JPH0657138B2 - フィルタ付きシガレット及びその製造機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、フィルタ付きシガレットに係わり、特に、
空気による吸入煙の希釈率を可変することのできるフィ
ルタ付きシガレット、また、このフィルタ付きシガレッ
トの製造機に関する。

「従来の技術的背景とその問題点」 近年、シガレットに対する各個人の好みが多様化してい
ることから、喫味感を可変した種々の銘柄のフィルタ付
きシガレットが開発されている。例えば、このようなフ
ィルタ付きシガレットの代表例としては、フィルタチッ
プの外周面に周方向等間隔を存して小孔を形成したもの
が挙げられる。この小孔付きフィルタ付きシガレットに
あっては、喫煙時、小孔を通じフィルタチップ内に空気
を導入できるから、この導入空気によってフィルタチッ
プ内を流れる煙流が希釈され、喫煙者は適度に希釈され
た軽量感のある喫味を味わうことができる。

ところで、喫煙に関する軽量感の好みに関しては、上述
したように個人間に大きな差異があるのは勿論である
が、各個人においても、時と場合によって喫味感を変え
て、喫煙したことがある。

しかしながら、各個人が購買するフィルタ付きシガレッ
トは、通常、決まった銘柄のものであることから、その
フィルタ付きシガレットが有する喫味感は常に同一であ
り、各個人が時と場合により、その喫味感を変えて喫煙
するは事実上不可能である。

このようなことから、同一の銘柄であっても、その喫味
感を可変できるフィルタ付きシガレットが望まれ、ま
た、このようなフィルタ付きシガレットを得るための提
案が種々になされているが、いずれも製造的にコスト高
となって量産化に不向きであり、実用には供し得ないも
のであった。

「発明の目的」 この発明は、上述した事情に基づきなされたもので、そ
の目的とするところは、喫味感を可変でき且つ遊びの要
素をも加味することのできるフィルタ付きシガレットを
提供することにあり、また、その製造を容易にして安価
なフィルタ付きシガレットを得ることができるフィルタ
付きシガレットの製造機を提供することにある。

「発明の概要」 この発明のフィルタ付きシガレットは、紙巻たばこ本体
と、紙巻たばこ本体の一端に直列に配置され、プラグペ
ーパにより覆われたフィルタチップと、紙巻たばこ本体
とフィルタチップとが互いに接触する端部の双方に巻付
けられ、これら紙巻たばこ本体とフィルタチップとを連
結する非通気性のペーパからなる連結リングと、フィル
タチップの紙巻たばこ本体とは反対側の端部に巻付けら
れた非通気性のペーパからなるチップリングと、チップ
リングと連結リングとの間に露出するフィルタチップの
外周面に非接着の状態で巻付けられて外周面を覆い、且
つ、チップリング及び連結リングの一方に、多数の切込
みからなる第１切取り線を介して分離可能に接続された
非通気性のペーパからなる中間リングとからなってお
り、 そして、前記連結リングとチップリングとの間のフィル
タチップの外周面の一部には、外部からフィルタチップ
内に空気を導入可能とする通気部が形成されている一
方、前記中間リングには第１切取り線と同様な第２切取
り線が形成され、この中間リングは第１及び第２切取り
線間に形成された切離し可能な切離しリング部と、この
切離しリング部が切離されたとき、フィルタチップの外
周面上を軸線方向に摺動し、外部に対する前記通気部の
露出量を可変する摺動リングとからなっている。

上述のフィルタ付きシガレットは、フィルタチップと紙
巻たばこ本体とに非通気性のチップペーパ片を巻付け、
これらを相互に連結する製造機により製造され、この製
造機は、チップペーパ片の巻付け位置に向け、フィルタ
チップの２倍の長さを有し、両端部に一対の前記通気部
を備えたフィルタプラグを供給するフィルタプラグ供給
装置と、巻付け位置に、フィルタプラグの両側に位置す
るように２本の紙巻たばこ本体を供給する紙巻たばこ供
給装置と、ペーパロール側から、両側縁部のそれぞれに
前記第１及び第２切取線間により形成され前記切離しリ
ング部とからなるべき一対の切離し帯部を有したチップ
ペーパを供給し、このチップペーパを巻付け位置までの
走向経路に沿って案内するチップペーパ供給装置と、走
行経路中に配置され、チップペーパを各切離し帯部の外
側及び内側の一方の側で縦方向に切断し、チップペーの
両側縁を含み且つ前記連結リングとなるべき外側の一対
の第１帯と、これら第１帯の間に位置し且つ前記チップ
リングとなるべき第２帯とに分断する分断ローラと、分
断ローラと巻付け位置との間の走向経路中に設けられ、
一対の第１帯及び第２帯のそれぞれの片面に、各切離し
帯部を含み且つ前記中間リングとなるべき一対の非接着
帯域を除き、糊を塗布する第１糊塗布装置と、分断ロー
ラと巻付け位置との間の走向経路中に設けられ、各非接
着帯域の切離し帯部を除いた部分に走行方向に間欠的に
して糊を塗布し、所定の間隔を存した接着部を形成する
第２糊塗布装置と、第１及び第２糊塗布装置よりも下流
側の走向経路に配置され、一対の第１帯と第２帯を横断
方向に同時に切断し、切断端の近傍の２箇所に接着部を
それぞれ有し且つ前記チップペーパ片となる第１及び第
２ペーパ片を形成する帯切断装置と、巻付け位置に配置
され、２本の紙巻たばこ本体及びフィルタプラグに第１
及び第２ペーパ片を巻付けることにより、フィルタプラ
グの両端側に糊付け糊付けされた一対の連結リングと、
フィルタプラグの中央に糊付けされ、チップリングの２
倍の幅を有した中央リングと、連結リング及び中央リン
グの一方に切離しリング部を介して接続された状態にあ
り、フィルタプラグとは非背着にして且つ接着部のみで
糊付けされた一対の中間リングとを備えた二連のフィル
タ付きシガレットを形成する巻付け装置と、巻付け装置
から得た二連のフィルタ付きシガレットを中央リングの
中央から切断し、個々の前記フィルタ付きシガレットを
得るシガレット切断装置とを具備している。

