JPH0674319A - 車両の制御装置 - Google Patents

車両の制御装置

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Publication number
JPH0674319A
JPH0674319A JP22740492A JP22740492A JPH0674319A JP H0674319 A JPH0674319 A JP H0674319A JP 22740492 A JP22740492 A JP 22740492A JP 22740492 A JP22740492 A JP 22740492A JP H0674319 A JPH0674319 A JP H0674319A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
throttle opening
engine
microcomputer
fuel ratio
cam
Prior art date
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Pending
Application number
JP22740492A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Itoyama
浩之 糸山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP22740492A priority Critical patent/JPH0674319A/ja
Publication of JPH0674319A publication Critical patent/JPH0674319A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 出力特性が切換えられても、同じ変速感を維
持しつつ、自動変速機用マイコンに与えるプログラムが
ほとんど変更することなく使えるようにする。 【構成】 エンジン用マイコン101では同じスロット
ル開度に対して2以上の異なる出力が発生するエンジン
を運転条件に応じて制御し、自動変速機用マイコン10
2では、スロットル開度信号と車速信号から変速タイミ
ングになったかどうかを判定し、この判定結果より変速
タイミングになると変速を行う。この場合に、補正手段
103をエンジン用マイコン101内に設け、エンジン
の出力特性の違いに応じてスロットル開度の検出信号を
補正し、この補正されたスロットル開度を変速タイミン
グに用いるスロットル開度として通信装置104を介し
自動変速機用マイコン102に送信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、リーンバーンエンジ
ンのように、同一のスロットル開度に対して異なる出力
特性をもつエンジンと自動変速機とを備える車両の制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動変速機付きの車両では、クラッチペ
ダル操作や、ギアチェンジなど変速制御が専用のマイコ
ンによりすべて行われる。これは、車速とスロットル開
度(エンジン負荷相当量)に応じた変速タイミングをあ
らかじめ決めてある線図(いわゆるシフトパターン)を
マイコン内に用意しておき、スロットルセンサからのス
ロットル開度信号と車速センサからの車速信号とから、
変速タイミングになったと判断すると、自動的にアップ
シフトやダウンシフトを行うのである。
【0003】一方、目標空燃比を理論空燃比とリーン側
の空燃比とに切換えるようにしたエンジン(いわゆるリ
ーンバーンエンジン)がある。出力の要求されない運転
域においては、リーン側の空燃比で運転することにより
燃費改善を改善しつつ、燃焼の不安定が原因で発生する
NOxを、吸気にスワールを与えることによって低減す
るのである。その一方で高い出力が要求されるようにな
ると、目標空燃比を理論空燃比に切換えるとともに、三
元触媒で排気を浄化する。
【0004】この場合に、理論空燃比を目標空燃比とし
てほぼ全運転域で空燃比がフィードバック制御されるエ
ンジンに対して自動変速機のシフトパターンをマッチン
グしている車に、リーンバーンエンジンが組み合わされ
ると、リーンバーンエンジンでは、リーン空燃比域で変
速タイミングに違和感が生じたり、加速不足からアクセ
ルペダルを踏み込み過ぎ、かえって燃費が悪くなる。
【0005】たとえば、図20にアップシフトに用いる
シフトパターンの一部を示すと、加速のためアクセルペ
ダルを踏み込んだとき、理論空燃比(実線で示す)によ
ればA点で3速に変速されるとする。ところが、リーン
空燃比になると、理論空燃比より同一スロットル開度に
対する出力が小さいので、同じような加速を行うために
は、アクセルペダルをさらに踏み込まなければならな
い。このアクセルペダルの踏み増し分に対応してスロッ
トル開度が増し、変速タイミングがAからBへと高車速
側(高回転側)に移る。このように、変速タイミングが
高回転側に移ると、2速にいる期間が長くなり、それだ
け燃費が悪くなるのである。また、エンジン回転が高い
ところで変速すると、変速ショックも大きくなる。
【0006】また、特開昭62−165053号公報で
は、リーン空燃比域になると、シフトパターンを理論空
燃比域でのシフトパターン(エコノミーパターン)から
動力重視のパワーパターンへと変更している。この動力
重視のパワーパターンは、図21に示したように、同一
車速でよりスロットル開度の小さい側に変速タイミング
がくるようにしたものである。このパワーパターンによ
れば、リーン空燃比域で加速を行うと、2速にいる期間
が長くなるため、理論空燃比で運転しているときと同様
