JPH0680871A - 熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物及びそれを用いた物品 - Google Patents
熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物及びそれを用いた物品Info
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- JPH0680871A JPH0680871A JP23123192A JP23123192A JPH0680871A JP H0680871 A JPH0680871 A JP H0680871A JP 23123192 A JP23123192 A JP 23123192A JP 23123192 A JP23123192 A JP 23123192A JP H0680871 A JPH0680871 A JP H0680871A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】極低温における耐衝撃性に優れた成形品が得ら
れる熱可塑性樹脂組成物を得る。 【構成】ε−カプロラクトン系ラクトンポリエステル/
1,4−ブタンジオール/ジフェニルメタンジイソシア
ネートからなる熱可塑性ポリウレタン樹脂と、無水マレ
イン酸グラフトエチレン−ブテン−1共重合体と、グリ
シジルメタクリレートグラフトエチレン−ブテン−1共
重合体と、ポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール
/1,4−ブタンジオール/テレフタール酸からなる熱
可塑性ポリエステル樹脂を溶融混練する。 【効果】極低温における衝撃強度はもとより、成形時の
相溶性も良好で、高温における引張強度にも優れた成形
品が得られる熱可塑性樹脂組成物が得られた。
れる熱可塑性樹脂組成物を得る。 【構成】ε−カプロラクトン系ラクトンポリエステル/
1,4−ブタンジオール/ジフェニルメタンジイソシア
ネートからなる熱可塑性ポリウレタン樹脂と、無水マレ
イン酸グラフトエチレン−ブテン−1共重合体と、グリ
シジルメタクリレートグラフトエチレン−ブテン−1共
重合体と、ポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール
/1,4−ブタンジオール/テレフタール酸からなる熱
可塑性ポリエステル樹脂を溶融混練する。 【効果】極低温における衝撃強度はもとより、成形時の
相溶性も良好で、高温における引張強度にも優れた成形
品が得られる熱可塑性樹脂組成物が得られた。
Description
【産業上の利用分野】本発明は、耐衝撃性、特に耐寒衝
撃性に優れ、RIMウレタンなどとの接着性にも優れ
た、車輌内、外装部材として適した熱可塑性ポリウレタ
ン樹脂組成物に関するものである。
撃性に優れ、RIMウレタンなどとの接着性にも優れ
た、車輌内、外装部材として適した熱可塑性ポリウレタ
ン樹脂組成物に関するものである。
【従来の技術】特開平2−120358号公報には、熱
可塑性ポリウレタン樹脂と、変性ポリオレフイン樹脂と
を溶融混練して得られた熱可塑性樹脂組成物が記載され
ている。
可塑性ポリウレタン樹脂と、変性ポリオレフイン樹脂と
を溶融混練して得られた熱可塑性樹脂組成物が記載され
ている。
【発明が解決しようとする課題】熱可塑性ポリウレタン
樹脂と変性ポリオレフイン樹脂とは、ある程度は相溶す
るが、その程度は未だ満足できるものではなく、そのた
め、これらを混合して用いても期待しているほど強度や
伸度が得られないという欠点がある。しかも、上記した
組成物は極低温における衝撃性が不十分であった。
樹脂と変性ポリオレフイン樹脂とは、ある程度は相溶す
るが、その程度は未だ満足できるものではなく、そのた
め、これらを混合して用いても期待しているほど強度や
伸度が得られないという欠点がある。しかも、上記した
組成物は極低温における衝撃性が不十分であった。
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上記実状に鑑みて鋭意検討したところ、従来の組成物に
熱可塑性ポリエステル樹脂を併用すると、熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂と変性ポリオレフイン樹脂との相溶性が向
上し、良好な強度・伸度が得られるばかりでなく、極低
温における衝撃性にも優れたものとなることを見い出
し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は熱可
塑性ポリウレタン樹脂(A)、変性ポリオレフィン樹脂
(B)、熱可塑性ポリエステル樹脂(C)とからなる熱
可塑性ポリウレタン樹脂組成物及びこの熱可塑性ポリウ
レタン樹脂組成物を成形してなる物品を提供するもので
ある。
上記実状に鑑みて鋭意検討したところ、従来の組成物に
熱可塑性ポリエステル樹脂を併用すると、熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂と変性ポリオレフイン樹脂との相溶性が向
上し、良好な強度・伸度が得られるばかりでなく、極低
温における衝撃性にも優れたものとなることを見い出
し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は熱可
塑性ポリウレタン樹脂(A)、変性ポリオレフィン樹脂
(B)、熱可塑性ポリエステル樹脂(C)とからなる熱
可塑性ポリウレタン樹脂組成物及びこの熱可塑性ポリウ
レタン樹脂組成物を成形してなる物品を提供するもので
ある。
【構成】本発明で使用する熱可塑性ポリウレタン樹脂
(A)は、公知慣用のものがいずれも使用できるが、好
ましくは、25℃で硬度(JIS)が80〜100、特
に好ましくは89〜99、引張強度が好ましくは200
kg/cm2以上、特に好ましくは300〜500kg/cm2、
破断伸度が好ましくは300%以上、特に好ましくは4
00%以上の物性を有するものが使用される。
(A)は、公知慣用のものがいずれも使用できるが、好
ましくは、25℃で硬度(JIS)が80〜100、特
に好ましくは89〜99、引張強度が好ましくは200
kg/cm2以上、特に好ましくは300〜500kg/cm2、
破断伸度が好ましくは300%以上、特に好ましくは4
00%以上の物性を有するものが使用される。
【0001】樹脂(A)は、ポリヒドロキシル化合物
