JPH0665276B2 - デコレ−タ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、菓子、パン等に糖類，チョコレートやクリー
ムなどの飾り付けをするためのデコレーション用の装置
に関するものである。

〔従来技術〕

近年、デコレーション菓子を大規模に生産する菓子メー
カー等では人手によるデコレーションを廃し、例えば練
り上げたチョコレートなどの飾付材料を糸又は帯状に物
品上に供給し多くのパターンに自動的に画くように分配
できる自動機械が用いられている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところが、飾付材料の供給分配に変化がなく単純で円滑
性をも欠くことが多く、せっかく種々変化の多いパター
ンに分配ヘッドを動かしても飾り付け効果を減殺される
こととなって問題であった。

本発明では飾付材料の供給分配に変化を持たせることで
分配ヘッドを複雑に操作することなく多種類のパターン
に飾り付けできる装置を構成簡単で安価な形態で提供す
ることを目的とするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、飾り付けをされる物品を移送する搬送用コン
ベヤ上に飾付材料を供給するノズルを複数有する分配ヘ
ッドを移動可能に備えた菓子飾付装置において、コンベ
ア上に跨がるフレームにロッドで揺動プレートを揺動自
在に吊垂配備し、該揺動プレートを、モータで駆動され
る偏心クランクに偏心度を変えられるように滑動自在に
ブロック結合されているタイミング調節板を、介して連
結されているクランクロッドとレバーとからなる移動機
構に連結すると共に、揺動プレートに温水ジャケットを
備えた分配ヘッドを設け、該分配ヘッドから流出する飾
付材料の供給量を調節するニードルを単一バーを介して
分配ヘッドの各ノズルに挿脱自在に設け、該単一バーを
前記揺動プレートに設けたシリンダに連結したものであ
る。

〔実施例〕

本発明のデコレータは流れ作業で移動する菓子類の上に
練込チョコレートのような飾付材料を糸状又は帯状に導
出して画き数多くの模様として載せ、菓子上に自動的に
付けることができる菓子飾り付け用の装置である。

本発明に係る装置の実施例を図面を用いて説明する。

菓子を載置して走行するコンベヤ１は基台のコンベヤ走
行方向（以下前後方向という）に沿った側板2,2間に側
板上面より低い載置面を持って備えられている。

側板2,2上面間にはコンベヤ１を跨いで門形のフレーム
３が架装され、該フレーム３に、飾付材料を菓子上に流
出させる分配ヘッド４が設けられる。この分配ヘッド４
は両端がキャップで閉塞された円柱体で、円柱体下部に
は軸方向に沿って例えば７個のノズル5,5…が等間隔で
設けられており、コンベヤ１上に適宜離隔して且つコン
ベヤ１の横断方向（以下左右方向という）にノズル５群
が並ぶ状態で吊垂されるが、フレーム３の梁部から直接
吊垂されず、揺動プレート６を介して取付けられる。即
ち、フレーム３の梁部に４本のロッド7,7…で揺動プレ
ート６を吊垂し、この揺動プレート６の下方に分配ヘッ
ド４が取付部材8,8で固着されている。なおロッド７は
両端にネジ部を有し、該ネジ部にはエンド部材9,9を螺
着していて、長さ調節可能である。そしてこのエンド部
材9,9を介してロッド７はフレーム３と揺動プレート６
に取付部材10,10で連結されるが、エンド部材9,9と取付
部材10,10の連結部は球ツガイで、揺動プレートはあら
ゆる方向に揺動自在であり、この揺動プレート６にはプ
レートを前後方向に揺動させる機構と左右方向に揺動さ
せる機構が連結される。

両機構の駆動源は単一のモータ11で、モータ11はフレー
ム３の梁部に載置され、モータ11の出力軸には伝動部材
（図示せず）を介して２つのクランク軸が連結されてい
る。

このクランク軸の一方のクランク軸を含むクランク12
は、ロッド13、レバー14、軸15、レバー16、ロッド17を
介して揺動プレート６に連結され左右方向揺動機構を形
成している。ロッド13は二部材を両端に雌ネジを有する
継手部材18で螺合接続して形成され、一端をクランク12
に枢着し、他端をエンド部材19を介してレバー14に取付
部材20で連結しており、長さ調節可能である。エンド部
材19はロッド13と螺合接続され、取付部材とは枢着され
ている。

レバー14はフレーム３に前後方向で水平に設けた軸15の
端部に固着されるがこの軸15はフレーム３に設けた軸受
21,21に回転可能に支承されており、中央部にレバー16
を固着している。レバー16は軸15の中心線を含む鉛直面
が揺動の中心となるように固着されており、端部には取
付部材22でロッド17が連結されている。このロッド17も
両端にエンド部材23,23を螺合して備え長さ調節可能で
あり、一方のエンド部材23は取付部材22に他方のエンド
部材23は揺動プレート６の取付部材24に、それぞれ枢着
してある。

