JPH0651751B2 - 1―ブテンの重合法 - Google Patents

1―ブテンの重合法

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JPH0651751B2
JPH0651751B2 JP4468585A JP4468585A JPH0651751B2 JP H0651751 B2 JPH0651751 B2 JP H0651751B2 JP 4468585 A JP4468585 A JP 4468585A JP 4468585 A JP4468585 A JP 4468585A JP H0651751 B2 JPH0651751 B2 JP H0651751B2
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守 立川
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誠 宮崎
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東燃株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、1−ブテンの重合法に関する。
従来の技術 チーグリー・ナツタ型触媒の存在下、1−ブテンを炭化
水素媒体中でスラリー重合する場合、得られるポリ1−
ブテンは炭化水素に膨潤し易く、従つて重合操作上種々
の問題があると共に、高嵩密度のポリマーが製造しにく
い。
この解決策として、例えば20℃以下の温度でトリハロ
ゲン化チタンの濃度を本重合におけるそれの5倍以上と
して少量の1−ブテンを予備重合し、次いで25〜48
℃で本重合する方法(特開昭58−46132号公
報)、マグネシウム、チタン、ハロゲン及び電子供与体
を必須成分とするチタン複合体を用いて、30℃未満の
温度で少量の1−ブテンを予備重合するか又は80℃以
下の温度で少量のα−オレフインを予備重合し、次いで
30〜48℃の温度で1−ブテンを重合する方法(特開
昭55-123607号公報)、三塩化チタンを用いて、予めポ
リ1−ブテン以外の高結晶性重合体を与える少量のα−
オレフインを重合させる方法(特開昭55−12740
9号公報)等が提案されている。
これらの方法により、ポリ1−ブテンの嵩密度は改良さ
れるものの、1−ブテン及びα−オレフインの予備重合
量を制御するのが難しく、かつ予備重合に長時間を要
し、又本重合の反応温度が比較的高いため可溶性重合体
が増加し、重合後炭化水素媒体をフラツシユによつて除
去した場合、粒子の互着、薄皮の生成が発生し易い等の
問題がある。更に、1−ブテン以外のα−オレフインに
よる予備重合の場合は、予備重合量を厳密に制御しない
と、ポリ1−ブテン中のポリα−オレフインの含量が増
え、ポリ1−ブテン本来の性質を損ねるという幣害があ
る。
発明が解決しようとする問題点 本発明は、高嵩密度のポリ1−ブテンを容易に製造し得
る1−ブテンの重合法を提供することを目的とする。
問題点を解決するための手段 本発明者らは、鋭意研究を行つた結果、マグネシウム、
チタン及びハロゲンを必須成分とする触媒成分を用い
て、0℃以下の初期重合温度から、重合温度を徐々に上
昇して15〜40℃とし、更にその温度で重合を継続す
ることにより、本発明の目的を達成し得ることを見出し
て本発明に到達した。
発明の要旨 すなわち、本発明の要旨はマグネシウム、チタン及びハ
ロゲンを必須成分とする触媒成分並びに有機アルミニウ
ム化合物からなる重合触媒の存在下1−ブテンをスラリ
ー重合する方法において、重合温度を0℃以下の初期温
度から15〜40℃、好ましくは20〜40℃の終局温度
に迄徐々に上昇することからなる1−ブテンの重合法に
ある。
触媒成分 本発明で用いられる触媒成分は、マグネシウム、チタン
及びハロゲンを必須成分とする。該触媒成分はマグネシ
ウム金属若しくはマグネシウム化合物とハロゲン化チタ
