JPH0666204U - 車両用電源装置 - Google Patents

車両用電源装置

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JPH0666204U
JPH0666204U JP069546U JP6954693U JPH0666204U JP H0666204 U JPH0666204 U JP H0666204U JP 069546 U JP069546 U JP 069546U JP 6954693 U JP6954693 U JP 6954693U JP H0666204 U JPH0666204 U JP H0666204U
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彰宏 白田
知 戸澤
桂一 飯田
義雄 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジンに直結された交流機により、エネル
ギーの回生や放出を行う車両用電源装置において、バッ
テリの寿命が短くならないようにすること。 【構成】 エンジン1に交流機2を直結し、制動時に該
交流機を発電機運転してエネルギーを回生し、発進や急
加速のような力行時に回生エネルギーを放出して該交流
機を電動機運転する車両用電源装置に、大容量コンデン
サ15と昇降圧コンバータ17とコンバータ制御回路1
9とを設ける。昇降圧コンバータ17の高圧側端子には
バッテリ12を接続し、低圧側端子には大容量コンデン
サ15を接続する。そして、エネルギー回生時やその放
出時に必要となる急速充電や急速放電は、バッテリによ
って行うのではなく、主として大容量コンデンサ15に
よって行うように、昇降圧コンバータ17を制御する。
バッテリが急速な充放電にさらされることがなくなるの
で、寿命が縮まることがない。大容量コンデンサは、急
速充電や急速放電を繰り返し行っても、殆ど劣化しな
い。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、エンジンのクランクシャフトに直結した交流機を、制動時には発電 機運転してエネルギーを回生し、力行運転時には電動機運転して駆動補助を行う 車両における車両用電源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7は、エネルギー回生用交流機部が組み込まれた車両駆動部を示す図である 。図7において1はエンジン、20は交流機部、21はクラッチ部、22はトラ ンスミッション部、23はプロペラシャフトである。
【0003】 エンジン1とクラッチ部21との間に交流機部20を設け、交流機部20の回 転軸をクランクシャフトと直結する。車両を制動する場合の1つの方法として、 エンジンに負荷をかける方法があるが(例、エンジンブレーキ)、交流機部20 は、その負荷の1種として作用する。即ち、制動時に交流機部20を発電機運転 すると、そのためにエンジンの駆動力の一部が消費され、エンジンに対しては制 動力として作用する。
【0004】 逆に、エンジンの駆動力以外にも駆動力が欲しいという場合、例えば発進や急 加速をする場合、交流機部20を電動機運転して駆動補助をすることが出来る。 このような交流機部20を具える車両の電源装置には、交流→直流変換機能,あ るいは直流→交流変換機能を持たせる等の配慮がなされている。
【0005】 (第1の従来例) 図4は、そのような従来の車両用電源装置の第1の例を示す図である。図4に おいて、1はエンジン、2は交流機本体、3は界磁コイル、4は電圧調整器、5 は回転子位置検出器、6は電流検出器、7はインバータ、8はインバータ制御回 路、9は抵抗、10はチョッパ、11はチョッパ制御回路、12はバッテリ、1 3は車両負荷、14は総合制御部である。
【0006】 交流機本体2としては、例えば3相の同期交流機が用いられる。3相の発電コ イルの出力端子は、インバータ7に接続される。インバータ7の端子A,B,C は、直流端子である。直流端子A,Cは、バッテリ12の両端に接続される。直 流端子B,Cは、抵抗9とチョッパ10の直列接続体の両端に接続される。車両 負荷13は、バッテリ12に並列に接続されている。