の変速感が得られることになるのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、リーン空燃
比域での目標空燃比が1つでなく、段階的に設定される
ことがある。この場合に、上記の装置のように、リーン
空燃比域で1つのシフトパターン(パワーパターン)を
用意するだけだと、そのパワーパターンにマッチングす
る目標空燃比と異なる目標空燃比になると、その空燃比
差に応じて、変速に違和感が残るし、パワーパターンに
マッチングする目標空燃比よりリーン側の目標空燃比で
あれば、アクセルペダルの踏み込みがちとなり、燃費が
悪くなる。つまり、出力特性を切換えても、切換前後で
変速タイミングや燃費が同じであるためには、異なる出
力特性と同数のシフトパターンが必要となるのである。
【0008】ところが、目標空燃比の数だけ、シフトパ
ターンを用意するのでは、目標空燃比の数に比例してメ
モリ容量が大きくなり、複数のシフトパターンができる
と、目標空燃比に応じたシフトパターンを選択するため
の判断部分が新たに必要となるため、ロジックも複雑に
なる。
【0009】そこでこの発明は、実スロットル開度信号
をエンジン用マイコンに入力し、これを出力特性の違い
により補正したスロットル開度を通信装置を介して自動
変速機用マイコンに送ることにより、出力特性が切換え
られても、同じ変速感を維持しつつ、自動変速機用マイ
コンに与えるプログラムをほとんど変更することなくそ
のまま適用できるようにすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、図1に示
すように、同じスロットル開度に対して2以上の異なる
出力が発生するエンジンを運転条件に応じて制御するエ
ンジン用マイコン101と、スロットル開度信号と車速
信号から変速タイミングになったかどうかを判定し、こ
の判定結果より変速タイミングになると変速を行うため
の油圧回路のバルブを開閉制御する自動変速機用マイコ
ン102とを備える車両の制御装置において、前記エン
ジンの出力特性の違いに応じてスロットル開度の検出信
号を補正する手段103を前記エンジン用マイコン10
1内に設け、この補正されたスロットル開度を前記変速
タイミングに用いるスロットル開度として前記自動変速
機用マイコン102に送信する装置104とを設けた。
【0011】第2の発明は、第1の発明において、エン
ジン用マイコン101により理論空燃比と1以上のリー
ン空燃比とを各目標空燃比として空燃比のフィードバッ
ク制御を行うとともに、スロットル開度補正手段103
により目標空燃比に応じ目標空燃比がリーン側になるほ
どスロットル開度の検出信号を減少補正するようにし
た。
【0012】第3の発明は、第1の発明において、特性
の異なるカムプロフィルを有する複数のカムをもち、選
択されたカムにより吸排気弁の少なくとも一方を駆動す
るようにカムを切換える機構を備えたエンジンをエンジ
ン用マイコン101により制御するとともに、スロット
ル開度補正手段103により前記選択されたカムに応じ
てスロットル開度の検出信号を補正する(スロットル開
度の検出信号を、たとえば出力の小さなカムのときは減
少補正し、出力の大きなカムになると増量補正する)よ
うにした。
【0013】第4の発明は、図22に示すように、同じ
燃料に対して1つの出力が発生するエンジンを運転条件
に応じて制御するエンジン用マイコン111と、スロッ
トル開度信号と車速信号から変速タイミングになったか
どうかを判定し、この判定結果より変速タイミングにな
ると変速を行うための油圧回路のバルブを開閉制御する
自動変速機用マイコン102とを備える車両の制御装置
において、アルコール混合割合に応じ、アルコール混合
割合が大きくなるほどスロットル開度の検出信号を減少
補正する手段113を前記エンジン用マイコン111内
に設け、この補正されたスロットル開度を前記変速タイ
ミングに用いるスロットル開度として前記自動変速機用
マイコン102に送信する装置104とを設けた。
【0014】
【作用】同じスロットル開度に対して小さな出力と大き
な出力とを発生するエンジンで考えると、たとえばエン
ジンが大きな出力を発生するときにマッチングしたシフ
トパターンを、エンジンが小さな出力を発生するときに
も用いたのでは、変速タイミングが高回転側に引っ張ら
れるため、変速タイミングに違和感を生じる。
【0015】この場合に、異なる出力特性と同数(2
つ)のシフトパターンを自動変速機用マイコン内に用意
するとすれば、いずれの出力特性のときも変速タイミン
グが同じになるものの、シフトパターン用のメモリ容量
が増加してしまう。
【0016】これに対して、第1の発明では、エンジン
用マイコンにおいて、小さな出力特性のときは、スロッ
トル開度の検出信号が小さくなるように補正され、これ
が変速タイミングの判断に用いられる。このスロットル
開度の減少補正は、小さな出力特性での実際のスロット
ル開度を、大きな出力特性でのスロットル開度相当量に
変換するものであり、これによって、大きな出力特性に
マッチングされているシフトパターンを用いることが可
能となるのである。これにより、小さな出力特性のとき
でも、大きな出力のときと変速フィーリングが同じにな
り、また変速タイミングが高回転側に引っ張られること
がないため、燃費が悪化することもない。
【0017】この場合に、いずれの出力特性のときも使
われるのは、1つのシフトパターン(大きな出力特性の
ときにマッチングしたシフトパターン)である。つま
り、エンジンが2つの異なる出力特性に切換えられると
いっても、2つのシフトパターンを用意する必要はない
のであり、これにより自動変速機用マイコン内に用意す
るシフトパターン用のメモリ容量が、1つの出力特性し
かもたないエンジンと同じになる。また、変速判断のロ
