JPH0670007B2 - ポリエステルプレポリマ−及びその製造方法 - Google Patents

ポリエステルプレポリマ−及びその製造方法

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JPH0670007B2
JPH0670007B2 JP59107914A JP10791484A JPH0670007B2 JP H0670007 B2 JPH0670007 B2 JP H0670007B2 JP 59107914 A JP59107914 A JP 59107914A JP 10791484 A JP10791484 A JP 10791484A JP H0670007 B2 JPH0670007 B2 JP H0670007B2
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【発明の詳細な説明】 本発明はラクタムのアニオンブロック共重合を行なうの
に有用なポリエステルプレポリマーに関する。
さらに詳しくは脂肪族ポリエステル部分とポリアミド部
分からなるポリエステルポリアミドブロック共重合体
を、ラクタムのアニオン重合により製造する際に有用な
ポリエステルプレポリマー及びその製造方法に関する。
ポリエステル重合体部分とポリラクタム重合体部分を含
有するポリエステルポリアミドブロック共重合体のアニ
オン重合触媒を用いたアニオン重合による製造方法につ
いては、特許公報54-40120号公報、米国特許3,862,26
2、同4,031,164、同4,034,015および同4,223,112などで
知られており、該ブロック共重合体はその優れた性質を
利用して織物繊維、フォーム、家具や自動車部品などの
用途に使用できることが示されている。前記特許の方法
では得られるポリエステルポリアミドブロック共重合体
が黄色に着色している。共重合体自体が黄色に着色して
いるので、無色の製品を得ることができないのみなら
ず、所望の色に着色したい場合においても、くすんだ色
のものしか得られない。
さらに前述の公知の発明ではスター状ポリエステルプレ
ポリマーを合成することができないことである。すなわ
ち、これらの製造方法では2官能のアシルラクタム化合
物を鎖延長剤兼活性化剤としてポリオール化合物と反応
させて合成した末端に活性基を有するプレポリマーを用
いているが、2官能のアシルラクタム化合物を鎖延長剤
として用いているため、該鎖延長剤と1分子中に3個以
上のヒドロキシ基を有するスター状ポリエステルを反応
させた場合、網目構造をつくり、目的とするスター状ポ
リエステルプレポリマーを合成することができない。
このことはこれらの方法では機械的強度の極めて高いス
ター状ブロック共重合体を製造することができない。
本発明物らは末端に高活性の官能基を有するポリエステ
ルプレポリマーを得るべく、鋭意研究した結果、2個以
上の末端に、N−(オキシカルボニル)ラクタム基を持
ったポリエステルプレポリマーを見い出し本発明に至っ
た。
すなわち、本発明は一般式 で表されるポリエステルプレポリマー (式中、R1は2〜6価かつ炭素数2〜6の炭化水素残
基、R2は炭素数2〜12の脂肪族炭化水素残基、pは2〜
6の整数、Eは下記式(II)又は(III)で表される脂
肪族ポリエステル残基。
R3、R4、R5は炭素数2〜8の炭化水素残基、n及びmは
(I)式中カルボニルラクタム基を除いた部分の数平均
分子量が500〜20,000となるように定まる値。)、及び 下記式(IV)で表される脂肪族ポリエステルと下記式
(V)で表されるN−クロロカルボニルラクタムを反応
させることを特徴とする、下記式(I)で表されるポリ
エステルプレポリマーの製造方法に関するものである。
(式中の記号等の意味は前記と同じ。) 本発明によれば、直鎖状ポリエステルプレポリマーはも
ちろんのことスター状ポリエステルプレポリマーをも合
成することができ、更にこれらのポリエステルプレポリ