上述したフィルタ付きシガレットの製造機によれば、チ
ップペーパには予め切離しリング部となるべき一対の切
離し帯部を形成してあるので、巻付け位置に向けてチッ
プペーパを供給する過程にて、分断ローラにより、その
チップペーパを各切離し帯部の外側又は内側で縦方向に
切断して一対の第１帯及び第２帯を形成し、この後、第
１及び第２糊塗布装置により、第１及び第２帯の片面の
前述した領域に糊を塗布するだけで、この後は、従来と
同様にして、二連のフィルタ付きシガレットを形成で
き、そして、その二連のフィルタ付きシガレットをその
中央から切断することで、個々のフィルタ付きシガレッ
トが得られる。

「発明の実施例」 以下、この発明の一実施例に係わるフィルタ付きシガレ
ットを第１図乃至第５図を参照して説明する。

第１図中、参照符号１はフィルタチップを示しており、
このフィルタチップ１は、セルロースアセテート，ポリ
プロピレン等の繊維材料からなる棒状のフィルタ材２に
プラグペーパ３を巻付けて形成されている。

フィルタチップ１の吸口端に対し、その反対側の端部に
は紙巻たばこ本体５が直列に配置されており、これらフ
ィルタチップ１と紙巻たばこ本体５とは、非通気性の連
結リング６により相互に連結されている。この連結リン
グ６は、ペーパ片をその両端が重なり合うように巻付け
て形成され、そして、糊付けされている。また、フィル
タチップ１の吸口端にも、連結リング６との間に所定の
間隔を存して、ペーパ片からなるチップリング７が連結
リング６と同様にして巻付け、且つ、糊付けされてい
る。

チップリング７と連結リング６との間に位置するフィル
タチップ１の外周面には、第２図及び第３図に示される
ように通気部８が設けられている。この実施例の場合、
通気部８は、連結リング６に近接したフィルタチップ１
の外周面の部位、即ち、プラグペーパ３に多数の小孔９
を形成したものとなっており、これら小孔９が形成され
ている環状の領域は、フィルタチップ１に軸線方向に所
定の幅を有している。

また、チップリング７と連結リング６との間に露出する
フィルタチップ１の外周面には、通気部８を完全に、又
は、その一部を覆うようにしてペーパ片から成る中間リ
ング１０が巻付けられている。この中間リング１０は、
互いに重なり合う部位のみが接着されているだけで、フ
ィルタチップ１とは非接着の状態となっている。

更に、中間リング１０は切離しリング部１１を有し、こ
の実施例の場合、その切離しリング部１１を介してチッ
プリング７に接続されている。この切離しリング部１１
は、フィルタチップ１の軸線方向に所定の間隔を存した
一対の切取り線１２により形成されている。各切取り線
１２は、多数の切込み１２ａからなっており、これら切
込み１２ａは比較的長く例えば１mm乃至４mmの長さを有
しており、切込み１２ａ間の部分１２ｂは切離しを容易
にするために０．８mm以下、好ましくは、０．３mm以下
で、０．０５mm以上の長さに設定されている。

切離しリング部１１もまた、フィルタチップ１とは非接
着の状態で、このフィルタチップ１の外周面に巻付けら
れている。つまり、切離しリング部１１は、中間リング
１０及びチップリング７がフィルタチップ１の外周面に
同時に巻付けられることによって形成されている。更
に、切離しリング部１１の端部には、第２図に示される
如く、つまみ１１ａが必要に応じて設けられている。
尚、第２図中、斜線を施した領域は糊の塗布面を表して
いる。

上述したフィルタ付きシガレットによれば、第１図に示
される如く、シガレットが通気部８を完全に閉塞した状
態でもって喫煙されると、煙流は、紙巻たばこ本体５か
らフィルタ材２を通じて吸口端まで流れ、そして、この
吸口端からは煙流のみが喫煙者の口内に流入することに
なる。従って、この場合には、喫煙者は比較的に重味の
ある喫味を味わうことができる。

一方、第４図に示される如く、切離しリング部１１を指
で剥ぎ取って切離すと、この切離しリング部１１を取除
いた残りの中間リング１０は、フィルタチップ１の外周
面上を摺動可能な摺動リングとなる。従って、第５図に
示されるように、その中間リング１０をチップリング７
側に移動させれば、通気部８を外部に露出させることが
できる。この結果、第５図の状態で、フィルタ付きシガ
レットの喫煙をなすと、紙巻たばこ本体５からフィルタ
チップ１内を通じ吸口端まで煙流が流れるのは勿論であ
るが、この場合、通気部８の各小孔９からフィルタチッ
プ１内に外部の空気が導入されることになって、喫煙者
の口内に入る煙流の量を抑えることができ、また、フィ
ルタチップ１内において、煙流が空気により希釈される
ことから、喫煙者は軽量味のある喫味感を味わうことが
できる。

更に、上述した説明から既に明らかであるように、中間
リング１０の軸線方向位置を調節し、外部に露出する通
気部８の露出面積を可変すれば、喫煙者の口内に入る煙
流の量や空気量を任意に可変でき、喫煙者は、軽味のあ
る喫味感から重味のある喫味感まで、段階的な喫味感を
味わうことができる。

尚、中間リング１０は、連結リング６とチップリング７
との間に位置付けられているので、これらリング６，７
は中間リング１０に対するストッパとして機能し、中間
リング１０がシガレットから脱落するのを防止できる利
点をも有する。

この発明のフィルタ付きシガレットは、上述した一実施
例に限定されるものではなく、第６図乃至第８図の変形
例をそれぞれ説明する。第６図乃至第８図のフィルタ付
きシガレットは、第２図のものに比べ、フィルタチップ
１の構造が異なるのみであるので、第３図の部材と同様
な機能を有する部材には同一の符号を付して、その説明
は省略し、フィルタチップ１の構造についてのみ説明す
る。

