JPH0661525A - 発光ダイオード - Google Patents
発光ダイオードInfo
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- JPH0661525A JPH0661525A JP21122992A JP21122992A JPH0661525A JP H0661525 A JPH0661525 A JP H0661525A JP 21122992 A JP21122992 A JP 21122992A JP 21122992 A JP21122992 A JP 21122992A JP H0661525 A JPH0661525 A JP H0661525A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 発光ダイオードの発光波長を短くし黄色から
黄緑色の光を得ることを可能とする。 【構成】 従来のGaAs基板の代わりにGaAsXP
1-X(0≦X<1)基板上にAlGaInP系の結晶を
成長し、高濃度ドーピングのAlYGa1-YP(0≦Y≦
1)により電極とコンタクトを取る。また、基板面方位
を選択し、AlGaInP系結晶のEgを大きくし、発
光波長を短くする。DH構造にした場合、活性層はGa
0.7In0.3Pまたはこれにアルミニウムを低濃度でいれ
ることもできる。さらに基板に格子整合したAlGaI
nP系結晶からInを徐々に減らしたグレーデッド層を
経て単一超薄膜AlZIn1-ZP(0≦Z≦1)層または
GaP/AlZIn1-ZP超格子構造を上記AlGaP層
にいれる。DBR反射膜を用いることにより外部量子効
率をさらに上げることができる。 【効果】 DH構造で活性層にAlをいれることなく5
60nm〜585nmの黄緑色から黄色の高発光効率の
発光を得られる。
黄緑色の光を得ることを可能とする。 【構成】 従来のGaAs基板の代わりにGaAsXP
1-X(0≦X<1)基板上にAlGaInP系の結晶を
成長し、高濃度ドーピングのAlYGa1-YP(0≦Y≦
1)により電極とコンタクトを取る。また、基板面方位
を選択し、AlGaInP系結晶のEgを大きくし、発
光波長を短くする。DH構造にした場合、活性層はGa
0.7In0.3Pまたはこれにアルミニウムを低濃度でいれ
ることもできる。さらに基板に格子整合したAlGaI
nP系結晶からInを徐々に減らしたグレーデッド層を
経て単一超薄膜AlZIn1-ZP(0≦Z≦1)層または
GaP/AlZIn1-ZP超格子構造を上記AlGaP層
にいれる。DBR反射膜を用いることにより外部量子効
率をさらに上げることができる。 【効果】 DH構造で活性層にAlをいれることなく5
60nm〜585nmの黄緑色から黄色の高発光効率の
発光を得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は屋内外における文字・図
形表示板、自動車の方向指示器等に使用される発光ダイ
オードに関する。
形表示板、自動車の方向指示器等に使用される発光ダイ
オードに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のp−AlGaInP/u−GaI
nP/n−AlGaInP DH構造を有す発光ダイオ
ードはGaAs基板上に形成されている。GaAs基板
結晶と格子整合するGaInPの組成はGa0.52In
0.48Pであって、Eg=1.92eVである。従って波
長645nm以下の発光波長を持つ発光ダイオードを得
るには、図2に示すように、活性層にアルミニウムを添
加して(AlXGa1-X)0.52In0.48Pとし、Egのよ
り大きな活性層を有する素子を作る必要が有った(例え
ば R.M.Fletcherら J.Elec.Mat 20 〔12〕 1125-1130
(1991);H.SugawaraらThe 22nd Conf.Sol. Stat. Mat.,
Ext.Abstracts 1175-1176 (1990))。しかしAl濃度の
増加とともに発光強度が急激に減少するので高輝度の発