マーを用いれば極めて着色の少ないポリエステルポリア
ミドブロック共重合体が得られるのである。
本発明方法において用いられる2個以上の末端にヒドロ
キシ基を有する脂肪族ポリエステルは一般式 R1E−OH) (式中、R1は2〜6価かつ炭素数2〜6の炭化水素残
基、Eは脂肪族ポリエステル、pは2〜6の整数を表
す。) で表わされる。脂肪族ポリエステル残基Eは 一般式 又は (上式中、R3、R4、R5は炭素数2〜8の炭化水素残基、n
及びmは(I)式中カルボニルラクタム基を除いた部分
の数平均分子量が500〜20,000となるように定まる
値。) で表される。
これら2個以上の末端にヒドロキシ基を有する脂肪族ポ
リエステルはラクトン又は置換基を有するラクトンを2
価以上のアルコール又はアミノ化合物又はそれらの金属
塩で開環重合するか、もしくはジカルボン酸の酸ハライ
ドと2価アルコールを2価アルコール小過剰で重縮合す
ることにより得られる。
R1はラクトンを開環重合する際の開始剤である2価以上
のアルコールもしくはアミノ化合物に起因する残基であ
る。
これらは、公知の刊行物に記載あり、例えば三枝武夫
著、開環重合(II)97〜131ページ(化学同人刊) P.W.Morgan,Condensation Polymers:By Interfacial an
d solution Methods,325〜393,(Interscience Publish
ers)に示される。
これら2個以上の末端にヒドロキシ基を有する脂肪族ポ
リエステルの種類としては ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリ(δ−バレロラクト
ン)、ポリ(β−プロピオラクトン)、ポリ(エチレン
アジペート)、ポリ(ブチレンアジペート)、ポリ(エ
チレンセバセート)、ポリ(ブチレンセバセート) 又はこれらの共重合体を挙げることができ、特に好まし
くはポリ(ε−カプロラクトン)である。
本発明で用いられる2個以上の末端にヒドロキシ基を有
する脂肪族ポリエステルとしては数平均分子量が好まし
くは300〜50000、特に好ましくは500〜20000のものが用
いられる。数平均分子量が300未満では最終的に得られ
るポリエステルポリアミドブロック共重合体に充分な機
械的特性特に耐衝撃強度が発現されず、数平均分子量が
50000を超えると脂肪族ポリエステルの末端ヒドロキシ
基濃度が低すぎるためアニオンブロック共重合が完結し
ないなどの不都合が起こるため好ましくない。
本発明方法で用いられるN−クロロカルボニルラクタム
としては一般式 (式中、R2は炭素数2〜12の脂肪族炭化水素残基) で表わされる化合物をあげることができ、好ましくはN
−クロロカルボニルカプロラクタム、N−クロロカルボ
ニルピロリディノンなどを挙げることができる。
N−クロロカルボニルラクタムは一般にラクチムエーテ
ルとホスゲンを第三級アミン存在下反応させたのち、塩
化水素ガスで処理することにより合成される。
(Die Makromolekulare Chemie 127,34-53(1969)) このようにして合成したN−クロロカルボニルラクタム
を精製する方法としては一段に公知の方法、例えば蒸留
による方法、及び多孔質吸着体により不純物を除く方法
などが用いられるが、好ましくは多孔質吸着体により不
純物を除く方法が用いられる。
その理由としては一般にN−クロロカルボニルラクタム
が加熱により分解する性質を有し、蒸留が困難なことが
挙げられる。たとえばN−クロロカルボニルプロラクタ
ムは107℃付近から加熱による分解をおこしはじめる
為、この分解をさけながら蒸留する為には蒸留釜の温度
を105℃以下におさえ、0.1mmHg程度の高真空下で蒸留し
なければならず、工業的な実施は困難である。
多孔質吸着体により不純物を除く方法において用いられ
る多孔質吸着体としては、好ましくは活性炭素が用いら
れる。これは活性炭素は木炭、木粉、素灰、ヤシ殻炭、
石炭、チャーなどを原料として製造されたもので、濁
