JPH0664087U - 電気冷蔵庫 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気冷蔵庫の箱体は鋼板製の外箱と、プラス
チック製の内箱とを組み合わせた後、内部に発泡断熱材
を注入して一体化している。外箱の前面フランジ部には
露付防止用のホットパイプと内箱のフランジ部を挟持す
る挟持部がある。この挟持部内には挟持部の内壁と内箱
のフランジ部との密着性を高める補助部品を挿入してい
る。挟持部の形状を改善して前記補助部品を削減する。 【構成】 図において、２は鋼板製の外箱、３はプラス
チック成形の内箱、４は外箱２の表面の露付を防止する
ためのホットパイプ、９は発泡断熱材である。外箱２は
前面フランジ部５の先端部を側面６に向けて折り返し、
側面６との間にホットパイプ４を通せるだけの隙間ａを
設けて更に折り返し、最初の折り返し面との間に内箱３
のフランジ部８を挟持する挟持部７を設ける。隙間ａは
ホットパイプ４の外径より小さくしておき、また、ホッ
トパイプ４の入口ｂはホットパイプ４の挿入を容易にす
るために隙間ａよりも広くしておく。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は電気冷蔵庫に係り、外箱と露付防止用のホットパイプとの密着性およ び外箱と内箱との密着性を良くするための外箱と内箱の構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

電気冷蔵庫の箱体は、一般に鋼板製の外箱と、プラスチック成形による内箱と 、両者間に注入して発泡固化させた発泡断熱材とから成っている。ところで、外 箱と内箱間に注入された発泡断熱材の原液が膨張硬化するときは外箱および内箱 に多大な押圧力が加わるので、外箱と内箱間の密着性が悪いと未発砲原液が漏出 する。そこで、従来は外箱と内箱間の密着性を高めるために以下に説明する工夫 がなされていた。図１は箱体の概略を、図４は図１に示す箱体１のＡーＡ断面を 表したもので、外箱11のフランジ部12の先端部を側面13に向けて折り返し、さら に、折り返して略コ字状の挟着部14を形成し、この挟着部14に露付防止用のホッ トパイプ15と、バネ性をもたせたスペーサ16とを挿入すると共に、内箱17のフラ ンジ部18を挿入して外箱11と内箱17とを一体化し、スペーサ16の反発力を利用し て外箱11と内箱17との密着性を高めるようになっていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、図４に示す構成ではホットパイプ15を挟着部14の奥に装着する ようになっているため、このホットパイプ15の通り道、即ち、内箱17のフランジ 部18とスペーサ16とが挿入されている部位を狭くすることができず、その結果と して、外箱11と内箱17との密着性を高めるためのスペーサ16が必要になっている 。このような補助部品（スペーサ16）を使えば組立が面倒になるばかりかコスト 的にも不利である。したがって、本考案においては、上述の欠点を解消した電気 冷蔵庫を提供することを目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】 本考案は上述の課題を解決するために、前面フランジ部の先端部を側面に向け て折り返し、前記側面との間に所定の隙間を在して更に折り返し、最初の折り返 し面との間に挟持部を形成した外箱と、前記挟持部に挟持されるフランジ部を有 する内箱と、前記側面と挟持部間に保持される露付防止用のホットパイプとから なり、このホットパイプを前記隙間から挿入して外箱の内角部に密着させると共 に、前記内箱のフランジ部を前記挟持部に挟持させて外箱と内箱とを密着させる ようにした。

【０００５】

【作用】

上記の構成であれば、ホットパイプは外箱の内角部に密着させることができ、 内箱のフランジ部は外箱の前面フランジ部を折り返して形成された挟持部に挟持 させることができ、挟持部は内箱のフランジ部だけを挟持する形状にすることが できるので従来使用していたようなスペーサ等を用いなくとも外箱と内箱との密 着性を高めることができる。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図１〜図３に添って説明する。図１は電気冷蔵庫の箱 体の概略形状を、図２は図１に示す箱体１のＡーＡ断面を、図３は図２と異なる もう一つのＡーＡ断面を表したものである。先ず、図２について説明すると、２ は図１に示すような箱体１を構成する鋼板製の外箱、３はプラスチック成形の内 箱、４は外箱２の表面の露付防止用として使用されるホットパイプである。外箱 ２はロールホーマーによって成形されるが、前面フランジ部５の先端部は外箱２ の側面６に向けて折り返され、その先端部は側面６との間に所定の隙間ａを在し て更に折り返され、最初の折り返し面との間に挟持部７が形成される。この挟持 部７は内箱３のフランジ部８を挟持するためのものである。

【０００７】 ところで、ホットパイプ４は外箱２の側面６と挟持部７との間にできた隙間ａ を通して外箱２の内角部に挿入されるが、入口ｂは隙間ａよりも広く形成されて いるのでホットパイプ４の挿入が容易であり、挿入機による自動挿入を可能にし ている。組立の順序としては先ずホットパイプ４を外箱２の内角部に挿入し、次 に内箱２のフランジ部５を挟持部７に挟持させ、外箱２と内箱３間の空隙部に発 泡断熱材９の原液を図示されてない注入口から注入する。なお、外箱２の内角部 に挿入されたホットパイプ４は挟持部７の奥側で押され、外箱２に密着する。図 ３は本考案に基づくもう一つの例で、図２のものと異なるところは前面フランジ 部５の最初の折り返しの内面を前面フランジ部５の内面にほぼ密着させた点であ る。このような形状にすれば外箱２の前面フランジ部５と内箱３のフランジ部８ との段差をより小さくでき、組立後の外観が良くなる。

【０００８】

【考案の効果】

以上説明したような構成になっていれば、ホットパイプは外箱の内角部に挿入 され、内箱のフランジ部はそれ専用に形成された挟持部に挟持されるので、それ ぞれの密着性が高まり、従来使用されていたスペーサ等の補助部品が要らなくな るのでコスト上も有利になり、また、ホットパイプは挿入機による自動挿入も可 能であるため組立が楽になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案および従来例に係わる電気冷蔵庫の箱体
の斜視図である。

【図２】本考案の一実施例を示す電気冷蔵庫の箱体の要
部拡大断面図である。

【図３】本考案の第２の実施例を示す電気冷蔵庫の箱体
の要部拡大断面図である。

【図４】従来例を示す電気冷蔵庫の箱体の要部拡大断面
図である。

【符号の説明】

１ 箱体 ２ 外箱 ３ 内箱 ４ ホットパイプ ５ 前面フランジ部（外箱の） ６ 内側面（外箱の） ７ 挟持部 ８ フランジ部（内箱の） ９ 発泡断熱材 ａ 隙間 ｂ 入口

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 前面フランジ部の先端部を側面に向けて
   折り返し、前記側面との間に所定の隙間を在して更に折
   り返し、最初の折り返し面との間に挟持部を形成した外
   箱と、前記挟持部に挟持されるフランジ部を有する内箱
   と、前記側面と挟持部間に保持される露付防止用のホッ
   トパイプとからなり、このホットパイプを前記隙間から
   挿入して外箱の内角部に密着させると共に、前記内箱の
   フランジ部を前記挟持部に挟持させて外箱と内箱とを密
   着させるようにしたことを特徴とする電気冷蔵庫。
2. 【請求項２】 前記外箱の側面と挟持部間にできる隙間
   の入口を前記隙間よりも広くしてなる請求項１記載の電
   気冷蔵庫。