光ダイオードを得ることに問題が有る。
nP/n−AlGaInP DH構造を有す発光ダイオ
ードはGaAs基板上に形成されている。GaAs基板
結晶と格子整合するGaInPの組成はGa0.52In
0.48Pであって、Eg=1.92eVである。従って波
長645nm以下の発光波長を持つ発光ダイオードを得
るには、図2に示すように、活性層にアルミニウムを添
加して(AlXGa1-X)0.52In0.48Pとし、Egのよ
り大きな活性層を有する素子を作る必要が有った(例え
ば R.M.Fletcherら J.Elec.Mat 20 〔12〕 1125-1130
(1991);H.SugawaraらThe 22nd Conf.Sol. Stat. Mat.,
Ext.Abstracts 1175-1176 (1990))。しかしAl濃度の
増加とともに発光強度が急激に減少するので高輝度の発
光ダイオードを得ることに問題が有る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】波長645nmより短
い高輝度・高効率の発光ダイオードを得るためにはG
aXIn1-XP(X>0.52)なる組成の、すなわちE
g>1.92eVなる結晶を用いる。さらに短波長化
を図るために4元混晶AlGaInPを用いる場合、同
一波長を発光するのであれば、できるだけAl濃度が低
いAlGaInPを採用し発光効率の低下を防ぎたい。
そのために、GaAsより格子定数が小さい基板結晶上
にこれと格子整合するGaInP結晶を成長すれば、そ
の組成はGaXIn1-XP(X>0.52)となり、その
組成に応じてEgが大、すなわち発光波長が短くなる。
また、この結晶系では成長条件により長距離秩序構造
が発生し、このためEgが縮小し、従って発光波長が長
くなる。発光波長を短くするには長距離秩序構造の発生
を低減しなくてはならない。一方高輝度の発光を得る
ためには電極とオーミックコンタクトをとる層として電
流がチップ全面に広がるような低抵抗の層を付けなけれ
ばならず、発光を効率よく取りだすためには、この層が
大きなEgを持ち、発光波長における吸収が少ないこと
が必要である。AlGaInP結晶でこの層を構成する
と結晶にさらにAlを添加してEgを大きくしなくては
ならない。しかしAl組成が大きい結晶では、p型のキ
ャリア密度を大きくすることは難しいので、この二つを
同時に満足する結晶が必要となる。また外部量子効率を
上げ発光強度を増加するには、活性層から電極を有す2
つの面方向に放出される光の両方を、結晶による発光の
吸収少なくして取り出す必要がある。
い高輝度・高効率の発光ダイオードを得るためにはG
aXIn1-XP(X>0.52)なる組成の、すなわちE
g>1.92eVなる結晶を用いる。さらに短波長化
を図るために4元混晶AlGaInPを用いる場合、同
一波長を発光するのであれば、できるだけAl濃度が低
いAlGaInPを採用し発光効率の低下を防ぎたい。
そのために、GaAsより格子定数が小さい基板結晶上
にこれと格子整合するGaInP結晶を成長すれば、そ
の組成はGaXIn1-XP(X>0.52)となり、その
組成に応じてEgが大、すなわち発光波長が短くなる。
また、この結晶系では成長条件により長距離秩序構造
が発生し、このためEgが縮小し、従って発光波長が長
くなる。発光波長を短くするには長距離秩序構造の発生
を低減しなくてはならない。一方高輝度の発光を得る
ためには電極とオーミックコンタクトをとる層として電
流がチップ全面に広がるような低抵抗の層を付けなけれ
ばならず、発光を効率よく取りだすためには、この層が
大きなEgを持ち、発光波長における吸収が少ないこと
が必要である。AlGaInP結晶でこの層を構成する
と結晶にさらにAlを添加してEgを大きくしなくては
ならない。しかしAl組成が大きい結晶では、p型のキ
ャリア密度を大きくすることは難しいので、この二つを
同時に満足する結晶が必要となる。また外部量子効率を
上げ発光強度を増加するには、活性層から電極を有す2
つの面方向に放出される光の両方を、結晶による発光の
