、半導体製造工程において、半導体ウエハ(以下、
ウエハという。)にレジストをスピンナ塗布するに際し
て、ウエハ保持体であるスピンナヘッドにウエハを保持
させるのに利用して有効なものに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体製造工程において、ウエ
ハにレジストを塗布するに際しては、スピンナ塗布装置
が使用されている。このスピンナ塗布装置はウエハを真
空吸着保持した状態にて高速度回転させるためのスピン
ナヘッドを備えており、スピンナヘッドの上面には保持
面がウエハの裏面を真空吸着保持するように形成されて
いる。
【0003】そして、スピンナ塗布装置によってウエハ
にレジストをその塗布膜の厚さが均一になるように塗布
させるためには、スピンナヘッドの保持面による真空吸
着保持力をウエハの裏面に全体にわたって均一に付勢さ
せる必要がある。なぜならば、真空保持力がウエハ裏面
に不均一に付勢されると、ウエハが全体的に不均一に変
形する結果、その不均一な変形に倣うことによって、ウ
エハの表面に塗布されるレジスト膜の厚さが不均一にな
っていしまうからである。
【0004】そこで、ウエハを全体的に均一に真空吸着
保持するための板状体の保持装置として、従来、例え
ば、特開平1−134945号公報に記載されているウ
エハ保持装置が提案されている。このウエハ保持装置に
おいては、チャックの上面に多孔質部材が配設されてお
り、この多孔質部材によってウエハの裏面に対して真空
吸引による保持力が全体にわたって均一に作用するよう
に工夫されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
たウエハ保持装置においては、ウエハの裏面に多孔質部
材が全体にわたって接触するため、ウエハの裏面に異物
が付着し易く、その結果、半導体製造工程全体としての
製造歩留りが低下してしまうという問題点があること
が、本発明者によって明らかにされた。
【0006】本発明の目的は、板状体を均一な保持力に
よって保持することができるとともに、板状体裏面への
異物の付着を低減することができる板状体の保持装置を
提供することにある。
【0007】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を説明すれば、次の通り
である。
【0009】すなわち、保持体の一主面に板状体の裏面
を真空吸着する保持面が形成されている板状体の保持装
置において、前記保持面に前記板状体の裏面に点状に接
触する凸部が複数個、全体にわたって配されて形成され
ているとともに、この保持面における隣合う凸部の間に
真空吸引口が隣合う凸部間の空所に連通するように接続
されていることを特徴とする。
【0010】
【作用】前記した手段によれば、保持面に形成された凸
部群のそれぞれにおける先端部のみが板状体の裏面に点
接触する状態になるため、板状体裏面と保持面との接触
面積はきわめて小さくなる。したがって、板状体の裏面
に異物が付着する確立は非常に小さくなり、その結果、
板状体の裏面に異物が付着するのは防止されることにな
る。
【0011】また、真空吸引口は隣合う凸部間に接続さ
れているため、真空吸引口が開設されていることによっ
て凸部の欠落箇所が保持面に局所的に形成されてしまう
状況は発生しない。したがって、保持面は凸部群によっ
て板状体の裏面を全体にわたって均一に真空吸引力に抗
して支持することができる。
【0012】
【実施例】図1(a)、(b)は本発明の一実施例であ
るウエハの保持装置を示す正面断面図および一部省略平
面図である。
【0013】本実施例において、本発明に係る板状体の
保持装置は、ウエハ1を真空吸着保持するためのウエハ
の保持装置10として構成されている。そして、このウ
エハの保持装置10は、半導体製造工程にあってウエハ
にレジストをスピンナ塗布するスピンナ塗布装置に使用
されるウエハの保持装置として構成されている。
【0014】本実施例において、ウエハの保持装置10
はウエハを保持する保持体としてのスピンナヘッド11