ジックにおいても、実スロットル開度が、補正されたス
ロットル開度に変わるだけであるから、この点でも1つ
の出力特性しかもたないエンジンとほとんど変わりがな
い。
【0018】一方、小さな出力特性にマッチングしたシ
フトパターンを、大きな出力特性のときにも用いると、
今度は変速タイミングが低回転側に引っ張られることに
なる。このときは、大きな出力特性になると、みかけじ
ょう大きくされたスロットル開度が変速タイミングの判
断に用いられる。
【0019】これにより変速タイミングが低回転側に引
っ張られるのが防止されるとともに、この場合も、シフ
トパターンは小さな出力特性のときにマッチングしたシ
フトパターンだけあればよく、また変速判断のロジック
が、1つの出力特性しかもたないエンジンとほとんど変
わりがない。
【0020】第2の発明は、リーンバーンエンジンの場
合で、運転条件に応じて目標空燃比が段階的にあるいは
連続的に切換えられると、同じスロットル開度に対する
出力が変化する。
【0021】この場合の出力特性の違いは目標空燃比に
もとづくため、目標空燃比がリーン側になるほどスロッ
トル開度の検出信号が小さくなるように補正され、この
補正されたスロットル開度で変速タイミングになったか
どうかが判断されると、リーン空燃比を目標空燃比とす
るときも理論空燃比を目標空燃比とするときと変わらな
い加速性能や減速性能が維持されるほか、シフトパター
ンは、理論空燃比にマッチングしたシフトパターンだけ
用意すればよく、また変速判断のロジックも、ほぼ全運
転域で理論空燃比を目標空燃比としてフィードバック制
御されるエンジンとほとんど変わりがない。
【0022】第3の発明は、いわゆる可変動弁装置を備
えるエンジンの場合で、運転条件に応じてカムが段階的
に切換えられると、同じスロットル開度に対する出力が
変化する。
【0023】この場合に、基準カム(いずれのカムを基
準カムとしてもかまわない)にマッチングしたシフトパ
ターンを、この基準カムより出力特性の小さな他のカム
での運転時にも使うと、変速タイミングが高回転側に引
っ張られ、この逆に基準カムより出力特性の大きな他の
カムでの運転時に使うと、変速タイミングが今度は低回
転側に引っ張られる。
【0024】この場合の出力特性の違いは選択されるカ
ムにもとづくため、第3の発明において、基準カムより
出力の小さなカムのとき、スロットル開度の検出信号が
小さくなるように、また基準カムより出力の大きなカム
でスロットル開度の検出信号が大きくなるようにそれぞ
れ補正され、この補正されたスロットル開度で変速タイ
ミングになったかどうかが判断されると、基準カムのと
きと変わらない加速性能や減速性能が維持されるほか、
シフトパターンは、基準カムにマッチングしたシフトパ
ターンだけ用意すればよく、また変速判断のロジック
も、基準カムだけで運転されるエンジンとほとんど変わ
りがない。
【0025】第4の発明は、使用される燃料によって出
力特性が異なってしまうエンジンの場合で、アルコール
の混合された燃料が使用されると、同じスロットル開度
に対する出力が、ガソリン100%の燃料を使用すると
きより低下する。
【0026】この場合に、ガソリン100%の燃料に対
してマッチングしたシフトパターンを、アルコールの混
合された燃料が使用されたときにもそのまま用いると、
変速タイミングが高回転側に引っ張られる。
【0027】この場合の出力特性の違いはアルコールの
混合割合にもとづくため、第4の発明において、アルコ
ール混合割合に応じアルコール混合割合が大きくなるほ
どスロットル開度の検出信号が小さくなるように補正さ
れ、この補正されたスロットル開度で変速タイミングに
なったかどうかが判断されると、ガソリン100%の燃
料のときと変わらない加速性能や減速性能が維持される
ほか、シフトパターンは、ガソリン100%の燃料にマ
ッチングしたシフトパターンだけ用意すればよく、また
変速判断のロジックも、ガソリン100%の燃料のとき
とほとんど変わりがない。
【0028】
【実施例】図2において、リーンバーンエンジンでは、
燃焼室に流入する混合気の空燃比を理論空燃比よりもリ
ーン側の値に保つことによって燃費を向上させる一方
で、リーン空燃比域での燃焼不安定により増加するNO
xを抑えるため、軽負荷時などの燃焼不安定時には燃焼
室内に流れ込む吸気にスワールが与えられる。吸気ポー
ト12の近くに、一部に切欠き(図示せず)を有するス
ワールコントロールバルブ13を設け、吸入空気量信号
から軽負荷時を検出すると(スロットルセンサ6の信号
からアイドル時を検出したときも)、スワールコントロ
ールバルブ13を全閉位置にして吸気を絞ることによっ
て、吸気の流速を高め、燃焼室内にスワールを生じさせ
るのである。
【0029】スワールコントロールバルブ13は、ダイ
アフラムアクチュエータ14によって駆動され、コント
ロールユニット2からの信号でスワールコントロールソ
レノイド15をONにすると、バキュームタンク16か
らの負圧(作動圧)がアクチュエータ14に導かれて、
バルブ13が閉じられ、この逆にソレノイド15をOF
Fにすると、バルブ13が全開位置に戻るようになって
いる。
【0030】一方、リーンバーンエンジンでは、リーン
側の目標空燃比で発生する出力に限度がある。これより
高い出力が要求されるときは、実際の空燃比をリッチ側
にする必要があり、これによってNOx排出量が増大す
る。これに対処するため、高い出力が要求される運転域
になると、目標空燃比を理論空燃比に切換え、排気管1
8に設けた三元触媒19によってNOxを浄化する。
【0031】エンジン用マイコン2では、目標空燃比を
切換えるため TDML=1/(目標空燃比/理論空燃比)… で定義される目標燃料過剰率TDMLを導入し、吸気ポ
ート12に設けたインジェクタ3への燃料噴射パルス幅