ン化合物を接触させることによつて調製されるが、望ま
しくは調製時に電子供与性化合物、ハロゲン元素、ハロ
ゲン含有化合物、有機アルミニウム化合物等の活性化剤
と接触させて得たものである。
マグネシウム化合物は、一般式MgR1nR2 2-nで表わされ
る。式において、R1及びR2は同じか異なる炭化水素基,
OR3基(R3はR1,R2と同じか異なる炭化水素基),OH
基,ハロゲン原子を示し、0≦n≦2である。
これらマグネシウム化合物としては、MgCl2,MgBr2,Mg
I等のハロゲン化マグネシウム,Mg(CH3)2,Mg(C
2H5)2,Mg(C3H7)2,Mg(C4H9)2,MgC2H5・C4H9,Mg(C
6H13)2,Mg(C8H17)2,Mg(C6H5)2等のジヒドロカルビル
マグネシウム,Mg(OCH3)2,Mg(OC2H5)2,Mg(OC3H7)2,Mg
(OC4H9)2,Mg(OC6H13)2,Mg(OC3H17)2,Mg(OC6H5)2等のジ
アルコキシマグネシウム,Mg(OH)Cl等が挙げられる。
又、マグネシウム化合物は、アルミニウム,ホウ素,ベ
リリウム,亜鉛の有機化合物との混合物,アルミニウ
ム,ホウ素,ベリリウム,亜鉛の金属若しくは化合物と
の複合体も使用し得る。
ハロゲン化チタン化合物としては、TiCl4,TiCl3,Ti(O
C2H5)Cl3,Ti(OC4H9)Cl3, Ti(OC2H5)2Cl2,Ti(OC6H5)2Cl2等が挙げられる。
電子供与性化合物としては、アルコール,エーテル,カ
ルボン酸エステル,ラクトン,アミン,カルボン酸ハロ
ゲン化物,カルボン酸無水物,カルボン酸アミド,ニト
リル,ケトン,アルデヒド,チオエーテル,有機含りん
化合物等が挙げられる。
アルコールとしては、メタノール,エタノール,プロパ
ノール,ブタノール,ヘキサノール,オクタノール,シ
クロヘキサノール,フエノール,クレゾール,カテコー
ル,エチレングリコール、2,2,2−トリクロルエタ
ノール、3−クロル−1−プロパノール、p−クロルフ
エノール等が、エーテルとしては、ジエチルエーテル,
ジプロピルエーテル,ジイソプロピルエーテル,ジブチ
ルエーテル,ジイソブチルエーテル,ジイソアミルエー
テル,ジヘキシルエーテル,ジ2−エチルヘキシルエー
テル,アニソール,テトラヒドロフラン等が、カルボン
酸エステルとしては、酢酸エチル,酪酸ブチル,ビバリ
ン酸プロピル,アクリル酸エチル,メタクリル酸エチ
ル,コハク酸ジエチル,アジピン酸ブチル,マレイン酸
ジエチル,安息香酸エチル,p−トルイル酸メチル,p
−アニス酸エチル,フタル酸モノブチル,フタル酸ジブ
チル,トリメリト酸トリエチル等が、ラクトンとして
は、γ−ブチロラクトン,δ−バレロラクトン等が、ア
ミンとしては、メチルアミン,エチルアミン,ジエチル
アミン,トリブチルアミン,アニリン,テトラメチレン
ジアミン等が、カルボン酸ハロゲン化物としては、酢酸
クロリド,酪酸クロリド,アクリル酸ブロミド,メタク
リル酸クロリド,セバシン酸プロミド,マレイン酸クロ
リド,塩化ベンゾイル,p−トルイル酸クロリド,p−
アニス酸クロリド,フタル酸ジクロリド,マレイン酸メ
チルクロリド,フタル酸ブチルクロルド等が、カルボン
酸無水物としては、無水酢酸,無水マレイン酸,無水安
息香酸,無水フタール酸等が、カルボン酸アミドとして
は、酢酸アミド,安息香酸アミド,トルイル酸アミド等
が、ニトリルとしては、アセトニトリル,ベンゾニトリ
ル,トルニトリル等が、ケトンとしては、アセトン,メ
チルエチルケトン,メチルイソブチルケトン,ベンゾフ
エノン,アセトフエノン等が、アルデヒドとしては、ア
セトアルデヒド,プロピオンアルデヒド,ヘキシルアル
デヒド,ベンズアルデヒド,ナフトアルデヒド等が、有
機含りん化合物としては、トリメチルホスフアイト,ト
リフエニルホスフアイト,ジフエニルエチルホスホネイ
ト,ジエチルベンジルホスホネイト,トリブチルホスフ
イン,トリフエニルホスフイン等が、チオエーテルとし
