JPH0686358A - 無線電話通信網での通信転送方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】セル無線電話通信網内で通信転送時の通信遮断
による変動を低減する。 【構成】移動局ｓｍ１との通信は第１のセルｃｅｌ１の
第１の送信機−受信機ＢＴＳにより実施され、転換は、
第２のセルｃｅｌ２の第２の送信機−受信機ＢＴＳへの
転換と移動局内で操作される第１の送信機−受信機から
第２の送信機−受信機への接続とを含む。接続命令は所
定の遮断時間間隔内での通信の遮断を引き起こす。通信
の転換命令は、この転換操作により生じ得る通信の遮断
が所定の遮断時間間隔内で生じるような条件下で出され
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は無線電話通信網内、特に
セル無線電話通信網（ｒｅｓｅａｕ ｄｅｒａｄｉｏｔ
ｅｌｅｐｈｏｎｉｅ ｃｅｌｌｕｌａｉｒｅ）内での通
信転送方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】セル無線電話通信網はよく知られてお
り、多数の出版物の対象となっている。その中では、将
来の汎ヨーロッパシステムに関して、論文“移動局との
通信用ヨーロッパ数値セルシステム”（Ｂ．Ｇｈｉｌｌ
ｅｂａｅｒｔ等、１９８８年第１四半期の“Ｅｃｈｏ
ｄｅｓ Ｒｅｃｈｅｒｃｈｅｓ”に発表）及び論文“移
動系ＥＣＲ ９００”（Ｍ．Ｂａｌｌａｒｄ等、１９８
９年６月雑誌“Ｔｅｌｅｃｏｍｍｕｔａｎｔ”第４号に
発表）が挙げられる。

【０００３】端的に言えば、このような通信網によりカ
バーされる地理的範囲はセルに分割され、各セルは、セ
ル内に位置する移動局との無線電話通信を可能にする送
信機−受信機を備えている。複数のセルの送信機−受信
機は同一の基地局に属している。隣接する基地局は１つ
の移動体交換センターに接続されている。異なる移動体
交換センターは総合電気通信網により相互接続されてい
る。無線電話通信は、電気通信網、移動体交換センタ
ー、基地局及び問題の移動局と連通している送信機−受
信機により実施される。

【０００４】この移動局は移動して、移動局が位置する
セルから離れることができる。第１の基地局に属する第
１の送信機−受信機により行われる実行中の通信は、場
合によっては第２の移動体交換センターに接続されてい
る第２の基地局に属し得る第２の送信機−受信機により
継続されねばならない。

【０００５】この送信機−受信機が第１の送信機−受信
機と同一の基地局に属すると想定すると、第１の送信機
−受信機から第２の送信機−受信機ヘの転換（ａｉｇｕ
ｉｌｌａｇｅ）による通信の転送が基地局内で実施され
ねばならない一方で、同様の無線接続（ｂａｓｃｕｌｅ
ｍｅｎｔ）が移動局内で実施されねばならない

【０００６】ヨーロッパ特許公開第３−０１７４４１９
号に記載のごとく、通信網全体のために同期クロックを
備えている無線電話通信網では、転換及び接続は使用者
により感知される通信の遮断時間を制限するために同時
に実施されている。使用される手段は、同期クロックを
使用してこれらの２つの操作を同時に開始することであ
る。この手段はコストがかかり、また適用が困難であ
る。

【０００７】このような通信の転送を実現する場合に同
期クロックに基づく制御操作を適用しない公知の方法
は、３つのアクセスを備える会議用回路（ｃｉｒｃｕｉ
ｔ ｄｅ ｃｏｎｆｅｒｅｎｃｅ）を基地局内に挿入す
ることである。これらのアクセスのうち２つは無線電話
通信により使用されており、その一方のアクセスは第１
のブランチにより電気通信網に接続し、第２のアクセス
は第２のブランチにより第１の送信機−受信機に接続し
ている。転送が必要になると、通信の転換を準備するた
めに、第２の送信機−受信機に接続する会議用回路の第
３のアクセスから転換用ブランチが作られる。そこで、
移動局はいつでも第２のブランチの通信を転換用ブラン
チに接続することができ、また無線電話通信がこの無線
接続を実行するために必要な遮断以外の遮断を被ること
はない。次に無線電話通信が第２の送信機−受信機によ
り実施されると、使用された会議用回路は通信網から除
去される。

