JPH066727B2 - 永久磁石材料用原料粉末の製造方法 - Google Patents

永久磁石材料用原料粉末の製造方法

Info

Publication number
JPH066727B2
JPH066727B2 JP61174329A JP17432986A JPH066727B2 JP H066727 B2 JPH066727 B2 JP H066727B2 JP 61174329 A JP61174329 A JP 61174329A JP 17432986 A JP17432986 A JP 17432986A JP H066727 B2 JPH066727 B2 JP H066727B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
permanent magnet
atom
raw material
atomic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61174329A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6333506A (ja
Inventor
晶康 太田
日登志 山本
節夫 藤村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Metals Ltd
Original Assignee
Sumitomo Special Metals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Special Metals Co Ltd filed Critical Sumitomo Special Metals Co Ltd
Priority to JP61174329A priority Critical patent/JPH066727B2/ja
Publication of JPS6333506A publication Critical patent/JPS6333506A/ja
Publication of JPH066727B2 publication Critical patent/JPH066727B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Metal Powder And Suspensions Thereof (AREA)
  • Hard Magnetic Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 利用産業分野 この発明は、Fe−B−R系永久磁石材料の原料用粉末
を製造する方法に係り、特に、取扱いが安全であり、か
つ大気中でのプレス成形が可能で安定したFe−B−R
系永久磁石材料用原料粉末の製造方法に関する。
背景技術 現在、高磁気特性でかつ安価な永久磁石材料が求めら
れ、さらに資源的に豊富で、今後の安定供給が可能な組
成元素からなる永久磁石材料が切望されており、本出願
人は先に、高価なSmやCoを含有しない新しい高性能永
久磁石としてFe−B−R系(RはYを含む希土類元素の
うち少なくとも1種)永久磁石を提案した(特開昭59-4600
8号、特開昭59-64733号、特開昭59-89401号、特開昭59-
132104号)。この永久磁石は、RとしてNdやPrを中心
とする資源的に豊富な軽希土類を用い、Feを主成分と
して20MGOe以上の極めて高いエネルギー積を示す、
すぐれた永久磁石である。
上記の新規なFe−B−R系、Fe−Co−B−R系(Rは
Yを含む希土類元素のうち少なくとも1種)永久磁石
を、製造するための出発原料の希土類金属は、一般にC
a還元法、電解法により製造され、この希土類原料を用
いて、例えば次の工程により、上記の新規な永久磁石が
製造される。
出発原料として、純度99.9%の電解鉄、B19.4%を含
有し残部はFe及びAl,Si,C等の不純物からなるフェ
ロボロン合金、純度99.7%以上の希土類金属、あるいは
さらに、純度99.9%の電解Coを高周波溶解し、その後
水冷銅鋳型に鋳造する、 スタンプミルにより35メッシュスルーまでに粗粉砕
し、次にボールミルアトライターにより、例えば粗粉砕
粉300gを6時間粉砕して3〜10μmの微細粉となす、 磁界(10kOe)中配向して、成形(1.5t/cm2にて加圧)す
る、 焼結、1000℃〜1200℃,1時間,Ar中の焼結後に放冷す
