JPH0657550U

JPH0657550U - 石材研磨機

Info

Publication number: JPH0657550U
Application number: JP369693U
Authority: JP
Inventors: 賢二藤井
Original assignee: 賢二藤井
Priority date: 1993-01-14
Filing date: 1993-01-14
Publication date: 1994-08-09

Abstract

(57)【要約】【目的】架台上に載置したまま少なくとも石材の両端面
を含む４面を研磨することができる垂直面研磨型の石材
研磨機を提供すること。【構成】内部を砥石台４がＹ方向に沿って遊走しうる第
一の門型フレームの基台２の手前側に方形の張り出し台
５を膨出させると共に、該台５に昇降及び前後動機能付
旋回台６を設け、張り出し台上に載せられた石材の四周
面を、砥石台４のＹ方向、回転砥石43のＸ方向、及び旋
回台６のＺ方向の移動により研磨できるようにした石材
研磨機。石材の旋回は、該台を旋回の都度上昇させて持
ち上げることにより行われる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、墓碑、記念碑、建築材などの石材用研磨機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

今日、墓碑、記念碑、建築材（床材又は壁材など）等に使用される石材を研磨するには、カッターで切断された粗材を水平面上に横に倒した状態で上方から回転砥石で研磨するのが普通である。この場合、回転砥石は水平支持面に対し水平に架設されたフレームに沿って平行に移動しつつ対象石材を研磨する。

【０００３】従って、対象石材の四周を研磨するには該石材を対象軸に沿って90度づつ回転させる手数を必要とすることはさて置き、特に石材の上下端面（上記載置状態における垂直面）を研磨することは不可能である。このため、該端面の研磨には手動研磨機を使用する必要があった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

以上の実情に鑑み、本考案は、架台上に載置したまま少なくとも石材の両端面を含む４面を研磨することができる垂直面研磨型の石材研磨機を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

(2) 概要以上の課題を解決するため、本考案は、第一の門型フレームを備えた方形の基台の手前側に伸びる方形の張り出し台と、該張り出し台上に立設された第二の門型フレームと、前記張り出し台上に設けられた旋回台と、前記第一の門型フレームと基台との間を左右に遊走しうる垂直の砥石台と、該砥石台の前面に沿って上下方向に移動しうる回転砥石とを備え、前記第二の門型フレームは、前記張り出し台に向かって作用する押圧手段を備え、また前記旋回台は、張り出し台面に直交する昇降運動及び該面に沿う旋回運動並びに該張り出し台の前後方向に沿う直線運動をなしうる如く構成されていることを特徴とする石材研磨機を要旨とする。以下、考案研磨機の詳細を概観する。

【０００６】 (3) 構成の概観本考案に係る石材研磨機の最大の特徴は、回転砥石が左右（Ｘ方向）に移動可能な砥石台に対し垂直面に沿って回転しうる如く取り付けられると共に、基台面に前後方向（Ｚ方向）に移動可能なターンテーブル（旋回台）を備えていることである。そこで、横長の基台に第一の門型フレームが立設され、このフレームと基台との間を砥石台が左右に遊走しうるように構成される。そして砥石台はチャック、好ましくはマグネットチャック付のスピンドルを備え、該スピンドルは上下方向（Ｙ方向）に移動しうるが、研削による石材面の摩耗に対処するため、理想的にはＺ方向に沿って多少移動可能であるべきである。

【０００７】本考案研磨機は、更に基台から手前（Ｚ方向）へ張り出す張り出し台を備え、該台面に臨んで左右に伸びる第二の門型フレームを備える。このフレームはネジ軸又は加圧流体圧による押圧手段を備え、該手段は下方の張り出し台面に向かって押圧力を及ぼして下方の石材を固定させる。押圧手段としてはエアシリンダーを用いるのが構成的に最も簡単である。なお所望により、上記第二門型フレームの支柱の高さを可変的にしてもよい。

