JPH06508036A - 組換えニューロトロフィンの生産および回収 - Google Patents

組換えニューロトロフィンの生産および回収

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JPH06508036A
JPH06508036A JP5501050A JP50105093A JPH06508036A JP H06508036 A JPH06508036 A JP H06508036A JP 5501050 A JP5501050 A JP 5501050A JP 50105093 A JP50105093 A JP 50105093A JP H06508036 A JPH06508036 A JP H06508036A
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パナヨタトス,ニコス
ファンドル,ジェームス ピー.
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リジェネロン ファーマシューティカルズ,インコーポレーテッド
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 組換えニューロトロフィンの生産および回収本出願は、1991年6月12日付 の係属中の出願番号07/715.185の一部継続出願であり、その全体を参 照によりここに組み入れる本発明は、神経生物学、分子生物学およびタンパク質 生化学の分野、特に二二一口トロフィンとその生産・回収方法に関するもニュー ロトロフィンは神経系の機能性に関与するタンパク質群である。それらは神経細 胞の成長を刺激し、胚の発生期にはそれらの生存を支援する。これまでに、研究 者らは4種類のニューロトロフィンを同定している:神経成長因子(NGF)  (Ullrichet al、、 1983. Nature 303:821 −825)、脳誘導神経栄養因子(BDNF) (Leibrock et a l、、 1989. Nature 341:149−152) 、神経栄養因 子3 (NT −3) (Maisonpierre et al、、 199 0.5cience247:1446−1451)およびニューロトロフィン− 4(Hallbook、 etal、、 1991. Neuron 6:84 5−858) 、神経成長因子は末梢および交感神経系並びに脳のコリン作動性 ニュ・−ロンの発達および生存にとって不可欠である。目下、これはアルツハイ マー病に応用すべく試験中である。BDNFは中枢神経系の知覚ニューロンの生 存を促進し、パーキンソン病の治療に有望視されている。NT−3とNT−4は 最近発見されたものであり、それらの生物学的役割が研究されているところであ る。NGFと同様に、NT−3は知覚ニューロンと交感神経ニューロンに作用す るらしい。
天然のヒトNGFは3つのサブユニット、つまりα、βおよびγを有する。βサ ブユニットのみが神経栄養活性を示す。β−NCFはプレープロータンパク質と して生産され、細胞から分泌されて成熟型にプロセシングされる。プレープロー ペプチドは187個のアミノ酸残基を含んでいる。プロセシングの間に、プレー およびブロー配列が除かれ、C末端の2つのアミノ酸残基も除かれる。これによ り、118アミノ酸残基より成る成熟タンパク質が生成する。成熟タンパク質は 3つのジスルフィド結合を形成スる6個のシスティン残基を有する。さらに、当 該タンパク質は中性pHで正の電荷をもたらす塩基性アミノ酸を多数含んでいる 。
構造上、ニューロトロフィンは明らかに共通の先祖遺伝子から進化した1つのフ ァミリーを構成している(Hyman et al、、 1991゜Wo 91 103568)。例えば、ヒトNGF (hNGF)のβポリペプチドのアミノ 酸配列はマウスNGFおよびウシNGFと90%相同である。3種のヒトニュー ロトロフィン、hNGF、hBDNFおよびhNT−3はアミノ酸レベルで60 %の相同性を共有する。
6個のシスティン残基もすべての既知ニューロトロフィンにおいて保存されてお り、ジスルフィド結合が機能にとって重要であることを示唆している。
ニューロトロフィンの天然源は限られている。マウスの顎下腺はNGFに富んで いるが、単離するのが難しく、しかも回収される量が少ない(Hyman et  al、、 1991. Wo 91103568)。del IaValle ら(EP O333574,1989)は、クロマトグラフ分画化によりヒト胎 盤から少量のhNGFを単離したと報告している。