る。
上記の如く、この永久磁石用合金粉末は、所要組成の鋳
塊を機械的粉砕及び微粉砕を行なって得られるが、本系
磁石用合金は非常に粉砕し難く、粗粉砕粉は偏平状にな
りやすく、粉砕機の負荷が高く摩耗しやすい上、次工程
の微粉砕工程で必要な35メッシュスルー粉末を量産的に
得ることは困難であり、また、粗粉砕粉末の歩留及び粉
砕能率が悪い等の問題があった。
そこで、出願人は先に、機械的粗粉砕を要しない永久磁
石用合金粉末の製造方法として、先に、Ca還元法によ
る製造方法を提案(特開昭59-219404号)し、さらに、酸
素,炭素,カルシウム含有量を低減したCa還元による希
土類磁石用合金粉末の製造方法を提案(特願昭59-182574
号,特願昭59-248798号)した。
その要旨は、所要組成となるように、希土類酸化物のう
ち少なくとも1種と、鉄粉,純ボロン粉,フェロボロン粉
および硼素酸化物のうち少なくとも1種、あるいは上記
厚生元素の合金粉または混合酸化物を上記組成に配合し
た混合粉に、上記希土類酸化物などの原料粉末に含まれ
る酸素量に対して、化学量論的必要量の1.5〜3.5倍(重
量比)の金属Caと希土類酸化物の1wt%〜15wt%のCaCl2
を混合し、不活性ガス雰囲気中で900℃〜1200℃で還元
拡散を行ない、得られた反応生成物を水中に入れてスラ
リー化し、さらに該スラリーを水処理するか、あるい
は、さらに、該スラリーを15℃以下に冷却したイオン交
換水により処理することにある。
かかるCa還元法による原料粉は鋳塊粉砕粉の如き溶
解、造塊、粗粉砕工程が省略されるため、製造コストの
低減に有効である。
しかし、Ca還元法にて得られた粗粉砕粉はさらに微粉
砕され、かかる微粉砕はボールミルアトライター等の湿
式粉砕にて行なわれるが、通常アトライター等の容器内
に有機溶媒とともに原料粉末が投入、微粉砕され、Ca
還元法にて得られたFe−B−R系希土類磁石材料の原
料用粉末は、主にFe粉中に還元された希土類元素及び
Bが侵入拡散し、得られた還元粉の中心部はR2Fe14
の化学式にて示される正方晶構造を有する化合物で、そ
の周辺部は希土類元素の多いRリッチ相であるが、前記
Rリッチ相は有機溶媒中のCやClと容易に反応して製
品磁石の磁気特性を低下させる。特に、Cは磁気特性や
耐食性に悪い影響を与える。また、ボールの摩耗による
異物の混入等の問題を生じるため、最近では、乾式粉砕
法へと移行しつつある。
しかし、乾式粉砕のジェットミルによる微粉砕粉は、そ
の表面が非常に活性化するため、粉砕機から取り出す際
あるいは大気中でプレス成形する場合に酸化に伴なう発
火が懸念され、その取扱いが困難でかつプレス成形がで
きない問題があった。
この対策として、ジェットミル粉砕粉をプレス成形前
に、微量のO2含有雰囲気中で徐々に酸化させたり、あ
るいはO2含有の有機溶剤中で、前記微粉末の安定化処
理を図るなどの手段が取られるが、前記方法では、微粉
末の安定化処理後の表面に強固な酸化被膜が形成され難
く、粉末安定化に難があり、製造コストが嵩むなどの問
題を有していた。
発明の目的 この発明は、希土類・ボロン・鉄を主成分とする永久磁石
材料用原料粉末の製造において、ジェットミル粉砕法を
改善し、より安定した微粉末を得て、大気中でのプレス
成形を可能となし、プレス能率の向上、製品品質の低下
防止、並びにすぐれた磁石特性が得られるFe−B−R
系永久磁石材料を製造できる原料粉末の製造方法を目的
としている。
発明の構成と効果 発明者らは、微粉砕後の大気中での発火防止、あるいは
大気中でのプレス成形が可能となると共に安定した磁石
特性を有する永久磁石材料原料粉末を得る方法について
種々検討した結果、前記したCa還元法にて得た特定粒
度の粗粉砕粉を、特定量O2を含有した超音速不活性ガ
ス気流にて、微粉末に微粉砕することにより得られた微
粉末は、その表面に安定した酸化被膜が形成され、粉砕
機より取り出した際、あるいは大気中にてプレス成形す
るときの発火が防止され、安定したプレス成形が可能
で、プレス能率が向上、製品の磁石特性,形状,寸法的ば
らつきが減少し、製品歩留向上に多大の効果を有するこ
とを知見した。
すなわち、この発明は、 R(RはNd,Pr,Dy,Ho,Tbのうち少なくとも1種ある
いはさらに、La,Ce,Sm,Gd,Er,EuTm,Yb,Lu,Y
のうち少なくとも1種からなる) 12原子%〜20原子%、 B4原子%〜20原子%、 Fe65原子%〜81原子%、 を主成分とする希土類磁石用合金粉末の製造方法におい