吸収少なくして取り出す必要がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】AlGaInP系結晶を
エピタキシャル成長するときに、GaAsまたはGaP
を基板結晶として用い、格子定数差を緩和するためにま
ずGaAs1-XPX(0<X≦1)結晶のXを徐々に変え
たグレーデッド層を介してその上に組成一定のGaAs
1-XPX層を成長したものを基板として用いる。この基板
と格子整合するGaXIn1-XPの組成X>0.52、つ
まりEg>1.92eV、発光波長<645nmの活性
層を用いることができる。さらに短波長化するためには
長距離秩序度を低減するため基板の結晶面方位を選択し
て用いる。
エピタキシャル成長するときに、GaAsまたはGaP
を基板結晶として用い、格子定数差を緩和するためにま
ずGaAs1-XPX(0<X≦1)結晶のXを徐々に変え
たグレーデッド層を介してその上に組成一定のGaAs
1-XPX層を成長したものを基板として用いる。この基板
と格子整合するGaXIn1-XPの組成X>0.52、つ
まりEg>1.92eV、発光波長<645nmの活性
層を用いることができる。さらに短波長化するためには
長距離秩序度を低減するため基板の結晶面方位を選択し
て用いる。
【0005】電極とオーミックコンタクトをとる層は、
キャリア密度を大きくでき、かつDH構造において活性
層からの発光にたいし吸収が十分小さくなるような結晶
として、AlYGa1-YP(0≦Y≦0.3)を高濃度ド
ーピングして成長すれば良い。しかし、これらの結晶は
GaAsXP1-Xと格子整合しないので結晶欠陥を少なく
して成長するためには格子整合した結晶から組成を徐々
に変えたグレーデッド層を介して成長し、歪緩衝層とな
るAlZIn1-ZP(0≦Z≦1)の超薄膜層またはAl
YGa1-YP/AlZIn1-ZPの超格子構造をいれる。ま
た、活性層からの発光を結晶の基板からの成長方向上側
(上記AlGaP層側)から取りだす場合には、基板を
取り除き、この面にDBR反射膜を付け、下側の面から
光を取り出す場合にはEgが基板より小さい結晶を活性
層に用い、このとき活性層となる結晶は基板と格子整合
しないので、これを厚さを50nm以下の歪量子井戸構
造とし上記AlGaP層の上にDBR反射膜を付ける。
キャリア密度を大きくでき、かつDH構造において活性
層からの発光にたいし吸収が十分小さくなるような結晶
として、AlYGa1-YP(0≦Y≦0.3)を高濃度ド
ーピングして成長すれば良い。しかし、これらの結晶は
GaAsXP1-Xと格子整合しないので結晶欠陥を少なく
して成長するためには格子整合した結晶から組成を徐々
に変えたグレーデッド層を介して成長し、歪緩衝層とな
るAlZIn1-ZP(0≦Z≦1)の超薄膜層またはAl
YGa1-YP/AlZIn1-ZPの超格子構造をいれる。ま
た、活性層からの発光を結晶の基板からの成長方向上側
(上記AlGaP層側)から取りだす場合には、基板を
取り除き、この面にDBR反射膜を付け、下側の面から
光を取り出す場合にはEgが基板より小さい結晶を活性
層に用い、このとき活性層となる結晶は基板と格子整合
しないので、これを厚さを50nm以下の歪量子井戸構
造とし上記AlGaP層の上にDBR反射膜を付ける。
【0006】
【作用】図3に示すように、例えばGaAs基板上に
燐を徐々に増加して成長した上記GaAsXP1-X基板結
晶を用い、この結晶に格子整合したAlGaInP系の
結晶を成長すれば、AlやGaの濃度はGaAs基板に
格子整合した結晶より大きくなり、従ってEgが大きく
なって発光波長を短波長化することが可能である。
燐を徐々に増加して成長した上記GaAsXP1-X基板結
晶を用い、この結晶に格子整合したAlGaInP系の
結晶を成長すれば、AlやGaの濃度はGaAs基板に
格子整合した結晶より大きくなり、従ってEgが大きく
なって発光波長を短波長化することが可能である。
【0007】GaXIn1-XPでは原理的に、直接遷移
から間接遷移にバンド構造が変わるX=0.73、すな
わちEg=2.23eV未満のEgをもつ結晶はAlを
