JPH0666305B2 - Soi基板の形成方法 - Google Patents

Soi基板の形成方法

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JPH0666305B2
JPH0666305B2 JP63091703A JP9170388A JPH0666305B2 JP H0666305 B2 JPH0666305 B2 JP H0666305B2 JP 63091703 A JP63091703 A JP 63091703A JP 9170388 A JP9170388 A JP 9170388A JP H0666305 B2 JPH0666305 B2 JP H0666305B2
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和延 豆野
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、SOI基板の形成方法に関する。
〔従来の技術〕
半導体回路素子の高密度化,高集積化を図るために、基
板上に半導体薄膜,絶縁膜を交互に積層し、各半導体薄
膜にデバイスを組み込んだ積層構造の半導体立体回路素
子の開発が進められているが、この種の半導体立体回路
素子を製作する場合、プロセスの中間段階において各半
導体薄膜または各絶縁膜の表面に微小な凹凸が生じ、こ
れらの凹凸が残存した状態では、これらの凹凸がその後
のプロセスにおける成長膜の膜質に悪影響を及ぼすの
で、プロセスの途中で凹凸を有する成長膜の表面を平滑
化する必要がある。
以下、この表面平滑化の必要性について、基板に単結晶
絶縁膜を形成し、更にその上層に単結晶シリコン膜をエ
ピタキシャル成長させてなるSOI(silicon on insulato
r)基板を例に挙げて具体的に説明する。
SOI基板は、特性が優れた集積回路を得るための素子材
料として注目され、とくにサファイアを用いたSOS(sil
icon on sapphire)基板の場合、浮遊容量の低下による
高速化,素子間分離面積の縮小による高集積化が可能に
なる等の優れた特徴を有している。
ところが、SOS基板の場合、サファイアの大型化が困難
であり、しかも高価であるので、最近ではサファイアに
代わり、単結晶マグネシアスピネル(MgO・Al2O3)を単
結晶絶縁膜として用いたSOI基板形成技術について、盛
んに研究,開発が進められている。
そして、従来、単結晶シリコン基板上に単結晶マグネシ
アスピネル膜を形成する手法として、たとえば特公昭58
−55119号公報,特公昭58−55120号公報等に記載されて
いるような、気相エピタキシャル成長法(以下VPE法と
いう)がよく知られている。
また、イクステンディッド アブストラクツ オブ ザ
フィフティーンス コンファレンス オン ソリッド
ステイト デバイシズ アンド マテリアルズ,トウ
キョウ,1983,pp31−34〔Extended Abstracts of the 15
th Conference on Solid State Devices and Material
s, Tokyo,1983,pp31−34〕には、第9図に示すように、
単結晶シリコン基板1上に、MgCl2−Al−HCl−CO2−H2
−N2系のVPE法により単結晶マグネシアスピネル膜2を
形成したのち、酸素雰囲気中において1100℃の温度でア
ニールし、シリコン基板1のマグネシアスピネル膜2と
の界面を酸化してシリコン酸化膜3を形成し、その後マ
グネシアスピネル膜2上に単結晶シリコン膜4をエピタ
キシャル成長させ、マグネシアスピネル膜2とシリコン
酸化膜3との2重ゲート絶縁膜により、シリコン基板1
と上層のシリコン膜4との間の誘電分離特性の向上を図
り、このような2重ゲート絶縁膜を有するSOI基板を用
いて作製した集積回路のゲート絶縁特性の向上を図るこ
とが報告されている。
ところで、前記したように、VPE法によりシリコン基板
1上にマグネシアスピネル膜2を形成したのち、酸素雰
囲気中において高温で約2時間アニールを行ったときの
マグネシアスピネル膜2の結晶性の変化をX線回折法に
より調べたところ、第10図に示すようになった。
すなわち、第10図は、アニール前における(400)マグ
