JPH067048A - 養液栽培装置および同養液栽培装置に用いる苗の育苗器 - Google Patents

養液栽培装置および同養液栽培装置に用いる苗の育苗器

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JPH067048A
JPH067048A JP4190218A JP19021892A JPH067048A JP H067048 A JPH067048 A JP H067048A JP 4190218 A JP4190218 A JP 4190218A JP 19021892 A JP19021892 A JP 19021892A JP H067048 A JPH067048 A JP H067048A
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nutrient solution
cultivation
culture
tanks
seedling raising
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Masaki Ueno
勝紀 上野
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 植物の栽培面積を容易に増減変更できる養液
栽培装置を提供する。 【構成】 複数の植込開口2を有する筒体たる栽培槽1
を養液供給管8が接続する養液供給接続リング7もしく
は養液供給管8が接続しない単なる接続リングで直列に
接続し、かつこの直列に接続する栽培槽1の組を複数並
列に配置し、各栽培槽1の植込開口2には所定の植物が
植え込まれ、これらの栽培槽の組に対しては養液FWが
間欠的に供給される。また栽培面積はこれら各栽培槽に
対する養液の供給を停止したり、或いはこの栽培槽をさ
らに接続したり、反対に一定数取り外すことにより容易
に調節することができるので、植物の栽培量に応じて栽
培面積を調節する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は養液を用いて植物を栽培
する装置およびこの栽培装置に用いる苗を生産するのに
効果的な育苗器に係り、特に栽培量や植物の成育段階に
応じて栽培面積を適宜調節することが可能な養液栽培装
置および同栽培装置に用いる育苗器に関する。
【0002】
【従来の技術】養液を用いた栽培は栽培対象植物の管理
が行い易く、かつ植物の成育も良好であることから、野
菜類や一部の花卉類、果物類等の商品作物の栽培を中心
に幅広く利用されている。商品作物の場合、栽培規模が
大きい方が一般的に経済上有利であるため上記商品作物
を養液栽培する場合においては、栽培設備(装置)全体
がかなり大きなものとなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く商品作物生
産用の養液栽培では一般に大型の設備を設置するが、作
物の種類や、時期によっては必ずしもこの様な大型の設
備が必要でない場合もある。特に商品作物の場合には季
節や温度等植物生理に基づく生産量の多寡の外に、市場
価格等の経済的要因によって生産量を調節する場合も少
なくない。このような場合、従来の大型の設備では少量
生産する際にも養液の循環系等設備の大半を稼働させね
ばならず、経済性は大きく低下する。
【0004】また、畑に野菜等の栽培対象植物の苗を植
え付けたり、或いはこれらの植物の種を直播きする場合
には、栽培対象植物の収穫時の大きさを考慮して苗の植
え付け間隔や種蒔き間隔を定めなければならない。この
点から例えばネギでは各畝の間隔を約30センチメート
ル程度空ける必要があり、キャベツでは一つの苗の周囲
に約50センチメートルの空間を以て植え付けられる必
要がある。即ちこのような方法では大きな面積を必要と
しない苗の段階や播種の段階においてはは有効利用され
ない空間が多く残されることになる。この点は養液栽培
装置を用いても同じであり、特に単位面積当たりの運転
費が高い養液栽培装置にあってはこのような未利用空間