添加する必要はなく、GaAs基板に格子整合したAl
GaInP結晶に比べ、高い発光効率を保ったまま短波
長化を図ることができる。例えば上記GaAs基板上に
成長したGaInPからの赤色の発光に対し、GaAs
0.61P0.39上に成長したGa0.7In0.3Pでは黄緑色か
ら黄色の発光ダイオードを得ることができる。さらに短
波長化を図る場合にはAlを添加したAlGaInPの
4元結晶を採用すればよいが、この場合GaAs基板上
に格子整合したAlGaInPを用いるより低いAl濃
度で同一波長の発光を得ることができる。従ってAl濃
度の低い分だけ高効率の発光が可能となる。
から間接遷移にバンド構造が変わるX=0.73、すな
わちEg=2.23eV未満のEgをもつ結晶はAlを
添加する必要はなく、GaAs基板に格子整合したAl
GaInP結晶に比べ、高い発光効率を保ったまま短波
長化を図ることができる。例えば上記GaAs基板上に
成長したGaInPからの赤色の発光に対し、GaAs
0.61P0.39上に成長したGa0.7In0.3Pでは黄緑色か
ら黄色の発光ダイオードを得ることができる。さらに短
波長化を図る場合にはAlを添加したAlGaInPの
4元結晶を採用すればよいが、この場合GaAs基板上
に格子整合したAlGaInPを用いるより低いAl濃
度で同一波長の発光を得ることができる。従ってAl濃
度の低い分だけ高効率の発光が可能となる。
【0008】AlGaInP系結晶のEgは長距離秩
序構造の程度により同じ組成の結晶でも異なった値をと
りうる。図4に示すように、基板結晶の面方位を選択す
ることによりその上に成長するAlGaInP系結晶の
長距離秩序構造の発生の程度を調節し、Egそして発光
波長の値を選択できるので、同一組成の結晶でLEDを
作る場合、基板面方位を変えると発光波長の短波長化が
可能となる。例えばGaInPでは700゜C成長で、
基板面方位を(100)面から(511)A面に傾ける
ことにより長距離秩序構造の発生を抑制し、Egを数十
〜百meV程度大きくでき、その分短波長化が可能とな
る。
序構造の程度により同じ組成の結晶でも異なった値をと
りうる。図4に示すように、基板結晶の面方位を選択す
ることによりその上に成長するAlGaInP系結晶の
長距離秩序構造の発生の程度を調節し、Egそして発光
波長の値を選択できるので、同一組成の結晶でLEDを
作る場合、基板面方位を変えると発光波長の短波長化が
可能となる。例えばGaInPでは700゜C成長で、
基板面方位を(100)面から(511)A面に傾ける
ことにより長距離秩序構造の発生を抑制し、Egを数十
〜百meV程度大きくでき、その分短波長化が可能とな
る。
【0009】〜により、GaAsXP1-X基板結晶の
Xを選択することにより、この結晶に格子整合するGa
YIn1-YP(Y>0.52)のYを決定し、基板結晶の
面方位を選択して長距離秩序構造を制御し、DH構造に
おける活性層のAl濃度を選択しEgの増加を図ること
ができる。本発明による発光ダイオードの発光波長はこ
れら3つの自由度により制御可能である。
Xを選択することにより、この結晶に格子整合するGa
YIn1-YP(Y>0.52)のYを決定し、基板結晶の
面方位を選択して長距離秩序構造を制御し、DH構造に
おける活性層のAl濃度を選択しEgの増加を図ること
ができる。本発明による発光ダイオードの発光波長はこ
れら3つの自由度により制御可能である。
【0010】電極とのオーミックコンタクトをとる層
として高濃度ドーピングの可能なAlXGa1-XP(0≦
X≦0.3)を成長することにより、電流が素子全面に
広がるようにできる。かつこの結晶は間接遷移型である
ので吸収係数が小さく活性層からの光を素子が有す電極
と接触する面のうち基板と反対側の面からも効率良くと
りだすことができる。基板側の面から光を取り出す場合
には基板のEgより小さいEgを持つ活性層とすること
により基板は発光波長に対し吸収が小さくなり、さらに
AlGaP側に反射膜を用いることにより活性層から両
方向へ放出された光を取りだすことができ外部量子効率
を上げることができる。