を備えている。このスピンナヘッド11は本体11aを
備えており、本体11aはエンジニア・プラスチックの
一例であるポリ・エーテル・エーテル・ケトン(PEE
K)が用いられて、円柱形状部12と円盤形状部16と
が一体的に連設された2段構造に形成されている。この
ポリ・エーテル・エーテル・ケトン(PEEK)は、耐
薬品性を備えているとともに、変形し難く、しかも、優
れた加工性を備えている。
【0015】下側に配置されている円柱形状部12の下
端面には、スピンナシャフト取付穴13が同心に配され
て一体的に開設されている。この取付穴13にはスピン
ナ塗布装置におけるスピンナシャフト14が下から挿入
されて、一体回転するように取り付けられており、この
シャフト14はモータ(図示せず)によって回転駆動さ
れるように構成されている。スピンナシャフト14の中
心線上には負圧供給路15が取付穴13の中空部内に連
通するように開設されており、この負圧供給路15の他
端は負圧供給装置(図示せず)に流体的に連結されてい
る。
【0016】他方、スピンナヘッド11の上側に配置さ
れている円盤形状部16は、その外径が保持対象物であ
るウエハ1の外径よりも小径である円盤形状に形成され
ており、その一主面である上面によってウエハ1を真空
吸着保持するためのウエハ保持面17が形成されてい
る。
【0017】このスピンナヘッド11の保持面17にお
ける外周縁には真空リーク防止用環状凸部18が、一定
幅一定高さの円形リング形状に一体的に形成されてお
り、この環状凸部18はウエハ1の裏面における外周縁
に密接することにより、後記する真空吸引溝群による真
空吸引力が外部に漏洩するのを防止するようになってい
る。
【0018】また、スピンナヘッド11の保持面17に
おける環状凸部18の内側には、円形リング形状の環状
溝19が環状凸部18に隣接して同心円形状に没設され
ている。後述するように、この環状溝19は後記する凸
部群および真空吸引溝の加工時において工具の逃げ場を
作る役目を果たすものである。
【0019】スピンナヘッド11の保持面17における
環状溝19の内側領域には、オベリスク形状に形成され
た凸部20が多数個、縦横に網目形状に、かつ、全体に
わたって均一になるように配されて形成されている。す
なわち、個々の凸部20は平面視が略正方形である四角
錐台形状に形成されており、その小径側の端面が垂直方
向上向きになるように配置されている。そして、凸部2
0群は平面視において碁盤目形状になるように縦横に整
列されているとともに、保持面17の後記する外周部を
除いた略全面にわたって均一に配置されている。
【0020】なお、凸部20群の単位面積当たりの個数
(分布密度)は、被保持体であるウエハ1を均一に真空
吸着保持し得る範囲内で最小になるように、実験やコン
ピュータシミュレーション等の経験的手法によって最適
値を求めることが望ましい。ちなみに、凸部20群の個
数をできるだけ低減する理由は、異物の付着の確率をで
きるだけ低減させる点にある。
【0021】また、この凸部20群はその高さ同士が可
及的に同一になるように形成されることによって、それ
らの上端面が可及的に同一平面内に位置するようにそれ
ぞれ形成されている。さらに、各凸部20の小径側端面
はその同一高さを損なわない範囲内で可及的に小面積に
なるように形成されている。ちなみに、凸部20群の同
一平面は前記環状凸部18の平面と同一になるように形
成されている。
【0022】環状凸部18および凸部20群が形成され
た保持面17には真空吸引溝21が複数条、保持面17
に突設された環状凸部18および凸部20群によって相
対的に没設されている。この真空吸引溝21は断面形状
が逆台形形状に形成されており、環状凸部18の内側領
域において正方形の網目形状に縦横に整列された状態に
なっている。
【0023】そして、真空吸引溝21群は各凸部20の
四方を取り囲んだ状態になっているため、隣合う凸部2
0、20同士間の空所としての溝内空間が全て流体的に
連通した状態になっている。また、真空吸引溝21群は
その外側端が前記真空リーク防止用環状凸部18に取り
