JPH0650804U

JPH0650804U - 舗装用ブロックの成型装置

Info

Publication number: JPH0650804U
Application number: JP092372U
Authority: JP
Inventors: 克侑石井
Original assignee: 太陽セメント工業株式会社
Priority date: 1992-12-21
Filing date: 1992-12-21
Publication date: 1994-07-12

Abstract

(57)【要約】【目的】舗装用ブロックの表面に凹凸模様を成型する
ための合成樹脂製型板を成型装置のプレス板に対して着
脱可能に形成する。【構成】プレス板１３の下面が凹凸模様を下面に有す
る合成樹脂製の型板１５で被覆された舗装用ブロックの
成型装置において、型板１５がその上面に接着により固
定された薄い鋼板製の支持板１６、該支持板１６の上面
に突設された複数本のボルト１７、および該ボルト１７
の突出端に締付けられたナット１９によってプレス板１
３に着脱自在に固定される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、舗装用ブロックの成型装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

舗装用ブロックの成型装置として、上記ブロックの下面を成型するための表面平滑な木製又は鉄製のパレットと、上記ブロックの周面を成型するため上記パレット上に着脱自在に置かれた高さ７０〜９０mmの筒形の鋼製下部枠と、上記ブロックの上面を成型するため上記下部枠の上方に昇降自在に設けられた鋼製プレス板とからなり、パレット上に置かれた下部枠内にコンクリートを充填し、その上にプレス板を下降させて一定圧力でプレスし、しかるのち顔料入りモルタルを充填し、再度プレス板を下降させ、プレスして成型するようにしたものが知られている。なお、上記の成型ブロックは、プレス板および下部枠を外した後、養生することにより製品化される。

【０００３】しかして、実開平４−８９３０４号公報には、上記の形式の成型装置において、そのプレス板の下面に、凹凸模様を片面に有する合成樹脂製の型板をその凹凸模様面が下向きになるように接着により固定し、これにより、上記ブロックの表面に任意の凹凸模様を容易に成型できるようにしたものが開示されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記の実開平４−８９３０４号公報に記載された装置は、プレス板が焼入れ鋼で形成され、型板が約２０００回の成型作業で摩耗して使用できなくなる一方、プレス板は約５００００回の成型に耐えられ、プレス板の寿命が合成樹脂製の型板に比して著しく長いのに対し、この合成樹脂製の型板をプレス板の下面に接着により固定していたので、型板が損傷した際に該型板をプレス板から剥離することが極めて面倒であり、そのため型板を交換する際は、型板をプレス板と共に交換する必要があった。

【０００５】また、ロット変更によって凹凸模様の意匠を変更する際、型板のみの交換ができず、型板をプレス板と共に交換しなければならないため、多数個のプレス板を用意する必要があった。そして、型板の損傷やロット変更に伴い、型板と共にプレス板を交換した際は、新しいプレス板の下部枠に対する芯合わせが必要になり、特に１個の昇降ラムに多数個、例えば２０〜３０個のプレス板が取付けてある場合は、その芯合わせが極めて面倒であった。

【０００６】この考案は、舗装用ブロックの表面に凹凸模様を成型するための合成樹脂製型板を上記のプレス板に必要に応じて容易に着脱することができるようにし、プレス板自体が損傷を受けたとき以外は、プレス板の交換をほとんど要しないようにしたものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

この考案に係る舗装用ブロックの成型装置は、舗装用ブロックの下面を成型するための表面平滑なパレットと、上記舗装用ブロックの周面を成型するため上記パレット上に着脱自在に置かれた筒形の下型枠と、上記舗装用ブロックの上面を成型するため上記下型枠の上方に昇降自在に設けられたプレス板とからなり、このプレス板の下面が凹凸模様を下面に有する合成樹脂製の型板で被覆された舗装用ブロックの成型装置において、上記の型板がその上面に接着により固定された薄い鋼板製の支持板、該支持板の上面に突設され上記プレス板に穿孔されているボルト孔を貫通して上方に突出する複数本のボルト、および該ボルトの突出端に締付けられたナットによって上記プレス板に着脱自在に固定されていることを特徴とする。

【０００８】上記の型板は、例えばエポキシ樹脂のようにモルタルの剥離性がよく、かつ硬くて耐磨耗性の良好な合成樹脂からなる平板状のものであり、必要に応じてセラミック粉末を混入することができる。そして、その下面にはあらかじめ任意の凹凸模様が成型されるが、その成型時に支持板と一体化することができ、また成型後に支持板に接着剤で接着することができる。なお、支持板の面積が型板の面積よりも小さい場合は、型板の上面に支持板と同じ大きさと深さの凹部を形成して支持板を型板の上面に沈め、型板上面とプレス板下面との間に隙間の生じないようにすることが好ましい。なおまた、型板と支持板の接触部にその接着性を高めるための凹凸を形成することができる。

