JPH0681331A - 流出原油に由来する廃油ボ−ルの浄化方法 - Google Patents
流出原油に由来する廃油ボ−ルの浄化方法Info
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- JPH0681331A JPH0681331A JP24841491A JP24841491A JPH0681331A JP H0681331 A JPH0681331 A JP H0681331A JP 24841491 A JP24841491 A JP 24841491A JP 24841491 A JP24841491 A JP 24841491A JP H0681331 A JPH0681331 A JP H0681331A
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- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
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- Y02W10/10—Biological treatment of water, waste water, or sewage
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- Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
- Aeration Devices For Treatment Of Activated Polluted Sludge (AREA)
- Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 流出原油に基づく廃油ボ−ルを浄化する方法
に関する。 【構成】 水面にオイルフェンスとシルトプロテクタ−
と張り、その間の部分に強力な撹拌と気泡の吹込みを行
って水底部分の砂を巻き上げ嫌気状態と好気状態とを繰
り返して廃油ボ−ルを細分化し、その表面積を大とし、
この状態でホテイアオイの浄化作用に浄化し、続いて固
定生物膜用濾材中に通過させ、最後に汚泥分解菌の付着
してある素焼破片上に散布して浄化する方法である。
に関する。 【構成】 水面にオイルフェンスとシルトプロテクタ−
と張り、その間の部分に強力な撹拌と気泡の吹込みを行
って水底部分の砂を巻き上げ嫌気状態と好気状態とを繰
り返して廃油ボ−ルを細分化し、その表面積を大とし、
この状態でホテイアオイの浄化作用に浄化し、続いて固
定生物膜用濾材中に通過させ、最後に汚泥分解菌の付着
してある素焼破片上に散布して浄化する方法である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は海水汚染の原因となって
いる流出原油に由来する廃油ボ−ルを浄化する方法に関
する。
いる流出原油に由来する廃油ボ−ルを浄化する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】湾岸戦争を初めとしてタンカ−衝突事故
などによる原油流出基づく海水の汚染は極めて重大な問
題である。現在、流出した原油の対策としては、オイル
フェンスで油の拡散を防ぎ、次にオイルフェンス内に集
まった油を回収装置や回収船で回収し、回収しきれず残
った原油や拡散した原油は吸着剤や界面活性剤で乳化分
散させ、微生物による分解を促すことで終わっている。
などによる原油流出基づく海水の汚染は極めて重大な問
題である。現在、流出した原油の対策としては、オイル
フェンスで油の拡散を防ぎ、次にオイルフェンス内に集
まった油を回収装置や回収船で回収し、回収しきれず残
った原油や拡散した原油は吸着剤や界面活性剤で乳化分
散させ、微生物による分解を促すことで終わっている。
【0003】しかし、流出した原油から最初に蒸発した
揮発性分を除いた残りが太陽光によって重合し、海水と
混り合い、ゴマ粒から米粒大の廃油ボ−ルとなって海中
を浮遊し、一部は海底に沈澱する。廃油ボ−ルを捕集す
るために設けたシルトプロテクタ−の下部からシルトプ
ロテクタ−の内側に廃油ボ−ルは潜入してくる。一方、
海水淡水化プラント等では海面下3ないし4mの取入口
から海水を取入れているので、海面上に浮んでいるオイ
ルフェンス、更にシルトプロテクタ−の下部から流入す
る廃油ボ−ルを防止できない。そのためオイルフェンス
とシルトプロテクタ−との間にパイプを敷き、気泡装置