ネシアスピネルのX線回折強度を基準とした場合の、各
アニール温度でアニールした(400)マグネシアスピネ
ルのX線回折強度の比を示しており、この比が大きいほ
どマグネシアスピネル膜2の結晶性が増加していること
になり、第10図から明らかなように、アニール温度が高
いほどマグネシアスピネル膜2の結晶性は良好である。
ところが、1200℃の温度でアニールを行った場合、マグ
ネシアスピネル膜2の結晶性は良くなる反面、第11図の
電子顕微鏡写真からわかるように、マグネシアスピネル
膜2の表面が荒れて平坦性が悪くなり、しかも第12図の
マグネシアスピネル膜2の表面結晶構造を示す反射電子
線回折パターンがストリークパターンにならず、1200℃
の温度でアニールしたときのマグネシアスピネル膜2の
表面状態および表面の結晶構造とも良好ではないので、
このマグネシアスピネル膜2上にエピタキシャル成長さ
せたシリコン膜4の膜質の低下を招くという問題点があ
る。
一方、1100℃以下の温度でアニールを行った場合には、
前記した1200℃の場合に比してマグネシアスピネル膜2
の表面の荒れは減少するが、第10図に示すように、アニ
ールによるマグネシアスピネル膜2の結晶性の増加率は
1200℃の場合に比べて著しく小さいので、このマグネシ
アスピネル膜2上にエピタキシャル成長させたシリコン
膜4の膜質は十分満足できるものではない。
そして、通常絶縁膜または半導体薄膜の形成プロセスの
前段階において、基板表面を鏡面研磨して基板表面を平
滑にすることが行われている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、このようにプロセスの途中において、成長膜の
表面を平滑化する手法としては、従来前記したような研
磨以外に有効な方法はないが、研磨法の場合、研磨材に
よる成長膜表面の汚染が生じ、成長膜の硬さ,付着強度
等による機械的歪みまたは膜の剥離が生じるおそれがあ
り、しかも研磨を行うごとにプロセスを中断してウエハ
を研磨装置にセットしなければならず、非常に手間がか
かるという問題点がある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、単結
晶絶縁膜の結晶性、表面特性を著しく向上することがで
き、単結晶シリコン膜の膜質の低下を防ぎ、高品質なSO
I基板を得ることができるSOI基板の形成方法を提供する
ことを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明のSOI基板の形成方法は、単結晶シリコン基板上
に単結晶絶縁膜を形成する工程と、前記単結晶絶縁膜を
アニールする工程と、前記単結晶絶縁膜の表面にこの表
面の法線方向に対し約85゜以上の入射角にてイオンビー
ムを照射して該表面を平滑化する工程と、前記表面が平
滑化された単結晶絶縁膜上に単結晶シリコン膜を形成す
る工程と、からなることを特徴とする。
〔作用〕
本発明のSOI基板の形成方法は、単結晶シリコン基板上
に単結晶絶縁膜を形成した後、この単結晶絶縁膜をアニ
ールするので、単結晶絶縁膜の結晶性が著しく向上す
る。更に、このアニール後の単結晶絶縁膜の表面は荒れ
るが、この単結晶絶縁膜の表面にこの表面の法線方向に
対し約85゜以上の入射角にてイオンビームを照射して該
表面を平滑化するので、単結晶絶縁膜は剥離などの物理
的な変形や表面の汚染を招くことなく、結晶性、表面特
性が著しく向上する。その後、この結晶性、表面特性が
優れた単結晶絶縁膜上に単結晶シリコン膜を形成するの
で、単結晶シリコン膜の膜質の低下を防止でき、高品質
なSOI基板を得ることができる。
従って、このようなSOI基板を用いて集積回路を作製し
た場合には、素子特性の向上を図れることになる。
〔実施例〕
以下、本発明をその実施例に基づき具体的に説明する。
第1図は本発明方法を説明するために用いる模式図であ
り、図中1は面方位(100)の単結晶シリコン基板を示
す。短結晶シリコン基板1上にはCVD法により形成され
た単結晶スピネル膜20が積層されている。第2図は単結
晶スピネル膜20の表面状態の電子顕微鏡写真であり、単
結晶スピネル膜20の表面には微小な凹凸が存在する。
このような微小な凹凸を除去する手法として、通常半導
