JPH068234U - ラック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 多段ラックの組立て及び折り畳みを容易に行
う。 【構成】 支柱４の下端部４ｂの両側面に回動用突起１
５を突設する。ラック本体３の四隅部３ａに設けた嵌合
孔８の上部に平面形状がＵ字状のガイド枠１０を立設す
る。ガイド枠１０に、支柱４の回動用突起１５がスライ
ド自在に嵌合し且つ回動用突起１５を中心として支柱４
を折り畳み可能とするガイド溝１２を支柱４の挿入方向
Ａに沿って形成する。ラック本体３の四隅部３ａを除く
四辺にフランジ状の支柱載置部３ｂを設ける。支柱４を
回動用突起１５を中心に倒して支柱載置部３ｂに折り畳
むことにより、多段のラック本体１の嵩張りを縮めて小
型化できる。支柱４を垂直に立てて支柱４の下端部４ｂ
をラック本体３の嵌合孔８に嵌合させれば、ラック本体
３を多段に組立てることができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、多段使用可能な収納ラックに関するもので、主として台所用備品の 収納に使用されるほか、衣類などの日用品の収納にも使用されるラックに関する 。

【０００２】

【従来の技術】

従来よりこの種ラックとしては、例えば図６に示すように、多段に組立可能な 抽斗５５が挿入される枠状本体５０の四隅部５０ａに嵌合孔５１が設けられ、各 嵌合孔５１に四本の支柱５２の下端部５２ｂを上方から垂直に嵌合すると共に、 各支柱５２の上端部５２ａを天板５３の係止部５４に下方から嵌合することによ り、多段に組立てた抽斗５５を引き出し自在としたものがある。そして、上記枠 状本体５０と抽斗５５と四本の支柱５２とは別々に成形されており、枠状本体５ ０と天板５３から支柱５２を夫々取外して分離することにより、多段の抽斗５５ を折畳んで小型化して、保管や搬送時の嵩張りをなくすようにしたものがある（ 例えば実公昭５９−４２３７８号公報参照）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上記従来の枠状本体５０と抽斗５５と支柱５２とを別々に組立てた ものでは、多段の枠状本体５０及び抽斗５５を保管や搬送等する場合には、多数 の支柱５２を枠状本体５０から取外して分離する必要があり、こうした支柱５２ の取外しには多大な手間と時間がかかり、保管や梱包の作業性が著しく低下する ものとなる。しかも、上記分解した枠状本体５０と抽斗５５と支柱５２とを組立 てる際には、上記分解作業に要したのと同じ手間と時間がかかり、ラックの組立 作業性もまた著しく低下するという問題があった。

【０００４】 本考案は、上記従来の課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは 、多段ラックの組立や折畳みを容易に行うことができ、保管や梱包作業、さらに は組立作業を大幅に向上させることができるラックを提供するにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、本考案は、多段に組立てられる各ラック本体３の 四隅部３ａに、四本の支柱４の下端部４ｂが上方から垂直に嵌合される嵌合孔８ が夫々設けられ、各支柱４の上端部４ａが上段のラック本体３の四隅部３ａに設 けた係止部９に下方から着脱自在に夫々係止され、上記支柱４の下端部４ｂの両 側面には回動用突起１５が夫々突設されると共に、上記ラック本体３の各嵌合孔 ８の上部にはガイド枠１０が夫々立設され、各ガイド枠１０には、上記支柱４の 回動用突起１５がスライド自在に嵌合し且つこの回動用突起１５を中心として支 柱４を折り畳み可能とするガイド溝１２が支柱４の挿入方向Ａに沿って形成され 、上記ラック本体３の四隅部３ａを除く四辺には上記回動用突起１５を中心とし て折り畳まれた支柱４を載置する支柱載置部３ｂが設けられて成るものである。