部が多く生じることは経済的に非常に不利である。
【0005】更に、例えばカイワレ大根、ネギ苗等のよ
うに播種から一定の大きさの苗となるまでを養液により
栽培したり、或いは発芽した芽を養液栽培装置に植え込
み、一定の大きさの苗に成育させるまでを養液栽培装置
で行う場合がある。このような場合、播種または苗の植
え込みから収穫(養液栽培装置内からの苗の取出)まで
は比較的短期間であり、この植え込みまたは播種から収
穫までの作業を年間何回となく行うことになる。このよ
うな場合、養液栽培装置から収穫する際に、その収穫作
業が迅速に行えることが必要である。
【0006】現在使用されている養液栽培装置の大半は
発泡材等の多孔質材料に植物が植え込まれ、かつこの多
孔質材料部分を中心として養液供給系統から養液が供給
される構成となっており、植物の成育に従ってその根が
栽培装置の養液供給系統に侵入してくる。このためこの
植物を収穫する際に根が装置に引っ掛かる等して収穫作
業は必ずしも容易には行えない。特に前述の如く苗の状
態で収穫され、植え付け(播種)と収穫のローテーショ
ンが頻繁に繰り返される場合にあっては収穫に多くの労
力を必要とするのは養液栽培における大きな欠点とな
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の問題点に
鑑み、植物の栽培量や成育段階に対応して容易に栽培面
積を拡大または縮小でき、かつ植物の収穫作業も容易に
行えるよう構成された養液栽培装置および同栽培装置に
用いられる育苗器であって、栽培装置は栽培槽とこの栽
培槽に対して養液を供給する養液供給系統とから成り、
前記栽培槽は略筒体に形成され、栽培槽の両端部は他の
栽培槽と接続可能に構成されることにより複数の栽培槽
を直列に接続させ、またはこれらの栽培槽を並列させる
ことにより栽培装置全体の栽培面積を調節できるよう構
成された養液栽培装置である。
【0008】また本発明の他の構成は上記養液栽培装置
に植え込まれる苗を生産する育苗器であって、前記栽培
槽に対する植設を前提として、栽培槽の長手方向に収納
可能な長尺の育苗マットと、これらの育苗マットの各々
を仕切る仕切板と、これら育苗マットを収納する育苗容
器と、前記育苗マットと容器底面との間に介在配置され
るシートとから成ることを特徴とする。
【0009】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参考に具体的に
説明する。
【0010】先ず図1乃至図5は本発明の第1の実施例
を示す。図1乃至図3に示すものは養液栽培装置の本体
を成す栽培槽である。この栽培槽1はその基本形状は筒
体であり、全体が塩化ビニル等のプラスチックスまたは
これと同効の材料により形成されている。その全長は例
えば約4m程度、また直径は約14cm程度に形成され
ている。符号2は筒体の側壁に対して筒体軸心方向に開
口形成された植込開口である。この植込開口2は筒体た
る栽培槽1に対して連続的に形成されるのではなく本来
の筒状部分を残す連続部3を幾つか残すことにより一つ
の栽培槽1に対して複数個所(図示の場合は4個所)形
成される。この連続部3を残すことにより栽培槽1全体
の強度は保持され、後述するようにこの栽培槽1に植物
が植え込まれかつ、養液が供給されてもこれらの重量に
より栽培槽1が撓むことはない。
【0011】図3は栽培槽1の縦断面を部分的に示す
が、同図において4は養液パイプであって、例えば栽培
槽1を形成する筒体に比較してその径が約1/4程度の
小径のパイプを半割りしたものから形成されており、こ
の養液パイプ4は栽培槽1の底部に配置される(図4参
照)。また図3中符号5はキャップであって、栽培槽1
の端部に嵌挿されることにより栽培槽端部を密閉し、供
給された養液が外部に漏出しないようになっている。即
ち図1および図2に示される栽培槽1の両端にこのキャ
ップ5を装着し、この栽培槽1に対して養液を供給する
系統を接続すれば最小限の養液栽培装置を構成すること
が可能となる。
【0012】図6は上記栽培槽1が接続される状態と栽
培槽に養液を供給する養液供給系統とを示す。符号6お
