JPH068738A - センターディファレンシャル装置付駆動装置 - Google Patents

センターディファレンシャル装置付駆動装置

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JPH068738A
JPH068738A JP4192940A JP19294092A JPH068738A JP H068738 A JPH068738 A JP H068738A JP 4192940 A JP4192940 A JP 4192940A JP 19294092 A JP19294092 A JP 19294092A JP H068738 A JPH068738 A JP H068738A
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JP
Japan
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clutch
center differential
speed
brake
differential device
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JP4192940A
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English (en)
Inventor
Masayuki Ushiki
昌幸 宇敷
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H2200/00Transmissions for multiple ratios
    • F16H2200/0017Transmissions for multiple ratios specially adapted for four-wheel-driven vehicles

Landscapes

  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
  • Transmission Devices (AREA)
  • Structure Of Transmissions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 センターディファレンシャル装置を備えた駆
動系で、クラッチとブレーキの係合または解放により、
センターデファレンシャル機能または増速や減速機能を
得る構成において、変速ショックやエンジンの吹き上が
り等を確実に防止する。 【構成】 自動変速機30にセンターディファレンシャ
ル装置50を連結し、このセンターディファレンシャル
装置50は少なくとも共通のドラム部材64にダイレク
トクラッチ61と増速用ブレーキ63を設け、ダイレク
トクラッチ61の係合でセンターデファレンシャル機能
し、増速用ブレーキ63の係合で増速段を得るように構
成し、更にドラム部材64にワンウエイクラッチ70
を、これらのクラッチ61とブレーキ63の係合、解放
時に駆動系を適確に接断するように設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両において自動変速
機にセンターディファレンシャル装置を組合わせた駆動
装置に関し、詳しくは、センターディファレンシャル装
置をセンターデファレンシャル機能以外に増速や減速機
能を得るように構成する場合のパワートレーンに関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動変速機を備えた車両の駆動
系において、自動変速機に減速機や増速機を組合わせ、
両変速機のギヤ比の組合わせにより変速段を増減するこ
とが知られている。この場合に増速機等において、ブレ
ーキ要素とクラッチ要素の一方を解放し他方を係合して
変速する際には、両要素の作動のタイミングが問題にな
る。即ち、ブレーキ要素とクラッチ要素が共に係合する
と、駆動系のロックにより変速ショックを生じ、逆に両
者が共に解放すると、駆動系の切断によりエンジンが無
負荷の状態になって吹き上がりを生じる。このため増速
機等においても、変速ショックやエンジンの吹き上がり
