JPH0678251B2 - メタクリル酸および/またはメタクロレインの製造方法 - Google Patents

メタクリル酸および/またはメタクロレインの製造方法

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JPH0678251B2
JPH0678251B2 JP60270779A JP27077985A JPH0678251B2 JP H0678251 B2 JPH0678251 B2 JP H0678251B2 JP 60270779 A JP60270779 A JP 60270779A JP 27077985 A JP27077985 A JP 27077985A JP H0678251 B2 JPH0678251 B2 JP H0678251B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、メタクリル酸および/またはメタクロレイン
の新規な製造法を提供するものである。さらに詳しく
は、イソブタンを触媒の存在下気相で酸化し、一段でメ
タクリル酸および/またはメタクロレインを合成する方
法に関する。
(従来の技術) 従来より、メンタクリル酸および/またはメタクロレイ
ンの製造方法は多数知られており、たとえば、イソブチ
レンよりメタクロレインを経由して二段階の酸化により
合成する方法(たとえば、特開昭54−3008号)、イソブ
チレンを原料としてメタクリル酸および/またはメタク
ロレインを合成する方法(たとえば、特開昭52−122317
号)、およびイソラク酸を脱水素する方法(たとえば、
特開昭50−41812号)などがある。
しかしながら、イソブタンのような飽和炭化水素は、従
来不活性ガスと考えられており、オレフインやアルデヒ
ドの酸化に際し、反応ガスの希釈剤として用いられるこ
とが記載されている。(たとえば、特開昭55−2619号) 一方、このようにイソブタンは非常に反応性に乏しい
が、英国特許第1340891号明細書において、気相に酸素
との共存下アンチモンとモリブデンの酸化物を触媒に用
いて、2%と極めて低い選択率でメタクリル酸が生成す
ることが示されている。
また、特開昭55−62041号には、アンチモン,モリブデ
ン,リンと酸素より成る触媒を用いて、分子状酸素の共
存下でイソブタンを酸化してメタクリル酸を製造する方
法が開示されている。しかし、この方法においても、イ
ソブタン濃度が10%の場合、転化率が10%であり、メタ
クリル酸の選択率50%にすぎない。したがつて、生成す
る反応ガス中のメタクリル酸濃度は0.5%であり、極め
て希薄で生産効率が低い。また、生産性を向上させるた
めイソブタンの濃度を28%まで増加させた場合、転化率
が9%,メタクリル酸の選択率が46%と反応成績が低下
して、イソブタンの濃度を上げて生産効率を向上させよ
うとしても、反応収率が低下し、工業的製法としては不
利を免れなかつた。
さらに、これらの方法では工業的に実施する場合、イソ
ブタンの転化率が低く、未反応イソブタンのリサイクル
利用が経済的にも必須である。しかしながら、反応ガス
中には、酸素ガスとともに希釈ガスが含まれており、特
に酸素の安価な供給源である空気を用いれば多量の窒素
が含まれる。そのため、これらをそのまま反応器にリサ
イクルすることはできず、イソブタンと希釈ガスとの分
離工程が必要となる。しかし、分離操作には多大の費用
を必要とするため、コストが増大し、イソブタンを用い
た利点を失うことになる。このようなイソブタンとの分
離を避けるため、純酸素を用いる方法もあるが、純酸素
自体が高価であつて利点とならない。このため、原理的
には優れた方法と考えられるイソブタン法も、工業的視
点からは、従来のイソブチレン酸化法等に比べて有利な
方法には至つていなかつた。
