JPH0669244B2 - 磁気浮上搬送方式 - Google Patents

磁気浮上搬送方式

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JPH0669244B2
JPH0669244B2 JP28181287A JP28181287A JPH0669244B2 JP H0669244 B2 JPH0669244 B2 JP H0669244B2 JP 28181287 A JP28181287 A JP 28181287A JP 28181287 A JP28181287 A JP 28181287A JP H0669244 B2 JPH0669244 B2 JP H0669244B2
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levitation
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  • Control Of Vehicles With Linear Motors And Vehicles That Are Magnetically Levitated (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> この発明は磁気浮上搬送方式に関し、さらに詳細にいえ
ば、強磁性体で形成されたガイドレールに沿って磁気浮
上搬送車を走行自在に設け、磁気浮上搬送車にはガイド
レールに対向させて少なくとも電磁石を有する浮上マグ
ネットを配置して、この電磁石への励磁を制御してガイ
ドレール上を非接触状態とし、ガイドレールに沿って所
定の間隔で配置された地上側1次リニアモータによって
磁気浮上搬送車に設けた2次導体を駆動することにより
磁気浮上搬送車を走行・停止させる磁気浮上搬送方式に
関する。
<従来の技術> 近年、工場内、オフィス内等の複数の地点間で精密部品
等の搬送物を速やかにかつ静かに搬送したい場合におい
て、ガイドレール上で搬送車を非接触状態に支持できる
浮上式の搬送方式が注目されている。搬送車を非接触状
態に支持するには、空気や磁気を用いるのが一般的であ
るが、特に搬送車を磁気的に支持する方式は、追従性や
騒音面で優れており、有望視されている。また、発塵も
極めて少なく、半導体製造工場等においても好適に使用
できる。
上記の磁気浮上搬送車は小型軽量性が要求されることか
ら、車上には誘導電流を流すための導体(2次導体)を
設け、地上には推進用のコイルを有する1次側駆動系を
所定の間隔をもって配置し、車体が1次コイルのある位
置に進入して2次導体が1次コイルと鎖交したとき、こ
のコイルに電力を供給して磁気浮上搬送車を推進する方
式が取られている。
したがって、車上においては、推進のための電力を必要
とせず、浮上用の電磁石及び浮上制御装置に必要な電力
を供給すれば足りる。このため、集電トロリ等を使用し
て地上から電力を得なくともよく、車上に搭載したバッ
テリで電力を賄うことができる。
なお、上記1次側駆動系は、車体が1次コイルのある位
置に進入して2次導体と1次コイルとが鎖交したとき、
車体の進行方向と逆方向に1次コイルを励磁することに
より、磁気浮上搬送車を制動、停止させるためにも用い
られる。
<発明が解決しようとする問題点> ところが、上記の磁気浮上搬送方式では、磁気浮上搬送
車の走行中に地震や停電事故が発生して地上1次側の駆
動系が故障すると2次導体に制動をかけることができな
くなり、磁気浮上搬送車は自らの電源により浮上を維持
し、かつ慣性によって走行を続けることになる。したが
って、衝突事故等の発生が起こることもあり危険である
という問題があった。