【０００６】

【作用】

本考案によれば、支柱４の下端部４ｂの両側面に回動用突起１５を突設し、ラ ック本体３の四隅部３ａに設けた各嵌合孔８の上部にガイド枠１０を夫々立設し 、各ガイド枠１０に、上記支柱４の回動用突起１５がスライド自在に嵌合し且つ この回動用突起１５を中心として支柱４を折り畳み可能とするガイド溝１２を支 柱４の挿入方向Ａに沿って形成し、上記ラック本体３の四隅部３ａを除く四辺に は上記回動用突起１５を中心として折り畳まれた支柱４を載置する支柱載置部３ ｂを設けるようにしたので、上記ガイド溝１２にスライド嵌合させた回動用突起 １５を中心として支柱４が折畳み自在となる。つまり、上記嵌合孔８から支柱４ の下端部４ｂを少し引き出して支柱４を回動用突起１５を中心として倒すだけで 、四本の支柱４をラック本体３の四辺に設けた支柱載置部３ｂに夫々載置して、 ラック本体３の四隅部３ａの支柱４を夫々折り畳んだ状態にでき、ラック本体３ 間の上下間隔を縮めて嵩張りをなくすことができる。しかも、支柱４を折り畳ん でも、支柱４の回動用突起１５は上記ガイド溝１２にスライド嵌合しているため に、折り畳まれた支柱４が支柱載置部３ｂから外れたりするおそれがない。さら に、折り畳まれた支柱４を垂直に起こして支柱４の下端部４ｂをラック本体３の 四隅部３ａの嵌合孔８に嵌合させるだけで、ラック本体３を多段に組立てること ができる。従って、従来の支柱を枠状本体から取外し又は取付ける場合と比較し て、多段ラックの折畳み及び組立をきわめて容易に行うことができる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。本実施例に用いられるラッ ク１は、図２（折畳み状態）及び図３（組立て状態）に示すように、衣類等を収 納する収納部２を備えたラック本体３と、ラック本体３を上下多段に組立てるた めの折り畳み可能な支柱４と、ラック本体３の最下端部に接続される脚部５及び その移動用のキャスター６と、ラック本体３の最上端部を覆う天板７とを備えて いる。上記ラック本体３の四隅部３ａには、図１に示すように、上方に開口した 嵌合孔８が形成されており、各嵌合孔８には支柱４の下端部４ｂが上方から挿脱 自在に嵌合されるようになっている。また、嵌合孔８の下端部４ｂには下方に突 出した筒形の係止部９が突設され、この係止部９の外面に下段の支柱４の上端部 ４ａが下方から嵌め込み自在とされ、これら嵌合孔８と係止部９とで支柱４を垂 直に保持できるようになっている。上記嵌合孔８の上部には、ラック本体３の隅 部３ａよりも上方に向かってガイド枠１０が立設されている。このガイド枠１０ は、平面形状がＵ字状に形成され、このガイド枠１０の開口部１１がラック本体 ３の一辺である支柱載置部３ｂに面して開口しており、この開口部１１に向かっ て上記支柱４が折畳み自在とされている。一方、ラック本体３の四隅部３ａを除 く四辺にはフランジ状の支柱載置部３ｂが形成され、これら支柱載置部３ｂ上に 上記ガイド枠１０の開口部１１に向けて折り畳まれた支柱４が載置可能となって いる。また、支柱載置部３ｂをラック本体３の四隅部３ａを除く四辺に設けるこ とにより、四隅部３ａに配置した四本の支柱４が重なることなく夫々支柱載置部 ３ｂに載置させることができる。本実施例では、上記ガイド枠１０の高さＨは、 支柱４の厚みＤより若干高く設定されており、支柱４が折り畳まれた状態で支柱 ４がガイド枠１０よりも上方へ突出しないようにして、ラック本体３の嵩張りを 出来る限り小さくできるようになっている。

【０００８】 他方、上記ガイド枠１０の内面には、支柱４の挿入方向Ａに沿って一対のガイ ド溝１２が互いに対向して形成されており、また、支柱４の下端部４ｂの両側面 には上記ガイド溝１２にスライド嵌合される一対の回動用突起１５が突設されて いる。この回動用突起１５を上記ガイド溝１２にスライド自在に嵌合させること により、支柱４の下端部４ｂを嵌合孔８に嵌合させることができ、且つ、支柱４ の下端部４ｂを嵌合孔８から少し引き出した状態では、支柱４をその回動用突起 １５を中心として上記ガイド枠１０の開口部１１から支柱載置部３ｂに向けて折 り畳み可能とされている。しかも、ガイド溝１２を備えたガイド枠１０はラック 本体３の隅部３ａに固定されており、上記支柱４を折り畳んでも支柱４の回動用 突起１５はガイド溝１２に嵌合しているから、支柱４の折り畳み状態がガイド溝 １２によって保たれ、ラック本体３の支柱載置部３ｂに対して支柱４が位置ずれ したり、或いは脱落したりするのが防がれている。

