JPH0653836U - 回転式オイルダンパ - Google Patents

回転式オイルダンパ

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JPH0653836U
JPH0653836U JP8942592U JP8942592U JPH0653836U JP H0653836 U JPH0653836 U JP H0653836U JP 8942592 U JP8942592 U JP 8942592U JP 8942592 U JP8942592 U JP 8942592U JP H0653836 U JPH0653836 U JP H0653836U
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JP
Japan
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rotor
housing
rotates
rotary oil
rotation
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Application number
JP8942592U
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English (en)
Inventor
安太郎 清水
Original Assignee
国上精機工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は、正逆方向の制動特性に差異をつける
ことのできる回転式オイルダンパを提供する。 【構成】ハウジング11と、ハウジング11内に収容さ
れた第1の回転子20と、一端側が第1の回転子20に
固定されハウジング11の壁を液密に貫通して設けられ
た原動軸25と、ハウジング11内に配置された弾性体
30と、ハウジング11内に第1の回転子20の軸心線
回りに回転自在に配置され、第1の回転子20が一方向
へ回転したときには弾性体30を介して第1の回転子2
0から回転力を受けて第1の回転子20と同一方向に回
転し、第1の回転子20が他方向へ回転したときには第
1の回転子20から直接回転力を受けて第1の回転子2
0と同一方向に回転する第2の回転子40と、ハウジン
グ11内に収容されたオイルとを備えている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はオイルの粘性抵抗を利用して運動エネルギを吸収する回転式オイルダ ンパに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、AV機器・OA機器等の分野においては、ばね力によって開閉される開 閉扉を静かに動作させるために小型のダンパを組み込んだものが多い。このよう な目的に用いられるダンパとしては、大きさ、製作費等の点から摩擦ダンパまた は流体粘性ダンパが適当である。
【0003】 しかし、摩擦ダンパは、構造が簡単である反面、固体摩擦を利用しているので 、摩擦板の劣化等が原因して長期に亘って安定した減衰力が得られない。また、 静摩擦係数と動摩擦係数とに差があるため、減衰力が速度に比例せず、円滑な制 動や良好な感触が得られない。一方、流体粘性ダンパは油や空気の粘性を利用す るもので、前述したような欠点がない。したがって、AV機器・OA機器等では 流体粘性ダンパが用いられる。
【0004】 AV機器などに用いられている流体粘性ダンパは、直線式と回転式とに大別さ れるが、最近では設置スペースの点から回転式が多用されている。これらのうち 、粘性流体としてオイルを用いた回転式オイルダンパは、通常、ハウジングと、 このハウジング内に回転自在に収容された回転子と、この回転子に一端側が連結 されるようにハウジングの壁を液密にかつ回転自在に貫通して設けられた原動軸 と、ハウジング内に収容されたシリコーングリース等のオイルとで構成されてい る。
【0005】 このような回転式オイルダンパでは、円滑な制動や良好な感触を得るために回 転子への制動力を適当な値に定めている。一般には、使用オイルの選択、回転子 とオイルとの接触面積の選択、回転子とハウジングとの隙間の選択等によって所 望の制動特性を得るようにしている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
上記のように構成された従来の回転式オイルダンパでは、原動軸の回転方向に かかわらず一定の制動特性を有する。このため、例えばばねの力を借りて開く扉 に組み込んだ場合には、扉を開ける際に全閉の状態から全開の状態までの全行程 に亘って制動力を作用させることができ、ばねの力による衝撃を吸収することが できる。
【0007】 しかしながら、扉を閉じる場合を例にとると、この場合には扉を手で操作する ので、本来であれば扉が全閉になる寸前の衝撃を吸収するためにのみ制動力が作 用すれば十分である。ところが、扉を閉じる際においても全開の状態から全閉の 状態までの全行程に亘って制動力が作用するため、扉を閉じるときに違和感を持 たせる問題があった。
【0008】 そこで本考案は、回転方向によって制動特性パターンに異なりを持たせること ができ、もって上述した問題点の緩和に寄与できる回転式オイルダンパを提供す ることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案に係る回転式オイルダンパは、ハウジング と、このハウジング内に収容された第1の回転子と、一端側が前記第1の回転子 に固定され上記ハウジングの壁を液密に貫通して設けられた原動軸と、前記ハウ ジング内に配置された弾性体と、前記ハウジング内に前記第1の回転子の軸心線 回りに回転自在に配置され、上記第1の回転子が一方向へ回転したときには前記 弾性体を介して上記第1の回転子から回転力を受けて上記第1の回転子と同一方 向に回転し、上記第1の回転子が他方向へ回転したときには上記第1の回転子か ら直接回転力を受けて上記第1の回転子と同一方向に回転する第2の回転子と、 前記ハウジング内に収容されたオイルとを備えている。
【0010】
【作用】
ハウジング内に収容された第1の回転子および第2の回転子には、同じくハウ ジング内に収容されたオイルによって回転速度に応じて粘性抵抗が作用する。
【0011】 ここで、第1の回転子が一方向に回転するように原動軸が回転した場合には、 第2の回転体には弾性体を介して第1の回転子の回転力が伝達される。このとき 、第2の回転子にはハウジングとの間に静止摩擦力が作用している。このため、 第1の回転子の回転力によって弾性体が所定の長さまで圧縮され、その復原力が 上記の静止摩擦力を上回った時点から第2の回転子が第1の回転子と同一方向に 回転を開始する。
【0012】 したがって、原動軸には所定の角度までは第1の回転子に作用する粘性抵抗に よる制動力のみが作用し、所定の角度からは第1の回転子および第2の回転子の 両方に作用するオイルの粘性抵抗による制動力が作用することになる。