(ポリオール成分)と、ポリイソシアネート化合物(イ
ソシアネート成分)とを必須成分として反応することに
より、容易に製造できる。
(ポリオール成分)と、ポリイソシアネート化合物(イ
ソシアネート成分)とを必須成分として反応することに
より、容易に製造できる。
【0002】樹脂(A)を得る際のポリヒドロキシル化
合物としては、例えば一般のウレタン化合物の製造に用
いられる種々のポリエステルポリオール及び/又はポリ
エーテルポリオールが挙げられる。
合物としては、例えば一般のウレタン化合物の製造に用
いられる種々のポリエステルポリオール及び/又はポリ
エーテルポリオールが挙げられる。
【0003】ここで云うポリエステルポリオールとして
は、例えば多価アルコールと多塩基性カルボン酸の縮合
物などが挙げられ、これらに使用される多価アルコール
としては例えばエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、グリセ
リン、ヘキサントリオール、トリメチロールプロパンな
どが挙げられ、多塩基性カルボン酸としては、例えばア
ジピン酸、グルタール酸、アゼライン酸、フマール酸、
マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、ダイマー酸、ピ
ロメリット酸などが挙げられる。又、ヒドロキシカルボ
ン酸と多価アルコールの縮合物としてはヒマシ油、ヒマ
シ油とエチレングリコール、プロピレングリコールなど
の反応生成物も有用である。更にポリエステルポリオー
ルとしては、εーカプロラクトンなどのラクトン類を開
環重合して得られるラクトン系ポリエステルポリオール
類も用いることができる。このラクトン系ポリエステル
ポリオール類としては、先に述べた多価アルコール類に
εーカプロラクトン、δーバレロラクトン、βーメチルーδ
ーバレロラクトン等の一種又は二種以上を付加重合させ
たものがいずれも使用できる。
は、例えば多価アルコールと多塩基性カルボン酸の縮合
物などが挙げられ、これらに使用される多価アルコール
としては例えばエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、グリセ
リン、ヘキサントリオール、トリメチロールプロパンな
どが挙げられ、多塩基性カルボン酸としては、例えばア
ジピン酸、グルタール酸、アゼライン酸、フマール酸、
マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、ダイマー酸、ピ
ロメリット酸などが挙げられる。又、ヒドロキシカルボ
ン酸と多価アルコールの縮合物としてはヒマシ油、ヒマ
シ油とエチレングリコール、プロピレングリコールなど
の反応生成物も有用である。更にポリエステルポリオー
ルとしては、εーカプロラクトンなどのラクトン類を開
環重合して得られるラクトン系ポリエステルポリオール
類も用いることができる。このラクトン系ポリエステル
ポリオール類としては、先に述べた多価アルコール類に
εーカプロラクトン、δーバレロラクトン、βーメチルーδ
ーバレロラクトン等の一種又は二種以上を付加重合させ
たものがいずれも使用できる。
【0004】ポリエーテルポリオールとしては例えばエ
チレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオ
キサイド、テトラヒドロフランなどのアルキレンオキサ
イドの一種もしくは二種以上を、2個以上の活性水素を
有する化合物としては、例えば先に述べた多価アルコー
ル、多塩基性カルボン酸の他、エチレンジアミン、ヘキ
サメチレンジアミンなどのアミン類、エタノールアミ
ン、プロパノールアミンなどのアルカノールアミン類、
レゾルシン、ビスフェノールの如き多価フェノール類、
ヒマシ油などが挙げられる。
チレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオ
キサイド、テトラヒドロフランなどのアルキレンオキサ
イドの一種もしくは二種以上を、2個以上の活性水素を
有する化合物としては、例えば先に述べた多価アルコー
ル、多塩基性カルボン酸の他、エチレンジアミン、ヘキ
サメチレンジアミンなどのアミン類、エタノールアミ
ン、プロパノールアミンなどのアルカノールアミン類、
レゾルシン、ビスフェノールの如き多価フェノール類、
ヒマシ油などが挙げられる。
【0005】ポリヒドロキシル化合物は、ポリエステル
ポリオール及びポリエーテルポリオールの1種もしくは
2種以上を用い、更にこれらに先に述べた多価アルコー
ルの如き低分子量ポリヒドロキシ化合物を鎖伸長剤とし
て併用しても良い。
ポリオール及びポリエーテルポリオールの1種もしくは
2種以上を用い、更にこれらに先に述べた多価アルコー
ルの如き低分子量ポリヒドロキシ化合物を鎖伸長剤とし
て併用しても良い。
【0006】樹脂(A)を得る際のポリイソシアネート
化合物とは、分子中にイソシアネート基を2個以上有す
る化合物であり、通常のポリウレタン樹脂の製造に用い
られる種々のものが使用でき、例えばトリレンジイソシ
アネート、ジフェニルメタンイジイソシアネート、ジア
ニジンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネー
ト、トリフェニルメタントリイソシアネート、ビス(ジ
イソシアネートトリル)フェニルメタン、ポリメチレン
ポリフェニルポリイソシアネートなどの芳香族系ポリイ
ソシアネート化合物、脂肪族系又は脂環族系のポリイソ
シアネート化合物としては、イソホロンジイソシアネー
ト、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水素添
加ジフェニルメタンジイソシアネート)、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水
素添加トリレンジイソシアネート、イソプロピリデンビ
ス(シクロヘキシルイソシアネート)等である。
化合物とは、分子中にイソシアネート基を2個以上有す
る化合物であり、通常のポリウレタン樹脂の製造に用い
られる種々のものが使用でき、例えばトリレンジイソシ
アネート、ジフェニルメタンイジイソシアネート、ジア
ニジンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネー
ト、トリフェニルメタントリイソシアネート、ビス(ジ
イソシアネートトリル)フェニルメタン、ポリメチレン
ポリフェニルポリイソシアネートなどの芳香族系ポリイ