かくして、研究者らは生物学的に活性なニューロトロフィンの容易に手に入る供 給源を確保するために分子遺伝学の方面に歩み始めた。NGF、BDNFおよび NT−3をコードするDNA配列はすべて単離されている(Ullrich e t al、、 Nature 303:821−825; Hyman et  al、、 1991. WO91103568; Hohn et al、、  WO91103569;およびKaisho et al、、 FEBS Le tters 266:187−191)。研究者らは、ニューロトロフィンを発 現させるために、これらの配列を用いて動物と動物以外の宿主を形質転換した。
Kanayaら(1989,Gene 83:65−74)は、成熟hNGFを コードするDNA配列を、酵母のα−接合因子プレープロ配列をコードする配列 に融合させた。これを発現させると、培養上清がα−hNGF抗体により認識さ れるタンパク質を含んでいた。しかしながら、部分精製されたタンパク質は低い 神経栄養活性を示した。その上、発現レベルも低かった。Kanayaらは、こ れらの結果が、成熟化の過程で2個の余分のC末端アミノ酸残基を酵母系が除去 できなかったこと、またはhNGFの折りたたみに問題があったことのいずれか のためであろうと述べている。
Chanら(EP O370171,1990)は昆虫細胞において成熟hNG Fを生産した。彼らは、プレープローhNGFの遺伝子をバキュロウィルスDN Aのポリへドリンプロモーターとリーダー配列に融合させたところ、6μg/m lのhNGFが産生されたと報じた。しかし、この生産物の物理的な特性決定は 行われなかった。
また、研究者らは、哺乳動物の発現系においてヒトNGF、BDNFおよびNT −3を発現させた。BruceとHe1nrich (1989゜Neurob iology of Aging 10:89−94)は、COS細胞において hNGFの完全な前駆体をコードするDNA配列を発現させ、そして調整培地中 でhNGFの2量体を検出した。しかしながら、彼らはプレープローhNGFが 成熟hNGFに転換される効率を調べなかった。Kakinumaら(IEP  0414151.1991)はCHO細胞において活性hNGFを発現させた。
Hymanら(WO91103568,1991)はCHO細胞においてhBD NFを発現させた。Nakahamaら(EPo 386752、1990)お よびHohnら(WO91103569,1991)はCO8細胞においてhN ”r−3を発現させた。
哺乳動物系は哺乳動物タンパク質の生産にとって最も自然に近い環境を提供する 。ところが、これらの系で大量のタンパク質を生産するには非常に費用がかかる 。従って、あまり費用がかからず、しかもより生産的である系を開発する必要が ある。このような系の1つが大腸菌(E、 coli)である。
研究者らは、E、 coliにおいて二二一口トロフィンを発現させようと試み たが、あまり成功しなかった。GrayとUllrich (EP 01213 38、1984)は、N−メチオニル−hNGFをコードする発現ベクターを構 築し、この遺伝子をE、 coliにおいて発現させた。
彼らはウェスタンプロットでの免疫検出によりhNGFを同定したと報じたが、 そのタンパク質を単離しておらず、生理活性も実証していない。
HuとNeet (1988,Gene:57−65)はE、 coliにマウ スNGFを発現させようとした。彼らは成熟マウスNGFをコードするDNA配 列をクローニングし、その際天然タンパク質のN末端アミノ酸であるセリンをメ チオニンに置き換えた。彼らはこのDNA配列を温度誘導性のラムダPLプロモ ーターを有するプラスミドの中に挿入した。この系は他の異種タンパク質を全細 胞タンパク質の10〜25%の割合で発現する。彼らはこの遺伝子を発現させ、 そして硫酸アンモニウム沈殿とこれに続くアセテート緩衝液に対する透析により NGFを単離した。しかし、バイオアッセイで試験したところ、この系はたった 0、0005〜0.1%のNGFを産生じたにすぎなかった。著者らは、予想に 反して非常に低い収率は細胞に対するNGFの毒性、mRNAの不安定性または 翻訳効率の悪さ、あるいは再生された酸化型タンパク質のジスルフ゛ イド結合 のミスマツチのためであろうと推測した。
Iwaiら(1986,Chem、 Pharm、 Bull、 34:472 4−4730)は、E。
coliに好まれるコドンを有するhNGFコード化遺伝子の合成を報告した。
彼らはこの遺伝子をN−メチオニル−hNGFとして直接、あるいはヒト成長ホ ルモンとの融合タンパク質として発現させた。直接発現は融合タンパク質の発現 のたった4分の1の効率であった。彼らは5DS−PAGEにより当該タンパク 質を試験したが、他の方法ではそれらを単離しなかった。
