JPH0676135B2 - 搬送仕分け装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は、品物を搬送しながら選択的に搬送路の側方に
搬出することにより品物を仕分ける搬送仕分け装置に関
するものである。

（従来の技術） この種の搬送仕分け装置としては、搬送路を構成するコ
ンベヤ上の品物をスクレーパやプッシャで側方に押出す
方式のものや、搬送路に沿って走行する台車スラットを
側方に傾斜させてその上の品物を重力により側方に落下
させる方式のもの等があるが、仕分けする品物に限定が
あり、小物、ばら物、軽量物、薄物、底面状態の悪い物
等のように、ベルトコンベヤでしか搬送できないような
品物の仕分けには無理がある。

このような品物の搬送仕分けに適用し得るものとして、
特開昭48−98580号公報に示されたものがある。

この搬送仕分け装置では、搬送路（Ｃレール）に沿って
移動する搬送体（シャシ構造物）に、この搬送体の移動
方向と交差する搬送方向性を有する無端状の仕分けベル
ト（クロス・ベルト）を配設し、この仕分けベルトを駆
動プーリ（ローラ）に巻回し、この駆動プーリを、上記
搬送体の下部に左右方向揺動可能に配設した摩擦輪（ピ
ニオンやプーリ）に伝動機構を介して連結し、この摩擦
輪に対する両側一対の摩擦体（ラック、摩擦ラック、Ｖ
ベルト、ラック装置）及び案内装置（案内棒や案内部
材）を上記搬送路の定位置に設け、案内装置により、移
動中の搬送体の摩擦輪を左右に案内して一対の摩擦体の
一方に係合し、これによって、この一方の摩擦体に対し
て転動する摩擦輪の回動を上記駆動プーリに伝え、この
駆動プーリを摩擦体に対応して選択的に正方向または逆
方向に回動し、上記仕分けベルトを搬送路の一側方また
は他側方に向かって選択的に駆動するようにしている。

また、実開昭62−113127号公報に記載された物品仕分け
用荷下ろし装置が知られている。

この荷下ろし装置では、搬送路に沿って移動する搬送体
（キャリッジ）に、この搬送体の移動方向と交差する搬
送方向性を有する無端状の仕分けベルトを配設し、この
仕分けベルトを駆動プーリ（ローラ）に巻回し、この駆
動プーリを、上記搬送体の下部に左右方向揺動可能に配
設した摩擦輪（ホイールまたはロール）に伝動機構を介
して連結し、この摩擦輪に摩擦接触する一対の摩擦ベル
ト及び案内装置（レバー）を上記搬送路の定位置に設け
ている。そして、案内装置により、移動中の搬送体の摩
擦輪を回転駆動される摩擦ベルトの間に案内して摩擦接
触させ、この摩擦ベルトに当接して転動する摩擦輪の回
動を上記駆動プーリに伝えて回動し、上記仕分けベルト
を搬送路の一側方に向かって駆動するようにしている。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら、上記の特開昭48−98580号公報に示され
た搬送仕分け装置は、搬送体（シャシ構造物）の下部に
摩擦輪（ピニオンやプーリ）を振り子状に左右方向揺動
可能に設けてあり、仕分けの際に、この摩擦輪を、搬送
路（Ｃレール）側の案内装置（案内棒や案内部材）によ
り、搬送路側に固定された一対の摩擦体（ラック、摩擦
ラック、Ｖベルト、ラック装置）の一方に案内して係合
させる構造であるため、通常時には、摩擦輪を中間のニ
ュートラル位置にセンタリングしておく必要があるの
で、この摩擦輪の支持構造が複雑となり、部品点数や組
立工数が多くなり、しかも、摩擦輪を摩擦体に確実に係
合させてこの係合を維持させるのが困難なので、作動が
不確実となり易く、そして、振り子状の摩擦輪を左右に
案内する際に、騒音が発生し、また、摩擦体を設けた仕
分け位置の前に必ず案内装置があるので、前後の仕分け
位置の間隔が広がってしまうという問題を有している。