ソシアネート化合物、脂肪族系又は脂環族系のポリイソ
シアネート化合物としては、イソホロンジイソシアネー
ト、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水素添
加ジフェニルメタンジイソシアネート)、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水
素添加トリレンジイソシアネート、イソプロピリデンビ
ス(シクロヘキシルイソシアネート)等である。
【0007】本発明に用いられるポリイソシアネート化
合物は、2種以上のポリイソシアネート化合物を併用し
てもよく、特に脂肪族系又は脂環族系ポリイソシアネー
ト化合物に芳香族系ポリイソシアネート化合物を併用し
てもよい。
合物は、2種以上のポリイソシアネート化合物を併用し
てもよく、特に脂肪族系又は脂環族系ポリイソシアネー
ト化合物に芳香族系ポリイソシアネート化合物を併用し
てもよい。
【0008】ポリウレタン樹脂のポリオール成分として
は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーの製造
に用いられる前記のポリヒドロキシル化合物が全て使用
できる。即ち、前記のポリエステルポリオール及びポリ
エーテルポリオールの一種もしくは二種以上を用いるこ
とができる。又、前記の多価アルコールの如き低分子ポ
リヒドロキシル化合物をポリオール成分として併用する
こともできる。
は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーの製造
に用いられる前記のポリヒドロキシル化合物が全て使用
できる。即ち、前記のポリエステルポリオール及びポリ
エーテルポリオールの一種もしくは二種以上を用いるこ
とができる。又、前記の多価アルコールの如き低分子ポ
リヒドロキシル化合物をポリオール成分として併用する
こともできる。
【0009】樹脂(A)としては、ラクトン系ポリエス
テルポリオール及び/又は炭素原子数4以上のアルキレ
ンエーテル結合を繰り返し単位として有するポリ(アル
キレンエーテル)グリコールと、芳香族ポリイソシアネ
ートとを必須成分として反応せしめた熱可塑性ポリウレ
タン樹脂が好ましい。
テルポリオール及び/又は炭素原子数4以上のアルキレ
ンエーテル結合を繰り返し単位として有するポリ(アル
キレンエーテル)グリコールと、芳香族ポリイソシアネ
ートとを必須成分として反応せしめた熱可塑性ポリウレ
タン樹脂が好ましい。
【0010】本発明で用いる変性ポリオレフィン樹脂
(B)とは、カルボキシル基含有オレフィン共重合体及
び/又はエポキシ基含有オレフィン共重合体である。こ
れらは、例えばポリオレフィン樹脂にそれぞれエチレン
性不飽和カルボン酸及び/又はエチレン性不飽和ポリカ
ルボン酸無水物の重合単位、もしくはエポキシ基含有エ
チレン性不飽和単量体の重合単位を含有しているもので
ある。
(B)とは、カルボキシル基含有オレフィン共重合体及
び/又はエポキシ基含有オレフィン共重合体である。こ
れらは、例えばポリオレフィン樹脂にそれぞれエチレン
性不飽和カルボン酸及び/又はエチレン性不飽和ポリカ
ルボン酸無水物の重合単位、もしくはエポキシ基含有エ
チレン性不飽和単量体の重合単位を含有しているもので
ある。
【0011】カルボキシル基含有オレフィン共重合体
は、それを構成する単量体全体を100モル%としたと
き、その少なくとも50モル%、好適には70モル%以
上の1ーオレフィンを含有していることが好ましい。こ
の1-オレフィンとしては、例えばエチレン、プロピレ
ン、ブテンー1、イソブテン、ペンテンー1、ヘキセンー
1、デセンー1、4ーメチルブテンー1、4ーメチルペンテ
ンー1、4,4ージメチルペンテンー1、ビニルシクロヘキ
サン、スチレン、αーメチルスチレン、2級アルキル置
換基で置換されたスチレン又はその類似化合物が挙げら
れ、上記オレフィンは混合して使用することもできる。
は、それを構成する単量体全体を100モル%としたと
き、その少なくとも50モル%、好適には70モル%以
上の1ーオレフィンを含有していることが好ましい。こ
の1-オレフィンとしては、例えばエチレン、プロピレ
ン、ブテンー1、イソブテン、ペンテンー1、ヘキセンー
1、デセンー1、4ーメチルブテンー1、4ーメチルペンテ
ンー1、4,4ージメチルペンテンー1、ビニルシクロヘキ
サン、スチレン、αーメチルスチレン、2級アルキル置
換基で置換されたスチレン又はその類似化合物が挙げら
れ、上記オレフィンは混合して使用することもできる。
【0012】変性前のポリオレフィン樹脂としては、エ
チレン−ブテンー1共重合体、又はエチレン−プロピレ
ン共重合体、ポリプロピレンが好ましい。市販されてい
る変性前のポリオレフィン樹脂としては、例えばタフマ
ーA4085、タフマーA4090、タフマーA200
90等のタフマーAシリーズ[エチレンーブテンー1共重
合体、三井石油化学工業(株)製品]及びタフマーP0
280、タフマーP0480、タフマーP0680、タ
フマーP0880等のタフマーPシリーズ[エチレンー
ブテンー1共重合体、三井石油化学工業(株)製品]が
挙げられる。
チレン−ブテンー1共重合体、又はエチレン−プロピレ
ン共重合体、ポリプロピレンが好ましい。市販されてい
る変性前のポリオレフィン樹脂としては、例えばタフマ
ーA4085、タフマーA4090、タフマーA200
90等のタフマーAシリーズ[エチレンーブテンー1共重
合体、三井石油化学工業(株)製品]及びタフマーP0
280、タフマーP0480、タフマーP0680、タ
フマーP0880等のタフマーPシリーズ[エチレンー
ブテンー1共重合体、三井石油化学工業(株)製品]が
挙げられる。
【0013】上記カルボキシル基含有オレフィン共重合
体は、エチレン性不飽和カルボン酸及び/又はエチレン
性不飽和ポリカルボン酸無水物と、上記オレフィンとを
直接共重合してもよいが、通常ポリオレフィン樹脂を予
め得、このポリオレフィン樹脂へエチレン性不飽和カル
ボン酸及び/又はエチレン性不飽和ポリカルボン酸無水
物グラフト共重合する等の方法によって製造できる。カ
ルボキシル基含有オレフィン共重合体としては、後者の
方法で得られたもののほうが好ましい。
体は、エチレン性不飽和カルボン酸及び/又はエチレン
性不飽和ポリカルボン酸無水物と、上記オレフィンとを
直接共重合してもよいが、通常ポリオレフィン樹脂を予
め得、このポリオレフィン樹脂へエチレン性不飽和カル
ボン酸及び/又はエチレン性不飽和ポリカルボン酸無水