を生じないように駆動系を構成することが必要になる。
【0003】従来、自動変速機にセンターディファレン
シャル装置を組合わせて、このセンターディファレンシ
ャル装置を増速機に使用するものに関しては、例えば特
願平3−348205号の出願がある。ここで、センタ
ーディファレンシャル装置を複合プラネタリギヤ式に構
成し、このセンターディファレンシャル装置を油圧多板
クラッチ装置のダイレクトクラッチ、増速用ブレーキ及
びトランスファクラッチを介して伝動構成する。そして
例えばダイレクトクラッチの係合によりセンターデファ
レンシャル機能し、このダイレクトクラッチを解放して
増速ブレーキを係合することにより、センターデファレ
ンシャル機能を殺して増速段を得ることが示されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来技
術のものにあっては、センターディファレンシャル装置
の出力要素がダイレクトクラッチのみを介して伝動構成
されている。このためそのクラッチを解放し増速ブレー
キを係合して増速段を得る動作状態に移行する際に、変
速ショックやエンジンの吹き上がり等を生じるおそれが
ある。
【0005】本発明は、この点に鑑みてなされたもの
で、センターディファレンシャル装置を備えた駆動系
で、クラッチとブレーキの係合または解放により、セン
ターデファレンシャル機能または増速や減速機能を得る
構成において、変速ショックやエンジンの吹き上がり等
を確実に防止することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、自動変速機にセンターディファレンシャル装
置が連結され、このセンターディファレンシャル装置が
少なくともクラッチとブレーキの一方を係合して他方を
解放することで、センターデフ機能または増速や減速機
能を有するように構成される駆動系において、センター
ディファレンシャル装置のクラッチとブレーキを共通の
ドラム部材に設け、このドラム部材にワンウエイクラッ
チを、ブレーキの解放時には自動的に一体化し、ブレー
キの係合時には自動的にフリーになるように設けるもの
である。
【0007】
【作用】上記構成に基づき、自動変速機からの変速動力
がセンターディファレンシャル装置に入力し、このとき
ブレーキを解放してクラッチを係合することでセンター
デファレンシャル機能を生じ、クラッチを解放してブレ
ーキを係合することで増速や減速機能を生じて動力伝達
される。このときセンターデフ機能から増速や減速機能
へ移行する場合は、先ずクラッチを解放し次にブレーキ
を係合するように制御し、逆に増速や減速機能からセン
ターデファレンシャル機能へ移行する場合は、先ずブレ
ーキを解放し次にクラッチを係合するように制御するこ
とにより、ワンウエイクラッチの作用により駆動系がロ
ックや切断を生じ、変速ショックやエンジンの吹き上が
りがないように適確に接断されるようになる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1において、自動変速機にセンターディファレ
ンシャル装置を組合わせた4輪駆動車の駆動系について
説明する。先ずトルクコンバータケース1、ディファレ
ンシャルケース2の後部にトランスミッションケース3
が接合し、トランスミッションケース3の後部にトラン
スファケース4およびエクステンションケース6が接合
し、トランスミッションケース3の下部にはオイルパン
5が取付けられる。
【0009】符号10はエンジンであり、このエンジン
10のクランク軸11がトルクコンバータケース1内部
のロックアップクラッチ12を備えたトルクコンバータ
13に連結し、トルクコンバータ13からの入力軸14
がトランスミッションケース3内部の自動変速機30に
入力する。自動変速機30からの変速機出力軸15は入
力軸14と同軸上に出力し、この変速機出力軸15がト
ランスファケース4内部のセンターディファレンシャル
装置50に同軸上に連結する。
【0010】トランスミッションケース3内部におい
て、入、出力軸14,15に対しフロントドライブ軸1
6が平行配置され、このフロントドライブ軸16の後端
はセンターディファレンシャル装置50に一対のリダク
ションギヤ17,18を介して連結し、フロントドライ