(発明が解決しようとする問題点) したがつて、本発明の目的は、イソブタンの一段酸化に
よつて高い生産性でメタクリル酸および/またはメタク
ロレインを製造する方法を提供することである。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、かかる目的を達成するために鋭意研究を
重ねた結果、PとAsを中心元素としてMoを含むヘテロポ
リ酸を含んで成る触媒に、イソブタンと分子状酸素を交
互に接触させることにより、全く予想外にも気相にイソ
ブタンと分子状酸素を同時に供給する場合に比較し、イ
ソブタンガス濃度にかかわりなくメタクリル酸および/
またはメタクロレインが高い選択率で生成することを見
い出した。
本発明は、特定のヘテロポリ酸を含む触媒を用い、イソ
ブタンと酸素を実質的に同時に存在させない状態で酸化
反応を行うことを特徴とする新しい概念に基づいたメタ
クリル酸および/またはメタクロレインの製造法であ
る。このような方法では、高濃度のイソブタンを用いて
も、メタクリル酸および/またはメタクロレインは速や
かに生成し、たとえば、反応ガス中に約5%の濃度に達
することになり、工業的に実施できるほどの高い生産性
に到達することができた。
このような効果の理由について目下検討中であるが、以
下の作用が考えられる。本発明の触媒では、イソブタン
と分子状酸素を同時に存在させないで触媒と接触させる
と、まず、酸素との接触により、メタクリル酸および/
またはメタクロレインの生成に有効な活性酸素が触媒上
に十分量生成し、その後にイソブタンと接触し反応でき
るため、メタクリル酸および/またはメタクロレインを
効率よく生成できるものと考えらえる。一方、イソブタ
ンと分子状酸素を共存させると、触媒に対する両者の競
争吸着によつて、イソブタンの吸着阻害や触媒上の活性
酸素が不足することになり、イソブタ酸化活性が低下す
るものと考えられる。
分子状酸素が存在しないと、メタクリル酸および/また
はメタクロレインの選択率の向上が見出されていること
も大きな特徴である。イソブタンの酸化過程に分子状酸
素が存在すると、メタクリル酸およびメタクロレインの
逐次酸化あるいはイソブタン中間酸化生成物の過剰酸化
が併発し、メタクリル酸およびメタクロレイン選択率の
低下をもたらすものと推定される。
さらに、イソブタンと酸素を交互に用いることは、イソ
ブタンによる還元過程と酸素による酸化過程の反応条件
をおのおの最適な条件に選択することを可能にしてい
る。これが副反応を起こさない活性酸素をより多く生成
させ、高選択率でメタクリル酸および/またはメタクロ
レインを製造できることになつた重要な点と考えられ
る。
また、本発明の方法によれば、酸素ガスとイソブタンが
混合しないため、爆発範囲にとらわれることなく高濃度
のイソブタンガスを使用できる。しかも、高濃度のイソ
ブタンガスでも高選択率でメタクリル酸および/または
メタクロレインを生成できるため、低い転化率であって
も生産効率が高く経済的にメタクリル酸および/または
メタクロレインを製造できる。
また、イソブタンと酸素を混合せずに供給するので、酸
素源に安価な空気を用いてもチツ素とイソブタンが混合
せず、それらを分離する工程は必要でない。よつて、イ
ソブタンからメタクリル酸および/またはメタクロレイ
ンを工業的に製造する観点から、画期的な意義を有す
る。
本発明において用いる触媒は、PまたはAsを中心元素と
しMoを含むヘテロポリ酸を含むことが重要である。Pま
たはAsを中心元素としてMoを含むヘテロポリ酸は、リン
モリブデン酸、ヒ素モリブデン酸であり、種々を構造が
知られている(化学の領域Vol 29,No.12,P853,佐佐木,
松本)。代表的なものとして、ケギン構造をもつ12−モ
リブドリン酸がある。また、これらのリンモリブデン
酸,ヒ素モリブデン酸を構成するMoの一部がバナジウム
