JPH06877B2 - 加硫可能難然性ハロゲン化ゴム組成物 - Google Patents

加硫可能難然性ハロゲン化ゴム組成物

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JPH06877B2
JPH06877B2 JP59036139A JP3613984A JPH06877B2 JP H06877 B2 JPH06877 B2 JP H06877B2 JP 59036139 A JP59036139 A JP 59036139A JP 3613984 A JP3613984 A JP 3613984A JP H06877 B2 JPH06877 B2 JP H06877B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明の目的は、優れた材料性能を有する難燃性ゴムを
提供することにある。
従来、エチレン・プロピレンゴムの加硫物は易燃性であ
るため使用対象に応じて火災の発生、類焼を防止する目
的で各種難燃剤が配合されている。しかしながら、エチ
レン・プロピレンゴムの場合、それ自体では強度が小さ
いため、カーボンブラツクなどの補強性充填材の配合を
必須としている。これら補強性充填剤の添加により、配
合物の粘度が上がる結果、加工性の悪化を招くとかある
いはゴム製品としての硬度が過大になる又は電気特性が
低下するなどの問題があつた。
一方、塩素化ポリエチレンは、それ自体が難燃性であ
り、これに各種難燃剤を添加すれば、更に優れた難燃性
材料となることが知られており、本発明者らも追試によ
り確認した。しかし、塩素化ポリエチレンはゴム的性質
に劣り、硬い、あるいはゴム弾性が不良であることも同
時に知見した。
そこで、本発明者らは材料性能、加工性に優れかつ難燃
性を有するゴム組成物を鋭意探索した結果、ハロゲン化
エチレン・α−オレフイン共重合ゴム100重量部に対
して難燃剤約5〜50重量部を含んでいることを特徴と
するゴム組成物が本目的に適合することを見出し本発明
を完成するに到つた。
以下に、本発明を塩素化ゴムの場合について専ら説明す
るが、本発明は他のハロゲン化ゴム、例えば臭素化ゴ
ム、又は塩素と臭素とを共に含むゴムについても全く同
様に適用しうることが理解されるべきである。
塩素化ゴムのベースポリマーであるエチレン・α−オレ
フイン共重合ゴムとしては、エチレンとα−オレフイ
ン、例えばプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1
−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテ
ン、1−デセンなどとの共重合体であつて、エチレンと
α−オルフィンとのモル比が80/20乃至95/5、またムー
ニー粘度[ML1+4(100)]が30〜120のものが
一般に用いられる。
本発明のハロゲン化ゴム例えば塩素化ゴムは通常、以下
のようにして製造される。
まず、エチレン・α−オレフイン共重合ゴムの塩素化は
共重合ゴムを例えば粉砕して細粒化し、この細粒を水性
分散状態にして、通常約70〜90℃の温度で分子状塩
素と接触させる方法、四塩化炭素、テトラクロルエチレ
ンのような塩素に対して安定な溶媒中に共重合ゴムを溶
解し、均一な溶液状態として分子状塩素と接触させる方
法などによつて行われ得る。
なお、分子状塩素を使用して塩素化を行う場合には、光
の照射により塩素化反後速度を大幅に増大し得るのも、
従来の知見の如くである。
塩素化反応後の処理は次のように行われる。水性分散状
態での塩素化の場合、塩素化ゴムは水洗により、分子状
塩素から分離し、乾燥させる。溶液状態での塩素化の場
合には、反応生成溶液を過剰のメタノールなどの塩素化
ゴムに対する貧溶媒中に投入して沈殿を生じさせ、沈殿
物をロ過し、次いでこの溶媒で洗浄して後、乾燥させ
る。
塩素化の程度を調節するには、分子状塩素及びその他の
塩素化剤の使用量、反応時間、反応温度などを適宜選択
すればよい。塩素含有量は、この段階で5〜35重量%
に調節する。
分子状塩素に代えて分子状臭素を使用すれば、同様にし
て臭素化ゴムが生成することは当然である。
これらのハロゲン化ゴムに塩酸吸収剤、酸化防止剤、金