ては、ジエチルチオエーテル,ジブチルチオエーテル,
ジフエニルチオエーエル,エチルフエニルチオエーテル
等が挙げられる。
ハロゲン元素としては、塩素,ヨウ素,臭素等が挙げら
れる。
ハロゲン含有化合物としては、塩化水素,臭化水素等の
ハロゲン化水素,モノクロルエタン,ジクロルエタン,
トリクロルエタン,テトラクロルエタン,ヘキサクロル
エタン,ジクロルプロパン,テトラクロルプロパン,ヘ
キサクロルプロパン,ジクロルブタン,トリクロルペン
タン,ジクロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素、TiCl
4,SiCl4,SnCl4,BCl3,AlCl3,SbCl3,BI3,PCl3,PC
l5,HSiCl3等の金属若しくは非金属元素のハロゲン化合
物、SO2Cl2,SOCl2,NOCl,POCl3等の非金属元素のオキ
シハロゲン化物等が挙げられる。
有機アルミニウム化合物としては、ジエチルアルミニウ
ムクロリド,ジブチルアルミニウムクロリド,ジエチル
アルミニウムプロミド,ジブチルアルミニウムブロミ
ド,ジヘキシルアルミニウムクロリド,ジフエニルアル
ミニウムクロリド等のジヒドロカルビルアルミニウムハ
ライド,メチルアルミニウムジクロリド,エチルアルミ
ニウムジクロリド,プロピルアルミニウムジクロリド,
ブチルアルミニウムジクロリド,フエニルアルミニウム
ジクロリド,エチルアルミニウムジプロミド,ブチルア
ルミニウムジブロミド等のヒドロカルビルアルミニウム
ジハライド等が挙げられる。
これら活性化剤は、二種以上用いることができ、又二種
以上用いる場合は、同時に用いてもよく、遂次的に用い
てもよい。マグネシウム金属若しくはマグネシウム化合
物及びハロゲン化チタン化合物と上記の活性化剤との接
触は、不活性な媒体、例えばヘキサン,ヘブタン,オク
タン,シクロヘキサン,ベンゼン,トルエン,キシレン
等の炭化水素の存在下又は不存在下に、機械的に粉砕す
るか、混合撹拌する方法等によりなされる。マグネシウ
ム金属若しくはマグネシウム化合物及びハロゲン化チタ
ン化合物と活性化剤との接触順序及び接触方法は任意で
あるが、より詳細に説明する、例えば、 マグネシウム化合物と電子供与性化合物を接触さ
せ、次いでハロゲン化チタン化合物と接触する方法、 マグネシウム化合物をハロゲン含有化合物を接触さ
せ、電子供与性化合物と接触させるか、接触させない
で、ハロゲン化チタン化合物と接触させる方法、 マグネシウム化合物と電子供与性化合物を接触させ
た後、有機アルミニウム化合物,ハロゲン元素又はハロ
ゲン含有化合物を接触させ、次いでハロゲン化チタン化
合物を接触させる方法、 又はで得られた触媒成分を、ハロゲン含有化合
物又は有機アルミニウム化合物と接触させる方法、 マグネシウム金属をハロゲン元素,ハロゲン含有化
合物及び/又は電子供与性化合物と接触させた後、電子
供与性化合物を接触させるか、接触させないでハロゲン
化チタン化合物と接触させる方法、 等が挙げられる。
有機アルミニウム化合物 本発明において、用いることができる有機アルミニウム
化合物は、一般式RnAlX3-n(但し、Rはアルキル基又は
アリール基、Xはハロゲン原子、アルコキシ基又は水素
原子を示し、1≦n≦3である。)で表わされるもので
あり、例えばトリメチルアルミニウム,トリエチルアル
ミニウム,トリプロピルアルミニウム,トリイソブチル
アルミニウム,トリヘキシルアルミニウム,ジメチルア
ルミニウムクロリド,ジエチルアルミニウムクロリド,
ジエチルアルミニウムプロミド,ジイソブチルアルミニ
ウムクロリド,メチルアルミニウムジクロリド,エチル
アルミニウムジクロリド,エチルアルミニウムジプロミ
ド,イソブチルアウミニウムジクロリド,エチルアルミ
ニウムセスキクロリド,ジエチルアルミニウムメトキシ
ド,ジエチルアルミニウムフエノキシド,ジエチルアル
ミニウムハイドライド,ジイソブチルアルミニウムハイ
ドライド等が挙げられる。有機アルミニウム化合物は、