て、 Ca還元法にて得た平均粒度500μm〜10μmの粗粉砕粉
を、 O2を50ppm〜60000ppm含有した超音速不活性ガス気流粉
砕用粉砕室内に噴射し、 平均粒度1.5μm〜5μmの微粉末に微粉砕することを特
徴とする永久磁石材料用原料粉末の製造方法である。
上記の製造方法で得られる永久磁石材料は、平均結晶粒
径が1〜80μmの範囲にある正方晶系の結晶構造を有す
る化合物を主相とし、体積比で1%〜50%の非磁性相(酸
化物相を除く)を含むことを特徴とし、RとしてNdある
いはさらにPrを中心とする資源的に豊富な軽希土類を
主に用い、Fe、B、R,を主成分とすることにより、20
MGOe以上の極めて高いエネルギー積並びに、高残留
磁束密度、高保磁力を有したFe−B−R系永久磁石材
料を安価に得ることができる。
図面に基づく発明の開示 第1はジェットミル粉砕機の縦断説明図である。
この発明による製造方法は、まず、Nd酸化物(Nd23)
やPr酸化物(Pr611)などの軽希土類酸化物の少なく
とも1種、あるいはさらに、Tb酸化物(Tb34)やDy酸
化物(Dy23)などの重希土類酸化物の少なくとも一種
と、Fe粉,純ボロン粉、フェロボロン粉(Fe−B粉),B
23粉末などの硼素酸化物のうち少なくとも1種の原料
粉末、またはCoや添加元素を含む場合は、各々の金属
粉、合金粉、酸化粉末を、所要組成となるように配合
し、必要に応じて、金属粉,酸化物粉(構成元素との混合
酸化物も含む),合金粉(構成元素との混合酸化物も含む)
あるいはその他のCa還元可能な化合物粉末として添加
元素を加えて原料混合粉末とする。
さらに、上記原料混合粉末に、希土類元素の還元剤とし
て金属Ca粉末、還元反応生成物の崩壊を容易にするた
めのCaCl2粉末を添加する。金属Caの必要量は、希土
類酸化物などの原料粉末に含まれる酸化量に対して、化
学量論的必要量の1.1〜3.5倍であり、CaC12は希土類
酸化物の 1wt%〜15wt%とする。
上述した希土類酸化物及び原料粉、還元剤を所定量配置
したのち、例えばV型混合機等を使用し、不活性ガス雰
囲気中で、混合を行なう。ついで、混合した粉末を不活
性ガス流気雰囲気で、900℃〜1200℃の温度範囲で、0.5
時間から5時間、還元・拡散反応を行なわせる。このと
き、昇温速度は、出発原料粉末に含有される吸着水分ガ
ス成分を除去するため、5℃/min以下が好ましい。
得られた還元反応生成物を、15℃以下に冷却されたイオ
ン交換水中に投入し、反応副生成物をH2Oと反応させ
て、Ca(OH)2となす、すなわち、化学量論的必要量の
1.1〜3.5倍の還元剤を配合して得られた還元反応生成物
は、水中において、発熱、自然崩壊してスラリー状態と
なるので、特別に機械的粉砕を必要としない利点があ
る。このスラリーをさらに、15℃以下に冷却したイオン
交換水を用いて、充分にCa分を除去処理して、さら
に、室温で真空乾燥し、10〜500μmのFe−B−R系永
久磁石用合金粉末を得る。
得られた平均粒度500μm〜10μmの粗粉砕粉(1)は、ジ
ェットミル粉砕機の原料ポッパ(2)に装入され、原料ホ
ッパ(2)の切出し口は、O2供給管(3)が配設された不活
性ガス供給本管(4)より分岐したガス導入管(5)の途中に
接続嵌入されている。
ガス導入管(5)内を流れる50ppm〜60000ppmのO2含有の
超音速不活性ガスにより、前記粗粉砕粉(1)は、粉砕室
(6)内に、その内部の循環流に対して接線方向に噴射さ
れる。
この際、原料粉末と超音速不活性ガスとの衝突、粉末同
志の衝突あるいは粉末と粉砕室壁との衝突、摩擦により
微粉砕化される。
極微粉は、粉砕室(6)中央に接続されるサイクロン(7)内
へ降下し、浮遊旋回し、さらに、サイクロン中央に配置
された垂直方向の排出管(8)を通って、不活性ガスとと
もに外部へ排出され、さらに分級される。
一方、極微粉とともに降下した微粉末は、サイクロン
(7)底部に堆積し、不活性ガスの送給と中止した状態
で、底部の切出ホッパ(9)を開き、製品として取り出
し、平均粒度1.5μm〜5μmの微粉状原料粉末を得る。
得られた微粉末を、前述した粉末冶金的製造工程、例え
ば、限界中配向にて所要形状,寸法に成型した後、真空
中にて焼結後放冷し、さらに、Ar雰囲気中に時効処理
する工程を経て永久磁石材料を得る。
発明の好ましい実施態様 この発明において、超音速不活性ガスに混入するO2
