JPH0671130B2 - プリプレグ - Google Patents

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JPH0671130B2
JPH0671130B2 JP11038288A JP11038288A JPH0671130B2 JP H0671130 B2 JPH0671130 B2 JP H0671130B2 JP 11038288 A JP11038288 A JP 11038288A JP 11038288 A JP11038288 A JP 11038288A JP H0671130 B2 JPH0671130 B2 JP H0671130B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は高温高湿下の電界中において絶縁抵抗の低下が
極めて小さいチップオンボード(以下「COB」と称す
る)用銅張積層板およびそのプリプレグに関する。
(従来技術) 近年、耐熱寸法安定性の優れた芳香族ポリアミド繊維を
基材とする銅張積層板が開発され高度の耐熱寸法安定性
を必要とする用途に用いられつつある。該基板はエポキ
シ樹脂などの配合ワニスを芳香族ポリアミド繊維からな
る織物や紙,不織布などに含浸乾燥させて得られるプリ
プレグを複数枚積層成形することによって製造される。
たとえば「芳香族ポリアミドを主成分とする不織布にエ
ポキシ樹脂およびゴム系樹脂からなる樹脂組成物を含浸
させた電気絶縁層を基材および/又はカバーレイに使用
したことを特徴とするフレキシブルプリント配線板」
(特開昭61-100446号公報)あるいは「厚さが0.025〜0.
5mmのアラミド繊維布基材に芳香族アミン硬化剤をアダ
クトしたエポキシ樹脂を含浸させて形成したフレキシブ
ルな基板と、同基板の片面もしくは両面に形成された金
属箔の配線層とを備えたことを特徴とするフレキシブル
配線基板」(特開昭62-283695号公報)などが開示され
ている。
しかるにこのようにして得られた基板において基板上に
形成された銀電極間に電界を与えると一定時間の経過
後、特に高温高湿下の電界中において銀のマイグレーシ
ョンが発生しこの結果絶縁抵抗が低下することがしばし
ば見いだされる。
この減少は吸湿性が大きくナトリウムや塩素を多く含有
する基材である芳香族ポリアミド繊維、およびナトリウ
ムや塩素を多く含有するマトリックスであるエポキシ樹
脂が相乗的に銀のマイグレーションを助長するために発
生するものと考えられ、特にCOBなどの高密度実装用途
では電極間絶縁抵抗が低下するために致命的欠陥とな
る。
(発明の目的) 本発明は芳香族ポリアミド繊維基材およびエポキシ樹脂
からなる銅張積層板において、上述した従来の欠点を克
服し、高温高湿下の電界中において銀のマイグレーショ
ンが発生せず絶縁抵抗の低下が極めて小さいCOB用銅張
積層板およびそのプリプレグを提供せんとするものであ
る。
(発明の構成) 即ち本発明は、 「(1)芳香族ポリアミド繊維基材にエポキシ樹脂組成
物を含浸させてなるプリプレグにおいて、 芳香族ポリアミド繊維基剤およびエポキシ樹脂が下記特
性を有することを特徴とするプリプレグ 平衡水分率≦3.0重量% 抽出ナトリウム≦80ppm 抽出塩素≦50ppm エポキシ樹脂組成物 含有ナトリウム≦5ppm 含有塩素≦600ppm (2)上記芳香族ポリアミド繊維基材に上記エポキシ樹
脂組成物を含浸させてなるプリプレグを所要枚数積層し
その表面へ銅箔を重ねて加圧加熱により一体に成形して
なる銅張積層板」 である。
ここに芳香族ポリアミド繊維とは下記反復単位(I)式
および/または(II)式からなるものである。
上記式中、Ar1,Ar2,Ar3は置換されたもしくは置換され
ない芳香環であって (但し、Xは−O−,−S−, −CH2−, 等)である。
Ar1,Ar2,Ar3の芳香環への置換基として炭素原糸数1〜
3のアルキル基,ハロゲン原子,フェニル基などがあ
る。上記反復単位(I)式において芳香族ポリアミド繊
維のうちAr1の15〜30モル%が であり、残りが である直線あるいは平行軸結合の芳香族残基(但し、芳