Tiを、 Ti=Tp・COEF・α・TDML+Ts… ただし、Tp:吸入空気量とエンジン回転数から定まる
基本噴射パルス幅、 COEF:1と水温増量などの各種補正係数の和 α:空燃比フィードバック補正係数 Ts:バッテリ電圧に応じた無効パルス幅 によって計算する。
【0032】リーン側の目標空燃比から理論空燃比への
切換時に、式において目標空燃比に理論空燃比をおけ
ば、TDML=1である。このときの式は Ti=Tp・COEF・α+Ts となり、これは従来からの三元触媒方式に与えられる公
知の式である。
【0033】この逆にリーン側の目標空燃比への切換時
にはその目標空燃比にあらかじめ定めた目標値TDML
0(たとえば22)を入れることによって、TDMLが
14.7/22(つまり1より小さな値)となり、この
TDMLにより理論空燃比を目標とするときよりも燃料
供給量が一気に少なくされる。理論空燃比からリーン側
の目標空燃比への切換時に燃料量をステップ的に減少さ
せることによって、リーン側の目標空燃比への切換時の
収束性が高められるわけである。その後は、広域空燃比
センサ9で実際の空燃比が検出され、これがリーン側の
目標空燃比と一致するように空燃比のフィードバック制
御が行われる。
【0034】なお、目標空燃比TAFRは、図3のよう
に、エンジン回転数Neと基本噴射パルス幅Tpとから
あらかじめ段階的に定められている。図3において数値
が14.7の領域が理論空燃比域(12の領域は出力空
燃比域であるが、この領域も理論空燃比域に含める)、
17,20,22の領域がリーン空燃比域である。図3
の特性は冷却水温が所定値以上のときのもので、冷却水
温が所定値以下(たとえば暖機時)のときは、全運転域
で理論空燃比が目標空燃比になる。
【0035】このように、理論空燃比とリーン側の目標
空燃比とのあいだの切換制御や空燃比のフィードバック
制御を行うエンジン用マイコン2には、制御上必要とな
るエンジンの運転条件を検出する各種のセンサからの信
号が入力されている。4はエアクリーナから吸入される
空気量を検出するエアフローメータ、6はスロットル開
度(スロットルバルブ5の開度)を検出するスロットル
センサ、7は単位クランク角度ごとの信号とクランク角
度の基準位置ごとの信号とを出力するクランク角度セン
サ、8は水温センサ、9は理論空燃比からリーン側の空
燃比までの実際の空燃比を幅広く検出することのできる
広域空燃比センサである。
【0036】ところで、リーンバーンエンジンでは、リ
ーン側の目標空燃比に切換えられると、同一のスロット
ル開度でも理論空燃比のときより出力が低下するため、
ほぼ全運転域で理論空燃比を目標空燃比としてフィード
バック制御されるエンジン(このエンジンを以下「通常
エンジン」で略称する)にマッチングしている1つのシ
フトパターンをそのままリーンバーンエンジンでも用い
ると、変速に違和感を生じたり、燃費が悪くなる。かと
いって、目標空燃比の数だけ、シフトパターンを用意し
たのでは、自動変速機用マイコンに用意するメモリ容量
が目標空燃比の数に比例して大きくなってしまう。
【0037】これに対処するため、図4で示したよう
に、スロットルセンサ6の検出信号を自動変速機用マイ
コン71に入力させるのでなく、エンジン用マイコン2
に入力させる一方で、このスロットル開度(実スロット
ル開度)を目標空燃比に応じ、目標空燃比がリーン側に
なるほど減少補正し、この補正したスロットル開度を通
信装置72を介して自動変速機用マイコン71に送る。
【0038】図4において、そのほかの点は従来と同様
であり、自動変速機用マイコン71には、変速判断に必
要となる車速信号(車速センサ74からの検出信号)が
入力されている。自動変速機用マイコン71では、この
車速信号とエンジン用マイコン2から送られてくるスロ
ットル開度信号とから変速タイミングになったかどうか
を判断するのである。
【0039】電子制御式の自動変速機73は、従来のメ
カニカルな自動変速機と基本的な構造において変わりな
く、そのなかのコントロールバルブ機構に、ソノイドバ
ルブを用いて油圧回路のバルブ開閉を行っている。
【0040】変速は、前進4段ギアの場合、変速切換バ
ルブ(シフトバルブ)の切換が2つのシフトソノイド7
5,76で行われる。2つのシフトソレノイド75,7
6にON,OFF信号を出力することによって1速から
4速(2つのシフトソレノイド75,76ともONで1
速、シフトソレノイド75がOFF、シフトソレノイド
76がONで2速、シフトソレノイド75,76がとも
にOFFで3速、シフトソレノイド75がON、シフト
ソレノイド76がOFFで4速)までの変速を行うので
ある。
【0041】なお、前進5段ギアのものがあり、このも
のではシフトソレノイドが3つ必要になるが、このとき
も3つのシフトソレノイドに与えるON,OFFの組み
合わせによって変速を行うことに変わりない。
【0042】さて、エンジン用マイコン2では、これに
入力された実スロットル開度TVOを目標空燃比がリー
ン側になるほど減少補正する。図5で示したように、目
標空燃比TAFRに応じてスロットル開度補正量KTV
Oを求め、この補正量KTVOを実スロットル開度TV
Oに乗算することによって補正スロットル開度TRTV
Oを求めるのである(図5のステップ2,3)。
【0043】スロットル開度補正量KTVOの値は、図
7に示すように目標空燃比TAFRがリーン側になるほ
ど小さくしている。これは、同一のスロットル開度でも
リーン側の目標空燃比になるほど出力が低下していくの
で、この出力低下にあわせてみかけじょう小さくしたス
ロットル開度(TRTVO)で、後述する通常エンジン
にマッチングしたシフトパターンを参照させることによ
り、変速タイミングが高回転側に引っ張られないように
するのである。