Dicouら(1989,J、 Neurosci、 Res、 22:13− 19)は、マウスのプレープローNGFおよびhNGFのフラグメントを、β− ガラクトシダーゼとの融合タンパク質として発現させたところ、プロテアーゼ阻 害剤の添加が収量を向上させることを見いだした。
要約すると、E、 coliにおいてニューロトロフィンを発現させる従来の試 みは、細胞死、低レベルのタンパク質蓄積、そして実際上生理活性のないタンパ ク質の発現をもたらした。
3、 発明の要約 本発明は、動物以外の宿主細胞から生物学的に活性な組換えニューロトロフィン を生産しかつ回収する方法を提供する。組換えニューロトロフィンの生産方法は 、ニューロトロフィンをコードするDNA配列に機能しうる状態で連結された発 現制御配列を含む組換えDNA分子で形質転換した宿主細胞を培養することから 成っている。ニューロトロフィンが細胞質中で直接発現される場合、宿主細胞は プロテアーゼ欠損変異株、我々が知っている最良の方法によれば、熱シヨツク調 節遺伝子変異株であることが好ましい。細菌宿主では、ニューロトロフィン遺伝 子を制御可能なプロモーターの支配下におき、そして細胞が後期対数期に達する まで発現を非誘導または抑制することが好ましい。また、ニューロトロフィンを コードするDNA配列の上流にシグナルペプチドをコードするDNA配列を挿入 すると、生産中にニューロトロフィンを細胞から分泌させることができる。
宿主細胞培養物により産生された生物学的に活性な組換えニューロトロフィンの 回収方法は、強い変性剤を含むが還元剤を本質的に含まない溶液中でニューロト ロフィンを可溶化することから成っている。本発明の一態様によれば、この溶液 はプロテアーゼによるニューロトロフィンの分解を阻止するのに効果的な量のプ ロテアーゼ阻害剤をさらに含んでいる。本発明の他の態様は、さらに、次の段階 :強い変性剤を弱い変性剤と交換すること;非変性環境におけるニューロトロフ ィンの溶解性を維持するのに効果的な濃度で塩基性アミノ酸または同等物を含む ように当該溶液を調整すること;当該溶液中の他の分子からニューロトロフィン を精製すること;弱い変性剤を除くこと;そして変性剤の非存在下で精製を完結 させること;の一部または全部から成っている。
本発明のさらに別の態様では、E、 coliにおいて発現されかつ生理活性形 態で回収されるニューロトロフィン分子がニューロトロフィン−4である。E、  coliでの生理活性NT−4の発現に向けられる本発明の好ましい態様にお いて、NT−4は図11(配列番号=22)でhNT−4について実質的に示し た配列を含む核酸分子によりコードされるか、あるいはこのような配列に少なく とも約70%相同である配列を含むことができる。
4、 図面の説明 図1は、プラスミドpRPN133の模式図である。実線はpBR322に由来 するDNA配列を表し、複製起点(ORI)とβ−ラクタマーゼ遺伝子(アンピ シリン耐性’)(Ap)を示しである。このプラスミドに特有な特徴はボックス 領域で示され、矢印は転写または複製の方向を示す。Pi、はラムダPLプロモ ーターを示す。
rbs lはファージT7φ1.lの野生型プロモーターとリポソーム結合部位 である。hNGF遺伝子は成熟ポリペプチドをコードし、2番目のアミノ酸残基 セリンがトレオニンで置換されている。cI857は熱不活化しうるλリプレッ サー遺伝子を示す。
図2は、(A)E8ニワトリ胚の背板神経節(DRG)外植片、および(B)解 離されたE8 DRGによるE、 coliで生産された組換えヒトNGFに対 する用量−反応曲線を示す。
図3は、野生型LamB (図3A、配列番号=1)および合成LamB、すな わちLamB1(図3B、配列番号:2)、LamB2(図30、配列番号:  3) 、LamB5 (図3D、配列番号:4)およびLamB4 (図3E、 配列番号:5)、のシグナル配列のヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。
図4は、修飾したLamBシグナル配列、LamB1およびLamB5、のシグ ナル配列プロセシング速度論を示す。我々は相応のLamB−hBDNFプラス ミドを含むBL21/DH3株を培養した。この株では、T7 RNAポリメラ ーゼをコードする遺伝子が染色体に挿入されており、lacプロモーターの転写 制御下にある(Studier and Moffatt、 J、 Mo1.  Biol、 189:113−30)。増殖している細胞にI PTGを10分 間加えると、T7 RNAポリメラーゼが合成される。その後、リファンピシン を加えて0.2mg/mlとすると、E、 coli RNAポリメラーゼによ る転写が阻止されて、T7 RNAポリメラーゼによる転写が起こる。その結果 、rbs2のT7後期φ1. lプロモーターおよびリポソーム結合部位のすぐ 下流に置かれたLamB−hBDNF遺伝子の選択的転写が生じる。細胞に35 3−メチオニンを30秒間パルスし、その後過剰の非放射性メチオニンでチェー スした。培養物のサンプルをチェース後の図示した時間に採取し、ラベル化タン パク質を5DS−15%PAGEとフルオログラフィーで分析した。プロセシン グはLamB−hBDNFの前駆体および成熟体のデンジトメトリック走査によ り測定した。