ブ軸16の前端はディファレンシャルケース2内部のフ
ロントディファレンシャル装置19を介して前輪に伝動
構成される。一方、センターディファレンシャル装置5
0の後部には油圧多板クラッチ装置60が設けられて、
この油圧多板クラッチ装置60から出力するリヤドライ
ブ軸20が、プロペラ軸21、リヤディファレンシャル
装置22等を介して後輪にも伝動構成される。
【0011】自動変速機30は、2組のフロントプラネ
タリギヤ31、リヤプラネタリギヤ32により前進4段
と後進1段を得る構成である。即ち、入力軸14がリヤ
プラネタリギヤ32のサンギヤ32aに、フロントプラ
ネタリギヤ31のリングギヤ31bおよびリヤプラネタ
リギヤ32のキャリア32cが変速機出力軸15に連結
する。そしてフロントプラネタリギヤ31のキャリア3
1cと一体的な連結要素33と、リングギヤ32bとの
間に、第1のワンウエイクラッチ34、フォワードクラ
ッチ35が直列的に設けられ、連結要素33と固定部材
であるケース側との間に、第2のワンウエイクラッチ3
6、ローリバースブレーキ37が並列的に設けられる。
連結要素33とリングギヤ32bとの間には、オーバラ
ンニングクラッチ38がバイパスして設けてある。
【0012】また、サンギヤ31aと一体的な連結要素
39には、バンドブレーキ40が設けられ、入力軸14
と一体的な連結要素41及びキャリア31cと一体的な
連結要素42との間には、ハイクラッチ43が設けられ
る。更に連結要素39と41との間には、リバースクラ
ッチ44が設けられている。
【0013】この自動変速機30の構成により、Dレン
ジをセレクトすると、フォワードクラッチ35が係合
し、両ワンウエイクラッチ34,36の作用で連結要素
33と共にリングギヤ32bをロックすることで、入力
軸14からサンギヤ32a,キャリア32cを介して変
速機出力軸15に、ギヤ比の大きい動力が伝達して第1
速になる。そして車速が上昇すると、更にバンドブレー
キ40の係合によりサンギヤ31aをロックする。そこ
でキャリア31cとリングギヤ32bとが、連結要素3
3、フォワードクラッチ35、第1のワンウエイクラッ
チ34を介して回転し、第1速よりもリングギヤ32b
が回転する分だけ増速した動力が出力して第2速に変速
される。次いで、ハイクラッチ43の係合により入力軸
14が、連結要素41,32、キャリア31c、連結要
素33、フォワードクラッチ35、第1のワンウエイク
ラッチ34を介してリングギヤ32bに連結する。この
ためリヤプラネタリギヤ32は一体化し、入力軸14と
変速機出力軸15とが直結して、第3速に変速される。
【0014】更に車速が上昇すると、上述に加えてバン
ドブレーキ40の係合でサンギヤ31aをロックする。
このためフロントプラネタリギヤ31ではハイクラッチ
43によりキャリア31cに入力した動力でリングギヤ
31bを増速することになって、オーバドライブの第4
速に変速される。一方、Rレンジをセレクトすると、リ
バースクラッチ44の係合でサンギヤ31aに入力軸1
4の動力が入力する。またローリバースクラッチ37の
係合で連結要素33と共にキャリア31cをロックする
ため、フロントプラネタリギヤ31でリングギヤ31b
に逆転したギヤ比の大きい動力が出力して後進速にな
る。こうして、自動変速機30において前進4段後進1
段の変速段が得られる。
【0015】一方、自動変速機30の前方にはオイルポ
ンプ45が設置され、トルクコンバータ13のポンプイ
ンペラ側のドライブ軸46で常に駆動される。オイルパ
ン5にはコントロールバルブボデー47が収容され、上
述の各クラッチ、ブレーキに給排油して選択的に係合す
るようになっている。
【0016】図2において、センターディファレンシャ
ル装置50、油圧多板クラッチ装置60の部分について
説明する。先ず、出力軸15の後方に第1、第2の中間
軸23,24を介してリヤドライブ軸20が同軸上に配
置される。また出力軸15には前輪側のリダクションギ
ヤ17が回転自在に嵌合し、これらの出力軸15、リダ
クションギヤ17及び第1、第2の中間軸23,24の
間に、センターディファレンシャル装置50が同軸上に
配置される。
【0017】センターディファレンシャル装置50は複