囲まれることによって、ウエハ1の真空吸着保持状態に
おいて外気と連通するのを阻止されるようになってい
る。
【0024】この真空吸引溝19における前記スピンナ
シャフト取付穴14が投影される領域には真空吸引口2
2が4個、保持面17の中心に位置する凸部20aの四
辺に隣合う位置にそれぞれ配されて、スピンナシャフト
取付穴14の内部空間に連通するように開設されてい
る。したがって、保持面17における環状凸部18の内
側領域において、凸部20群は真空吸引口22によって
欠落箇所を形成されることなく、全体にわたって均一に
配置されている。
【0025】ここで、前記構成に係るスピンナヘッド1
1の製作方法の一実施例を簡単に説明する。
【0026】まず、スピンナヘッド11の本体11aが
前記したエンジニア・プラスチックの一例であるポリ・
エーテル・エーテル・ケトン(PEEK)が用いられ
て、円柱形状部12と円盤形状部16とが一体的に連設
された2段構造に一体成形される。この際、スピンナシ
ャフト取付穴13を一体的に成形することが望ましい。
【0027】その後、このスピンナヘッド本体11aの
前記した円盤形状部16における保持面17の外周縁
に、環状溝19が切削加工によって同心円形状に掘削さ
れる。ちなみに、この環状溝19はスピンナヘッド本体
11aの樹脂成形時に、同時成形してもよい。
【0028】次いで、保持面17における環状溝19の
内側領域に凸部20群が、フライス盤等の工作機械が使
用されて切削加工によって形成される。この際、切削工
具としては、凸部20の四角錐における斜面に対応する
角度の刃先角を有する切削工具が使用される。そして、
凸部20群が切削工具の相対的な平行移動のみによって
形成されるように、工作機械による加工深さおよび間隔
が設定される。
【0029】例えば、図1に示されている凸部20群が
形成される場合には、まず、X軸方向における環状溝1
9内の所定位置に切削工具が位置されるとともに、切削
工具が環状溝19の反対側からはみ出さない位置までX
軸方向に相対的に直線移動される。この切削工具の直線
移動による掘削によって、当該切削開始位置を起点と
し、当該切削終了位置を終点としてX軸方向に延在する
真空吸引溝21が保持面17に形成されることになる。
【0030】ここで、保持面17には環状溝19が予め
形成されているため、切削工具が真空リーク防止用の環
状凸部18の近傍に移動されて来ても、真空リーク防止
用の環状凸部18が切削工具によって誤って損傷される
ことはない。したがって、環状凸部18が切削工具によ
り損傷されることによって、真空吸引溝21内における
真空の漏洩が起こることを未然に防止することができ
る。
【0031】続いて、切削工具がY軸方向に一定間隔
(例えば、2mm程度)だけ送られるとともに、X軸方
向における環状溝19内の所定位置に切削工具が位置さ
れる。そして、切削工具が環状溝19の反対側からはみ
出さない位置までX軸方向に相対的に直線移動される。
この切削工具直線移動による掘削によって、当該切削開
始位置を起点とし、当該切削終了位置を終点としてX軸
方向に延在する2本目の真空吸引溝21が、保持面17
における1番目の真空吸引溝21の隣に形成されること
になる。
【0032】以降、前記作動が繰り返されることによっ
て、X軸方向に延在する真空吸引溝21群が所定本数
分、Y軸方向に一定のピッチをもって整列するように保
持面17に順次切削加工されて行く。
【0033】次に、切削工具が被切削物としてのスピン
ナヘッド本体11aに対して相対的に90度移動され
る。そして、前記した切削加工が繰り返されることによ
って、Y軸方向に延在する真空吸引溝21群が所定本数
分、X軸方向に一定のピッチをもって整列するように保
持面17に順次切削加工されて行く。
【0034】以上の切削加工によって、平面視が正方形
である四角錐台形状の凸部20群および真空吸引溝21
が一括して形成されることになる。そして、この凸部2
0群および真空吸引溝21群についての形成方法によれ
ば、凸部20群および真空吸引溝21群を全体にわたっ