は50ppmでは、微粉末表面に安定した酸化被膜を形成す
ることができず、また、60000ppmを越えると、微粉末表
面に生成される酸化被膜が厚すぎて、製品の磁石特性が
劣化するため好ましくなく、O2量は50ppm〜60000ppmに
限定する。好ましい範囲は、80ppm〜30000ppmである。
さらに好ましい範囲は、100ppm〜10000ppmである。
また、この発明において、Ca還元法による自然崩壊に
よる粗粉砕粉の平均粒度が、10μm未満では、原料を大
気中で全体に取扱うことが困難であり、原料粉末の酸化
により磁石特性が劣化するため好ましくなく、500μm
を越えると、粉砕機の粉砕能率が著しく低下するため好
ましくない、粗粉砕粉の平均粒度は、10μm〜500μm
となる。
この発明による微粉砕粉の平均粒度が、1.5μm未満で
は、粉末の酸化度が大きくなるため、磁石特性の劣化を
生じ好ましくなく、また、5μmを越えると、焼結し得
られた永久磁石の粒子径が大きくなり、容易に磁化反転
が起り、保磁力の低下を招来し好ましくないため、1.5
μm〜5μmの平均粒度とする。
また、この発明において、前記微粉砕原料粉を、所要形
状,寸法に磁場中成形する際の磁場条件は、7kOe〜20k
Oeが好ましく、プレス条件は、0.5t/cm2〜8t/cm2が好
ましい。
また、焼結における温度条件は 900℃〜1200℃が好ましく、さらに好ましくは、1000℃
〜1150℃で、時間は30分から8時間が好ましい。900℃
未満では、焼結磁石体として充分な強度が得られず、12
00℃を越えると、焼結体が変形し、配向が崩れ、磁束密
度の低下、角型性の低下を招来し、また結晶粒の粗大化
が進行して保磁力を低下するため好ましくない。
また、この発明において、磁石材料の残留磁束密度、保
磁力、減磁曲線の角型性を改善向上させるため、350℃
〜焼結温度の時効処理することが好ましい。時効処理温
度が350℃未満では拡散速度低下のため効果がなく、焼
結温度を越えると再焼結が起り過焼結となる。
さらには、時効処理温度は450℃〜800℃の範囲が好まし
く、また、時効処理時間は5分〜40時間が好ましい。5
分未満では時効処理効果が少なく、得られる磁石材料の
磁石特性のばらつきが大きくなり、40時間を越えると工
業的に長時間を要しすぎ実用的でない。磁石特性の好ま
しい発現と実用的な面から時効処理時間は30分から8時
間が好ましい。また、時効処理は2段以上の多段時効処
理を用いることもできる。
また、多段時効処理に代えて、400℃〜焼結温度の時効
処理温度から室温までを空冷あるいは水冷などで冷却方
法で、0.2℃/min〜20℃/minの冷却速度で冷却する方法
によっても、上記時効処理と同等の磁石特性を有する永
久磁石材料を得ることができる。
永久磁石材料用原料粉末の成分限定理由 この発明の永久磁石材料用原料粉末に用いる希土類元素
Rは、組成の12原子%〜20原子%を占めるが、Nd、P
r、Dy、Ho、Tbのうち少なくとも1種、あるいはさら
に、La、Ce、Sm、Gd、Er、EuhTm、Yb、Lu、Y
のうち少なくとも1種を含むものが好ましい。
また、通常Rのうち1種(好ましくはNd、Pr、Dy、H
o、Tb等)をもって足りるが、実用上は2種以上の混合物
(ミッシュメタル、ジジム等)を入手上の便宜等の理由
により用いることができる。
また、主相を構成するR中のSm、Laはできるだけ少な
いほうが好ましく、例えば、Smは、1原子%以下、さ
らに好ましくは0.5原子%以下である。
また、温度特性の向上のためには、R混合系として、N
d、Pr、または、これらに0.005原子%〜5原子%、好
ましくは0.2原子%〜3原子%のDy、Ho、Tb等の組み
合わせが望ましい。
さらに、特性、コスト、資源的観点から、Rとしては、
Nd、Prが、全Rの50%以上、さらには80%以上である
ことが好ましい。
Rは、新規な上記系永久磁石材料用原料粉末における、
必須元素であって、12原子%未満では、結晶構造がa−
鉄と同一構造の立方晶組織が析出するため、高磁気特
性、特に高保磁力が得られず、20原子%を越えると、R
リッチな非磁性相が多くなり、残留磁束密度(Br)が低
下して、すぐれた特性の永久磁石が得られない。よっ
て、希土類元素は、12原子%〜20原子%の範囲とする。
Bは、この発明による永久磁石用原料粉末における、必
須元素であって、4原子%未満では、菱面体構造が主相