【0007】 インバータ7の具体的構成例を、図2に示す。7−1はダイオード、7−2は MOSトランジスタである。同じ図形で描かれている部分は、同種のものである 。9個のダイオードで、2組の3相全波整流回路(交流→直流変換回路)が構成 され、6個のMOSトランジスタで、1組の直流→交流変換回路が構成されてい る。なお、MOSトランジスタは、スイッチング素子として用いられている。
【0008】 交流機本体2の回転軸は、エンジン1に直結されている。界磁コイル3に界磁 電流を流し、エンジン1により交流機本体2を回転させれば、交流機本体2は発 電する。発電電圧は、電圧調整器4により界磁電流を制御することによって調整 される。この車両用電源装置では、発電時にインバータ7の直流端子A,C間に 発生させた直流電圧で、バッテリ12を充電してエネルギーを回生する。バッテ リ12が満充電となると、チョッパ10をオンして抵抗9に通電し、制動のエネ ルギーを消費する。
【0009】 エンジンの駆動補助をする時には、インバータ7の直流端子A,C間に印加さ れているバッテリ電圧を交流に変換し、交流機本体2に印加する。インバータ制 御回路8は、インバータ7内のスイッチング素子(図2では、MOSトランジス タ)のオン,オフを制御する。回転子位置検出器5,電流検出器6からの信号は 、インバータ制御に利用される。総合制御部14は、車両速度等の各種の車両情 報を参考にしながら、車両用電源装置全体の動作を統括制御する。
【0010】 (第2の従来例) 図8は、従来の車両用電源装置の第2の例を示す図である。図8において、2 4は電源、25はコンバータ、26は平滑用リアクトル、27は平滑コンデンサ 、28はインバータ、29はモータ、30はコンバータ制御回路、31はインバ ータ制御回路、44は抵抗、45はスイッチング素子、46はスイッチング制御 回路である。
【0011】 これは、車両に使用されるモータ(例、エンジンアシスト用,リターダ用)等 の交流負荷に給電する場合の例である。電源24は車両発電機であり、そこから の発電交流は、コンバータ25により直流に変換される。コンバータ25は、例 えば6個のスイッチング素子により構成され、それらのスイッチング制御は、コ ンバータ制御回路30により行われる。なお、コンバータ25は、逆方向の変換 (直流→交流への変換)をすることも出来る。
【0012】 直流は平滑用リアクトル26,平滑コンデンサ27により平滑され、インバー タ28によって交流負荷(ここではモータ29)に適合した交流に変換される。 インバータ28は、例えばスイッチング素子とダイオードとの逆並列接続体6組 により構成され、スイッチング素子のスイッチング制御は、インバータ制御回路 31によって行われる。
【0013】 抵抗44は、余剰エネルギーを消費するための抵抗である。例えば、エンジン ブレーキによる発電をさせた場合、スイッチング素子45をオンすることにより 、その発電エネルギーを消費させるための抵抗である。スイッチング素子45の オン,オフは、スイッチング制御回路46によって制御される。
【0014】 なお、車両用電源装置に関係する従来の文献としては、例えば特開平2−2063 01号公報がある。
【0015】
【考案が解決しようとする課題】 前記した車両用電源装置の第1の従来例では、制動時にエネルギーを回生した り、力行時に電源を供給したりする装置として、鉛蓄電池であるバッテリを使用 している。エネルギーの回生や力行のための給電は、急速に行われる。ところが 、鉛蓄電池で急速充電や急速放電を繰り返すと、劣化が早く、電池寿命が短くな るという問題点があった。
【0016】 また、車両用電源装置の第2の従来例では、負荷急減時(例、モータ29の負 荷が急に軽くなった時)に、回路中に存在する誘導成分(平滑用リアクトル26 等)により高電圧が発生したり、電源電圧急上昇時(例、ブレーキ回生時)に高 電圧が発生し、それがインバータの直流側にかかるのでインバータの耐圧上好ま しくないと共に、余剰エネルギーを無駄に消費してしまうという問題点があった 。 本考案は、以上のような問題点を解決することを課題とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本考案では、エンジンに直結され発電電流でバッテ リを充電するよう接続された交流機と、該発電電流を整流したり前記バッテリを 電源として該交流機に印加する交流を発生したりするインバータと、該インバー タを制御するインバータ制御回路とを具えた車両用電源装置において、大容量コ ンデンサと、高圧側端子がバッテリに接続され低圧側端子が前記大容量コンデン サに接続された昇降圧コンバータと、前記交流機の発電機運転時の充電または電 動機運転時の放電が、主として大容量コンデンサを使用してなされるよう昇降圧 コンバータを制御するコンバータ制御回路とを具えることとした。
