JPH0671983B2 - 巻線装置 - Google Patents

巻線装置

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JPH0671983B2
JPH0671983B2 JP27330585A JP27330585A JPH0671983B2 JP H0671983 B2 JPH0671983 B2 JP H0671983B2 JP 27330585 A JP27330585 A JP 27330585A JP 27330585 A JP27330585 A JP 27330585A JP H0671983 B2 JPH0671983 B2 JP H0671983B2
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wire rod
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rotating
wire
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隆 喜田
憲治 市川
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は,例えばトロイダルコイル製造のように,穴を
有するワークに,その穴を通して線材を巻付けることの
できる巻線装置に関する。
〔従来の技術〕
従来より,第11図に示すように,全周が閉じた穴を有す
るコア1に,その穴を通して電線2を巻付けたトロイダ
ルコイルが多く使用されている。このトロイダルコイル
製造に使用される従来のトロイダル巻線機械では,第12
図に示すように,リング状のコア(以下ワークという)
1の穴内に輪状のシャトル3を貫通させ,このシャトル
に電線等の線材2を貯蔵した後,シャトル3を矢印Aで
示す方向に回転させることにより,ワーク1に線材2を
巻付けている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし,かかる従来の方法では,ワーク1の穴内にシャ
トル3を通す必要があるため,ワークの穴径とシャトル
の断面積の関係,巻線に必要なテンションとシャトルの
剛性との関係等により,巻線できるワークと線材径の組
み合わせに制約があり,穴径の小さなワークに対する巻
線,或いは穴径に比して線径の太い線材による巻線等が
不可能である。なお,これらの制約に適合しないもの
は,専ら手先業に依存している。
本発明はかかる問題点に鑑みて為されたもので,シャト
ルを用いることなく,線材のみをワークの穴に通すこと
ができ,それにより従来のトロイダル巻線機械では巻線
が不可能であった種類のワークに対する線材の巻線をも
可能とする巻線装置を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成すべく為された本発明の巻線装置は,図
面の実施例に示すように,ワーク1を保持し,そのワー
クをワーク端面に平行な軸線(Y1−Y1,Y2−Y2)のまわ
りに回転させ,且つワーク円周方向にも回転させるワー
ク保持回転装置(5,5)と,該ワーク保持回転装置に保
持されたワークの穴に通した線材2の先端を把持し,ワ
ークから離れる方向に直線状に移動可能な線材引張り装
置8と,該線材引張り装置とワークとの間に張った線材
2を把持し,線材先端を180度回転させてワークに向
け,その線材先端を前記ワークの穴に通すように,移動
可能な線材反転挿入装置7とを有することを特徴とする
ものである。
〔作用〕
線材引張り装置8はワーク1に一部を巻付けられた線材
先端を把持して引張り,線材に適当な張力を加えること
ができ,ワーク保持回転装置5は,線材先端を線材引張
り装置8に把持させた状態でワークをその端面に平行な
回転軸線のまわりに約180度回転させることにより,ワ
ーク外周面の半周に線材を巻付けることができる。従っ
て,ワークの回転中若しくは回転終了後,線材引張り装
置8が線材2を巻付けるに必要な張力に引張ることによ
り、線材2は所定の張力でワークに巻付けられる。線材
反転挿入装置7は,ワーク1と線材引張り装置8との間
に張られている線材2を把持し,線材引張り装置8が線
材の把持を解除した後,その位置で,或いはワーク方向
に移動しながら若しくは移動した後,線材先端を約180
度回転させてワークに向けることができる。この状態
で,更にワークに向かって移動することにより,線材先