図5は、pRPN121の模式図である。実線はpBR322に由来するDNA 配列を表し、複製起点(ORI)とβ−ラクタマーゼ遺伝子(Ap)を示しであ る。このプラスミドに特有な特徴はボックス領域で示され、矢印は転写または複 製(ORI)の方向を示す。
を作るためにデザインされた、野生型からの若干のヌクレオチド置換を有するT 7φ1. 1プロモーターおよびT7φ1. 1リポソ一ム結合部位を示す。L amB2はシグナル配列である。hBDNFmycが構造遺伝子である。
図6は、hBDNFmycのファーストS−セファ0−ス■1(Fast S− 3EP)IARO8E■l)分画化のタンパク質プロフィールを示す。DEAE クロマトグラフィー後(7) W31101qF−/りRPN121抽出物を、 記載した通りに、1.6 cmX 6.5 cmのファーストS−セファロース ■カラムで7M尿素、50mMヒスチジン、pH5゜0.1mM EDTAによ り分画化した。図示した両分を5DS−15%PAGEで分析し、タンパク質を クーマシー染色で視覚化した。画分26〜3oをプールした。
図7は、精製方法ノ要約である。W31101’P−/pRPN121株を増殖 し、誘導し、そして上記のように抽出した。プールしたカラム画分を15%アク リルアミドゲル上で5DS−PAGEにより分析し、クーマシーブルーで染色し た。レーン1.DEAE、L/−ン2.ファーストS−セファロースo1;レー ン3.ファーストS−セファロース■2;レーン4.C4逆相HPLC,分子量 標準を示しである。
図8は、精製されたhBDNFmycにょるE8ニワトリ胚のDRG神経突起成 長の刺激についての用量−反応曲線を示す。hBDNFmycの活性をチャイニ ーズハムスター卵巣細胞系から精製した組換えhBDNFと比較する。両タンパ ク質はC4逆相HPLCで95%以上に精製した。
図9は、E、 coliから精製された組換えhBDNFによるE8ニワトリ胚 のDRG神経突起成長の刺激についての用量−反応曲線を示す。hBDNFはC 4逆相HPLCで95%以上に精製した。
図10は、pRPN149の模式図である。実線はpBR322に由来するDN A配列を表し、複製起点(ORI)とβ−ラクタマーゼ遺伝子(Ap)を示しで ある。このプラスミドに特有な特徴はボックス領域で示され、矢印は転写または 複製(ORI)の方向を示す。
1acUV5はプロモーターである。rbs2は便利な制限部位を作るためにデ ザインされた、野生型からの若干のヌクレオチド置換を有するT7φ1.1プロ モーターおよびT7φ1. lリポソーム結合部位を示す。LamB1はシグナ ル配列である。hBDNFが構造遺伝子である。
図11は、ヒトNT−4をコードする単離したヒトゲノミックファージクローン 7−2の一部のDNA配列である(配列番号:22;ATCC受託番号ニア50 70)。このゲノミッククローン7−2によりコードされる推定上のhNT−4 タンパク質をアミノ酸の一文字記号で表しである(配列番号=23)。ボックス で囲った領域はhNT−4プレタンパク質の推定上の開裂部位を表す。矢印はプ レ配列において保存された残基を示す。下線を引いた領域(N−R−3)はN− グリコジル化のための共通配列を表す。円で囲った領域は開始メチオニンを表す 。スプライス受容部位が塩基対461−462 (AG)に存在し、これはイン トロンの3′末端を表す。
図12は、pRG91の模式図である。実線はpBR322に由来するDNA配 列を表し、複製起点(ORI)とβ−ラクタマーゼ遺伝子を示しである。このベ クターに特有な特徴はボックス領域で示される。1acUV5はプロモーターで ある。rbs 2はファージT7φ1.1プロモーターおよびT7φ1.1リポ ソ一ム結合部位である。LamB2はシグナル配列である。
プラスミドpRG91 (Regeneron Pharmaceutical s)は、組換えタンパク質の発現と大腸菌(Escherichia coli )の細胞周辺腔へのその分泌のためにデザインされた、pBR322を土台とし たベクターである。このベクターは、pBR322のEcoRIとNru I制 限部位の間に挿入された、調節される強い1acUV5プロモーターと、その後 にファージT7φ1.1プロモーターおよびリポソーム結合部位を含んでいる。