【0018】 また、エンジンに直結された交流機と、該交流機に接続されたコンバータと、 該コンバータの直流側電圧を平滑する平滑回路と、平滑された電圧を交流に変換 して交流負荷へ給電するインバータとを具えた車両用電源装置において、該イン バータの直流側に高圧側端子が接続され低圧側端子が大容量コンデンサに接続さ れた昇降圧コンバータを設け、該昇降圧コンバータにより前記大容量コンデンサ を充放電制御することとした。
【0019】
【作 用】
エンジンに交流機を直結し、制動時に該交流機を発電機運転してエネルギーを 回生し、発進や急加速のような力行時に回生エネルギーを放出して該交流機を電 動機運転する車両用電源装置に、大容量コンデンサと昇降圧コンバータとコンバ ータ制御回路とを設ける。昇降圧コンバータの高圧側端子にはバッテリを接続し 、低圧側端子には大容量コンデンサを接続する。
【0020】 そして、エネルギー回生時やその放出時に必要となる急速充電や急速放電は、 バッテリによって行うのではなく、主として大容量コンデンサによって行うよう に、昇降圧コンバータを制御する。これにより、バッテリが急速な充放電にさら されることがなくなるので、寿命が縮まることもない。なお、大容量コンデンサ は、急速充電や急速放電を繰り返し行っても、殆ど劣化しない。
【0021】 また、発電電圧を整流した電圧をインバータを介して交流負荷に給電するよう な車両用電源装置において、インバータの直流側に昇降圧コンバータを介して大 容量コンデンサを接続し、昇降圧コンバータにより充放電制御すれば、交流負荷 の遮断等により高電圧が発生しそうになっても、該大容量コンデンサへの充電で そのエネルギーを吸収することが出来る。そのため、インバータの回路素子が高 電圧により破壊される恐れがなくなると共に、余剰エネルギーを回収することが 出来る。
【0022】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。 (第1の実施例) 図1は、本考案の車両用電源装置の第1の例を示す図である。符号は図4のも のに対応し、15は大容量コンデンサ、16は電流検出器、17は昇降圧コンバ ータ、18は電流検出器、19はコンバータ制御回路である。図4と同じ符号の ものは、同様の動作をするので、その説明は省略する。
【0023】 構成上、図4の従来例と異なる第1の点は、回生エネルギー蓄積手段として、 新たに大容量コンデンサ15を設けた点である。コンデンサは、周知のように、 急速充電や急速放電に対する耐性が強く、これらを繰り返したとしても、殆ど劣 化することはない。大容量コンデンサ15としては、例えば小型で大容量を有す る電気2重層コンデンサを用いることが出来る。
【0024】 異なる第2の点は、バッテリ12と大容量コンデンサ15との間に昇降圧コン バータ17を設けた点である。この昇降圧コンバータ17は、交流機本体2の発 電エネルギーを回生する場合には、大容量コンデンサ15の耐圧等を考慮して電 圧を降圧し、逆に、大容量コンデンサ15を放電させて交流機本体2に印加する 場合には、交流機本体2を電動機運転するのに適する電圧(即ち略バッテリ無負 荷電圧)に等しい電圧に昇圧するために設けられている。
【0025】 図3に、昇降圧コンバータの具体的構成の1例を示す。17−1はリアクトル 、17−2,17−3はコンデンサ、17−4,17−5はMOSトランジスタ 、17−6,17−7はダイオードである。MOSトランジスタ17−4,17 −5は、スイッチング素子として用いられる。この構成および動作原理は、公知 である。
【0026】 図1のコンバータ制御回路19は、MOSトランジスタ17−4,17−5の オン,オフのタイミングを制御して、昇降圧コンバータ17に昇圧または降圧を 行わせる。昇降圧コンバータ17の両側では、電圧,電流が検出され、コンバー タ制御回路19による制御に利用される。
【0027】 (制動時の動作…エネルギー回生) これは、回生リターダ制御とも呼ばれるが、発電電圧を直流に変換してインバ ータ7の直流端子A,C間に生ぜしめるところまでは、従来と同様である。直流 端子A,C間の電圧はバッテリ12に印加されると共に、昇降圧コンバータ17 に印加される。この電圧の値は、電圧調整器4により、バッテリ12の無負荷電 圧と略等しくなるように調整される。その理由は、バッテリ12を充電するので はなく、大容量コンデンサ15を充電するようにするためである。