端はワーク1の穴に通される。この時,ワーク近傍に待
機している線材引張り装置8がワーク1の穴に通した線
材先端を把持して引張ることによりワーク内周面の半径
に線材2が巻付けられる。次いで,この状態で,或いは
線材張力が所定の張力になる前に,ワーク保持回転装置
が再びワークを約180度回転させることにより,線材が
ワーク外周面の半周に巻付けられる。以下,同様の操作
を繰り返すことにより,ワーク1に対して線材2が巻付
けられる。なお,この際,ワーク保持回転装置が,ワー
クをその回転軸線のまわりに回転させるのみならず,ワ
ークを円周方向にも回転させるので,ワークに対する線
材の巻付位置が円周方向に少しずつ移動し,ワーク円周
に沿って線材が良好に巻付けられる。
〔実施例〕
以下,図面に示す本発明の好適な実施例を説明する。第
1図は,本発明の第一実施例の巻線装置を示す平面図で
ある。同図において,本実施例の巻線装置は大別する
と,基準線X−Xをはさんで対向配置された一対のワー
ク保持回転具5,5からなるワーク保持回転装置と、基準
線X−Xに平行に設けられたスライドレール6,6と,こ
のスライドレールに移動可能に保持された線材反転挿入
装置7と,このスライドレール6,6に移動可能に保持さ
れ,ワーク保持回転具5,5の両側に配置された一対の線
材引張り装置8とからなる。
各ワーク保持回転具5は,第2図,第3図に示すよう
に,ワーク1が基準線X−X上に位置するように,ワー
ク1の端面をはさんで保持する一対のワーク保持爪5a
と,このワーク保持爪5aを開閉させるエアシリンダ5b
と,ワーク保持爪5aをエアシリンダ5bに取付けるブラケ
ット5cと,エアシリンダ5bを先端に保持した回転軸5d
と,この回転軸5dを軸受5eを介して回転可能に保持する
可動フレーム5fと,回転軸5fの後端に連結されたモー
タ,ロータリーアクチュエータ等の回転駆動源5g等を有
しており,回転軌道源5gには回転軸5fを180度ずつ割出
し回転させる制御装置(図示せず)が設けられている。
従って,ワーク1はワーク端面が回転軸5dの中心線Y1
Y1,Y2−Y2に平行になるよう保持され,且つ中心線Y1−Y
1,Y2−Y2のまわりに180度ずつ割出し回転可能である。
以下,この回転軸5dの中心線Y1−Y1,Y2−Y2をワーク回
転軸線と称する。可動フレーム5fは,基準線X−Xに直
角な取付面を備えた固定フレーム5hに固定ねじ5iにより
固定される。この固定フレーム5hには第3図から良くわ
かるように,可動フレーム5fに面する側に基準線Xを中
心とする円弧状のガイドキー5jを有すると共に固定ねじ
5hを通す円弧状の溝5lを有しており,一方,可動フレー
ム5fはガイドキー5jを通す円弧状の溝5kを有している。
かくして,可動フレーム5fは固定ね5iを弛めることによ
り,基準線Xを中心として旋回可能であり,ワーク回転
軸線Y1−Y1,Y2−Y2を基準線Xを中心として回転させる
ことが可能である。通常,基準線X−Xの左右に配置さ
れる一対のワーク保持回転具5,5のワーク回転軸Y1−Y1,
Y2−Y2は,第2図に示す平面では互いに一直線状をなし
基準線X−Xに直角であるが,第3図に示すように正面
から見た場合には,互いに微小な角度θだけ傾斜させて
ある。
線材反転挿入装置7は,第4図に示すように,スライド
レール6,6に直線軸受7aを介して保持されたフレーム7b
と,基準線X−X(第1図参照)に直角な軸線Z−Zを
中心として回転可能な回転フレーム7cを有する。この回
転フレーム7cにはブラケット7dを介して一対の線材保持
爪7eが保持され且つこの保持爪7eをリンク7fを介して開
閉するエアシリンダ7gも保持される。更に,エアシリン
ダ7gにはフレーム7bに保持された回転駆動源7hの駆動軸
が接続される。この回転駆動源7hにはその駆動軸を180
度割出し回転させる制御装置(図示せず)が設けられて
いる。かくして,回転駆動源7hにより回転フレーム7c及
びそれに保持された線材保持爪7e等が軸線Z−Zを中心
として180度ずつ割出し回転可能である。この線材反転
装置装置7は線材保持爪7eを広げた状態で,ワーク保持
回転具5のワーク保持爪5a及びそれに保持されたワーク
の下方を通り抜けることができるような寸法に形成され
ている。更に,線材反転挿入装置7にはこれをスライド
レール6に沿って走行させるための適当な駆動手段(図
示せず)が連結されている。
一対の線材引張り装置8はワーク保持回転具5をはさん