より空気を送って海底で気泡を出し、海底ぎりぎりを流
れる廃油ボ−ルを気泡によって浮かび上がらせ、プロテ
クタ−に付着させたり、或いは、好気処理によって廃油
ボ−ルを分解させるが、気泡による好気処理だけでは廃
油ボ−ルを完全に分解できないことは、従来の経験から
明らかになっている。
揮発性分を除いた残りが太陽光によって重合し、海水と
混り合い、ゴマ粒から米粒大の廃油ボ−ルとなって海中
を浮遊し、一部は海底に沈澱する。廃油ボ−ルを捕集す
るために設けたシルトプロテクタ−の下部からシルトプ
ロテクタ−の内側に廃油ボ−ルは潜入してくる。一方、
海水淡水化プラント等では海面下3ないし4mの取入口
から海水を取入れているので、海面上に浮んでいるオイ
ルフェンス、更にシルトプロテクタ−の下部から流入す
る廃油ボ−ルを防止できない。そのためオイルフェンス
とシルトプロテクタ−との間にパイプを敷き、気泡装置
より空気を送って海底で気泡を出し、海底ぎりぎりを流
れる廃油ボ−ルを気泡によって浮かび上がらせ、プロテ
クタ−に付着させたり、或いは、好気処理によって廃油
ボ−ルを分解させるが、気泡による好気処理だけでは廃
油ボ−ルを完全に分解できないことは、従来の経験から
明らかになっている。
【0004】そこで、気泡だけでは廃油ボ−ルの分解は
不充分として、強力な撹拌を行い、同時に気泡より強力
なバッキを行うことにより廃油ボ−ルの分解速度を早め
ることが考えられる。それは強力な撹拌により廃油ボ−
ルを破壊し、強力なバッキにより油を分離させ、濃縮さ
せる効果があり、それは浮選による分離と同じである。
不充分として、強力な撹拌を行い、同時に気泡より強力
なバッキを行うことにより廃油ボ−ルの分解速度を早め
ることが考えられる。それは強力な撹拌により廃油ボ−
ルを破壊し、強力なバッキにより油を分離させ、濃縮さ
せる効果があり、それは浮選による分離と同じである。
【0005】しかしこの様な技術は何れも好気処理が主
体となっている。成程廃油ボ−ルの完全な分解には酸素
は必要であるが、その分解速度は早くないという欠陥が
ある。
体となっている。成程廃油ボ−ルの完全な分解には酸素
は必要であるが、その分解速度は早くないという欠陥が
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】元来、原油は多様な炭
化水素の混合物で、さらに硫黄、酸素および窒素の化合
物である。上記の蒸発を免かれた原油は酸化と微生物に
より分解され、ヒドロキシ基、アルデヒ−ド、ケトンお
よびカルボキシル酸が形成されるが、水中では更に乳化
して廃油ボ−ルとなる。そこでは酸素や養分のボ−ルの
内部への拡散速度はおそく、微生物はボ−ルの外部に生
活している。
化水素の混合物で、さらに硫黄、酸素および窒素の化合
物である。上記の蒸発を免かれた原油は酸化と微生物に
より分解され、ヒドロキシ基、アルデヒ−ド、ケトンお
よびカルボキシル酸が形成されるが、水中では更に乳化
して廃油ボ−ルとなる。そこでは酸素や養分のボ−ルの
内部への拡散速度はおそく、微生物はボ−ルの外部に生
活している。
【0007】また原油は複雑な混合物であるから、単一
の種の微生物により分解されるものではないので、多様
な微生物集団が必要になる。すなわち、好気性微生物だ
けでなく、嫌気性微生物をも積極的に活用しなければな
らず、そのため、なるべく多くの種(species)
と系統(Strain)を利用し、それぞれの特徴とす
る個体の分解能力を利用すべきで、そこで嫌気処理が不
可欠になる。
の種の微生物により分解されるものではないので、多様
な微生物集団が必要になる。すなわち、好気性微生物だ
けでなく、嫌気性微生物をも積極的に活用しなければな
らず、そのため、なるべく多くの種(species)
と系統(Strain)を利用し、それぞれの特徴とす
る個体の分解能力を利用すべきで、そこで嫌気処理が不
可欠になる。
【0008】本発明者は水生植物の浄化作用と共に好気
性微生物だけでなく、嫌気性微生物をも組合せて従来の
浄化能力を向上させた処理方法について種々検討した結
果、本発明を完成したもので、本発明の目的は流出原油
に由来する廃油ボ−ルを浄化する方法に関する。
性微生物だけでなく、嫌気性微生物をも組合せて従来の
浄化能力を向上させた処理方法について種々検討した結
果、本発明を完成したもので、本発明の目的は流出原油
に由来する廃油ボ−ルを浄化する方法に関する。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