合プラネタリギヤに構成されるものであり、出力軸15
に形成される第1のサンギヤ51と、第2の中間軸24
に形成される第2のサンギヤ53を有する。また、キャ
リヤ55に装架されたピニオン軸56に、軸方向に一体
形成される第1、第2のピニオン52,54が回転自在
に装着され、第1のサンギヤ51に第1のピニオン52
が、第2のサンギヤ53に第2のピニオン54がそれぞ
れ噛合い、トルク配分した動力を第2の中間軸24に出
力する。一方、第2の中間軸24の内部には更に第1の
中間軸23が遊嵌され、この第1の中間軸23が2つの
サンギヤ51,53の間隙で連結部材57を介してキャ
リヤ55に一体的にスプライン結合して、差動制限等の
作用を行う。更に、キャリヤ55の前端にはリダクショ
ンギヤ17が結合して、キャリヤ55の動力を出力する
ように構成されている。
【0018】このセンターディファレンシャル装置50
の構成により、第1のサンギヤ51に入力する動力を、
第1、第2のサンギヤ51,53と、第1、第2のピニ
オン52,54との歯車諸元によるトルク配分比でキャ
リヤ55と第2のサンギヤ53に伝達して、前後輪へ不
等トルク配分する機能を有する。また第1,第2のピニ
オン52,54の遊星回転により、旋回時の旋回半径の
差によって生じるキャリヤ55と第2のサンギヤ53と
の回転数差を吸収する差動機能を有する。
【0019】次に、センターディファレンシャル装置5
0の増速機としての機能について説明する。この複合プ
ラネタリギヤ式センターディファレンシャル装置50で
は、第2の中間軸24を固定することで所定の増速ギヤ
比を得ることができ、この増速ギヤ比単独または自動変
速機30の所定の変速段との協働により更に第5速に変
速するようになっている。そこで例えば第2速の変速段
を用いる場合について説明すると、第2速のギヤ比i
2、センターディファレンシャル装置50の増速ギヤ比
ipにより、第5速のギヤ比i5は以下のようになる。 i5=i2・ip ここで、センターディファレンシャル装置50の歯車諸
元により例えば、ip=(33−21)/33=0.3
63になり、第2速のギヤ比をi2=1.545とする
と、i5=0.561になり、第4速よりギヤ比の小さ
い第5速が適正なギヤ比間隔で得られることになる。
【0020】油圧多板クラッチ装置60について説明す
ると、第2の中間軸24とリヤドライブ軸20にそれぞ
れドラム部材64,65が設けられ、両ドラム部材6
4,65の間に後輪への動力を接断するダイレクトクラ
ッチ61が介設される。また第1の中間軸23とドラム
部材65との間に差動制限すると共に前後輪のトルク配
分を可変制御するトランスファクラッチ62が介設さ
れ、ドラム部材64とケース4との間に増速用ブレーキ
63が介設される。そしてこれらのクラッチ61,62
と増速用ブレーキ63が3重に重合して同軸上に配置構
成されている。
【0021】これらのクラッチ61,62及び増速用ブ
レーキ63は、例えば専用のバルブボデーにより油圧制
御される。即ち自動変速機30で前進4段後進1段に変
速される場合は、増速用ブレーキ63を解放してダイレ
クトクラッチ61を係合し、このとき後輪スリップ等に
応じてトランスファクラッチ62に差動制限トルクを生
じる。また第4速で車速が設定値より上昇すると、セン
ターディファレンシャル装置50による増速が大幅にな
されるため、自動変速機30を第4速から第2速に変速
制御し、同時にダイレクトクラッチ61を解放して増速
用ブレーキ63を係合し、このとき前輪スリップ等に応
じてトランスファクラッチ62に伝達トルクを生じるよ
うになっている。
【0022】更に、ダイレクトクラッチ61と増速用ブ
レーキ63の解放、係合を円滑に行う手段について説明
する。これらのクラッチ61とブレーキ63は、共通の
ドラム部材64に設けられており、このドラム部材64
が係合する側に一体結合する点を考慮して、2つのドラ
ム部材64,65の間にダイレクトクラッチ61と並列
的にワンウエイクラッチ70が装着される。ワンウエイ
クラッチ70は、図3に示すように両ドラム部材64,
65の間にスプラグ71を傾斜して設けられ、一方のド
ラム部材64から他方のドラム部材65への動力伝達の
みを可能に構成される。そしてダイレクトクラッチ61
と増速用ブレーキ63の一方を解放して他方を係合する