【０００８】第２の基地局のセルの方への通信の転送
は、転換用ブランチが第２の基地局の方に伸び、この第
２の基地局内では第２の送信機−受信機の方に伸びてい
る会議用回路を使用して、同一の方法に基づいて移動体
交換センターでの転換により実施される。

【０００９】第２の交換センターに接続されている第２
の基地局のセルの方への通信の転送も、会議用回路を使
用して、上記と同一の方法に基づいて第１の移動体交換
センターでの転換により実施される。この場合、上記の
第３のブランチは第２の移動体交換センターの方に伸
び、この交換センターを通じて第２の基地局及び第２の
送信機−受信機の方に伸びている。

【００１０】無線電話通信が音声通信のときでも、この
ような無線電話通信転送系には批判されるべき点があ
る。会議用回路の挿入及び除去は２回の通信の遮断を引
き起こす。この遮断は短いけれども、聴き取ることがで
き且つ移動局内で実施された接続の結果に付加される。
より長い通信の遮断を引き起こすこの接続は移動通信の
実施方法により決定される条件下で実施され、従って抑
制できない特性を有する。

【００１１】しかしながら、無線電話通信は固定局との
通信と同様に、データ伝送ができねばならない。少なく
とも場合によっては会議用回路の使用が許容できなくな
る。何故ならば会議用回路は、同一出力に向かう２つの
入力路を接続することにより、データ伝送の観点から使
用できない出力データを提供するようにこれら２つの入
力を組み合わせるからである。

【００１２】

【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は同期
クロックに基づく操作を使用せずに、音声通信の場合に
通信の遮断により生じる変動を低減するために無線電話
通信の転送時の複数の通信遮断を排除し、且つ会議用回
路がデータ通信に有害であるためにこの会議用回路を使
用せずに通信の転送を実現することを目的とする。

【００１３】

【課題を解決するための手段】本発明は、通信の転換
が、転換用ブランチを実行中の通信に接続せずに保存す
ることにより、転換・接続操作の前に準備される無線電
話通信転送方法を規定することにより達成される。この
方法は、移動局に伝達される接続操作を開始する接続命
令及び転換命令に応へての転換用ブランチへの通信の転
換がそれぞれ、転換操作により生じ得る比較的短い通信
の遮断が所定の遮断時間間隔内に生じるように配置され
ていることを特徴とする。

【００１４】より正確に言えば、転換操作の実行はタイ
ミングにより遅延され、その時間は経時的位置、接続命
令後の所定の遮断時間間隔の時間、及び転換命令の発信
と転換操作の実行との間の遅延により決定される。

【００１５】好ましくは、転換操作の実行により生じる
遮断の経時的位置は、所定の遮断時間の間隔中に位置す
るように設定される。

【００１６】

【実施例】本発明の種々の目的及び特徴を、添付図面に
基づく以下の実施例により更に詳しく説明する。

【００１７】本明細書の序文で説明した２番目の論文に
記載されている図１に示す無線電話通信網は無線電話通
信用送信機−受信機ＢＴＳを備え、各送信機−受信機は
セルと称する地理的区域、例えばセルｃｅｌ１をカバー
している。このようなセルは集合的に国全体をカバーし
得る。セルは部分的に重なり合っている。

【００１８】セルｃｅｌ１内に存在するｓｍ１のような
移動局は、セルの送信機−受信機ＢＴＳを介して無線電
話通信を行うことができる。

【００１９】隣接する複数のセルの送信機−受信機ＢＴ
Ｓは、ＢＳＣ１，ＢＳＣ２等のような制御・交換設備を
含んでいる同一の基地局に属している。

【００２０】隣接する基地局はＭＳＣ１，ＭＳＣ２等の
同一の移動体交換センターに接続されており、移動体交
換センターは総合電気通信網ＲＴＰに接続されている。

【００２１】移動局ｓｍ１により又はこの移動局のため
に必要とされる典型的な通信は、総合電気通信網ＲＴＰ
を通じて達する交信局を移動体交換センターＭＳＣ１に
接続する通信路ｖｅ、このセンターＭＳＣ１内の交換経
路、センターＭＳＣ１から基地局の制御・交換設備ＢＳ
Ｃ１に接続する通信ｖｃ１、設備ＢＳＣ１内の交換経
路、設備ＢＳＣ１からセルの送信機−受信機ＢＴＳに接
続する通信路ｖｃ１ａ、及び移動局ｓｍ１までの無線路
により実施される。