【0028】 そして、昇降圧コンバータ17で降圧して大容量コンデンサ15を充電するが 、満充電になると、大容量コンデンサ15の電圧VL を検出して、これが許容電 圧以上にならないように制御する。また、昇降圧コンバータ17への高圧側から の入力電流として、インバータ7から流れて来ている電流以上の電流を要求され ると、不足する分はバッテリ12から流れ出るということになってしまう。それ を防ぐため、そのような場合には高圧側の電圧VH を検出し、それがバッテリ1 2の無負荷電圧以下にはならないよう、昇降圧コンバータ17の出力(低圧側出 力)を制限する。
【0029】 大容量コンデンサ15が満充電された後、次にはバッテリ12を充電する。こ れも満充電されると、従来と同様、チョッパ10をオンし、抵抗9にて制動エネ ルギーを消費する。
【0030】 (力行運転時の動作) 交流機本体2を電動機運転してエンジンの駆動補助をする時には、まず、大容 量コンデンサ15の電荷を放電することにより行う。次に、それだけでは不足す るようになると、バッテリ12からも放電する。そして、大容量コンデンサ15 の電荷が放電した後では、バッテリ12からの放電のみで行われる。
【0031】 昇降圧コンバータ17で昇圧制御を行う場合には、次の2点に注意して行う。 第1の点は、昇圧して得られた電圧が、バッテリ12の無負荷電圧以上にはなら ないようにするという点である。第2の点は、大容量コンデンサ15から昇降圧 コンバータ17への入力電流が、昇降圧コンバータ17を害するほどに大となら ないようにするという点である。
【0032】 第1の点であるが、もし昇圧して得られる電圧がバッテリ12の無負荷電圧よ り大になると、昇降圧コンバータ17の出力電流は、バッテリ12にも流れ込み 、インバータ7へ流れて行く電流が少なくなるからである。そのため、昇圧電圧 は、略バッテリ12の無負荷電圧程度に保つ必要がある。
【0033】 図5は、昇降圧コンバータ17の昇圧動作時の出力特性を示す図である。横軸 が昇圧時出力電流I、縦軸は昇圧時出力電圧Vである。昇圧時出力電圧Vは、図 1中の高圧側電圧VH として検出されるが、これをバッテリ12の無負荷電圧程 度の一定電圧値VC になるよう制御する。IM は、昇圧時の昇降圧コンバータ1 7の出力電流の最大値であるが、電流がこれ以上になると、昇圧時出力電圧Vは 低下する。
【0034】 第2の点についてであるが、昇降圧コンバータ17に過大な電流が入力される と、その回路素子を破壊する恐れがある。そのため、大容量コンデンサ15から の入力電流が所定値以上にはならないよう、制限する必要がある。
【0035】 図6は、昇降圧コンバータの昇圧動作時の入力特性を示す図である。横軸は時 間であり、縦軸は大容量コンデンサ15からの入力電力P,入力電圧Vおよび入 力電流Iである。図示はしてないが、それぞれに応じて目盛りの取り方は異なる 。大容量コンデンサ15の放電と共に電圧は低下して行くから、入力電圧Vの曲 線は次第に低下して行く。
【0036】 この特性図では、入力電力Pが一定(つまり、V×I=一定)となるような入 力のさせ方としているので、入力電圧Vが低下するにつれて、入力電流Iは増大 するような制御をしている。しかし、入力電流Iを増大させるといっても、昇降 圧コンバータ17の回路素子に悪影響を与える程に大となることは許されない。 そこで、入力電流Iを制限電流値I1 以上にはならないように制限する。図6で 、制限電流値I1 に達した時点がt1 である。それ以後は、入力電流I=I1 ( 一定)で、入力電圧Vは低下する一方であるから、入力電力Pも低下する。昇圧 時の入力に関しては、このような制御をする。
【0037】 さて、力行制御時の動作を、次の2つに分けて説明する。 (1)インバータ7が要求する負荷電流が、昇降圧コンバータ17の出力電流よ り小の時 この時には、インバータ7へ送る電流は、昇降圧コンバータ17の出力電流だ けでまかなえる。従って、交流機本体2の電動機運転は、大容量コンデンサ15 の放電エネルギーだけで行われる。昇降圧コンバータ17の高圧側電圧VH は、 バッテリ12の無負荷電圧より大にはならないように制御されているから、大容 量コンデンサ15の放電エネルギーの一部が、バッテリ12の充電に使われてし まうこともない。
