JPH0664959B2 - 電気絶縁用耐熱性プリプレグ材の製造方法 - Google Patents

電気絶縁用耐熱性プリプレグ材の製造方法

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JPH0664959B2
JPH0664959B2 JP61002983A JP298386A JPH0664959B2 JP H0664959 B2 JPH0664959 B2 JP H0664959B2 JP 61002983 A JP61002983 A JP 61002983A JP 298386 A JP298386 A JP 298386A JP H0664959 B2 JPH0664959 B2 JP H0664959B2
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resistant
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昌男 前田
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の属する技術分野〕 本発明は、製鉄,製鋼あるいは化学工業等において雰囲
気温度が250℃を超えるような場所に設置される電気機
器の絶縁に使用される耐熱性プリプレグ材の製造方法に
関する。
〔従来技術とその問題点〕
製鉄所における高炉の出鉄場所,製鋼所におけるスラブ
等の搬送通路,化学工業における反応炉周辺など雰囲気
温度が250℃を超えるような場所に設置される電動機等
の電気機器の絶縁においては、上記雰囲気温度に耐える
耐熱絶縁材料が求められている。
一般に300℃以上の高温に耐える耐熱絶縁材としては、
ガラス繊維,マイカ等の無機質絶縁材、シリコーン樹脂
系の耐熱塗料、無機質系接着剤、けい酸塩、りん酸塩、
コロイダルシリカ,コロイダルアルミナ等を結合材とす
るセラミックコーティング材等が知られているが、無機
質系の接着剤,コーティング材は優れた耐熱性を有する
反面、形成された被覆が機械的に脆く、柔軟性が乏しい
ために、ガラス繊維,マイカ箔片等と組合わせて柔軟性
を有する絶縁被覆層を形成することが困難であり、負荷
変動に伴なう導体の伸縮や電磁機械力による機械的衝撃
や振動が繰返し加わる電気機器の巻線の被覆絶縁材とし
ての実用化がはばまれている。したがって、電気機器用
の被覆絶縁材としては、ガラス繊維,マイカ箔片等の絶
縁基材層にシリコーン樹脂系の耐熱塗料を塗布含浸した
プリプレグ材を用い、このプリプレグ材を巻線に巻着し
た後、加熱硬化して絶縁被覆層を形成する方法が多く用
いられている。ところが、耐熱塗料に含まれている無機
質粉末の粒径が粗いために基材表面で過されてしま
い、基材の微細な隙間に無機質粉末が十分入らないばか
りか、表層の無機質粉末が樹脂の侵透を阻害するため
に、プリプレグ材はボイドを含み、かつ不均質なものと
なり易いという問題を生じ、またこれを避けるために無
機質微粉末を含まないシリコーン樹脂を用いた場合に
は、高温におけるシリコーン樹脂の酸化劣化に基づいて
絶縁被覆の加熱減量が比較的速い速度で進行し、それに
伴なって絶縁層の多孔質化が進行することにより耐湿性
が低下し、絶縁抵抗の低下に起因する絶縁不良が生じや
すくなるという欠点がある。そこで、電気機器を雰囲気
温度が250℃程度となるやゝ離れた場所に設置して熱劣
化の進行を遅らせるとともに、数千時間程度の短い寿命
サイクルで電気機器を更新するなどの対策がとられてい
るのが実情であり、その結果、電気機器と負荷とを機械
的に連結する駆動軸等の伝動機構部の大型化や機器の更
新に基づく経済的不利益をまねくという欠点があり、そ
の改善が求められている。
〔発明の目的〕
本発明は前述の状況に鑑みてなされたもので、ち密で加
熱減量が少なく優れた耐熱寿命性を有する絶縁被覆層を