は流出原油に由来する廃油ボ−ルを浄化するにあたり、
オイルフェンス及びシルトプロテクタ−を用いて海面を
遮断し、このオイルフェンス及びシルトプロテクタ−の
間の部分に強力な撹拌と気泡の吹き込みを行って、海底
部分の砂を巻き上げて嫌気状態と好気状態とを繰り返し
て廃油ボ−ルを細分化してその表面積を増大し、この状
態でホテイアオイの浄化作用によって浄化し、得られた
海水を固定生物膜用濾材中に通過させ、最後に汚泥分解
菌の付着してある素焼破片上に散布することを特徴とす
る廃油ボ−ルの浄化方法である。すなわち、本発明では
従来考えられてきた好気処理だけに止まらず、好気処理
と共に特に有効な嫌気処理と水生植物集団とを利用する
ところにある。
は流出原油に由来する廃油ボ−ルを浄化するにあたり、
オイルフェンス及びシルトプロテクタ−を用いて海面を
遮断し、このオイルフェンス及びシルトプロテクタ−の
間の部分に強力な撹拌と気泡の吹き込みを行って、海底
部分の砂を巻き上げて嫌気状態と好気状態とを繰り返し
て廃油ボ−ルを細分化してその表面積を増大し、この状
態でホテイアオイの浄化作用によって浄化し、得られた
海水を固定生物膜用濾材中に通過させ、最後に汚泥分解
菌の付着してある素焼破片上に散布することを特徴とす
る廃油ボ−ルの浄化方法である。すなわち、本発明では
従来考えられてきた好気処理だけに止まらず、好気処理
と共に特に有効な嫌気処理と水生植物集団とを利用する
ところにある。
【0010】更に、本発明について図面を参照しながら
詳細に説明する。先ず、図1において、流出原油のある
海面をオイルフェンス及びシルトプロテクタ−1を用い
て海面を遮断する。このことは従来より行われていると
ころである。本発明はこの個所に散水管2、水中エジェ
クタ−3及びディフュザ−3’を配置し、気泡を吹き込
みながら強力な撹拌を行う。撹拌とバッキは原油の分解
を促進するが、それは撹拌により原油の油滴の表面積が
増加するからである。炭化水素の分解には酸化酵素の活
動も不可欠であるから、分子状の酸素が必要になり、そ
の濃度は0ないし12mg/lの酸素濃度を維持されな
ければならない。
詳細に説明する。先ず、図1において、流出原油のある
海面をオイルフェンス及びシルトプロテクタ−1を用い
て海面を遮断する。このことは従来より行われていると
ころである。本発明はこの個所に散水管2、水中エジェ
クタ−3及びディフュザ−3’を配置し、気泡を吹き込
みながら強力な撹拌を行う。撹拌とバッキは原油の分解
を促進するが、それは撹拌により原油の油滴の表面積が
増加するからである。炭化水素の分解には酸化酵素の活
動も不可欠であるから、分子状の酸素が必要になり、そ
の濃度は0ないし12mg/lの酸素濃度を維持されな
ければならない。
【0011】原油の分解過程をみると、脂肪族成分が先
ず容易に分解され、ついでナフテン酸が分解されて最後
に芳香族成分が残る。この場合、生物処理で用いられる
好気性細菌が阻害される物質、例えばフェノ−ルやシア
ナイトは嫌気処理によれば速やかに分解されることが知
られている。しかも好気処理で処理可能なものは殆どす
べてが嫌気処理でも処理可能なことも知られている。
ず容易に分解され、ついでナフテン酸が分解されて最後
に芳香族成分が残る。この場合、生物処理で用いられる
好気性細菌が阻害される物質、例えばフェノ−ルやシア
ナイトは嫌気処理によれば速やかに分解されることが知
られている。しかも好気処理で処理可能なものは殆どす
べてが嫌気処理でも処理可能なことも知られている。
【0012】原油の流出によりそれを分解する微生物も
増殖する結果、窒素と燐の欠陥が生ずる。1ないし10
mg/lの燐と、その6倍の窒素が原油の分解に必要と
されるので、原油の分解を促進するためには積極的に燐
と窒素を微生物に処理の最初に供給し、窒素化合物を電
子受容体として利用することが考えられてよい。これら
の微生物は温度、pH、酸素張力、栄養物の量、その他
の環境要因により、酸化の速度、微生物の生長と増殖は
決定される。直接的には原油の生物による分解は温度で
決まるのであって、25℃ないし37℃で最大になる。
増殖する結果、窒素と燐の欠陥が生ずる。1ないし10
mg/lの燐と、その6倍の窒素が原油の分解に必要と
されるので、原油の分解を促進するためには積極的に燐
と窒素を微生物に処理の最初に供給し、窒素化合物を電
子受容体として利用することが考えられてよい。これら
の微生物は温度、pH、酸素張力、栄養物の量、その他
の環境要因により、酸化の速度、微生物の生長と増殖は
決定される。直接的には原油の生物による分解は温度で