よび7はその内径が栽培槽1の外径と略等しい筒体から
なる接続リングであって、符号6で示すものは単に隣接
する両栽培槽1を接続するだけの単純な筒体であり、ま
た符号7で示すものはこの筒体に対して養液の出入を行
う管(以下「養液供給管」と称する)8が接続した状態
の接続リングとして構成されている。なお以下符号7で
示す接続リングは養液供給接続リングと称することにす
る。このようにして接続リング6および養液供給接続リ
ング7により各栽培槽1は直列に接続されることが可能
であるが、単に直列に接続するのみでなく、これら直列
接続された栽培槽の組をさらに並列に配置することもも
とより可能である。図7(A)は直列に接続された栽培
槽1が更に並列に配置され、かつネギ等の栽培対象植物
が植え込まれている状態を示す。また同図(B)は並列
に接続された各栽培槽の養液供給系統を概念的に示して
いる(詳細は図6の説明として後述する)。
【0013】図6中、符号9は養液槽であって、内部に
は養液FWが貯留されており、かつ養液FWの供給汲み
上げ手段として養液供給ポンプ10(図示の場合は水中
ポンプ)が配置され、養液本管11側に養液FWを排出
供給するように構成されている。なお、図示の養液供給
系統では養液の戻り専用の管路は設けられておらず、水
中ポンプ10を停止することにより、栽培槽1側の養液
FWがその位置エネルギーにより自然に流れ戻るように
構成されている。但しこのように構成することは本発明
に必須の構成ではなく、戻り専用系統を設置することも
もとより可能である。以上の如く一つ、若しくは直列お
よび/又は並列に接続された複数の栽培槽と、これら栽
培槽に養液を供給する養液供給系統とにより本発明の養
液栽培装置が構成される。なお並列に接続された栽培槽
の場合、前記養液供給管8を例えばビニル管等可撓性を
有する管で形成しておけば各例の栽培槽はこの栽培槽を
支持する架台上で平行移動することが可能となる。例え
ば図7(B)の各架台上に各々4列配置された栽培槽1
のうち2つの列には苗が植え込まれ、他方の2列には収
穫直前の野菜が植え込まれている場合を例にとると、大
きな栽培空間を必要としない苗が植え込まれた栽培槽の
列は近接配置させ、その分余った空間部に収穫前の野菜
が植えてある栽培槽を十分な余裕をもって配置する等が
実施可能となる。即ち、このように各栽培槽の列を平行
移動可能に構成しておけば栽培対象植物の種類や成育状
態により各栽培槽の配置空間を自由に設定することがで
きる。
【0014】図8および図9は上記養液栽培装置に植え
込む苗を育てるための育苗器の構成を示す。図8におい
て、符号12は育苗マットであって、発泡スチロール、
ガラ繊維や各種鉱物質繊維等、含水性の高い材料から形
成されている。従来育苗マットは一本または少数本の苗
にそれぞれ分けるべく略正方形の小さなブロックに形成
されているが本発明の構成では前記栽培槽の植込開口の
長さに対応して長尺に形成される。即ち図1において栽
培槽1の各植込開口2の長さL1を約90cmとし、かつ
この植込開口2の各々にそれぞれ3個ずつの育苗マット
を配置することを前提とすると、各育苗マット12の全
長L2(図8参照)はその配置間隔も考慮して30cm
弱、好適には26〜28cmとする。
【0015】一方符号13は育苗箱であって、その底面
には小孔13aが多数形成されている。この育苗箱13
の底面にはビニール等、植物の根を通さない材料からな
るシート14が敷かれる。このシート14はその幅Wが
前記育苗箱底面の幅とほぼ等しくかつ全長は底面よりも
長く形成されており、シート14の3方の側縁は育苗箱
底面の側縁部とほぼ一致するように位置し、かつこの全
長が育苗箱全長よりも長く形成されることにより一端1
4aのみが育苗箱13の外部に露出するようにして配置
されている。このようにして育苗箱13に敷かれたシー
ト14上に前記育苗マット12がそれぞれ配置される。
この際各育苗マット12の間にはプラスチックス板等か
らなる仕切板15がそれぞれ介在配置される。このよう
にして育苗マット12と仕切板15とが育苗箱13内に
交互に充填配置されたならばこれら育苗マット12の各