体膜等のエッチング用のイオンビームミリング装置を用
いたイオンビームによる微細加工技術が考えられる。
ところで、このイオンビームミリング装置により、各種
の物質をエッチングした場合の物質表面の法線方向に対
するイオンビームの入射角度とエッチングレートとの関
係は、米国コモンウエルズ社公表のカタログデータによ
ると、第3図に示すようになり、イオンビームの入射角
が0゜〜80゜の範囲において、ほとんどの物質がエッチ
ングされ、入射角が80゜以上になると、ほとんどの物質
のエッチングレートは急激に減少してあまりエッチング
されないことがわかる。
従って本発明方法では具体的には、スピネル膜20が形成
された基板1を水平面内において回転させつつ、スピネ
ル膜20の表面の法線方向に対し入射角θが80゜以上にな
るように、アルゴン(Ar)イオンビームIBを照射するこ
とにより、スピネル膜20の表面の微小な凹凸をエッチン
グにより除去し、従来の研磨法のように、スピネル膜20
の表面の汚染またはスピネル膜20の剥離を招くことな
く、スピネル膜20の表面を平滑化しようとするものであ
る。
アルゴンイオンビーム照射の具体的方法は、以下の如く
である。つまり、アルゴンガスをイオン化してAr+
得、このAr+を引き出し電極から導出させ、中和器(フ
ィラメント)にて中和させた後、Ar原子をスピネル膜20
へ照射する。
ところで、アルゴンイオンビームIBのエネルギを500e
V、電流密度を1.4mA/cm2とし、入射角θをそれぞれ60
゜,85゜,87.5゜としたときのスピネル膜20の表面状態の
電子顕微鏡写真を撮影した結果、θ=60゜,85゜,87.5゜
に対してそれぞれ第4図(a),(b),(c)に示す
ようになり、入射角θが60゜の場合、同図(a)からわ
かるように、スピネル膜20の表面にはまだ凹凸の存在が
認められ、θ=85゜では、同図(b)からわかるよう
に、スピネル膜20の表面の凹凸がほとんどなくなってか
なり平滑になり、θ=87.5゜では、同図(c)からわか
るように、さらに平滑になっており、θが約85゜以上の
ときに平滑な表面のスピネル膜20を得ることができ、こ
のスピネル膜20上に単結晶シリコン膜を形成しても、当
該単結晶シリコン膜の膜質の劣化を招くことがない。
このとき、入射角θが75゜または80゜前後の場合、θ=
60゜の場合に比べてスピネル膜20の表面は平滑になるの
は当然であるが、前記したように単結晶シリコン膜を積
層形成した場合に、実用上差し支えがない程度の膜質の
単結晶シリコン膜を得ることができず、しかもエッチン
グレートの点からも薄膜表面の平滑化には適さず、入射
角θを約85゜以上とすることにより、スピネル膜20の表
面の平滑化を効果的に行える。
イオンビームが照射された後のスピネル膜の膜質の評価
を第5図に示す。第5図には対照のために、イオンビー
ム照射前のスピネル膜の膜質の評価も併せて示す。反射
電子線回折〔RHEED〕パターン写真については、エッチ
ング後のスピネル膜ではストリーク状のスポットパター
ンになっており、非晶質化は起こっておらず表面が平滑
になっていることがわかる。X線回折については、エッ
チングにより膜厚が減少して回折強度は落ちており、ま
たロッキングカーブ半値幅は僅かに大きくなっている。
Mg組成についてエッチング前にMg組成が多いのは、スピ
ネル膜成長時にMgを多く含む層が表面に存在するためで
あり、エッチング前後においてMg,Al組成比に変化はな
い。更に電子の結合エネルギ(XPS)については、エッ
チング前後においてAl,Mg,Oの結合エネルギの変化は見
られず比晶質化は起こっていないことがわかる。
以上のように本発明方法により平滑化したスピネル膜は
イオンビーム照射によりダメージを受けていない。従っ
て本発明方法ではスピネル膜にダメージを与えることな
く、スピネル膜を平滑化することができる。
次に、イオンビームを照射して平滑化処理を行う際の、
基板の回転数と平滑化の程度とについて説明する。第6
図(a)〜(e)は下記第1表に示す回転条件にて回転
しながらイオンビームを照射した後のスピネル膜の表面
の電子顕微鏡写真である。
第6図から総回転数が1回転以上である場合について
は、エッチング後のスピネル膜の表面が平滑になってい
ることがわかる。またイオンエネルギ500eV,電流密度1.