決まるのであって、25℃ないし37℃で最大になる。
【0013】ところで水質浄化に有効な装置には水生植
物があって、それは単にBOD、TSS、TNおよび窒
素、リン、重金属の除去に止まらず、フェノ−ル化合
物、ハロゲン炭化水素、石油化合物(例えば多環芳香族
炭化水素)、その他の難溶解性有機化合物を除去する能
力をもっている。
物があって、それは単にBOD、TSS、TNおよび窒
素、リン、重金属の除去に止まらず、フェノ−ル化合
物、ハロゲン炭化水素、石油化合物(例えば多環芳香族
炭化水素)、その他の難溶解性有機化合物を除去する能
力をもっている。
【0014】ところで、このように十分な養物が与えら
れ、また、温度及びバッキの条件が適しているときは、
(微)生物の増殖は最大化される。そこで、海底に気泡
の吹き込みと、強力な撹拌とを行い、海面においては水
生植物による浄化を行う。特に、ホテイアオイの場合、
最適管理を行うと除去能力が数倍に増加することも知ら
れている。したがって嫌気処理と並行して、水生植物を
利用するのが得策である。特に海底に沈殿した廃油ボ−
ルは好気性微生物が酸素を消費する結果、海底を嫌気状
態に変えるので、海底を撹拌し、バッキを行うことによ
り、問題とする石油化合物の除去は更に促進される。こ
れが本発明における第1段階である。
れ、また、温度及びバッキの条件が適しているときは、
(微)生物の増殖は最大化される。そこで、海底に気泡
の吹き込みと、強力な撹拌とを行い、海面においては水
生植物による浄化を行う。特に、ホテイアオイの場合、
最適管理を行うと除去能力が数倍に増加することも知ら
れている。したがって嫌気処理と並行して、水生植物を
利用するのが得策である。特に海底に沈殿した廃油ボ−
ルは好気性微生物が酸素を消費する結果、海底を嫌気状
態に変えるので、海底を撹拌し、バッキを行うことによ
り、問題とする石油化合物の除去は更に促進される。こ
れが本発明における第1段階である。
【0015】すなわち、強力な撹拌により嫌気状態にあ
る海底の砂粒子の表面の嫌気性微生物を嫌気性流動床法
として活用し、海中の廃油ボ−ルの源泉である海底の廃
油ボ−ルを粉砕し、分解する。また海底の酸素を微生物
が消費しつくしたことから発生する嫌気状態を好気状態
にし、嫌気状態と好気状態とを繰返すことにより多様な
微生物に廃油ボ−ル分解のための参加を可能ならしめ
る。そして水生植物の水中に伸びた根系に廃油ボ−ルを
捕捉させ、そこにある石油化合物の分解を開始させる。
このようにして第1段階を終了した海水はパイプ8を経
て第2段階に導入する。
る海底の砂粒子の表面の嫌気性微生物を嫌気性流動床法
として活用し、海中の廃油ボ−ルの源泉である海底の廃
油ボ−ルを粉砕し、分解する。また海底の酸素を微生物
が消費しつくしたことから発生する嫌気状態を好気状態
にし、嫌気状態と好気状態とを繰返すことにより多様な
微生物に廃油ボ−ル分解のための参加を可能ならしめ
る。そして水生植物の水中に伸びた根系に廃油ボ−ルを
捕捉させ、そこにある石油化合物の分解を開始させる。
このようにして第1段階を終了した海水はパイプ8を経
て第2段階に導入する。
【0016】第2段階は、固定生物膜による浄化であ
る。固定生物膜としては、本発明者が先に発明した固定
生物膜用瀘材(特願昭58−60051号(特公平1−
44396号)参照)或いは、U字管を用いた汎用汚水
処理装置(特願昭60−160100号(特公平2−2
2720号)、特願昭62−209388号参照)を使
用する。U字管を用いた汎用汚水処理装置を図2に示
す。図2においてU字管4は支持槽14に2本の外管1
5が直立状に組立てられており、外管の一方は透孔9と
邪魔板10、11、12等を有する管が、また、支持槽
には素焼きの破片7を入れその上に曲管がのせてある。
る。固定生物膜としては、本発明者が先に発明した固定
生物膜用瀘材(特願昭58−60051号(特公平1−
44396号)参照)或いは、U字管を用いた汎用汚水
処理装置(特願昭60−160100号(特公平2−2
2720号)、特願昭62−209388号参照)を使
用する。U字管を用いた汎用汚水処理装置を図2に示
す。図2においてU字管4は支持槽14に2本の外管1
5が直立状に組立てられており、外管の一方は透孔9と
邪魔板10、11、12等を有する管が、また、支持槽
には素焼きの破片7を入れその上に曲管がのせてある。
【0017】第1段階の処理を終了した海水はパイプ8
を経てU字管4の直立管の一方の頭部16に導入され、
邪魔板と透孔によって海水は対抗流と交叉流を生じなが