またはタングステンなどで置換された構造も、本発明の
触媒として有効である。
一方、ヘテロポリ酸は種々の結晶構造をとり、たとえ
ば、12−モリブドリン酸は配位水の減少に伴い、立方晶
系,三斜晶系,正方晶系へ変化し、配位水量に対応した
構造で存在する。
これらのヘテロポリ酸は、種々の還元状態をとることが
知られており、ヘテロポリ酸の還元状態で使用する方が
好ましい。
触媒としてさらに、これらのヘテロポリ酸の各種の塩を
用いることができる。
有効な塩としてアンモニウム塩、ピリジン、キノリンな
どのアミンとの塩がある。これは、アンモニウムイオン
と部分的に塩を形成しているものでもよく、また、アン
モニウム塩から焼成によりアンモニウムイオンを一部ま
たは全部取り除いてしまつたものでもよい。
また、Bi,Te,U,As,Ti,Zr,Co,Cu,Sb,Tl,Ag,Nb,Ta,Se,In,
Ga,Al,アルカリ金属,アルカリ土類金属,希土類金属,
その他の金属の塩や、それらの金属を含む混合物でもよ
い。また、それらの混合物も触媒として有効である。ア
ンモニウム塩との混合物も使用できる。
また、これらの触媒は、担体を用いていてもよい。担体
として、シリカ,アルミナ,シリコンカーバイド,チタ
ニア,ジルコニア、けいそう±などを挙げるこができ
る。
これらのヘテロポリ酸は、公知の方法〔たとえば、ジー
・エー・ツシデイノス,インダストリアル・アンド・エ
ジニアリング・ケミストリー,プロダクツ・リサーチ・
アンド・デベロツプメント(G.A.Tsigdinos,Ind.Eng.Ch
em.,Prod.Res.Dev.,)Vol.13,P267,1974年およびジー・
エー・ツシデイノス,インオーガニツク・ケミストリー
(G.A.Tsigdinos,Inorganic Chemistry)Vol.7,No.3,19
68年〕により合成できる。
アンモニウム塩は、ヘテロポリ酸より合成することがで
きる。この場合、アンモニウア水、塩化アンモン、硝酸
アンモンなどの水溶性のアンモニウム塩などをアンモニ
ウムイオン源として使用できる。また、有機アミンも同
様に使用でき有用である。これらのアンモニウム塩は、
300〜600℃で焼成してから使用する。不活性ガス中で焼
成すると、より好ましい。
その他の金属塩または複合物は、金属の炭酸塩、硝酸
塩、塩化物などの塩とヘテロポリ酸を混合し、乾燥、焼
成することにより合成し、触媒に用いることができる。
本発明を実施するにあたり、用いられる反応器の型式
は、流動床、固定床その他の型式の反応器を適宜選択で
きる。
また、本触媒にイソブタンと酸素を交互に接触させる方
式も特に規定するものではない。たとえば、同一の反応
器でイソブタンガスと酸素含有ガスを時間的に切り換え
て流通させてもよい。この場合、反応器出口でイソブタ
ン反応ガスのみを分別回収すればよい。流動床型の反応
器を用いる場合には、二つの反応器を用い、イソブタン
ガスを供給する反応器と酸素含有ガスを供給する反応器
を連結して、その間で触媒を移動させ、連続的に反応を
行うことができる。図面にその一例を示したが、図面に
おいて、1は原料供給口、2は酸素含有ガス供給口、3
は反応ガス抜き出し口、4は酸素ガス抜き出し口、5は
イソブタン反応用流動床、6は酸素触媒用流動床、7お
よび8は触媒輸送管である。イソブタンは原料供給口1
から導入され、イソブタン反応用流動床5触媒と接触
し、反応ガス抜き出し口3より反応物と共に抜き出され
る。触媒はイソブタン反応用流動床5より触媒油送管8
を通つて酸素接触用流動床6に導かれ、酸素と接触し、
その後、触媒輸送管7を通つて再びイソブタン反応用流
動床5に戻る。この方法によれば、イソブタンを供給す
る反応器からは、常に分子状酸素を実質上含まない生成
物と未反応イソブタンの混合ガスを得ることができる。