他方のクランク軸を含むクランク25はロッド26、レバー
27、軸28、レバー29,29、ロッド30,30を介して揺動プレ
ート６に連結され前後方向揺動機構を形成している。

ロッド26は、ロッド13と同様に、継手部材31で接続され
る構成を有し、エンド部材32とレバー27を取付部材33で
連結している。レバー27はフレーム３の左右方向で水平
に設けた軸28の端部に固着されるが、この軸28はフレー
ム３に設けた軸受34,34で回転自在に支承され、レバー2
9,29を固着して備えている。各レバー29は両端にエンド
部材35,35を螺合したロッド30を介して揺動プレート６
に連結されている。このエンド部材35,35はそれぞれレ
バー29又は揺動プレート６に取付部材36,37で取付けら
れるが、取付部材36,37とエンド部材35,35とは枢着され
ている。

なお、レバー27は軸28の中心線を含む水平面を揺動の中
心とするように固着され、レバー29は軸28の中心線を含
む鉛直面を揺動の中心として軸28の下方で揺動するよう
に固着されている。

また揺動プレート６の下部には、取付部材37,37のため
にブロック材38,38が固着されると共に左右方向に三分
割されたリブ39,39が垂設されている。

以上揺動プレート６の揺動機構について説明したが、次
に分配ヘッド４について説明する。

分配ヘッド４は前述したようにノズル５群を備えている
が、このノズル５群の各ノズルの流出口のそれぞれには
ニードル40を突没可能に備えている。

即ち、第４図及び第５図において、揺動プレート６の上
部にはシリンダ41がシリンダロッド42を下に向けて設け
られており、このシリンダのロッド42に、分配ヘッド４
内に収容されニードル40群を垂設したバー43を、断面円
形のロッド44を介して連結してあり、バー43には支軸材
45を介してニードル40が配備されている。

分配ヘッド４のロッド44の挿通孔には円筒体が固着さ
れ、ロッド44と円筒体との間にはＯリング46が介在せし
められている。

シリンダ41は揺動プレート６上に固着した支持部材47に
ブラケット48を介して取付部材49,49で取付けられる
が、支持部材47に長孔50,50を穿設して高さ調節可能と
してある。このブラケット48に４個の取付部材51群で備
えられたシリンダ41の下部には、シリンダロッド42がそ
の中空部を貫通するリング状のバネ座52が付設され、ロ
ッド44の突出部に固着したバネ座53との間に緩衝用のバ
ネ54が配備されている。

なお、揺動プレート６はロッド42,44、バネ54を逃げる
切欠55が設けられているし、支持部材47の台板部も逃げ
る間隔をあけるため離隔した２枚の平板で形成してあ
る。

分配ヘッド４には一対の温水ジャケット56,56が分配ヘ
ッド４を前後方向から挟むように設けられており、分配
ヘッド４中の飾付材料の流動性を保持せしめている。

図中、57は分配ヘッド４の飾付材料供給口で、ホースで
ポンプ、材料タンク等の供給系統へと連絡される。58,5
9は温水ジャケット56の温水流入口、流出口で、温水供
給系統へ持続される。60は温水ジャケット56に突設した
係止用部材、61は係止用部材同士の連絡部材、62は支持
部材47の揺動プレート６への取付部材、63はカバー、64
はタイミング調節板、65は揺動巾調節ハンドルである。

なお、前記分配ヘッドの移動速度を菓子の物品を搬送す
るコンベヤの移動速度に対応して変えられる制御機構や
分配ヘッドに対して動作を与えるために用いられるモー
タや伝動機構によってその速度を変えられる制動機構を
装備することもできる。

しかして、移動ベルトによって搬送される糖菓、その他
の菓子、パン等の物品上に練り上げたチョコレート等の
飾付材料を一定のパターンで分配して飾り付けるもので
あるが、この飾付材料はポンプによってタンクから分配
ヘッド４に供給される。この分配ヘッド４はモータ11で
偏心クランク12,25及び揺動プレート６を介して作動さ
れる。

制御機構（図示せず）で制御され様々な動作を分配ヘッ
ド４に与え、かつ、抵抗制御機構のニードル40の移動で
分配ヘッド４から出る飾付材料の流速を選択的に変え、
物品上に様々なパターンで飾付材料を置くことができ
る。

前記偏心クランク12,25は分配ヘッド４の往復動作のス
トロークを決定する偏心度をかえることがきるようにな
っている。例えばクランクのタイミング調節板64の滑動
自在のブロック結合で連結状態を調節できるようになっ
ている。