【0038】 (2)インバータ7が要求する負荷電流が、昇降圧コンバータ17の出力電流 より大の時 この時には、昇降圧コンバータ17の出力電流だけでは不足する。その不足分 を補うため、この段階になって初めて、バッテリ12からインバータ7への給電 が開始される。大容量コンデンサ15の放電が終わった後は、インバータ7へは バッテリ12からのみ給電される。
【0039】 なお、昇降圧コンバータ17への入力電流が制限電流値I1 に達した場合には 、それ以後、入力電流は増大しないようにされるから、図6で述べたように、入 力電力Pは徐々に低下してゆく。それに伴い、昇降圧コンバータ17の出力電流 が変化し、インバータ7の要求する負荷電流より大であったものが小に変化した りすることもあるかも知れないが、その時には前記(2)の制御が行われる。
【0040】 (第2の実施例) 図9は、本考案の車両用電源装置の第2の例を示す図である。符号は図8のも のに対応し、32はエネルギー緩衝部、33は昇降圧コンバータ、34は大容量 コンデンサ、35は昇降圧コンバータ制御回路である。エネルギー緩衝部32は 、昇降圧コンバータ33と大容量コンデンサ34とより構成され、昇降圧コンバ ータ33は、昇降圧コンバータ制御回路35からの制御信号により制御される。 大容量コンデンサ34としては、例えば電気二重層コンデンサが用いられる。
【0041】 モータ29の負荷が急に軽くなった場合、平滑用リアクトル26にそれまで流 れていた大きな電流による電磁エネルギーにより、平滑コンデンサ27の両端( インバータの直流側)に高電圧が発生しそうになる。この時には、その電圧を入 力電圧として昇降圧コンバータ33を降圧動作させ、大容量コンデンサ34を充 電する。このように、平滑用リアクトル26の電磁エネルギーを大容量コンデン サ34で吸収することにより、平滑コンデンサ27およびインバータに過電圧が かかることが回避される。電源24の発電電圧が急上昇した場合(例、ブレーキ 回生時など)にも、同様にして過電圧の印加が回避される。
【0042】 大容量コンデンサ34に充電されたエネルギーは、昇降圧コンバータ33によ って適宜昇圧し、車両のバッテリ(図9では図示せず)を充電するのに用いたり 、インバータ28を経てモータ29を駆動するのに用いたりする。モータ29が エンジンの駆動を補助するモータであった場合、上り坂等の時に大容量コンデン サ34から給電すれば、エンジンの駆動力が増大される。
【0043】 モータ29に制動をかけようとする場合には、機械的な外力をかけて制動する のではなく、インバータ28を発電制御に切り換える。即ち、インバータ28か らモータ29に給電する制御をやめ、モータ29に回転慣性エネルギーによる発 電をさせる。発電電圧は、昇降圧コンバータ33を経て大容量コンデンサ34に 充電される。これにより、モータ29が有していた余剰エネルギーが回生される 。
【0044】 次に、昇降圧コンバータ33の昇圧時および降圧時の動作について説明する。 図10は、本考案の第2の例における昇降圧コンバータ33の具体的構成の1例 を示す図である。符号は図9のものに対応し、36はコンデンサ、37はリアク トル、38〜40はスイッチング素子、41,42はダイオード、43はコンデ ンサ、IL はリアクトル37を流れる電流である。この例では、スイッチング素 子は3つ用いられており、これらのオン,オフは、図9の昇降圧コンバータ制御 回路35により制御される。
【0045】 図11は、図10の昇降圧コンバータの昇圧時の等価回路である。昇圧時には 、スイッチング素子39はオンのままとされ、スイッチング素子40はオフのま まとされ、スイッチング素子38がオンオフ制御されるから、このような等価回 路となる。大容量コンデンサ34両端の電圧をV34とし、コンデンサ43の両端 の電圧をV43とする。昇圧時は、V34が入力電圧であり、V43が出力電圧である 。
【0046】 電流IL は、矢印のように大容量コンデンサ34から流れ出る方向に流れるが 、スイッチング素子38がオフの時には、ダイオード42を通じてコンデンサ4 3に流れ、スイッチング素子38がオンの時には、スイッチング素子38を通っ て流れる。スイッチング素子38がオフされた瞬間、それまで流れていた電流に よってリアクトル37に蓄積されていたエネルギーにより、スイッチング素子3 8の両端に現れる電圧は高められる。