属不活性剤をそれぞれハロゲン化ゴム100重量部に対
し、約0.05〜2重量部添加することが好ましい。
塩素又は塩化水素吸収剤としては、ステアリン酸マグネ
シウム、ステアリン酸カルシウム、ハイドロタルサイ
ト、エポキシ化大豆油、エポキシ系塩酸吸収剤などを、
酸化防止剤としては、ジ−t−ブチルヒドロキシトルエ
ン、テトラキス〔メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシ)ヒドロシンナメート〕メタン、d,l
−α−トコフエロール、フエニル−β−ナフチルアミ
ン、トリフエニルメタン、1,4−ベンゾキノンなど
を、金属不活性剤としては、トリス(ノニルフエニル)
ホスフアイト、イソプロピルサイトレート、ペンタエリ
スリトール、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフエ
ニル)−4,4′−ビフエニレン−ジ−ホスフアイト、
などが例示できる。
これらは、ハロゲン化ゴムの色相安定及びゲル化防止に
顕著な効果を示す。
ここで、塩素化ゴム中の塩素含量が約5重量%以下で
は、難燃性の効果が十分に発揮されず、目的とするゴム
組成物を与えない。
一方、ハロゲン含有量が約35重量%以上になると、ハ
ロゲン化ゴムの溶融流動性が低下し、成形性、加工性も
悪化し、また他のゴムや樹脂と均一にブレンドし難くな
る。
ムーニー粘度ML1+4(100℃)については、通常約20〜2
00、好ましくは約30〜120である。これ以下のム
ーニー粘度では、ハロゲン化ゴムの強度が低下し、一方
これ以上のムーニー粘度のものでは、ハロゲン含有量が
約35重量%以上のものと同様の欠点を示すからであ
る。
本発明で使用できる難燃剤としてはプラスチツク、ゴム
に通常採用されている難燃剤がいずれも使用でき、例え
ばトリフエニルホスフエートの如きリン系難燃剤;デカ
ブロモジフエニルエーテル、塩素化ポリエチレン、その
他、商品名デクロランプラス515(丸正産業株式会
社)、商品名プラネロンDB−100(三井東圧フアイ
ン株式会社)、商品名Bromrite BR−128F(日立
化成工業株式会社)などの各商品名で市販されている難
燃剤の如きハロゲン系難燃剤;三酸化アンチモン;ハイ
ジライトH−40の商品名で市販されている水酸化アル
ミニウムなどの無機系難燃剤;及び上記難燃剤の混合物
を例示することができる。
本発明では難燃剤を前記共重合ゴム100重量部に対し
て通常約5〜50重量部好ましくは約10〜40重量部
配合する。約50重量部を越えての使用は加硫物の機械
的性質の低下、難燃剤のブルーミングによる加硫物外観
の不良、加硫物の耐熱老化性の低下などの欠点、更に電
気絶縁材用途に使用するときの加硫物の電気絶縁特性の
低下などの欠点を生じ、一方、約5重量部未満程に過少
であると、難燃性付与力に劣るので上記範囲とする。
本発明で必要に応じて用いられる軟化剤や可塑剤として
は、トリクレジルホスフエート、トリクロロエチルホス
フエートなどのリン酸エステル系、液状塩素化パラフイ
ンなどが塩素化ゴム100重量部に対して通常20重量
部以下用いられる。とくに、難燃性を確保するためにプ
ロセスオイル、潤滑油、パラフイン類、流動パラフイン
類、ワセリンなどの石油系軟化剤、可塑剤の使用は可及
的に避けられるべきである。もつとも、難燃化された油
類の添加は差支えない。
尚、成形品の表面の平滑性を付与するために使用される
リシノール酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン
酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、
ステアリン酸亜鉛、上記酸のエステル類など、高級脂肪
酸、その塩及びそのエステル類などの成形補助剤を適量
使用することができ、通常の場合には、塩素化ゴム10
0重量部に対して約10重量部まで、好ましくは約1〜
5重量部用いられる。
加硫さるべきゴム配合物中には、補強剤、充填剤、軟化
剤などが必要に応じて配合される。
補強剤としては、例えばSRF、GPF、FEF、HA
F、ISAF、SAF、FT、MTなどの各種カーボン
ブラツク、微粉けい酸などが適宜用いられる。充填剤と