【０００８】上記張り出し台は、更にその略々中央部にターンテーブル（旋回盤）を備え、このものは、自体該張り出し台面に沿って自由に（又は等角的に）回動しうると共に、上下、即ちＹ方向に沿って昇降し、かつＺ方向に沿って前後に移動しうる。

【０００９】上記張り出し台は、更にその後縁に沿って位置決め用のストッパーを備えていることが望ましい。このストッパーは、砥石台の作用を妨害しないため、位置決めが終わった後、任意に倒伏又は撤去できるように構成されているのが望ましい。

【００１０】以上の装置における砥石台の横移動及び回転砥石の上下動並びに旋回盤の回動及び前後動は手動で行ってもよいが、なるべく対象石材の寸法を定数として回転砥石の移動パターン、改行幅（砥石の移動中心間の間隔）、送り速度などのデータを入力するだけで各種センサと内蔵マイクロプロセッサーにより、水バルブの開閉を含めて自動的な運転が行われ、終了時に機械が運転を停止させると共に、作業の完了をブザーにより報知させるように構成しておくのが好ましい。

【００１１】全体の大きさは対象石材の大きさに応じて決定されるべきであるが、石材を立てて側面を研磨する場合を想定すれば、回転砥石のストロークが90cm程度以上であることが望まれる。なお、回転砥石のスピンドルの各軸方向への移動距離は、リニヤエンコーダによりディジタル量として所定値と対照することができ、これにより精密な自動化作業が可能となる。

【００１２】

【作用】

図５を参照して、本考案に係る石材研磨装置では研削／研磨砥石43が垂直面に沿って回転しつつＸ方向及びＹ方向に移動するから、石材Ｓの端面及び側面の研磨が自由に行われる。特に、本考案装置は回転及び昇降可能なターンテーブル６を備えているので、図示の状態では先ず面ｄが、次いで該テーブル６を張り出し台５の表面51からから浮かせた状態で該テーブル６を90度づつ時計方向に回動させることにより、順次面ｅ→ｂ→ｆの順序で４面の研磨を行うことができる。次いで石材をＸ軸を中心に90度回転させると、残りの面ａ及びｃの研磨が行われるので、石材をＸ軸を中心に90度回転させるだけで、全面の研磨を容易に行うことができる。なお、図では石材Ｓが横置された状態で示されているが、これを直立させたときは石材の面ｄ→ａ→ｂ→ｃの順序で研削が行われる。なお、ターンテーブル６の回動角を自由に設定できると、多角柱状の石材の柱面でもを自由に研磨できる。

【００１３】

【実施例】

以下、実施例により考案実施の態様を説明するが、例示は単に説明用のもので、考案思想の制限又は限定を意味するものではない。図１は、本考案の一実施例の正面図、図２は同側面図、図３は平面図、図４は制御パネルの正面図である。

【００１４】 (A) 構造本例の装置１は、基台２上に立設された第一門型フレーム３と、該フレーム内を遊走する砥石台４と、基台２の全長の約¹/₃ の所から手前側に伸びる張り出し台５と、該張り出し台５上に載せられた加工台51の中央部にＺ方向に沿って穿たれた窓52内をＺ方向に沿って移動しうるターンテーブル６と、前記張り出し台５上に、前記フレーム３に平行して立設された第二の門型フレーム７と、該第二の門型フレームに対し夫々固定的及び遊走可能に取り付けられた２本のクランプ用エアシリンダー８，９とを主要な部材として構成される。

【００１５】砥石台４は、車輪付台車41上に載せられ、該台車は、その前後左右各一対の車輪42，42により、該台４の全体を包むケーシング44上端の一対のガイド45，45により案内されながら、該台車41上に載置されたモーター（図示省略）により基台２上に敷設されたレール21，21に沿ってフレーム３内を自由に遊走する。

【００１６】回転砥石43は、上記ケーシング44内に収められた駆動部（図示省略）から、該 44のアパーチャー46を経てＺ方向へ突出する。そのスピンドル47は、電磁チャック48を介して該砥石43を掴みながら、若干（図の例では約50mm）Ｚ方向（図２の右手の方向）へ移動することができる（図２参照）。