となり、高い保磁力(iHc)は得られず、20原子%を越え
ると、Bリッチな非磁性相が多くなり、残留磁束密度
(Br)が低下するため、すぐれた永久磁石が得られな
い。よって、Bは、4原子%〜20原子%の範囲とする。
Feは、新規な上記系永久磁石材料用原料粉末におい
て、必須元素であり、65原子%未満では残留磁束密度
(Br)が低下し、81原子%を越えると、高い保磁力が得
られないので、Feは65原子%〜81原子%の含有とす
る。
また、この発明による永久磁石材料用原料粉末におい
て、Feの一部をCoで置換することは、得られる磁石の
磁気特性を損うことなく、温度特性を改善することがで
き、粉末や製品の耐酸化性を向上させることができる
が、Co置換量がFeの25%を越えると、逆に磁気特性が
劣化するため、好ましくない。Coの原子比率がFeとC
oの合計量で5%〜15の場合は、(Br)は置換しない場合
に比較して増加するため、高磁束密度を得るためには好
ましい。
また、この発明による永久磁石材料は、R、B、Feの
他、工業的生産上不可避的不純物の存在を許容できる
が、Bの一部を4.0原子%以下のC、2.0原子%以下の
P、2.0原子%以下のS、2.0原子%以下のCuのうち少
なくとも1種、合計量で2.0原子%以下で置換することに
より、永久磁石の製造性改善、低価格化が可能である。
また、下記添加元素のうち少なくとも1種は、R−B−
Fe系永久磁石材料に対してその保磁力、減磁曲線の角
型性を改善あるいは製造性の改善、低価格化に効果があ
るため添加することができる。
5.0原子%以下のA1、3.0原子%以下のTi、 5.5原子%以下のV、4.5原子%以下のCr、 5.0原子%以下のMn、5.0原子%以下のBi、 9.0原子%以下のNb、7.0原子%以下のTa、 5.2原子%以下のMo、5.0原子%以下のW、 1.0原子%以下のSb、3.5原子%以下のGe、 1.5原子%以下のSn、3.3原子%以下のZr、 6.0原子%以下のNi、5.0原子%以下のSi、 1.1原子%以下のZn、3.3原子%以下のHf、 のうち少なくとも1種を添加含有、但し、2種以上含有
する場合は、その最大含有量は当該添加元素のうち最大
値を有するものの原子%以下の含有させることにより、
永久磁石の高保磁力化が可能になる。なお、添加量の上
限は、磁石材料の(BH)maxを20MGOe以上とするに
は、(Br)が少なくとも9kG以上必要となるため、該条
件を満す範囲とした。
結晶相は主相が正方晶であることが、微細で均一な合金
粉末より、すぐれた磁気特性を有する焼結永久磁石をを
作製するのに不可欠である。
また、この発明の永久磁石材料は、磁場中プレス成型す
ることにより磁気的異方性磁石が得られ、また、無磁界
中でプレス成型することにより、磁気的等方性磁石を得
ることができる。
この発明による永久磁石材料は、 保磁力iHc≧5kOe、残留磁束密度Br>9kG、を示
し、最大エネルギー積(BH)maxは、20MGOe以上を示
し、好ましい組成範囲では、最大値は30MGOe以上に
達する。
また、この発明の永久磁石材料用原料粉末のRの主成分
がその50%以上をNd及びPrを主とする軽希土類金属が
占める場合で、R12原子%〜15原子%、B6原子%〜9
原子%、Fe78原子%〜81原子%、Coの置換量が20原子
%以下の組成範囲のとき、(BH)max 35MGOe以上の
すぐれた磁気特性を示し、特に軽希土類金属がNdの場
合には、その最大値が45MGOe以上に達する。
実 施 例 実施例1 Nd23粉末 174.3g Dy23粉末 17.3g、 Fe粉末 216.9g フェロボロン粉末 21.9g (19.5B-Fe合金粉末) 金属Ca粉末 162.9g (還元に要する化学論必要量の2.4倍) CaCl2粉末 6.7g (希土類酸化物原料の3.5wt%) 以上の原料粉末総量600gを用い、 30.5Nd−3.6Dy-1.15B-64.75Fe(wt%)、 14.1Nd−1.5Dy−7.1B−77.3Fe(at%)を目標に、V
型混合機を使用し、Arガス雰囲気中で、混合した。
ついで、上記の混合粉末を、還元炉のArガス流気雰囲
気中で、1050℃、2.0時間、の条件で、還元拡散反応を
促進させたのち、室温まで炉冷した。
得られた還元反応生成物600gを、7℃に冷却したイオ
ン交換水に投入し、スラリー化した後、さらに、スラリ
ー状合金粉末を、7℃に冷却したイオン交換水で数回洗