【0047】 図12は、図11の等価回路の昇圧時の動作を説明する図である。(イ)はス イッチング素子38のオン,オフ状況を示し、(ロ)は電流IL の変化,(ハ) は出力側の電圧V43の変化を示している。スイッチング素子38がオンされると 、ダイオード42とコンデンサ43とを短絡した形になるので、電流IL は増大 する。一方、コンデンサ43への充電は行われないまま、出力側への放電が行わ れるから、電圧V43は低下してゆく。
【0048】 スイッチング素子38がオフされると、それによる短絡が解かれ、ダイオード 42,コンデンサ43へと流れるから、インピーダンスが増大し電流IL は減少 する。また、前記したように、スイッチング素子38両端の電圧は増大するから 、電圧V43もそれまでより大となる。出力側の電圧V43の全期間を通じての値は 、次式で表される。 TON+TOFF 43=───────V34OFF 但し、TON,TOFF は、それぞれスイッチング素子38のオン期間,オフ期間 である。昇圧の度合いは、オンとオフの期間を調節することにより変えられる。 分子は一定期間であるから、分母のTOFF を小にするほどV43は大となる。
【0049】 図13は、図10の昇降圧コンバータの降圧時の等価回路である。符号は図1 1のものに対応している。降圧時には、スイッチング素子38,39はオフのま まとされ、スイッチング素子40がオンオフ制御されるから、このような等価回 路となる。。降圧時は、V43が入力電圧であり、V34が出力電圧である。従って 、電流IL は、矢印のように大容量コンデンサ34に流れ込む方向に流れる。
【0050】 図14は、図13の等価回路の降圧時の動作を説明する図である。(イ)はス イッチング素子40のオン,オフ状況を示し、(ロ)は電流IL の変化,(ハ) は出力側の電圧V34の変化を示している。スイッチング素子40がオンされると 、コンデンサ43が放電し、その電流は、リアクトル37を通り、コンデンサ3 6,大容量コンデンサ34を充電する。スイッチング素子40がオフされると、 フライホイール電流が流れる。即ち、コンデンサ36,大容量コンデンサ34を 通った電流IL は、ダイオード41を通ってリアクトル37に戻る。従って、電 流IL は徐々に減少してゆく。
【0051】 スイッチング素子38のオン期間,オフ期間を、それぞれTON,TOFF とする と、出力側の電圧V34の全期間を通じての値は、次式で表される。 TON34=───────V43ON+TOFF 降圧の度合いは、オンとオフの期間を調節することにより変えられる。分母は 一定であるから、分子のTONを大にするほどV34は大となる。
【0052】 第2の実施例では、電源電圧急上昇時や負荷急減時に発生する高電圧エネルギ ーを、昇降圧コンバータ33を降圧動作させて大容量コンデンサ34を充電する ことによって吸収するので、平滑コンデンサ27に高電圧がかかることがなくな り、インバータの回路素子も破壊されることがない。また、そのようにして大容 量コンデンサ34に蓄積したエネルギーは、昇降圧コンバータ33を介して適宜 取り出し、バッテリの充電に用いたり,負荷への給電に用いたりする。
【0053】 なお、第2の実施例の電源24を、車両用発電機ではない3相交流電源とした 場合でも、同様のことが言える。例えば、ビル内のエレベータのモータを駆動す る電源装置等についても、エネルギー緩衝部32を設けて、同様の動作をさせる ことが出来る。エレベータのモータを制動運転する場合には、そのモータを発電 動作させ、発電エネルギーは昇降圧コンバータ33を経て大容量コンデンサ34 に蓄積する。これによりエネルギーの回生が行われる。回生したエネルギーは、 後にモータ29を駆動するのに用いたり、或いはコンバータ25を経て電源24 側に回生させてもよい。
【0054】
【考案の効果】
以上述べた如く、本考案の車両用電源装置によれば、エネルギーの回生や放出 を行う際の急速充電,急速放電を、主として大容量コンデンサによって行うよう にしたので、バッテリの寿命が短縮されることがなくなった。また、発電電圧を 整流平滑した後、インバータを介して交流負荷に給電するような車両用電源装置 の場合、インバータの直流側に昇降圧コンバータを介して大容量コンデンサを接 続し、昇降圧コンバータにより充放電制御すれば、交流負荷の遮断等により高電 圧が発生しそうになっても、該大容量コンデンサへの充電でそのエネルギーを吸 収することが出来ると共に、インバータの破壊を防止することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の車両用電源装置の第1の例を示す図