々に対して播種を行い、更に播種が終了したならば種の
上に薄く礫をまいて礫槽を形成する。
【0016】図9は上述の状態を示し、符号16は播か
れた種を、また符号17はこの種16の上に層を成す礫
を示す。このようにして播種および礫層の形成が終了し
たならば礫層表面から軟らかくかつ万遍なく水をかけ
る。これにより播かれた種16は流出することなく十分
に水が与えらる。この場合余分な水は前記シート14と
育苗箱内部側面との隙間を経て育苗箱底面の小孔13a
から外部に流出するので、不要な水が滞留することによ
り発芽した苗の根が腐る等の心配もない。なお、播種後
の水やり方法として、前記方法の外、溜めてある水に対
し、育苗箱13の側壁を越えて水が侵入しない高さで育
苗箱13を漬け、所謂腰水方法によって水やりしてもよ
い。すなわちこの腰水により水は小孔13aを経てシー
ト14と育苗箱13の隙間から各育苗マット12に侵入
し、種16を流すことなく水やりができる。
【0017】以上の構成の育苗器により一定期間育てら
れることによって発芽しかつ所定の大きさとなった苗は
次に前記栽培装置に移植される。移植に先立って、シー
ト14のうち育苗箱13から突出している部分14aを
引くことにより、育苗個13内の各育苗マット12はシ
ート14の取り出しと共に一挙に育苗箱13外に取り出
されるので苗の取り出しはいたって簡単である。また前
記仕切板15により隣接する育苗マット12の根が隣の
育苗マットに進入することを防いでいるので、取り出さ
れた各育苗マットを相互に分離するのも極めて簡単であ
る。
【0018】図10および図5は苗の植え込み状態を示
す。先ず栽培槽1には予め所定量の礫17が充填されて
いる。先ずこの充填されている礫17を栽培槽1の円周
方向に一部移動させることにより栽培槽1の軸心方向に
沿って植え込み用の溝を形成し、この溝に苗P1(図示
の場合はネギ苗)を有する育苗マット12をそれぞれ配
置する。図10の構成では各植込開口2に対して3個の
育苗マット12が配置されるようになっている。育苗マ
ット12の配置が終了したならば周囲の礫17をもとに
戻し、図5の如く育苗マット12が礫槽の略中間に位置
するようにする。なおこの植え込みは単に礫17を育苗
マット12の周囲に配置するだけで作業を終了でき、極
めて簡単である。
【0019】各栽培槽1に対する植え込みが終了したな
らば以後は養液FWを植え込まれた苗P1に適宜供給す
ることによりこの苗を養液栽培する。具体的には、図6
および図7(B)に示す如く、養液槽9内の養液供給ポ
ンプ10対してはタイマ18が接続され、このタイマ1
8により養液供給ポンプ10が定期的に作動する。即
ち、養液供給ポンプ10が作動することにより養液槽9
内の養液FWは養液本管11および各養液供給管8を経
て各養液槽1の養液パイプ4内に進入する。進入した養
液FWは養液パイプ4と養液槽1の内壁面との間から礫
槽に流出し、この礫層を満たす(図5の符号WLはこの
礫層を満たした養液FWの最高水位を示す)。
【0020】一定時間経過後、前記タイマ18から出力
される停止信号により養液供給ポンプ10の作動は停止
する。これによりポンプの吐出圧はゼロとなるので、以
後は栽培槽1まで上昇した養液FWの位置エネルギーに
より自然に栽培槽1内の養液FWは養液槽9に戻る。養
液FWが戻っても一定時間の間は礫17および育苗マッ
ト12は養液FWを含むので根の部分には適当に養液が
確保されかつ通気可能な状態となる。即ち前記タイマ1
8を適切に設定することにより養液FWの供給とその戻
りが適当に行われ、苗P1は極めて順調に成育し効率的
な植物の栽培・生産が可能となる。
【0021】以上の養液供給操作を自動的に繰り返すこ
とにより栽培対象たる苗P1は成長し、所定の大きさに
なったならばこの苗若しくは成育した植物を収穫、即ち
養液栽培装置から取り出す。この場合、図4および図5
に示す如く養液経路を形成する養液パイプ4の壁面には
孔等が形成されていないため、この養液パイプ4に根が
絡みつくことはない。この結果栽培対象植物は容易に取
り出すことができる。また根が切れて礫中に残ることも