として高濃度ドーピングの可能なAlXGa1-XP(0≦
X≦0.3)を成長することにより、電流が素子全面に
広がるようにできる。かつこの結晶は間接遷移型である
ので吸収係数が小さく活性層からの光を素子が有す電極
と接触する面のうち基板と反対側の面からも効率良くと
りだすことができる。基板側の面から光を取り出す場合
には基板のEgより小さいEgを持つ活性層とすること
により基板は発光波長に対し吸収が小さくなり、さらに
AlGaP側に反射膜を用いることにより活性層から両
方向へ放出された光を取りだすことができ外部量子効率
を上げることができる。
【0011】GaAsZP1-Z(0≦Z<1)基板結晶
に格子整合したAlGaInP系結晶からInの組成を
徐々に減らしたグレーデッド層を介して上記AlXGa
1-XPを成長し、またこの層に歪緩衝層としてAlYIn
1-YP(0≦Y≦1)単一の超薄膜層または、AlXGa
1-XP/AlYIn1-YPの超格子構造をいれることによ
り、AlXGa1-XP層の転位などの結晶欠陥を低減で
き、素子寿命、発光効率を向上できる。
に格子整合したAlGaInP系結晶からInの組成を
徐々に減らしたグレーデッド層を介して上記AlXGa
1-XPを成長し、またこの層に歪緩衝層としてAlYIn
1-YP(0≦Y≦1)単一の超薄膜層または、AlXGa
1-XP/AlYIn1-YPの超格子構造をいれることによ
り、AlXGa1-XP層の転位などの結晶欠陥を低減で
き、素子寿命、発光効率を向上できる。
【0012】
【実施例】(実施例1)図1に示した素子断面図に従い
説明する。n−GaAs0.61P0.39基板(n=7×10
17cm3)上に有機金属気相成長法によりSiをドープ
したn−(Al0.7Ga0.3)0.7In0.3P層(1×10
18cm3)を1.0μm,ドーピングしていないGa0.7
In0.3Pを0.5μm、Znをドープしたp−(Al
0.7Ga0.3)0.7In0.3P層(p=1.2×1017cm
3)を0.2μm、同じく(p=5×1017cm3)を
0.8μm成長する。(以下p型は全てZnドープであ
る。)その上にInの組成を徐々に減らしたp−(Al
0.7Ga0.3)XIn1-XPグレーデッド層(X:0.7→
1.0、p=5×1017cm3)を2.0μm、そしてp
−Al0.8In0.2P(80Å)/p−GaP(80Å)
の超格子を10周期成長した後p−GaP層(p=3×
1018cm3)を8μm成長する。ここで成長温度は7
00゜Cである。この場合、活性層であるGa0.7In
0.3P層からの発光波長は583nmであり黄色の発光
が得られる。このグレーデッド層及び超薄膜層をいれる
ことによGaP層の結晶欠陥は少なくなり発光効率は上
昇する。
説明する。n−GaAs0.61P0.39基板(n=7×10
17cm3)上に有機金属気相成長法によりSiをドープ
したn−(Al0.7Ga0.3)0.7In0.3P層(1×10
18cm3)を1.0μm,ドーピングしていないGa0.7
In0.3Pを0.5μm、Znをドープしたp−(Al
0.7Ga0.3)0.7In0.3P層(p=1.2×1017cm
3)を0.2μm、同じく(p=5×1017cm3)を
0.8μm成長する。(以下p型は全てZnドープであ
る。)その上にInの組成を徐々に減らしたp−(Al
0.7Ga0.3)XIn1-XPグレーデッド層(X:0.7→
1.0、p=5×1017cm3)を2.0μm、そしてp
−Al0.8In0.2P(80Å)/p−GaP(80Å)
の超格子を10周期成長した後p−GaP層(p=3×
1018cm3)を8μm成長する。ここで成長温度は7
00゜Cである。この場合、活性層であるGa0.7In
0.3P層からの発光波長は583nmであり黄色の発光
が得られる。このグレーデッド層及び超薄膜層をいれる
ことによGaP層の結晶欠陥は少なくなり発光効率は上
昇する。
【0013】(実施例2)実施例1において基板結晶の
面方位を(511)A面にすることにより発光波長は5
60nm台の黄緑色の発光が得られる。ここで、GaA
s基板の同じ(511)A面上でのGaInPの発光に