浄し、さらに、真空乾燥し、この発明による合金粉末を
得た。
得られた合金粉末は、成分組成が、 Nd 30.6wt%、Dy 3.5wt%、 B 1.11wt%、Fe 62.5wt%、 O2 2000ppm、C 480pm、Ca 500ppm、 粒度は、10〜300μmであった。
この粗粉砕粉を、第1図のジェットミルを使用し、 不活性ガス;N2ガス、 ガス圧;7kg/cm2 ガス速度;マッハ2.5 含有O2 ;5000ppm N2ガス消費量;2m3/min の条件にて、ジェット粉砕し、 粉砕粒度 ;3.1μm 粉末O2含有量;5500ppm の性状を有する微粉砕を得た。
この微粉末をプレス装置の金型に装入し、12kOeの磁界
中で配向し、磁界に水平方向に、2.5t/cm2の圧力で成形
して、 20mm×15mm×15mm寸法の成型体を得た。
得られた成形体を、1100℃,1時間,Ar雰囲気中、の条件
で焼結し、さらに、Ar雰囲気中で、570℃,1時間の時効
処理した。
得られた永久磁石材料の磁石特性を測定し、その結果を
プレス能率と共に第1表に示す。
なお、第1表の比較例1は、湿式アトライター粉砕法によ
り得られた、同一平均粒度の微粉末を、前記のこの発明
条件にて、所要寸法,形状に磁場中成形後、焼結,時効処
理を施した永久磁石材料の磁石特性である。
また、比較例2は、ジェットミル粉砕時に、O2を含有し
ないN2ガスにてジェット粉砕した以外は、この発明の
実施例と同一条件にて作製した永久磁石の磁石特性とプ
レス能率を示す。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に用いるジェットミルの縦断説明図で
ある。 1…粗粉砕粉、2…原料ホッパ、3…O2供給管、4…
不活性ガス供給本管、5…ガス導入管、6…粉砕室、7
…サイクロン、8…排出管、9…切出ホッパ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】R(RはNd,Pr,Dy,Ho,Tbのうち少なく
    とも1種あるいはさらに、La,Ce,Sm,Gd,Er,EuT
    m,Yb,Lu,Yのうち少なくとも1種からなる) 12原子%〜20原子%、 B4原子%〜20原子%、 Fe65原子%〜81原子%、 を主成分とする希土類磁石用合金粉末の製造方法におい
    て、 Ca還元法にて得た平均粒度500μm〜10μmの粗粉砕粉
    を、 O2を50ppm〜60000ppm含有した超音速不活性ガス気流粉
    砕用粉砕室内に噴射し、 平均粒度1.5μm〜5μmの微粉末に微粉砕することを特
    徴とする永久磁石材料用原料粉末の製造方法。
JP61174329A 1986-07-24 1986-07-24 永久磁石材料用原料粉末の製造方法 Expired - Lifetime JPH066727B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61174329A JPH066727B2 (ja) 1986-07-24 1986-07-24 永久磁石材料用原料粉末の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61174329A JPH066727B2 (ja) 1986-07-24 1986-07-24 永久磁石材料用原料粉末の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6333506A JPS6333506A (ja) 1988-02-13
JPH066727B2 true JPH066727B2 (ja) 1994-01-26

Family

ID=15976736

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61174329A Expired - Lifetime JPH066727B2 (ja) 1986-07-24 1986-07-24 永久磁石材料用原料粉末の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH066727B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11473175B2 (en) 2017-11-28 2022-10-18 Lg Chem, Ltd. Method for producing magnetic powder and magnetic powder