殆どないので、収穫作業が終了したならば直ちに次の植
え込み作業に入ることができ、かつこの植え込み作業も
前述の如く極めて容易であるから、特に成育期間が短
く、植え込みおよび収穫を頻繁に繰り返すものにあって
は本装置は非常に効果的である。
【0022】また各栽培槽1の設置本数によって対象植
物の栽培量を容易に調節できる訳であるが、各養液供給
管8に対しては弁8aをそれぞれ設けておけば、取り外
したりあるいは使用していない栽培槽に対しては養液供
給管8の弁8aを止めて養液の供給を停止することによ
り、同養液供給系統も栽培面積の拡張・縮小に直ちに対
応することができる。
【0023】図11は養液栽培装置における栽培槽の別
の実施例を示す。
【0024】符号20は栽培槽1内で養液パイプ4の上
部に一定の空間21を介して配置された植物支持板であ
る。この植物支持板20は栽培槽1を形成するパイプ材
料とは別に形成してもよいが、パイプ材を一部切り取る
ことにより植込開口2を形成した場合、切り取られたパ
イプ側壁部を栽培槽1内に配置することにより前記植物
支持板20とすることができる。図示の構成は切り取ら
れたパイプ材の側壁を植物支持板とした状態を示す。
【0025】植物支持板20には不織布等の養液を吸収
するシート状の材料(以下「吸水材」とする)22が敷
かれ、その両端縁部は植物支持板20と栽培槽1の内壁
面との間を経て前記空間部21内に進入している。更に
この栽培槽1に対しては袋状でかつビニル等の合成樹脂
からなる被覆体23が栽培槽1の軸心に沿って装着され
ている。またこの被覆体23には栽培槽1の植込開口2
aに対応する部分に開口23aが個々に形成されてい
る。なお、養液供給時には養液は植物支持板20の上部
にまで至るので、養液の保持性を中心に考えれば、前記
吸水材22の端部は必ずしも空間部21内に在る必要は
ない。
【0026】以上状態の栽培槽1に対し、被覆体23の
開口23aを介して苗P2がそれぞれ植え込まれる。即
ち図11の構成では吸水材22に対して苗P2の根が直
接接触するようにして植え込まれ、かつ吸水材22は前
述した方法により養液FWが定期的に供給されることよ
り常時湿潤な状態を保持し、根はこの吸水材22に沿っ
て伸長する。吸水材22に沿った伸長を行うことにより
根は植物支持板20下部の空間部21内に入り込む。こ
の部分は養液FWの供給が十分に行われかつ暗い湿潤な
空間であるため根の成育は非常に良好である。また栽培
槽1全体を被覆体23で覆っているため植込開口2から
の水分の蒸発も少なく、養液の供給頻度も少なくて済
む。
【0027】このようにして所定の大きさまで成育さ
せ、収穫時期となった際には植物P2を引き抜くことに
より植物P2は吸水材22と共に容易に栽培槽1から取
り出すことができる。なおこの場合、被覆体23は、開
口23を連通するようにして切り裂くことにより収穫に
先立って予め取り去っておく。
【0028】以上本発明に係る養液栽培装置における栽
培槽は何れも、塩化ビニルパイプ等の断面円形のパイプ
を細工することにより形成されているが、この構成に限
定するものではなく、例えば断面四角形等の筒体を用い
て栽培槽を形成することももとより可能である。
【0029】
【発明の効果】本発明は以上具体的に説明したように、
栽培槽を直列また並列に接続することにより構成され、
これら栽培槽に対する養液の供給を調節する等により容
易に栽培面積を変更できるので生産量や植物の成育段階
に応じて養液栽培システムを常時経済的に形成でき、効
率よく植物を養液栽培することが可能となる。
【0030】また苗の植え込みおよび栽培した植物の収
穫が極めて簡単に行えるため、特に植え込みから収穫ま
でが短期間でかつこのローテーションを頻繁に繰り返す
栽培の場合には特に効果的で、商品作物の生産にはとり
わけ効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る養液栽培装置に用いる栽培槽の側
面図である。
【図2】図1に示される栽培槽の平面図である。
【図3】図1および図2に示す栽培槽の縦断面部分図で
ある。
