JPH0662348B2 - 多孔質セラミックス複合材料およびその製造方法 - Google Patents

多孔質セラミックス複合材料およびその製造方法

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JPH0662348B2 JP19299188A JP19299188A JPH0662348B2 JP H0662348 B2 JPH0662348 B2 JP H0662348B2 JP 19299188 A JP19299188 A JP 19299188A JP 19299188 A JP19299188 A JP 19299188A JP H0662348 B2 JPH0662348 B2 JP H0662348B2
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明 可児
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は多孔質セラミックス複合材料およびその製造方
法に関し、特に、多孔質炭化ケイ素セラミックスの表面
を窒化ケイ素で被覆した多孔質セラミックス複合材料お
よびその製造方法に関するものである。
〔従来技術および解決しようとする問題点〕
一般に、炭化ケイ素セラミックスは総合的にすぐれた耐
熱性を有する構造材料として知られているが、急激な加
熱や冷却の熱変化に対する耐久性、すなわち耐熱衝撃性
にやや難点があることが知られている。
また、窒化ケイ素セラミックスは、上記の耐熱衝撃性に
すぐれた構造材料であることが知られている。
そして、上記炭化ケイ素セラミックスに微細な連通気孔
が形成された、多孔質炭化ケイ素セラミックスは、特開
昭62年第297279号に記載された方法によって製
造されることは知られていて、この多孔質炭素ケイ素セ
ラミックスにあっても、前記と同様に耐熱衝撃性にやや
難点があり、温度変化の大きい場所、例えば、高温ガス
用のフィルターなどの構造材料としては耐性が充分でな
く、温度変化の大きい場所でも使用できるような耐熱衝
撃性の向上が望まれていた。
本発明は総合的にすぐれた耐熱性を有するとともに、耐
熱衝撃性にもすぐれた多孔質セラミックス複合材料およ
びその製造方法を提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するために本発明の多孔質セラミック
ス複合材料は、微細な連通気孔を有するとともに、前記
連通気孔内表面を含む表層部分を窒化ケイ素材で構成
し、この窒化ケイ素材が1〜25体積%であり、残り7
5〜99体積%が炭化ケイ素材からなり、前記連通気孔
の気孔率が10〜50体積%である構成を有しており、
また、本発明の多孔質セラミックス複合材料の製造方法
は、平均粒径50〜300μmの炭化ケイ素粒子の表面
に、炭化物換算量で3〜15重量%の炭化性有機物を被
覆し、被覆された炭化ケイ素粒子の粉末を有機物炭化処
理後の成形体かさ密度が1.7〜2.1g/cm3になる
ような条件で成形し、得られた成形体を非酸化性雰囲気
で焼成して成形体中の炭化性有機物を炭化させ、次いで
炭化処理後の成形体を1450℃以上で溶融ケイ素と接
触させて成形体にケイ素を浸透させ、成形体中の有機物
炭化物とケイ素とを反応させ炭化ケイ素とするととも
に、成形体表面にケイ素を過剰に供給し、さらに、この
ケイ素を過剰に供給した成形体に窒素またはアンモニア
ガスを接触反応させて成形体表面のケイ素を窒化ケイ素
に変換する手段を有している。
〔作用〕
本発明は上記の構成および手段を採用したことにより、
炭化ケイ素/窒化ケイ素からなる多孔質セラミックス複
合材料は温度変化の大きい場所の構造材料として有用な
耐熱衝撃性にすぐれるとともに、総合的にすぐれた耐熱
性を有するものであり、その炭化ケイ素/窒化ケイ素か
らなる多孔質セラミックス複合材料を簡便に製造できる
こととなる。
〔発明の具体的な構成〕
以下、本発明による炭化ケイ素/窒化ケイ素からなる多
孔質セラミックス複合材料について詳述する。
平均粒径50〜300μmの炭化ケイ素粒子は研削材と