しては、例えば軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウ
ム、タルク、クレーなどが用いられる。これらの補強剤
および充填剤は、いずれもハロゲン化ゴム100重量部
当り通常約300重量部以下、好ましくは約200重量
部以下の割合で用いられる。
又、塩素化ゴムはカーボンブラツクのような補強剤がな
くとも十分な機械的性質を持つことから、容易に明色の
加硫物を得ることができる。その際、必要に応じて市販
の各種着色剤を添加しうる。着色剤としてチタンホワイ
トのような無機系顔料を添加する場合には、塩素化ゴム
100重量部あたり通常1〜50重量部、好ましくは5
〜30重量部の割合で用いられる。着色剤としてナフト
ール・グリーンB(中外化成社製)のような有機系顔料
を添加する場合には、塩素化ゴム100重量部あたり通
常0.5〜10重量部、好ましくは2〜8重量部の割合
で用いられる。
本発明の組成物から得られる加硫物は通常一般のゴムを
加硫とするときと同様に、後述する方法で未加硫の配合
ゴムを一度調製し、次いで該配合ゴムを意図する形状に
成形した後、加硫を行うことにより製造される。そして
加硫方法としては、加硫剤を使用し加熱する方法と電子
線を照射する方法との何れをも用い得る。
加硫の際に使用される加硫剤としては、金属塩、硫黄系
化合物および有機過酸化物及びこれらの組合わせを挙げ
ることができる。金属塩としては、マグネシア、亜鉛
華、高級脂肪酸亜鉛たとえばステアリン酸亜鉛、オレイ
ン酸亜鉛、鉛丹、リサージなどが使用される。金属塩の
配合量は塩素化ゴム100重量部に対し、通常約5〜2
0重量部、好ましくは約8〜15重量部に選ぶ。
本発明の加硫に用いられる硫黄系化合物としては、次の
ものを例示できる。
イオウ系化合物としては、イオウ、塩化イオウ、二塩化
イオウ、モルホリンジスフイド、アルキルフエノールジ
スフイド、テトラメチルチウラムジスルフイド、ジメチ
ルジチオカルバミン酸セレン等。
硫黄系化合物の配合量は塩素化ゴム100重量部に対し
て通常約0.1〜10重量部、好ましくは約0.5〜5
重量部の割合に選ぶ。
加硫剤としてイオウ系化合物を使用するときは、加硫促
進剤の併用が好ましい。加硫促進剤としてはN−シクロ
ヘキシル−2−ベンゾチアゾール−スルフエンアミド、
N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾール−スルフ
エンアミド、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチア
ゾールスルフエンアミド、2−メルカプトベンゾチアゾ
ール、2−(2,4−ジニトロフエニル)メルカプトベ
ンゾチアゾール、2−(2,6−ジエチル−4−モルホ
リノチオ)ベンゾチアゾール、ジベンゾチアジル−ジス
ルフイドなどのチアゾール系;ジフエニルグアニジン、
トリフエニルグアニジン、ジオルソトリルグアニジン、
オルソトリル・パイ・グアナイド、ジフエニルグアニジ
ン・フタレートなどのグアニジン系;アセトアルデヒド
−アニリン反応物、ブチルアルデヒド−アニリン縮合
物、ヘキサメチレンテトラミン、アセトアルデヒドアン
モニアなどのアルデヒドアミンまたはアルデヒド−アン
モニア系;2−メルカプトイミダゾリンなどのイミダゾ
リン系;チオカルバニリド、ジエチルチオユリア、ジブ
チルチオユリア、トリメチルチオユリア、ジオルソトリ
ルチオユリアなどのチオユリア系;テトラメチルチウラ
ムモノスルフイド、テトラメチルチウラムジスルフイ
ド、テトラエチルチウラムジスルフイド、テトラブチル
チウラムジスルフイド、ペンタメチレンチウラムテトラ
トラスルフイドなどのチウラム系;ジメチルジチオカル
バミン酸亜鉛、ジエチルチオカルバミン酸亜鉛、ジ−n
−ブチルジチオカルバミン酸亜鉛、エチルフエニルジチ
オカルバミン酸亜鉛、ブチルフエニルジチオカルバミン
酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメ
チルジチオカルバミン酸セレン、ジエチルジチオカルバ
ミン酸テルルなどのジチオ酸塩系;ジブチルキサントゲ
ン酸亜鉛などのサンテート系などを挙げることができ
る。
これらの加硫促進剤の使用量は塩素化ゴム100重量部
に対して通常0.1ないし20重量部、好ましくは0.
