JPH0653659B2 - 粘膜付着製剤 - Google Patents

粘膜付着製剤

Info

Publication number
JPH0653659B2
JPH0653659B2 JP60160157A JP16015785A JPH0653659B2 JP H0653659 B2 JPH0653659 B2 JP H0653659B2 JP 60160157 A JP60160157 A JP 60160157A JP 16015785 A JP16015785 A JP 16015785A JP H0653659 B2 JPH0653659 B2 JP H0653659B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drug
weight
adhesive layer
mucoadhesive
adhesive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP60160157A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6222713A (ja
Inventor
益充 高杉
宏保 宮坂
俊男 伊藤
孝志 菊地
小太郎 田代
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichiban Co Ltd
Taiho Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Nichiban Co Ltd
Taiho Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nichiban Co Ltd, Taiho Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Nichiban Co Ltd
Priority to JP60160157A priority Critical patent/JPH0653659B2/ja
Publication of JPS6222713A publication Critical patent/JPS6222713A/ja
Publication of JPH0653659B2 publication Critical patent/JPH0653659B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicinal Preparation (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は粘膜に適用される粘膜付着製剤に関するもので
あり、さらに詳しくいえば、本発明は薬剤を保持する粘
着層と薬剤を保持しない非粘着層とからなる粘膜付着製
剤に関するものである。
従来技術 患部が粘膜である場合には、薬剤を粘膜に投与すること
は当然であるが、そのほかにも薬剤を粘膜に投与する場
合がある。その例を示せば、次のとおりである。
(1)粘膜部位は比較的高い経皮吸収性を有する。
(2)経口投与では薬剤が消化器官を経由するから、薬剤
によっては、分解や副作用の問題を起すことがある。こ
のような問題を回避するために薬剤の粘膜投与が実行さ
れる。
発明が解決しようとする問題点 上記のように、薬剤の新しい投与経路として、粘膜から
薬剤を吸収させることを狙った製剤が近年注目されてい
る。
特に口腔粘膜からの経皮吸収については、トローチ剤、
バッカル剤、舌下錠、液剤、軟膏等が知られているが、
トローチ剤、バッカル剤及び舌下錠は、口腔内に異物感
を与えるので、患者はこれを噛み砕いて飲み込んでしま
う場合が多く、また液剤や軟膏等は唾液により容易に投
与薬剤が流れてしまったり、飲み込まれてしまう量が経
皮吸収される量より多いことがあり、製剤としては必ず
しも適当でない。
近年、水溶性高分子物質からなる口腔粘膜付着型の徐放
製剤が提案されている。この種の徐放製剤では、それを
構成する粘着層は、口腔内、鼻腔内、膣内等の体腔内粘
膜の水分によって湿潤することによって粘膜に付着し、
そして徐放製剤に保持される薬剤は、粘膜の経皮吸収性
により、患部、若しくは全身に供給される。
このような徐放製剤は、従来品と比べて滞留性等におい
ては改善されているが、初期粘着性が弱くて装着が難し
いため、装着に失敗することが多々見られたり、2〜3
時間で唾液に溶解してしまう欠点を有していた。本発明
は上記の欠点のない粘膜付着製剤すなわち粘膜に対する
付着性が良好で、長時間の付着が可能であり、薬剤を持
続的に放出できる粘膜付着製剤を提供しようとするもの