て均一に分布させることができるとともに、個々の凸部
20のウエハ1に対する接触面積を、例えば、0.2m
m四方の小面積をもって形成させることができる。
【0035】ところで、凸部20の頂部を尖鋭に形成し
た場合には、ウエハ1の裏面に対する接触面積を最小に
形成することができるため、異物の付着量を最小に抑制
することができる。しかし、尖鋭に形成した場合には全
ての凸部2の高さを同一に形成することは困難である。
したがって、凸部20群全体としての平坦度を出すため
に、凸部20群の高さを均一にする研磨処理等が必要に
なる。そして、この研磨処理等を凸部の尖端についての
破損を生じさせずに加工することは困難である。
【0036】これに対して、前述した凸部群および真空
吸引溝群の製造方法によれば、この研磨処理等の後加工
を省略し得るという効果を得ることができる。但し、後
加工の実施を妨げるものではない。
【0037】次に、前記構成に係るウエハの保持装置1
0の作用および効果を説明する。
【0038】保持対象物であるウエハ1はハンドラによ
ってスピンナヘッド11の真上位置まで搬送されて来
て、スピンナヘッド11における保持面17上に移載さ
れる。保持面17にウエハ1が移載されると、負圧供給
装置(図示せず)から負圧が負圧供給路15に供給され
る。供給された負圧は取付穴13を通じて各真空吸引口
22に導かれるため、これら真空吸引口22が流体的に
連結されている真空吸引溝21の内空間は真空吸引され
る状態になる。
【0039】この真空吸引溝21群の内空間における真
空吸引状態によって、保持面17に載せられたウエハ1
の裏面には真空吸引力が均一に付勢されることになる。
そして、ウエハ1の裏面はこの真空吸引力によって保持
面17に形成された環状凸部18および凸部20群に吸
着された状態になる。したがって、ウエハ1は保持面1
7に強力に真空吸着保持された状態になる。
【0040】この状態において、保持面17の外周縁に
環状に形成された環状凸部18はウエハ1の裏面に環状
に押接することにより、真空吸引溝21の外側開口端を
密封した状態になるため、真空吸引溝21群の内空間に
おける真空状態は漏洩を発生することなく、適正に維持
される。
【0041】また、凸部20群は全体的に均一に、か
つ、同一高さに形成されているため、ウエハ1の裏面に
全体にわたって均一に接触した状態になる。そして、個
々の凸部20は上端面の面積が小さく形成されているた
め、ウエハ1の裏面全体に対する凸部20群全体として
の総接触面積もきわめて小さく抑制された状態になって
いる。
【0042】このようにして、スピンナヘッド11のウ
エハ1の裏面に対する接触総面積を低減することができ
るため、スピンナヘッド11からのウエハ1の裏面に対
する異物の付着量を低減させることができる。例えば、
前記構成に係るスピンナヘッド11の場合には、ウエハ
1に対する全体の接触面積を従来のそれに比較して、約
1/8に低減することができ、その結果、異物の付着量
を1/8に低減することができる。
【0043】また、本実施例においては、真空吸引口2
2は保持面17の中心に位置した凸部20a周りにおけ
る真空吸引溝22の溝底に開設されているため、真空吸
引口22が開設されていることによって凸部20aの欠
落箇所が保持面17に局所的に形成されてしまう状況は
発生しない。つまり、凸部20群はウエハ1の裏面に全
体にわたって均一に接触した状態になるため、凸部20
群はウエハ1を全体にわたって下から均等に支持した状
態になる。
【0044】このようにして、ウエハ1は凸部20群に
よって下から均等に支持された状態になっているため、
真空吸引力によって強力に吸引されても、ウエハ1は局
所的に変形されることはない。ウエハ1の局所的な変形
が防止されることによって、ウエハ1の表面にスピンナ
塗布されるレジスト膜は、その厚さが全体にわたって均
一になるように形成されることになる。
【0045】これに対して、例えば、真空吸引口22が
保持面17の中心に開口されることにより、中心に位置
する凸部20aが欠落されている場合には、ウエハ1の