また、上記の実開昭62−113127号公報に記載された荷下
ろし装置においても、搬送体の下部に摩擦輪を振り子状
に揺動可能に設けてあり、仕分けの際にこの摩擦輪を搬
送路側の案内装置により一対の摩擦ベルト間に案内して
係合させる構造であり、さらに、通常時には、摩擦輪を
ばね手段およびストップユニットにより摩擦ベルトに当
接しない位置に保持しておく必要があるので、この摩擦
輪の支持構造が複雑となり、部品点数や組立工数が多く
なるとの問題を有している。また、振り子状の摩擦輪を
案内するために、仕分け位置の前に必ず案内装置がある
ので、前後の仕分け位置の間隔が広がってしまうという
問題を有している。

本発明は、このような点に鑑み成されたもので、搬送路
を移動する搬送体にこの搬送体の移動方向と交差する搬
送方向性を有する仕分けベルトを設けた搬送仕分け装置
において、構造を簡単にし、作動を確実にし、騒音を低
減できるとともに、前後の仕分け位置の間隔を狭くでき
る搬送仕分け装置を提供することを目的とする。

〔発明の構成〕

（問題点を解決するための手段） 本発明の搬送仕分け装置は、搬送路２に沿って移動する
搬送体４に、この搬送体４の移動方向と交差する搬送方
向性を有する無端状の仕分けベルト11を配設し、この仕
分けベルト11を駆動プーリ13に巻回し、この駆動プーリ
13を、上記搬送体４の下部に配設した一対の摩擦輪16,1
7に伝動機構21を介して連結し、この一対の摩擦輪16,17
に対して下方から上下に進退する一対のベルト受31,32
を上記搬送路２の定位置に設け、この一対のベルト受3
1,32上に上記搬送体４の移動方向と反対の方向に移動す
る一対の摩擦ベルト34,35を移動自在に支持し、上記搬
送体４及び摩擦ベルト34,35を移動しながら上記一対の
ベルト受31,32の一方を選択的に上記摩擦輪16,17に進出
して一方の摩擦ベルト34,35に当接し、この一方の摩擦
ベルト34,35に当接して転動する摩擦輪16,17の回動を上
記伝動機構21を介して上記駆動プーリ13に伝え、この駆
動プーリ13を上記進出したベルト受31,32に対応して選
択的に正方向または逆方向に回動し、上記仕分けベルト
11を上記搬送路２の一側方または他側方に向かって選択
的に駆動するものである。

（作用） 本発明の搬送仕分け装置は、仕分けの際に、搬送体４の
下部に固定的に支持した摩擦輪16,17に対して、搬送路
２側のベルト受31,32を下方から進出し、このベルト受3
1,32上に移動自在に支持した摩擦ベルト34,35を摩擦輪1
6,17に摩擦接触させて転動させる構造であるため、摩擦
輪16,17の支持構造が単純で、部品点数や組立工数が少
ない。しかも、ベルト受31,32を上方に進出して摩擦ベ
ルト34,35を摩擦輪16,17に押付けるだけで、摩擦輪16,1
7と摩擦ベルト34,35とが簡単かつ確実に係合し、そのま
まこの係合が維持されて仕分けベルト11が回転駆動され
るとともに、ベルト受31,32を下方に後退させることに
より摩擦ベルト34,35と摩擦輪16,17とが離間して仕分け
ベルト11が停止されるため、作動が確実で安定し、騒音
の発生も少ない。また、仕分け位置のベルト受31,32の
前後に特別の案内装置を設ける必要がなく、しかも、摩
擦ベルト34,35が搬送体４の移動方向と反対の方向に移
動するので、仕分けベルト11を大きく速く駆動すること
ができ、前後の仕分け位置の間隔を狭くすることができ
る。

（実施例） 本発明の搬送仕分け装置の実施例を図面を参照して説明
する。

第１図において、１は固定フレームで、この固定フレー
ム１の両側上下にはそれぞれレール２が水平にかつ互い
に平行に設けられ、この４列のレール２の前後両端部に
それぞれ両側一対のスプロケットホイールが設けられ、
この前後両側のスプロケットホイールの前後に対応した
スプロケットホイール間に両側一対の無端状のチェーン
３が掛けられているとともに、この両側のチェーン３の
上側回行部及び下側回行部が上記４列のレール２に支持
され、この両側のチェーン３が図示しない駆動機構によ
り同期して回行するようになっており、第５図にも示す
ように、この両側のチェーン３間に多数の搬送体として
の移動フレーム４が取付けられ、この多数の移動フレー
ム４が、上記両側のチェーン３の回行により、搬送路を
構成する上側のレール２に沿って固定フレーム１の上側
部を一方に移動するとともに、上下を反転した状態で、
復帰路を構成する下側のレール２に沿って固定フレーム
１の下側部を他方に移動して、循環するようになってい
る。なお、５は移動フレーム４に軸支されたコロで、レ
ール２に係合して移動フレーム４をレール２に支持する
ものである。

