JPH0672404U - 隠しスライドファスナー用咬合子 - Google Patents

隠しスライドファスナー用咬合子

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JPH0672404U
JPH0672404U JP1524993U JP1524993U JPH0672404U JP H0672404 U JPH0672404 U JP H0672404U JP 1524993 U JP1524993 U JP 1524993U JP 1524993 U JP1524993 U JP 1524993U JP H0672404 U JPH0672404 U JP H0672404U
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津外武 札木
富義 高野
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YOSHIDA WORKS PRO CO.,LTD.
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YOSHIDA WORKS PRO CO.,LTD.
YKK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】噛合力を高め、しかも横引き強度もあり、ファ
スナーチェンの折曲も容易である。 【構成】咬合子1は、断面が略U字形に形成され、一方
に噛合部2、他方に脚部3が設けられ、噛合部2は上段
4と下段5とでは形状が異なり、その境界に係合面6が
形成され、上段4の先端部分は切欠されて、装着された
テープ折返端面10と合致し、噛合部2の下段5の厚み
は咬合子主体1’の半分に相当し、しかもテープ装着溝
11は中心部に設けたビード溝12から斜め上方に向っ
て形成され、装着溝11の一部に噛合部2と脚部3とを
連結する連結部13が設けられ、強度のある隠しスライ
ドファスナーの咬合子が形成される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、咬合子を合成樹脂の射出成形手段、あるいは亜鉛合金などのダイ キャスト手段によって、ファスナーテープに装着し、噛合状態にあるファスナー チェンにおいては、表面から噛合した咬合子が見えない隠しスライドファスナー に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来における、この種の隠しスライドファスナーの咬合子は、合成樹脂の射出 成形手段によって形成し、咬合子における噛合部の上部と下部との形状を対称的 に異ならしめ、上下の境界に左右対称の係合面を形成した噛合部に、U字状のテ ープ固定部の一端が連設され、固定部他端に突出部を表面に向け突設させた隠し スライドファスナー用咬合子(実公昭52−10483号公報参照)が知られて いる。
【0003】 また、断面U字形の隠しスライドファスナーの咬合子において、一方の先端に 噛合部を設け、また他方に脚部を設け、噛合部は上段と下段との形状を異ならし め、その境界に咬合子の幅よりも広い係合面を形成するとともに、噛合部上段の 先端部分を切欠し、かつ水平状のテープ装着溝を設けてテープを折返状に装着し た隠しスライドファスナー用咬合子(アメリカ特許第3078537号明細書参 照)が知られている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
従来知られた隠しスライドファスナーの咬合子は、第1例のように断面略U字 形の咬合子における一方の先端に設けた噛合部が、上部、下部ともに噛合部分が 先端まで形成されており、ファスナーチェンを折曲げるとき、特にテープ側に折 曲げると、テープ寄りの噛合部の側端が、隣接の噛合部の側端に接触するため、 ファスナーチェンは硬直性をおび、柔軟性を欠くので折曲操作が円滑に行えない ことである。
【0005】 また、テープ装着溝に噛合部と脚部とを連結する連結部を配設したものでない ので、ファスナーチェンの横引き強度が弱く、使用面において制約を受けること 、さらに横引き強度を高めようとすれば、脚部を分厚く形成しなければならない ので、体裁が悪くなることである。
【0006】 次に第2例は、U字形咬合子の一方の先端に設けた噛合部の大きさは、テープ 装着溝が咬合子の中央に水平状に横設されているため、大きく形成することがで きず、噛合強度を高めることが難しい。また噛合部と脚部とを連結する連結部が 配設されていないので、脚部を厚く形成しなければならないから、咬合子全体が 分厚くなり体裁が悪いこと、さらにスライダーガイド片が存在しないので、スラ イダーの摺動性が悪いことである。
【0007】 この考案は、上述の問題点を解消するため考案されたもので、この考案の隠し スライドファスナーの咬合子は、噛合部を大きく形成して噛合強度を高め、かつ ファスナーチェンの折曲も円滑に行え、しかも咬合子が分厚くならず、横引き強 度が高く、体裁のよい隠しスライドファスナーの咬合子を提供することが目的で ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、この考案の隠しスライドファスナーの咬合子は、 断面が略U字形を呈し、その一方に噛合部2、他方に脚部3をそれぞれ設けた咬 合子1であって、噛合部2は上段4と下段5とで形状が異なっており、その境界 に咬合子1の幅に相当する係合面6が形成され、上段4の先端部分は切欠されて テープ折返端面10と合致するよう形成され、噛合部2の下段5の厚みを咬合子 主体1’の半分とし、テープ装着溝11を上向の斜状を呈するように形成し、こ の斜状の装着溝11の一部に噛合部2と脚部3とを連結する連結部13を架設す るとともに、脚部3の先端を上方に突出するようにスライダーガイド片14を突 設した隠しスライドファスナー用咬合子を主な構成としている。
【0009】 さらに、咬合子1の脚部3の先端に配設した、上方に突出するスライダーガイ ド片14の外壁面15を、咬合子1の中心に向って僅かに傾斜するように形成し た隠しスライドファスナー用咬合子である。
【0010】
【作用】