これらの調節要素はLamB2シグナル配列の発現を支配し、このシグナル配列 に組換えタンパク質の遺伝子配列を融合させることができる。唯一のNru I とPvu I I制限部位の間のDNA配列が欠失されたことにより、プラスミ ドのコピー数が増加する。このプラスミドはアンピシリン(Ap)耐性を付与す る。
図13は、E、 coliにおいて発現されたhNT−4の用量−反応曲線を示 す。プラスミドpRG173を含むRFJ26株の誘導培養物からの可溶性タン パク質抽出物について、E8背根板経節外植片で検定した。この検定法のバック グラウンド活性は0. 2単位であった。
図14は、CAT活性に及ぼすhNT−4の効果を示す。プラスミドpRG17 3を含むRFJ26株の誘導培養物からの部分精製抽出物で運動ニューロンに富 む培養物を処理すると、未処理対照(C−NT)および緩衝液対照(C−緩衝液 )と比較して、48時間後のCAT活性が3.6倍(1:20の希釈で)増加し た。E。
coli抽出物は、運動ニューロンに富む培養物の処理に先立って、以下に記載 するようにセファロース−Sカラムにかけた。
(本頁以下余白) 本明細書中において使用される「ニューロトロフィン」という用語は、ニューロ トロフィン族に属する任意の天然物質を指す。
これは、公知のニューロトロフィンとアミノ酸配列相同性を共有しかつ6個の特 徴的なシスティン残基を保存する天然のタンパク質を含む。(これらのタンパク 質の一部は構造的に見ればニューロトロフィン族に属し得るが、神経栄養活性以 外の生物学的活性を示すこともある。)「ニューロトロフィン」という用語はま た、天然のニューロトロフィンから誘導され、もしくはそれを鋳型として生成さ れたアミノ酸配列を有する人工のニューロトロフィンをも指す。その実例として は、相異なる二二一口トロフィン(たとえば、NGFおよびNT−3)から得ら れたアミノ酸配列または相異なる生物種に由来する同じニューロトロフィン(た とえば、hBNDFおよびブタBDNF)から得られたアミノ酸配列から成るキ メラニューロトロフィン、遺伝子配列が点置換、付加または欠失変異を有するよ うなニューロトロフィン、プレープロー配列から誘導されたニューロトロフィン [たとえば、天然の遺伝子(「完全な長さのニューロトロフィン」)の停止コド ンの直前のコドンによってコードされる2個のカルボキシル末端アミノ酸残基を 有するニューロトロフィン]、並びに神経栄養活性を示すニューロトロフィンの 断片(たとえば、最初の6個のアミノ酸が変化または欠失したもの)が挙げられ る。これらの実例は説明目的のために示されたものであって、定義範囲を限定す るものと解すべきでない。
本発明は、生物学的に活性な組換えニューロトロフィンを生産しかつ回収するた めの方法を提供する。本発明はまた、これらの方法によって得られる精製された 均質な組換えニューロトロフィンをも提供する。本明細書中において使用される 「組換えタンパク質Jとは、組換えDNA分子を用いて形質転換された宿主細胞 において該組換えDNA分子から発現されたタンパク質を意味する。「組換えD NA分子」とは、相異なる供給源から得られたDNA配列同士を互いに連結して 成るハイブリッド分子である。サムプルツク(Sambrook)等(1989 ,Mo1ecular Cloning+ A Laborat。
ry Manual、 Co1d Spring )larbor Labor atory Press、 Co1d Spring Harbor)は、組換 えDNA工学に関する多くの常用技術を記載している。
本発明に従って組換えニューロトロフィンを生産するためには、ニューロトロフ ィンをコードするDNA配列に機能し得る状態で連結された発現調節配列を有す る組換えDNA分子を用いて形質転換された非動物宿主細胞を培養することが必 要である。発現調節配列がポリペプチドをコードするDNA配列に機能し得る状 態で連結されるということは、該発現調節配列が該DNA配列の転写および翻訳 を指令しかつ促進することを意味する。形質転換された宿主細胞を培養するため には、細胞の増殖およびDNA配列の発現のために適した培養条件下で細胞をイ ンキュベートすることが必要である。
二二一口トロフィンをコードするDNA配列は幾つかの供給源から入手すること ができる。文献中には、4種の公知ヒトニューロトロフィン[すなわち、h N  G F (Gray等、 EP 0121338.1984)、h B D  N F (Hyman等、 Wo 91103568)、h NT −3(Ho hn等。
Wo 91103569)およびアフリカッメガエルN T −4(Hal 1 book等。