<目的> この発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、上
記のような事故を未然に防止するため、磁気浮上搬送車
の走行中において磁気浮上搬送車の浮上制御を停止し、
磁気浮上搬送車を緊急着地させ、かつ制動力により速や
かに停止させるようにした磁気浮上搬送方式を提供する
ことを目的とする。
<問題点を解決するための手段> 上記の目的を達成するためのこの発明の磁気浮上搬送方
式は、地上側に緊急停止信号を発信する緊急停止信号発
信手段を設け、磁気浮上搬送車には、上記緊急停止信号
を受信する受信手段と、受信手段の受信信号に基づき電
磁石への励磁を停止する励磁停止手段と、制動用の回転
抵抗が付与された、非励磁時に磁気浮上搬送車を支持す
るための着地用ローラとを設けたものである。
<作用> 上記の構成の磁気浮上搬送方式によれば、地上側から緊
急停止信号を発進すると、磁気浮上搬送車はこの信号を
受け、電磁石への励磁を停止する。そして、磁気浮上搬
送車は浮上を続けることができなくなり着地態勢に入
る。このとき、磁気浮上搬送車に設けた着地用ローラに
よって大きな衝撃を受けることなく着地できるととも
に、ローラには制動用の回転抵抗が付与されているの
で、磁気浮上搬送車を速やかに停止させることができ
る。
<実施例> 次いで、この発明の実施例について図を参照しながら以
下に説明する。
第1図は軌道(20)に沿って走行する磁気浮上搬送車(1)
を示す断面図である。また、第2図は第1図のII-II線
断面図、第3図は第1図のIII-III線断面図であり、磁
気浮上搬送車の走行方向を矢印A方向にとっている。
磁気浮上搬送車(1)は荷台を兼ねた平板状の車体(2)を有
し、車体(2)の上面には、進行方向(第1図の紙面に垂
直方向)の比較的前側と比較的後ろ側にそれぞれ2つず
つ合計4つのフレーム(F)が上を向けて配置されてい
る。フレーム(F)の上部には、断面コの字形を有する鉄
心(3a)〜(3d)が固定され、さらにその上部には、例えば
Nd-Fe-B合金製の永久磁石(5a)〜(5d)が固定されてお
り、かつ鉄心(3a)〜(3d)の回りに、電磁石を作る電磁コ
イル(4a)〜(4d)が巻回されている。上記鉄心(3a)〜(3
d)、永久磁石(5a)〜(5d)及び電磁コイル(4a)〜(4d)によ
り浮上マグネット(Ma)〜(Md)を構成している。また、車
体(2)の側面には、ローラ(7)、(8)が、浮上走行時に後述
するガイド溝(24)と接触せず所定の空隙を保持できる状
態で突設されている。ローラ(7)は、着地時に磁気浮上
搬送車(1)を支持するとともに、非励磁時に浮上マグネ
ット(Ma)〜(Md)がガイドレール(21)と接触しないように
磁気浮上搬送車(1)の上方向の動きを規制するものであ
り、ローラ(8)は磁気浮上搬送車(1)の左右方向への動き
を規制するものである。なお、(9)は、浮上マグネット
(Ma)〜(Md)とガイドレール(21)とのギャップを例えば電
磁誘導効果等を用いて測定するギャップセンサであり、
(10)は車体(2)の底部に設けられた荷物吊り下げ用のフ
ックである。
軌道(20)は、下方が開いた長尺枠体(23)と、長尺枠体(2
3)の天井部から吊り下げられた2本の強磁性体製の断面
「エ」の字状を有するガイドレール(21)と、長尺枠体(2
3)の側部から内方に形成したローラ支持用の、L型材か
らなるガイド溝(24)とから主構成される。そして、軌道
(20)の随所には、磁気浮上搬送車(1)を停止させるステ
ーションが設けられている。
また、車体(2)の中心部には、進行方向と平行に肉薄
の、LIM(リニアインダクションモータ)の2次導体
(6)が上向きに立設されており、これに対応して地上側
の随所には、磁気浮上搬送車(1)を発進、停止させるL
IMの1次側駆動系(22)が配置されている。