ら管壁に沿って流下し底部にいたる。頭部には植木鉢状
の素焼き7が収納されており、これによって、スカムの
発生を押さえ、嫌気槽より発生する水素を含む気体の上
昇を容易にする。海水は続いてU字管の他の一方の管を
上昇し、連結管16により次に導入される。
を経てU字管4の直立管の一方の頭部16に導入され、
邪魔板と透孔によって海水は対抗流と交叉流を生じなが
ら管壁に沿って流下し底部にいたる。頭部には植木鉢状
の素焼き7が収納されており、これによって、スカムの
発生を押さえ、嫌気槽より発生する水素を含む気体の上
昇を容易にする。海水は続いてU字管の他の一方の管を
上昇し、連結管16により次に導入される。
【0018】そこで用いられるU字管の数は環境と海水
中の廃油ボ−ルの分解状態によって決定されるが、この
U字管の集団の浄化能力は、例えばBOD/CODが
0.034ないし0.038と異常に低く従来の水処理
技術では全く不可能とされている原水であっても、U字
管集団に適当な好気処理を加えることにより、数時間と
いう驚異的な短時間でCOD除去率96ないし99%を
示しているので、廃油ボ−ルの分解は可能である。それ
を水中あるいは取入口付近の地中に設ける。
中の廃油ボ−ルの分解状態によって決定されるが、この
U字管の集団の浄化能力は、例えばBOD/CODが
0.034ないし0.038と異常に低く従来の水処理
技術では全く不可能とされている原水であっても、U字
管集団に適当な好気処理を加えることにより、数時間と
いう驚異的な短時間でCOD除去率96ないし99%を
示しているので、廃油ボ−ルの分解は可能である。それ
を水中あるいは取入口付近の地中に設ける。
【0019】つぎに最後の第3段階として前段階の嫌気
処理に続く好気処理に関する。ここでは水深1.5m前
後の水路を設け、水底には汚泥分解細菌が好んで付着す
る素焼の破片7を30糎前後の厚さに敷き、その上に散
気管2を設け、その上部の水面にホテイアオイ等の水生
植物6を生育せしめる。この場合30分前後で上部の原
水と底部の素焼中の処理水は素焼中の多孔質空間を通り
循環し浄化し、そこでも散気管による好気処理と素焼に
よる嫌気処理が並行して行われるほか、水中のホテイア
オイの根系によって浮遊物質を完全に除去することは可
能である。因みにホテイアオイは海水の塩分濃度が30
%まで生育可能とされていることを付言しておく。そこ
へ窒素及びリンを合成下水の二次処理水を加え、濃度を
下げることもある。それは微生物への栄養補給にもなる
ことは前述した。このような処理を受けた海水では廃油
ボ−ルは除去され導管8を経て通常の淡水化処理装置等
に送られる。
処理に続く好気処理に関する。ここでは水深1.5m前
後の水路を設け、水底には汚泥分解細菌が好んで付着す
る素焼の破片7を30糎前後の厚さに敷き、その上に散
気管2を設け、その上部の水面にホテイアオイ等の水生
植物6を生育せしめる。この場合30分前後で上部の原
水と底部の素焼中の処理水は素焼中の多孔質空間を通り
循環し浄化し、そこでも散気管による好気処理と素焼に
よる嫌気処理が並行して行われるほか、水中のホテイア
オイの根系によって浮遊物質を完全に除去することは可
能である。因みにホテイアオイは海水の塩分濃度が30
%まで生育可能とされていることを付言しておく。そこ
へ窒素及びリンを合成下水の二次処理水を加え、濃度を
下げることもある。それは微生物への栄養補給にもなる
ことは前述した。このような処理を受けた海水では廃油
ボ−ルは除去され導管8を経て通常の淡水化処理装置等
に送られる。
【0020】
【発明の効果】以上述べたようにシルトプロテクタ−に
代表されたシ−トにより海面を遮断し、原油で汚染され
た海水はシ−トの底部から廃油ボ−ルとして流入せし
め、そこで強力な撹拌によりボ−ルを更に細分化してボ
−ルの表面積を拡大せしめた上で、嫌気状態と好気状態
とを繰返すことにより分解し、これを数回シ−トによっ
て区割された水域の数だけ繰返した後、極めて強力な分
解能力をもつU字型の嫌気槽を通過せしめて、石油の化
学成分を99%以上に除去することができる。その上
で、ホテイアオイの根系群と好気処理を主として行う水
路によって完全な汚染物質の除去が可能になる。その場
合、ホテイアオイの密度管理を行い、除去能力を数倍高
めることも可能である。
代表されたシ−トにより海面を遮断し、原油で汚染され
た海水はシ−トの底部から廃油ボ−ルとして流入せし
め、そこで強力な撹拌によりボ−ルを更に細分化してボ
−ルの表面積を拡大せしめた上で、嫌気状態と好気状態