【0013】 一方、第1の回転子が他方向に回転するように原動軸が回転した場合には、第 2の回転体には直接第1の回転子の回転力が伝達される。したがって、原動軸に は回転開始時から回転終了時まで一定の制動力、すなわち第1の回転子と第2の 回転子とに作用するオイルの粘性抵抗による制動力が作用することになる。
【0014】 このように、原動軸が一方向に回転したときに原動軸に作用する制動力は回転 開始時から所定角度までの間は小さく、それ以降は大きくなる。また原動軸が他 方向に回転したときに原動軸に作用する制動力は回転開始時から回転終了時まで 大きなある一定値になり、結局、回転方向によって異なる制動パターン特性を得 ることが可能となる。
【0015】
【実施例】 以下、図面を参照しながら実施例を説明する。
【0016】 図1には本考案の一実施例に係る回転式オイルダンパにおいて歯車と蓋体を取 り除いて見た上面図が示されている。図2には同回転式オイルダンパを図1のX −X線に沿って切断し矢印方向に見た断面図が示されている。また、図3には同 回転式オイルダンパの分解斜視図が示されている。
【0017】 これらの図において、11はプラスチック等で形成されたハウジングを示して いる。このハウジング11は、有底筒状のケース12と、このケース12の開口 部を閉塞するようにケース12に嵌合接着された円板状の蓋体13と、ケース1 2から一体的に外方へ延びて使用機器への取付けに供される取付部14とで構成 されている。
【0018】 ケース12の底壁内面でかつケース12の中心部位置には軸受用の突起15が 突設されている。また、底壁内面でかつケース12の中心部より所定だけ離れた 位置には、後述するコイルバネ30の保持ならびに第1の回転子20および第2 の回転子40の回転可能範囲を規制する90度円弧状のストッパ16が突設され ている。
【0019】 蓋体13は、その外周縁部をケース12に嵌合させた条件で、丁度、ケース1 2の開口端を液密に閉塞し得る厚みに形成されており、中心部には孔13aが設 けられている。
【0020】 ケース12内には、このケースの12の内面および蓋体13の内面との間に僅 かの隙間を設けてプラスチック等で形成された第1回転子20が配置されている 。この第1回転子20は、突起15に嵌合するように形成された凹部21を有し 、この嵌合による軸受に支持されて回転自在に装着された回転支持部22と、こ の回転支持部22に扇状の部分23を介して結合されケース12の内面との間に 僅かの隙間を設けてほぼ180度円弧状に延びているように形成された摺動部2 4とを備えている。回転支持部22には原動軸25が同軸的に一体成型されてい る。この原動軸25は、蓋体13に設けられた孔13aを液密に貫通して外部に 導かれている。そして、原動軸25の外部に突出している部分の外周には、歯車 26が圧入固定等の手段で固定されている。
【0021】 ストッパ16の外周面とケース12内周面との間にはコイルばね30が配置さ れており、その一端は第1回転子20の摺動部24の先端部に接しており、また 他端部は後述する第2回転子40における周方向の一方の端面に接している。
【0022】 第2回転子40はプラスチック等で90度円弧状に形成されている。この第2 回転子40の外周面はケース12の内周面に僅かの隙間を設けて摺動可能となっ ており、内周面は第1回転子20の回転支持部22の外周面と僅かの隙間を設け て摺動可能となっている。すなわち、この第2回転子40は、第1回転子20の 軸心線回りに摺動回転可能に装着されている。そして、第2回転子40における 周方向の他方の端面は、前述した部分23の端面23aに接触している。
【0023】 また、ケース12と蓋体13とで囲まれた、いわゆる部屋内にはシリコーング リース等のオイルが封入されている。
【0024】 このような構成であると、図示しない開閉扉を手で閉める際の回転力が歯車2 6を介して原動軸25に伝達されると、第1回転子20が図1に示された位置か ら図中矢印A方向に回転を開始する。この第1回転子20の摺動部24の先端部 はコイルばね30を圧縮する。さらに回転して所定位置までくると、コイルばね 30の復原力が第2回転子40の静止摩擦力を上回り、第2回転子40が回転を 開始して封入されているオイルの粘性抵抗によって制動力を受ける。そして、第 1回転子20の部分23bの端面がストッパ16に当接した時点で第1回転子2 0および第2回転子40の回転が停止する。このとき、開閉扉は全閉状態となる 。
【0025】 一方、開閉扉を開ける際には、ばね力等によって与えられた回転力が歯車26 を介して原動軸25に伝達されると、第1回転子20が図中矢印B方向に回転を 開始する。この第1回転子20の部分23の端面23aは、第2回転子40の端 面に当接しているので、第2回転子40も回転を開始する。そして、第2回転子 40の端面がストッパ16に当接した時点で第1回転子20および第2回転子4 0の回転が停止する。このとき、開閉扉は全開状態となる。
【0026】 したがって、本実施例に係る回転式オイルダンパにおいては、一方向へ回転す る時、すなわち開閉扉を手で閉める際の感触は、最初はほとんど制動力が感じら れない程度に軽く閉まるが、完全に閉まる直前に重くなる。また、他方向へ回転 する時、すなわち開閉扉が開く際には従来のものと同様に、全閉状態から全開状 態まで円滑に、かつ静かに開くことになる。
【0027】 また、ストッパ16、第1の回転子20、第2の回転子40の大きさや形状、 コイルバネ30のバネ定数を適当なものに変えることによって、任意の制動特性 を有する回転式オイルダンパが得られる。
【0028】 なお、本考案は上述した実施例に限定されるものではない。すなわち、上述し た実施例では弾性体としてコイルばねを用いているが、他のばね部材やゴムを用 いてもよい。また、封入オイルとして、シリコーングリースを使用しているが、 これに限定されない。
【0029】 また、上述した実施例は本考案をAV機器やOA機器の開閉扉を制動するため の回転式オイルダンパに適用したものであるが、計測器・鉄道車両・自動車・航 空機・一般機械および構造物の衝撃や振動を制動・減衰するための回転式オイル ダンパにも適用できる。
【0030】 さらに、本考案は、本考案の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である のは勿論である。
【0031】
【考案の効果】
以上詳述したように、本考案によれば、一方向の回転においては回転開始時か ら所定角度までの制動力を小さく、所定角度から回転終了時までの制動力を大き くでき、かつ、他方向の回転においては回転開始時から回転終了時までの制動力 を一定にすることができる回転式オイルダンパを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係る回転式オイルダンパに
おいて歯車と蓋体を取り除いて見た上面図。
【図2】同回転式オイルダンパを図1におけるX−X線
に沿って切断し矢印方向に見た断面図。
【図3】同回転式オイルダンパの分解斜視図。
【符号の説明】
11…ハウジング 12…ケース 16…ストッパ 20…第1回転子 22…回転支持部 24…摺動部 25…原動軸 30…コイルばね 40…第2回転子