【0044】なお、目標空燃比TAFRが同じでも、低
負荷低回転時と高負荷高回転時とで図7のようにKTV
Oの値を少しだけ変え、高負荷高回転時は低負荷低回転
時より大きくすることが望ましい。たとえば、図8(目
標空燃比が20のときのもの)に示すように、エンジン
回転数Neと基本噴射パルス幅Tpに応じてKTVOの
値を割り付けておくのである。
【0045】これは、低負荷低回転時は、定常走行や緩
加速走行の状態が多いため、KTVOの値を小さくする
ことにより、高負荷高回転時に比べて高速ギア側に早め
に変速させ、燃費を改善するためであり、この逆に高負
荷高回転時にKTVOの値を大きくして変速タイミング
を高回転側に引っ張ることで、加速要求に応じることが
できるからである。
【0046】こうして求めた補正スロットル開度TRT
VOは、自動変速機用コントロールユニット71に送信
する(図5のステップ4)。
【0047】自動変速機用マイコン71では、図6に示
したように、エンジン用マイコン2から送られてきた補
正スロットル開度TRTVOを ETVO=TRTVO/全開開度 により対全開開度比ETVOに変換し、このETVOと
車速VSPとからシフトパターンをルックアップして変
速タイミングになったかどうかを判断する(図6のステ
ップ12,13)。変速タイミングになっていれば、ダ
ウンシフトまたはアップシフトするための信号を出力す
る。
【0048】図9にシフトパターンの一例を示すと、こ
れは、通常エンジンにマッチングしてあるシフトパター
ンを、縦軸だけ対全開開度比ETVOに取り直したもの
であり、自動変速機用マイコン内に用意されるシフトパ
ターンはこれ1つである。
【0049】なお、補正スロットル開度TRTVOを対
全開開度比に変換する必要は必ずしもなく、TRTVO
と車速VSPから変速タイミングになったかどうかを判
断するようにすることもできる。
【0050】ここで、この例の作用を説明する。
【0051】この例では、リーン空燃比域になると、そ
のときの目標空燃比TAFRがリーン側になるほど小さ
くなる補正スロットル開度TRTVOで、変速タイミン
グになったかどうかが判断される。たとえば目標空燃比
が20のとき、スロットル開度補正量KTVOが0.7
であれば、実スロットル開度TVOが4(ただし全開開
度を8とする)でも、対全開開度比ETVOは、 ETVO=TRTVO/全開開度 =(TVO×KTVO)/全開開度 =(4×0.7)/8 =2.8/8 となり、4という実スロットル開度よりも少ない開度
(つまり2.8という開度)で変速タイミングが判断さ
れる。
【0052】これは、目標空燃比が20のときに実スロ
ットル開度が4で発生する出力は、通常エンジンに換算
すると、実スロットル開度が2.8のときの出力に相当
することを意味する。つまり、リーンバーンエンジンで
の実スロットル開度を、スロットル開度補正量KTVO
によって通常エンジンでのスロットル開度相当量に変換
しているわけで、これによりリーンバーンエンジンで
も、変速フィーリングが通常エンジンと同じになり、ま
た変速タイミングが高回転側に引っ張られることがない
ため、燃費が悪化することもないのである。
【0053】この場合に、目標空燃比は14.7、1
7、20、22と段階的に変化するのに対し、自動変速
機用マイコンの側に用意するシフトパターンは図9に示
したように1つだけである。つまり、5つの異なる目標
空燃比に対して、5つのシフトパターンを用意する必要
はないのであり、これによりシフトパターン用のメモリ
容量は通常エンジンの場合と同じでよいことになる。な
お、目標空燃比をリーン空燃比域で無段階に変化させる
ものについても同様であり、このときも自動変速機用マ
イコン内に1つのシフトパターンを用意するだけで足り
ることはいうまでもない。
【0054】これに対して、たとえば、図5のロジック
を自動変速機用マイコンに受け持たせることも考えられ
るが、この場合には図10に示したようにエンジン用マ
イコンから空燃比信号(どの目標空燃比で運転している
のかの信号)をも通信装置を介して送る必要があり、通
信装置で送る信号が倍になる。しかしながら、実施例に
よれば、図4のように1つの信号(補正スロットル開度
信号)を送るだけで済むのである。
【0055】ところで、カムの外形寸法(カムプロフィ
ル)の異なる3つのカムを備えておき、運転条件によっ
てカムの切換を行うことにより、それぞれにおいて最適
なバルブタイミングで運転することを可能とした、いわ
ゆる可変動弁装置がある。この可変動弁装置を備えるエ
ンジンも、同一のスロットル開度に対する出力特性が選
択されるカムにより異なるので、この発明を適用するこ
とができる。
【0056】一実施例の可変動弁装置の具体的な構成を
図11、図12に示すが、これ自体は本出願人により、
特願平2−117261号として、既に提案されてい
る。
【0057】21は燃費重視型のカムプロフィルに設定
され、カムリフトおよびリフト区間のともに小さい第1
カム、22は低回転域で高トルクを発生するカムプロフ
ィルに設定され、前記第1カム21よりもカムリフトが
相対的に大きい(あわせてリフト期間が相対的に大きく
てもよい)第2カム(低速型出力カム)、23は高回転
域で高トルクを発生するカムプロフィルに設定され、第
2カム22よりもカムリフト、リフト区間のともに大き
い第3カム(高速型出力カム)で、これらは同一のカム
シャフトに並列的に設けられる。
【0058】24は吸気弁(吸気弁と排気弁のいずれで
もよい)、25はローラ26を介して前記第1カム21
と常時接触するメインロッカーアームで、ロッカーシャ
フト27を支点に揺動して、1気筒当たり2つの吸気弁
24を開閉する。
【0059】メインロッカーアーム25にはシャフト3
0を支点にして揺動する2つのサブロッカーアーム2