当該欠落箇所は凸部20によって支持されない状態にな
るため、ウエハ1の当該支持されていない箇所が真空吸
引力によって強力に吸引されることによって、窪むよう
に変形されてしまう。このようにして、ウエハ1が変形
されると、ウエハ1の表面にスピンナ塗布されるレジス
ト膜は、その窪んだ箇所において厚さが厚く形成された
状態になる。
【0046】ところで、半導体製造工程に使用されるウ
エハは金属汚染を極度に嫌うため、ウエハに接触する部
材は金属以外の材料によって形成するか、あるいは、金
属の材料によって形成されている部材についてはその接
触する部分の表面を金属以外の材料によって被覆する必
要がある。
【0047】本実施例においては、スピンナヘッド11
の本体11aがポリ・エーテル・エーテル・ケトン(P
EEK)が用いられて一体成形されているため、スピン
ナヘッド11の環状凸部18および凸部20群がウエハ
1の裏面に直接接触しても、ウエハ1において金属汚染
が発生することはない。
【0048】なお、以上のようにウエハ1が均一に真空
吸着保持された状態で、スピンナヘッド11が高速度で
回転されるとともに、ウエハ1の上面における中心にレ
ジスト液(図示せず)が滴下されることによって、ウエ
ハ1の表面にレジスト膜(図示せず)がスピンナ塗布さ
れる。この際、ウエハ1がスピンナヘッド11に均一に
真空吸着保持されているため、ウエハ1の表面に塗布さ
れたレジスト膜はその厚さが全体にわたって均一に形成
されることになる。
【0049】図2は本発明の実施例2であるウエハの保
持装置を示す正面断面図である。
【0050】本実施例2が前記実施例1と異なる点は、
スピンナヘッド11の本体11aがアルミニウム系材料
(アルミニウムまたはその合金)が用いられて形成され
ているとともに、この本体11aの表面全体にタフラム
処理層23が形成され、さらに、保持面17におけるタ
フラム処理層23の上に弗素樹脂被膜24に被着されて
いる点にある。
【0051】タフラム処理層23はアルミニウムまたは
その合金の表面が所定の深さだけ多孔性の硬質酸化アル
ミニウムに転換され、その多孔質の組織に四弗化樹脂が
含浸されることによって形成される。このタフラム処理
層23によって、スピンナヘッド11はアルミニウムあ
るいはこの合金の表面は鋼よりも硬く、四弗化樹脂の優
れた諸性質を備えることができる。
【0052】弗素樹脂被膜24は、例えば、300μm
〜700μmの厚さに形成されている。
【0053】本実施例2によれば、前記実施例1によっ
て奏される作用および効果に加えて、次の作用および効
果が奏される。
【0054】半導体ウエハは金属汚染が問題になるた
め、ウエハ1に接触するスピンナヘッド11は導電性を
有する金属材料によって形成することができない。この
ため、ウエハ1に帯電が発生しても、スピンナヘッド1
1を通じてグランドに放電することができない。そし
て、ウエハ1が帯電すると、周囲の浮遊物を吸着し易く
なるため、その浮遊物の付着によって、製造歩留りが低
下してしまうという問題点が発生する。
【0055】本実施例2においては、スピンナヘッド本
体11aが導電性を有する金属材料であるアルミニウム
系材料によって形成されているため、ウエハ1はスピン
ナヘッド11による真空吸着保持状態においてその帯電
電荷をスピンナヘッド本体11aに放電されることにな
る。その結果、ウエハ表面への浮遊異物の付着を低減す
ることができる。
【0056】他方、スピンナヘッド11の保持面17の
表面には弗素樹脂被膜24が被着されているため、アル
ミニウム系材料から成る本体11aが直接接触すること
はない。したがって、金属汚染は防止することができ
る。
【0057】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変更可能であることはいうまでもない。
【0058】例えば、凸部20は平面視が正方形の四角
錐台形状に形成するに限らず、平面視が多角形の多角錐
形状または多角錐台形状や、円錐形状または円錐台形状
に形成してもよい。
