JPH0654765B2 - 熱処理用容器 - Google Patents

熱処理用容器

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JPH0654765B2
JPH0654765B2 JP18854185A JP18854185A JPH0654765B2 JP H0654765 B2 JPH0654765 B2 JP H0654765B2 JP 18854185 A JP18854185 A JP 18854185A JP 18854185 A JP18854185 A JP 18854185A JP H0654765 B2 JPH0654765 B2 JP H0654765B2
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JP
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container
heat treatment
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lid container
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良成 松本
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は熱処理用容器に係り、特に化合物半導体を熱
処理する場合に材料の熱分解や熱的劣化を防止するに有
効な熱処理用容器に関する。
〔従来技術とその問題点〕 半導体プロセスにはたくさんの熱処理工程がある。イオ
ン注入後の熱処理はその代表例である。ほとんどの材料
は温度が高い程、その機械的性質は弱くなるために熱処
理工程ではていねいな材料に対する配慮が必要となる。
特に化合物半導体では熱処理工程で化学量論的欠陥が生
じ易い。こうしたプロセスで発生する化学量論的欠陥は
多くの場合、半導体の基本的性質であるキャリアの移動
度や寿命等を著しく落とすために化学量論的欠陥の発生
を伴って作られた素子の性能は低いものとなる。例え
ば、集積回路素材として注目を集めているGaAsでは
イオン注入後の熱処理工程の安定度に問題が残っている
ことはよく知られている。通常、イオン注入後の熱処理
ではSiOやSi3N4等の絶縁膜を被覆して行なわれる
が、絶縁膜そのものあるいは絶縁膜とGaAsの界面構
造を十分に制御することが難しく、表面にはしばしば顕
微鏡観察可能な欠陥が見られたり、GaAs集積回路の
基本素子である電界効果トランジスタ(FET:Field
Effect Transistor)のしきい値電圧等の再現性が得ら
れず、また同一ウエーハ内での均一性も十分でない。こ
うした状況から蒸気圧を制御したAs雰囲気の中でイオ
ン注入後の熱処理を行なう方法等が取られるが、表面の
鏡面状態は比較的保持できるもののしきい値等に関して
先の再現性や均一性に対する要求を必ずしも満足するも
のではない。これらの主因は熱処理時に表面近くの化学
量論的比の制御が不十分なことを物語るものである。再
現性や均一性といった問題以外に化学量論的欠陥は作ら
れた素子の信頼性を損なうものとも考えられており、化
合物半導体を熱処理する場合には化学量論的欠陥の発生
を防止することを配慮しなければならない。
〔発明の目的〕
本発明の目的は従来技術とその問題点で述べたように特
に化合物半導体を熱処理する場合に化学量論的欠陥の発
生を防止し、高性能で信頼性の高い素子を製作するに有
効な安定した熱処理用容器を提供することにある。
〔発明の構成〕
本発明の熱処理用容器は化合物半導体ウエーハを収納で
きる開放した部屋を備えると共に、外周全体に亘って嵌
合部が形成された蓋容器と、前記蓋容器が被せられたと
きに少なくとも前記開放した部屋を収納できるように形
成された第1の空間を備えると共に、前記第1の空間と
細孔で連通されかつ前記蓋容器が被せられたときに前記
嵌合部を収納できるように形成された第2の空間を備え
た容器と、を含んで構成したものである。
〔発明の作用と原理〕
ここでは化合物半導体の中で最も注目されているGaA
s材料を例に本発明の熱処理用容器の作用と原理を第1
図および第2図を参照して説明する。GaAsは集積回
路素材として注目され、熱処理工程として一般的な代表
例はイオン注入後の熱処理であろう。化合物半導体の熱
処理工程では一般に該化合物半導体と熱処理雰囲気とが
熱力学的に非平衡であるがために試料表面近くには化学
量論的欠陥が発生する。熱力学的に平衡条件下での熱処
理を意図したものが従来技術とその問題点で述べた蒸気
圧を制御したAs雰囲気での熱処理であるがあくまでも
As雰囲気は人為的に制御されたもので熱力学的平衡条
件に限りなく近いとはいえないし、またその制御も容易
ではない。基本的には温度さえ定めれば自動的に熱力学
的平衡条件となることが理想である。この発明では第1
図のような容器中で熱処理するもので、限りなく熱力学
的平衡に近い条件での熱処理を温度を定めれば自動的に
つくることができる容器の構造を示すものである。第1
図はこの発明の熱処理用容器の一例で、この場合には円
筒状容器であり、横断面構造で示すもので、容器11およ
び蓋容器12は炭素製であり、容器11に掘られた堀状の溝
13によって第2の空間が形成され、この溝13にはGa13
1とGaAs132が用意され、熱処理時にはAsで飽和し
たGa溶液14となるものである(第2図)。さらに溝13
にはB2O315が入れられており、熱処理時にはこのB2O315
も溶融し、比重差の関係でGa溶液14を覆うものであ
る。蓋容器12には被熱処理GaAs基板16を設置する開
放した部屋としてのサセプター部17が作られている。い
ま、500℃以上のある温度に上げられた状態にあり、容
器11に蓋容器12が被さった状態の断面図は第2図のよう
になる。溝13中のGa131には温度のみで決まる溶解度
に見合ったGaAs132が溶融し、Ga溶液14となり、B
2O315がその上を覆っている。蓋容器12が容器11に被さ
った状態では蓋容器12につけられたテーパー状の嵌合部
18が上記溶融状態のB2O315に少なくともつきささった状