物グラフト共重合する等の方法によって製造できる。カ
ルボキシル基含有オレフィン共重合体としては、後者の
方法で得られたもののほうが好ましい。
【0014】ここでカルボキシル基含有オレフィン共重
合体を得るに際して用いる酸成分としては、例えばアク
リル酸、メタクリル酸及び(無水)マレイン酸、フマル
酸及び上記カルボン酸のモノエステル等を例示でき、好
適にはアクリル酸、メタクリル酸及び(無水)マレイン
酸を挙げることができる。なかでも(無水)マレイン酸
が他の酸に比べて少量の添加で十分な酸変性効果が得ら
れるので特に好ましい。
合体を得るに際して用いる酸成分としては、例えばアク
リル酸、メタクリル酸及び(無水)マレイン酸、フマル
酸及び上記カルボン酸のモノエステル等を例示でき、好
適にはアクリル酸、メタクリル酸及び(無水)マレイン
酸を挙げることができる。なかでも(無水)マレイン酸
が他の酸に比べて少量の添加で十分な酸変性効果が得ら
れるので特に好ましい。
【0015】好適なカルボキシル基含有オレフィン共重
合体としては、(無水)マレイン酸がグラフトしたエチ
レンーブテンー1共重合体、(無水)マレイン酸がグラフ
トしたエチレンープロピレン共重合体、(無水)マレイ
ン酸がグラフトしたポリプロピレン等を挙げることがで
きる。
合体としては、(無水)マレイン酸がグラフトしたエチ
レンーブテンー1共重合体、(無水)マレイン酸がグラフ
トしたエチレンープロピレン共重合体、(無水)マレイ
ン酸がグラフトしたポリプロピレン等を挙げることがで
きる。
【0016】エポキシ基含有オレフィン共重合体は、エ
ポキシ基含有エチレン性不飽和単量体と、上記オレフィ
ンとを直接共重合してもよいが、通常ポリオレフィン樹
脂を予め得、このポリオレフィン樹脂へエポキシ基含有
エチレン性不飽和単量体をグラフト共重合する等の方法
によって製造できる。エポキシ基含有オレフィン共重合
体としては、後者の方法で得られたもののほうが好まし
い。
ポキシ基含有エチレン性不飽和単量体と、上記オレフィ
ンとを直接共重合してもよいが、通常ポリオレフィン樹
脂を予め得、このポリオレフィン樹脂へエポキシ基含有
エチレン性不飽和単量体をグラフト共重合する等の方法
によって製造できる。エポキシ基含有オレフィン共重合
体としては、後者の方法で得られたもののほうが好まし
い。
【0017】ここで用いるエポキシ基含有エチレン性不
飽和単量体としては、α,βーエチレン性不飽和カルボン
酸のグリシジルエステルがあり、例えばアクリル酸グリ
シジル、メタクリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシ
ジル等が挙げられ、なかでもメタクリル酸グリシジルが
好ましく使用される。
飽和単量体としては、α,βーエチレン性不飽和カルボン
酸のグリシジルエステルがあり、例えばアクリル酸グリ
シジル、メタクリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシ
ジル等が挙げられ、なかでもメタクリル酸グリシジルが
好ましく使用される。
【0018】このような変性ポリオレフィン樹脂(B)
は、これらカルボキシル基やエポキシ基を有する単量体
を構成成分として、0.01〜20重量%、特に0.0
5〜5重量%の範囲で含有していることが好ましい。
は、これらカルボキシル基やエポキシ基を有する単量体
を構成成分として、0.01〜20重量%、特に0.0
5〜5重量%の範囲で含有していることが好ましい。
【0019】又、本発明の組成物に使用される変性ポリ
オレフィン樹脂はカルボキシル基変性ポリオレフィン樹
脂とエポキシ変性ポリオレフィン樹脂を単独又は任意の
割合で二種以上併用することもできる。
オレフィン樹脂はカルボキシル基変性ポリオレフィン樹
脂とエポキシ変性ポリオレフィン樹脂を単独又は任意の
割合で二種以上併用することもできる。
【0020】本発明の熱可塑性ポリエステル樹脂(C)
としては、公知慣用のものがいずれも使用できるが、好
ましくは25℃で硬度(JIS)が85〜100、特に
好ましくは90〜98、引張強度が好ましくは150k
g/cm2、特に好ましくは250〜400kg/c
m2、破断強度が好ましくは300%以上、特に好まし
くは400%以上の特性を有するものが使用できる。
としては、公知慣用のものがいずれも使用できるが、好
ましくは25℃で硬度(JIS)が85〜100、特に
好ましくは90〜98、引張強度が好ましくは150k
g/cm2、特に好ましくは250〜400kg/c
m2、破断強度が好ましくは300%以上、特に好まし
くは400%以上の特性を有するものが使用できる。
【0021】樹脂(C)は、例えばポリヒドロキシ化合
物(ポリオール成分)とポリカルボキシル化合物(多塩
基性カルボン酸成分)とを反応せしめれば容易に得られ
る。樹脂(C)を得るに際して用いるポリヒドロキシ化
合物としては、例えば一般のウレタン化合物の製造やポ
リエステルエラストマー化合物の製造に用いられる種々
のポリエステルポリオール及び/又はポリエーテルポリ
オールが挙げられる。ポリヒドロキシル化合物はポリエ
ステルポリオール及びポリエーテルの一種もしくは二種
以上を用い、更にこれらに先に述べた多価アルコールの
如き低分子量ポリヒドロキシ化合物を鎖伸長剤として併
用してもよい。
物(ポリオール成分)とポリカルボキシル化合物(多塩
基性カルボン酸成分)とを反応せしめれば容易に得られ
る。樹脂(C)を得るに際して用いるポリヒドロキシ化
合物としては、例えば一般のウレタン化合物の製造やポ
リエステルエラストマー化合物の製造に用いられる種々
のポリエステルポリオール及び/又はポリエーテルポリ
オールが挙げられる。ポリヒドロキシル化合物はポリエ
ステルポリオール及びポリエーテルの一種もしくは二種
以上を用い、更にこれらに先に述べた多価アルコールの
如き低分子量ポリヒドロキシ化合物を鎖伸長剤として併
用してもよい。
【0022】ポリカルボキシル化合物としては、公知慣
用のものがいずれも使用できるが、芳香族ポリカルボキ
シル化合物を用いることが好ましい。芳香族ポリカルボ
キシル化合物としては、例えばフタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸等が挙げられる。
用のものがいずれも使用できるが、芳香族ポリカルボキ
シル化合物を用いることが好ましい。芳香族ポリカルボ
キシル化合物としては、例えばフタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸等が挙げられる。