4mA/cm2条件下では、回転数を十分大きくした場合(4r
pm)、10分間のエッチング処理にてスピネル膜に十分な
平滑性を得ることができた。このことから平滑化に必要
な条件は、エッチング時間は10分以上であって、この間
に基板を1回以上回転させることである。
次に上述したような平滑化方法を用いてSOI基板を形成
する具体的方法について説明する。
まず、第9図に示す直径3インチの円形の(100)単結
晶シリコン基板1を、Al−HCl−MgCl2−CO2−H2系の気
相エピタキシャル成長装置の反応室内に収納し、シリコ
ン基板1を920℃に加熱保持し、シリコン基板1上に厚
さ200nmの単結晶マグネシアスピネル膜2を成長させ
る。
次に、シリコン基板1上に成長させたマグネシアスピネ
ル膜2を、酸素雰囲気中において1200℃の温度で2時間
アニールし、マグネシアスピネル膜2を通してシリコン
基板1のマグネシアスピネル膜2との界面を酸化してシ
リコン酸化膜3を形成する。
このとき1200℃の高温でのアニールにより、前記した第
10図から明らかなように、マグネシアスピネル膜2の結
晶性は著しく向上するが、その反面、前記したようにマ
グネシアスピネル膜2の表面の荒れまたは表面の結晶構
造の劣化が生じる。
次に、このようなマグネシアスピネル膜2の表面特性を
改善するために、通常のイオンミリング装置により、マ
グネシアスピネル膜2の表面に、該表面の法線方向に対
して85゜以上の入射角にてアルゴン(Ar)イオンビーム
を照射し、マグネシアスピネル膜2の表面を、2nm/分
の速さにて約10分間深さ方向に約20nmイオンビームエッ
チングして平滑化する。
このとき、イオンビームエッチングを行ったマグネシア
スピネル膜2の表面状態は、第7図の電子顕微鏡写真に
示すようになり、エッチングを行わない従来の場合を示
す第11図の電子顕微鏡写真と比べて明らかなように、イ
オンビームエッチングにより、マグネシアスピネル膜2
の表面の荒れが除去されて平坦になり、しかもイオンビ
ームエッチングを行ったマグネシアスピネル膜2の表面
の結晶構造を示す反射電子線回折パターンは、第8図の
ように単結晶を示すストリークパターンになり、イオン
ビームエッチングにより、マグネシアスピネル膜2の表
面特性が著しく改善されることになる。
そして、平坦化したマグネシアスピネル膜2上に、モノ
シラン(SiH4)の熱分解法により、950℃の成長温度で
単結晶シリコン膜4を膜厚2μmだけエピタキシャル成
長させ、SOI基板を形成する。
ところで、このように酸素雰囲気中、1200℃で2時間ア
ニールしたのち、イオンビームエッチングしたマグネシ
アスピネル膜2上に成長させたシリコン膜4の結晶性
を、Si(422)X線回折のロッキングカーブ半値幅の測
定により評価した結果、半値幅は0.10゜となり、比較の
ために、前記と同じアニール条件でアニールし、イオン
ビームエッチングを行わない単結晶マグネシアスピネル
膜上に成長させた単結晶シリコン膜(以下Aのシリコン
膜という)と、アニール温度を1100℃とし、イオンビー
ムエッチングを行わない単結晶マグネシアスピネル膜上
に成長させた単結晶シリコン膜(以下Bのシリコン膜と
いう)とについて、Si(422)X線回折のロッキングカ
ーブ半値幅を測定したところ、A,Bのシリコン膜夫々の
半値幅は0.35゜,0.20゜となり、前記実施例の場合の半
値幅0.10゜よりもかなり大きくなる。
これは、Aのシリコン膜の場合、1200℃の高温でのアニ
ールにより、表面が荒れたままのマグネシアスピネル膜
上に、単結晶シリコン膜を成長させたことにより、単結
晶シリコン膜の膜質の低下を招いたためであり、Bのシ
リコン膜の場合、1100℃のアニールにより、表面の荒れ
は少なくても結晶性の増加が不十分であるマグネシアス
ピネル膜上に、単結晶シリコン膜を成長させたことによ
り、単結晶シリコン膜として十分な膜質のものが得られ
ないためである。
下記第2表は本発明のSOI基板形成方法により形成され
たSOI基板(単結晶シリコン膜)上に作成されたn−MOS
FET(FET(a))の特性を示す表であり、第2表には
参照用として同じアニール条件でアニールし、イオンビ
ームエッチングを行わないマグネシアスピネル膜上に積
層された単結晶シリコン膜上に作成されたn−MOS FET
(FET(b))の特性も併せて示す。