容易に形成しうる耐熱性プリプレグ材の製造方法を提供
することを目的とする。
〔発明の要点〕
本発明は基材をガラス繊維の織布または不織布と集成マ
イカシートの2層構造とし、両層を貼り合わせる結合材
として粒径1ないし数μmのシリカ微粉末ほぼ35重量部
を含むシリコーン樹脂または350メッシュ程度の金雲母
微粉末100重量部を含むシリコーン樹脂を用い、多孔質
の基材の表面に塗布含浸するとともに、表面の粘着性を
抑さえる粘着防止処理を行うよう構成したことにより、
微粉末を含むシリコーン樹脂を多孔質基材層のがらす繊
維の隙間および集成マイカ箔片の隙間に十分に含浸かつ
充填させることができ、適度な柔軟性を有する均質なプ
リプレグ材を形成できるとともに、プリプレグ材複数層
を加熱硬化してなる絶縁被覆層は隙間が無機質微粉末で
埋められて熱劣化に基づく多孔質化を阻止できるように
したものである。
〔発明の実施例〕
以下本考案を実施例に基づいて説明する。
実施例1 ポリジメチルシロキサンを主成分とし、不揮発分50〜60
%以上,粘度100〜200センチポイズの液状シリコーン樹
脂100重量部に、粒径1ないし数μmのシリカ(SiO2)微
粉末(例えば日本アエロジル社製,アエロジル300)を
約35重量部配合し、有機溶剤を加えて粘度を調整した結
合剤を用意し、この結合剤をガラス繊維からなる織布ま
たは不織布と集成マイカ箔シートとを重ねた多孔質基材
の表面に塗布含浸し、室温で溶剤を飛散させた後、50な
いし100℃で5〜60分間加熱処理して、表面の粘着性を
抑さえる程度に半硬化した耐熱性プリプレグ材を得た。
実施例2 実施例1と同じ組成のシリコーン樹脂100重量部に、粒
径350メッシュ以下の金雲母微粉末100重量部およびアエ
ロジル300を2重量部添加した結合材を調製し、実施例
1と同じ構成の基材層の表面に塗布含浸した後、表面に
金雲母微粉末を散布して表面の粘着を抑さえた柔軟な耐
熱性プリプレグ材を得た。
比較例1 市販のシリコーン樹脂系耐熱塗料(三重油化社製,おき
つも601を実施例1で用いたと同じ基材の表面に塗布含
浸し、実施例1と同様な加熱処理を行って耐熱性プリプ
レグ材を得た。
比較例2 ガラス繊維からなる織布または不織布からなる基材の表
面にポリジメチルシロキサンを主成分とするシリコーン
樹脂を塗布含浸した後、半硬化状態としたプリプレグシ
ートを製作した。
第1表は実施例1,2比較例1,2で得られたそれぞれ
厚み約0.13mmのプリプレグシートそれぞれ8枚を用いて
得られた板状の試験片の試験結果を示す特性表であり、
プリプレグシート8枚を金型に挾み、常温から200℃ま
でを2時間で昇温させた後、200℃2時間の硬化処理を
行って得られた厚み約1mmの積層板を、絶縁抵抗試験に
おいては幅25mm長さ100mm、その他の試験には幅20mm長
さ125mmに切断して試験片とした。
第1表において実施例と比較例を比較すると、曲げ強さ
においては200℃の高温曲げ強さに大きな差が認められ
る。すなわち、比較例2はシリコーン樹脂の熱軟化によ
り、比較例1は粗大な粒径の無機質微粉末の含浸が阻害
されることにより、絶縁層に浸透したシリコーン樹脂が
比較例2と同様に熱軟化することにより、高温曲げ強さ
がともに2.5Kg/mm2に低下している。これに対し、実施
例においては無機質微粉末の粒径を基材のガラス繊維の
隙間や集成マイカ箔片の隙間に自在に入り得る1ないし
数μmの微粉末としたことにより、シリコーン樹脂とと
もに無機質微粉末が基材の隙間に侵透して隙間を充填す
るので、無機質含有率の高い均質な絶縁層を形成するこ
とができ、含浸されたシリコーン樹脂が熱軟化しても剛
性を保持できるので高温曲げ強さの低下が少なく、こと
に金雲母微粉末は粒径が小さくかつ厚みがさらに小さい
ためにシリコーン樹脂に多量に配合しても粘度の増加が
少なく、基材の隙間に多量に流入して剛性を高めること
ができるので、高温曲げ強さを比較例の1.7倍にも高め