して市販されており、本発明の原材料としての炭化ケイ
素粒子の粉末はこれをそのまま用いることができる。
一般に、炭化ケイ素の粒子径が大きいほど製品の気孔径
が大きくなるから、所望の製品気孔径に応じて用いる炭
化ケイ素の粒子径を適宜選択する。
なお、平均粒径が50μmよりも小さいと、ケイ素溶融
処理を行う成形体における炭化ケイ素粒子間の空隙が小
さくなりすぎて空隙がケイ素により埋めつくされ易く、
必要な気孔率を確保できなくなる。
また反対に粒子径が300μmを越えると、炭化ケイ素
粒子同士の結合箇所が少なくなるため、多孔質セラミッ
クス複合材料の強度が不充分となる。
上記の炭化ケイ素粒子の被覆に用いる炭化性有機物とし
ては、なんらかの溶剤に溶けて炭化ケイ素粒子の被覆が
可能な溶液を形成し、かつ非酸化性雰囲気で焼成される
と高収率で炭素化するもの、例えばフェノール樹脂、フ
ラン樹脂などの熱硬化性樹脂やピッチ等を用いることが
できる。
被覆工程は、炭化性有機物の溶液と炭化ケイ素粒子の粉
末とを撹拌機を用いてよく混合した後、引き続き撹拌し
ながら加熱して乾燥することにより行うことができる。
また、流動層コーティング法によっても可能である。
被覆された炭化性有機物は次の焼成工程で炭化し、形成
された炭化物が溶融ケイ素の反応対象となるので、炭化
性有機物の好適被覆量は用いる炭化性有機物の炭素収率
により異なる。
したがって、包括的な上記炭化性有機物の好適被覆量は
炭化物換算量により示すのが適当で、その値は炭化ケイ
素の重量基準で3〜15%、特に好ましくは5〜12%
である。
3%以下では炭化ケイ素粒子上に形成される炭素被覆が
連続相になり得ず、したがって、反応で生じる炭化ケイ
素による炭化ケイ素粒子の結合が不充分となり、強度の
低い製品しか得られない。
また15%以上にすることは製品の気孔率を低下させる
だけで、無益である。
なお、被覆工程では、炭化性有機物とともに、次の成形
工程における成形性向上のための助剤を炭化性ケイ素粒
子に付着させてもよい。
この助剤としては、炭化性有機物の炭化温度以下の温度
で熱分解を起こし飛散してしまうもの、例えばパラフィ
ン、ワックス、ステアリン酸、熱可塑性合成樹脂(例え
ばアクリル樹脂、メタクリル樹脂等)等が適当である。
被覆を終わった炭化ケイ素粒子の粉末は、必要量を成形
金型に入れ、単軸プレスなどを用いて圧縮成形する。こ
の場合の成形条件は、有機物炭化処理後の成形体のかさ
密度が1.7〜2.1g/cm3になるような条件とす
る。
かさ密度が1.7g/cm3に満たないときは、実用上必
要な強度を有する製品を得るこが困難となる。
一方、2.1g/cm2を越える高密度のものでは、それ
にともない小さくなった粒子間空隙にもケイ素が入り込
むため、多孔質セラミックス材料を得ることができな
い。
成形体のかさ密度は、成形圧、成形温度などを調整する
ことにより、所望の値のものとすることができる。
得られた成形体は、まず非酸化性の雰囲気で約500〜
1200℃に加熱し、成形体中の炭化性有機物を炭化さ
せる。(分解性の成形助剤を用いた場合は、それを炭化
性有機物に先だって分解させる。) 炭化性有機物の炭化は揮発性物質の遊離をともなうた
め、形成される炭化物は多数の微細な連通気孔を有する
ものとなる。
この後、真空中または不活性ガス中で、成形体を金属ケ
イ素の融点である1450℃以上、好ましくは1450
〜1700℃に加熱して、溶融ケイ素と接触させる。
このための方法としては、粉末状金属ケイ素中に成形体
を埋めた状態で昇温する方法、適当なバインダーで金属
ケイ素粉末をペースト状にしたものを成形体表面に塗布
して昇温する方法、金属ケイ素粉末をシート状に成形し
たものを成形体に接触させた状態で昇温する方法などが
ある。
このとき、溶融状態のケイ素は、成形体の有機物炭化物
部分の表面部分とともに連通気孔にも毛細管現象により
侵入し、次いで炭素と反応して前記連通気孔内表面を含
む表層部分に炭化ケイ素を生じる。
このときのケイ素の供給量は有機物炭化物をすべて炭化
ケイ素に変換するのに必要な量と、後の窒化ケイ素化す
る工程においての窒化ケイ素が全体のセラミックス複合