また、各々の反応器の温度も別々に設定でき、触媒に最
適な温度にすることができる。同様に、移動床方式の反
応装置を用いることもできる。
反応に供給する原料ガスは、イソブタンガスが用いられ
るが、反応に影響しない程度であれば、他の炭化水素の
混入を限定するものではない。通常の酸素混合ガスを用
いる酸化反応には、爆発範囲の制限や、高い反応成績を
維持する目的から、不活性ガスを希釈剤として使用して
いる。しかし、本発明の反応を行うにあたつては特別に
希釈する必要はなく、望むならば100%イソブタンガス
を使用することができる。しかし、好ましくは水蒸気を
5〜40%程度供給した方が、高い選択率で目的物が得ら
れるので有利である。勿論所望するならば、窒素・アル
ゴン・ヘリウム・二酸化炭素等のガスを用いて希釈して
もよい。実質上反応成績に影響を与えない範囲におい
て、微量の酸素が混入することはかまわない。また、イ
ソブタンは反応ガスから未反応イソブタンを回収して用
いる方が経済的であるが、その際に微量の一酸化炭素、
二酸化炭素、その他の反応生成物が混入してもよい。さ
らに、同時に生成したメタクロレインを回収し、原料ガ
スの一部に加えることができる。
触媒と酸素を接触させる操作において用いるガスは、分
子状酸素を含まなければならない。ガス中の分子状酸素
の濃度は、とくに規定するものではないが、0.1%以上
の濃度であるのが再生に要する時間を短縮でき有利であ
る。純酸素を用いることもできるが、あまり高濃度にし
ても再生時間短縮の効果は薄い。好ましくは0.5〜30mol
%の濃度である。希望する濃度に希釈するためには、水
蒸気および窒素、ヘリウム、二酸化炭素、アルゴンなど
の不活性ガスが使用可能である。水蒸気の添加は、反応
時における生成物の選択率を増加させる効果がある。ま
た、酸素ガスは触媒と接触させた後に回収して、再び酸
素源として用いてもよい。
本発明における操作において、触媒はイソブタンとの接
触で還元されるが、その程度は重要である。触媒が過度
に還元されると再生に時間がかかり、また、極端な場合
には再生が困難となり、連続的な使用ができなくなる。
再生時において重要な点は、還元された触媒を毎回の再
生により、一定の還元度まで再酸化することである。し
かし、触媒は常に若干の還元状態で使用することが好ま
しく、完全な酸化状態までは再酸化しない方がよい。
原料ガスと触媒との接触時間(触媒容量を反応温度にお
ける原料ガスの一秒あたりの供給量で割つた値)は、0.
05〜50秒の範囲が適切である。さらに好ましくは0.1〜2
0秒の範囲である。
反応圧力は、減圧から加圧まで幅広く設定できるが、常
圧〜2気圧が工業的には有利である。
反応温度は幅広く変化できる。しかし、あまり低温では
反応速度が低く、高温では触媒が分解するため選択率が
低下する。好ましくは250〜600℃であり、さらに好まし
くは270〜450℃である。
また、再生は要する温度は250〜600℃であり、好ましく
は270〜450℃である。この温度は、反応温度と同じであ
る必要はなく、反応器などの条件によつて、触媒に最適
な温度を上記範囲で任意に設定できる。
生成したメタクリル酸とメタクロレインは、冷却、吸
収、蒸留など公知の適当な方法で分離,精製し、それぞ
れの製品とすることができる。未反応のイソブタンは、
回収して再び原料に用いることができる。また、反応ガ
スからメタクリル酸を冷却凝縮、吸収、吸着等の公知の
方法で回収した後、メタクロレインを含んだ回収ガスの
一部または全部を再び原料の一部または全部として反応
器に供給することができる。
(実施例) 実施例1 粉末状のリンモンブデン酸アンモニウム(日本無機化学
製)を約100kg/cm3の圧力でペレツト状に成型したもの
を粉砕して、10から20メツシユの粒子を選別した。これ
を5g坪量し、窒素気流中450℃で3時間焼成した。