【００２２】移動中のこの移動局はセルｃｅｌ１を離れ
て、隣接するセル、例えばセルｃｅｌ２内に入る。この
時点で実行中の通信は、セルｃｅｌ２の送信機−受信機
ＢＴＳを介して継続されねばならない。この操作は一方
のセルから他方のセルへの、即ち一方の送信機−受信機
から他方の送信機−受信機への無線電話通信の転送を必
要とする。このような転送を実施するには、他の通信路
ｖｃ１ｂにより他方の送信機−受信機まで接続している
基地局ＢＳＣ１内に他の交換経路を設定する必要があ
る。

【００２３】移動局が他の基地局に属するセルに達する
場合、実施すべき交換は、通信路ｖｃ２により例えばＢ
ＳＣ２のような他の基地局までつながり、また基地局Ｂ
ＳＣ２内の交換経路によりセルの送信機−受信機に達す
る例えばｖｃ２ａのような通信路までつながっている交
換センターＭＳＣ１内に交換経路を含んでいる。

【００２４】他の基地局が他の交換センターに接続され
ているならば、転送のために、例えばｖｃ３のような通
信路により問題の基地局ＢＳＣ３までつながっている交
換センターＭＳＣ１内に交換経路を設定する必要があ
る。基地局内の交換経路は例えばｖｃ３ａのような通信
路に向けて問題のセルの送信機−受信機までつながって
いる。

【００２５】以上、移動局ｓｍ１の移動に応じて無線電
話通信を転送するために通信網内で実施される交換操作
について説明した。これらの各交換操作は、交換設備内
でのよく知られた技術に従って、基地局又は交換センタ
ー内の交換行列の記号で表される転換レベルから交換経
路及び通信路を保存することによる転換用ブランチの準
備を含んでいる。次に放棄されたブランチを解除し且つ
転換用ブランチを接続する転換命令が出される。一方の
ブランチの解除と他方のブランチの接続との間に、約３
０ｍｓの短い通信の遮断が生じる。

【００２６】移動局ｓｍ１自体では、１つのセルから他
のセルへの通過は接続操作を必要とする。この操作は、
移動局が接続前に関係している基地局により制御されて
いる。この操作は、移動局が位置するセルの送信機−受
信機からだけでなく、周辺のセルの送信機−受信機から
のパイロット信号の移動局での受信レベルを監視するこ
とにより初期設定される。基地局はこのようにして、こ
の移動局のために実行中の通信を、尚移動局が位置して
いるセルから隣接するセルに転送する必要があることを
決定することができる。このことは、移動局が連結され
ねばならない（この隣接セルに属する）無線路を移動局
に指示する接続命令の発信となって表される。そこで通
信は遮断される。次に移動局が、上記の無線路により
（同一の又は他の基地局であり得る）基地局との関係を
生じると、通信が再度実行される。推奨第０２０８号
“サービスの品質”の第Ａ．１．９章のＣＥＰＴの移動
特別装置の項ａ），ｂ）により規定されているように、
この接続により引き起こされる通信遮断の時間は１５０
ｍｓである。

【００２７】図２に示す如き本発明は、接続命令が、所
定の遮断時間間隔内での通信の遮断を引き起こす条件下
で移動局に伝達されること、及び転換用ブランチヘの通
信の転換操作の実行命令が、この転換操作により生じ得
る通信の遮断が所定の遮断時間間隔内で生じるような条
件下で出されることを規定している。

【００２８】更に正確に言えば、図１の通信網の任意の
レベルで行われる通信転送決定をＲＣＰで表す。この決
定は、タイミング操作ＲＣＰＴを初期設定する転換命令
ｏａを生じる。このタイミング操作の後にはいわゆる転
換操作ＳＪＯが開始される。図２はタイミング期間ｒｃ
ｐｔ、点線で表されている比較的非常に短くなり得るそ
の後の間隔、及び転換実行期間ｓｊｏを示している。対
応する通信の遮断はかなり同時期に起こる（ｃｏｎｔｅ
ｍｐｏｒａｉｎｅ）が、説明を分かり易くするために、
期間ｓｊｏの右側にｓｗで表す。