第３図のフィルタチップ１はいわゆるプレーンフィルタ
チップであるが、第６図のフィルタチップ１は、デュア
ルタイプのフィルタチップとなっている。つまり、この
デュアルタイプのフィルタチップ１は、吸口端側から第
１チップ部１３及び第２チップ部１４を有している。第
１チップ部１３はフィルタ部材２を非通気性の内側プラ
グペーパ３ａで巻付けて形成されており、一方、第２チ
ップ部１４はフィルタ材２ａ中に活性炭等の添加材１５
を充填し、通気性のある内側プラグペーパ３ｂにより巻
付けて形成されている。そして、これら第１及び第２チ
ップ部１３，１４は通気性のある外側プラグペーパ３ｃ
により巻付けられて相互に連結され、これにより、デュ
アルタイプのフィルタチップ１が構成されている。ここ
で、通気部８は、いずれも通気性を有する外側プラグペ
ーパ３ｃ及び内側プラグペーパ３ｂから構成されてお
り、これらペーパ３ｃ，３ｂを通じ、第６図中破線の矢
印で示すようにそのフィルタチップ１内に空気を導入す
ることができる。

第７図のフィルタチップ１は、いわゆるトリプルタイプ
のフィルタチップでああり、このフィルタチップ１は、
第６図の第１チップ部１３と同様な一対のチップ部１３
ａを有し、これらチップ部１３ａ間に添加材１５を介在
させた状態で、これらに第３図のプラブペーパ３を巻付
けて構成されている。

第８図のフィルタチップ１は、第６図の場合と同様に、
吸口端側から第１チップ部１３，第２チップ部１４を直
列に配置するとともに、吸口端側の第１チップ部１３の
外周面に周方向等間隔を存し、且つ、吸口端に開口した
複数の溝１６を加熱成形により成形し、この後、これら
チップ１３，１４にプラグペーパ３を巻付けて構成され
ている。従って、吸口端側に位置する第１チップ部１３
は、溝１６とプラグペーパ３との間に形成された複数の
空気通路１７を有したものとなっている。また、第８図
のフィルタチップ１の場合、通気部８を構成する小孔９
は上記空気通路１７と連通するように形成されている。

上述したようにフィルタチップ１の構造は色々と変形可
能であり、また、第６図に示したように通気部８の構成
をも変形可能である。更に、第３図，第７図及び第８図
に示されたプラグペーパ３は非通気性を有している方が
好ましいが、しかしながら、多少の通気性を有するもの
であっても実用上において支障が生じるものではない。
更に、通気部８の他に、連結リング６若しくはチップリ
ング７に外部からフィルタチップ１の内部に空気を導入
可能とする小孔を周方向に間隔を存して形成するように
してもよい。

次に、第９図乃至第３０図を参照して、この発明の一実
施例に係わるフィルタ付きシガレットの製造機を説明す
る。

先ず、製造機について説明する前に、第３図に示したフ
ィルタチップ１を得るためのフィルタプラグの製造に関
し、第９図乃至第１２図を参照して説明する。

第９図には、プラグペーパ３に通気部８としての多数の
小孔９を形成する穿設装置２２が示されている。この穿
設装置２２は、例えば、プラグペーパＥが積層巻回され
た供給ロール（図示しない）と、この供給ロールから繰
出されたプラグペーパＥを回収する回収ロール（図示し
ない）との間に配設されている。

穿設装置２２は、プラグペーパＥに転接するドラム２６
を備えており、このドラム２６はその外周壁が導電材料
で形成されている。ドラム２６の外周面には周方向に通
気部８の幅、即ち小孔９を形成すべき環状領域の幅に相
当する間隔Ｐ３を存し、Ｐ１及びＰ２の周方向幅を有す
電気絶縁物２８が交互に埋設されている。

ここで、Ｐ１，Ｐ２，Ｐ３の各寸法は、Ｌ＝Ｐ１＋Ｐ２
＋Ｐ３が２本分のフィルタチップ１の長さに相当するよ
うに設定されている。

ドラム２６の外周面近傍には、ドラム２６の周方向に所
定の間隔を存し、且つ、ドラム２６上のプラグペーパＥ
と対向するように複数の針状電極３０が配置されてい
る。これら針状電極３０は、高電圧パルス発生器３２に
それぞれ接続されている。一方、ドラム６の外周壁には
補助電極３４が設けられており、この補助電極３４もま
た高電圧パルス発生器３２に接続されている。

このような穿設装置２２によれば、プラグペーパＥの走
行に伴い、針状電極３０と補助電極３４即ちドラム２６
の外周壁との間に通電することにより、上述した間隔で
もって、第１０図に示されるようにプラグペーパＥに小
孔９からな通気部８を電気的に形成することができる。
また、この後、このような小孔９が形成されたプラグペ
ーパＥは回収ロールに巻き取られる。

そして、回収ロールに回収されたプラグペーパＥは、図
示しなイフィルタ巻き上げ機に供給され、このフィルタ
巻き上げ機において、長尺なフィルタ材にプラグペーパ
Ｅが巻付けられることにより、第１１図に示されるよう
な長尺なフィルタチップ棒状体を得ることができる。こ
の後、フィルタチップ棒状体は、第１１図中に示される
区分Ｆ毎に切断され、これにより、４本分のフィルタチ
ップからなるフィルタロッド４０を得ることができる。
ここで、Ｆは、Ｆ＝２（Ｐ１＋Ｐ２＋２Ｐ３）である。

尚、上述した穿設装置２２においては、プラグペーパＥ
の幅方向全域に亙って小孔９を形成するようにしたが、
これに限らず、第１２図に示されるように、上記幅方向
に所定の間隔を存して小孔９の領域を形成するようにし
てもよい。