【0059】また、凸部群は前記製造方法によって形成
するに限らず、射出成形方法、その他の一体成形方法に
よって形成してもよい。
【0060】真空吸引口は、保持面の中心に位置する凸
部20aの周りに配設するに限らず、保持面の全体にわ
たって均一に分布するように配置して、真空吸引溝の底
部に相当する隣合う凸部間の空所に連通するようにそれ
ぞれ開設してもよい。
【0061】スピンナヘッドを成形する樹脂としては、
ポリ・エーテル・エーテル・ケトン(PEEK)を使用
するに限らず、加工性および耐薬品性に優れたポリ・ア
セタール等のエンジニアリング・プラスチックや、その
他の樹脂を使用することができる。
【0062】保持対象物は半導体ウエハに限らず、液晶
パネルや、コンパクト・ディスクおよび磁気ディスク等
であってもよい。
【0063】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野であるスピン
ナ塗布装置におけるウエハの保持技術に適用した場合に
ついて説明したが、それに限定されるものではなく、そ
の他の分野における板状体の保持装置全般に適用するこ
とができる。
【0064】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、次
の通りである。
【0065】保持体の板状体保持面に板状体の裏面に点
状に接触する凸部を複数個、全体にわたって形成すると
ともに、この保持面における隣合う凸部の間に真空吸引
口を隣合う凸部間の空所に連通するように接続すること
により、保持面に形成された凸部群のそれぞれにおける
先端部のみが板状体の裏面に点接触する状態になるた
め、板状体裏面に異物が付着する確率を低減することが
できる。
【0066】また、真空吸引口は隣合う凸部間に接続さ
れているため、真空吸引口が開設されていることによっ
て凸部の欠落箇所が保持面に局所的に形成されてしまう
状況は発生しない。したがって、保持面は凸部群によっ
て板状体の裏面を全体にわたって均一に支持することが
できるため、板状体の変形を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)は本発明の一実施例であるウエ
ハの保持装置を示す正面断面図および一部省略平面図で
ある。
【図2】本発明の一実施例であるウエハの保持装置を示
す正面断面図である。
【符合の説明】
1…ウエハ(板状体)、10…ウエハの保持装置、11
…スピンナヘッド(保持体)、11…スピンナヘッド本
体、12…円柱形状部、13…スピンナシャフト取付
穴、14…スピンナシャフト、15…負圧供給路、16
…円盤形状部、17…ウエハ保持面、18…真空リーク
防止用環状凸部、19…環状溝、20…凸部、21…真
空吸引溝(隣合う凸部間の空所)、22…真空吸引口、
23…タフラム処理層、24…弗素樹脂被膜。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 保持体の一主面に板状体の裏面を真空吸
    着する保持面が形成されている板状体の保持装置におい
    て、 前記保持面に前記板状体の裏面に点状に接触する凸部が
    複数個、全体にわたって配されて形成されているととも
    に、この保持面における隣合う凸部の間に真空吸引口が
    隣合う凸部間の空所に連通するように接続されているこ
    とを特徴とする板状体の保持装置。
  2. 【請求項2】 前記真空吸引口が複数個、保持面の中心
    部に配置されている凸部の周りに均等に配設されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の板状体の保持装置。
  3. 【請求項3】 前記凸部群が保持面に全体にわたって均
    一に配設されているとともに、前記真空吸引口が複数
    個、保持面に全体にわたって均一に配設されていること
    を特徴とする請求項1に記載の板状体の保持装置。
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