香族環に直接結合している水素原子の一部がハロゲン原
子,メチル基,メトキシ基等で置換されていてもよい)
で構成される共重合物を十分に延伸して高度に分子配向
させた高モジュラス全芳香族ポリアミド共重合体繊維お
よび/または該繊維を砕いてフィブリル化させた短繊維
が特に良好である。
本発明者らは芳香族ポリアミド繊維を基材とする基板の
欠点とされていた銀のマイグレーションの発生に関しそ
の原因について検討を行った結果、銀のマイグレーショ
ンはマトリックス樹脂であるエポキシ樹脂組成物の純度
だけをどれだけ向上させてもその発生を防止することは
不可能であり、まず基材である芳香族ポリアミド繊維自
身の平衡水分率,ナトリウム量および塩素量をそれぞれ
一定値以下に減少させ、さらにエポキシ樹脂組成物中の
ナトリウム量と塩素量とをそれぞれ一定値以下に低減さ
せることによる相乗効果によって初めて著しく軽減でき
ることを見出し本発明に到った。
すなわち本発明における芳香族ポリアミド繊維とは、従
来の芳香族ポリアミド繊維に比べ平衡水分率、残存ナト
リウム量および残存塩素量を低減せしめた繊維である。
芳香族ポリアミド繊維は一般に芳香族ジアミンと芳香族
ジカルボン酸クロライドとを重合反応させて得られるポ
リマーの溶液を湿式紡糸後、水洗乾燥および熱延伸して
得られる。芳香族ポリアミド繊維の平衡水分率はポリマ
ーの組成と物性および熱延伸時における延伸条件,熱処
理条件などを最適化することにより繊維構造をコントロ
ールして低下させることができる。重合溶液からポリマ
ーを単離して濃硫酸などの無機酸に溶解した溶液を製糸
して得られる芳香族ポリアミド繊維では無機酸を十分に
除去することが必要であるが、これは単純な水洗では困
難であるため水酸化ナトリウム水溶液による中和および
水洗を必要とする。しかしその結果ナトリウムの無機塩
を多量に残存させる。
本発明における芳香族ポリアミド繊維とは非プロトン系
アミド溶液中の重合によって得られるポリマーを単離す
ることなく重合溶液をそのまま湿式紡糸して得られる繊
維である。したがって濃硫酸などの無機塩を使用しない
ために、水酸化ナトリウムによる中和も必要なく、この
ためナトリウムの残存量は極めて少ない。本発明におけ
る芳香族ポリアミド繊維は、さらにナトリウムの残存量
を低下させるために高純度の原料を使用し、溶剤,凝固
液,油剤などの含有ナトリウムを極力低減させることに
より得られた繊維である。次に芳香族ポリアミド繊維中
に残存する塩素はその重合工程において副生する塩化水
素が主な要因であるが、これは水酸化カルシウムなどで
中和しておき、さらに十分水洗することによって除去す
ることができる。本発明における芳香族ポリアミド繊維
とは、高純度の原料を使用し、溶剤,凝固液,油剤など
の含有塩素を極力低減させるとともに重合溶液の中和度
を最適の範囲に保ち、かつ十分な濾過をした後に適正な
範囲のpH値に保たれた凝固液中で脱溶媒して繊維化する
ことにより、その残存量を著しく低減して得られた繊維
である。
本発明の芳香族ポリアミド繊維の単糸繊度は0.1〜10デ
ニールが好ましい。芳香族ポリアミド繊維は織物,不織
布,紙などのシート形態としての基材であってもよく、
また単にエポキシ樹脂中に分散されてなる短繊維形態と
しての基材であってもよい。不織布や紙などの形態にお
いて芳香族ポリアミド繊維は短繊維あるいはフィブリル
状パルプのいずれの形態でもよくまたこれらの任意の組
合せからなる混合物であってもよい。目的を損わない範
囲で他の繊維、たとえばガラス繊維,炭素繊維,ポリエ
ーテルケトン繊維,ポリエーテルエーテルケトン繊維,
ポリエーテルイミド繊維,ポリイミド繊維,全芳香族ポ
リエステル繊維,ポリフェニレンサルファイド繊維,セ
ラミック繊維などを混合してもよい。この場合の割合は
40重量%以下、好ましくは30重量%以下である。
平衡水分率は、JIS L1013化学繊維フィラメント糸試験
法に基づき20℃,65%RHにおける平衡状態での繊維の水
分率を測定した値である。なお測定に関しては繊維表面
の油剤や他の付着物からの影響を受けないよう予め50℃
のシクロヘキサンにて30分間洗浄した繊維を用いた。
抽出ナトリウムとは芳香族ポリアミド繊維約10gを純水1