比べ300meV程度短波長化される。また、GaAs
基板に格子整合した4元AlGaInPを活性層とした
場合、Al濃度の増加とともに発光の外部量子効率は減
少し発光波長560nmでは0.1%になるが、本実施
例では2%程度の比較的大きな値となる。
面方位を(511)A面にすることにより発光波長は5
60nm台の黄緑色の発光が得られる。ここで、GaA
s基板の同じ(511)A面上でのGaInPの発光に
比べ300meV程度短波長化される。また、GaAs
基板に格子整合した4元AlGaInPを活性層とした
場合、Al濃度の増加とともに発光の外部量子効率は減
少し発光波長560nmでは0.1%になるが、本実施
例では2%程度の比較的大きな値となる。
【0014】(実施例3)実施例2において活性層を
(Al0.05Ga0.95)0.7In0.3Pの4元混晶とするこ
とにより発光波長が550nm台の緑色の発光が得られ
る。
(Al0.05Ga0.95)0.7In0.3Pの4元混晶とするこ
とにより発光波長が550nm台の緑色の発光が得られ
る。
【0015】(実施例4)実施例1から3において基板
結晶をn−GaP結晶基板を用い、その上にGaAsX
P1-X(0≦X<1)のXを徐々に増やしたグレーデッ
ド層10μmを介して組成Xの一定なGaAsXP1-X層
5μmを成長しその上に、これに格子整合するAlGa
InP系結晶を成長する。
結晶をn−GaP結晶基板を用い、その上にGaAsX
P1-X(0≦X<1)のXを徐々に増やしたグレーデッ
ド層10μmを介して組成Xの一定なGaAsXP1-X層
5μmを成長しその上に、これに格子整合するAlGa
InP系結晶を成長する。
【0016】(実施例5)基板結晶をn型GaAs0.08
P0.92としこの上にこれと格子整合するn−(Al0.4
Ga0.6)0.96In0.04P(1×1018cm3)を1μ
m、u−Ga0.7In0.3Pを40nm、p−(Al0.4
Ga0.6)0.96In0.04P(p=1.2×1017cm3)
を0.2μm、おなじくp=5.0×1017cm3を
0.8μm、p−GaP層(p=3×1018cm3)を
8μm成長し、この面にDBR反射膜を付け、その一部
を取り除きp電極を形成する。この構造により活性層か
ら出る光のうちn,p両電極側に出る光を取りだすこと
ができるので外部量子効率はさらに上がり4%ほどにな
る。
P0.92としこの上にこれと格子整合するn−(Al0.4
Ga0.6)0.96In0.04P(1×1018cm3)を1μ
m、u−Ga0.7In0.3Pを40nm、p−(Al0.4
Ga0.6)0.96In0.04P(p=1.2×1017cm3)
を0.2μm、おなじくp=5.0×1017cm3を
0.8μm、p−GaP層(p=3×1018cm3)を
8μm成長し、この面にDBR反射膜を付け、その一部
を取り除きp電極を形成する。この構造により活性層か
ら出る光のうちn,p両電極側に出る光を取りだすこと
ができるので外部量子効率はさらに上がり4%ほどにな
る。
【0017】
【発明の効果】GaAsXP1-X基板結晶上に成長したA
lGaInPからの発光はGaAs基板上に成長したA
lGaInPからの発光に比べ短波長であり、基板結晶
面を変えることにより、それ以外の素子の構造・成長条
件は同じでも長距離秩序構造の発生を低減し発光波長を
短くしDH構造の活性層にAlを添加すること無く発光
波長560nm台の発光を取りだすことができる。
lGaInPからの発光はGaAs基板上に成長したA
lGaInPからの発光に比べ短波長であり、基板結晶
面を変えることにより、それ以外の素子の構造・成長条
件は同じでも長距離秩序構造の発生を低減し発光波長を
短くしDH構造の活性層にAlを添加すること無く発光
波長560nm台の発光を取りだすことができる。
【0018】また、上記GaAsP基板に格子整合した
組成からInに組成を徐々に変えたグレーデッド層を経
て高キャリア濃度のAlYGa1-YP層を成長することに
より低抵抗で電極と十分なオーミックコンタクトがと
れ、電流は素子の広範囲に広がり、発光波長に対する吸