【0023】樹脂(C)としては、炭素原子数4以上の
アルキレンエーテル結合を繰り返し単位として有するポ
リ(アルキレンエーテル)グリコールと芳香族ポリカル
ボン酸とを必須成分として反応せしめた熱可塑性ポリエ
ステル樹脂が好ましい。樹脂(A)〜(C)の混合割合
は特に制限されるものではないが、通常熱可塑性ポリウ
レタン樹脂(A)と熱可塑性ポリエステル樹脂(C)と
の合計100重量部当たり、変性ポリオレフイン樹脂
(B)を0.1〜49.5重量部用いればよい。
アルキレンエーテル結合を繰り返し単位として有するポ
リ(アルキレンエーテル)グリコールと芳香族ポリカル
ボン酸とを必須成分として反応せしめた熱可塑性ポリエ
ステル樹脂が好ましい。樹脂(A)〜(C)の混合割合
は特に制限されるものではないが、通常熱可塑性ポリウ
レタン樹脂(A)と熱可塑性ポリエステル樹脂(C)と
の合計100重量部当たり、変性ポリオレフイン樹脂
(B)を0.1〜49.5重量部用いればよい。
【0024】尚、熱可塑性ポリウレタン樹脂(A)と熱
可塑性ポリエステル樹脂(C)との重量割合は、通常9
9.50/0.50〜50.05/49.95である。
なかでも、熱可塑性ポリウレタン樹脂(A)と熱可塑性
ポリエステル樹脂(C)との重量割合は、99.50/
0.50〜50.05/49.95とし、かつ熱可塑性
ポリウレタン樹脂(A)と熱可塑性ポリエステル樹脂
(C)との合計100重量部当たり、変性ポリオレフイ
ン樹脂(B)を0.1〜49.5重量部用いるのが一般
的である。
可塑性ポリエステル樹脂(C)との重量割合は、通常9
9.50/0.50〜50.05/49.95である。
なかでも、熱可塑性ポリウレタン樹脂(A)と熱可塑性
ポリエステル樹脂(C)との重量割合は、99.50/
0.50〜50.05/49.95とし、かつ熱可塑性
ポリウレタン樹脂(A)と熱可塑性ポリエステル樹脂
(C)との合計100重量部当たり、変性ポリオレフイ
ン樹脂(B)を0.1〜49.5重量部用いるのが一般
的である。
【0025】本発明の組成物の各樹脂(A)〜(C)成
分のブレンド比率は内割りで表示するとすれば、これら
3成分の合計重量を100重量部としたとき、通常熱可
塑性ポリウレタン樹脂(A)99.4〜50重量部、変
性ポリオレフイン樹脂(B)0.1〜49.5重量部、
熱可塑性ポリエステル樹脂(C)0.5〜49.9重量
部(重量比)とする。
分のブレンド比率は内割りで表示するとすれば、これら
3成分の合計重量を100重量部としたとき、通常熱可
塑性ポリウレタン樹脂(A)99.4〜50重量部、変
性ポリオレフイン樹脂(B)0.1〜49.5重量部、
熱可塑性ポリエステル樹脂(C)0.5〜49.9重量
部(重量比)とする。
【0026】尚、該ポリエステルエラストマー樹脂の添
加量が多くなる程、接着性が低下し、又、該変性ポリオ
レフィン樹脂が多くなる程、軟らかくなり、耐熱性や接
着性が低下する傾向を示すので、目的に応じて添加量を
適宜、決定することが肝要である。
加量が多くなる程、接着性が低下し、又、該変性ポリオ
レフィン樹脂が多くなる程、軟らかくなり、耐熱性や接
着性が低下する傾向を示すので、目的に応じて添加量を
適宜、決定することが肝要である。
【0027】本発明のポリウレタン樹脂組成物には、必
要に応じて少量の離型剤、カップリング剤、着色剤、滑
剤、耐候安定剤、発泡剤、防錆剤、乳白剤、防ばい剤、
充填剤等の添加剤を添加してもよい。
要に応じて少量の離型剤、カップリング剤、着色剤、滑
剤、耐候安定剤、発泡剤、防錆剤、乳白剤、防ばい剤、
充填剤等の添加剤を添加してもよい。
【0028】また、本発明の組成物の調製に際しては、
本発明の目的を逸脱しない範囲で樹脂(A)〜(C)以
外の熱可塑性樹脂又はエラストマー、例えばポリ塩化ビ
ニル、エチレンー酢酸ビニル共重合体、スチレン系エラ
ストマー、ポリブタジエン、塩ビ系エラストマー、アク
リル系ポリマー、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミド
イミド、ポリフェニレンサルファイド等を併用すること
も可能である。
本発明の目的を逸脱しない範囲で樹脂(A)〜(C)以
外の熱可塑性樹脂又はエラストマー、例えばポリ塩化ビ
ニル、エチレンー酢酸ビニル共重合体、スチレン系エラ
ストマー、ポリブタジエン、塩ビ系エラストマー、アク
リル系ポリマー、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミド
イミド、ポリフェニレンサルファイド等を併用すること
も可能である。
【0029】本発明の熱可塑性樹脂組成物の調製は種々
の公知の方法で可能である。その調製方法としては、例
えば原料を予めタンブラー又はヘンシェルミキサーのよ
うな混合装置で均一に混合した後、一軸又は二軸の押出
機等に供給して溶融混練した後、ペレットとして調製す
る方法がある。
の公知の方法で可能である。その調製方法としては、例
えば原料を予めタンブラー又はヘンシェルミキサーのよ
うな混合装置で均一に混合した後、一軸又は二軸の押出
機等に供給して溶融混練した後、ペレットとして調製す
る方法がある。
【0030】本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物
は、引張強度、破断伸度、耐寒性、耐摩耗性等の熱可塑
性ポリウレタン樹脂が本来有する優れた特性を失うこと
なく、耐熱性、耐衝撃性、特に耐寒衝撃性が改良され、
RIMウレタンなどとの接着性も優れている。このた
め、本発明のポリウレタン樹脂組成物を成形して得られ
る車両内、外装部材などは実用性が極めて高いものであ
る。
は、引張強度、破断伸度、耐寒性、耐摩耗性等の熱可塑
性ポリウレタン樹脂が本来有する優れた特性を失うこと
なく、耐熱性、耐衝撃性、特に耐寒衝撃性が改良され、
RIMウレタンなどとの接着性も優れている。このた
め、本発明のポリウレタン樹脂組成物を成形して得られ
る車両内、外装部材などは実用性が極めて高いものであ
る。
【0031】本発明の組成物は、従来の熱可塑性ポリウ
レタン樹脂と同様、各種熱成形材を用いた各種成形品用
途、例えばチューブ、ロール、ダストカバー、パッキン
グ、工業用ベルト、フイルム、靴底、スキー部品、電線
被覆、自動車部品、エアーバッグパッド材、バンパーモ
ール材等に使用することができる。
レタン樹脂と同様、各種熱成形材を用いた各種成形品用
途、例えばチューブ、ロール、ダストカバー、パッキン
グ、工業用ベルト、フイルム、靴底、スキー部品、電線
