JPH0657074A - 架橋用塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents

架橋用塩化ビニル系樹脂組成物

Info

Publication number
JPH0657074A
JPH0657074A JP21298292A JP21298292A JPH0657074A JP H0657074 A JPH0657074 A JP H0657074A JP 21298292 A JP21298292 A JP 21298292A JP 21298292 A JP21298292 A JP 21298292A JP H0657074 A JPH0657074 A JP H0657074A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vinyl chloride
chloride resin
crosslinking
cross
resin composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP21298292A
Other languages
English (en)
Inventor
Takanobu Suzuki
隆信 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Plastics Inc
Original Assignee
Mitsubishi Plastics Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Plastics Inc filed Critical Mitsubishi Plastics Inc
Priority to JP21298292A priority Critical patent/JPH0657074A/ja
Publication of JPH0657074A publication Critical patent/JPH0657074A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カレンダー成形時に熱劣化することなく、カ
レンダーロールへの強密着を防止した好適な外観を有す
る架橋用塩化ビニルシートが得られる架橋用塩化ビニル
樹脂配合物を提供する。 【構成】 塩化ビニル系樹脂に、架橋剤として分子内に
アクリロイル基あるいはメタアクリロイル基を2個以上
有する化合物を添加した塩化ビニル系樹脂組成物で該組
成物の180℃の粘度η(ポイズ)と剪断速度R(1/
秒)との関係が(3.31×105 )R-0.69 ≦η≦
(4.68×105 )R-0.69 (但し101 ≦R≦10
2 )なる関係とした架橋用塩化ビニル樹脂組成物。 【効果】 カレンダー成形時において熱劣化することな
く強密着性を大巾に改良できると共に外観良好な架橋用
塩化ビニルシートが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子線、γ線、紫外線等
の放射線によって架橋するための塩化ビニル系樹脂組成
物に関し、更に具体的にはカレンダー成形により好適な
外観を有するシート、フィルムに成形するための架橋用
塩化ビニル系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より架橋用塩化ビニル樹脂組成物に
ついては数多くの提案がなされており、例えば、有機過
酸化物の熱開裂により生成するラジカルを架橋反応に利
用した組成物や電子線、γ線、紫外線等の放射線を照射
することにより生成するラジカルを利用した組成物等が
知られている。
【0003】これ等の樹脂組成物では架橋反応を促進す
るために実用的には架橋剤や架橋助剤が添加することが
必要であり、放射線のうち紫外線を用いる場合にはさら
に光開始剤を添加することが必要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら架橋剤等
を添加する架橋用塩化ビニル系樹脂組成物では一般の塩
化ビニル系樹脂組成物と比較して熱可塑成形時における
いくつかの欠点として架橋剤の熱安定性が低いことによ
る架橋用塩化ビニル系樹脂の熱安定性の低さによる熱劣
化の問題と架橋用塩化ビニル系樹脂とそれに接する金
型、ロール面との滑り性不足による溶融樹脂の金型また
はロール面への強密着等の問題がある。
【0005】とりわけカレンダー成形により成形される
架橋用塩化ビニル系樹脂シート、フィルムの外観は熱劣
化及びカレンダーロールとの密着度により左右されるた
め、この熱劣化及び強密着を防止することは大きな問題
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は熱劣化すること
なく強密着を大巾に改良した架橋用塩化ビニル系樹脂組
成物を提供せんとするもので、その要旨は塩化ビニル系
樹脂に、架橋剤として分子内にアクリロイル基あるいは
メタアクリロイル基を2個以上有する化合物を添加した
架橋用塩化ビニル系樹脂組成物で、該組成物の180℃
の粘度η(ポイズ)と剪断速度R(1/秒)との関係が
(3.31×105 )×R-0.69 ≦η≦(4.68×1
5 )R-0.69 (但し101 ≦R≦102 )なる範囲と
した架橋用塩化ビニル系樹脂組成物である。
【0007】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発
明に用いる塩化ビニル系樹脂は通常の直鎖型ポリマーで
1種類の重合度のポリマーを単独であるいは2種以上の
重合度のポリマーを混合して用いることができる。また
重合度としては700〜2000のものが好適に使用で
きる。
【0008】架橋剤は分子内にアクリロイル基、メタア
クリロイル基を2個以上有する化合物で一例としてエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロー
ルプロパントリ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサ
ンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトー
ルヘキサアクリレート、トリス((メタ)アクリロキシ
エチル)イソシアヌレート、エポキシアクリレート、ウ
レタンアクリレート等が用いられる。これ等は単独ある
いは2種以上併せて使用することができる。添加量は塩
化ビニル系樹脂100重量部に対し、2〜80重量部が
好適である。
【0009】その他安定剤、可塑剤、滑剤、加工助剤、
顔料等は従来一般の塩化ビニル樹脂配合物で利用されて
いるものも使用可能である。但し放射線として紫外線を
用いる場合には更に光開始剤の添加が必要である。
【0010】カレンダー成形の温度は170〜180℃
が好適であり、180℃での架橋用塩化ビニル樹脂配合
物の粘度η(ポイズ)は(3.31×105 )R-0.69
≦η≦(4.68×105 )R-0.69 (但し101 ≦R
≦102 )である。温度は170℃より低温では未溶融
分による外観不良が起こり、180℃より高温では組成
物の溶融粘度が低くロールとの強密着による外観不良、
さらには架橋剤による熱架橋により外観不良になる。こ
こでいう組成物の粘度ηと剪断速度Rは島津製作所
(株)製「フローテスターCFT−50A」を用いて測
定し、計算により求めたものである。
【0011】ηが(3.31×105 )R-0.69 より小
さい場合にはシートの溶融粘度が低くなり、ロールとの
強密着による外観不良を起こし、(4.68×105
-0 .69 より大きい場合には未溶融分等の不均一な溶融
状態による外観不良となる。塩化ビニル樹脂配合物のη
は塩化ビニル樹脂の構造、重合度及び重合度分布や可塑
剤、架橋剤等の液状添加剤の塩化ビニル樹脂可塑化効率
や添加割合、加工助剤の塩化ビニル樹脂ゲル化効率等に
より変化させ得るものである。なお、Rの101 〜10
2 という範囲はカレンダーの成形においてシート、フィ
ルムの成形時の外観を決定するロール間の溶融樹脂のた
まり場(バンク)における変形速度にほぼ対応する。
【0012】
【実施例】以下本発明を実施例に基づき、更に詳細に説
明する。 実施例1〜4 表1に示す配合物をヘンシェルミキサーにて配合物の温
度が100℃になるまで撹拌しながら加熱し配合物の温
度が60℃になるまで撹拌しながら冷却したものを試料
として用いた。
【0013】この試料を水平かつ平行に置かれ逆方向に
速度差をもって回転する2本の金属製加熱ロール間に保
ち、剪断と伝熱により溶融バンクを形成させて混練し、
ロール面上にシート化し、試料投入から5分後にシート
の温度を測定してロールからシートを剥し取る。このシ
ートの外観状態を観察することにより3段階評価した。
なおこのテスト条件は以下試料の種類のみ変えて次のよ
うに一定とした。 試料の量:100g ロール直径:20cm ロール速度比:10m/分:13m/分 ロール間距離:0.2mm ロール面上のシートの巾:20cm(20cmを越えた
らシート端部を切り剥してバンクに供給し巾を20cm
に保つ)
【0014】また3段階評価基準は次の通りである。 ××:シートがロールに密着したまま剥離できない。 ×:シートの表面に凹凸があり外観が悪い。 ○:シート表面が滑らかできれいに透き通って見え外観
が良い。 配合内容も含め試料温度評価結果及び180℃のR=1
1 及び102 におけるηを表1に示す。
【0015】比較例1〜4 実施例1〜4と配合剤は同じで塩化ビニル樹脂の重合
度、添加量を変えて実施例1〜4で示した方法でテスト
を行い評価した。表2に配合内容及び試料温度、評価結
果及びR=101 及び102 におけるηを示した。な
お、比較例2は165℃、比較例4は185℃における
ηである。
【0016】実施例1〜4はいずれも(3.31×10
5 )R-0.69 ≦η≦(4.68×105 )R-0.69 (但
し101 ≦R≦102 )を満足しており、表1の通り外
観良好であるのに対し、比較例1及び3はいずれも18
0℃において前記の式を満足せず、表2の通り外観不良
であった。また180℃でない温度におけるηが前記の
式を満足する比較例2及び4も表2の通り外観不良であ
り、外観と粘度ηの範囲との相関性が良く対応している
ことがわかる。
【0017】
【表1】
【表2】
【0018】
【発明の効果】以上述べたように本発明によればカレン
ダー成形時において熱劣化することなく、強密着性を大
巾に改良できると共に外観良好な架橋用塩化ビニルシー
トが得られるものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル系樹脂に、架橋剤として分子
    内にアクリロイル基あるいはメタアクリロイル基を2個
    以上有する化合物を添加した架橋用塩化ビニル系樹脂組
    成物で該組成物の180℃の粘度η(ポイズ)と剪断速
    度R(1/秒)との関係が(3.31×105 )R
    -0.69 ≦η≦(4.68×105 )R-0.6 9 (但し10
    1 ≦R≦102 )なる範囲とした架橋用塩化ビニル系樹
    脂組成物。
JP21298292A 1992-08-10 1992-08-10 架橋用塩化ビニル系樹脂組成物 Pending JPH0657074A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21298292A JPH0657074A (ja) 1992-08-10 1992-08-10 架橋用塩化ビニル系樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21298292A JPH0657074A (ja) 1992-08-10 1992-08-10 架橋用塩化ビニル系樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0657074A true JPH0657074A (ja) 1994-03-01