り、色、においなどを除去する目的で使用される種類の
ものである。
活性炭素を用いN−クロロカルボニルラクタムの精製
は、N−クロロカルボニルラクタムの融点以上105℃以
下の温度で、粗N−クロロカルボニルラクタムに活性炭
素を加えて混合したのち活性炭素を分離するか、活性炭
素を充填したカラム中に粗N−クロロカルボニルラクタ
ムを通過させる方法により行なえる。
本発明のポリエステルプレポリマーを得るための反応、
すなわち2個以上の末端にヒドロキシ基を有する脂肪族
ポリエステルとN−クロロカルボニルラクタムの反応は
下式に示したように起こる。
このようなポリエステルプレポリマーがN−クロロカル
ボニルラクタムにより合成できる理由は、N−クロロカ
ルボニルラクタムの酸クロライド基とラクタム基のヒド
ロキシ基に対する反応性を比較した場合、酸クロライド
基のほうがはるかに反応しやすいためである。
2個以上の末端にヒドロキシ基を有する脂肪族ポリエス
テルとN−クロロカルボニルラクタムの反応における脂
肪族ポリエステルとN−クロロカルボニルラクタムの量
は好ましくは脂肪族ポリエステル中のヒドロキシ基1当
量に対し、N−クロロカルボニルラクタムが0.7当量以
上1.5当量以下であり、特に好ましくは0.9当量以上1.2
当量以下である。脂肪族ポリエステル中のヒドロキシ基
1当量に対してN−クロロカルボニルラクタムが0.7当
量未満ではラクタムのアニオン重合を行なう際、ラクタ
ムが重合しなかったり、もしくは重合時間が非常に長く
なるため好ましくなく、1.5当量を超えるとラクタムの
アニオン重合を行なう際、ラクタムのホモ重合体が多量
に生成し、物性上好ましくない。
2個以上の末端にヒドロキシ基を有する脂肪族ポリエス
テルとN−クロロカルボニルラクタムの反応における反
応温度は好ましくは0℃以上200℃以下であり、特に好
ましくは10℃以上160℃以下である。
上記反応温度が0℃未満では著じるしく反応速度が遅く
なり、200℃を超えると分解反応がおこるため好ましく
ない。
このポリエステルプレポリマーを得る反応は溶媒の存在
下または不存在下に行なうことができ、また脱塩酸剤の
存在下または不存在下に行なうことができる。この反応
に用いられる溶媒としては、塩化メチレン、クロロホル
ム、四塩化炭素、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ア
セトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ジメ
チルスルホキシド、ジメチルセロソルブ、ジグライム、
ベンゼン、トルエン、キシレン、二硫化炭素などをあげ
ることができ、脱塩酸剤としてはトリエチルアミン、ピ
リジン、ジメチルアニリン、ジエチルアニリンなどの第
三級アミン類をあげることができるが、経済的に好まし
くは溶媒および脱塩酸剤の不存在下で反応する方法であ
る。
またこのポリエステルプレポリマーを得る反応の末期に
有機金属化合物を触媒として添加すると、反応を完結さ
せるに効果があるので用いてもよい。
この有機金属化合物として好ましくはラクタムの金属
塩、例えばカプロラクタムマグネシウムクロライド、カ
プロラクタムマグネシウムブロマイド、カプロラクタム
マグネシウムアイオダイド、ピロリディノンマグネシウ
ムブロマイド、ピペリドンマグネシウムブロマイド、カ
プロラクタムナトリウム、カプロラクタムリチウム、カ
プロラクタムカリウム等の化合物がある。
本発明のポリエステルプレポリマーはラクタム及びアニ
オン重合触媒と混合して、アニオンブロック共重合工程
に供される。この際、活性官能基を有する物質として、
ポリエステルプレポリマー以外の物質を共存させてもよ
い。例えば、活性官能基を有する物質としてはアシルラ
クタム化合物、イソシアネート化合物、酸ハライド化合
物、N−(アルコキシカルボニル)−ラクタム化合物な
どのラクタムのアニオン重合活性化剤として公知の化合
物、さらには2個以上の末端活性官能基を有するポリオ