00gへ浸漬し20時間煮沸した後の濾液について原子吸光
法により定量分析した絶対値を抽出前の芳香族ポリアミ
ド繊維の重量で除した値を言う。
抽出塩素とは芳香族ポリアミド繊維約10gを純水100gへ
浸漬し20時間煮沸した後の濾液に付いてイオンクロマト
グラフ法により定量分析した絶対値を抽出前の芳香族ポ
リアミド繊維の重量で除した値を言う。
芳香族ポリアミド繊維の平衡水分率が3.0重量%を越え
ると高温高湿電界中においては基板中のナトリウムや塩
素がイオン化しやすく基板表面上に形成された銀電極が
イオン化し水和物を形成しやすくなりこの結果、陽電極
に酸化銀が、また陰電極に銀が析出しいわゆる銀のマイ
グレーションが発生する。したがって平衡水分率は3.0
重量%以下、好ましくは2.0重量%以下が良好である。
抽出ナトリウムが純水煮沸20時間後で80ppmを越えると
高温高湿電界中においてはナトリウムイオンとして基板
中へのイオン化が促進され、上述の理由で銀のマイグレ
ーションが発生する。
芳香族ポリアミド繊維からの抽出塩素が純水煮沸20時間
後で50ppmを越えると高温高湿電界中においては同様に
塩素イオンとして基板中へイオン化する塩素量が増大す
る。これらの塩素量が増えるとナトリウムのイオン化を
加速し同時に水分の電離も助長される。また一部の塩素
イオンは銀イオンと結合し塩化銀を形成するごとく反応
するため銀のイオン化が促進される。この結果塩化銀が
水酸化銀さらには酸化銀となり陽電極付近に析出しいわ
ゆる移行減少が発生し絶縁不良を引き起こす。
即ち芳香族ポリアミド繊維を基材に用いたエポキシ樹脂
基板では、水分,ナトリウム,塩素がいずれも銀のマイ
グレーションに相関関係で相互に関与しており、従って
これらの定量値である平衡水分率,抽出ナトリウム,抽
出塩素がいずれも上述の各上限値以下であり、かつ、エ
ポキシ樹脂の含有ナトリウム量含有塩素量が後述の上限
値以下であるときにのみ高温高湿電界中においても耐銀
マイグレーション性を有しこれらの元素のいずれかでも
各上限値を越える場合は耐銀マイグレーション性は有し
ないのである。
エポキシ樹脂組成物中の含有ナトリウムおよび含有塩素
とは硬化する以前の樹脂,溶剤,硬化促進剤,滑剤,難
燃剤,安定剤,離型剤,メッキ活性剤,その他無機また
は有機の充填剤,フッ素系ポリマー微粒子,顔料,染
料,炭化カルシウムなど総てを含めた物質が含有するナ
トリウム,塩素の量を意味する。
含有ナトリウムとはエポキシ樹脂組成物の未硬化状態の
配合物(通常ワニス)を固形分で約2gルツボ中で灰化し
該灰化物を硝酸の30%水溶液10mlで加熱溶解した溶液に
純水を加えて50mlとし原子吸光法により定量分析した絶
対値を灰化前の重量で除した値をいう。
含有塩素とは前述の配合物の固形分約25gをメチルエチ
ルケトンに希釈溶解し固形分濃度50%に調整した溶液を
蛍光X線により定量分析した値を配合物中の固形分重量
で除した値を言う。
さらにエポキシ樹脂組成物(b)中の含有ナトリウムが
5ppmを越える場合、あるいは含有塩素が600ppmを越える
場合は基材としての芳香族ポリアミド繊維の種類にかか
わらず高温高湿電界中においては基板中へイオン化する
ナトリウムや塩素が増え水分の電離を助長することによ
り銀イオンの生成を加速する。この結果陽電極付近には
銀が析出しいわゆる銀のマイグレーションが発生し絶縁
不良を引き起こす。この場合芳香族ポリアミド繊維の平
衡水分率が3.0重量%を越えたり抽出ナトリウムが80ppm
を越えたり、抽出塩素が50ppmを越えたりする場合は一
層銀のマイグレーションは促進される。耐銀マイグレー
ション性を有するエポキシ樹脂組成物としてはその含有
ナトリウムが5ppm以下、望ましくは3ppm以下、また含有
塩素が600ppm以下、望ましくは400ppm以下が良好であ
る。
即ち本発明は、 平衡水分率≦3.0重量%, 抽出ナトリウム≦80ppm, 抽出塩素≦50ppm である芳香族ポリアミド繊維基材と 含有ナトリウム≦5ppm 含有塩素≦600ppm であるエポキシ樹脂組成物とを用いたプリプレグを用い
る場合においてのみ耐銀マイグレーション性を有する銅
張積層板を作ることができる。本発明におけるエポキシ