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0889096B1 (en) 1997-07-04 2002-09-11 Hitachi Chemical Company, Ltd. Modified cyanate ester group curable resin composition, and varnish, prepreg, metal clad laminated board, film, printed circuit board, and multilayered circuit board using the same
TWI279419B (en) 2000-03-21 2007-04-21 Hitachi Chemical Co Ltd Resin composition having excellent dielectric characteristics, varnish manufactured thereby, manufacturing method of varnish, prepreg, and metal- clad laminated sheet
JP2011216720A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Nitto Denko Corp 永久磁石及び永久磁石の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11473175B2 (en) 2017-11-28 2022-10-18 Lg Chem, Ltd. Method for producing magnetic powder and magnetic powder

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6333506A (ja) 1988-02-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4770702A (en) Process for producing the rare earth alloy powders
JPH066728B2 (ja) 永久磁石材料用原料粉末の製造方法
JPH0340082B2 (ja)
JPH0424401B2 (ja)
JPS61263201A (ja) 永久磁石の製造方法
JPH064885B2 (ja) 希土類・ボロン・鉄系永久磁石用合金粉末の製造方法
JPH066727B2 (ja) 永久磁石材料用原料粉末の製造方法
JPH05258928A (ja) 永久磁石および永久磁石粉末および製造方法
JP4345588B2 (ja) 希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末とその製造方法、および得られるボンド磁石
JP2898463B2 (ja) R−Fe−B系永久磁石用原料粉末の製造方法
JP3157661B2 (ja) R−Fe−B系永久磁石材料の製造方法
JPH0524975B2 (ja)
JP2571403B2 (ja) 希土類磁石材料の製造方法
JP3247460B2 (ja) 希土類磁石用原料粉末の製造方法
JPH064884B2 (ja) 希土類合金粉末の製造方法
JP2886384B2 (ja) R−Fe−B系永久磁石用原料粉末の製造方法
JP3020717B2 (ja) R−Fe−B系永久磁石用原料粉末の製造方法
JP3157660B2 (ja) R−Fe−B系永久磁石材料の製造方法
JPH0526858B2 (ja)
JP2986598B2 (ja) R−Fe−B系永久磁石用原料粉末の製造方法
JPS61270313A (ja) 希土類合金紛末の製造方法
JPH0653909B2 (ja) 永久磁石材料の製造方法
JPH04214803A (ja) 希土類・鉄・ボロン系永久磁石用合金粉末の成型方法
JPH06200307A (ja) 稀土類磁石用原料合金粉末の製造方法
JPH0735521B2 (ja) R‐Fe‐B系永久磁石用原料粉末

Legal Events

Date Code Title Description
S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term