キシアルキレン等のプレポリマーを挙げることができ、
これらとポリエステルプレポリマーを用いることにより
種々の物性の成形体を得ることができる。
上記のように合成されたポリエステルプレポリマーとラ
クタムを共重合する具体的方法は、まずポリエステルプ
レポリマー、ラクタム、アニオン重合触媒をラクタムの
融点以上だがなるべく低い温度で混合する。融点以下で
は十分に混合できないし、温度が高いと混合中に重合反
応が起こるので好ましくない。重合は該混合物を昇温す
るか、もしくは加温された容器あるいは金型に注入する
ことにより行なわせる。重合温度は、ラクタムの種類に
よって異なるが50〜200℃程度である。例えばラクタム
としてε−カプロラクタムを用いた場合、ポリエステル
プレポリマー、ε−カプロラクタム、アニオン重合触媒
の混合温度は68〜100℃が好ましく、重合温度は100〜20
0℃が好ましい。100℃未満では重合が起こりにくく、20
0℃を超すと着色が著じるしくなるため好ましくない。
この重合反応は約1時間以内の早い速度で完了する。
本発明方法におけるブロック共重合において、ポリエス
テルプレポリマー、ラクタムおよびアニオン重合触媒の
総和に対してポリエステルプレポリマーの量は2〜90重
量%、好ましくは10〜80重量%であり、2重量%未満で
は得られるポリエステルポリアミドブロック共重合体の
耐衝撃性が充分でなく、90重量%を超えると強度が低下
するため好ましくない。
本発明の方法で用いられるラクタムとしては、ピロリデ
ィノン、ピペリドン、ε−カプロラクタム、バレロラク
タム、ラウロラクタムなどのラクタムをあげることがで
き、特に好ましくはε−カプロラクタムである。
なおラクタムの量は、ポリエステルプレポリマー、ラク
タム、アニオン重合触媒の総和に対して5〜97重量%、
好ましくは15〜89.7重量%である。
本発明の方法で用いられるアニオン重合触媒は一般にラ
クタムのアニオン重合に用いられるアニオン重合触媒を
用いることができる。一般にすべてのアルカリ金属また
はアルカリ土類金属の金属単体、またはこれらの金属の
水素化物、ハロ水素化物、アルコキサイド、オキシド、
ヒドロキシド、アミド、カーボネート、アルキル金属、
アルキル金属ハライド、ラクタム金属、ラクタム金属ハ
ライド等として、さらにこれらとラクタムの反応物とし
て用いることができる。
例えば、水素化ナトリウム、水素化カリウム、酸化リチ
ウム、エチルマグネシウムブロマイド、フエニルマグネ
シウムブロマイド、フルオロ水素化カルシウム、炭酸ス
トロンチウム、水酸化バリウム、メチルナトリウム、ブ
チルリチウム、フエニルカリウム、ジフエニルバリウ
ム、ナトリウムアミド、ジエチルマグネシウム、マグネ
シウムメトキサイド、カプロラクタムマグネシウムブロ
マイド、カプロラクタムマグネシウムアイダイド、カプ
ロラクタムナトリウムなどを好ましくあげることができ
る。またポリエステルプレポリマー、ラクタムおよびア
ニオン重合触媒の総和に対してアニオン重合触媒の量は
0.1〜10重量%、好ましくは0.3〜6重量%であり、0.1
重量%未満ではアニオンブロック共重合が事実上完結し
ないし、10重量%を超すと得られるポリエステルポリア
ミドブロック共重合体の強度が低下するため好ましくな
い。
本発明のポリエステルプレポリマーを用いて合成したポ
リエステルポリアミドブロック共重合体は硬質の高い耐
衝撃性、耐熱性を要求される用途に用いられる他、ポリ
エステルプレポリマーを多く用いたものは弾性体として
使用できるなど、多くの最終用途、例えば繊維、フォー
ム、自動車部品、電気製品の部品等に使用することがで
きる。該共重合体は通常の成形用樹脂の形(ペレットな
ど)とされ、次いで射出成形、押出成形またはその他の
成形法によって種々の形状のものに成形され得るのみな
らず、原料成分を直接金型中で重合させることにより例
えば家具や自動車部品などの大きな形状のものを得るこ
ともできる。
該共重合体はまた、顔料、染料、繊維、難燃剤、充填