【０００９】

【作用】

従来と同様にパレット上に置かれた下型枠内にコンクリートを充填し、その上にプレス板を下降させてプレスし、しかるのち顔料入りモルタルを充填し、再度プレス板を下降させてプレスすると、コンクリート層およびモルタル層の各表面に上記型板の凹凸模様に対応する凹凸模様が形成される。そして、型板が摩耗等で使用不能になった場合、またはロット変更の場合は、ナットを緩めて型板を支持板およびボルトと共にプレス板から外し、新しいボルト・支持板付き型板と交換される。なお、型板が摩耗等で使用不能になった場合は、型板のみを溶融除去し、残った支持板を再使用に供することができる。

【００１０】

【実施例】

図１において、１１はパレット、１２は長方形の筒形に形成された下型枠であり、この下型枠１２は昇降自在に形成され、パレット１１上に圧接により固定される。この下型枠１２の上方のプレス板１３は、油圧シリンダ（図示されていない）で駆動されて一定ストロークを昇降するものであり、上記下型枠１２の内側に緩く嵌合する大きさに作られ、その下面には皿形の凹部１４が形成されている。そして、この凹部１４は、傾斜縁部１４ａに続いて段部１４ｂを備えており、この段部１４ｂの部分に型板１５が嵌め込まれている。

【００１１】この型板１５は、エポキシ樹脂からなる厚み１０mmの板状のものであり、下面に凹凸模様１５ａを、上面に平らな凹部１５ｂをそれぞれ有し、この凹部１５ｂにその深さと等しい厚みを有する鋼板製の支持板１６が嵌め込まれ、接着により固定されている。そして、上記支持板１６の上面に固着された左右２本の上向きのボルト１７が上記プレス板１３にあらかじめ穿孔されたボルト孔１３ａに挿通され、上記ボルト１７の突出端にワッシャ１８を介してナット１９が嵌められ、このナット１９の締付けにより、上記の型板１５がプレス板１３に固定される。なお、上記支持板１６と型板１５の接着は、型板１５の成型と同時に行ってもよい。また、支持板１６は、図示のものよりも小形のものを２枚使用し、１枚ごとに１本のボルト１７を固着してもよい。

【００１２】上記の構造において、下型枠１２の内側にコンクリートを充填し、プレス板１３を下降させることにより、コンクリート層２０が成型され、次いでプレス板１３を上昇させ、上記コンクリート層２０の上に顔料入りモルタルを充填し、再びプレス板１３を下降させることにより、モルタル層２１が形成され、このモルタル層２１の表面に凹凸模様が、また周囲に平滑な傾斜肩部がそれぞれ成型される。そして、上記のプレス板１３および下型枠１２を上昇させて脱型した後、パレット１１上の成型ブロックを養生することにより製品の舗装用ブロックが得られる。

【００１３】しかして、上記型板１５の下面の凹凸模様１５ａが摩耗した場合、またはロット変更により凹凸模様１５ａの意匠を変更する場合は、プレス板１３を成型装置に取付けたまま、上記のナット１９を緩めて型板１５を支持板１６およびボルト１７と共にプレス板１３から外し、あらかじめ用意されている別の型板１５を支持板１６、ボルト１７およびナット１９によって上記成型装置上のプレス板１３に固定する。

【００１４】

【考案の効果】

上記のとおり、この考案は、プレス板の下面を合成樹脂製の型板で被覆したものにおいて、この型板をプレス板に対して着脱自在に形成したものであるから、型板の摩耗やロット変更に伴って型板を交換する際、型板と共にプレス板まで交換する必要はなく、しかもプレス板を成型装置に取付けたままで上記型板を交換することができ、そのためプレス板を交換する際に必要な下型枠との芯合わせが不要となり、上記型板の交換を容易に、かつ迅速に行うことができる。

【００１５】また、上記型板の上面に支持板を固着し、この支持板に突設したボルトをプレス板のボルト孔に挿通し、ボルトの突出端にナットを締付けるので、締付けに伴う引張り力や加圧力が合成樹脂製の型板に直接加わることがなく、上記の締付けによって型板が損傷したり、支持板から外れたりすることがない。そして、この支持板が鋼製であるため、型板が摩耗した際は、この磨耗した型板を溶融によって支持板から容易に除去することができ、この支持板の再使用が可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例の断面図である。

【符号の説明】

１１：パレット、１２：下型枠、１３：プレス板、１
４：凹部、１５：合成樹脂製の型板、１６：支持板、１
７：ボルト、１８：ワッシャ、１９：ナット、２０：コ
ンクリート層、２１：モルタル層。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】舗装用ブロックの下面を成型するための
表面平滑なパレットと、上記舗装用ブロックの周面を成
型するため上記パレット上に着脱自在に置かれた筒形の
下型枠と、上記舗装用ブロックの上面を成型するため上
記下型枠の上方に昇降自在に設けられたプレス板とから
なり、このプレス板の下面が凹凸模様を下面に有する合
成樹脂製の型板で被覆された舗装用ブロックの成型装置
において、上記の型板がその上面に接着により固定され
た薄い鋼板製の支持板、該支持板の上面に突設され上記
プレス板に穿孔されているボルト孔を貫通して上方に突
出する複数本のボルト、および該ボルトの突出端に締付
けられたナットによって上記プレス板に着脱自在に固定
されていることを特徴とする舗装用ブロックの成型装
置。