JPH0671222A - バラストタンク用プリペイント厚鋼板 - Google Patents

バラストタンク用プリペイント厚鋼板

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Publication number
JPH0671222A
JPH0671222A JP25193492A JP25193492A JPH0671222A JP H0671222 A JPH0671222 A JP H0671222A JP 25193492 A JP25193492 A JP 25193492A JP 25193492 A JP25193492 A JP 25193492A JP H0671222 A JPH0671222 A JP H0671222A
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JP
Japan
Prior art keywords
steel plate
coating films
thick steel
coating
ballast tank
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP25193492A
Other languages
English (en)
Inventor
Chuichi Kato
忠一 加藤
Kotaro Yoshida
耕太郎 吉田
Kazuhiro Masuda
一広 増田
Hideya Makino
秀哉 牧野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Publication of JPH0671222A publication Critical patent/JPH0671222A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 二重殻タンカーのバラストタンク製造時の塗
装工程を省略するプリペイント鋼板を提供する。 【構成】 溶接部とその両側の溶接熱影響回避部とに、
溶接性ショッププライマー塗膜を5〜25ミクロン形成
し、その上にストリッパブルペイント塗膜を形成し、さ
らにその上にタールエポキシ系塗膜をあるいはエポキシ
系塗膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タンカー特に二重殻タ
ンカーのバラストタンクに使用されて、溶接組立加工後
の塗装工程を省略でき、かつ耐食性上、効果のあるバラ
ストタンク用プリペイント厚鋼板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】大型タンカーのバラストタンクは、海水
が入ると共に、密閉された空間となり、かつ温度が高く
なるので極めて激しい腐食を生じる。そのため、通常、
タールエポキシ塗装が施されている。したがって、タン
カーの建造は厚板にショッププライマーを塗装した後、
ブロックに溶接組立加工し、塗装工程に入る。塗装工程
は、まずショットブラストでショッププライマーや一部
の錆を剥離し清浄化した後、タールエポキシ塗料を吹き
付け塗装する。しかし、この塗装工程に後述するような
大きな課題があるので、出来得れば塗装工程を省略ある
いは簡略化できる技術が強く要望されている。これに対
し、従来技術はバラストタンクそのものの防食法即ち通
常の電気防食や、特公昭55−39626号公報に見ら
れるようなエレクトロコーティングを行うものや、特開
昭52−61095号公報に見られるような可とう性の
袋体を入れる等の技術のみであり、あらかじめ塗装され
た厚鋼板を用いて塗装工程を簡略化する発想に基づくも
のは全くない。ただあるのは、ショッププライマーをミ
ル塗装した厚板があるのみである。これは、造船所の保
有するショッププライマー塗装設備の能力不足から板幅
が大きいものを製鉄所で塗装するだけのものであり、当
然、ブロック組立加工後は剥離してしまうもので、塗装
工程省略を目的とするものではない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述の通り、タンカー
建造工程にはバラストタンクの塗装工程がある。この塗
装工程はショットブラスト工程、上塗り塗装工程ともバ
ラストタンクの構造が複雑であるため、全て手作業でや
らざるを得ないので極めて多くの労力を要する。一方、
海洋の油流出防止の為に、今後、大型タンカーは二重殻
構造が義務づけされるので、バラストタンクの塗装面積
は約3倍になるといわれている。そのため、タンカー建
造のコストダウン図るためには、塗装工程の改善が必要
である。さらに、塗装作業は必ずしもクリーンな環境で