剤、可塑剤、安定剤およびその他の添加剤で変性するこ
とにより種々の用途に使用することができる。
以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に説明する
が、本発明は実施例により制限されるものではない。
実施例1〜3 攪拌装置を取付けた200ml丸底フラスコを窒素置換した
後、第1表に示された種類の末端に2個のOH基を有する
ポリ−ε−カプロラクトン(ダイセル化学工業株式会社
製)100gおよび第1表に示された量のN−クロロカルボ
ニルカプロラクタムを仕込み、70℃で10時間反応させた
のち、アルカリ除害塔を経由した真空ポンプで減圧しな
がら100℃で5時間反応させた。冷却後、第1表に示さ
れた収量でワックス状のポリエステルプレポリマーが得
られた。
これらポリエステルプレポリマーを用いてカプロラクタ
ムのアニオンブロック共重合を行なった結果を参考例1
〜3に示した。
得られたポリエステルプレポリマー30gを10℃以下で塩
化メチレン一水二相溶媒系で3回洗浄し、塩化メチレン
層を分離し、塩化メチレンを蒸留除去したのち、70℃で
48時間減圧乾燥して分析用サンプルとした。分析用サン
プルの窒素元素分析の結果を第1表に示した。
また、この分析用サンプルを、重水素化クロロホルム中
でテトラメチルシランを基準物質として、90MHzプロト
ン核磁気共鳴装置(日立製作製、R−40型)で測定し
た。その結果、いずれのサンプルにも、δ1.2〜1.9ppm
にポリ−ε−カプロラクトンのH(b,c,d)のプロトン
が、δ2.2〜2.45ppmにポリ−ε−カプロラクトンのH
(a)のプロトンが、δ2.6〜2.75ppmに末端オキシカル
ボニルカプロラクタム基のH(j)のプロトンが、δ3.
76〜3.9ppmに末端オキシカルボニルカプロラクタム基の
H(f)のプロトンが、δ3.97〜4.2ppmにポリ−ε−カ
プロラクトンのH(e)のプロトンが、δ4.27〜4.35pp
mに末端オキシカルボニルカプロラクタム基に隣接した
第二級炭素に結合しているH(k)のプロトンがそれぞ
れ観測された。H(f,j,k)はN−エトキシカルボニ
ル)カプロラクタムの核磁気共鳴スペクトルの対応する
ピークとほぼ一致した。
H(a,b,c,d,e,f,g,h,i,j,k)は次式のHの位置とし
た。
また、この核磁気共鳴スペクトル(NMR)の積分値より
計算したポリエステルプレポリマーの末端オキシカルボ
ニルカプロラクタムの個数を第1表に示した。
実施例4 攪拌装置を取付けた200ml丸底フラスコを窒素置換した
後、第2表に示された種類の末端に3個のOH基を有する
スター状ポリ−ε−カプロラクトン(ダイセル化学工業
株式会社製)100gおよび第2表に示された量のN−クロ
ロカルボニルカプロラクタムを仕込み、80℃で6時間反
応させたのち、アルカリ除害塔を経由した真空ポンプで
減圧しながら100℃で5時間反応させた。冷却後、第2
表に示された収量でワックス状のスター状ポリエステル
プレポリマーが得られた。
これらスター状ポリエステルプレポリマーを用いてカプ
ロラクタムのアニオンブロック共重合を行なった結果を
参考例4に示した。
得られたスター状ポリエステルプレポリマー30gを10℃
以下で塩化メチレン一水二相溶媒系で3回洗浄し、塩化
メチレン層を分離し、塩化メチレンを蒸留除去したの
ち、70℃で48時間減圧乾燥して分析用サンプルとした。
分析用サンプルの窒素元素分析の結果を第2表に示し
た。
また、この分析用サンプルを、重水素化クロロホルム中
でテトラメチルシランを基準物質として、90MHzプロト
ン核磁気共鳴装置(日立製作製、R−40型)で測定し
た。その結果、いずれのサンプルにも、δ1.2〜1.9ppm
にポリ−ε−カプロラクトンのH(b,c,d)のプロトン
が、δ2.2〜2.45ppmにポリ−ε−カプロラクトンのH
(a)のプロトンが、δ2.6〜2.75ppmに末端オキシカル
ボニルカプロラクタム基のH(j)のプロトンが、δ3.