被覆、自動車部品、エアーバッグパッド材、バンパーモ
ール材等に使用することができる。
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、
実施例・比較例中の部は重量部を意味するものとする。
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、
実施例・比較例中の部は重量部を意味するものとする。
【0032】 参考例1〔熱可塑性ポリウレタン樹脂(A)の製造〕 εーカプロラクトンを開環重合させたラクトン系ポリエ
ステル(数平均分子量約2000)/1,4−ブタンジ
オール/ジフェニルメタンジイソシアネート=46/1
2/42(重量比)で重合せしめて、熱可塑性ポリウレ
タン樹脂(a)を得た。この樹脂(a)は、硬度(JI
S A)99゜、引張り強度470kg/cm2、破断伸度
450%であった。
ステル(数平均分子量約2000)/1,4−ブタンジ
オール/ジフェニルメタンジイソシアネート=46/1
2/42(重量比)で重合せしめて、熱可塑性ポリウレ
タン樹脂(a)を得た。この樹脂(a)は、硬度(JI
S A)99゜、引張り強度470kg/cm2、破断伸度
450%であった。
【0033】 参考例2〔熱可塑性ポリウレタン樹脂(A)の製造〕 テトラヒドロフランを開環重合させたポリ(テトラメチ
レンエーテル)グリコール(数平均分子量約1000)
/1,4−ブタンジオール/ジフェニルメタンジイソシ
アネート=45/11/48(重量比)で重合せしめ
て、熱可塑性ポリウレタン樹脂(b)を得た。この樹脂
(b)は、硬度(JIS A)98゜、引張り強度44
0kg/cm2、破断伸度470%であった。
レンエーテル)グリコール(数平均分子量約1000)
/1,4−ブタンジオール/ジフェニルメタンジイソシ
アネート=45/11/48(重量比)で重合せしめ
て、熱可塑性ポリウレタン樹脂(b)を得た。この樹脂
(b)は、硬度(JIS A)98゜、引張り強度44
0kg/cm2、破断伸度470%であった。
【0034】参考例3(カルボキシル基含有オレフィン
共重合体の製造) タフマーA4090〔三井石油化学工業(株)製エチレ
ンーブテンー1共重合体〕100部、1,3ービス(tertー
ブチルパーオキシプロピル)ベンゼン0.5部及び無水
マレイン酸1部を均一に混合した。次いでシリンダー温
度を220℃に設定した押出機で混練し、ペレット化を
行い、カルボキシル基含有オレフィン共重合体を得た。
赤外スペクトルにて無水マレイン酸のグラフト量を測定
した所、このオレフィン共重合体はエチレンーブテンー1
共重合体100部に対して0.75部の無水マレイン酸
がグラフトしていることが確認された。これを共重合体
(I)と称す。
共重合体の製造) タフマーA4090〔三井石油化学工業(株)製エチレ
ンーブテンー1共重合体〕100部、1,3ービス(tertー
ブチルパーオキシプロピル)ベンゼン0.5部及び無水
マレイン酸1部を均一に混合した。次いでシリンダー温
度を220℃に設定した押出機で混練し、ペレット化を
行い、カルボキシル基含有オレフィン共重合体を得た。
赤外スペクトルにて無水マレイン酸のグラフト量を測定
した所、このオレフィン共重合体はエチレンーブテンー1
共重合体100部に対して0.75部の無水マレイン酸
がグラフトしていることが確認された。これを共重合体
(I)と称す。
【0035】 参考例4(エポキシ基含有オレフィン共重合体の製造) タフマーA4090100部、ジクミルパーオキサイド
0.5部及びメタクリル酸グリシジルエステル2部を均
一に混合した。次いでシリンダー温度を200℃に設定
した押出機で混練し、ペレット化を行い、エポキシ基含
有オレフィン共重合体を得た。塩酸ーメチルエチルケト
ン溶液によりメタクリル酸グリシジルエステルのグラフ
ト量を測定した所、このオレフィン共重合体はエチレン
ーブテンー1共重合体100部に対して1.25重量部の
メタクリル酸グリシジルエーテルがグラフトしているこ
とが判明した。これを共重合体(II)と称す。
0.5部及びメタクリル酸グリシジルエステル2部を均
一に混合した。次いでシリンダー温度を200℃に設定
した押出機で混練し、ペレット化を行い、エポキシ基含
有オレフィン共重合体を得た。塩酸ーメチルエチルケト
ン溶液によりメタクリル酸グリシジルエステルのグラフ
ト量を測定した所、このオレフィン共重合体はエチレン
ーブテンー1共重合体100部に対して1.25重量部の
メタクリル酸グリシジルエーテルがグラフトしているこ
とが判明した。これを共重合体(II)と称す。
【0036】 参考例5〔熱可塑性ポリエステル樹脂(C)の製造〕 テトラヒドロフランを開環重合させたポリ(テトラメチ
レンエーテル)グリコール(数平均分子量約1000)
/1,4−ブタンジオール/テレフタール酸=40/1
2/48(重量比)で縮合せしめて、熱可塑性ポリエス
テル樹脂(a)を得た。この樹脂(a)は、硬度(JI
S A)95゜、引張り強度400kg/cm2、破断伸度
400%であった。
レンエーテル)グリコール(数平均分子量約1000)
/1,4−ブタンジオール/テレフタール酸=40/1
2/48(重量比)で縮合せしめて、熱可塑性ポリエス
テル樹脂(a)を得た。この樹脂(a)は、硬度(JI
S A)95゜、引張り強度400kg/cm2、破断伸度
400%であった。
【0037】実施例1〜2及び比較例1〜3 参考例1で得た熱可塑性ポリウレタン樹脂(a)及びパ
ンデックスT−5167(大日本インキ化学工業株式会
社製熱可塑性ポリウレタン樹脂)、参考例3及び4で得
られた共重合体(I)及び(II)、参考例5で得られ
た熱可塑性ポリエステル樹脂を第1表に示した割合で配
合したものを50mm押出機を用いて190〜200℃
で混練し、ペレット化した。
ンデックスT−5167(大日本インキ化学工業株式会
社製熱可塑性ポリウレタン樹脂)、参考例3及び4で得
られた共重合体(I)及び(II)、参考例5で得られ
た熱可塑性ポリエステル樹脂を第1表に示した割合で配
合したものを50mm押出機を用いて190〜200℃
で混練し、ペレット化した。
【0038】そのペレットを射出成形機(3オンス60
トン型締圧機)で厚み2mm及び3mmのシートを成形
し、テストピースとした。このテストピースを用い、ア
イゾット衝撃強度、引張強度、硬度及び伸度、相溶性、
接着性を測定した(JISK−7311及びASTM
D−256による。)。試験結果は第1表に示した。