2ないし10重量部の割合に選ぶ。
更に苛酷な条件での使用に耐えるゴムを得るためには、
トリアジン化合物を加硫剤として用いることが推奨でき
る。トリアジン化合物は、塩素化ゴム100重量部に対
し1.0×10−3〜2.0×10−2モル、好ましく
は2.5×10−3〜1.0×10−2モルの割合で添
加できる。
トリアジン化合物としては、2,4,6−トリメルカプ
ト−S−トリアジン、2−ブチルアミノ−4,6−ジメ
ルカプト−S−トリアジン、2−フエニルアミノ−4,
6−ジメルカプト−S−トリアジンなどを例示できる。
また、加硫助剤として酸解離定数(pka)が7以上の有機
塩基あるいは該塩基を発生しうる化合物は、ハロゲン化
ゴム100重量部に対し5×10−4〜2×10−2
ル、好ましくは1×10−3〜1×10−2モル用いら
れる。
これらの加硫助剤としては、1,8−ジアサ−ビシクロ
(5,4,0)−ウンデセン−7、ラウリルアミン、ベ
ンジルアミン、ジベンジルアミン、N−メチルモルホリ
ン、ジシクロヘキシルアミン、ジブチルジチオカルバミ
ン酸亜鉛、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジ
ン塩、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスル
フエンアミド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフ
イド、テトラメチルチウラムジスルフイド、などを例示
できる。
更に、各様なゴム加工工程に対処するためには、オキシ
メチレン構造を持つ化合物の添加及びスコーチ防止剤の
添加が推奨できる。
オキシエチレン構造を持つ化合物としては、エチレング
リコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ポリプロピレングリコールなどが例示でき、通常
これらはハロゲン化ゴム100重量部に対し2〜10重
量部、好ましくは3〜5重量部用いられる。
スコーチ防止剤としては公知のスコーチ防止剤を用いる
ことができ、無水マレイン酸、チオイミド系化合物、ス
ルホンアミド系化合物などを例示できる。上記成分は通
常、ハロゲン化ゴム100重量部に対し0.2〜5.0
重量部、好ましくは0.3〜3重量部の割合で用いられ
る。
本発明組成物の加硫に用いられる有機過酸化物として
は、ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5
−ジ(第三ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(第三ブチルペルオキ
シ)ヘキシン−3、ジ第三ブチルペルオキシド、ジ第三
ブチルペルオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキ
サン、第三ブチルヒドロペルオキシドを例示できるが、
なかでもジクミルペルオキシド、ジ第三ブチルペルオキ
シド、ジ第三ブチルペルオキシ−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサンが好ましく使用される。
有機過酸化物の使用量は、塩素化ゴム100重量部に対
して通常3×10−4〜5×10−2モル部好ましくは
1×10−3〜3×10−2モル部に選ぶ。