【００１７】回転砥石は43は、更にそのスピンドルと一緒にＹ方向（上下方向）に沿って上下動する。この上下ストロークは本例において400mm であるが、大型の石材又は短径が400mm 未満でも直立させた状態を予定するときは、本ストロークを900mm 以上とすることが望ましい。

【００１８】クランプシリンダー８は、第二門型フレーム７を構成する一対のバー71，71の間に固定され（図２参照）、またもう一つの可動クランプシンリンダー９は、一対の車輪91, 91によりバー71上を移動しうる。

【００１９】上記各シリンダーのプランンジャ81，91は夫々の先端にゴムブッシンッグ82， 92を備え、下方の石材を空気圧により張り出し台５（正確には該台上の加工台51 ）に向かって押さえ付ける。

【００２０】木製の加工台51は張り出し台５上に置かれ、その略々中央部に穿たれたＺ方向の窓52からターンテーブル６が露出する。

【００２１】上記ターンテーブル６も台車61上に載せられ、張り出し台５上に敷かれたレール53，53上を車輪62，62によりＺ方向に沿って進退する。この進退は、台車61の裏面から懸垂されたパルスモーター68の出力をピニオンギヤ69を介して前記レール53，53の中間に敷設された第三の歯付レール（ラックドレール）55へ伝達することにより行われる。なお、本テーブル６は、台車61上のパルスモーター63に対する通電により、第一歯付プーリー64よりタイミングベルト65及びテーブル軸66 に嵌着された第二プーリー67を経て回動せしめられる。なお、テーブル６の回転軸66には油圧シリンダー（図示省略）が装置され、その動作によりテーブル６の表面を加工台51の表面から５mm程度持ち上げる。

【００２２】起倒式ストッパー54，54・・は、加工台51の後縁に沿って複数個数設けられ、石材の前縁位置を加工台の後縁と一致させる作用をする。しかし起立状態では研磨作業中は回転砥石43の移動を妨害するので、作業中は図３の如く倒置状態とする。

【００２３】図４は、上記装置を動作させるための制御盤10のレイアウトの一例である。図の最上列及び第二列の中央は各種パイロットランプ101(101a〜101f) である。第二列には電源スイッチ102,ツール選択スイッチ103,位置決め完了パイロットランプ101g及び研磨パターン選択スイッチ104 が並ぶ。第三列には作業モード選択スイッチ105 、スピンドルチェックスイッチ106,石材寸法入力ボタン107a及び107b 並びにスピンドル位置表示窓108 が横に並ぶ。最下列は、非常停止スイッチ109、自動運転スイッチ110、改行幅入力ボタン111 、繰り返し回数入力ボタン112、残回数表示窓113 及びスピンドル走行速度調節ノブ114 が並ぶ。

【００２４】 (B) 動作ストッパー54を起こした状態で石材Ｓを加工台51上に載せて位置決めした後、適宜の位置に移動させた可動シリンダー９及び固定シリンダー８を動作させて該Ｓを加工台51面に対し押し付け固定する。ストッパー54を倒し、制御盤10の各種スイッチ及びボタン類を操作して加工条件を設定した後、水バルブ（図示省略）を開けて放水後、制御盤の自動運転スイッチ110 を押し、運転を開始させる（このとき該110 の表示灯点灯）。機械は、制御盤を介して予め設定された条件に従って自動的に研磨作業を行い、作業が終われば自動的に運転が停止すると共に、該スイッチの表示灯が消灯する。一面の研磨が終われば、シリンダー８，９を解除すると共に、ターンテーブル６を油圧シリンダーにより僅かに持ち上げて90度旋回させると共に、かつ要すれば台車61を移動させた後、ターンテーブル６を下降させて所定位置に固定した後、再びシリンダー８，９を動作させ石材Ｓを固定し、と同様の作業を反復する。以上〜の操作を反復することにより、石材Ｓの四面に対する研磨作業が終われば、石材を90度転回させ、残り二面に対し同様の作業を行い、作業を完了する。