二種以上用いてもよい。
重合方法 1−ブテンのスラリー重合は、不活性媒体中及び/又は
液化1−ブテン中で行なわれる。用い得る不活性媒体と
しては、イソブタン,n−ブタン,ペンタン,ヘキサ
ン,ヘブタン,オクタン,デカン,シクロヘキサン等の
飽和炭化水素,ベンゼン,トルエン,キシレン等の芳香
族炭化水素が挙げられる。
本発明においては、初期重合温度を0℃以下にすること
が肝要であり、この初期温度から重合温度を徐々に上昇
して、終局重合温度を15〜40℃の範囲内とし、この
温度を維持しながら、更に重合を継続するものである。
そして、初期温度から終局温度へは、10分〜60分間
以内、特に20分〜50分間以内に上昇させるのが望ま
しい。終局温度に上昇後、継続する重合時間は、通常1
〜10時間程度である。
更に、本発明は上記の温度プログラミングと併せて、重
合を不活性媒体中で行う場合、重合時の1−ブテンの濃
度を、重合初期の低濃度から徐々に上昇させて、終局重
合温度達成時に最高濃度とする方法も採用できる。その
場合、不活性媒体中の1−ブテンの初期濃度を5〜50
容量%とし、終局重合温度到達迄に不活性媒体1当
り、500ml〜5の液化1−ブテンを徐々に添加する
方法が望ましい。又1−ブテンを温度上昇時に徐々に添
加せずに、終局重合温度に達した時点で、一度に添加す
る方法も採ることができる。上記の方法により、不活性
媒体中で重合を行う場合は、不活性媒体を用いない場合
に比べて、初期重合温度を相対的に高くできるが、その
最高温度は+5℃を超えることができない。
本発明において、初期重合温度が0℃を超えると重合が
急激に進行して得られるポリ1−ブテンの嵩密度が低下
するので0℃以下にする必要があるが、その温度より余
り低いとポリ1−ブテンの成長が遅れ、そのために重合
時間を浪費することになるので、初期温度を−50℃〜
0℃の範囲とするのが望ましい。又終局重合温度が15
℃未満では十分の重合体を生産するには長時間を要し、
40℃を超えると重合体が膨潤し始め、いずれも望まし
くない。
重合は、一段でもよく多段で行つてもよい。多段で行う
場合、各段階の重合槽の重合温度を初期温度から終局温
度に迄多段に変えて重合を行うことができる。
重合反応における触媒成分に対する有機アルミニウム化
合物の使用量は、触媒成分中のチタン1グラム原子当り
アルミニウムとして1〜1,000グラム原子、望まし
くは10〜200グラム原子となるように用いられる。
これら重合触媒以外に、必要に応じて電子供与性化合物
を用いることができる。電子供与性化合物としては、前
記触媒成分の調製時に用いられることのある活性化剤と
しての電子供与性化合物と同じものでよいが、それら以
外に有機珪素化合物からなる電子供与性化合物や、窒
素,イオウ,酸素等のヘテロ原子を含む電子供与性化合
物も使用可能である。
有機珪素化合物の具体例としては、テトラエトキシシラ
ン,テトラブトキシシラン,テトラフエノキシシラン,
エチルトリエトキシシラン,ブチルトリエトキシシラ
ン,フエニルトリエトキシシラン,ブチルトリブトキシ
シラン,エチルトリフエノキシシラン,ジメチルジエト
キシシラン,ジエチルジイソブチルシラン,ジブチルジ
フエノキシシラン等が、ヘテロ原子を含む電子供与性化
合物の具体例としては、2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジン、2,6−ジメチルピペリジン、2,2,
5,5−テトラメチルピロリジン、2,5−ジイソプロ
ピルピロリジン、2−メチルピリジン、2,6−ジイソ
ブチルピリジン、ニコチン酸アミド,ジブチルアミン,
チオフエノール、2−メチルチオフエン,ジフエニルチ
オエーテル,テトラヒドロフラン,2,2,5,5−テ
トラエチルテロラヒドロフラン、o−トリル−t−ブチ
ルケトン,メチル−2,6−ジt−ブチルフエニルケト
ン等が挙げられる。電子供与性化合物を用いる場合、そ
の使用量は有機アルミニウム化合物1モル当り、通常1