態をつくるように設定されている。第2図の状態をつく
ることで容器11内部は外部と遮断された構造となってい
る。容器は溶融したGa溶液14とB2O315で密封された状
態になる。容器内空間はAsの飽和溶液であるGa溶液
と容器11の溝13の内壁に作られたたくさんの細孔19で接
しているので熱平衡にある気相でみたされ、当然のこと
ながらこの気相はGaAs基板16とも熱平衡になる。ま
た、Ga溶液14は封入容器外の雰囲気とはB2O315で遮断
されているため、Ga溶液からのAsの気相への解離飛
散もきわめて少ない。なお、B2O3はGaAs結晶引き上
げ時に溶液からAsの気相への解離飛散を防ぐための溶
液表面封止用の溶融素材として極めて有名な材料であ
り、B2O315を通して母材構成元素の解離飛散を極めて有
効に阻止するものである。すなわち、以上で述べた容器
を用いることでGaAs基板16を取り巻く封入容器内部
の気相は該GaAs基板16とは熱平衡にあり、かつ、気
相の組成は温度のみで自動的に定まるために表面の化学
量論的比も常に温度のみで決まり、安定した熱処理を実
現できる。
〔実施例〕
以下図面を参照して本発明の一実施例を詳細に説明す
る。第3図に示すように、反応管20の底面には、炭素製
の有底円筒状容器11が載置されている。この容器11は、
内面がテーパー状に形成された円筒状外壁11Aと、この
外壁11Aと円心状に形成されかつ外壁11Aより低くされた
円筒状内壁11Bを備えている。円筒状内壁11Bには、周方
向に沿って複数の細孔19が等間隔に穿設され、この細孔
19によって内壁11Bの内側空間と、内壁11Bと外壁11Aと
の間の空間とが連通されている。
蓋容器12は、軸方向に移動自在の石英片封じ管22の一端
に連結された状態で反応管20内に収納されている。蓋容
器12の底面側外周には、外面が容器11の外壁11Aと同様
にテーパー状にされた嵌合部18が形成されている。嵌合
部18に囲まれた円柱状部には、化合物半導体ウエーハを
収納する開放したサセプター部17が形成されている。そ
して、反応管20の底面側外周には、熱処理を行なうため
の高周波コイル21が配置されている。
以下、GaAs材料のイオン注入後の熱処理を例にとっ
て本実施例の作用について説明する。実際に熱処理を行
なうには、先ず第3図のように反応管20中に容器11と蓋
容器12を別々に配置した後、反応管20中にH2ガスを100
ml/minの割合で流して十分に反応管20中をH2で置
換する。この後、高周波コイル21に電流を通じ、容器11
を800℃に加熱する。この時蓋容器12はGaAs基板16
の温度を100℃以下に保つべく十分に容器11からはなし
ておく。容器11を800℃に加熱して30分間保つことでG
a溶液14が十分にAsで飽和される。この後、高周波コ
イル21の電流を減少して容器11の温度を800℃に下げ
る。その後、石英片封じ管22を反応管外部より動かして
速やかに蓋容器12を容器11に被せる。この状態は第4図
に示してあり、発明の作用と原理で説明したようにGa
As基板16は温度のみで決まる封入容器内熱平衡雰囲気
に置かれるため、表面状態は変化せず、化学量論的欠陥
の発生もない安定した熱処理を行なうことができる。す
なわち、上記した容器を用いることで安定した化合物半
導体の熱処理ができる。
以上説明したように本実施例によれば、FETのしきい
値電圧のGaAsウエーハ内での均一性を格段に向上す
ることができる。
なお、容器11や蓋容器12の構造は実施例で示したものに
限らず、形状等は問わない。必要な要件は容器11と被熱
処理材料を入れる部屋を持った蓋容器12の間を溶融液に
て封止できる構造をもち、容器11に作られた溶融液を入
れる溝13との間には細孔19がつくられて被熱処理材料を
入れる部屋と少なくとも連通されていればよい。さら
に、容器11および蓋容器12の材質は炭素の例を示したが
BN等も採用でき、本質的に材料を限定するものではな
い。また、以上の記述からも明白であるが被熱処理母材
化合物半導体の種類も限定するものではなく、GaP,
InPはいうにおよばずInGaAsP等の混晶群に対
しても適用できる熱処理用容器である。
〔発明の効果〕
この発明の熱処理用容器を適用することにより、イオン
注入化合物半導体ウエーハは表面状態も変化せず、化学
量論的欠陥の発生もない安定した熱処理を行なうことが
できる。さらに加えて何時、いかなる状況にあってもこ
の発明の容器を採用することでほとんど作業者のノウハ
ウといったものが必要のない再現性に優れたイオン注入
後熱処理プロセスが行なえるようになる、という効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図はこの発明の作用原理を説明するた
めの熱処理用容器の横断面図、 第3図および第4図は本発明の実施例の横断面図であ
る。 11……容器 12……蓋容器 13……溝 14……Ga溶液 15……B2O3 16……GaAs基板 17……サセプター部 18……嵌合部 19……細孔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】化合物半導体ウエーハを収納できる開放し
    た部屋を備えると共に、外周全体に亘って嵌合部が形成
    された蓋容器と、前記蓋容器が被せられたときに少なく
    とも前記開放した部屋を収納できるように形成された第
    1の空間を備えると共に、前記第1の空間と細孔で連通
    されかつ前記蓋容器が被せられたときに前記嵌合部を収
    納できるように形成された第2の空間を備えた容器と、
    を含む熱処理用容器。
JP18854185A 1985-08-29 1985-08-29 熱処理用容器 Expired - Lifetime JPH0654765B2 (ja)

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JPS6249620A JPS6249620A (ja) 1987-03-04
JPH0654765B2 true JPH0654765B2 (ja) 1994-07-20

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