車体(2)の側面部には、磁気浮上搬送車(1)をステーショ
ンの所定位置に精度よく停止させるため、磁気浮上搬送
車(1)の位置を表示するリニアスケール(38)が設けられ
ており、地上側には、リニアスケール(38)を読み取る位
置検出センサ(37)が取付けられている。
車体(2)の後尾側端面には受光センサ(45)が取付けら
れ、地上側の所定位置には、緊急停止光信号を照射する
の発光体(図示せず)が取付けられ、発光体の照射光に
より軌道(20)に沿った光路を形成する。
さらに、車体(2)の側面部には、磁気浮上搬送車(1)の質
量データを送出する光送信器(34)が取付けられ、ステー
ションの所定位置には、光送信器(34)から送信された光
信号を受信する光受信器(35)が取付けられている。
次に、第4図を参照しながら、磁気浮上搬送方式の制御
系の回路構成の概要を説明する。制御系は大別して磁気
浮上搬送車(1)をガイドレール(21)から所定のギャップ
を保って浮上させる浮上制御系と、磁気浮上搬送車(1)
を発進、走行、停止させる走行制御系とに大別される。
上記浮上制御系は、前述したギャップセンサ(9a)〜(9d)
と、電磁コイル(4a)〜(4d)に電流を供給する電力増幅回
路(32a)〜(32d)と、電磁コイル(4a)〜(4d)の電源となる
バッテリ(B)と、ギャップセンサ(9a)〜(9d)の出力に基
づいて電力増幅回路(32a)〜(32d)の出力を調整する浮上
制御回路(31a)〜(31d)と、磁気浮上搬送車(1)の質量を
算出するギャップ−質量変換回路(33)と、ギャップ−質
量変換回路(33)から得た質量データを含んだ光信号を送
信する光送信器(34)とから主構成される。ギャップ−質
量変換回路(33)と光送信器(34)とは後述するように、磁
気浮上搬送車(1)の質量Mを検出する質量検出部(40)を
構成するものである。
上記浮上制御系において、浮上制御回路(31a)〜(31d)
に、ギャップセンサ(9a)〜(9d)により検出したギャップ
と、電磁コイル(4a)〜(4d)両端の電圧又は電磁コイル(4
a)〜(4d)を流れる電流と、それらの目標値との各偏差に
比例した信号、積分した信号、微分した信号のそれぞれ
に重みを付けて加算し、加算値に応じた信号を出力する
というPID制御を行わせている。電力増幅回路(32a)
〜(32d)は該出力信号に応じたコイル励磁電流を電磁コ
イル(4a)〜(4d)に供給する。これにより、浮上マグネッ
ト(Ma)〜(Md)の起動制御や、浮上後のギャップ一定制
御、電磁コイル(4a)〜(4d)に流れる電流一定制御等を実
現することができる。
また、走行制御系は各ステーション側に設けられるもの
であり、磁気浮上搬送車(1)の発進、走行、停止を制御
する走行制御装置(41)と、走行制御装置(41)からの制御
出力信号をLIMの1次側駆動系(22)を駆動する電力信
号に変換するインバータ(36)と、前述したリニアスケー
ル(38)の目盛を検出するセンサ(37)等とから構成されて
いる。光受信器(35)は、光送信器(34)から送信された光
信号を受信するものであり、前述したギャップ−質量変
換回路(33)、光送信器(34)とともに質量検出部(40)を構
成する。なお、走行制御装置(41)はバスを通して、磁気
浮上搬送システムを管理制御するホストコンピュータ
(図示せず)に接続されている。
上記浮上制御系をさらに詳細に説明すると、第5図に示
すように、各電磁コイル(4a)〜(4d)を励磁する電力増幅
回路(32a)〜(32d)がそれぞれ4つずつ独立して設けられ
ており、電力増幅回路(32a)〜(32d)の入力端子には、切
り替え型接点を有するリレー(39a)〜(39d)が接続されて
いる。このリレー接点の一方の端子(X)は浮上制御回路
(31a)〜(31d)に接続されており、他の端子(Y)は別のブ