で対向して配置されており,その構造は同一である。こ
の線材引張り装置8は第51図に示すように,スライドレ
ール6に直線軸受を介して保持されたスライドフレーム
8aを有する。このスライドフレーム8a上にはスライドレ
ール6と平行なガイドレール8bが設けられ,その上に
は,直線運動軸受8cを介してエアシリンダ8dが設けられ
る。このエアシリンダ8dの先端(ワーク保持回転具5に
面する側)にはブラケット8eによって一対の線材保持爪
8fが設けられ,エアシリンダ8dによって開閉させる構成
となっている。更に,ブラケット8eとスライドフレーム
8aの後端との間には引張りスプリンタ8gが掛けられてお
り,保持爪8fを常時第5図の左方向(ワーク保持回転具
5とは反対方向)に引張っている。スライドフレーム8a
にもこれをスライドレール6に沿って走行させるための
適当な駆動手段(図示せず)が接続されている。
次に,上記装置による巻線動作を第6図を参照して説明
する。なお,以下の動作は一部を除いて制御装置(図示
せず)により自動的に行われる。
(1) 第6図(a)に示すように,ワーク1に線材2
を2〜3回巻いた状態で,一方のワーク保持回転具5ワ
ーク保持爪5aに保持させ,線材1の先端を線材引張り装
置8の線材保持爪8fに把持させる。この状態で線材引張
り装置8のスライドフレーム8a(第5図参照)をワーク
1から離れる方向に移動し,線材2をつかんだ線材保持
爪8fが線材2の張力によって移動を停止した後も引張り
スプリング8gを引き伸ばしながら更に移動する。スプリ
ング8gの引き伸ばし量が所定の線材張力に相当する量と
なった時点でスライドフレーム8aは停止する。かくし
て,線材2には所定の張力が加えられたこととなる。
(2) 次に,線材2に張力をかけた状態でワーク保持
回転具5の回転駆動源5g(第2図参照)が作動し,ワー
ク1を保持したワーク保持爪5aを180度割出し回転させ
る。この回転により,第6図(b)に示すように,線材
2が所定の張力でワーク1の外周面に半周だけ巻付けら
れる。
なお,線材引張り装置8が線材2に所定の張力を加える
前に,ワーク1の約180度の割出し回転を行い,その
後,線材引張り装置8により線材2に所定の張力を加え
てもよい。
(3) 次に,線材反転挿入装置7が線材2を引張って
いる線材引張り装置8の近傍に移動し,エアシリンダ7g
が作動して,線材保持爪7eで線材2を把持させる。次
に,第6図(c)に示すように,線材引張り装置8の線
材保持爪が開いて線材2を離すと,線材反転挿入装置7
がその位置で,或いはワーク1方向に移動しながら若し
くは移動後,回転駆動源7hが作動して線材保持爪7eを18
0度割出し回転させる。この回転により,線材2の先端2
aがワーク1の方向を向くこととなる。
(4) その状態で第6図(d)に示すように,線材反
転挿入装置7がワーク1の方向に移動し,線材2の先端
をワーク1の穴に通す。ワーク1の穴に通した線材先端
2Aは,ワーク近傍に待機していた他方の線材引張り装置
8の線材保持爪8fで把持され,その後,線材反転挿入装
置7による線材2の把持は解除される。
(5) 線材2の先端を把持した線材引張り装置8はワ
ーク1から離れる方向に移動し,(1)で説明したと同
様に所定の張力を線材2にかける状態で停止する。この
動作により,線材2はワーク1の内周面に半周だけ巻付
けられる(第6図(e)参照)。
(6) 次に,第6図(e)に示すように,ワーク1を
他方のワーク保持回転具5のワーク保持爪5aが保持し,
今まで保持していたワーク保持爪5aは開いてワーク1を
離す。
(6) 次いで,ワークを保持した保持爪5aが,(2)
で説明した場合と同方向に,180度割出し回転し,線材2
をワーク外周面に半周だけ巻付ける。この時,第3図か
ら良くわかるように,一対のワーク保持回転具5,5のワ
ーク回転軸線Y1−Y1,Y2−Y2は,適当な角度θだけ傾斜
しているので,ワーク1を一方のワーク保持爪5aで180
度割出し回転させ,次に他方のワーク保持爪5aで180度
割出し回転させることにより,全体としてワーク1が1
回転した時には,そのワークは円周方向に適当な量だけ
回転しており,従ってワークに巻付けられる線材2が同
じ位置に重なることはなく,適当なピッチで巻付けられ
ることとなる。この時の線材巻付ピッチは傾斜角θで定
まるので,この角度θを調整することにより,任意のピ
ッチを得ることができる。
(7) ワーク保持爪5aがワーク1を回転させている間