はないので、塗装工が不足し、人的面でも大きな課題を
有している。本発明の目的は、バラストタンクの塗装工
程を大幅に簡略化し、上述の課題を一挙に解決すること
が可能なバラストタンク用プリペイント厚鋼板を提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るための本発明の要旨は、厚鋼板の片面ないし両面のバ
ラストタンク溶接組立時に溶接部になる部分およびその
両側の片側50mm以上150mm以下の幅の溶接熱影
響回避部とに、溶接性ショッププライマー塗膜を5〜2
5μm形成し、その上にストリッパブルペイント塗膜を
形成し、さらに厚鋼板の片面ないし両面全体にタールエ
ポキシ系塗膜あるいはエポキシ系塗膜を形成してなるこ
とを特徴とするバラストタンク用プリペイント厚鋼板で
ある。
【0005】
【実施例】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発明
者らは、塗装工程を簡略化するには、厚板製造ラインで
の塗装すなわちプリペイントの方法が最適と考えた。し
かし、この場合の最大のネックは、当然のことながら後
に溶接される際に、耐食性を確保するのに必要な400
μm程度の厚い塗膜が形成されていると溶接が不可能な
ことである。従来、このようなバラストタンク用プリペ
イント厚鋼板が全く開発使用されていないのは、この点
の技術的解決が不可能であったからである。
【0006】本発明者らは、溶接部に相当する部分を如
何に確保するかを種々検討した結果、下塗りとして剥離
性の塗膜即ちストリッパブルペイントの塗膜を形成し、
造船工程のしかるべき時点で、この塗膜を上塗りの耐食
性塗膜と一緒に剥離することによって溶接部を出現させ
ることで課題を解決した。この際、溶接部および溶接熱
影響を受け耐食性塗膜が損傷する恐れのある部分には、
あらかじめ通常の溶接性ショッププライマー塗膜を形成
しておくことが必要である。後者を本発明では、溶接熱
影響回避部と定義する。ストリッパブルペイントを剥離
した後、溶接までの錆発生を防ぐ必要があることと、ス
トリッパブルペイントの剥離性は鋼板よりもショッププ
ライマー塗装の方が良いので、加算効果が期待できる。
【0007】溶接性ショッププライマーおよびストリッ
パブルペイントは特に限定されず、通常のものでよい。
溶接性のショッププライマーは、溶接時に耐食性塗膜が
熱影響で損傷するのを防ぐために、溶接部のみならず、
その両側の溶接熱影響回避部、即ち片側幅50mm以上
150mm以下の部分に形成する必要がある。溶接性シ
ョッププライマー塗装部をこの様な範囲に設定するの
は、50mm以下では溶接熱の影響で200℃を超し耐
食性塗装に損傷が生じるためであり、150mmを超え
ると損傷はないものの、ロンジ間距離との関係でプリペ
イント割合が小さくなりすぎ経済性がなくなるためであ
る。
【0008】ショッププライマーの膜厚は、一次防錆性
を確保するためおよびストリッパブルペイントの剥離性
を確保するには、最低5μm必要であり、溶接性を損ね
ないことが併せて必要であるので、最大25μmとし
た。耐食性塗膜はバラストタンクとしての耐食性を担保
するものであり、従来から実績のあるタールエポキシあ
るいはエポキシ塗装を使用すればよい。また、その膜厚
は200〜400μm必要であり、メンテナンスフリー
化を果たすには、望ましくは400μm程度とする。溶
接後、上述の溶接部および溶接熱影響回避部は溶接性シ
ョッププライマーが残存しているだけであるので、通常
のショットブラスト処理で剥離し、その後耐食性塗膜の
タールエポキシあるいはエポキシ塗膜を200〜400
μm形成して耐食性を確保する。本発明のバラストタン
ク用プリペイント厚鋼板の製造は、厚板の表面をショッ
トブラストで清浄化した後、溶接性ショッププライマ
ー、ストリッパブルペイント塗装をいずれも刷毛塗りあ
るいは吹き付け塗装で行い、所定の温度で乾燥すればよ
い。
【0009】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に
説明する。図1は本発明の断面構成図であり、符号1は
厚鋼板、符号2は溶接性ショッププライマー塗膜、符号
3はストリッパブルペイント塗膜、符号4はタールエポ
キシ塗膜あるいはエポキシ塗膜で、符号5は溶接部、符
号6は溶接熱影響回避部である。造船用厚鋼板16t×
1,000×2,000mmに、表1に示す塗膜を形成
し、プリペイント試験鋼板を作成した。この試験鋼板を
用いて、溶接部の塗膜剥離性と溶接時の熱損傷程度およ
び耐食性を調べた。その結果を表2に示した。
【表1】
【表2】 性能評価方法 ・溶接部剥離性;塗装1週間後、板端からストリッパブ
ルペイント塗膜を手で剥離し、その際の剥離状態を肉眼