第2表から理解される如く、本発明により製造されたSO
I基板上に形成されたn−MOS FET(FET(a))はその
特性が優れており、これはマグネシアスピネル膜の平滑
化処理に伴う単結晶シリコン膜の結晶性の向上に起因し
ている。
なお本実施例では酸素雰囲気中にてアニールすることと
したが、他の酸化性雰囲気、例えば水蒸気を含む窒素雰
囲気中にてアニールすることとしてもよい。
〔発明の効果〕
本発明のSOI基板の形成方法は、単結晶シリコン基板上
に単結晶絶縁膜を形成した後、この単結晶絶縁膜をアニ
ールするので、単結晶絶縁膜の結晶性が著しく向上す
る。更に、このアニール後の単結晶絶縁膜の表面は荒れ
るが、この単結晶絶縁膜の表面にこの表面の法線方向に
対し約85゜以上の入射角にてイオンビームを照射して該
表面を平滑化するので、単結晶絶縁膜は剥離などの物理
的な変形やその表面に汚染を招くことなく、結晶性、表
面特性が著しく向上する。その後、この結晶性、表面特
性が優れた単結晶絶縁膜上に単結晶シリコン膜を形成す
るので、単結晶シリコン膜の膜質の低下を防止でき、高
品質なSOI基板を得ることができる。
従って、本発明方法にて形成されたSOI基板を用いて集
積回路を作製した場合には、素子特性の向上が図ること
ができる等、本発明方法は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法を説明するために用いる模式図、第
2図はイオンビームを照射していない単結晶スピネル膜
の表面の結晶の構造の電子顕微鏡写真、第3図はイオン
ビームの入射角と各種物質のエッチングレートとの関係
を示すグラフ、第4図(a)〜(c)は夫々イオンビー
ムの入射角を60゜,85゜,87.5゜としたときの単結晶スピ
ネル膜の表面の結晶の構造の電子顕微鏡写真、第5図は
単結晶スピネル膜の結晶の構造の写真と共に示す特性
図、第6図は回転数を変動させた場合の単結晶スピネル
膜の表面の結晶の構造の電子顕微鏡写真、第7図は本発
明のSOI基板の形成方法における単結晶マグネシアスピ
ネル膜の表面の結晶の構造の電子顕微鏡写真、第8図は
本発明のSOI基板の形成方法における単結晶マグネシア
スピネル膜の表面の結晶の構造の反射電子線回折による
写真、第9図はSOI基板の断面図、第10図は単結晶シリ
コン基板上にVPE法により形成した単結晶マグネシアス
ピネル膜のアニール温度とX線回折強度との関係を示す
グラフ、第11図は従来方法における単結晶マグネシアス
ピネル膜の表面の結晶の構造の電子顕微鏡写真、第12図
は同じく反射電子線回折による同結晶の構造の写真であ
る。 1……単結晶シリコン基板、2……単結晶マグネシアス
ピネル膜、4……単結晶シリコン膜、20……単結晶スピ
ネル膜、18……アルゴンイオンビーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−69930(JP,A)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単結晶シリコン基板上に単結晶絶縁膜を形
    成する工程と、前記単結晶絶縁膜をアニールする工程
    と、前記単結晶絶縁膜の表面にこの表面の法線方向に対
    し約85゜以上の入射角にてイオンビームを照射して該表
    面を平滑化する工程と、前記表面が平滑化された単結晶
    絶縁膜上に単結晶シリコン膜を形成する工程と、からな
    ることを特徴とするSOI基板の形成方法。
  2. 【請求項2】前記単結晶絶縁膜を酸化性雰囲気中にてア
    ニールすることを特徴とする請求項1記載のSOI基板の
    形成方法。
  3. 【請求項3】前記単結晶絶縁膜が単結晶マグネシアスピ
    ネル膜であることを特徴とする請求項2記載のSOI基板
    の形成方法。
  4. 【請求項4】前記単結晶絶縁膜を約1200℃以上の温度に
    てアニールすることを特徴とする請求項3記載のSOI基
    板の形成方法。
  5. 【請求項5】前記イオンビームを照射する際に、前記単
    結晶絶縁膜が形成された前記単結晶シリコン基板を水平
    面内において少なくとも一回転させることを特徴とする
    請求項1、2、3又は4記載のSOI基板の形成方法。
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