ことにより、第4速から第5速にアップシフトする場
合、または第5速から第4速にダウンシフトする場合
に、ワンウエイクラッチ70の作用を用いて、駆動系が
ロックまたは切断することを機械的に防止するようにな
っている。
【0023】次に、この実施例の作用について説明す
る。先ずエンジン10の動力はトルクコンバータ13、
入力軸14を介して自動変速機30に入力し、2組のフ
ロントプラネタリギヤ31とリヤプラネタリギヤ32の
作動、クラッチ44,43,35,38,36,34と
ブレーキ40,37の選択的係合により、Dレンジをセ
レクトすると、前進速の第1速ないし第4速に自動変速
され、Rレンジをセレクトする場合は後進速になる。そ
してこの変速動力が、変速機出力軸15からセンターデ
ィファレンシャル装置50の第1のサンギヤ51に入力
して、トルク配分される。またこの場合は、油圧多板ク
ラッチ装置60のダイレクトクラッチ61が係合して、
センターディファレンシャル装置50の第2のサンギヤ
53がリヤドライブ軸20に連結される。
【0024】ここで、センターディファレンシャル装置
50の各歯車諸元により、変速動力がキャリヤ55とサ
ンギヤ53にそれぞれ不等配分して出力される。そして
キャリヤ55の動力は、リダクションドライブギヤ1
7、リダクションドリブンギヤ18、フロントドライブ
軸16、フロントディファレンシャル装置19を介して
前輪に伝達する。また第2のサンギヤ53の動力は、第
2の中間軸24、ダイレクトクラッチ61、リヤドライ
ブ軸20以降の後輪に伝達し、この場合にダイレクトク
ラッチ61に並列配置されるワンウエイクラッチ70も
一体化してこれらの両者により動力伝達される。こうし
て前、後輪に不等トルク配分して後輪偏重の4輪駆動走
行になり、このトルク配分ではオーバステア気味になっ
て回頭性、操縦性等が良好になる。この4輪駆動走行の
旋回時には、センターディファレンシャル装置50の第
1、第2のピニオン52,54の遊星回転により、旋回
時に生じる前後輪の回転数差が吸収され、自由に旋回可
能になる。
【0025】次いで滑り易い路面走行時には、基準トル
ク配分が後輪偏重のトルク配分のため通常は後輪が先に
スリップし、この場合にトランスファクラッチ62の差
動制限トルクTcがスリップ状態に応じて制御される。
するとセンターディファレンシャル装置50のキャリヤ
55と第2のサンギヤ53との間に、キャリヤ55、連
結部材57、第1の中間軸23及びトランスファクラッ
チ62による他の伝動系路がバイパスして形成され、高
回転の第2のサンギヤ53の後輪側から低回転のキャリ
ヤ55の前輪側に、差動制限トルクTcに応じてトルク
バイパスする。そこで、前輪寄りにトルク配分制御され
て後輪スリップが防止され、走破性を向上する。
【0026】このとき差動制限トルクTcが最大になる
と、第2のサンギヤ53とキャリヤ55との直結により
センターディファレンシャル装置50はロックして直結
式4輪駆動になり、前後輪の輪荷重配分に相当したトル
ク配分になる。こうして差動制限トルクTcを制御する
ことにより、後輪偏重と直結式との間でトルク配分が可
変制御される。
【0027】一方、第4速の走行条件より更に高速にな
ると、センターディファレンシャル装置50による増速
が大幅になされるため、自動変速機30が第4速から第
2速の状態(第3速の状態でも可)になり、同時にダイ
レクトクラッチ61が解放して増速用ブレーキ63が係
合するように油圧制御される。このためセンターディフ
ァレンシャル装置50は、ドラム部材64、第2の中間
軸24と共に第2のサンギヤ53が固定して、キャリヤ
55を増速回転するようになる。このときドラム部材6
4の固定によりワンウエイクラッチ70も自動的にフリ
ーになり、この経路の動力伝達が切断されるのであり、
こうしてセンターデファレンシャル機能を殺して増速機
として機能する。
【0028】そこで自動変速機30の第2速(または第
3速)の動力が、センターディファレンシャル装置50
により大幅に増速されてキャリヤ55以降の前輪に伝達
し、第4速より更にギヤ比の小さい増速段の第5速にア
ップシフトして高速走行に適したものになる。このとき
走行状態や前輪スリップの状況等に応じてトランスファ