ることができる。なお、実施例1はシリカ微粉末を35重
量部配合した例を示したが、これをさらに増量すること
も可能であり、この場合には高温曲げ強さを実施例2と
同程度に高めることができる。
次に吸水率は無機質微粉末の配合量の増加に比例して増
加する傾向を示すが、実施例2のように金雲母微粉末を
多く配合した場合には吸水率の増加の程度が少なく、こ
の傾向は吸水処理後の絶縁抵抗にも認められ、無機質微
粉末を含まないシリコーン樹脂を塗布含浸した比較例2
に匹敵する優れた耐水性能を示すことを明らかにするこ
とができた。
耐熱性の重要な指標となる加熱減量は、無機質微粉末を
含まないシリコーン樹脂を塗布含浸した比較例2が400
℃10日間の加熱処理により52%にも及ぶ加熱減量を示す
のに対し、35重量部のシリカ微粉末を配合したシリコー
ン樹脂を塗布含浸した実施例1においては加熱減量を18
%に低減でき、100重量部に及ぶ多量の金雲母微粉末配
合樹脂を塗布含浸した実施例2においては加熱減量をさ
らに12%に低減することができ、耐熱(劣化)性の向上
に顕著な効果を認めることができる。
また、プリプレグ材の柔軟性については、6mm×20mmの
長方形断面を有する導体に各プリプレグ材をそれぞれ巻
着して被覆絶縁層を形成する実験を行った結果、比較例
1のプリプレグ材は柔軟性が乏しく被覆絶縁層を導体に
密接形成できなかったのに対し、実施例1,2のプリプ
レグ材は柔軟性に富み、導体に密着した被覆絶縁層を容
易に形成できた。ことに実施例2のプリプレグ材の含浸
樹脂は未硬化状態にあり、表面に金雲母微粉末を散布す
る程度の粘着防止処理によって粘着を防止できるので、
導体への巻着作業が容易であり、前述の優れた特性と併
せて電気機器用耐熱性プリプレグ材としてことに優れた
性能を備えたものと考えられる。
〔発明の効果〕
本発明は前述のように、ガラス繊維からなる織布あるい
は不織布と集成マイカシートとの層状体からなる基材層
の表面に、例えば粒径1ないし数μm程度の無機質微粉
末を配合したシリコーン樹脂を塗布含浸した後、その表
面の粘着性を抑さえる粘着防止処理を行うよう構成し
た。その結果、無機質微粉末を微粒化したことにより従
来技術で問題となった基材層の隙間に無機質粉末が入り
難いという問題が排除され、ガラス繊維の隙間や集成マ
イカ箔片の隙間を無機質微粉末を多量に含むシリコーン
樹脂で十分に充填でき、かつコイル導体に密接して巻着
できるプリプレグ材を形成できるとともに、含浸樹脂を
加熱硬化して得られる被覆絶縁層は曲げ強さなどの機械
的強度,耐水性に優れ、かつ耐熱劣化性の重要な指標と
なる加熱減量が大幅に低減され、したがって被覆絶縁層
の形成が容易で耐熱劣化性の優れた電気絶縁用耐熱性プ
リプレグ材の製造方法を提供できる。
また本発明の耐熱性プリプレグ材を用いることにより電
気機器絶縁の最高許容温度あるいは耐熱寿命時間を改善
できるので、従来技術における電気機器の設置場所の制
約および更新期間の制約を緩和できる利点が得られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス繊維からなる織布あるいは不織布と
    集成マイカ箔シートとを重ねてなる多孔質基材に、シリ
    コーン樹脂に前記集成マイカ箔シートの集成マイカ箔片
    より小さな粒径350メッシュ程度の金雲母微粉末と1な
    いし数μm程度のシリカ微粉末とを配合してなる液状の
    結合剤を塗布含浸した後、表面の粘着性を抑える粘着防
    止処理を行うことを特徴とする電気絶縁用耐熱性プリプ
    レグ材の製造方法。
JP61002983A 1986-01-10 1986-01-10 電気絶縁用耐熱性プリプレグ材の製造方法 Expired - Lifetime JPH0664959B2 (ja)

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