JPH0682171U - 防水パンの支持構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ユニットルーム床面のレベル出し作業の効率
を向上する。 【構成】 防水パンＡ，Ｂの補強フレーム４，５に、切
り欠き部１４，１５に工具を差し込んで長さ調節可能な
足ボルト１２，１３が螺着されている。該防水パンＡ，
Ｂには該足ボルト１２，１３用の工具挿通孔１８，１９
が設けられている。足ボルト１２，１３を回してレベル
調整した後、タイル２４，２５が張り付けられる。 【効果】 防水パンに設けられた工具挿通孔に上方から
工具を差し込み足ボルトの長さを調節して、該防水パン
のレベル出しができるので、複数枚の防水パンを使用し
て広面積のユニットルームの床面を構築する場合でも、
該防水パンのレベル出し作業を効率よく行なうことがで
きる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は防水パンの支持装置に係り、特に防水パンを高さ調節可能に支持し、 かつ、この高さ調節の際に防水パンの下側に工具を差し込むことが不要である支 持装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

防水パンは、ユニットバスルームなどのユニットルームの床面を構成するため の部材である。この防水パンの裏面には足ボルトが螺着されており、該足ボルト を回すことにより防水パンのレベル調節を行なうよう構成されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の防水パンにおいては、そのレベル調節を行なうには、防水パンの側方か ら工具を防水パンの下側（裏側）に差し込まなければならず、作業性が悪かった 。また、ユニットルーム構築スペースの周囲に壁が立設されていると、防水パン の下側に工具を差し込むことができず、防水パンのレベル調節が著しく困難であ った。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案の防水パンの支持構造は、裏面に補強フレームが設けられた防水パンを 足ボルトによって支持した構造であって、該足ボルトは該補強フレームに螺着さ れている防水パンの支持構造において、該足ボルトの上方に前記防水パン本体の 上面にまで達する、足ボルト操作工具挿入用の貫通孔を設け、且つ該防水パン本 体の上面に床材を張り付けて該貫通孔を塞いでなることを特徴とするものである 。

【０００５】

【作用】

かかる本考案の防水パンの支持構造においては、防水パン裏側の補強フレーム に足ボルトが螺着されている。該防水パン本体の上面まで達する貫通孔を通して 上方から工具を差し込み、該足ボルトの長さを変化させることによって、床面か ら該防水パン本体までの距離（すなわち、防水パンの高さ）が調節可能となって いる。従って工具を側方から該防水パンの下側に差し込むことなく、該防水パン のレベル調節を行なうことが可能となり、複数の防水パンを組み合わせた床面の レベル調節の際でも、該床面の中央部に位置する防水パンの足ボルトの長さ調節 が簡単に行なえる。

【０００６】

【実施例】

以下、図面を参照して本考案の実施例に係る防水パンの支持構造を説明する。 第１図は本実施例構造を示す縦断面図であり、第２図は実施例構造を示す分解斜 視図である。なお、第２図では図面の明瞭化のために補強板は図示が省略されて いる。

【０００７】 第１，２図において、ＦＲＰ製の２枚の防水パンＡ，Ｂがパッキン１を介して それぞれの一辺に沿う立上り片２，３で接している。該立上り片２，３のそれぞ の内側面には補強フレーム４，５が当接しており、該防水パンＡ，Ｂは、立上り 片２，３が該補強フレーム４，５と共に、ボルト６、ナット７によって共締めさ れて固定されている。

【０００８】 該補強フレーム４，５はロ字形断面形状のものであり、補強フレーム４の上面 部及び下面部には、互いに対面する位置に開口８，８ａが設けられている。また 、補強フレーム５の上面部及び下面部にも同様に開口９，９ａが設けられている 。フレーム下面部の各開口８ａ，９ａの下面側には各開口と同軸的にナット１０ ，１１が溶接等によって固着されている。該ナット１０，１１には足ボルト１２ ，１３が螺着されている。該足ボルト１２，１３の先端部にはドライバー等の工 具を差し込むための切り欠き溝１４，１５が設けられている。

【０００９】 なお、防水パンＡ，Ｂは補強板１６，１７で裏打ちされており、補強フレーム ４，５は該補強板１６，１７に固着されている。該防水パンＡ，Ｂと該補強板１ ６，１７には、前記補強フレーム４，５に設けられた開口８，８ａと９，９ａに 同軸の工具挿通孔１８，１８ａと１９，１９ａが設けられている。防水パンＡ， Ｂの上面にはそれぞれタイル２４，２５が張り付けられている。

【００１０】 かかる構成の防水パンＡ，Ｂは、ボルト６で相互に連結され、且つ足ボルト１ ２，１３が螺着された状態で施工現場の床面２２上に設置される。なお、開口８ ，９の上側のタイルのみ張り付けられておらず、開口８，９は露出している。

【００１１】 足ボルト１２，１３は床面２２上に予め設けられていた囲枠２０内に立てられ る。この囲枠２０内には予め接着剤２１が盛り付けられている。各工具挿通孔１ ８，１８ａ，８，同１９，１９ａ，９を通して差し込まれる工具によって足ボル ト１２，１３を回して防水パンＡ，Ｂの床面のレベル出しがなされる。次いで、 開口８，９を塞ぐようにタイル２４，２５が防水パンＡ，Ｂに貼着される。

【００１２】 なお、防水パンＡ，Ｂの上面のうち立上り片２，３に沿う辺縁部付近は防水パ ン辺縁に向って下り傾斜がついている。この傾斜による凹所を埋めるように該接 着剤２３が十分に盛られた上にタイル２４，２５が貼着される。該タイル２４， ２５間には目地材２６が充填される。

【００１３】 このように、本実施例構造によると、開口１８，１８ａ，８及び同１９，１９ ａ，９を通して防水パンＡ，Ｂの上方から足ボルト１２，１３を回すことができ 、防水パンＡ，Ｂのレベル出しをきわめて容易かつ迅速に行なえる。しかも、工 具挿通孔１８，１９はタイル２４，２５で覆われるから、漏水も防止される。

【００１４】 特に、本実施例では、工具挿通孔１８，１９の周囲に接着剤２３が十分に厚く 付着されるため、該工具挿通孔１８，１９からの漏水が確実に防止される。

【００１５】 上記実施例では床材としてタイルが用いられているが、本考案ではタイル以外 の床材を用いても良い。

【００１６】

【考案の効果】

以上の通り、本考案の防水パンの支持構造においては、防水パンに設けられた 工具挿通孔に上方から工具を差し込み足ボルトの長さを調節して、該防水パンの レベル出しができるので、複数枚の防水パンを使用して広面積のユニットルーム の床面を構築する場合でも、該防水パンのレベル出し作業を効率よく行なうこと ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例に係る防水パンの支持構造の縦
断面図である。

【図２】本考案の実施例に係る防水パンの支持構造の分
解斜視図である。

【符号の説明】

Ａ，Ｂ 防水パン ４，５ 補強フレーム １０，１１ ナット １２，１３ 足ボルト １６，１７ 補強板 ２４，２５ タイル

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 裏面に補強フレームが設けられた防水パ
   ンを足ボルトによって支持した構造であって、該足ボル
   トは該補強フレームに螺着されている防水パンの支持構
   造において、 該足ボルトの上方に前記防水パン本体の上面にまで達す
   る、足ボルト操作工具挿入用の貫通孔を設け、且つ該防
   水パン本体の上面に床材を張り付けて該貫通孔を塞いで
   なることを特徴とする防水パンの支持構造。