上述のフィルタロッド４０は、第１３図に示される製造
機のホッパ５０に多数蓄えられている。このホッパ５０
からはフィルタロッド４０が１本ずつ取出され、フィル
タプラグ供給装置５２を介して、後述するチップペーパ
片の巻付け装置５４に供給される。ここで、フィルタプ
ラグ供給装置５２は、ホッパ５０から１本ずつフィルタ
ロッド４０を受取り、このフィルタロッド４０を第１４
図及び第１５図に示されるように、２分の１の長さに切
断してフィルタチップ２本分のフィルプラグ４２を得る
切断ドラム５６と、この切断ドラム５６から２個のフィ
ルタプラグ４２の進行位相を第１６図に示すようにずら
すためのずらしドラム５８と、このずらしドラム５８か
らフィルタプラグ４２を夫々受取り、これらフィルタプ
ラグ４２が第１７図に示されるように前後に並ぶように
整列させる整列ドラム６０と、この整列ドラム６０から
フィルタプラグ４２を受取り、これらフィルタプラグ４
２を１本ずつ巻付け装置５４に送出す一対の送出しドラ
ム６２からなっている。

一方、第１３図中、参照符号６４は紙巻たばこ供給装置
を示しており、この紙巻たばこ供給装置６４は、図示し
ない紙巻たばこ本体の巻上機から第１８図に示される如
く、千鳥配列で送られてくる紙巻たばこ本体５を受取る
受取りドラム６６と、この受取りドラム６６で受取った
紙巻たばこ本体５を、第１９図に示すように、これら紙
巻たばこ本体５間に１本のフィルタプラグ４２が入るよ
うに所定の距離Ｌだけ離間させて並べ直す離間ドラム６
８とを備えている。ここで、距離Ｌは、Ｌ＝Ｆ／２の関
係を満たす長さとなる。

そして、巻付け装置５４は、離間ドラム６８からの２本
の紙巻たばこ本体５と、これら紙巻たばこ本体５間に位
置するようにして送出しドラム６２からのフィルタプラ
グ４２を受取るホッパドラム７０と、このホッパドラム
７０から２本の紙巻たばこ本体５及びフィルタプラグ４
２を受取るとともに、後述するチップペーパ供給装置９
０から供給され、且つ、糊が塗布されたペーパ片を受取
る移送ドラム７２と、この移送ドラム７２を介して移送
される紙巻たばこ本体５及びフィルタプラグ４２、並び
に、ペーパ片を受取り、ペーパ片を紙巻たばこ本体５及
びフィルタプラグ４２の所定位置に夫々巻付けて糊付け
し、二連のフィルタ付きシガレットを得る巻付けドラム
７４とを備えている。

そして、巻付けドラム７４には、二連のフィルタ付きシ
ガレットを受取り、そのフィルタ付きシガレットのペー
パ片の巻付け及び糊付け状態を検査して不良品を検出す
る検査ドラム７６が転接されている。また、二連のフィ
ルタ付きシガレットは、検査ドラム７６から切断ドラム
７８に受け渡され、この切断ドラム７８に、二連のフィ
ルタ付きシガレットはそのフィルタプラグ４２の中央か
ら丸ナイフ８０により切断されてき、個々のフィルタ付
きシガレットとなる。更に、これらフィルタ付きシガレ
ットは、反転・整列ドラム８２を介して移送され、この
移送過程において、フィルタ付きシガレットは全てその
向きが同一の方向に整えられた後、移送コンベア８４に
より、次工程に向けて移送される。

尚、上述した機構は全て公知であるので、第１３図にお
いて各部のドラムは概略的にしか図示されていない。

次に、上述したチップペーパ供給装置９０の構成につい
て説明する。

このチップペーパ供給装置９０は、チップペーパ９２を
積層巻回したペーパロール９４を備え、一方、上述した
巻付け装置５４の移送ドラム７２側には、この移送ドラ
ム７２に転接しながら回転される吸引ローラ９６を備え
ている。ペーパロール９４と吸引ローラ９６との間に
は、フィードローラ９９ａとそのピンチローラ９９ｂが
配置されており、これらフィードローラ９９ａ及びピン
チローラ９９ｂは協働してペーパロール９４からチップ
ペーパ９２を繰出し、繰り出されたチップペーパ９２
は、その走向経路を規定する複数の案内ローラ９８を介
して吸引ローラ９６まで導かれる。

吸引ローラ９６の周速は、フィードローラ９９ａの周速
よりも速く、従って、吸引ローラ９６はチップペーパ９
２に対し滑りながら回転して、このチップペーパ９２を
引張ることになる。

この実施例の場合、チップペーパ９２の両側縁部には、
第２０図に示される如く、その走向方向に沿い互いに所
定の間隔を存した一対の切取り線１２により形成される
切離し帯部９２ａがそれぞれ予め形成されているが、こ
れに限らず、ペーパロール９２からチップペーパ９２が
繰り出された後、このチップペーパ９２に図示しない切
取線形成ナイフを使用して、一対の切離し帯部９２ａを
形成するようにしてもよい。

チップペーパ９２の走向経路の途中には、ペーパロール
９４側に位置して分断ローラ１００が配設されている。
この分断ローラ１００は、第２１図に最も良く詳図され
ていように、受け刃ローラ１０２と、この受け刃ローラ
１０２にチップペーパ９２を介して転接する切り刃ロー
ラ１０４とからなっている。

受け刃ローラ１０２は、支持軸１０６を備え、この支持
軸１０６には一対の軸受１０８を介してスリーブ１１０
が回転自在に取付けられている。このスリーブ１１０に
は、３個のローラ体１１２が軸線方向に配置されてお
り、中央のローラ体１１２と隣接する外側のローラ体１
１２の間には所定の間隙Ｓを存するようにスペーサ１１
４が夫々介在されている。これら３個のローラ体１１２
は夫々ねじ１１６によりスリーブ１１０に固定されてい
る。尚、参照符号１１８はスリーブ１１０を支持軸１０
６上の所定位置に保持するストッパである。