とを繰返すことにより分解し、これを数回シ−トによっ
て区割された水域の数だけ繰返した後、極めて強力な分
解能力をもつU字型の嫌気槽を通過せしめて、石油の化
学成分を99%以上に除去することができる。その上
で、ホテイアオイの根系群と好気処理を主として行う水
路によって完全な汚染物質の除去が可能になる。その場
合、ホテイアオイの密度管理を行い、除去能力を数倍高
めることも可能である。
【図1】本発明にかかるシ−トの縦断面図とシステムの
全体
全体
【図2】本発明にかかるU字管の一部断面図
【図3】本発明にかかる好気処理装置
1.シルトプロテクタ−等のシ−ト 2.散気管(気泡発生装置) 3.水中エジェクタ− 3’ディフュ−ザ− 4.U字管 5.好気装置 6.水生植物 7.素焼の破片 8.水面 9.透孔 10.11.12.邪魔板 13.植木鉢状の容器 14.支持槽 15.外管 16.連結管
フロントページの続き (72)発明者 有水 彊 東京都国分寺市西町3丁目29番地15号
Claims (1)
- 【請求項1】 流出原油に由来する廃油ボ−ルを浄化す
るにあたり、オイルフェンス及びシルトプロテクタ−を
用いて海面を遮断し、このオイルフェンス及びシルトプ
ロテクタ−の間の部分に強力な撹拌と気泡の吹き込みを
行って、海底部分の砂を巻き上げて嫌気状態と好気状態
とを繰り返して廃油ボ−ルを細分化してその表面積を増
大し、この状態でホテイアオイの浄化作用によって浄化
し、得られた海水を固定生物膜用濾材中に通過させ、最
後に汚泥分解菌の付着してある素焼破片上に散布するこ
とを特徴とする廃油ボ−ルの浄化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24841491A JPH0681331A (ja) | 1991-09-03 | 1991-09-03 | 流出原油に由来する廃油ボ−ルの浄化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24841491A JPH0681331A (ja) | 1991-09-03 | 1991-09-03 | 流出原油に由来する廃油ボ−ルの浄化方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0681331A true JPH0681331A (ja) | 1994-03-22 |
Family
ID=17177767
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24841491A Pending JPH0681331A (ja) | 1991-09-03 | 1991-09-03 | 流出原油に由来する廃油ボ−ルの浄化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0681331A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101328335B1 (ko) * | 2011-12-21 | 2013-11-11 | 한국해양과학기술원 | 프로피온산 혼합 바이오솔벤트 및 이를 이용한 해안 암반 표착 풍화유 제거방법 |
CN105293709A (zh) * | 2015-11-18 | 2016-02-03 | 河海大学 | 用于油污染水体修复的生态浮床 |
CN105493742A (zh) * | 2016-02-22 | 2016-04-20 | 昆明慈缘科技有限公司 | 一种水葫芦处理***及处理方法 |
-
1991
- 1991-09-03 JP JP24841491A patent/JPH0681331A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101328335B1 (ko) * | 2011-12-21 | 2013-11-11 | 한국해양과학기술원 | 프로피온산 혼합 바이오솔벤트 및 이를 이용한 해안 암반 표착 풍화유 제거방법 |
CN105293709A (zh) * | 2015-11-18 | 2016-02-03 | 河海大学 | 用于油污染水体修复的生态浮床 |
CN105493742A (zh) * | 2016-02-22 | 2016-04-20 | 昆明慈缘科技有限公司 | 一种水葫芦处理***及处理方法 |
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