8,29が前記ローラ26と並列的に支持され、一方の
サブロッカーアーム28は前記第2カム22と、他方の
サブロッカーアーム29は前記第3カム23と接触す
る。
【0060】これらサブロッカーアーム28,29はメ
インロッカーアーム25と係合していないときは、ロス
トモーションスプリング(図示せず)により常時第2カ
ム22,第3カム23に接触するように図12において
上方に付勢され、メインロッカーアーム25からは独立
して運動(揺動)する。
【0061】これらサブロッカーアーム28,29をメ
インロッカーアーム25に対して選択的に係合するた
め、まず一方のサブロッカーアーム28の揺動部位には
円柱形のピン32が、またメインロッカーアーム25に
もこのピン32と同軸上にピン34が、それぞれカムシ
ャフト方向に摺動自在に配設され、かつこれらピン3
2,34は常時はリターンスプリング36に付勢されて
図11の状態に保持され、メインロッカーアーム25と
の係合を解かれているが、ピン34の収装された油圧室
38に通路40を介して圧油が導かれると、ピン32と
34が所定量だけ押し出されて、サブロッカーアーム2
8がメインロッカーアーム25と係合するようになって
いる。
【0062】サブロッカーアーム28がメインロッカー
アーム25と一体になるのは、第1カム21および第2
カム22がベースサークルにあるときで、一体後は第1
カム21よりもリフトの大きい第2カム22にしたがっ
たバルブタイミングに切換わる(図13)。つまり、第
1カム21による燃費重視の特性から、第2カム22に
よる低回転域での出力重視特性に切換えられるのであ
る。
【0063】なお、図11と図12とではピン32,3
4とスプリング36などから構成される油圧シリンダ
(油圧アクチュエータ)の配置が逆になっているが、い
ずれでもかまわない。
【0064】他方のサブロッカーアーム29について
も、これと同様に構成され、油圧室39に通路41を介
して圧油が導かれると、ピン35と33がリターンスプ
リング37に抗して押し出され、サブロッカーアーム2
9がメインロッカーアーム25に係合することにより、
バルブタイミングは今度は図13のように第1カム21
よりもリフト、リフト区間のともに大きい第3カム23
に依存するように切換えられ、高回転域での出力重視の
特性が得られるのである。
【0065】なお、図13に第1カム21から第3カム
23までのバルブリフト特性を示す。そして、各カムを
用いたときの全開出力特性は、図14のようになり、第
1カムによれば、発生トルクは低いものの燃費がよく、
第2カム22では低回転域での最大トルクが最も高く、
第3カム23は低回転域での発生トルクは第2カム22
よりも小さいものの、高回転域での最大トルクは最も大
きくなる。
【0066】ところで、第1カム21から第2カム2
2、第3カム23への切換や、その反対に第2カム2
2、第3カム23から第1カム21への切換を制御する
ために図15に示すようなエンジン用マイコン51が備
えられ、運転条件によって最適なカムが選択されるので
ある。
【0067】エンジン用マイコン51におけるこのカム
の選択は、図14の特性にもとづいて、要求するトルク
と回転数がたとえば燃費カムである第1カム21の領域
にあるときはこの燃費カムを使い、この状態からアクセ
ル開度が増加して要求トルクが燃費カムの領域を外れて
たとえば低速型出力カムである第2カム22の領域に移
行すると、燃費カムから低速型出力カムに切換えられ、
また、回転数が低回転域から高回転域に上昇してくる
と、高速型出力カムである第3カム23に切換えられる
のである。
【0068】このため、エンジン用マイコン51では、
図16で示したように運転条件(基本噴射パルス幅Tp
とエンジン回転数Neから定まる)がどのカムを使用す
る運転域にあるかを判定し(図16のステップ22,2
5)、判定結果に応じて前記2つの油圧室38,39へ
の油圧の切換を行うソレノイド弁(ON信号で開き、O
FF信号で閉じる)45と46の作動を選択的に制御す
る。図18に示したように、TpとNeからどのカムを
使用するかを決めるのである。
【0069】高負荷低回転域で一方のソレノイド弁45
を開くと(図16のステップ22,25,26)、第2
カム22を働かせるために油圧室38にオイルポンプか
らの圧油が油圧通路61を介して導かれ、高負荷高回転
域で他方のソレノイド弁46を開くことにより(図16
のステップ22,25,28)、今度は第3カム23を
働かせるため油圧室39に圧油が油圧通路62を介して
導かれるのである。なお、図15において45a,46
aは、ソレノイド弁45,46のOFF時に油圧通路6
1,62の圧油をオイルパンに戻すためのリリーフ通路
である。
【0070】さて、このような可変動弁装置を備えるエ
ンジンでは、たとえば上記第2カム22により全運転域
で運転するエンジン(このエンジンがこの他の実施例で
の通常エンジンになる)に対してマッチングしたシフト
パターンを、第1カム21や第3カム23を使用すると
きも用いたのでは、第1カムの使用時は、出力の低下に
より変速タイミングが高回転側に引っ張られ、この逆に
第3カムの使用時になると、変速タイミングが今度は低
回転側に引っ張られるため、加速を十分に行えなくな
る。かといって、カムと同数(3つ)のシフトパターン
を用意したのでは、メモリ容量の増加を招く。
【0071】これに対処するため、この例でも図4と同
様にして、スロットル開度の検出信号を可変動弁装置を
備えるエンジン用マイコンに入力し、このスロットル開
度をカム位置に応じた補正を行った上で、通信装置を介
して自動変速機用マイコンに送る。
【0072】可変動弁装置を備えるエンジン用マイコン
では、カム位置を知るため、図16で示したように、N
eとTpから判定される運転域の結果に対応させて、フ