に,先にワーク1の右側に位置していた線材反転挿入装
置7がワーク1の下方を通り抜けてワークの左方に移動
する。次に,この線材反転挿入装置7の線材保持爪7eが
第6図(f)に示すように,ワーク1と線材引張り装置
8の線材保持爪8f間に掛かっている線材2を把持し,線
材引張り装置8の線材保持爪8fが線材2を離すと,その
位置で或いはワーク方向に移動しながら若しくは移動
後,180度割出し回転して,第6図(g)に示すように線
材2の先端2Aをワーク1に向ける。
(8) 次に線材反転挿入装置7が線材2を保持した状
態でワーク1に向かって移動し,線材2の先端2Aをワー
ク1の穴に通し,その位置に待機していた線材引張り装
置8の線材保持爪8fが線材先端2Aを把持する(第6図
(h)参照)。その後,線材引張り装置8のスライドフ
レーム8aがワーク1から離れる方向に即ち右方向に移動
し,線材2に所定の張力をかける。また,これと並行し
て,ワーク1を今まで保持していなかった側のワーク保
持回転具5のワーク保持爪5aがワークを保持し,他方の
ワーク保持回転具5のワーク保持爪5aはワーク1を離
す。この状態が第6図(a)に示す状態である。
(9) 以下,上記動作を繰り返すことにより,ワーク
1に適当なピッチで線材2が巻付けられ,第11図に示す
トロイダルコイルが製造される。
なお,本実施例では単一の線材反転挿入装置7が用いら
れ,ワーク保持回転具5の両側に移動するように構成し
ているが,この代わりにワーク保持回転具5の両側に線
材反転挿入装置7をそれぞれ設けてもよい。また,上記
実施例では線材2の線材反転挿入装置7と、線材引張り
装置8とをそれぞれ別個に移動可能に設けた構造とした
が,この代わりに両者を一緒に移動させる構成とするこ
とも可能である。
第7図はその場合の実施例を示すものであり,第1図の
実施例における線材反転挿入装置7及び一対の線材引張
り装置8に代えて単一の線材引張り兼反転挿入装置9が
設けられている。この装置9は第8図に示すように,ス
ライドレール6に直線軸受を介して摺動可能に保持され
たスライドベース9aと,このスライドベース9aに回転可
能に保持されたターンテーブル9bと,ターンデーブル9b
を180度ずつ割出し回転させるモータ,ロータリーアク
チュエータ等の回転駆動源9cを有している。ターンテー
ブル9bには第4図に示す線材保持爪7e及びその開閉用の
エアシリンダ7gと同様な線材反転用保持爪9e及びエアシ
リンダ9gが保持されている。更に,ターンテーブル9bに
は,ターンテーブルの中心軸をはさんで線材反転用保持
爪9eに対向する位置に,昇降フレーム9h,その昇降フレ
ーム9h上のガイドレール9i,このガイドレール9iに直線
運動軸受を介して移動可能に保持されたエアシリンダ9
j,このエアシリンダーム9jにブラケット9kを介して保持
された線材引張り用保持爪9l,ブラケット9kと昇降フレ
ーム9hとの間に連結された引張りスプリング9m,この昇
降フレーム9hを昇降させるエアシリンダ9n等が配置され
る。この昇降フレーム9hは,引張り用保持爪9lがワーク
保持回転具5に保持されたワーク1と同じ高さになる上
昇位置(第8図に示す位置)及びそのワーク1の下方を
通過しうる降下位置(第9図に示す位置)とに昇降可能
である。
第7図の実施例においても,第1図の実施例と同様に,
一対のワーク保持回転具5,5が交互にワークを保持し,
且つワークをその円周方向に適当なピッチずつ送りなが
らワーク端面に平行なワーク回転軸線のまわりに180度
ずつ割出し回転させる。ワーク1が停止している間に,
第9図に示すように,線材引張り兼反転挿入装置9の線
材反転用保持爪9eが線材2をその先端2Aがワーク1を向
くように把持し,且つ他方の線材引張り用保持爪9lがそ
の降下位置にある状態で,スライドベース9aがワーク1
の方向に移動し,線材2の先端2Aをワーク1の穴に通
す。この際,線材引張り用保持爪9lは降下位置にあるの
で,ワーク1或いはワーク1を保持したワーク保持爪5a
に干渉することなくワーク1の下方を通り抜け,ワーク
1の左方に移動する。次いで,線材引張り用保持爪9lが
上昇し,第8図に示すように,線材2の先端2Aを把持す
る。次いで,線材反転用保持爪9eが開き,スライドベー
ス9aが第8図の左方向に移動して線材2を引張り,線材
2に所定の張力をかける。この状態で,或いはその前に
ワーク1が180度割出し回転して巻線が行われる。次い
で,線材反転用保持爪9eが線材2を把持し,スライドベ