加硫剤として有機過酸化物を使用するときは、加硫助剤
の併用が好ましい。加硫助剤としては硫黄、p−キノン
ジオキシムなどのキノンジオキシム系、ポリエチレング
リコールジメタクリレートなどのメタクリレート系、ジ
アリルフタレート、トリアリルシアヌレートなどのアリ
ル系、その他マレイミド系、ジビニルベンゼンなどが例
示される。このような加硫助剤は使用する有機過酸化物
1モルに対して1/2ないし2モル、好ましく約等モル使
用する。
又、老化防止剤を使用すれば、本発明の組成物から得ら
れる加硫物の材料寿命を長くすることが可能であること
も通常のゴムにおけると同様である。この場合に使用さ
れる老化防止剤としては、例えばフエニルナフチルアミ
ン、N,N′−ジ−2−ナフチル−p−フエニレンジア
ミンなどの芳香族二級アミン系、ジブチルヒドロキシト
ルエン、テトラキス〔メチレン(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシ)ヒドロシンナメート〕メタンなど
の立体障害系、フエノール系安定剤が使用される。
このような老化防止剤の使用量は、塩素化ゴム100重
量部に対して通常0.1〜50重量部、好ましくは0.
5〜3.0重量部の割合に選ぶ。
加硫方法として加硫剤を使用せず、電子線を使用する場
合は後述する成形された未加硫の配合ゴムに0.1ない
し10Mev(メガエレクトロンボルト)、好ましくは
0.3ないし2.0Mevのエネルギーを有する電子を吸
収線量が0.5ないし35Mrad(メガラツド)、好まし
くは0.5ないし10Mradになるように照射すればよ
い。このとき前記の加硫剤としての有機ペルオキシドと
併用する加硫助剤を使用してもよく、その量は塩素化ゴ
ム100重量部に対して1×10−4ないし1×10
−1モル部、好ましくは1×10−3ないし3×10
−2モル部配合する。
ゴム配合物は、例えば次のような方法で調製され得る。
ハロゲン化ゴムおよび補強剤、充填剤、軟化剤などの添
加剤をバンバリーミキサーの如きミキサー類を用いて約
80〜170℃の温度で約3〜10分間混練した後、加
硫剤、加硫助剤をオープンロールの如きロール類を用い
て追加混合し、ロール温度約40〜80℃で約5〜30
分間混練して分出し、リボン状またはシート状のゴム配
合物を調製する。あるいは、ハロゲン化ゴムおよび配合
剤を約80〜100℃に加熱された押出機に直接供給
し、滞留時間を約0.5〜5分間とることにより、ペレ
ツト状のゴム配合物を調製することもできる。
このようにして調製された未加硫ゴム配合物は例えば、
押出成形機、カレンダーロール、プレスなどにより所望
の形状に成形され、成形と同時にまたはその成形品を加
硫槽内で、通常約150〜270℃の温度に約1〜30
分間加熱する方法により、加硫される。
加硫槽としては、スチーム加硫かん、熱空気加熱槽、ガ
ラスビーズ流動床、溶融塩加硫槽、マイクロ波加硫槽な
どが単独あるいは組合わせて使用される。
加硫物はそのもの自体でも電気絶縁材、自動車工業部
品、工業用ゴム製品、土木建材用品、ゴム引布として有
用である。
電気絶縁材としては、プラグキヤツプ、イグニツシヨン
キヤツプ、デイストリビユーターキヤツプなどの自動車
エンジン周辺のキヤツプ類、コンデンサーキヤツプ、舶
用電線、自動車用イグニツシヨンケーブルなどの電線の