1991、 Neuron 6:845−858) ]並びに多くの非ヒトニュ ーロトロフィンに関するDNA配列が開示されている。PCR増幅のために適し たオリゴヌクレオチドプライマーを作製するための指針を得るためには、これら の配列を参照することが好ましい。ゲノムライブラリーがPCR鋳型のための適 当なりNA源である。また、ニューロトロフィンmRNAを発現することが知ら れている細胞のcDNAライブラリーも有用である。たとえば、ヒト胎児脳mR NAのcDNAライブラリーはhBDNFに関する配列を含有している。また、 当業界において公知のごとき任意の方法を用いてcDNAおよびゲノムライブラ リーのスクリーニングを行うことにより、ニューロトロフィンをコードするDN A配列を同定しかつ単離することもできる。あるいはまた、通常のDNA自動合 成装置を用いて合成または半合成遺伝子を作製することもできる。
研究音速が新しいニューロトロフィンをコードするDNA配列を発見することは 疑う余地がないが、本発明の方法はこのような二二一口トロフィンを生産しかつ 回収するためにも有用であろう。
一層詳しく述べれば、一般的に言って本発明は、NT−4またはそれの誘導体も しくは断片をコードする核酸を含む組換え細菌を該細菌によるNT−4またはそ れの誘導体もしくは断片の発現を可能にするような条件下で増殖させ、次いで生 産されたNT−4またはそれの誘導体もしくは断片を回収することによってNT −4またはそれの誘導体もしくは断片を得る方法に関する。好適な実施の態様に おいては、NT−4はヒトNT−4である。別の実施の態様においては、キメラ タンパク質または融合タンパク質であるNT−4誘導体が生産される。最も好適 な実施の態様においては、生産されるNT−4またはそれの誘導体もしくは断片 は生物学的活性を有する。すなわちそれは、当業界において公知あるいは本明細 書中に記載のごとき任意の方法(たとえば、E8のDRG外植片において成長を 促進し得る能力、あるいは後記第9節に記載されるごとく純化された運動ニュー ロン培養物中においてCAT活性を刺激し得る能力のin vitro試験法) によって測定した場合、NT−4の公知機能活性の1種以上を示し得るのである 。
本発明の特定の実施の態様においては、ヒトNT−4をコードする配列が大腸菌 発現系において発現され、また下記に開示されるような精製方法の使用によって 有用な量のヒトNT−4が製造される。こうして発現されるヒトNT−4をコー ドする核酸は、核酸pRG173 (ATCC受託番号75131)またはHG 7−2 (ATCC受託番号75070)中に含有され、あるいは図11中に示 されたもの(配列番号:22)であり得る。また、かかる核酸は、当業界におい て公知のごとき任意の方法または以下に記載される手順によって単離することが できる。すなわち、公知のNT−4配列または公知のニューロトロフィン由来の 保存アミノ酸配列に対応した全ての可能なコドンを表わす5°および3゛オリゴ ヌクレオチドの混合物がポリメラーゼ連鎖反応(PCR)におけるプライマーと して使用される。ヒト(もしくはその他の哺乳動物)のcDNAまたはゲノムラ イブラリーの一次および二次PCR増幅反応の結果としてPCR産物が単離され るが、このPCR産物を32p標識プローブとして使用することによってNT− 4をコードする完全な長さのcDNAまたはゲノムクローンを単離することがで きる。本明細書中において使用される「ヒトニューロトロフィン−4」という用 語は、アフリカッメガエルのNT −40(allbook等、 1991.  Neuron 6:845−858)に対する任意のヒト相同体[たとえば、別 種のものではあるが相同な(たとえば、少なくとも約70%の相同性を有する) ニューロトロフィン分子を含む]を意味するものと理解すべきである。
文献中には、形質転換された非動物宿主においてDNA配列を発現するために有 用な各種の発現調節配列が開示されている。その実例としては、細菌の場合、l ae系、trp系、TAC系、TRC系、λPLプロモーター、T7後期プロモ ーター、およびfdコートタンパク質の調節領域が挙げられる。また、酵母の場 合には、ホスホグリセリン酸キナーゼプロモーター、Ga14プロモーター、H isプロモーター、アルコールデヒドロゲナーゼプロモーター、アルカリホスフ ァターゼプロモーターおよびα接合因子プロモーターが挙げられる。制御可能な 発現調節配列が好適であるが、中でも大腸菌における発現のためには温度誘導可 能なλP、Paモーター、1acUV5プロモーターおよびT7φ1、 1プロ モーターが最も好適である。