ース9aがワーク1の方向に戻りながらターンテーブル9b
が180度割出し回転し,反転用保持爪9eで把持した線材
2の先端をワークに向ける。その後,引張り用保持爪9l
は線第2を離し,降下する。これによって,第9図の状
態と左右対称の状態となる。以下,同様の動作が繰り返
され,線材2がワーク1に対して左右に交互に移動し,
ワーク1は180度ずつの割出し回転し,巻線が行われ
る。
本実施例では,第1図の実施例に比べ,線材2を把持し
て引張る線材引張り装置8を1個省略できるので,装置
が簡単になり,且つ制御が容易になるという利点があ
る。
更に,上記実施例ではいずれもワーク1をつかんでその
ワーク端面に平行な軸線のまわりにワーク1を回転さ
せ,且つ円周方向にも少しずつ回転させるための装置と
して,一対のワーク保持回転具5,5を設けたが,これも
変更可能である。第10図はその変形例のワーク保持回転
装置10を示すものである。このワーク保持回転装置10
は,固定フレーム10aと,固定フレーム10aに回転可能に
保持された回転軸10bと,この回転軸10bを180度ずつ割
出し回転させる回転駆動源10cと,回転軸10bに保持され
た円弧状回転フレーム10dと,回転フレーム10dに移動可
能に保持された可動ブラケット10eと,可動ブラケット1
0eに保持されたワーク保持爪10f等からなる。この回転
フレーム10dは円弧状歯車10gを有し,一方可動ブラケッ
ト10eは歯車10gに噛み合う歯車10hとその駆動源10iを有
しており,従って,駆動源10iにより歯車10hが回転し
て,可動ブラケット10eを回転フレーム10dに沿って移動
させることができる。ここで,回転フレーム10dの湾曲
は,可動ブラケット10eを移動させた時,ワーク保持爪1
0fで保持したワーク1の中心Oが移動せず,ワーク1は
その中心Oのまわりに回転するように定められている。
また,回転軸10b及び回転フレーム10dは,その回転軸Y
−Yが,機械の基準線X(第1図参照)及び保持爪10f
に保持したワーク中心Oを通り,且つそのワークの穴が
基準線X上に位置するように定められる。なお,10jはワ
ーク保持爪10fでワークを固定するために使用する締付
ねじである。
上記構造のワーク保持回転装置10は第1図或いは第7図
の一対のワーク保持回転具5,5の代わりに使用される。
このワーク保持回転装置10を用いた巻線動作は次のよう
に行われる。即ち,ワーク1が静止している間に,ワー
ク1の穴に線材が通され,その線材が所定の張力で引っ
張られている間に或いはその前に,回転駆動源10cが180
度割出し回転し,ワーク1を軸線Y−Yの回りに180度
割出し回転させ,ワーク外周面に線材を巻き付ける。次
に,線材が反対側からワーク1の穴に通され,ワーク内
周面に線材が巻付けられる。その後,再び回転駆動源10
cによりワーク1が180度割出し回転させられ,同時に駆
動源10iが回転して,ワーク保持爪10fを円弧状の回転フ
レーム10dに沿ってわずかに移動させる。この移動によ
り,ワーク1はその円周方向にわずかに回転する。以
下,同様の操作を繰り返すことにより,ワーク1に所定
のピッチで線材が巻付けられる。本実施例では,ワーク
1として中央にバリア1aを備えたものに対する巻線が可
能となる。
なお,第10図に示すワーク保持回転装置10を用いる場合
には,ワーク1を持ち代える必要がないので,ワークを
180度ずつ間欠的に割出し回転させる必要はなく,ワー
ク1を連続的に回転させ,ワーク1が基準線X−Xに対
してほぼ直角になる状態の時に線材2を基準線X−X方
向に移動させてワーク1の穴に通すようにしてもよい。
上記実施例に示したワークはいずれも円形の外形を有し
且つ円形の穴を備えたリング状のものであるが,本発明
装置はこのようなリング状のワークに限らず,三角形,
四角形等の外形を有するもの,或いは三角形,四角形等
の穴を有するもの等,種々なワークに巻線可能である。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなように,本発明によれば,ワー
クの穴に、巻付けるべき線材のみを通し,従来のように
輪状シャトルを通さないので,穴径の小さいワークに対
しても,また,当径に対して比較的太い線材を用いて
も,巻線が可能である。しかも,ワークは定位置で回転
させるように構成したので,巻き付けるべき線材をその
先端を反転させながら直線状に往復動させることによ