通電部を円筒状に被覆した絶縁層、ケーブルジヨイント
カバーなどに具体的に使用される。
自動車工業部品としては、ラジエーターホース、フユー
エルホースなどのホース類、またバンパー、バンパーフ
イラー、バンパーストリツプ、バンパーサイドガード、
オーバーライダー、サイドプロテクシヨンモールなどの
自動車外装部品、各種ウエザーストリツプ類、ブーツ、
ボールジヨイントシールなどに使用できる。
工業用ゴム製品としては、ロール、パツキング、ライニ
ング、ベルトなどに使用できる。
また土木建材用としてはルーフイングシート、耐熱ベル
ト、建築用ガスケツト、ハイウエイジヨイントシールな
どに使用される。
ゴム引布としては、防水布、天幕、レジヤーシートなど
に使用される。
更に、加硫に先立つてゴム配合物中に発泡剤および必要
に応じて発泡助剤を配合し、断熱材、クツシヨン材、シ
ーリング材、防音材、電気絶縁材などに使用し得る発泡
加硫物とすることもできる。
発泡剤としては、例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸ナト
リウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、亜
硝酸アンモニウムなどの無機発泡剤;N,N′−ジメチ
ル−N,N′−ジニトロソテレフタルアミド、N,N′
−ジニトロソペンタメチレンテトラミンなどのニトロソ
化合物;アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニ
トリル、アゾシクロヘキシルニトリル、アゾジアミノベ
ンゼン、バリウム、アゾジカルボキシレートなどのアゾ
化合物;ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスル
ホニルヒドラジド、p,p′−オキシビス(ベンゼンス
ルホニルヒドラジド)、ジフエニルスルホン−3,3′
−ジスルホニルヒドラジドなどのスルホニルヒドラジド
化合物;カルシウムアジド、4,4′−ジフエニルジス
ルホニルアジド、p−トルエンスルホニルアジドなどの
アジド化合物が挙げられ、特にニトロソ化合物、アド化
合物およびアジド化合物が好んで使用される。
これらの発泡剤は、ハロゲン化ゴム100重量部当り通
常約0.5〜30重量部、好ましくは約1〜20重量部
の割合で配合され、一般に見掛比重約0.03〜0.7
程度の発泡体を形成させる。
発泡剤と共に使用することもできる発泡助剤としては、
サリチル酸、フタル酸、ステアリン酸などの有機酸ある
いは尿素またはその誘導体などが使用され、発泡剤の分
解温度の低下、分解促進、気泡の均一化などの働きを示
す。
次に実施例に基づいて本発明を説明する。
実 施 例 1 エチレン・1−ブテン共重合ゴム[エチレン単位/1−
ブテン単位(モル比)90/10、ML1+4(100℃)40〕
50gを2の四塩化炭素に溶解し、撹拌機、温度計及
び塩素ガス導入管を備えた容量3のガラス製反応器に
該溶液を装入し、温度を60℃に保ちながら、容器の外
側から20W昼光色螢光灯を照射すると同時に反応器内
に塩素ガスを2.0g/minの割合で導入し、50分間
塩素化反応を行なつた。その後、窒素ガスを反応器に応
じて過剰の塩素ガスを除去した。
この溶液に、ジ−tert−ブチルヒドロキシトルエン0.