クラッチ62の伝達トルクTdが可変制御されると、キ
ャリヤ55から第1の中間軸23、トランスファクラッ
チ62を介して後輪にもトルク伝達される。そこで、前
輪スリップを防止すると共に、同様に前後輪のトルク配
分が制御可能な4輪駆動走行になる。
【0029】上記第4速から第5速へのアップシフト時
には、先ずダイレクトクラッチ61を解放するように制
御することで、ワンウエイクラッチ70によりセンター
ディファレンシャル装置50から後輪への動力伝達状態
が継続して確保される。次いで増速用ブレーキ63を係
合するように制御することで、ワンウエイクラッチ70
をフリーにして駆動系を変更しながら実質的に第5速に
変速される。
【0030】また逆に第5速から第4速へのダウンシフ
ト時には、先ず増速用ブレーキ63を解放することで、
ワンウエイクラッチ70が第5速の解除に伴い自動的に
一体化して、駆動系が第4速状態になる。次いでダイレ
クトクラッチ61を係合することで、ダイレクトクラッ
チ61とワンウエイクラッチ70の両者により動力伝達
してセンターデフ機能する状態に戻る。
【0031】以上、本発明の実施例について説明した
が、センターディファレンシャル装置を減速機として使
用する構成の場合にも、同様に適応することができる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
センターディファレンシャル装置付駆動装置において、
センターディファレンシャル装置がセンターデファレン
シャル機能するクラッチと、増速または減速機能するブ
レーキを備える場合に、ワンウエイクラッチにより駆動
系がロックや切断を生じないように構成されるので、変
速ショックやエンジンの吹き上がりを確実に防止するこ
とができる。ワンウエイクラッチの作用により機械的に
駆動系を接断する構成であるから、クラッチとブレーキ
の係合と解放のタイミング制御等が不要になって、油圧
制御が容易になる。
【0033】ワンウエイクラッチは同軸上に配置される
2つのドラム部材の間に装着されるので、構造や組付け
が容易になる。センターデファレンシャル機能の場合
に、ダイレクトクラッチとワンウエイクラッチの両者に
より動力伝達されるので、ダイレクトクラッチの容量を
低減でき、油圧クラッチ装置の小型化、コスト低下が可
能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るセンターディファレンシャル装置
付駆動装置の実施例を示すスケルトン図である。
【図2】同実施例の要部を示す断面図である。
【図3】ワンウエイクラッチを示す断面図である。
【符号の説明】
30 自動変速機 50 センターディファレンシャル装置 60 油圧クラッチ装置 61 ダイレクトクラッチ 62 トランスファクラッチ 63 増速用ブレーキ 70 ワンウエイクラッチ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動変速機にセンターディファレンシャ
    ル装置が連結され、このセンターディファレンシャル装
    置が少なくともクラッチとブレーキの一方を係合して他
    方を解放することで、センターデフ機能または増速や減
    速機能を有するように構成される駆動系において、セン
    ターディファレンシャル装置のクラッチとブレーキを共
    通のドラム部材に設け、このドラム部材にワンウエイク
    ラッチを、ブレーキの解放時には自動的に一体化し、ブ
    レーキの係合時には自動的にフリーになるように設ける
    ことを特徴とするセンターディファレンシャル装置付駆
    動装置。
  2. 【請求項2】 上記ワンウエイクラッチは、同軸上に配
    置される2つのドラム部材の間に、クラッチと並列的に
    設けられることを特徴とする請求項1記載のセンターデ
    ィファレンシャル装置付駆動装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07269661A (ja) * 1994-03-29 1995-10-20 Mazda Motor Corp 自動変速機
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