り,ワークの穴に通すことができ,又線材を直線状に引
っ張ることにより,巻付に必要な張力を線材に加えるこ
とが可能であり,このため,ワークに線材を巻付けるに
必要な線材の動きが単純となり,線材の移動に必要な機
構が簡単となる。更に,線材を保持した部材は直線状に
移動するのみであるので,装置としては細長い構造とす
ることができ,設置スペースが小さくできる。また,線
材先端を1往復させる間に,ワークに対して2回の巻線
が行われるため,巻線時間が短い等の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第一実施例を示す巻線装置の平面図, 第2図はその巻線装置に使用するワーク保持回転具の平
面図, 第3図はそのワーク保持回転具を第1図のIII−III方向
に見た正面図, 第4図は上記巻線装置に使用する線材反転挿入装置を第
1図のIV−IV方向に見た断面図, 第5図は上記巻線装置に使用する線材引張り装置を第1
図のV−V方向に見た側面図, 第6図は上記巻線装置による巻線動作を説明する図, 第7図は本発明の他の実施例を示す巻線装置の平面図, 第8図はその巻線装置に使用する線材引張り兼反転挿入
装置を第7図のVIII−VIII方向に見た側面図, 第9図は上記線材引張り兼反転挿入装置により線材をワ
ークに通す状態を示す側面図, 第10図はワーク保持回転装置の変形例を示す側面図, 第11図はトロイダルコイルの1例を示す斜視図, 第12図は従来のトロイダルコイル巻線機械による巻線原
理を示す斜視図である。 1……ワーク,2……線材,5……ワーク保持回転具 5a……ワーク保持爪,5g……回転駆動源 6……スライドレール,7……線材反転挿入装置 7e……線材保持爪,7h……回転駆動源 8……線材引張り装置,8f……線材保持爪

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】穴を有するワークに,その穴を通して線材
    を巻付けるための巻線装置であって, ワークを保持し,そのワークをワーク端面に平行な軸線
    のまわりに回転させ,且つワーク円周方向にも回転させ
    るワーク保持回転装置と, 該ワーク保持回転装置に保持されたワークの穴に通した
    線材の先端を把持し,ワークから離れる方向に直線状に
    移動可能な線材引張り装置と, 該線材引張り装置とワークとの間に張った線材を把持
    し,線材先端を180度回転させてワークに向け,その線
    材先端を前記ワークの穴に通すように,移動可能な線材
    反転挿入装置とを有することを特徴とするリング状ワー
    クへの巻線装置。
  2. 【請求項2】前記線材引張り装置が,前記ワーク保持回
    転装置の両側に一対設けられていることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載の巻線装置。
  3. 【請求項3】前記線材引張り装置と,線材反転挿入装置
    とが,前記ワーク保持回転装置に保持されたワークの回
    転軸線に直交する基準線に平行な,直線状スライドレー
    ルに案内されていることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項又は第2項記載の巻線装置。
  4. 【請求項4】前記線材引張り装置と線材反転挿入装置と
    が,前記ワーク保持回転装置に保持されたワークの回転
    軸線に直交する基準線に平行に移動可能なスライドベー
    スに保持されていることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項又は第2項記載の巻線装置。
  5. 【請求項5】前記ワーク保持回転装置が,互いに対向し
    て配置された一対のワーク保持回転具からなり,各ワー
    ク保持回転具は,回転駆動源に連結された回転軸と,該
    回転軸に取付けられ,ワークをワーク端面が前記回転軸
    の中心線に平行になるように保持するワーク保持爪とを
    有し,前記一対のワーク保持回転具の回転軸は,その中
    心軸が互いに傾斜するように配置されていることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項から第4項のいずれか1項
    に記載の巻線装置。
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