一方、切り刃ローラ１０４においても、受け刃ローラ１
０２と同様に支持軸１２０を備え、この支持軸１２０に
は、軸受１２２を介して一対のスリーブ１２４が回転自
在に取付けられている。これら一対のスリーブ１２４は
軸線方向に所定の間隙を存して離間している。これらス
リーブ１２４の互いに対向する端部には、同径のフラン
ジ部１２４ａが一体的に形成されており、また、スリー
ブ１２４にの反対側の端部には、リング部材１２６がね
じ１２８を介してそれぞれ固定されており、各リング部
材１２６はその一端にフランジ部１２４ａと対向するフ
ランジ部１２６ａを有している。

互いに対向するフランジ部１２４ａ，１２６ａ間のそれ
ぞれには、一対のスペーサ１３０に挟持されるようにし
て円形の切り刃１３２が保持されている。ここで、スペ
ーサ１３０は、フランジ部１２４ａ，１２６ｂから径方
向外側に突出すし、チップペーパ９２を介して受け刃ロ
ーラ１０２に転接されている。また、切り刃１３２は、
スペーサ１３０によりも更に径方向外側に突出し、受け
刃ローラ１０２の前記間隙Ｓ内に夫々侵入されている。

一対のスリーブ１２４から外側に突出した支持軸１２０
の部位には押圧部材１３４がそれぞれ取付けられてお
り、これら押圧スリーブ１３４はばね１３６の付勢力を
受けて、両スリーブ１２４を互いに接近する方向に押圧
している。これにより、切り刃１３２の外周刃先は、受
け刃ローラ１０２側の中央のロール体１１２の外周縁即
ち受け刃部に対して、効果的に摺り合うことになる。更
に、上述した支持軸１０６，１２０の一端は、引張りば
ね１３８を介して連結されており、この引張りばね１３
８により、受け刃ローラ１０２と切り刃ローラ１０４と
は互いに所定の圧接力でもって圧接されている。

尚、受け刃ローラ１０２及び切り刃ローラ１０４の支持
軸１０６，１２０は、図示しない支持台により支持され
ている。

上述した分断ローラ１１０、即ち、受け刃ローラ１０２
と切り刃ローラ１０４間をチップペーパ９２が通過する
と、このチップペーパ９２の通過とともに受け刃ローラ
１０２，切り刃ローラ１０４が夫々回転され、これによ
り、チップペーパ９２は、３本の帯に分断されることに
なる。この実施例の場合、チップペーパ９２は、第２２
図に示されるように各切離し帯部９２ａの外側に位置し
た一対の切断線Ａから切断され、これにより、チップペ
ーパ９２は、前記連結リング６となるべき外側の一対の
第１帯１９２ｂと、これら第１帯１９２ｂ間に位置し、
前記チップリング７となるべき中央の第２帯１９２ａと
に分断される。

この実施例の場合、第２帯部１９２ａに前記一対の切離
し帯部９２ａが含まれており、また、第２帯部１９２ａ
の両側縁と各切離し帯部９２ａとの間に、所定の幅寸法
を有した隣接帯部１９２ｃがそれぞれ備えている。ここ
で、互いに隣接する隣接帯部１９２ｃと切離し帯部９２
ａとは、中間リング１０となるべき非接着帯域を形成し
ている。

そして、分断ローラ１００よりも下流側に位置したチッ
プペーパ９２の走向経路には、前述したつまみ１１ａを
形成するためのオープニングローラ１５０が配置されて
おり、このオープニングローラ１５０は、ダイローラ１
５２とカッターローラ１５４とからなっている。カッタ
ーローラ１５４は、第２３図及び第２４図に最も良く詳
図されているように、その外周面に複数の切込み刃１５
６を備えている。これら切込み刃１５６は、チップペー
パ９２の一対の切離し帯部９２ａと対応するように、カ
ッターローラ１５４の外周面に２列に分けて配置されて
おり、各列の切込み刃１５６はその周方向等間隔を存し
て配置されている。

各切込み刃１５６はその断面形状が半円形をなしてお
り、これにより、チップペーパ９２がオープニングロー
ラ１５０を通過する際には、第２５図に示される如く、
チップペーパ９２の各切離し帯部９２ａに所定の間隔を
存して半円形の切込み９２ｂが夫々形成される。

ここで、切込み９２ｂの間隔は、後述する切断ローラ１
８６によりチップペーパ９２が切断されるとき、その切
断の間隔と同一である。

更に、オープニングローラ１５０と吸引ローラ９６との
間のチップペーパ９２の走向経路には、糊塗布装置１７
０が配置されている。この糊塗布装置１７０は、第２帯
１９２ａ及び一対の第１帯１９２ｂの片面に、第２６図
中に斜線を施して示す領域に糊を塗布するものであっ
て、その斜線領域が糊塗布面として形成される。

即ち、第２６図から明らかなように、一対の第１帯１９
２ｂにおいては、その両側縁側を若干残した片面の全域
が糊塗布面Ｘとして形成されている。

一方、第２帯１９２ａにおいては、両切離し帯部９２ｂ
及び両隣接帯部１９２ｃ、即ち、各非接着帯域を除き、
且つ、各切離し帯部９２ａとの間に若干の隙間を残した
領域Ｙが糊塗布面として形成されている。

更に、各非接着帯域でも、各隣接帯部１９２ｃには、チ
ップペーパ９２の走向方向に所定の間隔を存した部位に
糊が塗布され、これらは接着部Ｚとなっいる。接着部Ｚ
が形成される間隔は、第２６図から明らかなように、前
述した切込み９２ｂと同一の間隔に設定されている。