レーク接点型リレー(42a)〜(42d)を介して制御用電源(V
2a)〜(V2d)に接続されている。なお、バッテリ(B)と電
力増幅回路(32a)〜(32d)との間にはブレーク型接点を有
するリレー(44)が介在されており、リレー(44)の駆動コ
イルは、受光センサ(45)の動作時に、駆動用電源(V3)に
よって励磁され、リレー接点が開かれる。
リレー(39a)〜(39d)は2つのリレー駆動コイルを有し、
リレー接点を端子(X)側に切り替えるための駆動コイル
(39a-1)〜(39d-1)は、その一端が切替スイッチ(S)の起
動側端子(SI)に接続され、また、駆動コイル(39a-1)の
他端は直接接地され、駆動コイル(39b-1)〜(39d-1)の他
端はそれぞれトランジスタ、抵抗及びコンデンサからな
る遅延回路(41b)〜(41d)を介して接地されている。切替
スイッチ(S)の共通端子(S0)はリレー(39a)〜(39d)駆動
用の電源(V1)に接続されている。
遅延回路(41b)〜(41d)は、電源(V1)の電圧を抵抗(R1),
(R2)により分圧し、抵抗(Rb)〜(Rd)及びコンデンサ(Cb)
〜(Cd)からなる充電回路を通してトランジスタ(Tr)のベ
ースに供給している。そして、切替スイッチ(S)が起動
側端子(SI)にONされてから、抵抗(Rb)〜(Rd)及びコン
デンサ(Cb)〜(Cd)で決まる所定時間後にトランジスタ(T
r)のベース電圧が動作レベルに達し、トランジスタ(Tr)
のコレクタ−エミッタ間を導通させる。上記所定時間
は、遅延回路(41b)では0.5〜1.0sec程度に設定され、遅
延回路(41c)ではその2倍、遅延回路(41d)ではその3倍
に設定されている。したがって、遅延回路が接続されて
いないリレー(39a)は、切替スイッチ(S)の起動側端子(S
I)へのON動作と同時に駆動され、リレー接点を端子
(X)側に倒す。リレー(39b)は、遅延回路(41b)のため
に、切替スイッチ(S)が動作してから0.5〜1.0sec後に駆
動され、リレー(39c)は遅延回路(41c)のために、一定時
間遅れて駆動され、リレー(39d)は、遅延回路(41d)のた
めにさらに一定時間遅れて駆動される。このようにして
リレー(39a)〜(39d)は、切替スイッチ(S)の動作後、一
定時間ずつ遅れながら順次駆動されていく。
リレー接点を端子(Y)に切り替えるための駆動コイル(39
a-2)〜(39d-2)は、その一端が切替スイッチ(S)の着地側
端子(SL)に接続されているとともに、他端は接地されて
いる。
また、リレー(42a)〜(42d)は、動作後所定時間経過する
と接点を開くいわゆる緩動作型のリレーであり、例えば
接触子を熱膨張係数の異なる2種の金属を重ね合わせた
バイメタルにより構成し、これに電流が流れた時に発生
する熱で起こるバイメタルのそりを利用して、所定時間
後に接点を開くようにしてもよい。上記所定時間は、電
磁コイル(4a)〜(4d)に電流を流してから、浮上中の磁気
浮上搬送車(1)が着地を完了するまでの時間(0.5〜1.0s
ec程度)又はこれよりも若干長い時間に設定される。
このように構成したので、磁気浮上搬送車(1)を着地状
態から磁気による浮上状態に移行させる場合、すなわち
磁気浮上搬送車を起動する場合には、まず、浮上制御回
路(31a)〜(31d)を動作状態に設定し、切替スイッチ(S)
を起動側端子(SI)にONすると、電力増幅回路(32a)〜
(32d)は0.5〜1.0secずつ遅れながら浮上制御回路(31a)
〜(31d)と接続されることになる。したがって、電磁コ
イル(4a)〜(4d)に対して、0.5〜1.0secずつ遅れながら
励磁制御が開始される。まず、電磁コイル(4a)の励磁制