トン型締圧機)で厚み2mm及び3mmのシートを成形
し、テストピースとした。このテストピースを用い、ア
イゾット衝撃強度、引張強度、硬度及び伸度、相溶性、
接着性を測定した(JISK−7311及びASTM
D−256による。)。試験結果は第1表に示した。
【0039】一部の評価項目の具体的な測定方法・評価
基準は次の通りである。 *1)アイゾット衝撃試験: 0℃及び−40℃でアイゾット衝撃試験を行い、テスト
ピースが破壊されなかった場合は「NB」とし、破壊さ
れた場合は破壊時の分銅の重量をもとに強度を計算した
値を表示した。
基準は次の通りである。 *1)アイゾット衝撃試験: 0℃及び−40℃でアイゾット衝撃試験を行い、テスト
ピースが破壊されなかった場合は「NB」とし、破壊さ
れた場合は破壊時の分銅の重量をもとに強度を計算した
値を表示した。
【0040】*2)相溶性の評価基準(ブツ不良現象の
有無): 相溶性は押出機による押出サンプルの表面状態を目視で
観察し、ブツが少ない程良好と判定した。 ◎優秀 ○良好 △やや良好 ×不良
有無): 相溶性は押出機による押出サンプルの表面状態を目視で
観察し、ブツが少ない程良好と判定した。 ◎優秀 ○良好 △やや良好 ×不良
【0041】*3)相溶性の評価基準(相剥離現象の有
無) : 相溶性は押出機により試作したペレットをシート状に射
出成形し、表面状態を目視で観察し、剥離が少ない程良
好と判定した。 ◎優秀 ○良好 △やや良好 ×不良
無) : 相溶性は押出機により試作したペレットをシート状に射
出成形し、表面状態を目視で観察し、剥離が少ない程良
好と判定した。 ◎優秀 ○良好 △やや良好 ×不良
【0042】*4)接着性の評価基準: RIMウレタンとの接着性は金型にテストピースをセッ
トし、RIMウレタン原液を注入、発泡して成形した
後、接着面を剥離し、評価した。 ◎優秀 ○良好 △やや良好 ×不良
トし、RIMウレタン原液を注入、発泡して成形した
後、接着面を剥離し、評価した。 ◎優秀 ○良好 △やや良好 ×不良
【0043】*5)接着性の評価基準: ABSとの接着性は金型にテストピースをセットし、A
BS樹脂を射出して成形した後、接着面を剥離し、評価
した。 ◎優秀 ○良好 △やや良好 ×不良
BS樹脂を射出して成形した後、接着面を剥離し、評価
した。 ◎優秀 ○良好 △やや良好 ×不良
【0044】
【表1】
【0045】第1表からわかる通り、熱可塑性ポリエス
テル樹脂をさらに含有する本発明の組成物は、熱可塑性
ポリウレタン樹脂と変性ポリオレフィン樹脂のみからな
る従来の組成物に比べて、極低温(−40℃)における
衝撃強度が特に優れているのみならず、成形時の相溶性
が良好で、高温時における引張強度にも優れていること
がわかる。
テル樹脂をさらに含有する本発明の組成物は、熱可塑性
ポリウレタン樹脂と変性ポリオレフィン樹脂のみからな
る従来の組成物に比べて、極低温(−40℃)における
衝撃強度が特に優れているのみならず、成形時の相溶性
が良好で、高温時における引張強度にも優れていること
がわかる。
【0046】実施例2〜6 参考例1及び2で得た熱可塑性ポリウレタン樹脂(a)
〜(b)、参考例3及び4で得られた共重合体(I)及
び(II)、参考例5で得られた熱可塑性ポリエステル
樹脂を第2表及び第3表に示した割合でそれぞれ配合し
たものを実施例1と同様にペレット化後、射出成形し、
同様の評価項目につき物性を測定した。この結果を第2
表及び第3表に示した。
〜(b)、参考例3及び4で得られた共重合体(I)及
び(II)、参考例5で得られた熱可塑性ポリエステル
樹脂を第2表及び第3表に示した割合でそれぞれ配合し
たものを実施例1と同様にペレット化後、射出成形し、
同様の評価項目につき物性を測定した。この結果を第2
表及び第3表に示した。
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
【発明の効果】本発明の組成物は、熱可塑性ポリウレタ
ン樹脂と変性ポリオレフィン樹脂からなる従来の組成物
に、熱可塑性ポリエステル樹脂を併用しているので、熱
可塑性ポリウレタン樹脂と変性ポリオレフイン樹脂との
相溶性がより向上し、極低温における衝撃性にも優れた
ものとなるばかりでなく、より良好な強度・伸度が得ら
れるという格別顕著な効果を奏する。
ン樹脂と変性ポリオレフィン樹脂からなる従来の組成物
に、熱可塑性ポリエステル樹脂を併用しているので、熱
可塑性ポリウレタン樹脂と変性ポリオレフイン樹脂との
相溶性がより向上し、極低温における衝撃性にも優れた
ものとなるばかりでなく、より良好な強度・伸度が得ら
れるという格別顕著な効果を奏する。
Claims (15)
- 【請求項1】熱可塑性ポリウレタン樹脂(A)、変性ポ
リオレフイン樹脂(B)、熱可塑性ポリエステル樹脂
(C)とからなる熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物。 - 【請求項2】組成物の各樹脂(A)〜(C)成分のブレ
ンド比率が、熱可塑性ポリウレタン樹脂(A)99.4
〜50部、変性ポリオレフイン樹脂(B)0.1〜4
9.5部、熱可塑性ポリエステル樹脂(C)0.5〜4
9.9部(重量比)である請求項1の熱可塑ポリウレタ
ン樹脂組成物。 - 【請求項3】熱可塑性ポリウレタン樹脂(A)と熱可塑
性ポリエステル樹脂(C)との合計100重量部当た
り、変性ポリオレフイン樹脂(B)を0.1〜49.5
重量部用いる請求項1記載の熱可塑性ポリウレタン樹脂
組成物。 - 【請求項4】熱可塑性ポリウレタン樹脂(A)と熱可塑
性ポリエステル樹脂(C)との重量割合が、99.50
/0.50〜50.05/49.95である請求項1記
載の熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物。 - 【請求項5】熱可塑性ポリウレタン樹脂(A)と熱可塑
性ポリエステル樹脂(C)との重量割合が、99.50
/0.50〜50.05/49.95であり、かつ熱可
塑性ポリウレタン樹脂(A)と熱可塑性ポリエステル樹
脂(C)との合計100重量部当たり、変性ポリオレフ
イン樹脂(B)を0.1〜49.5重量部用いる請求項
1記載の熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物。 - 【請求項6】熱可塑性ポリウレタン樹脂(A)が、硬度
(JIS A)80〜100゜、引張り強度200kg/
cm2以上、破断伸度300%以上の物性のものである請