である。
問題点を解決するための手段 本発明者らは、上記の欠点を改善すべく研究した結果、 (イ)非粘着性で水に難溶性の層と、 (ロ)ポリアクリル酸もしくは、その塩からなる高分子
化合物97〜30重量%、および1,500ないし4,
800,000の範囲のポリエチレングリコール3〜7
0重量%からなる粘着性成分に薬剤を含有させてなる粘
着層とからなる粘着付着製剤により上記の問題点を解決
できることを知り、本発明に到達した。
本発明の構成要素について以下に詳説する。
(非粘着層) 非粘着層を形成する非粘着性成分は、セルロースエーテ
ルの1種又は2種以上を有機酸の1種又は2種以上で難
溶性化した薬学的に許容されるもの、およびその他必要
な薬学的に許容される公知の賦形剤、結合剤、着色剤、
矯味剤、矯臭剤、滑剤等の添加剤からなる。
セルロースエーテル セルロースエーテルとしては、メチルセルロース、エチ
ルセルロース、プロピルセルロース、エチルメチルセル
ロース、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシエチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルセルロース等が挙げられる。上記のセルロースエー
テルの中では、溶解性ならびに有機酸によって難溶性化
する操作の簡便さの点から2%水溶液の粘度が15〜
8,000cpsのメチルセルロースが好ましい。
有機酸 有機酸としては、クエン酸、酒石酸、タンニン酸等が挙
げられるが、セルロースエーテルを難溶性化する操作の
簡便さの点からみて、タンニン酸が好ましい。
セルロースエーテルと有機酸との割合い これらのセルロースエーテルと有機酸との割合いは、重
量比で100:0.2〜20であって、実用的な難溶性
の程度からみて、100:0.5〜10の範囲が好まし
い。
難溶性の程度は、セルロースエーテルの種類、並びに有
機酸の種類と割合いによって自由に調整できる。
(粘着層) 粘着層は、粘着性成分と薬剤から形成される。
粘着性成分 粘着性成分としては、ポリアクリル酸又はその塩からな
る高分子化合物97〜30重量%に、ポリエチレングリ
コール(数平均分子量は1,500〜4,800,00
0)を3〜70重量%添加して構成する。ポリエチレン
グリコールの配合割合が3重量%未満であると、遅延溶
解性が不十分となり、また、その配合割合が70重量%
を超過すると粘着性が不十分となるので、いずれも好ま
しくない。粘着強度並びに遅延溶解性の点からみて、カ
ルボキシビニルポリマーにポリエチレングリコール(数
平均分子量は10,000〜400,000)を5〜6
0重量%添加することが好ましい。
粘着性強度並びに遅延溶解性の程度は、ポリエチレング
リコールの分子量および添加量によって自由に調整でき
る。
他の成分 粘着性成分には、必要に応じて他の成分として薬学的に
許容される公知の賦形剤、結合剤、着色剤、矯味剤、矯
臭剤、滑剤等を配合しても良い。
薬剤 薬剤は、粘着層に均一に分散して含有されていることが
望ましい。
使用される薬剤としては、局所的疾患治療処置薬、又は
予防薬、あるいは粘膜から経皮吸収されることが期待さ
れる全身薬が挙げられる。その例として、消炎ステロイ
ド剤、非ステロイド系消炎鎮痛剤、局所麻酔剤、血管拡
張剤、血管収縮剤、ベータ遮断剤、カルシウム桔抗剤、
交感神経作用剤、利尿剤、抗ヒスタミン剤、抗生物質、
口内殺菌薬などが挙げられる。
また、粘膜付着製剤における薬剤の好ましい量及び濃度
は、粘膜付着製剤の寸法、薬剤の種類及び効力、粘膜付
着製剤の放出特性、粘膜付着製剤の使用時間等に応じて
変化する。
(製剤の形態) 粘膜付着製剤の厚さおよび形状については制限がない
が、非粘着層の厚さは約0.1〜2.0mm、粘着層の厚
さは約0.1〜2.0mmであって、直径が3.0〜2
0.0mmの平板状円形が好ましく、特に口腔粘膜付着製
剤の場合には非粘着層の厚さが約0.15〜1.0mm、
粘着層の厚さは約0.15〜1.0mmで、直径10mm以
下の平板状円形が好ましい。
(製剤方法) 本発明の粘膜付着製剤は、種々の方法によって製剤する
ことができるが、最も望ましい製剤方法は打錠法であ
る。打錠法の条件の1例を示せば、単発打錠機を使用し
て、常温で1〜8ton/10mmφの圧力で打錠するこ
とができる。
本発明の粘膜付着製剤は、打錠法のほか、コーティング
法あるいはキャスティング法によっても製剤化すること
ができる。
実施例 以下に実施例を示して本発明を説明する。
参考例 カルボキシビニルポリマー〔カーボポール941 、ビ
ー・エフ・グッドリッチケミカル社(B.F.Good