この触媒2.5gを内径6mmのパイレツクス製U字管に充填
して、恒温槽にセツトした。恒温槽の温度を350℃に設
定し、a)イソプタン62モル%,水蒸気38モル%の混合
ガスを40ml/mmで5秒間、およびb)酸素20モル%,ヘ
リウム42モル%,水蒸気38モル%の混合ガスを接触時間
1.5秒で10秒間流通させる操作を、タイマーに連動した
バルブを用いて交互に連続して行つた。3時間後に反応
ガスをガスクロマトグラフイーで分析したところ、イソ
ブタンの8%が転化し、メタクリル酸の選択率は54%、
メタクロレインの選択率は17%であつた。
比較例1 実施例1と同じ調製法の触媒を、同じ反応器に2.5g充填
した。温度を350℃に保ち、イソブタン60モル%、酸素2
0モル%、水蒸気20モル%の混合ガスを接触時間1.5秒で
供給した。3時間後に反応ガスを分析したところ、イソ
ブタンの転化率は3%、メタクロレインの選択率は44%
で、メタクリル酸は検出されなかつた。
実施例2 リンモリブデン酸(日本無機化学)を内径25mmのガラス
管に、水素を30ml/mmで流通させながら、温度300℃で3
時間焼成した。
これを実施例1と同様の条件で反応に用いたところ、イ
ソブタンの転化率は7%で、メタクリル酸の選択率は25
%、メタクロレリンの選択率は10%であつた。
実施例3 リン酸水素二ナトリウム(Na2HPO4・12H2O)17.9gを100
mlの水に溶解した。これとメタバナジン酸ナトリウム
(NaVO3)22.4gを100mlの熱水に溶解したものを混合
し、冷却後、濃硫酸5mlを加えた。別にモリブデン酸ナ
トリウム(Na2MoO4・2H2O)121gを200mlの水に溶解させ
た溶液を作り、先の溶液と混合した。この溶液に濃硫酸
85mlを加えた。次に、エチルエーテル500mlを加えて分
液ロートで撹拌後、静置して、中間層を取り出し風乾
し、10−モリブド−2−バナドリン酸を得た。
これを10gとり、硝酸アンモニウム(NH4NO3)4.0gを100
mlの水に溶解させた溶液に加えた。
さらにエチレングリコール1.0gを加えた後に、60℃でロ
ータリーエバポレーターにより乾燥した。これを100℃
で1時間焼成した後、窒素気流中で450℃で3時間焼成
し、触媒とした。実施例1と同じ条件で反応を行つた結
果を表1に示す。
実施例4 リンモリブデン酸(日本無機化学)21gとリンタグステ
ン酸(日本無機化学)2.9gを水100mlに溶解させ、60℃
で2時間撹拌した。その後、60℃ロータリーエバポレー
ターで乾燥した。得られた結晶は、主としてH3PMo11Wo
40・nH2Oであつた。
これを10gとり、実施例3と同様な操作により触媒を調
製した。実施例1と同じ条件で反応を行つた結果を表1
に示す。
実施例5 モリブデン酸ナトリウム(Na2MoO4・2H2O)121gを200ml
の水に溶解させた溶液に、30%ヒ酸溶液を20g加えた。
この溶液に濃硫酸80mlを加えた後、エチルエーテル300m
lを加えた。三層に分離した下層を取り出し、風乾して
ヒ素モリブデン酸を得た。
これを実施例5のリンモリブデン酸の代りに用いて、実
施例5と同様な操作で触媒を調製した。
実施例1と同じ条件で反応を行つた結果を表1に示す。
実施例6 硝酸アンモニウム10gを溶した水600mlに硝酸ビスマス
〔Bi(NO3・5H2O〕9.72gを加え、よく撹拌した後
に、リンモリブデン酸47gを加えた。この溶液を60℃で
1時間撹拌した後に、エチレングリコール5gを加え、ロ
ータリーエバポレーターで乾燥した。
これを150℃で1時間乾燥した後に、窒素中で3時間440
℃で焼成した。
実施例1と同じ条件で反応を行つた結果を表2に示す。
実施例7〜12 実施例6において、硝酸ビスマスの代りに各種の金属塩
を用いて、触媒を調製し反応を行つた。結果を表2に示