上述した糊塗布面Ｘ，Ｙ及び接着部Ｚを形成する糊塗布
装置１７０は、例えば、第２７図に示される糊塗布ロー
ラ１７２によって実現される。この糊塗布ローラ１７２
は、回転軸１７４に取付けられた一対の外側ローラリン
グ１７６を備えており、これら外側ローラリング１７６
は、一対の第１帯１９２ｂの前記糊塗布面Ｘを形成すべ
き領域に転接する。また、回転軸１７４には、これら外
側ローラリング１７６間に位置して中央ローラリング１
７６が取付けられており、この中央ローラリング１７６
は、第２帯１９２の前記糊塗布面Ｙを形成すべき領域に
転接する。

更に、回転軸１７４には、各外側ローラリング１７６と
中央ローラリング１７８との間のそれぞれに位置して、
一対の中間ローラリング１８０が取付けられており、こ
れら中間ローラリング１８０と対応する外側ローラリン
グ１７６の間には所定の間隙が確保されている。

各中間ローラリング１８０には、その外周面に周方向に
所定の間隔を存して、複数の糊塗布突起１８２が形成さ
れている。これら糊塗布突起１８２の先端面は円弧面に
形成され、回転軸１７４の回転及びチップペーパ９２の
走行に伴い、対応する隣接帯部１９２ｃの接着部Ｚを形
成すべき領域に間欠的に接触するものとなっている。

一方、上述したローラリング１７６，１７８の外周面及
び各糊塗布突起１８２の先端面は、糊供給ローラ１８４
の外周面に対しても転接されており、この糊供給ローラ
１８４は糊壷１８４ａ内の糊液中にその外周部の一部が
浸漬されている。従って、糊供給ローラ１８４の外周面
からローラリング１７６，１７８の外周面及び各塗布突
起１８２の先端面に糊が転写されることにより、糊塗布
ローラ１７２は、チップペーパ即ち一対の第１帯１９２
ｂ及び第２帯１９２ａが通過するとき、これら帯のそれ
ぞれに前述した糊塗布面Ｘ，Ｙ及び接着部Ｚを形成する
ことになる。従って、糊塗布ローラ１７２において、ロ
ーラリング１７６，１７８は第１糊塗布装置を構成して
おり、また、一対の中間ローラリング１８０は第２糊塗
布装置を構成している。

そして、吸引ローラ９６の近傍には、この吸引ローラ９
６に転接するようにして切断ローラ１８６が配置されて
おり、この切断ローラ１８６は、その外周面に周方向等
間隔を存して複数の切断刃１８６ａが設けられている。

各切断刃１８６ａは、第２８図に詳図されているように
その刃先に一対の欠落部１８６ｂを有しており、これら
欠落部１８６ｂは、第２帯１９２ａの前述した切込み９
２ｂと対応する部位に位置付けられている。

このような切断ローラ１８６は、その回転に伴い、吸引
ローラ９６まで案内されてきたチップペーパ９２、即
ち、一対の第１帯１９２ｂ及び第２帯１９２ａを吸引ロ
ーラ９６上にて、その走向方向に第２６図に示す所定の
間隔Ｔを存して切断することができ、これにより、チッ
プペーパ９２は、第２９図に示される形状に個々に切断
されることになる。

この切断の際、第２６図中１点鎖線で示した切断刃１８
６ａによる切断線と接着部Ｚとの間には、約０．０５mm
の隙間が設けられており、また、この接着部Ｚはチップ
ペーパ９２の走向方向に約２mmの長さで形成されてい
る。

吸引ローラ９６上において、各帯１９２ａ，１９２ｂを
夫々切断して得た第２ペーパ片２９２ａ及びこの第２ペ
ーパ片２９２ａの外側に位置する一対の第１ペーパ片２
９２ｂに関し、第２ペーパ片２９２ａには、第３０図か
ら明らかなように、切離し帯部９２ａ及び隣接帯部１９
２ｃを切断して得られた切離し片部２９２ｄ及び隣接片
部２９２ｃのそれぞれが含まれている。

吸引ローラ９６はその回転とともに、第２ペーパ片２９
２ａ及び両第１ペーパ片２９２ｂを夫々吸引保持した状
態で移送し、これらペーパ片２９２ａ，２９２ｂを、移
送ドラム７２上の２本の紙巻たばこ本体５とフィルタプ
ラグ４２とに対し、第３０図に示すように位置付ける。

この後、これらペーパ片２９２ａ，２９２ｂは、２本の
紙巻たばこ本体５及びフィルタプラグ４２とともに、移
送ドラム７２から巻付けドラム７４に乗り移り、この巻
付けドラム７４上にて、各ペーパ片２９２ａ，２９２ｂ
は２本の紙巻たばこ本体５及びフィルタプラグ４２に巻
付けられると同時に糊付けされ、これにより、二連のフ
ィルタ付きシガレットが形成される。

より詳しくは、各紙巻たばこ本体５とフィルタプラグ４
２とは、一対の第１ペーパ片２９２ｂの巻付けにより連
結され、そのフィルタプラグ４２の中央には第２ペーパ
片２９２ａがその両側に切離し片部２９２ｄ及び隣接片
部２９２ｃを伴った状態で巻付けられる。

ここで、切離し片部２９２ｄ及び隣接片部２９２ｃは、
フィルタプラグ４２に対し非接着の状態で巻付けられ、
隣接片部２９２ｃはその両端が前述した接着部Ｚのみを
介して接着されるている。従って、１組の切離し片部２
９２ｄ及び隣接片部２９２ｃは前記中間リング１０とな
り、また、各第１ペーパ片２９２ｂは前記連結リング６
となる。そして、第２ペーパ片２９２ａにおいて、糊塗
布面Ｙにより糊付けされた部位は、前記チップリング７
の２倍の長さを有した中央リングとなっている。

このようにして各ペーパ片２９２ａ，２９２ｂの巻付け
により一体となった二連のフィルタ付きシガレットは、
この後、前記中央リングの中央から切断されることによ
り、第１図に示される如く、個々に連結リング６、チッ
プリング７及び中間リング１０を有したフィルタ付きシ
ガレットとなり、この後、前述したようにフィルタ付き
シガレットはその向きが揃えられた後、コンベア８４を
介して次工程に移送される。