Family

ID=16631512

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21298292A Pending JPH0657074A (ja) 1992-08-10 1992-08-10 架橋用塩化ビニル系樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0657074A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10507488A (ja) * 1995-02-27 1998-07-21 ドムコ インダストリイズ リミテッド シート製品のための硬化性コーティング組成物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10507488A (ja) * 1995-02-27 1998-07-21 ドムコ インダストリイズ リミテッド シート製品のための硬化性コーティング組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3323276B2 (ja) 高分子量アクリル系重合体およびその用途
RU2421487C2 (ru) Микросферы как загуститель для органических пероксидов
JP3624274B2 (ja) コーティング組成物
EP1911805B1 (en) Aqueous resin composition and method for producing same
EP0534847B1 (en) Plastisol compositions
JPH0395276A (ja) 熱硬化性粉体塗料組成物
JP4474607B2 (ja) 熱伝導性樹脂成形体用組成物およびそれから得られる成形体
JPH0657074A (ja) 架橋用塩化ビニル系樹脂組成物
WO2002062862A1 (fr) Dispersion aqueuse, procede d"elaboration, et utilisation
JP2535986B2 (ja) 塗料用組成物
US5157071A (en) Paints and polymers for use therein
JPH0748422A (ja) 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物
JP3026022B2 (ja) 静電防止ポリオレフィン発泡体およびフィルムならびに発泡体および静電防止組成物の製造法
JPH06107967A (ja) 車両灯具用加熱硬化型防曇剤組成物及び車両灯具
JP2005001952A (ja) 合わせガラス
JPH07503279A (ja) 改質エポキシ樹脂組成物,光沢低減された塗料
JPH0674348B2 (ja) 耐候性樹脂組成物
JP6840187B2 (ja) 架橋性コポリマーおよびその使用
JP2020164708A (ja) 濡れ性向上剤
JP3004261B1 (ja) 水性塗料組成物
CN109749003B (zh) 可交联共聚物及其应用
JPH08253654A (ja) 加熱硬化型被覆組成物
JP2949713B2 (ja) 塗料用組成物および塗装物品
JPH02240153A (ja) 塗料用組成物および塗装物品
JPH06313070A (ja) エチレン−アクリル系共重合樹脂組成物