御が開始されると、浮上マグネット(Ma)に対応する車体
(1)の一角側が浮上する。そしていったん浮上すると、
浮上制御回路(31a)の制御作用により当該電磁コイル(4
a)を装着している側の浮上マグネット(Ma)とガイドレー
ル(21)との距離は、永久磁石(5a)のみの力で浮上状態を
ほぼ保つことができる距離に維持され、電磁コイル(4a)
による電磁石は、永久磁石(5a)の吸引力の不安定性と、
車体(1)に係る荷重の変動分のみを調整するのに用いら
れるだけとなる。したがって、バッテリ(B)に大電流が
流れるのは、浮上開始時のみとなり、それ以後は、上記
調整に要する若干の電流が流れるだけである。このよう
に浮上開始時にバッテリ(B)に大電流が流れてから電流
量が充分軽減されるまでの時間は、0.5secもかからな
い。その後、遅延回路(41b)により0.5〜1.0sec後に次の
電磁コイル(4b)が励磁される。これによって、浮上マグ
ネット(Mb)に対応する車体(1)の一角側が浮上する。そ
して、いったん浮上すると、浮上状態が保たれ、かつ電
流の消費量も減衰する。その0.5〜1.0sec後に電磁コイ
ル(4c)が励磁され、さらに0.5〜1.0sec後には電磁コイ
ル(4d)も励磁される。このようにして、車体(2)をすべ
て浮上させることができる。しかも、浮上に要する電力
量は、車体(2)を一度に浮上させる場合と比べて1/4
で済み、バッテリの容量を軽減することができる。した
がって磁気浮上搬送車(1)の小形化を図ることができ
る。
数値例を示すと、車体(2)の重量が10kg、荷物の重量が1
0kgであると、車体(2)を一度に浮上させるには、±24
V、20Aの瞬時電流が必要である。しかし、一角側ず
つ浮上させると、5Aの電流でよいので、バッテリの容
量が少なくて済み、バッテリの重量も少なくなるので、
車体(2)の重量が少なくなり、それだけ多くの荷物を積
むことができる。
次に、磁気浮上搬送車(1)を浮上状態から着地させる場
合について説明する。
磁気浮上搬送車(1)を地上側で停止させた後、切替スイ
ッチ(S)が着地側端子(SL)に倒れると、駆動コイル(39a-
2)〜(39d-2)が励磁され、リレー接点が端子(Y)側に切り
替わる。これにより、制御用電源(V2a)〜(V2d)が電力増
幅回路(32a)〜(32d)の入力側に接続され、電力増幅回路
(32a)〜(32d)は、4つの電磁コイル(4a)〜(4d)に制御用
電源(V2a)〜(V2d)の極性(図では+極)で決まる同一方
向の電流(着地電流)を流す。したがって浮上マグネッ
ト(Ma)〜(Md)の磁束は共に増加又は共に減少して、浮上
マグネット(Ma)〜(Md)は、すべてガイドレール(21)に吸
着する方向、又はすべてガイドレール(21)から離れる方
向に移動し、いずれの場合も磁気浮上搬送車(1)を安定
した姿勢に着地させることができる。
この後、所定時間経過するとリレー(42a)〜(42d)がOF
Fとなり制御用電源(V2a)〜(V2d)が回路から切り離さ
れ、これと同時に電磁コイル(4a)〜(4d)に流れていた着
地電流も0となる。しかし、電磁コイル(4a)〜(4d)に流
れていた着地電流が0となっても、磁気浮上搬送車(1)
は着地した後なので、姿勢が不安定になることはない。
以上のようにして、着地に際して、4つの電磁コイル(4
a)〜(4d)に同一方向の着地電流を所定時間流すこととし
た。よって、従来のように、着地電流を流さないで電磁
コイル(4a)〜(4d)の電流を一斉にしゃ断していた場合と
比較して、浮上マグネット(Ma)〜(Md)を、ガイドレール
(21)に吸着する方向に、又は、ガイドレール(21)から離
れる方向に確実に着地させることができる。この着地方
向は、制御用電源(V2a)〜(V2d)の極性で決まる。したが