rich Chemical Corporatio
n)製〕100重量部に各分子量のポリエチレングリコ
ール(PEGと略記する)を混合し、粘着層基剤用混合
粉末を得る。混合粉末100mgを約1.5トンの力で圧
縮して、直径10mmの単層錠剤を作り、水100mに
沈めて溶解(吸水して完全に透明なゲル状になる)時間
を観察した。その結果は第1表に示すとおりである。
実施例1 粘着層基剤としてカルボキシビニルポリマー(カーボポ
ール941 )50重量部とポリエチレングリコール
(分子量は20,000)50重量部を採り、薬剤とし
てデキサメタゾン0.0312重量部を混合して粘着層
用粉末を得た。
非粘着層基剤としては、メチルセルロース(15cp
s)10重量%水溶液10重量部に対してタンニン酸の
5重量%水溶液2重量部を混合し、かきまぜながら80
℃で15分間熱処理後、室温まで冷却した後にアセトン
によって固体を析出させ、その固体をヘキサンで洗浄し
た後に乾燥することによって非粘着層用粉末を得た。
粘着層用粉末80mgを下層とし、非粘着層用粉末80mg
を上層として、多層打錠機を用いて約1.5トンの力で
圧縮成形して直径10mmの2層錠製剤を得た。
実施例2 粘着層基剤として、カルボキシビニルポリマー(カーボ
ポール934 )10重量部と、ポリエチレングリコー
ル(分子量は270,000)1重量部を採り、薬剤と
してトリアムシノロンアセトニドを0.0343重量部
混合し、粘着層粉末を得た。
非粘着層基剤としては、メチルセルロース(15cp
s)10重量%の水溶液10重量部に対してタンニン酸
5重量%の水溶液1重量部を混合し、かきまぜながら8
0℃で30分間熱処理後、室温まで冷却した後にアセト
ンを添加して固体を析出させ、その固体をヘキサンで洗
浄した後に乾燥して非粘着層粉末を得た。これらの粉末
を使用して実施例1と同様に2層錠製剤を得た。
評価 実施例1および2の粘膜付着製剤について各20名のパ
ネラーを用い、口腔粘膜への貼付試験を実施した。
指先を軽く濡らし、粘膜付着製剤の非粘膜層を付着さ
せ、口腔粘膜局所へ軽く圧して装着するように投与し
た。
いずれも投与失敗は見られず、いずれも5時間以上にわ
たってはがれることなく溶解し、消滅した。
発明の効果 以上のとおり本発明で提供される粘膜付着製剤は、薬学
的に許容されるセルロースエーテルを有機酸で難溶性化
した物質を非粘着層とし、ポリアクリル酸もしくは、そ
の塩からなる高分子物質にポリエチレングリコールを添
加することによって粘膜へ付着後に一部が粘膜の水分に
対して遅延溶解性を有する粘着層からなるため、粘膜に
対する付着性が良好で、被着面と反対の粘膜に移行する
ことがなく、長時間の付着が可能であるとともに、異物
感を与えない粘膜付着製剤である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田代 小太郎 東京都小金井市貫井南町5−11―15 (56)参考文献 特開 昭59−196814(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)薬学的に許容されるセルロースエー
    テルを有機酸で難溶化したものの層と、 (ロ)ポリアクリル酸もしくは、その塩からなる高分子
    化合物97〜30重量%、および分子量1,500ない
    し4,800,000の範囲のポリエチレングリコール
    3〜70重量%からなる粘着性成分に薬剤を含有させて
    なる粘着層 とからなる粘膜付着製剤。
  2. 【請求項2】薬剤が粘膜吸収性薬剤及び外用薬剤の1種
    又は2種以上である特許請求の範囲第1項に記載の粘膜
    付着製剤。
JP60160157A 1985-07-22 1985-07-22 粘膜付着製剤 Expired - Lifetime JPH0653659B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60160157A JPH0653659B2 (ja) 1985-07-22 1985-07-22 粘膜付着製剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60160157A JPH0653659B2 (ja) 1985-07-22 1985-07-22 粘膜付着製剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6222713A JPS6222713A (ja) 1987-01-30
JPH0653659B2 true JPH0653659B2 (ja) 1994-07-20