上述した製造機によれば、この発明のフィルタ付きシガ
レットを製造するにあたり、チップペーパ供給装置９０
に分断ローラ１００及びオープニングローラ１５０を付
加する一方、糊塗布ローラ１７２や切断ローラ１８６に
関してはその構成を変更するだけで済み、そして、他の
機構、即ち、フィルタチップ供給装置５２、紙巻たばこ
供給装置６４及び巻付け装置５４の各機構に関しては、
従来のものを使用できる。

また、中間リング１０となる隣接片部２９２ｃ及び切離
し片部２９２ｄは、第２ペーパ片２９２ａに接続されて
いるから、この第２ペーパ片２９２ａを巻付けるだけ
て、中間リング１０を形成することができ、中間リング
１０のための新たな巻付け機構を付加する必要もない。
この結果、従来の製造機を少し手直しするだけで、この
発明のフィルタ付きシガレットを容易に製造することが
でき、このフィルタ付きシガレットの製造に要するコス
トを極力抑えることができる。

この発明は、上述した一実施例のフィルタ付きシガレッ
ト及びその製造機に制約されるものではなく、第３１図
に示されるフィルタ付きシガレットであってもよい。こ
の第３１図のフィルタ付きシガレットは、中間リング１
０がチップリング７ではなく、切離しリング部１１を介
して連結リング６に接続されており、また、切離しリン
グ部１１を形成する一対の切取り線１２ａは、その個々
の切込みがチップペーパ９２の長手方向に対し斜めに向
けられている。

第３１図のフィルタ付きシガレットを製造するには、第
３２図に示されているように、チップペーパ９２に設け
られる切取り線１２を切取り線１２ａに変更し、また、
分断ローラ１００によるチップペーパ９２の切断線Ａの
位置を、一対の切離し帯部９２ａの内側に変更し、そし
て、この切断線Ａの変更に応じて、糊塗布面Ｘ，Ｙ及び
接着部Ｚの領域及び位置を変更すればよい。

第３２図に示される状態のチップペーパ９２は、前述し
た分断ローラ１００及び糊塗布ローラ１７０を若干変更
するだけで容易に得ることができる。

更に、上述した製造方法及び製造装置の実施例において
は、いずれも第１図のフィルタ付きシガレットを得るた
め製造機について言及したが、第６図乃至第８図のフィ
ルタ付きシガレットの場合であっても、第６図乃至第８
図に示されたフィルタチップの４本分からなるフィルタ
ロッドを第１３図の製造機に適用することで、同様にし
て得ることができる。

「発明の効果」 以上説明したように、この発明のフィルタ付きシガレッ
トによれば、フィルタチップに通気部を設け、そして、
チップリングと連結リングとの間にフィルタチップとは
非接着にして中間リングを設ける一方、この中間リング
をチップリング若しくは連結リングの一方に切離しリン
グ部を介して接続してあるので、この切離しリング部が
切り取られた後、中間リングから形成される摺動リング
は、フィルタチップの外周面を摺動でき、この摺動リン
グの摺動により、通気部から導入される空気量を任意に
可変できる。従って、喫煙者は、各自でもって、そのフ
ィルタ付きシガレットの喫味感を調整でき、また、遊び
の要素をも加味し、好みに応じた喫煙をなすことができ
る。

また、この発明の製造機は、従来の製造機を多少改良す
るだけで得られるから、この発明のフィルタ付きシガレ
ットを簡単かつ容易にして製造でき、その製造コストも
安価に抑えることができる等の優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図はこの発明の一実施例に係わるフィル
タ付きシガレットを示し、第１図はフィルタ付きシガレ
ットの斜視図、第２図は第１図のフィルタ付きシガレッ
トにおいて、そのフィルタチップとチップペーパ片との
関係を示す斜視図、第３図は第１図のフィルタ付きシガ
レットの一部断面図、第４図及び第５図は第１図のフィ
ルタ付きシガレットの喫煙形態の変更を説明するための
図、 第６図乃至第８図はフィルタチップの変形例を夫々示す
断面図、 第９図乃至第１３図は、第１図のフィルタ付きシガレッ
トに使用されるフィルタチップの製造を説明するための
図であり、第９図はプラグペーパに小孔を形成するため
の穿設装置の概略図、第１０図は小孔を有するプラグペ
ーパの平面図、第１１図はプラグペーパにより巻回され
たフィルタチップの棒状体を示す斜視図，第１２図は、
第１０図の場合とは異なる領域に小孔が形成されたプラ
グペーパの平面図 第１３図乃至第３０図は、この発明の一実施例に係わる
製造機を説明するための図であり、第１３図は製造機の
ほぼ全体の概略図、第１４図乃至第１７図はフィルタチ
ップ供給装置の作用を説明するための図、第１８図及び
第１９図は紙巻たばこ供給装置の作用を説明するための
図、第２０図は切離し帯部を有するチップペーパの平面
図、第２１図は分断ローラの断面図、第２２図は切断線
が入れられたチップペーパの平面図、第２３図及び第２
４図はオープニングローラを示す図、第２５図は切込み
が入れられたチップペーパの平面図、第２６図はチップ
ペーパの糊塗布面及び接着部の位置を示す平面図、第２
７図は糊塗布ローラの斜視図、第２８図は切断ローラの
一部の斜視図、第２９図は切断ローラにより切断される
第１及び第２ペーパ片の形状を示す平面図、第３０図は
紙巻たばこ本体及びフィルタプラグに対する第１及び第
２ペーパ片の巻付け位置を示す図、第３１図は更に別の
変形例を示すフィルタ付きシガレットの斜視図、第３２
図は第３１図のフィルタ付きシガレットを得るための第
２６図と同様なチップペーパの平面図である。 １……フィルタチップ、５……紙巻たばこ本体、６……
連結リング、７……チップリング、８……通気部、１０
……中間リング、１１……切離しリング部、１２，１２
ａ……切取り線、５４……巻付け装置、９４……ペーパ
ロール、１００……分断ローラ、１５０……オープニン
グローラ、１７２……糊塗布ローラ、１７６……外側ロ
ーラリング（第１糊塗布装置）、１７８……中央ローラ
リング（第１糊塗布装置）、１８０……中間ローラリン
グ（第２糊塗布装置）、１８６……切断ローラ（シガレ
ット切断装置）