モル以下である。
重合反応は、重合体の分子量を調節するために、水素等
の公知の分子量調節剤を共存させて行うことができ、又
少量の1−ブテン以外のα−オレフインと共重合するこ
とができる。
発明の効果 本発明の方法により、公知の予備重合を伴う二段重合法
に比べ、連続して重合温度を上昇するという簡易な重合
プロセスを採用することにより短時間で本重合温度に達
することができ、しかもそこで得られるポリ1−ブテン
の嵩密度が極めて高いという効果がある。
実施例 以下、本発明を実施例により詳細に説明する。なお例に
おける%は、断らない限り重量基準である。ポリ1−ブ
テンの嵩密度は、ASTMD1895−69メソツドAに従つて
測定した。又、MIはASTM D1238に従つて測定した。
実施例1 触媒成分の調節 窒素ガスで置換した200mlのフラスコに、マグネシウ
ムジエトキシド8.0g及びn−ヘブタン45mlを入
れ、これに28gのオリクロルシランと17mlのn−ヘ
ブタンからなる混合液を撹拌下45分間で加えた。70
℃で6時間撹拌した後、得られた固体を65℃のn−ヘ
キサンで洗浄した。次いで、トルエン30mlとフタル酸
ジn−ブチル20gを加えて50℃に加熱した後、四塩
チタン60mlを加え、120℃で2時間撹拌した。90
℃に冷却して、固体をトルエンで洗浄し、更にトルエン
30mlと四塩化チタン60mlを加えて、120℃で2時
間撹拌した。得られた固体をヘキサンで洗浄した後、真
空乾燥して8.5gを粉末状触媒成分を得た。この触媒
成分には、チタン1.7%,マグネシウム16.9%,
塩素49.5%が含まれていた。
1−ブテンの重合 撹拌機を取付けた1.5のオートクレーブに、窒素雰
囲気下、上記で得られた触媒成分44.4mgを封入した
ガラスアンブル,3.15ミリモルのトリエチルアルミ
ニウム,0.16ミリモルのフエニルトリエトキシシラ
ン,800mgの液化1−ブテン及び400mlの水素ガス
を入れ、−50℃迄冷却した。撹拌機の回転によりアン
ブルを割ると共に、直ちに撹拌と重合系の加熱を開始し
て40分間で25℃迄昇温し、更に3時間20分重合を
継続した。未反応の1−ブテンをバージし、得られた重
合体を真空乾燥(65℃,7時間)して、嵩密度0.36
g/cm3,MI2.2g/10分のポリ1−ブテン10
7.3gを得た。触媒比活性Ec(触媒成分1g,1時間
当りのポリマー生成g量)=604,Et(触媒成分中の
チタン1g,1時間当りのポリマーの生成kg量)=3
3.6であつた。
実施例2 実施例1で用いたオートクレーブに、実施例1で用いた
触媒成分27.9mg,1−ブテン400ml,イソブタン4
00ml,水素ガス200mlを入れ、実施例1と同様にし
て−10℃で1−ブテンの重合を開始した。重合開始と
同時に重合温度を上昇させ30分後に33℃とし、更に
同温度で3.5時間1−ブテンの重合を継続した。
結果を表に示す。
実施例3および4 初期温度、終局温度、昇温時間を表の通りにした以外
は、実施例1と同様にして1−ブテンの重合を行ない、
その結果を表に示した。
実施例5 実施例1で用いたオートクレーブに、実施例1で用いた
触媒成分37.9mg,1−ブテン300ml,イソブタン3
00ml,水素ガス200mlを入れ、実施例1と同様にし
て−27℃で1−ブテンの重合を開始した。重合開始と
同時に重合温度を上昇させて30分後に30℃とし、そ
の時点で200mlの1−ブテンを圧入して、更に同温度
で3.5時間1−ブテンの重合を継続した。その結果を
表に示す。
実施例6 実施例1で用いたオートクレーブに、実施例1で用いた
触媒成分23.9mg,1−ブテン100ml,イソブタン3
00ml,水素ガス200mlを入れ、実施例1と同様にし
て−5℃で1−ブテンの重合を開始した。重合開始と同
時に400mlの1−ブテンを40分間で徐々に圧入する
と共に、重合温度も重合開始と同時に上昇させて30分
後に30℃とし、更に同温度で1−ブテンの重合を3.