そして、第１図ないし第３図に示すように、上記多数の
移動フレーム４の上部には、それぞれ、無端状の仕分け
ベルト11が、複数のガイドプーリ12及び駆動プーリ13を
介して、移動フレーム４の移動方向に直角の搬送方向性
で掛け回され、とくに、移動フレーム４の下側に配設さ
れた駆動プーリ13に対しては大きく巻回されている。

また、上記多数の移動フレーム４の下側部には、それぞ
れ、両側一対の摩擦輪16,17が、軸受18により同軸上に
位置して、移動フレーム４の移動方向に転動可能に支持
され、この一対の摩擦輪16,17と上記駆動プーリ13が転
動機構21を介して連結されている。

ここで、上記転動機構21は、上記駆動プーリ13とその軸
13a及び上記摩擦輪16,17とその軸16a,17aを一体的に連
結し、摩擦輪16,17の軸16a,17aの対向した端部にベベル
ギヤ22,23を取付け、この両方のベベルギヤ22,23と噛合
するベベルギヤ24を、ベベルギヤ24に一体的に連結した
軸24a及び軸受25を介して、移動フレーム４に支持し、
軸13a,24aを一対のスプロケット26,27及び無端状のチェ
ーン28を介して連結したもので、どちらの摩擦輪16,17
を回動しても、駆動プーリ13を回動して仕分けベルト11
を回行することができるが、回動方向を同じにすると、
どちらの摩擦輪16,17を回動するかによって、駆動プー
リ13の回動方向及び仕分けベルト11の回行方向が正逆す
る。

そして、第４図にも示すように、上記固定フレーム１の
複数箇所に両側一対のベルト受31,32がエアシリンダ33
により上下動可能に設けられ、この両側のベルト受31,3
2上に両側一対の無端状の摩擦ベルト34,35の上側回行部
が支持されているとともに、この摩擦ベルト34,35の下
側回行部が固定フレーム１に設けられたローラ36に支持
され、この摩擦ベルト34,35が図示しない駆動機構によ
り移動フレーム４の移動方向と反対の方向に回行するよ
うになっている。

そうして、ベルト受31,32は、エアシリンダ33により、
摩擦ベルト34,35の上側回行部を支持した状態で、上記
上側のレール２に沿って移動する移動フレーム４の摩擦
輪16,17に対して進退するようになっており、固定フレ
ーム１のベルト受31,32をエアシリンダ33により上昇し
てその上部の摩擦ベルト34,35を移動フレーム４の対応
した摩擦輪16,17に当接させると、当接した摩擦ベルト3
4,35に対して摩擦輪16,17が転動し、これによって、仕
分けベルト11を回行することができ、しかも、どちらの
摩擦ベルト34,35を当接させるかによって、仕分けベル
ト11の回行方向を正逆することができる。

ここで、摩擦輪16,17の回動つまり仕分けベルト11の回
行は、移動フレーム４の移動と摩擦ベルト34,35の回行
の両方によって行なえるので、仕分けベルト11を大きく
速く回行することができ、ベルト受31,32が短くても、
仕分けベルト11を、十分に、その上側回行部の長さつま
り上側両外側のガイドプーリ12間の長さ以上移動するこ
とができる。

そうして、ベルト受31,32及び摩擦ベルト34,35を、移動
フレーム４の移動方向に沿った複数箇所に設け、このベ
ルト受31,32及び摩擦ベルト34,35を設けた位置に、第５
図及び第６図に示すように、ベルト受31,32及び摩擦ベ
ルト34,35による仕分けベルト11の回行方向の延長上に
位置して下降傾斜状の搬出シュート41を設け、これによ
って、仕分け部を構成しており、この仕分け部の移動フ
レーム４の移動方向における上流側には搬入コンベヤ42
を設け、この搬入コンべヤ42の移動フレーム４を挟んだ
反対側にはストッパ43を設けてある。