収が少なく、転位など結晶欠陥の少ない結晶から成る高
発光効率の素子が得られる。従来の活性層にAlを添加
した素子に対し、発光効率の高効率化は短波長になるほ
ど大きく、560nm付近では外部量子効率は10倍以
上になる。
組成からInに組成を徐々に変えたグレーデッド層を経
て高キャリア濃度のAlYGa1-YP層を成長することに
より低抵抗で電極と十分なオーミックコンタクトがと
れ、電流は素子の広範囲に広がり、発光波長に対する吸
収が少なく、転位など結晶欠陥の少ない結晶から成る高
発光効率の素子が得られる。従来の活性層にAlを添加
した素子に対し、発光効率の高効率化は短波長になるほ
ど大きく、560nm付近では外部量子効率は10倍以
上になる。
【0019】さらに光を取り出す面を電極と接する2つ
の面のうち片方に決め、これと反対側の面への発光をD
BR反射膜を用いて取りだすことにより外部量子効率は
さらに1.8倍ほどになる。また基板側から光を取り出
す際に上記のように活性層のEgを小さくすることによ
り基板での光の吸収を少なくすることが可能となる。
の面のうち片方に決め、これと反対側の面への発光をD
BR反射膜を用いて取りだすことにより外部量子効率は
さらに1.8倍ほどになる。また基板側から光を取り出
す際に上記のように活性層のEgを小さくすることによ
り基板での光の吸収を少なくすることが可能となる。
【図1】本発明になる発光ダイオードの断面図。
【図2】従来のGaAs基板上の発光ダイオード。
【図3】AlGaInP系結晶のバンドギャップエネル
ギーの組成依存性。
ギーの組成依存性。
【図4】Ga0.7In0.3PのEgの基板面方位依存性。
1,9…電極、3…超格子、4…グレーデッド層、8…
基板。
基板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢野 振一郎 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内
Claims (6)
- 【請求項1】GaAsまたはGaP基板上にGaAs
1-XPX(0<X≦1)結晶の燐の組成Xを徐々に変えた
グレーデッド層を介して成長した組成一定のGaAsY
P1-Y(0≦Y<1)結晶基板上に、これと格子整合す
るAlGaInP系半導体結晶をエピタキシャル成長
し、(AlXGa1-X)YIn1-YP(0≦X≦0.8、
0.52<Y≦0.80)をそれよりバンドギャップエ
ネルギーEgの大きい(AlXGa1-X)YIn1-YP(0
<X≦1、0.52<Y≦1)で挾んだDH構造を作る
ことにより得られる発光ダイオード。 - 【請求項2】上記GaAsP基板の結晶面方位を選択す
ることにより、エピタキシャル成長したAlGaInP
系半導体結晶の長距離秩序度を制御し、もってその発光
波長を制御してなる請求項1記載の発光ダイオード。 - 【請求項3】電極とオーミックコンタクトを取る層とし
てEgが活性層のそれより大きいnまたはp型のAlX
Ga1-XP層(0≦X≦0.3)を成長した請求項1又
は2記載の発光ダイオード。 - 【請求項4】結晶の成長方向上側の面(上記AlGaP
層側)より主に光を取り出す場合には基板を取り除いて
あり、この面にDBR反射膜を有すことを、結晶の成長
方向下側の面(基板側)より主に光を取り出す場合に
は、Egが基板より小さい(AlYGa1-Y)XIn1-XP
(0.52<X≦0.8、0≦Y≦0.8)を活性層と
し、この活性層の厚さを50nm以下で歪を有すものと
し、さらにAlGaPの上にDBR反射膜を有すことを
特徴とした請求項3記載の発光ダイオード。 - 【請求項5】GaAsP結晶に格子整合したAlGaI
nP結晶と、その上に成長したGaAsPとは格子整合
しないAlXGa1-XP(0≦X≦0.3)層の間にGa
AsP基板と格子整合するAlGaInPからはじめて
(AlYGa1-Y)ZIn1-ZP(0≦Y≦1)のZを1.
0まで徐々に変化させたグレーデッド層を成長して得ら
れる請求項3又は4記載の発光ダイオード。 - 【請求項6】AlXGa1-XP層(0≦X≦0.3)に歪