この考案における隠しスライドファスナーの咬合子は、以上説明したとおりの 構成であり、たとえば合成樹脂を射出成形して、合成樹脂製の咬合子1をファス ナーテープ7の一側縁に装着したスライドファスナーであり、図1に示すように スライダー17をファスナーチェン16の閉鎖方向に摺動させると、左右の咬合 子1における噛合部2下段5の膨大状の頭部9が互いに噛合し、かつ上下方向の 変動は係合面6によって規制されるので、噛合は確実に行われてファスナーチェ ン16は閉鎖し、表面からは咬合子1を見ることができない。
【0011】 閉鎖状態のファスナーチェン16にあっては、左右の咬合子1の噛合部2上段 4の壁面8は、図1に示すように噛合することなく対向するのみで、壁面8は拘 束されないから、ファスナーチェン16の長手方向に対して傾倒することが可能 である。なおファスナーチェン16を開口させるには、スライダー17を逆方向 に摺動させれば、噛合部2の下段5の噛合状態を解除し、ファスナーチェン16 は開口する。
【0012】
【実施例】
この考案の隠しスライドファスナー用咬合子は、断面が略U字形を呈し、一方 の先端部分に噛合部2が形成され、他方には脚部3が形成された咬合子1であっ て、噛合部2は上段4と下段5とから形成され、しかも上段4と下段5とでは形 状が異なり、さらに上段4と下段5との境界には咬合子1の幅に等しい係合面6 が形成され、上段4の先端部分は切欠されてテープ折返端面10に合致するよう に壁面8が立設されている。
【0013】 さらに、咬合子1における噛合部2下段5の大きさは、咬合子主体1’の厚さ の半分の大きさとし、先端部に形成された頭部9は、横方向に膨出した膨大状を 呈しており、そして括れた基部両側には上段4の下面に形成されている係合面6 が存在している。
【0014】 次に、咬合子1にファスナーテープ7を装着するためのテープ装着溝11は、 咬合子主体1’の中央にファスナーテープ7のビード用のビード溝12が設けら れ、このビード溝12から斜め上方に向ってテープ装着溝11が形成され、さら にテープ装着溝11の略中央には噛合部2と脚部3とを連結する連結部13が架 設されている。
【0015】 この連結部13は、ファスナーテープ7のビードに沿った縁部個所にあらかじ め孔部を穿設し、そして射出成形手段あるいはダイキャスト手段により、テープ 7に穿設した孔部を通じて、噛合部2と脚部3とに一体的に連接され形成されて いる。
【0016】 咬合子1の脚部3先端には、上向きのスライダーガイド片14が突設され、ス ライダー17の摺動を円滑に行えるように形成している。そしてガイド片14の 外壁面15は咬合子1の中心に向って僅かに傾斜するように形成し、ファスナー テープ7が装着され咬合子1が噛合した際には、ファスナーテープ7の折返端面 10の基部10’が接触し、分岐点10''においては多少ファスナーテープ7間 に余裕をもって、左右両側に折曲げられるように形成されている。
【0017】
【考案の効果】
この考案の隠しスライドファスナー用咬合子は、上記のとおりの構成であり、 この構成によって下記の効果を奏する。
【0018】 この考案の隠しスライドファスナー用咬合子は、咬合子1における噛合部2は 上段4と下段5との形状を異ならしめ、その境界に咬合子1の幅に相当する係合 面6を形成したことにとって、左右の咬合子1の噛合を確実に行え、かつ上下方 向の変動も充分に規制することができる効果がある。しかも上段4の先端部分を 切欠してテープ折返端面10に合致させたので、噛合部2上段4は単に対向する のみであるから、ファスナーチェン16をファスナーテープ7側に折曲させると きは、従来品のように硬直することがなく、きわめて容易に折曲操作が行える利 点がある。
【0019】 さらに、テープ装着溝11を上向の斜状に形成したので、テープ装着溝11を 水平溝状のものより長くすることができ、従って幅寸法の大きい連結部13を架 設することができるから、噛合部2と脚部3とを強固に連結でき、ファスナーチ ェン16の横引き強度を高める利点があり、また噛合部2下段5を大きく形成す ることもできるので、噛合強度を高める効果があるばかりでなく、脚部3を薄く 形成できるから咬合子1自体を薄く体裁のよいものに仕上げることもできる効果 がある。
【0020】 最後に咬合子1の脚部3先端にスライダーガイド片14を突設し、かつ外壁面 15を僅かに傾斜させることによって、スライダー17の摺動性を良くし、しか も左右のファスナーテープ7の分岐点10''において、左右の引張りに対し余裕 があるので、ファスナーチェン16を使用製品に装着する作業がきわめて容易に 行える利点があるなど、この考案の効果はきわめて顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2に示した隠しスライドファスナーチェンに
おけるA−A線断面図である。
【図2】隠しスライドファスナーチェンの背面図であ
る。
【図3】隠しスライドファスナー用咬合子の斜視図であ
る。
【図4】隠しスライドファスナー用咬合子の背面図であ
る。
【図5】隠しスライドファスナー用咬合子の横断面図で
ある。
【符号の説明】
1 咬合子 1' 咬合子主体 2 噛合部 3 脚部 4 上段(噛合部) 5 下段(噛合部) 6 係合面 7 ファスナーテープ 10 折返端面(テープ) 11 装着溝(テープ) 13 連結部 14 ガイド片 15 外壁面

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面略U字形で、一方に噛合部2、他方
    に脚部3を設けた咬合子1において、噛合部2は上段4
    と下段5との形状を異ならしめ、その境界に咬合子1の
    幅に相当する係合面6を形成し、上段4の先端部分を切
    欠してテープ折返端面10に合致させ、噛合部2下段5
    の厚みを咬合子主体1’の半分とし、テープ装着溝11
    を上向の斜状に形成し、該溝11の一部に噛合部2と脚
    部3とを連結する連結部13を架設し、脚部3先端にス
    ライダーガイド片14を突設したことを特徴とする隠し
    スライドファスナー用咬合子。
  2. 【請求項2】 咬合子1の脚部3先端に配設したスライ
    ダーガイド片14の外壁面15を、咬合子1の中心に向
    って僅かに傾斜するように形成した請求項1記載の隠し
    スライドファスナー用咬合子。
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