って、着地電流の方向を特定すれば、4箇所にあるロー
ラ(7)を、すべてローラガイド用の溝(24)の天井側の壁
に当接させて着地させることもでき、すべて溝(24)の底
側の壁に当接させて着地させることもできる。これによ
り、4箇所にあるローラ(7)がそれぞれ異なった方向に
着地して車体(2)の姿勢が不安定になることを防止する
ことができる。
なお、上記実施例では、切替スイッチ(S)が着地側端子
(SL)にONされると、一斉に着地電流を流し、磁気浮上
搬送車(1)を一度に着地させていたが、これに限定され
るものではなく、4つの駆動コイル(39a-2)〜(39d-2)を
所定時間ずつ遅らせて励磁し、磁気浮上搬送車(1)を一
角側ずつ着地させてもよい。この場合第6図に示すよう
に、駆動コイル(39b-2)〜(39d-2)と接地との間に遅延回
路(43b)〜(43d)を挿入すればよい。この遅延回路(43b)
〜(43d)はすでに説明した遅延回路(41b)〜(41d)と同じ
構成を有するものである。これにより、切替スイッチ
(S)を着地側端子(SL)にONすると制御用電源(V2a)〜(V
2d)は0.5〜1.0secずつ遅れながら電力増幅回路(32a)〜
(32d)と接続されることになる。したがって、電磁コイ
ル(4a)〜(4d)は0.5〜1.0secずつ遅れながら励磁され、
磁気浮上搬送車(1)は各角から順々に着地する。このよ
うにして、電磁コイル(4a)〜(4d)に同時に着地電流を流
す必要がなくなるので、バッテリ(B)の容量が少なくて
済むようになる。
次に、浮上制御系の緊急停止作用について説明する。
第7図は軌道(20)を走行する磁気浮上搬送車(1)の斜視
図を示す。矢印A方向に進む磁気浮上搬送車(1)の車体
(2)の後尾側先端面には受光センサ(45)が取付けられ、
軌道(20)に沿って緊急停止を指令する光を伝送する光路
(LP)が設けられている。
走行中に、例えば地震や停電事故が発生した緊急時に
は、地上側に設けた発光体(図示せず)から上記光を照
射させ、受光センサ(45)がこの光を受光したときに、リ
レー(44)の駆動コイルを励磁してリレー接点を切り離し
(第5図参照)、バッテリ(B)を電力増幅回路(32a)〜(3
2d)からしゃ断することができる。したがって、各電磁
コイル(4a)〜(4d)を流れる電流は直ちにしゃ断される。
よって、浮上マグネット(Ma)〜(Md)は、永久磁石(5a)〜
(5d)のためにガイドレール(21)に吸着する方向又はガイ
ドレール(21)から離れる方向に移動し、いずれの場合で
も、ローラ(7)、(8)によりローラ用ガイド溝(24)に着地
することができる。
着地後、磁気浮上搬送車(1)は自己の慣性力により走行
を続けることとなるが、ローラ(7)、(8)に付与された回
転摩擦抵抗のため、速やかに停止する。回転摩擦抵抗を
付与するためローラ(7)、(8)は、第8図に示すように、
支軸(71)にローラ(72)を回転可能に挿通し、ローラ(72)
の側面に圧接板(74)を対向させて、支軸(71)に通したコ
イルバネ(73)の一端をこの圧接板(74)に当接させてい
る。コイルバネ(73)の他端は、係止板(75)に当接させて
おく。ローラ(72)及び係止板(75)は、それぞれスナップ
リング(76)にて外側への移動が一定距離に制限されてい
る。上記一定距離をコイルバネ(73)の自然長よりも短い
ものにしておけば、コイルバネ(73)の弾性力によって圧
接板(74)を一定の力でローラ(72)に圧接することができ
る。このため、ローラ(72)の回転が制動され、磁気浮上
搬送車(1)を速やかに停止させることができる。
以上の緊急停止作用によって、走行中に地震や停電事故
が発生してLIMの1次側駆動系が働かなくなった場合
でも、浮上制御に必要なバッテリ(B)を有している磁気