【００２５】なお本例において、加工台51の上面と各シリンダーのプランンジャ81，91の各先端のブッシング82−92間の内径は400mm であるので、短径400mm 以上の大型石材又は短径が400mm 未満でも長径400mm 以上の石材（例えば長径900 mmの平均的な石材）を直立させて加工することはできない。しかし第二の門型フレーム７における柱状部72，72を油圧シリンダー又はネジ軸等を用いて可変長とすることにより前記内径が拡張するから、回転砥石の上下動ストロークの延伸と併せて、より大型の石材への適用乃至は石材の載置姿勢を問わない万能的な研磨機となる。

【００２６】

【考案の効果】

以上説明した通り、本考案は、架台上に載置したまま少なくとも石材の両端面を含む４面を研磨することができる垂直面研磨型の石材研磨機を提供できたことにより、石碑、墓標、建築材などに使用される石材の研磨工程を省力化するのに寄与しうる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の正面図

【図２】同側面図

【図３】同平面図

【図４】同制御パネルの正面図

【図５】本考案装置の作用効果を説明する斜視図

【符号の説明】

１：本例装置の全体・２：基台・・21：レール・３：第一門型フレーム・４：砥石台・・41：台車・・・42：車輪・・43：回転砥石・・44：ケーシング・・・45：ガイド・・・46：アパーチャー・・47：スピンドル・・48：電磁チャック・５：張り出し台・・51：加工台・・・52：窓・・・53：レール・・・54：起倒式ストッパー・・・55：ラックドレール・６：ターンテーブル・・61：台車・・62：車輪・・63：旋回用パルスモーター・・64：第一歯付プーリー・・65：タイミングベルト・・66：ターンテーブル軸・・67：第二歯付プーリー・・68：前後進用パルスモーター・・69：ピニオンギヤ・７：第二門型フレーム・・71：バー・・72：支柱・８：固定エアシリンダー（クランプシリンダー）・・81：プランンジャ・・・82：ゴムブッシンッグ・９：可動シリンダー（クランプシリンダー）・・91：プランンジャ・・・92：ゴムブッシンッグ・10：制御盤・・101 ：パイロットランプ類・・102 ：電源スイッチ・・103 ：ツール選択スイッチ・・104 ：研磨パターン選択スイッチ・・105 ：作業モード選択スイッチ・・106 ：スピンドルチェックスイッチ・・107a，107b：石材寸法入力ボタン・・108 ：スピンドル位置表示窓・・109 ：非常停止スイッチ・・110 ：自動運転スイッチ・・111 ：改行幅入力ボタン・・112 ：繰り返し回数入力ボタン・・113 ：残回数表示窓・・114 ：スピンドル走行速度調節ノブＳ：石材

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】第一の門型フレームを備えた方形の基台の
手前側に伸びる方形の張り出し台と、該張り出し台上に
立設された第二の門型フレームと、前記張り出し台上に
設けられた旋回台と、前記第一の門型フレームと基台と
の間を左右に遊走しうる垂直の砥石台と、該砥石台の前
面に沿って上下方向に移動しうる回転砥石とを備え、前
記第二の門型フレームは、前記張り出し台に向かって作
用する押圧手段を備え、また前記旋回台は、張り出し台
面に直交する昇降運動及び該面に沿う旋回運動並びに該
張り出し台の前後方向に沿う直線運動をなしうる如く構
成されていることを特徴とする石材研磨機。
【請求項２】上記砥石台の左右運動、回転砥石の昇降運
動及び旋回台の前後運動が制御装置により一定の研磨プ
ログラムに従って行われるように構成されている請求項
１の研磨機。
【請求項３】張り出し台の後縁に沿って起倒式ストッパ
ーを備える請求項１の研磨機。
【請求項４】回転砥石が、その回転軸方向に沿って進退
しうる請求項１の研磨機。