文献中にはまた、細菌および真菌宿主のために適した各種の発現ベクター/宿主 系、たとえばプラスミド、バクテリオファージ、コスミッドおよびそれらの誘導 体が開示されている。これらの系の実例としては、細菌に対してはcol Fi pCRl、pBR322、pMB9、RP9、λファージ、M13およびフィラ メント状ウィルスが挙げられ、また酵母に対しては2μが挙げられる。細菌にお いて好適なプラスミドは、宿主細胞中において安定でありかつ細胞1個当り20 〜200コピーという中位のコピー数で存在するものである。本発明者等は、p BR322から誘導されたプラスミド、たとえばパナヨタトス(Panayot atos、 1987、t!ngineering an Efficient  Expression System、in: Plasmids−A Pr actical Approach、 ed、 Herdy、 K、、 IRL  Press、 0xford/Washington、 D、C,)によって 記載されたようなものを使用した。中でも、リジエネロン・ファーマシューティ カルズ社(Regeneron Pharmaceuticals、Inc、) によって開発されかつ下記に一層詳しく記載されるようなRPN系のプラスミド が好適である。
当業界においてはまた、異種タンパク質を発現させるために有用な多くの非動物 宿主が公知であって、その中には大腸菌、バシラス属、ストレプトミセス属、サ ツカロミセス属およびピキア・パストリスが含まれる。本発明においては大腸菌 が好適である。
形質転換された宿主細胞を培養すれば、二二一口トロフィンの発現が達成される 。本発明者等は、細菌において発現されたニューロトロフィンが細胞内のプロテ アーゼ[特に、異種タンパク質に対する「熱ショック」応答の一部として誘導さ れるもの(Gaff等、 1984. Proc、 Natl、 Aced、  Sci、 USA 81:6647−6651)]による分解を受け易いことを 見出した。それ故、宿主細胞としてプロテアーゼ欠損突然変異体を使用すること が好ましい。
熱シヨツク遺伝子の発現は、熱シヨツク調節遺伝子(たとえば、大腸菌のhtp R遺伝子)によって調節される。htpR遺伝子の突然変異体は、熱シヨツクプ ロテアーゼ遺伝子の発現が欠如していると共に、熱シヨツク応答に寄与するその 他の遺伝子の発現も欠如している。本発明者等は、熱シヨツク調節遺伝子突然変 異体(特にhtpR−遺伝子突然変異体)において組換え二二一口トロフィンを 発現させれば、収量が顕著に向上することを見出しCl37株が好適である。こ の菌株はバーバード大学のアルフレッド・ゴールドバーブ(Alfred Go ldberg)教授から入手することができる。ゴールドバーブ(Goldbe rg)等の米国特許第4758512号明細書中には、その他の適当な菌株も記 載されている。もう1つの好適な大腸菌株はRFJ 26である。
ニューロトロフィンは、それらを発現する細菌細胞にとって有毒である。それ故 、収量を最大限に増加させるためには、高密度の細菌培養物(たとえば、後期対 数期にある培養物)においてのみニューロトロフィン発現を誘発することが好ま しい。本発明者等は、λPLプロモーターおよびc1857温度感受性リプレッ サーに基づく誘発可能な系を使用した。ニューロトロフィンの生産は、通例、培 養温度を30分間にわたって42℃にシフトさせ、次いで3〜20時間にわたり 38〜42℃でインキュベーションを続けることによって誘発される。なお、活 発に増殖している細胞において16時間以上にわたり発現を誘発することは、結 局は細胞死をもたらす。
大腸菌がニューロトロフィンを蓄積し得ない場合には、ニューロトロフィン遺伝 子またはタンパク質が有する1種以上の性質に原因することがある。ニューロト ロフィンmRNAの構造、特に翻訳開始点に近接した構造が、効率の良い翻訳を 妨げることがある。あるいは、ニューロトロフィンがそれのmRNAと直接に反 応することによってそれ自身の合成を妨げることもあり、また大腸菌のDNA複 製/転写/翻訳機構中の何らかの成分と直接もしくは間接に反応することもある 。
本発明の別の実施の態様に従えば、ニューロトロフィンが細胞内に発現される代 りに、それが大腸菌の細胞周辺腔内に分泌される。これは、成熟したニューロト ロフィンにシグナル配列を融合することによって達成される。ニューロトロフィ ン遺伝子の5′末端にシグナル配列遺伝子を融合すれば、効率の良い翻訳にとっ て一層有利なヌクレオチド配列が翻訳開始点に近接して付与され、それによって 高レベルのニューロトロフィン蓄積をもたらすことができる。その上、細胞周辺 腔内にニューロトロフィンを隔離すれば、それがタンパク質合成のために必要な 何らかのサイドシル成分に干渉することが防止される。それはまた、ニューロト ロフィンがサイドシル中のプロテアーゼの作用を受けることをも防止する。更に また、成熟したニューロトロフィンを細胞周辺腔内に分泌させれば、タンパク質 の適正な折りたたみにとって一層有利な環境を与えることもできる。