求項1の熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物。 - 【請求項7】変性ポリオレフィン樹脂(B)が、カルボ
キシル基および/又はエポキシ基含有オレフイン重合体
からなる請求項1の熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物。 - 【請求項8】熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂
(C)が硬度(JIS)85〜100゜、引張り強度1
50kg/cm2以上、破断伸度300%以上の物性のもの
である請求項1の熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物。 - 【請求項9】変性ポリオレフィン樹脂が変性ポリプロピ
ルおよび/又は変性エチレンプロピレン共重合体である
請求項1の熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物。 - 【請求項10】請求項1の熱可塑性ポリウレタン樹脂組
成物からなる押出成形品、射出成形品。 - 【請求項11】請求項10の成形品を用いてなる耐衝撃
性の優れた車両用部品や電気、電子部品及び/又は機
械、工業部品。 - 【請求項12】請求項10の成形品を用いてなるRIM
ウレタンとの接着性の優れた2色成形品。 - 【請求項13】請求項10の成形品を用いてなる他樹脂
との接着性の優れた2色成形品。 - 【請求項14】請求項12または請求項13から得られ
る車輌内、外装部品。 - 【請求項15】熱可塑性ポリウレタン樹脂(A)が、ラ
クトン系ポリエステルポリオール及び/又は炭素原子数
4以上のアルキレンエーテル結合を繰り返し単位として
有するポリ(アルキレンエーテル)グリコールと、芳香
族ポリイソシアネートとを必須成分として反応せしめた
熱可塑性ポリウレタン樹脂であり、かつ熱可塑性ポリエ
ステル樹脂(C)が、炭素原子数4以上のアルキレンエ
ーテル結合を繰り返し単位として有するポリ(アルキレ
ンエーテル)グリコールと芳香族ポリカルボン酸とを必
須成分として反応せしめた熱可塑性ポリエステル樹脂で
ある請求項1記載の熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23123192A JP3214084B2 (ja) | 1992-08-31 | 1992-08-31 | 熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物及びそれを用いた物品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23123192A JP3214084B2 (ja) | 1992-08-31 | 1992-08-31 | 熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物及びそれを用いた物品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0680871A true JPH0680871A (ja) | 1994-03-22 |
JP3214084B2 JP3214084B2 (ja) | 2001-10-02 |
Family
ID=16920379
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP23123192A Expired - Fee Related JP3214084B2 (ja) | 1992-08-31 | 1992-08-31 | 熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物及びそれを用いた物品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3214084B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002309078A (ja) * | 2001-04-12 | 2002-10-23 | Panefuri Kogyo Kk | 軟質樹脂組成物およびその軟質樹脂組成物でなる膜状弾性体と硬質樹脂成型体とで構成される複合成型体 |
WO2017146051A1 (ja) * | 2016-02-26 | 2017-08-31 | 東レ株式会社 | エンボス加工性に優れたフィルム、及び凸部や凹部を有するフィルム |
WO2024049163A1 (ko) * | 2022-08-30 | 2024-03-07 | 주식회사 삼양사 | 폴리아미드 수지 조성물 |
-
1992
- 1992-08-31 JP JP23123192A patent/JP3214084B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002309078A (ja) * | 2001-04-12 | 2002-10-23 | Panefuri Kogyo Kk | 軟質樹脂組成物およびその軟質樹脂組成物でなる膜状弾性体と硬質樹脂成型体とで構成される複合成型体 |
JP4650861B2 (ja) * | 2001-04-12 | 2011-03-16 | パネフリ工業株式会社 | 軟質樹脂組成物およびその軟質樹脂組成物でなる膜状弾性体と硬質樹脂成型体とで構成される複合成型体 |
WO2017146051A1 (ja) * | 2016-02-26 | 2017-08-31 | 東レ株式会社 | エンボス加工性に優れたフィルム、及び凸部や凹部を有するフィルム |
JPWO2017146051A1 (ja) * | 2016-02-26 | 2018-12-13 | 東レ株式会社 | エンボス加工性に優れたフィルム、及び凸部や凹部を有するフィルム |
WO2024049163A1 (ko) * | 2022-08-30 | 2024-03-07 | 주식회사 삼양사 | 폴리아미드 수지 조성물 |
WO2024049157A1 (ko) * | 2022-08-30 | 2024-03-07 | 주식회사 삼양사 | 폴리아미드 수지 조성물 |
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---|---|
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