浮上搬送車(1)が浮上状態を保ったまま走行を続けるの
を抑止して、衝突事故等の発生を防止することができ
る。
以上実施例に基づいてこの発明の磁気浮上搬送方式につ
いて説明したが、この発明は上記の実施例に限定される
ものではなく、例えば磁気浮上搬送車は、浮上に必要な
磁力の大部分を永久磁石から供給し、電磁石を、永久磁
石の吸引力の不安定性と、搬送車に係る荷重の変動分の
調整にのみ用いているものに限らず、浮上に必要な磁力
を全て電磁石から供給するものであってもよい。また、
緊急停止信号発信手段と受信手段とを無線通信系で構成
してもよく、励磁停止手段として、リレー(44)の代わり
にサイリスタ等のスイッチング素子を用いてもよい。そ
の他この発明の要旨を変更しない範囲内において、種々
の設計変更を施すことが可能である。
<発明の効果> 以上のように、この発明の磁気浮上搬送方式によれば、
地上側から緊急停止信号を発進すると、磁気浮上搬送車
は着地態勢に入り、このとき、磁気浮上搬送車に設けた
着地用ローラによって大きな衝撃を受けることなく着地
できるとともに、ローラに付与された制動用の回転抵抗
のために速やかに停止することができる、したがって、
磁気浮上搬送車の走行中に地震や停電事故が発生して、
地上1次側の駆動系が故障して2次導体に電磁的な制動
をかけることができなくなっても、衝突事故等の発生を
未然に防止することができるという特有の効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は軌道を紙面に垂直に走行する磁気浮上搬送車を
示す断面図、 第2図は第1図のII-II線断面図、第3図は第1図のIII
-III線断面図である。 第4図は磁気浮上搬送制御回路の概略ブロック図、 第5図は着地、起動制御回路図、 第6図は第5図の回路図の一部変更図、 第7図は軌道を走行する磁気浮上搬送車の斜視図、 第8図はローラの断面図である。 (1)…磁気浮上搬送車、(3a)〜(3d)…鉄心、 (4a)〜(4d)…電磁コイル、(5a)〜(5d)…永久磁石、 (6)…2次導体、(7)、(8)…着地用ローラ、 (21)…ガイドレール、 (31a)〜(31d)…浮上制御回路 (45)…受信手段、(74)…圧接板、 (B)…バッテリ、(Ma)〜(Md)…浮上マグネット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】強磁性体で形成されたガイドレールに沿っ
    て磁気浮上搬送車を走行自在に設け、磁気浮上搬送車に
    は、ガイドレールに対向させて少なくとも電磁石を有す
    る浮上マグネットを配置するとともに、電磁石励磁のた
    めの電源を設置し、地上側1次リニアモータによって、
    磁気浮上搬送車に設けた2次導体を駆動することにより
    磁気浮上搬送車を推進させる磁気浮上搬送方式におい
    て、地上側に緊急停止信号を発信する緊急停止信号発信
    手段を設け、磁気浮上搬送車には、上記緊急停止信号を
    受信する受信手段と、受信手段の受信信号に基づき電磁
    石への励磁を停止する励磁停止手段と、制動用の回転抵
    抗が付与された、非励磁時に磁気浮上搬送車を支持する
    ための着地用ローラとを設けたことを特徴とする磁気浮
    上搬送方式。
  2. 【請求項2】ローラが圧接板による回転抵抗を受けた状
    態で支軸に装着されている上記特許請求の範囲第1項記
    載の磁気浮上搬送方式。
  3. 【請求項3】励磁停止手段が電源をしゃ断することによ
    って電磁石への励磁を停止するものである上記特許請求
    の範囲第1項記載の磁気浮上搬送方式。
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