【図2】 本考案の第1の例におけるインバータの具体
的構成の1例を示す図
【図3】 本考案の第1の例における昇降圧コンバータ
の具体的構成の1例を示す図
【図4】 従来の車両用電源装置の第1の例を示す図
【図5】 昇降圧コンバータの昇圧動作時の出力特性を
示す図
【図6】 昇降圧コンバータの昇圧動作時の入力特性を
示す図
【図7】 エネルギー回生用交流機部が組み込まれた車
両駆動部を示す図
【図8】 従来の車両用電源装置の第2の例を示す図
【図9】 本考案の車両用電源装置の第2の例を示す図
【図10】 本考案の第2の例における昇降圧コンバー
タの具体的構成の1例を示す図
【図11】 図10の昇降圧コンバータの昇圧時の等価
回路
【図12】 図11の等価回路の昇圧時の動作を説明す
るチャート
【図13】 図10の昇降圧コンバータの降圧時の等価
回路
【図14】 図13の等価回路の降圧時の動作を説明す
るチャート
【符号の説明】
1…エンジン、2…交流機本体、3…界磁コイル、4…
電圧調整器、5…回転子位置検出器、6…電流検出器、
7…インバータ、8…インバータ制御回路、9…抵抗、
10…チョッパ、11…チョッパ制御回路、12…バッ
テリ、13…車両負荷、14…総合制御部、15…大容
量コンデンサ、16…電流検出器、17…昇降圧コンバ
ータ、18…電流検出器、19…コンバータ制御回路、
20…交流機部、21…クラッチ部、22…トランスミ
ッション部、23…プロペラシャフト、24…電源、2
5…コンバータ、26…平滑用リアクトル、27…平滑
コンデンサ、28…インバータ、29…モータ、30…
コンバータ制御回路、31…インバータ制御回路、32
…エネルギー緩衝部、33…昇降圧コンバータ、34…
大容量コンデンサ、35…昇降圧コンバータ制御回路、
36…コンデンサ、37…リアクトル、38〜40…ス
イッチング素子、41,42…ダイオード、43…コン
デンサ、44…抵抗、45…スイッチング素子、46…
スイッチング制御回路
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B60L 11/18 E 6821−5H F02B 61/00 7541−3G (72)考案者 戸澤 知 藤沢市土棚8番地 いすゞ自動車株式会社 藤沢工場内 (72)考案者 飯田 桂一 藤沢市土棚8番地 いすゞ自動車株式会社 藤沢工場内 (72)考案者 佐藤 義雄 藤沢市土棚8番地 株式会社いすゞセラミ ックス研究所内 (72)考案者 高山 一弘 東京都大田区東六郷1丁目12番11号 日興 電機工業株式会社内 (72)考案者 西沢 一海 東京都大田区東六郷1丁目12番11号 日興 電機工業株式会社内

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンに直結され発電電流でバッテリ
    を充電するよう接続された交流機と、該発電電流を整流
    したり前記バッテリを電源として該交流機に印加する交
    流を発生したりするインバータと、該インバータを制御
    するインバータ制御回路とを具えた車両用電源装置にお
    いて、大容量コンデンサと、高圧側端子がバッテリに接
    続され低圧側端子が前記大容量コンデンサに接続された
    昇降圧コンバータと、前記交流機の発電機運転時の充電
    または電動機運転時の放電が、主として大容量コンデン
    サを使用してなされるよう昇降圧コンバータを制御する
    コンバータ制御回路とを具えたことを特徴とする車両用
    電源装置。
  2. 【請求項2】 エンジンに直結された交流機と、該交流
    機に接続されたコンバータと、該コンバータの直流側電
    圧を平滑する平滑回路と、平滑された電圧を交流に変換
    して交流負荷へ給電するインバータとを具えた車両用電
    源装置において、該インバータの直流側に高圧側端子が
    接続され低圧側端子が大容量コンデンサに接続された昇
    降圧コンバータを設け、該昇降圧コンバータにより前記
    大容量コンデンサを充放電制御することを特徴とする車
    両用電源装置。
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