樹脂とは特に限定されないがビスフェノールAまたはハ
ロゲン化ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反
応により得られるジグリシジルエーテル(たとえば油化
シェルエポキシ(株)製エピコート828,1001,1002,100
3,1004,1005など、または5045,5046,5048,5049など)、
ビスフェノールAとアルキレンオキサイド酸またはアル
カリ触媒により反応させて得られる多価アルコールとエ
ピクロルヒドリンとの反応により得られるポリエーテル
型ポリグリシジルエーテル(例えば旭電化(株)製Ep-4
000など),フェノールノボラック型エポキシ(例えば
油化シェルエポキシ(株)製エピコート152,154な
ど)、オルソクレゾールノボラック型エポキシ(例えば
油化シェルエポキシ(株)製エピコート180S65など)等
の単独または混合物である。
エポキシ樹脂組成物中の硬化剤は特に限定されないが、
一般的なジシアンジアミド,耐熱性の得られる芳香族ポ
リアミン,フェノール樹脂などが良好である。
さらにエポキシ樹脂組成物中に硬化促進剤を併用するこ
ともできる。硬化促進剤としてはイミダゾール類,イミ
ダゾリン類またはトリフェニルホスフィンなどの3級ホ
スフィン類などが良好である。
本発明のプリプレグは通常の製造方法に従い、エポキシ
樹脂組成物に芳香族ポリアミド繊維基材を含浸させ乾燥
することにより製造することができる。さらに該プリプ
レグを所要枚数積層しその表面へ銅箔を重ねて加圧加熱
により一体硬化成形することにより銅張積層板を製造す
ることができる。
(作用効果) 本発明のプリプレグは基材である芳香族ポリアミド繊維
の平衡水分率が小さく、かつ抽出ナトリウム,抽出塩素
が極めて少なく、さらにマトリックスであるエポキシ樹
脂の含有ナトリウムおよび含有塩素が極めて少ないため
に、銅張積層板に成形すると銅箔エッチング後の基板自
体からの抽出ナトリウムイオンや抽出塩素イオンがいず
れも20ppm程度以下であり極めて微量である。このためC
OB用途においては高温高湿下における電界中でも基板中
における水分の電離やナトリウム,塩素のイオン化に伴
う銀マイグレーションがほとんど発生しない。このため
銀電極間絶縁抵抗の低下が極めて少ない。
(実施例) 以下実施例により本発明をさらに詳しく説明する。実施
例中で用いた測定法は下記の通りである。
〈銀電極間絶縁抵抗〉 銅箔をエッチング後の基板上に銀ペースト(デュポン社
製No.4929)を用いてスクリーン印刷により0.5mmの間隙
を有する電極を作成し、20℃,65%RHで96時間調湿後た
だちに500ボルトの直流電圧印加による絶縁抵抗を測定
した。さらに220℃で2分間のハンダリフローを行っ
た。次に該両電極間に90ボルトの直流電圧を印加しなが
ら121℃,2kg/cm2の条件でプレッシャークッカー試験を2
00時間実施した。基板を20℃,65%RHで96時間調湿後直
に500ボルトの直流電圧印加による絶縁抵抗を測定し
た。
〈銀のマイグレーション度〉 上述のプレッシャークッカー試験終了後直ちに光学顕微
鏡により銀電極間の表面状態を観察する。
実施例1〜6,比較例1〜7 純度の異なる種々のテレフタル酸クロライド100モル
%,パラフェニレンジアミン50モル%、3,4′−ジアミ
ノジフェニルエーテル50モル%を共重合させてなる全芳
香族ポリエーテルアミド(ポリパラフェニレン,3,4′−
ジアミノジフェニルエーテルテレフタルアミド)を湿式
紡糸し、さらに工程条件の変更により平衡水分率,抽出
ナトリウム,抽出塩素量の異なる単糸繊度が1.5デニー
ルの繊維を数種作成した。それらの内の一種の繊維で織
物を作成した。一方ポリパラフェニレンテレフタルアミ
ドからなる織物(ケブラー−49織物:単糸繊戸1.42デ
ニール)を用意した。これらの目付けはいずれも60g/
m2,厚みは約0.1mmであった。
一方上述の各種全芳香族ポリエーテルアミド繊維を3mm
長にカットしこれを水に分散させタッピー式角形抄紙機
を用いて秤量55g/m2の紙を抄紙し二枚の金属メッシュに
はさんで熱風乾燥機中で150℃で5分間の乾燥を行っ