即ち、タイミング調節板64のブロック結合の位置をスラ
イドさせて変え、調節ハンドル65で締め付け固定して、
偏心度を変えて揺動プレート６の前後左右の揺動幅を調
節できるようにしてある。

なお前記分配ヘッド４を前後左右に往復運動させるため
にはロッド7,7で吊垂された揺動プレート６をモータ11
の回転運動でクランク12,25、ロッド13,26及びレバー1
4,16,27,29などの伝達部材を介して伝え、コンベヤ上の
物品の上に様々のパターンで動くようになっている。ま
た分配ヘッド４のノズル５にあるニードル40はシリンダ
41の運動で、ロッド42、バー43及び支持材45を介して流
出口に進退制御されて飾付材料の流速を選択的に変えら
れ改良された飾り付け効果をもたらすことができるよう
になっている。

〔発明の効果〕

本発明は、揺動プレートを、モータで駆動される偏心ク
ランクに偏心度を変えられるように滑動自在にブロック
結合されているタイミング調節板を介して連結されてい
るクランクロッドとレバーとからなる移動機構に連結す
ると共に、揺動プレートに温水ジャケットを備えた分配
ヘッドを設け、該分配ヘッドから流出する飾付材料の供
給量を調節するニードルを単一バーを介して分配ヘッド
の各ノズルに挿脱自在に設け、該単一バーを前記揺動プ
レートに設けたシリンダに連結したことにより、菓子飾
り付けのパターンの変更も、タイミング調節板の簡単な
調節操作で可能となり、菓子等の物品につける飾り付け
に大きな変化を与えることができると共に、飾付材料の
流動性を良好にし、かつ材料の流速も自由に変えること
ができ、複数のノズルの単一制御で様々なパターンに対
応させ、飾り付け効果を大幅に向上することができるほ
か、自動操作をするための作動機構も簡素化でき故障も
少なく取り扱い簡便で省エネルギー化対策上にもすこぶ
る有利であると共に、飾付材料の常時円滑な供給分配が
可能で品質向上と商品価値を大幅に高めることができる
ものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示し、第１図は一部切断正面
図、第２図はその側面図、第３図は第１図Ｉ−Ｉ線にお
ける断面図、第４図は第２図II−II線における断面図、
第５図は第４図III−III線における断面図、第６図は使
用状態の側面図、第７図はその正面図である。 １……コンベヤ、２……側板、３……フレーム、４……
分配ヘッド、５……ノズル、６……揺動プレート、７…
…ロッド、８……取付部材、９……エンド部材、10……
取付部材、11……モータ、12……クランク、13……ロッ
ド、14……レバー、15……軸、16……レバー、17……ロ
ッド、18……継手部材、19……エンド部材、20……取付
部材、21……軸受、22……取付部材、23……エンド部
材、24……取付部材、25……クランク、26……ロッド、
27……レバー、28……軸、29……レバー、30……ロッ
ド、31……継手部材、32……エンド部材、33……取付部
材、34……軸受、35……エンド部材、36,37……取付部
材、38……ブロック材、39……リブ、40……ニードル、
41……シリンダ、42……ロッド、43……バー、44……ロ
ッド、45……支持材、46……Ｏリング、47……支持部
材、48……ブラケット、49……取付部材、50……長孔、
51……取付部材、52,53……バネ座、54……バネ、55…
…切欠、56……温水ジャケット。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】飾り付けをされる物品を移送する搬送用コ
   ンベヤ（１）上に飾付材料を供給するノズル（５）を複
   数有する分配ヘッド（４）を移動可能に備えた菓子飾付
   装置において、コンベア（１）上に跨がるフレーム
   （３）にロッド（７）（７）で揺動プレート（６）を揺
   動自在に吊垂配備し、該揺動プレート（６）を、モータ
   （11）で駆動される偏心クランク（12）（25）と、該偏
   心クランク（12）（25）に偏心度を変えられるように滑
   動自在にブロック結合されているタイミング調節板（6
   4）を介して連結されているクランクロッド（13）（2
   6）とレバー（14）（27）とからなる移動機構に連結す
   ると共に、揺動プレート（６）に温水ジャケット（56）
   を備えた分配ヘッド（４）を設け、該分配ヘッド（４）
   から流出する飾付材料の供給量を調節するニードル（4
   0）を単一バー（43）を介して分配ヘッド（４）の各ノ
   ズル（５）に挿脱自在に設け、該単一バー（43）を前記
   揺動プレート（６）に設けたシリンダ（41）に連結した
   ことを特徴とするデコレータ。