材料に対して1〜25体積%になる量を接触させる。
上記のようにして有機物炭化物が炭化ケイ素に変換され
ると、基材である炭化ケイ素粒子からなる多孔質炭化ケ
イ素セラミックス中の炭化ケイ素粒子はこの反応により
生じた炭化ケイ素および未反応のケイ素と一体化する。
未反応のケイ素の存在形態は、反応により生じた炭化ケ
イ素を覆う網目状となっている。
次に、上記の表面に未反応ケイ素が存在する多孔質セラ
ミックス成形体をその未反応ケイ素が窒素ガスと反応す
る温度の1250〜1500℃に保持し、その成形体に
窒素ガスまたはアンモニアガスを供給し、上記の未反応
ケイ素を窒素ガスまたはアンモニアガスと反応させ、前
記の工程で炭化ケイ素粒子との反応により生じた炭化ケ
イ素が形成された多孔質セラミックス成形体の表面を覆
うように窒化ケイ素の層を形成する。
上記の表面に窒化ケイ素の層を形成する反応時間は、2
〜20時間程度であり、全体の多孔質セラミックス複合
材料の1〜25体積%となるように形成する。
一方、炭化ケイ素は、全体の多孔質セラミックス複合材
料の75〜99体積%となる。
また、上記の製造工程を経て形成された多孔質セラミッ
クス複合材料の前記連通気孔の気孔率は10〜50体積
%となる。
上記のようにして得られる本発明による多孔質セラミッ
クス複合材料は、その連通気孔内の表面を含む表層部分
に形成される窒化ケイ素の層が炭化ケイ素に比較して耐
熱衝撃性にすぐれており、多孔質セラミックス複合材料
の連通気孔を高温のガスが通過した場合には、このガス
は炭化ケイ素に直接接触することがなく、その表層を被
覆する耐熱衝撃性にすぐれた窒化ケイ素と接触するので
耐熱衝撃性は大幅に向上することとなるとともに、基材
である炭化ケイ素の耐熱性および機械的強度はそのまま
保持されている。
〔発明の効果〕
本発明は上記のように構成したことにより、基材である
炭化ケイ素セラミックスの耐熱性および機械的強度はそ
のまま保持されるとともに、その連通気孔内の表面を含
む表層部分に形成される窒化ケイ素の層が炭化ケイ素に
比較して耐熱衝撃性にすぐれているので、全体の多孔質
セラミックス複合材料としての耐熱衝撃性は大幅に向上
するものであり、また、これらのすぐれた特性を有する
多孔質セラミックス複合材料を簡便な工程で製造するこ
とができるなどのすぐれた効果を有するものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微細な連通気孔を有するとともに、前記連
    通気孔内表面を含む表層部分を窒化ケイ素材で構成し、
    この窒化ケイ素材が1〜25体積%であり、残り75〜
    99体積%が炭化ケイ素材からなり、前記連通気孔の気
    孔率が10〜50体積%であることを特徴とする多孔質
    セラミックス複合材料。
  2. 【請求項2】平均粒径50〜300μmの炭化ケイ素粒
    子の表面に、炭化物換算量で3〜15重量%の炭化性有
    機物を被覆し、被覆された炭化ケイ素粒子の粉末を有機
    物炭化処理後の成形体かさ密度が1.7〜2.1g/cm
    3になるような条件で成形し、得られた成形体を非酸化
    性雰囲気で焼成して成形体中の炭化性有機物を炭化さ
    せ、次いで炭化処理後の成形体を1450℃以上で溶融
    ケイ素と接触させて成形体にケイ素を浸透させ、成形体
    中の有機物炭化物とケイ素とを反応させ炭化ケイ素とす
    るとともに、成形体表面にケイ素を過剰に供給し、さら
    に、このケイ素を過剰に供給した成形体に窒素またはア
    ンモニアガスを接触反応させて成形体表面のケイ素を窒
    化ケイ素に変換することを特徴とする多孔質セラミック
    ス複合材料の製造方法。
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JP3578533B2 (ja) * 1995-11-13 2004-10-20 株式会社リコー 画像表示制御装置
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