ラグFVTLに、高負荷域でないとき1、高負荷低回転
域で2、高負荷高回転域で3を入れる(図16のステッ
プ24,27,29)。これにより、フラグFVTL
は、その値が1のとき第1カム、2のとき第2カム、3
のとき第3カムで運転されていることをそれぞれ表す。
【0073】このフラグFVTLの値からは、図17に
示したように、スロットル開度補正量K2TVOを求
め、これで実スロットル開度TVOを補正する(図17
のステップ32,33)。
【0074】スロットル開度補正量K2TVOの特性を
図19に示すと、これは通常エンジン(第2カム22だ
けで全運転域で運転するエンジン)に対してマッチング
したシフトパターンを用いるときの例で、第1カム21
の使用時(FVTL=1のとき)は、第2カム22より
出力が低下するため、K2TVOの値を1より小さな値
とし、第3カム23の使用時(FVTL=3のとき)に
なると、今度は第2カム22より出力が大きくなるた
め、K2TVOの値を1より大きな値とするのである。
【0075】こうして求められた補正スロットル開度T
R2TVOが自動変速機用マイコンに送信され(図17
のステップ34)、自動変速機用マイコンで、この補正
スロットル開度TR2TVOと車速VSPから変速タイ
ミングが、1つだけのシフトパターン(第2カムの使用
時にマッチングしたシフトパターン)から判断される。
【0076】最後に、この発明は、燃料が同じでも異な
る出力特性をもつエンジンに限らず、使用される燃料に
よって異なる出力特性となってしまうエンジンにも適用
が可能である。たとえば、ガソリン100%の燃料を使
用するエンジンにシフトパターンをマッチングしている
車に、アルコールの混合された燃料が使用されたとき
は、出力低下により変速タイミングが高回転側に引っ張
られるなど、上記の実施例と同じ問題を生じる。
【0077】したがって、このものでは、アルコール混
合割合を検出し、エンジン用マイコンにおいて、アルコ
ール混合割合が大きくなるほど実スロットル開度を小さ
くなる側に補正し、この補正したスロットル開度を通信
装置を介して、自動変速機用マイコンに送信する一方、
自動変速機用マイコンでこの送信されたスロットル開度
を用いて変速タイミングになったかどうかを判断させる
と、ガソリン100%の燃料のときと変わらない加速性
能や減速性能が維持されるほか、シフトパターンは、ガ
ソリン100%の燃料にマッチングしたシフトパターン
だけ用意すればよく、また変速判断のロジックも、ガソ
リン100%の燃料のときとほとんど変わりがない。
【0078】
【発明の効果】第1の発明によれば、同じスロットル開
度に対して2以上の異なる出力が発生するエンジンを運
転条件に応じて制御するエンジン用マイコンと、スロッ
トル開度信号と車速信号から変速タイミングになったか
どうかを判定し、この判定結果より変速タイミングにな
ると変速を行うための油圧回路のバルブを開閉制御する
自動変速機用マイコンとを備える車両の制御装置におい
て、前記エンジンの出力特性の違いに応じてスロットル
開度の検出信号を補正する手段を前記エンジン用マイコ
ン内に設け、この補正されたスロットル開度を前記変速
タイミングに用いるスロットル開度として前記自動変速
機用マイコンに送信する装置とを設けたため、出力特性
が切換えられても、1つの出力特性しかないエンジンと
変わらない加速性能や減速性能を維持しつつ、自動変速
機用マイコンに与えるプログラムを、1つの出力特性し
かないエンジンに組み合わせるときとほとんど変更する
ことなく使うことができる。
【0079】第2の発明は、第1の発明において、エン
ジン用マイコンにより理論空燃比と1以上のリーン空燃
比とを各目標空燃比として空燃比のフィードバック制御
を行うとともに、スロットル開度補正手段により目標空
燃比に応じ目標空燃比がリーン側になるほどスロットル
開度の検出信号を減少補正するようにしたため、リーン
バーンエンジンでも、ほぼ全運転域で理論空燃比を目標
空燃比としてフィードバック制御されるエンジンと変わ
らない加速性能や減速性能を維持しつつ、自動変速機用
マイコンに与えるプログラムを、ほぼ全運転域で理論空
燃比を目標空燃比としてフィードバック制御されるエン
ジンのときとほとんど変更することなく使うことができ
る。
【0080】第3の発明は、第1の発明において、特性
の異なるカムプロフィルを有する複数のカムをもち、選
択されたカムにより吸排気弁の少なくとも一方を駆動す
るようにカムを切換える機構を備えたエンジンをエンジ
ン用マイコンにより制御するとともに、スロットル開度
補正手段により前記選択されたカムに応じてスロットル
開度の検出信号を補正するようにしたため、シフトパタ
ーンをマッチングした基準カムからこれと出力特性の異
なるカムに切換えられても、基準カムだけで運転される
エンジンと変わらない加速性能や減速性能を維持しつ
つ、自動変速機用マイコンに与えるプログラムを、基準
カムだけで運転されるエンジンのときとほとんど変更す
ることなく使うことができる。
【0081】第4の発明は、同じ燃料に対して1つの出
力が発生するエンジンを運転条件に応じて制御するエン
ジン用マイコンと、スロットル開度信号と車速信号から
変速タイミングになったかどうかを判定し、この判定結
果より変速タイミングになると変速を行うための油圧回
路のバルブを開閉制御する自動変速機用マイコンとを備
える車両の制御装置において、アルコール混合割合に応
じ、アルコール混合割合が大きくなるほどスロットル開
度の検出信号を減少補正する手段を前記エンジン用マイ
コン内に設け、この補正されたスロットル開度を前記変
速タイミングに用いるスロットル開度として前記自動変
速機用マイコンに送信する装置とを設けたため、アルコ
ールの混合された燃料が使用されたときにも、ガソリン