3gおよびステアリン酸カルシウム0.3gを添加し
た。
次にこれをエバポレーターで濃縮し、更に常温の真空乾
燥機で十分に脱溶媒を行つた。
この塩素化ゴムの性状値を次のようにして測定した。
ムーニー粘度 ML1+4(100℃):JIS K 6300、島津製作所製 MSV−200型 ムーニー粘度計 塩素含有量 :ボンベ燃焼法 ヨウ素価 :まず塩素化ゴムを四塩化炭素に溶解した 。次に過剰の一塩化ヨウ素酢酸溶液を添 加し冷暗所で30分間反応させた。その 後、大過剰のヨウ化カリウム溶液を添加 し、遊離したヨウ素をデンプン溶液を呈 色液としチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定 し、ヨウ素価を算出した。
また、次の処方でゴム配合物を8インチロールを用いて
60〜70℃で20分間混練した。
混練されたゴム配合物を160℃で30分間プレス加硫
して厚さ2mmの加硫ゴムシートを作成した。
このシートを用いてJIS K 6301の方法に従い、
引張強さ、スプリングかたさ、永久伸びを測定した。同
じシートを用いてUL耐炎性試験規格に従い、難燃性を
調べた。
結果を後記表1に示す。
実 施 例 2 エチレン・プロピレン共重合ゴム〔エチレン単位/プロ
ピレン単位(モル比)80/20、ML1+4(100℃)40〕
50gを2の四塩化炭素に溶解し、撹拌機、温度計及
び塩素ガス導入管を備えた容量3のガラス製反応器に
該溶液を装入し、温度を60℃に保ちながら、容器の外
側から20W昼光色螢光灯を照射すると同時に反応器内
に塩素ガスを2.0g/minの割合で導入し、18分間
塩素化反応を行なつた。その後、窒素ガスを反応器に通
じて過剰の塩素ガスを除去した。
この溶液に、ジ−t−ブチルヒドロキシトルエン0.3
gおよびステアリン酸カルシウム0.3gを添加した。
次に、これをエバポレーターで濃縮し、更に常温の真空
乾燥機で十分に脱溶媒を行つた。
この塩素化ゴムの性状値の測定、加硫ゴムの作成及び測
定は実施例1と同様にして行つた。
結果を後記表1に示す。
実 施 例 3 実施例1の操作において次の処方でゴム配合物を作成
し、測定に供した。
結果を後記表1に示す。
実 施 例 4 実施例1の操作において、塩素化ゴム溶液をエバポレー
ターで濃縮し、更に常温の真空乾燥機で十分に脱溶媒を
行つた後、この実質的に飽和の塩素化ゴムを定温乾燥機
中、窒素ガス雰囲気下170℃で40分間加熱処理を行
つた。この塩素化ゴムの性状値の測定は実施例1におけ
ると同様に行つた。次に以下の処方でゴム配合物を作成
した。
結果を後記の表1に示す。
実 施 例 5 実施例1の操作において、エチレン・α−オレフイン共
重合ゴムとしてエチレン・4−メチル−1−ペンテン共
重合ゴム〔エチレン単位/4−メチル−1−ペンテン単
位(モル比)93/7、ML1+4(100℃)30〕を用いた外
は同例におけると同様に操作した。
結果を後記の表1に示す。
実 施 例 6 実施例1の操作において、ゴム配合物を次の処方で作成
した。
結果を後記表1に示す。
実 施 例 7 実施例1の操作においてゴム配合物を次の処方で作成し
た。
結果を後記の表1に示す。
比 較 例 1 実施例1の操作において、エチレン・1−ブテン共重合
ゴムを塩素化せずにそのまま実験に用いた。
結果を後記表1に示す。
比 較 例 2 実施例2の操作においてゴム配合物を次の処方で作成し
た(臭素系難燃剤も三酸化アンチモンも配合しない)。
結果を後記表1に示す。
比 較 例 3 実施例1の操作において、塩素化ゴムのかわりに市販の
塩素化ポリエチレン(ダイソラツクMR104、大阪曹
達社製、塩素含量40wt% ML1+4(100℃)>200を用いた。
結果を後記表1に示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン含有量80乃至95モル%のエチ
    レンと炭素数3乃至10個のα−オレフィンとの共重合
    体ゴムをハロゲン化してなるハロゲン化エチレン・α−
    オレフィン共重合体ゴムであって、該ハロゲン化エチレ
    ン・α−オレフィン共重合体ゴムのハロゲン含有量が5
    乃至35重量%のもの100重量部に対し、難燃剤5乃至
    50重量部を含んでいることを特徴とする加硫可能難燃
    性ゴム組成物。
  2. 【請求項2】ハロゲン化エチレン・α−オレフィン共重
    合体ゴムのムーニー粘度が約30乃至約120であるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の加硫可能難
    燃性ゴム組成物。
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