5時間継続した。その結果を表に示す。
比較例1〜2 重合条件を表の通りにした以外は、実施例1と同様にし
て1−ブテンの重合を行ない、それらの結果を表に示し
た。
実施例7 触媒成分の調製 ステンレス(SUS316)製振動ミルポツトに、窒素ガ
ス雰囲気下、無水塩化マグネシウム19.0g、安息香
酸エチル3.0g及び1−ヘキセン2.6gを入れ、水
冷しながら1時間振とうして粉砕を行つた。次いで、こ
のポツトに四塩化チタン3.8gを加え、水冷しながら
24時間振とうして粉砕を行い、触媒成分24.8gを
得た。
1−ブテンの重合 上記で得られた触媒成分を用いた以外は、実施例1と同
様にして1−ブテンの重合を行ない、その結果を表に示
した。
実施例8 触媒成分の調製 無水塩化マグニシウム20g、安息香酸エチル5.2g
及びメチルポリシロキサン(粒度100CS)3.0mlを、
窒素雰囲気で直径15mmのステンレス製ボール2.8kg
を収容した内容積800ml、内径100mmのステンレス
製振動ミルポツトに入れ、24時間振とうして粉砕し
た。得られた共粉砕物20.3gを四塩化チタン200
ml中に懸濁させ、80℃で2時間撹拌した後、直ちに固
体成分をグラスフイルターで濾過し、精製n−ヘキサン
200mlにて、室温で8回洗浄を行つた。減圧下、室温
にて1時間乾燥を行い、20.8gの触媒成分を調製し
た。この触媒成分にはTi2.1%,Mg22.5%,Cl66.0%が
含まれていた。
1−ブテンの重合 上記のようにして調製した触媒成分を用いた以外は、実
施例1と同様にして1−ブテンの重合を行ない、その結
果を表に示した。
実施例9 触媒成分の調製 十分に窒素ガスで置換した500mlのフラスコに、無水
塩化マグネシウム4.76g、n−デカン25ml及び2
−エチルヘキサノール25mlを入れた。130℃で2時
間反応を行い、無水フタル酸1.11gを加えた。これ
に四塩化チタン200mlを−20℃において30分間掛
けて滴下した後、徐々に昇温し、110℃に達したとこ
ろで、フタル酸ジシソブチル2.68mlを加え、110
℃で2時間撹拌を続けた。反応終了後、上澄液を除き、
100mlのトルエンで2回110℃において洗浄した。
再度四塩化チタン200mlを加え、110℃で2時間反
応させた後、得られた固体物質を100mlのn−ヘキサ
ンにて、室温で8回洗浄した。減圧下、室温にて1時間
乾燥を行ない、触媒成分を調製した。
1−ブテンの重合 上記で得られた触媒成分を用いた他は、実施例1と同様
にして1−ブテンの重合を行ない、その結果を表にし
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の方法を示すフローチヤート図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 千裕 神奈川県横浜市緑区美しが丘4丁目49番地 の5 (56)参考文献 特開 昭55−123607(JP,A) 特開 昭55−127409(JP,A) 特開 昭53−146045(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マグネシウム、チタン及びハロゲンを必須
    成分とする触媒成分並びに有機アルミニウム化合物から
    なる重合触媒の存在下1−ブテンをスラリー重合する方
    法において、重合温度を0℃以下の初期温度から15〜
    40℃の終局温度に迄徐々に上昇することからなる1−
    ブテンの重合法。
  2. 【請求項2】初期温度が−50℃〜0℃の範囲内である
    特許請求の範囲(1)項記載の方法。
  3. 【請求項3】初期温度から終局温度への温度上昇が10
    分〜60分間以内に完了するものである特許請求の範囲
    (1)項又は(2)項記載の方法。
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