76〜3.9ppmに末端オキシカルボニルカプロラクタム基の
H(f)のプロトンが、δ3.97〜4.2ppmにポリ−ε−カ
プロラクトンのH(e)のプロトンが、δ4.27〜4.35pp
mに末端オキシカルボニルカプロラクタム基に隣接した
第二級炭素に結合しているH(k)のプロトンがそれぞ
れ観測された。H(f,j,k)はN−エトキシカルボニ
ル)カプロラクタムの核磁気共鳴スペクトルの対応する
ピークとほぼ一致した。
H(a,b,c,d,e,f,g,h,i,j,k)は実施例1〜3と同一の
位置とした。
また、この核磁気共鳴スペクトル(NMR)の積分値より
計算したスター状ポリエステルプレポリマーの末端オキ
シカルボニルカプロラクタムの個数を第2表に示した。
参考例1〜4 カプロラクタムマグネシウムブロマイド1.5gとε−カプ
ロラクタム36.5gを混合溶解したものと、実施例1〜4
で合成したポリエステルプレポリマー12gを70℃で混合
し、165℃に加温された金型中に注入した。それぞれ第
3表に示された固化時間で板状樹脂が得られ、その物性
を第3表に示した。
比較例1 窒素置換したガラス容器中にポリ−ε−カプロラクトン
(ダイセル化学工業株式会社製、Placcel 220)10gとア
ジポイルビスカプロラクタム2.5gを仕込み120℃で4時
間反応させた。さらにその中へ70℃でε−カプロラクタ
ム36.5gとカプロラクタムマグネシウムブロマイド1gを
加え混合したのち、混合物を165℃に加温された金型中
に注入した。その結果、第3表に示された固化時間で板
状樹脂が得られ、その物性を第3表に示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−13627(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 で表されるポリエステルプレポリマー。 (式中、R1は2〜6価かつ炭素数2〜6の炭化水素残
    基、R2は2〜12の脂肪族炭化水素残基、pは2〜6の整
    数、Eは下記式(II)又は(III)で表される脂肪族ポ
    リエステル残基。 R3、R4、R5は炭素数2〜8の炭化水素残基、n及びmは
    (I)式中カルボニルラクタム基を除いた部分の数平均
    分子量が500〜20,000となるように定まる値。)
  2. 【請求項2】下記式(IV)で表される脂肪族ポリエステ
    ルと下記式(V)で表されるN−クロロカルボニルラク
    タムを反応させることを特徴とする、下記式(I)で表
    されるポリエステルプレポリマーの製造方法。 (式中、R1は2〜6価かつ炭素数2〜6の炭化水素残
    基、R2は炭素数2〜12の脂肪族炭化水素残基、pは2〜
    6の整数、Eは下記式(II)又は(III)で表される脂
    肪族ポリエステル残基。 R3、R4、R5は炭素数2〜8の炭化水素残基、n及びmは
    (I)式中カルボニルラクタム基を除いた部分の数平均
    分子量が500〜20,000となるように定まる値。)
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