そして、このような構成により、スラットコンベヤのよ
うに、無端状のチェーン３により移動フレーム４を移動
している状態で、この移動中の移動フレーム４の仕分け
ベルト11上に搬入コンベヤ42を介して図示しない品物を
搬入し、この品物が移動フレーム４の移動により仕分け
部に搬送されたら、所定の搬出シュート41において、ベ
ルト受31,32を上昇して摩擦ベルト34,35を摩擦輪16,17
に当接し、品物を支持した仕分けベルト11を搬出シュー
ト41方向に駆動し、品物を搬出シュート41に搬出するよ
うになっている。

なお、この実施例において、移動フレーム４の仕分けベ
ルト11上に搬入コンベヤ42から図示しない品物を搬入す
る際には、仕分けベルト11を品物を引込む方向に駆動す
ることができる。

〔発明の効果〕

本発明によれば、搬送体の仕分けベルトに品物を乗せ、
搬送体の移動により品物を搬送し、所定位置において、
搬送体の仕分けベルトを一側方または他側方に駆動し、
搬送していた品物を下ろす搬送仕分けに際して、搬送体
の下部に固定的に支持した摩擦輪に対し、搬送路側のベ
ルト受を下方から進出し、このベルト受上に移動自在に
支持した摩擦ベルトを摩擦輪に摩擦接触させて転動させ
ることにより、仕分けベルトを駆動する構造であるた
め、摩擦輪の支持構造が単純で、部品点数や組立工数を
少なくすることができる。しかも、ベルト受を上方に進
出して摩擦ベルトを摩擦輪に押付けるだけで、摩擦輪と
摩擦ベルトとが簡単かつ確実に係合し、そのままこの係
合が維持されて仕分けベルトが回転駆動されるととも
に、ベルト受を下方に後退させることにより摩擦ベルト
と摩擦輪とが離間して仕分けベルトが停止されるため、
作動が確実で安定し、騒音の発生も少なくすることがで
きる。また、仕分け位置のベルト受の前後に特別の案内
装置を設ける必要がなく、しかも、摩擦ベルトが搬送体
の移動方向と反対の方向に移動するので、仕分けベルト
を大きく速く駆動することができ、前後の仕分け位置の
間隔を狭くすることができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の搬送仕分け装置の一実施例を示し、第１
図、第２図及び第３図はその要部の正面図、平面図及び
側面図、第４図はその要部の説明図、第５図及び第６図
はその配置を示す平面図及び正面図である。 ２……搬送路を構成するレール、４……搬送体としての
移動フレーム、11……仕分けベルト、13……駆動プー
リ、16,17……摩擦輪、21……伝動機構、31,32……ベル
ト受、34,35……摩擦ベルト。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−98580（ＪＰ，Ａ) 特開 昭51−60382（ＪＰ，Ａ) 実開 昭62−113127（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭62−183622（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭62−183623（ＪＰ，Ｕ) 特公 昭49−13747（ＪＰ，Ｂ１)

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】搬送路に沿って移動する搬送体に、この搬
   送体の移動方向と交差する搬送方向性を有する無端状の
   仕分けベルトを配設し、この仕分けベルトを駆動プーリ
   に巻回し、この駆動プーリを、上記搬送体の下部に配設
   した一対の摩擦輪に伝動機構を介して連結し、この一対
   の摩擦輪に対して下方から上下に進退する一対のベルト
   受を上記搬送路の定位置に設け、この一対のベルト受上
   に上記搬送体の移動方向と反対の方向に移動する一対の
   摩擦ベルトを移動自在に支持し、 上記搬送体及び一対の摩擦ベルトを移動しながら上記一
   対のベルト受の一方を選択的に上記摩擦輪に進出して一
   方の摩擦ベルトに当接し、この一方の摩擦ベルトに当接
   して転動する一方の摩擦輪の回動を上記伝動機構を介し
   て上記駆動プーリに伝え、この駆動プーリを上記進出し
   たベルト受に対応して選択的に正方向または逆方向に回
   動し、上記仕分けベルトを上記搬送路の一側方または他
   側方に向かって選択的に駆動することを特徴とする搬送
   仕分け装置。