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハウジングと、このハウジング内に収容さ
    れた第1の回転子と、一端側が前記第1の回転子に固定
    され上記ハウジングの壁を液密に貫通して設けられた原
    動軸と、前記ハウジング内に配置された弾性体と、前記
    ハウジング内に前記第1の回転子の軸心線回りに回転自
    在に配置され、上記第1の回転子が一方向へ回転したと
    きには前記弾性体を介して上記第1の回転子から回転力
    を受けて上記第1の回転子と同一方向に回転し、上記第
    1の回転子が他方向へ回転したときには上記第1の回転
    子から直接回転力を受けて上記第1の回転子と同一方向
    に回転する第2の回転子と、前記ハウジング内に収容さ
    れたオイルとを具備してなることを特徴とする回転式オ
    イルダンパ。
JP8942592U 1992-12-28 1992-12-28 回転式オイルダンパ Pending JPH0653836U (ja)

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JPH0653836U true JPH0653836U (ja) 1994-07-22

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000034679A1 (fr) * 1998-12-07 2000-06-15 Sugatsune Industrial Co., Ltd. Amortisseur rotatif
CN113606291A (zh) * 2021-07-12 2021-11-05 南京信息职业技术学院 一种旋转阻尼器

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WO2000034679A1 (fr) * 1998-12-07 2000-06-15 Sugatsune Industrial Co., Ltd. Amortisseur rotatif
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