【０００９】 次に、上記ラック１を組立てるにあたっては、図１に示す支柱４の下端部４ｂ の両側面に突設させた回動用突起１５を、ラック本体３のガイド枠１０の内面に 設けたガイド溝１２に沿って挿入して、支柱４の下端部４ｂをラック本体３の嵌 合孔８内に嵌合させると共に、支柱４の上端部４ａを上段のラック本体３の係止 部９に係止させる。これにより、支柱４は上記嵌合孔８と係止部９とによって垂 直に保持され、ラック本体３を多段に組立てることができる（図３の状態）。ま た、ラック１を保管又は搬送する際には、支柱４の上端部４ａを上段のラック本 体３の係止部９から取外すと共に、ラック本体３の嵌合孔８から支柱４の下端部 ４ｂを少し引き出して支柱４を回動用突起１５を中心に回動させてラック本体３ の支柱載置部３ｂに載置すると、支柱４が折り畳まれてラック１全体の嵩張りを 縮めて小型化でき（図２の状態）、このままの状態で保管や搬送ができるように なり、しかも支柱３を折り畳むだけであるから、必要に応じてその使用場所で簡 単に梱包作業等を行うことができるものとなる。また、四本の支柱４をラック本 体３の四辺の支柱載置部３ｂに夫々折り畳んでも、支柱４の回動用突起１５が上 記ガイド枠１０のガイド溝１２に嵌合しているために、折り畳まれた支柱４が支 柱載置部３ｂから位置ずれしたり、外れたりするおそれがなくなり、搬送作業等 に支障をきたすことがない。さらに、上記折り畳まれた支柱４を図５（ａ）乃至 （ｃ）に示す順序で垂直に起こして支柱４の下端部４ｂをラック本体３の四隅部 ３ａの嵌合孔８に嵌合させるだけで、ラック本体３を多段に組立てることができ るので、従来の支柱を枠状本体から取外し又は取付ける場合と比較して、多段ラ ック１の組立や梱包等もまた容易に行うことができる。

【００１０】 また、本実施例では、支柱４が折り畳まれた状態では、支柱４がガイド枠１０ よりも上方へ突出しないように設定しているから、ラック本体３間の嵩張りを出 来る限り縮めて小型化を図ることができるようになり、この状態での保管や搬送 が一層容易になるという利点がある。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は上述のように、支柱の下端部の両側面に回動用突起を突設し、ラック 本体の四隅部に設けた各嵌合孔の上部にガイド枠を夫々立設し、各ガイド枠に、 上記支柱の回動用突起がスライド自在に嵌合し且つこの回動用突起を中心として 支柱を折り畳み可能とするガイド溝を支柱の挿入方向に沿って形成し、上記ラッ ク本体の四隅部を除く四辺には上記回動用突起を中心として折り畳まれた支柱を 載置する支柱載置部を設けて、支柱を上記回動用突起を中心として折り畳み自在 としたから、支柱を回動用突起を中心として起倒させるだけで、ラックの折り畳 み及び組立てを容易に行うことができる。その結果、多段ラックの組立て作業や 折畳み作業にかかる手間や時間を省くことができ、作業効率の大幅な向上を図る ことができるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に用いられるラック本体の嵌
合孔と支柱との分解斜視図である。

【図２】同上のラックの折畳み状態を示す斜視図であ
る。

【図３】同上のラックの組立て状態を示す斜視図であ
る。

【図４】同上の嵌合孔に支柱が嵌合した状態を示す断面
図である。

【図５】同上の折り畳まれた支柱を垂直に戻す工程を示
し、（ａ）は折畳み状態の斜視図、（ｂ）は垂直に戻し
た状態の斜視図、（ｃ）は垂直に保持した状態の斜視図
である。

【図６】従来のラックを示す分解斜視図である。

【符号の説明】

１ ラック ３ ラック本体 3a 四隅部 3b 支柱載置部 ４ 支柱 4a 上端部 4b 下端部 ８ 嵌合孔 ９ 係止部 10 ガイド枠 12 ガイド溝 15 回動用突起 Ａ 挿入方向

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 多段に組立てられる各ラック本体の四隅
   部に、四本の支柱の下端部が上方から垂直に嵌合される
   嵌合孔が夫々設けられ、各支柱の上端部が上段のラック
   本体の四隅部に設けた係止部に下方から着脱自在に夫々
   係止され、上記支柱の下端部の両側面には回動用突起が
   夫々突設されると共に、上記ラック本体の各嵌合孔の上
   端部にはガイド枠が夫々立設され、各ガイド枠には、上
   記支柱の回動用突起がスライド自在に嵌合し且つこの回
   動用突起を中心として支柱を折り畳み可能とするガイド
   溝が支柱の挿入方向に沿って形成され、上記ラック本体
   の四隅部を除く四辺には上記回動用突起を中心として折
   り畳まれた支柱を載置する支柱載置部が設けられて成る
   ことを特徴とするラック。