【図4】図3のA−A線による断面図である。
【図5】図3の構成に植物を植え込んだ状態を示し、図
10のC−C線に於ける断面に相当する図である。
【図6】直列された複数の栽培槽に対する養液の供給系
統を示す系統図である。
【図7】(A)は直列に接続された栽培槽の組が更に並
列に配置された状態を示す養液栽培装置の斜視部分図で
あり、(B)は並列に配置れた栽培槽に対する養液の供
給状態を示す養液供給系統図である。
【図8】育苗器の構成状態を示す斜視図である。
【図9】図8のB−B線による断面図である。
【図10】栽培槽に対し育苗器で成育させた苗を植え込
む状態を示す栽培槽の縦断面図である。
【図11】栽培槽の別の構成例を示す栽培槽の断面図で
ある。
【符号の説明】
1 栽培槽 2 植込開口 3 連続部 4 養液供給パイプ 6 接続リング 7 養液供給接続リング 8 養液供給管 9 養液槽 10 養液供給ポンプ 12 育苗マット 13 育苗箱 14 シート 15 仕切板 17 礫 P1 栽培対象植物 P2 栽培対象植物 23 被覆体 23a 被覆体開口

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1以上の栽培槽と、この栽培槽に養液を
    供給する養液供給系統とを有する装置であって、栽培槽
    は両端が他の栽培槽と直列に接続できるよう構成された
    筒体により形成され、この筒体にはその軸心方向に1以
    上の植込開口が形成され、かつ筒体内には養液を供給す
    る経路が同筒体の軸心方向に沿って形成され、この養液
    を供給する経路に対して前記養液供給系統が接続するよ
    う構成したことを特徴とする養液栽培装置。
  2. 【請求項2】 前記栽培槽は接続リング若しくは養液供
    給管が接続する養液供給接続リングにより直列に接続さ
    れ、かつこれら直列に接続された栽培槽の組が更に並列
    に接続されるよう構成したことを特徴とする請求項1記
    載の養液栽培装置。
  3. 【請求項3】 前記栽培槽は断面円形のパイプ材により
    形成され、このパイプ材の側壁を切断することにより植
    込開口が形成され、かつ切断された側壁面はこの植え込
    み開口底部に植物支持板として配置されることにより同
    植物支持板下部には空間部が形成され、植物支持板の上
    面には吸水材が配置され、植物はこの吸水材に対して直
    接植え込まれるよう構成したことを特徴とする請求項1
    または2記載の養液栽培装置。
  4. 【請求項4】 前記養液供給系統は栽培槽の養液供給経
    路に対して養液を間欠的に供給するよう構成され、養液
    の非供給時には養液は自己の位置エネルギーにより自動
    的に前記栽培槽内の養液供給経路から流出するよう構成
    したことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の
    養液栽培装置。
  5. 【請求項5】 底面に小孔が形成されている育苗箱と、
    この育苗箱の底面に敷くシートと、種が発芽成育するた
    めの育苗マットと、仕切板とからなり、隣接する育苗マ
    ットを仕切板で仕切るようにして育苗マットの各々が前
    記シート上に配置されるよう構成され、前記養液栽培装
    置への苗の植え込み時には同養液栽培装置の栽培槽に於
    ける植込開口を介して1乃至少数本の育苗マットが同栽
    培槽の軸心方向に配列されるよう構成したことを特徴と
    する養液栽培装置に用いる苗の育苗器。
  6. 【請求項6】 前記シートの一端は育苗箱外部に露出し
    ており、このシートの露出端を引くことにより育苗箱内
    の育苗マットを一挙に取り出せるよう構成したことを特
    徴とする請求項5記載の養液栽培装置に用いる苗の育苗
    器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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