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】紙巻たばこ本体と。 紙巻たばこ本体の一端に直列に配置され、プラグペーパ
   により覆われたフィルタチップと、 紙巻たばこ本体とフィルタチップとが互いに接触する端
   部の双方に巻付けられ、これら紙巻たばこ本体とフィル
   タチップとを連結する非通気性のペーパからなる連結リ
   ングと、 フィルタチップの紙巻たばこ本体とは反対側の端部に巻
   付けられた非通気性のペーパからなるチップリングと、 前記チップリングと連結リングとの間に露出するフィル
   タチップの外周面に非接着の状態で巻付けられて前記外
   周面を覆い、且つ、前記チップリング及び連結リングの
   一方に、多数の切込みからなる第１切取り線を介して分
   離可能に接続された非通気性のペーパからなる中間リン
   グとからなり、 前記連結リングとチップリングとの間のフィルタチップ
   の外周面の一部に、外部からフィルタチップ内に空気を
   導入可能とする通気部が形成され、 前記中間リングには前記第１切取り線と同様な第２切取
   り線が形成され、前記中間リングは前記第１及び第２切
   取り線間に形成された切離し可能な切離しリング部と、
   この切離しリング部が切離されたとき、フィルタチップ
   の外周面上を軸線方向に摺動し、外部に対する前記通気
   部の露出量を可変する摺動リングとからなることを特徴
   とするフィルタ付きシガレット。
2. 【請求項２】フィルタチップと紙巻たばこ本体とに非通
   気性のチップペーパ片をリング状に巻付け、これらを相
   互に連結してフィルタ付きシガレットを製造する製造機
   であって、 巻付けにより形成されたチップペーパ片のリングが、フ
   ィルタチップの吸口側に糊付けされたチップリング、前
   記フィルタチップと前記紙巻たばこ本体とを連結する糊
   付けされた連結リング及び両者の間の非接着の中間リン
   グからなり、更に前記中間リングが前記チップリング及
   び前記連結リングの一方に多数の切込みからなる第１切
   取り線を介して分離可能に接続されているとともに、前
   記中間リングには第１切取り線と同様な第２切取り線が
   形成されて、前記中間リングは第１及び第２切取り線間
   の切離しリング部と、この切離しリング部が前記第１及
   び第２切取り線から切離された後、フィルタチップの外
   周面上を軸線方向に摺動可能となる摺動リングとからな
   り、一方、フィルタチップには前記中間リングにより覆
   われている外周面の一部に外部から空気を導入可能とす
   る通気部が形成され、この通気部の外部に対する露出量
   が前記摺動リングにより可変されるフィルタ付きシガレ
   ットを製造する製造機において、 前記チップペーパ片の巻付け位置に向け、前記フィルタ
   チップの２倍の長さを有し、両端部に一対の通気部を備
   えたフィルタプラグを供給するフィルタプラグ供給装置
   と、 前記巻付け位置に、前記フィルタプラグの両側に位置す
   るように２本の紙巻たばこ本体を供給する紙巻たばこ供
   給装置と、 ペーパロール側から、両側縁部のそれぞれに第１及び第
   ２切取り線間により形成され前記切離しリング部となる
   べき一対の切離し帯部を有したチップペーパを供給し、
   このチップペーパを前記巻付け位置までの走向経路に沿
   って案内するチップペーパ供給装置と、 前記走行経路中に配置され、前記チップペーパを前記各
   切離し帯部の外側及び内側の一方の側で縦方向に切断
   し、チップペーパの両側縁を含み且つ前記連結リングと
   なるべき外側の一対の第１帯と、これら第１帯の間に位
   置し且つ前記チップリングとなるべき第２帯とに分断す
   る分断ローラと、 前記分離ローラと前記巻付け位置との間の前記走向経路
   中に設けられ、前記一対の第１帯及び第２帯のそれぞれ
   の片面に、前記各切離し帯部を含み且つ前記中間リング
   となるべき一対の非接着帯域を除き、糊を塗布する第１
   糊塗布装置と、 前記分断ローラと前記巻付け位置との間の前記走行経路
   中に設けられ、前記各非接着帯域の前記切離し帯部を除
   いた部分に走行方向に間欠的にして糊を塗布し、所定の
   間隔を存した接着部を形成する第２糊塗布装置と、 前記第１及び第２糊塗布装置よりも下流側の前記走向経
   路に配置され、前記一対の第１帯と第２帯を横断方向に
   同時に切断し、切断端の近傍の２箇所に前記接着部をそ
   れぞれ有し且つ前記チップペーパ片となる一対の第１ペ
   ーパ片及び第２ペーパ片を形成する帯切断装置と、 前記巻付け位置に配置され、２本の紙巻たばこ本体及び
   フィルタプラグに第１及び第２ペーパ片を巻付けること
   により、前記フィルタプラグの両端側に糊付けされた一
   対の前記連結リングと、前記フィルタプラグの中央に糊
   付けされ、前記チップリングの２倍の幅を有した中央リ
   ングと、前記各連結リング及び中央リングの一方に前記
   切離しリング部を介して接続された状態にあり、前記フ
   ィルタプラグとは非接着にして且つ前記接着部のみで糊
   付けされた一対の前記中間リングとを備えた二連のフィ
   ルタ付きシガレットを形成する巻付け装置と、 前記巻付け装置から得た二連のフィルタ付きシガレット
   を前記中央リングの中央から切断し、個々の前記フィル
   タ付きシガレットを得るシガレット切断装置とを具備し
   たことを特徴とするフィルタ付きシガレットの製造機。