【００２９】同一の決定ＲＣＰは接続命令ｏｂを出し、
この命令により接続操作ＨＯＣが開始される。この接続
操作の時間をｈｏｃで表す。対応する通信の遮断は、こ
の遮断を遮断ｓｗと同一の時間尺度で位置付けするため
に期間ｈｏｃの右側にｍｓｗで表す。

【００３０】通信の転送決定が行われるレベルの如何を
問わず、転換操作が接続操作よりかなり短いことを考慮
して、接続操作に対する転換操作の実行を経時的に位置
付けるには、タイミング時間ｒｃｐｔを選択するだけで
十分であることは明白である。このようにして、接続操
作により引き起こされる通信遮断中での交換設備の名目
的動作条件下並びに移動局及び基地局の名目的動作条件
下で、接続操作に起因する通信の遮断ｓｗを経時的に位
置付けることが可能である。このようにして、図２の遮
断ｓｗは転換操作又は接続操作実行中での不利な状況を
考慮して、遮断ｍｗｓに対して一方の方向に又は反対の
方向に６０ｍｓほど偏倚し得るが、絶えずこの遮断ｍｗ
ｓと一致している。

【００３１】大半の場合で事情は同様であり、その結果
本発明により一般に、通信転送により生じる通信の遮断
を無線通信の接続に必要とされる単なる遮断とすること
ができると推測される。

【００３２】

【発明の効果】本発明により会議用回路を節約すること
ができるだけでなく、制御機構の作動時でのこれらの会
議用回路の挿入及び除去費用を不要とし且つ会議用回路
の挿入により必要とされる転送の実行での遅延をなくす
ことができる一方で、音声通信であれデータ通信であれ
全ての通信が同様に処理されることが注目される。

【図面の簡単な説明】

【図１】通信転送操作を示すセル無線電話通信網を示
す。

【図２】本発明に基づく転換及び接続操作の経時的配置
を示す。

【符号の説明】

ＢＳＣ１，ＢＳＣ２，ＢＳＣ３，ＢＳＣ４ 基地局 ＢＴＳ 送信機−受信機 ｃｅｌ１，ｃｅｌ２ セル ＭＳＣ１，ＭＳＣ２，ＭＳＣ３ 移動体交換センター ＲＴＰ 電気通信網 ｓｍ１ 移動局

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 無線電話通信網、枠にセル無線電話通信
   網内での通信転送方法であって、移動局との無線電話通
   信が第１のセルの第１の送信機−受信機により実施さ
   れ、転送が、移動局に接近する第２のセルの第２の送信
   機−受信機への転換用ブランチによる転換レベルでの通
   信の転換と移動局内で操作される、第１の送信機−受信
   機から前記第２の送信機−受信機への接続とを含んでお
   り、この接続が比較的長い所定の遮断時間間隔内での通
   信の遮断を生じ、前記転換用ブランチが、転換・接続操
   作を実行する前に前記転換用ブランチを実行中の通信に
   接続せずに保存することにより準備され、移動局に伝達
   される接続操作を開始する接続命令及び転換命令に応え
   ての転換用ブランチへの通信の転換がそれぞれ、転換操
   作により生じ得る比較的短い通信の遮断が所定の遮断時
   間間隔中に生じるように配置されていることを特徴とす
   る方法。
2. 【請求項２】 転換操作の実行命令が、その時間が経時
   的位置、接続命令後の所定の遮断時間間隔の時間、及び
   転換命令の発信と転換操作の実行との間の遅延により決
   定されるタイミングにより遅延されることを特徴とする
   請求項１に記載の無線電話通信網での通信転送方法。
3. 【請求項３】 転換操作の実行により生じる遮断の経時
   的位置が、名目的に所定の遮断時間間隔内に位置するよ
   うに設定されていることを特徴とする請求項２に記載の
   無線電話通信網での通信転送方法。