た。次にエポキシ樹脂組成物として抽出ナトリウム量,
抽出塩素量の異なる数種の臭素化エピビス型エポキシ樹
脂,およびオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂
を用い、硬化剤としてジシアンジアミド、硬化促進剤と
して2−エチル−4−メチルイミダゾールをメチルエチ
ルケトン/メチルセロソルブの1/1混合溶媒に希釈して
固形分濃度60%に調整された純度のことなる数種類のワ
ニスを作成した。次に上述の紙状物に対しメッシュの両
面より上述のワニスの内最も高純度のワニスをスプレー
塗布し熱風乾燥機中で100℃で2分間さらに170℃で30分
間乾燥させた。付着樹脂量は約5重量%であった。次い
で表面温度190℃の金属ロールを有する一対の金属/弾
性ロールカレンダーを用い300Kg/cm,2m/分の条件で該紙
状物の熱圧加工を行った。
二種類の織物および各種紙状物に調整済みの数種のエポ
キシ樹脂組成物ワニスを含浸させ100℃で3分間の乾燥
を行いBステージのプリプレグを作成した。次に日鉱グ
ールドホイル(株)製JTC銅箔(1oz)2枚と該プリプレ
グ4枚とを積層しホットプレスにて170℃,50Kg/cm2の条
件で1時間プレスを行った。得られた銅張板をエッチン
グし純水にて十分洗浄の後80℃で1時間の熱風乾燥を行
った。該基板中エポキシ樹脂組成物(固形分)の体積比
率は約60%,厚みは0.4mmであった。
次に銀ペースト(デュポン社製4929)を該基板上にスク
リーン印刷により塗布し電極間距離0.5mmの銀電極を形
成させた。20℃,65%RHにおける銀電極間の絶縁抵抗を5
00ボルトの直流電圧を印加して測定したところ、全て1.
0×1015Ω以上の値を示した。該回路基板に220℃,2分の
ハンダリフローを施し121℃,2Kg/cm2のプレッシャーク
ッカー試験を電極に直流90ボルトの電圧を印加しながら
200時間行った。
プレッシャークッカー試験後の20℃,65%RHにおける電
極間絶縁抵抗を同様に測定し、さらにその表面状態を観
察して銀のマイグレーションの様子を評価した。実施例
1、比較例1,3,6の銀のマイグレーションの様子を第1
〜4図に示す。第1表にこれらのデータを示す。表中の
煮沸抽出とは純水煮沸20時間による抽出,高圧抽出とは
121℃,2Kg/cm2の純水中で6時間浸漬による抽出を表わ
す。この結果、全芳香族ポリエーテルアミド繊維を基材
として使用した基板の平衡水分率≦3.0重量%,純水煮
沸20時間後の抽出ナトリウム≦80ppm,純水煮沸20時間後
の抽出塩素≦50ppmであってエポキシ樹脂組成物が含有
ナトリウム≦5ppm,含有塩素≦600ppmの場合のみ銀のマ
イグレーションが発生せず銀電極間絶縁抵抗の低下が殆
どないことが判明した。これに対して、ポリパラフェニ
レンテレフタルアミド繊維を基材として用いた場合は銀
のマイグレーションが大きく、銀電極間絶縁抵抗の低下
が大きいことが判る。
【図面の簡単な説明】 第1図は実施例1の銀のマイグレーションを示す表面
図、 第2図は比較例3の銀のマイグレーションを示す表面
図、 第3図は比較例6の銀のマイグレーションを示す表面
図、 第4図は比較例1の銀のマイグレーションを示す表面図
である。 1……銀電極,2……基板表面,3……銀のマイグレーショ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族ポリアミド繊維基材にエポキシ樹脂
    組成物を含浸させてなるプリプレグにおいて、 芳香族ポリアミド繊維基剤およびエポキシ樹脂が下記特
    性を有することを特徴とするプリプレグ 平衡水分率≦3.0重量% 抽出ナトリウム≦80ppm 抽出塩素≦50ppm エポキシ樹脂組成物 含有ナトリウム≦5ppm 含有塩素≦600ppm
  2. 【請求項2】上記芳香族ポリアミド繊維基材に上記エポ
    キシ樹脂組成物を含浸させてなるプリプレグを所要枚数
    積層しその表面へ銅箔を重ねて加圧加熱により一体に成
    形してなる銅張積層板。
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