観察。 ・熱損傷程度;炭酸ガスサブマージアーク自動溶接で、
上記の剥離部に16t×300×2,000mmの厚鋼
板を溶接し、その際に生じる耐食性塗膜の損傷程度を肉
眼観察。 ・溶 接 性;上記の溶接後のビードを肉眼観察。 ・耐 食 性:ストリッパブルペイント塗膜を剥離し、
溶接部を出現させた後2ケ月屋内放置し、溶接部および
溶接熱影響回避部の錆発生状況を肉眼観察 同表から明らかなように、ショッププライマー膜厚が5
μm未満のものは溶接部の塗膜剥離性が悪いが、膜厚が
7μm,15μmである本発明鋼板1,2,4は剥離性
がよい。また、溶接部塗膜剥離後の耐食性も、ショップ
プライマー5μm未満の比較鋼板5は悪いが、本発明鋼
板1,2,4は完全に防錆していた。ショッププライマ
ー膜厚30μmである比較鋼板6は剥離性、耐食性とも
良いが、溶接時にブローホールが発生する。
【0010】溶接時の耐食性塗膜の熱損傷は、溶接熱影
響回避部を溶接部の片側40mm幅だけとした比較鋼板
3では損傷があったが、片側50mm以上とした本発明
1,2,4においては全く損傷はなく、バラストタンク
としての耐食性に問題がない。これらを総合的に評価す
ると総合評価の欄に示した結果になる。ここで、○はバ
ラストタンクの造船建造工程に必要な性能を全て満足
し、問題なく従来工程での使用が可能なことを示し、×
は実用に耐えないことを示している。
【0011】
【発明の効果】本発明によれば、厚鋼板製造工程におい
て表面に耐食性塗膜を形成し、溶接部に相当する部分は
溶接性ショッププライマー塗膜およびストリッパブルペ
イント塗膜を形成した後、剥離して容易に溶接部を出現
できるので、得られたバラストタンク用プリペイント厚
鋼板は、造船建造工程での大きな課題である塗装工程を
大幅に簡略化でき、従来工法に比べ大幅なコスト低減が
可能なばかりでなく、耐食性塗膜の品質管理が十分にで
きることからバラストタンクの耐久性向上も期待できる
工業的に優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバラストタンク用プリペイント厚鋼板
の断面図である。
【符号の説明】
1 厚鋼板 2 溶接性ショッププライマー塗膜 3 ストリッパブルペイント塗膜 4 耐食性塗膜(タールエポキシあるいはエポキシ) 5 溶接部 6 溶接熱影響回避部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牧野 秀哉 東京都千代田区大手町2丁目6番3号 新 日本製鐵株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚鋼板の片面ないし両面のバラストタン
    ク溶接組立時に溶接部になる部分およびその両側の片側
    50mm以上150mm以下の幅の溶接熱影響回避部と
    に、溶接性ショッププライマー塗膜を5〜25μm形成
    し、その上にストリッパブルペイント塗膜を形成し、さ
    らに厚鋼板の片面ないし両面全体にタールエポキシ系塗
    膜あるいはエポキシ系塗膜を形成してなることを特徴と
    するバラストタンク用プリペイント厚鋼板。
JP25193492A 1992-08-28 1992-08-28 バラストタンク用プリペイント厚鋼板 Withdrawn JPH0671222A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5699851A (en) * 1995-04-18 1997-12-23 Nippondenso Co., Ltd. Air conditioner for vehicles
WO1998034804A1 (fr) 1997-02-06 1998-08-13 Calsonic Corporation Mecanisme a volet pour conditionneur d'air d'automobile
US5893407A (en) * 1995-03-23 1999-04-13 Nippondenso Co., Ltd. Air conditioner
US5899262A (en) * 1995-03-23 1999-05-04 Nippondenso Co. Ltd. Air duct selector
US7779900B2 (en) 2003-03-07 2010-08-24 Denso Corporation Air conditioner for vehicle use

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Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19991102