す。
比較例2 実施例6と同じ触媒を用い、比較例2と同じ反応条件に
より反応を行つた。
反応結果は、イソブタン転化率2.5%、メタクリル酸選
択率0%、メタクロレイン選択率51%であつた。
実施例13 実施例6で調製した触媒2.5gを、実施例1と同じ反応装
置を用いて試験を行つた。ただし、用いたガスは、1)
イソブタン10モル%、水蒸気20モル%、ヘリウム70モル
%の混合ガスと、2)酸素13モル%、水蒸気20モル%、
ヘリウム67モル%の混合ガスであつた。1)のガスを5
秒間、ついで2)のガスを10秒間交互に反応器に供給し
た。接触時間は1.2秒であつた。反応開始後3時間の時
点での反応成績は、イソブタン転化率7%、メタクリル
酸選択率65%、メタクロレイン選択率15%であつた。
実施例14 水250mlに硝酸2.04gを加えた溶液に、五塩化アンチモン
(SbCl3)3.2gを滴下した。次に、リンモリブデン酸23.
4gと微粉シリカ(アエロジルTT600)20.2gを加え、1時
間撹拌した。その後、エチレングリコール6gを加えてロ
ータリーエバポレーターで乾燥した。
得られた固体を200℃で1時間焼成後、窒素気流中420℃
で焼成した。
この触媒を用いて実施例1と同じ反応条件で反応を行つ
た結果、イソブタン転化率11%、メタクリル酸選択率46
%、メタクロレイン選択率18%であつた。
実施例15 実施例14において、微粉シリカの代りにシリコンカーバ
イド10gとアンモニア水(25重量%)5.5mlを加えた他
は、同様な操作を行つた。
反応結果は、イソブタン転化率9%、メタクリル酸選択
率50%、メタクロレイン選択率15%であつた。
実施例16 触媒の抜き出し口、供給口を備えた内容積50mlのマイク
ロ流動層型反応器を二個用いて反応を行つた。触媒は、
実施例3の触媒を触媒に対して10重量%のシリカに担持
したものを用いた。
第一の反応器には、触媒20gを充填し、接触時間2.0秒で
イソブタン60モル%、スチーム40モル%のガスを供給し
た。
第二の反応器では、触媒30gを充填し、接触時間2.5秒で
空気を供給した。また、この二つの反応器より、それぞ
れ1g/secで触媒を抜き出し、もう一方の反応器に導い
た。
第一の反応器より生成したガスを分析した結果、イソブ
タン転化率7%、メタクリル酸選択率51%、メタクロレ
イン選択率16%であつた。
(発明の効果) 上記実施例から明らかなように、本発明によれば、イソ
ブタンの一段酸化によつて、高濃度のイソブタンガスで
も、高選択率でメタクリル酸および/またはメタクロレ
インを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
図面は流動床型の反応器を用いた場合の一例を示す説明
図である。 1……原料供給口、2……酸素ガス供給口、3……反応
ガス抜き出し口、4……酸素ガス抜き出し口、5……イ
ソブタン反応用流動床、6……酸素接触用流動床、7,8
……触媒論送管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 27/19 Z 9342−4G

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】PまたはAsを中心元素としMoを含むヘテロ
    ポリ酸を含んで成る触媒に、イソブタンと酸素を交互に
    接触させることを特徴とするメタクリル酸および/また
    はメタクロレインの製造方法。
JP60270779A 1985-12-03 1985-12-03 メタクリル酸および/またはメタクロレインの製造方法 Expired - Lifetime JPH0678251B2 (ja)

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