100%の燃料のときと変わらない加速性能や減速性能
を維持しつつ、自動変速機用マイコンに与えるプログラ
ムを、ガソリン100%の燃料のときとほとんど変更す
ることなく使うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明のクレーム対応図である。
【図2】リーンバーンエンジンの一実施例のシステム図
である。
【図3】目標空燃比TAFRの特性図である。
【図4】自動変速機つき車両の一実施例のシステム図で
ある。
【図5】スロットル開度の減少補正を説明するための流
れ図である。
【図6】変速タイミングの判断を説明するための流れ図
である。
【図7】スロットル開度補正量KTVOの特性図であ
る。
【図8】スロットル開度補正量KTVOの特性図であ
る。
【図9】対全開開度比ETVOと車速に対するシフトパ
ターンの特性図である。
【図10】前記実施例の作用を説明するためのブロック
図である。
【図11】他の実施例の可変動弁機構の平面図である。
【図12】可変動弁機構の斜視図である。
【図13】バルブリフトの特性図である。
【図14】各カムを用いたときの全開出力の特性図であ
る。
【図15】可変動弁機構を制御する油圧系統の構成図で
ある。
【図16】カムの切換を説明するための流れ図である。
【図17】スロットル開度の補正を説明するための流れ
図である。
【図18】運転条件に対するカムの領域図である。
【図19】スロットル開度補正量K2TVOの特性図で
ある。
【図20】従来例の作用を説明するためのシフトパター
ンの特性図である。
【図21】従来例のシフトパターンの特性図である。
【図22】第4の発明のクレーム対応図である。
【符号の説明】
2 エンジン用マイコン 3 インジェクタ 4 エアフローメータ 6 スロットルセンサ 7 クランク角度センサ 9 広域空燃比センサ 13 スワールコントロールバルブ 21 第1カム 22 第2カム 23 第3カム 24 吸気弁 25 メインロッカーアーム 28,29 サブロッカーアーム 45,46 ソレノイド弁 51 エンジン用マイコン 71 自動変速機用マイコン 72 通信装置 73 自動変速機 74 車速センサ 101 エンジン用マイコン 102 自動変速機用マイコン 103 スロットル開度補正手段 104 通信装置 111 エンジン用マイコン 113 スロットル開度補正手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同じスロットル開度に対して2以上の異
    なる出力が発生するエンジンを運転条件に応じて制御す
    るエンジン用マイコンと、スロットル開度信号と車速信
    号から変速タイミングになったかどうかを判定し、この
    判定結果より変速タイミングになると変速を行うための
    油圧回路のバルブを開閉制御する自動変速機用マイコン
    とを備える車両の制御装置において、前記エンジンの出
    力特性の違いに応じてスロットル開度の検出信号を補正
    する手段を前記エンジン用マイコン内に設け、この補正
    されたスロットル開度を前記変速タイミングに用いるス
    ロットル開度として前記自動変速機用マイコンに送信す
    る装置とを設けたことを特徴とする車両の制御装置。
  2. 【請求項2】 エンジン用マイコンにより理論空燃比と
    1以上のリーン空燃比とを各目標空燃比として空燃比の
    フィードバック制御を行うとともに、スロットル開度補
    正手段により目標空燃比に応じ目標空燃比がリーン側に
    なるほどスロットル開度の検出信号を減少補正するよう
    にしたことを特徴とする請求項1記載の車両の制御装
    置。
  3. 【請求項3】 特性の異なるカムプロフィルを有する複
    数のカムをもち、選択されたカムにより吸排気弁の少な
    くとも一方を駆動するようにカムを切換える機構を備え
    たエンジンをエンジン用マイコンにより制御するととも
    に、スロットル開度補正手段により前記選択されたカム
    に応じてスロットル開度の検出信号を補正するようにし
    たことを特徴とする請求項1記載の車両の制御装置。
  4. 【請求項4】 同じ燃料に対して1つの出力が発生する
    エンジンを運転条件に応じて制御するエンジン用マイコ
    ンと、スロットル開度信号と車速信号から変速タイミン
    グになったかどうかを判定し、この判定結果より変速タ
    イミングになると変速を行うための油圧回路のバルブを
    開閉制御する自動変速機用マイコンとを備える車両の制
    御装置において、アルコール混合割合に応じ、アルコー
    ル混合割合が大きくなるほどスロットル開度の検出信号
    を減少補正する手段を前記エンジン用マイコン内に設
    け、この補正されたスロットル開度を前記変速タイミン
    グに用いるスロットル開度として前記自動変速機用マイ
    コンに送信する装置とを設けたことを特徴とする車両の
    制御装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012057535A (ja) * 2010-09-08 2012-03-22 Honda Motor Co Ltd 汎用エンジンの制御装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8838361B2 (en) 2010-09-08 2014-09-16 Honda Motor Co., Ltd. Control apparatus for general-purpose engine

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