JPH0674364U

JPH0674364U - 変色シート

Info

Publication number: JPH0674364U
Application number: JP1574893U
Authority: JP
Inventors: 直人新井; 欣之温品; 正之亀井
Original assignee: Oji Holdings Corp; Oji Paper Co Ltd
Current assignee: New Oji Paper Co Ltd; Oji Holdings Corp
Priority date: 1993-03-31
Filing date: 1993-03-31
Publication date: 1994-10-21

Abstract

(57)【要約】【目的】油性ペンなどで記録を行うと、裏面からはその
記録像が金色や銀色等に変色した像として得ることので
きる変色シートを提供する。【構成】透明支持体上の少なくとも一部分にパール顔料
を含有する層を設けたことを特徴とする変色シートであ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、油性ペンなどで記録を行うと、裏面からはその記録像が金色や銀色等に変色した像として得ることのできる変色シートである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、広告物などでアピール性を高めるために、金色や銀色のインキを塗布したり、印刷したものが広く使用されている。これらは、通常使用に先立ち予めこれらの色を塗布しておく必要があり、即興的に用いることはできなかった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

かかる現状に鑑み本考案者等は、通常の黒色や青色の油性ペンで記録することにより金色や銀色の表示像が容易に得られるシステムを検討した。その結果、透明支持体上にパール顔料を含有する層を設けることにより、目的とする変色シートが得られることを見出し、本考案を完成するに至った。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、透明支持体上の少なくとも一部分にパール顔料を含有する層を設けたことを特徴とする変色シートである。

【０００５】

【作用】

本考案は、上記の如く、パール顔料を用いて種々の色相の変色像を得ているものである。本考案で使用するパール顔料とは、天然マイカあるいは合成マイカの表面を酸化チタン、酸化鉄などの高屈折率の金属酸化物で被覆した無機パール顔料や、オキシ塩化ビスマスからなる無機パール顔料である。のタイプにおいて、例えば酸化チタンや酸化鉄の被覆率は特に限定されないが、５〜９０％、好ましくは１０〜７０％が望ましい。また、及びのタイプの顔料の粒度は１〜５００μｍ、好ましくは３〜２５０μｍが望ましい。

【０００６】パール顔料含有する層の形成は、例えば無機パール顔料を溶剤系塗料や、あるいは水性系塗料に仕上げて、従来から周知慣用の技術に従って形成することができ、例えばスプレー塗装、静電塗装、浸漬塗装、しごき塗りおよび、ナイフコーティング、ロールコーティング、バーコーティング、エアーナイフコーティング、ロッドブレードコーティング、ピュアーブレードコーティング、ショート・ドゥェルコーティング等により塗液を塗布・乾燥する方法や、スクリーンインキ、グラビアインキ、オフセットインキなどの印刷インキに仕上げて、印刷により得ることができるが、これらの方法に限定されるものではない。また、塗料やインキに仕上げる際に、カーボンブラックなどを適量併用してメタリック調の色相を得たり、着色剤を併用してもよい。

【０００７】塗料やインキ中での特定の無機パール顔料の添加率については使用目的によって適宜選択されものではあるが、０．０１〜９５％、好ましくは５〜９０％が望ましい。

【０００８】本考案の変色シートは紙、プラスチックフィルム、ガラスなど記録像が反対面から充分判読可能な透明乃至半透明の支持体を用いるものであるが、透明支持体自体が本考案の目的を損なわない程度に着色されていてもよい。なお、支持体としてプラスチックフィルムを使用する場合には、表面にコロナ放電処理、電子線照射処理等を施したり、アンカーコート層を設けたりすることによって、塗布効率を高めることもできる。また、塗液の塗布量についても特に限定されるものではないが、通常乾燥重量で０．１〜１５ｇ／ｍ²、好ましくは０．３〜１０ｇ／ｍ²程度の範囲である。

【０００９】本考案のパール顔料を含有する層は支持体の全面に設けてもよく、一部分だけに設けてもよい。異種のパール顔料を領域区分してもうけて、異なった色相の記録を複数できるようにすることもできる。また、パール顔料層は支持体の片面に設けても良いし、両面に設けてもよい。両面に設ける際に、同種のパール顔料を用いてもよいし、異種のパール顔料を用いてもよい。また、パール顔料を含有する層を二層以上設けて、色相を変化させてもよい。更に、その上に保護層を形成してもよいし、保護層自体が透明性を損なわない程度に着色されていてもよい。また、接着剤層や粘着剤層を片面或いは両面に、部分的或いは全面に設けてもよい。

【００１０】本考案の変色シートは、例えば変色シートのパール顔料を設けた面、あるいは他方の面に、黒色あるいは青色等の着色像を形成する筆記用具、あるいはスプレー塗装などにより文字や絵柄を作製するとよい。または、黒色や青色等の印刷物に変色シートを密着させることにより、金色や銀色に変色した反射像を得ることもできる。

【００１１】支持体の厚みが大きい場合は、パール顔料含有層に直接文字や絵柄が接するよようにした方が本考案の目的により適う。

【００１２】

【実施例】

以下に実施例を示し、本考案をより具体的に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。また、特に断らない限り例中の「部」及び「％」はそれぞれ「重量部」及び「重量％」を示す。

【００１３】〔実施例１〕パールラッカーの調製イリオジン３２０（酸化チタン被覆率３８％，酸化鉄被覆率４％，粒度１０〜６０μｍ）１０部、アクリルクリアーラッカー１００部、この組成物を混合・分散したパールラッカーとして６０ｇ／ｍ²の透明ＰＥＴフィルム上に、３ｇ／ｍ ² のパール顔料を含有する層を設け、変色シートを得た。〔実施例２〕実施例１の変色表示物のパール顔料層を設けた面に、接着剤層を設け、変色シートを得た。〔比較例１〜２〕実施例１〜２において、パール顔料層を設けなかった以外は、実施例１〜２と同様にしてシートを得た。

【００１４】かくして得られた４種類のシートについて、黒マジックインキおよび青マジッ
クインキで文字や絵柄を書いて、反対側から色相を観察した。また、黒色や青色の印刷物の上にシートを置いて反対側から色相を観察した。

【００１５】

【表１】

【００１６】

【考案の効果】

表１の結果から明らかなように、金色や銀色の変色像が容易に得られる変色シートを製造することができた。（注）考案の詳細な説明中マジックインキは登録商標である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の変色シートの一例を示す断面図であ
る。

【図２】本考案の変色シートの一例を示す断面図であ
る。

【図３】本考案の変色シートの一例を示す断面図であ
る。

【図４】本考案の変色シートの一例を示す断面図であ
る。

【図５】本考案の変色シートの一例を示す断面図であ
る。

【図６】本考案の変色シートの一例を示す断面図であ
る。

【符号の説明】

１：変色シート２：透明支持体３：パール顔料含有層４：保護層５：接着剤層

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】透明支持体上の少なくとも一部分にパール
顔料を含有する層を設けたことを特徴とする変色シー
ト。