緩衝層であるAlYIn1-YP(0≦Y≦1)の厚さ80
〜150Åの単一超薄膜層またはAlXGa1-XP(厚さ
80〜150Å)/AlYIn1-YP(厚さ80〜150
Å)の超格子(20周期以内)をいれた請求項3又は4
記載の発光ダイオード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21122992A JPH0661525A (ja) | 1992-08-07 | 1992-08-07 | 発光ダイオード |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21122992A JPH0661525A (ja) | 1992-08-07 | 1992-08-07 | 発光ダイオード |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0661525A true JPH0661525A (ja) | 1994-03-04 |
Family
ID=16602426
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21122992A Pending JPH0661525A (ja) | 1992-08-07 | 1992-08-07 | 発光ダイオード |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0661525A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6236067B1 (en) | 1997-12-05 | 2001-05-22 | Rohm Co., Ltd. | Semiconductor light emitting device using an AlGaInP group or AlGaAs group material |
US6805744B2 (en) | 1998-11-24 | 2004-10-19 | Massachusetts Institute Of Technology | Method of producing device quality (Al)InGaP alloys on lattice-mismatched substrates |
WO2010004454A1 (en) | 2008-06-16 | 2010-01-14 | Philips Lumileds Lighting Company, Llc | Semiconductor light emitting device including graded region |
USRE43159E1 (en) | 1994-12-27 | 2012-02-07 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Semiconductor light emitting device |
CN104412396A (zh) * | 2012-07-05 | 2015-03-11 | 皇家飞利浦有限公司 | 具有含氮和磷的发光层的发光二极管 |
CN114497298A (zh) * | 2021-12-22 | 2022-05-13 | 厦门士兰明镓化合物半导体有限公司 | Led外延结构及其制备方法、led芯片及其制备方法 |
-
1992
- 1992-08-07 JP JP21122992A patent/JPH0661525A/ja active Pending
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US8507929B2 (en) | 2008-06-16 | 2013-08-13 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Semiconductor light emitting device including graded region |
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