Family

ID=15709100

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60160157A Expired - Lifetime JPH0653659B2 (ja) 1985-07-22 1985-07-22 粘膜付着製剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0653659B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008515093A (ja) * 2004-09-30 2008-05-08 インテル コーポレイション 大アドレス容量に及ぶ変換テーブルを用いた、アドレス変換の性能向上

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5800832A (en) 1996-10-18 1998-09-01 Virotex Corporation Bioerodable film for delivery of pharmaceutical compounds to mucosal surfaces
EP1079813B1 (en) * 1998-04-29 2005-02-09 Virotex Corporation Pharmaceutical carrier device suitable for delivery of pharmaceutical compounds to mucosal surfaces
NZ594545A (en) 2006-07-21 2012-12-21 Biodelivery Sciences Int Inc Transmucosal delivery devices with enhanced uptake containing fentanyl or buprenorphine
US9901539B2 (en) 2011-12-21 2018-02-27 Biodelivery Sciences International, Inc. Transmucosal drug delivery devices for use in chronic pain relief

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59196814A (ja) * 1983-04-21 1984-11-08 Nippon Kayaku Co Ltd シ−ト状ニフエジピン製剤

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008515093A (ja) * 2004-09-30 2008-05-08 インテル コーポレイション 大アドレス容量に及ぶ変換テーブルを用いた、アドレス変換の性能向上
JP4772795B2 (ja) * 2004-09-30 2011-09-14 インテル コーポレイション 大アドレス容量に及ぶ変換テーブルを用いた、アドレス変換の性能向上

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6222713A (ja) 1987-01-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5900247A (en) Mucoadhesive pharmaceutical composition for the controlled release of active principles
US6210699B1 (en) Oral transmucosal delivery of drugs or any other ingredients via the inner buccal cavity
CA2247191C (en) Powdery composition for nasal administration
JP2656338B2 (ja) 口腔粘膜貼付製剤
KR100843001B1 (ko) 구강점막 부착형 필름제제
JPH0729915B2 (ja) シ−ト状口腔内貼付剤
JPS6318923B2 (ja)
HU228992B1 (en) Sublingual fentanyl composition for the treatment of acute pain
JPS6185315A (ja) シ−ト状製剤
JPH07173077A (ja) 活性成分の徐放性のための生物学的接着剤薬剤組成物
JP3024756B2 (ja) 生体付着性錠剤及びその製造方法
JPH07553B2 (ja) フイルム状製剤
JPS58213709A (ja) 歯肉粘膜用貼付剤
JPH0366612A (ja) 口内軟膏
JP2879695B2 (ja) 口腔内粘膜付着性フィルム製剤
JPS6344125B2 (ja)
JPH0653659B2 (ja) 粘膜付着製剤
US20240050367A1 (en) Mucoadhesive Gel Composition
JPS60116630A (ja) 口腔内製剤
JP3197222B2 (ja) 粉末状経鼻投与組成物
JPS63310817A (ja) 徐放性バッカル剤の製法
KR100342460B1 (ko) 필름형 구강점막 첩부제 및 그의 제조방법
JPS59232553A (ja) 粘膜包帯
Joshi et al. REPURPOSING MUCOADHESIVE DRUG DELEVERY SYSTEM: ADVANCEMENTS AND FUTURE PROSPECTS