シグナル配列を付与するためには、二二一口トロフィンをコードするDNA配列 がニューロトロフィンに関するDNA配列と同じ枠内にありかつ宿主細胞にとっ て適したシグナルまたはリーダー配列をコードする融合遺伝子を5°側から3′ 側に向かって含有するような組換えDNA分子を作製すればよい。文献中には、 かかる組換えDNA分子の作製に際して有用な数種のシグナル配列が記載されて いる。たとえば、大腸菌においてはLamB、0mpAおよびPhoAが有用で ある(Denefle等、 1985. Gene 85:499−510;  Wong等、 Gene 68:193−203)。本発明においてはLamB が好適であり、また特にLamBのmRNAの翻訳効率を高める修飾LamBシ グナル配列が好適である。本発明者等は、修飾LamBシグナル配列に関する遺 伝子を次のようにして作製した。
すなわち、GまたはCをAまたはTで置き換えることにより、LamBの幾つか のコドンの第3ヌクレオチドに縮重置換が施された。これらの置換はLamBシ グナルペプチドのアミノ酸配列を変化させないが、任意の二次構造中における可 能な水素結合の数を減少させる。これは、LamBのmRNA中のかかる領域に 関連する可能な二次構造の安定性を低下させる。本発明者等はまた、大腸菌によ って最も頻繁に使用されるコドンに一層良く近似させるため、コドン使用モデル に基づくコドン変化を導入した。
本発明者等はまた、LamB前駆体タンパク質を成熟タンパク質に変換する際の プロセシング効率を高めるための修飾をLamBシグナル配列に施した。天然の LamBは、10個のアミノ酸残基から成る疎水性コアを有している。数種の大 腸菌シグナル配列に関する突然変異解析によって示唆される通り、疎水性コア領 域の長さはシグナル配列活性に対して強い影響を及ぼすことがある。本発明者等 は、10個までの疎水性アミノ酸残基を追加することによって疎水性領域の長さ を増大させれば、L a m B融合前駆体ポリペプチドのプロセシング効率が 向上することを見出した。
この場合、6個未満が好適であり、また4個が最も好適である。
追加される疎水性アミノ酸の種類は重要でなく、またそれらを疎水性コア領域に 追加する際の正確な位置も重要でない。とは言え、本発明においては、疎水性領 域のN末端付近の好都合な制限部位にテトラペプチドLeu−Ala−Val− Leu (rLAVL」)(配列番号:6)を追加することが好ましい。なお、 修飾しamBシグナル配列に関する特定の遺伝子が実施例7中に記載されている 。
本発明に従えば、宿主細胞を収穫し、それらを溶解し、溶解物を遠心し、次いで 溶解物ペレットを採取することにより、宿主細胞の培養物から組換えニューロト ロフィンが遊離される。通例、細胞の収穫は遠心法によって行われる。細胞の収 穫後におけるニューロトロフィンの分解を阻止するため、50mM−EDTA中 に細胞を再懸濁することが好ましい。次いで、細胞が直ちに使用されるか、ある いは後の使用のために凍結される。当業界においては細胞を溶解させるために役 立つ多くの手段が公知であって、その中には酵素的手段(たとえば、リゾチーム )、化学的手段(たとえば、アルカリや5DS)および機械的手段(たとえば、 フレンチプレスや流体力学的剪断機)が含まれる。なお、ニューロトロフィンが 損害を受ける恐れが少ないという点で機械的手段が好適である。本発明において は、10000psiの圧力下で細胞をフレンチプレスまたはスタンスデッド( STANSTED■)細胞破壊装置に通すことによって細胞を溶解することが好 ましい。溶解物ペレットの採取は、約15000Xgで遠心することによって行 われる。
本発明はまた、細胞培養物中において生産された組換えニューロトロフィンを回 収するための方法をも提供する。かかる方法は、ニューロトロフィンに適用され てきた従来の組換えタンパク質回収方法に付随する問題点を解消するものである 。
天然のニューロトロフィンは中性の緩衝液中に可溶である。しかるに、大腸菌か ら得られた組換えニューロトロフィンは不溶性タンパク質としての挙動を示す。
組換え二二一口トロフィンはサイドシル画分中において検出され、そして細胞周 辺腔に排出された場合に浸透ショック法、スフ二ロプラスト化法または凍結融解 法のごとき標準的な技術を用いて回収されてきた[ボクナー(Bochner) 等の米国特許第4680262号]。しかしながら、組換えニューロトロフィン は細胞中の総ニューロトロフィンの小部分としてしか単離することができない。
細菌において発現された多くの哺乳動物タンパク質は不溶性を示す。異質のイオ ン環境中において生産された場合、それらは正しく折りたたまれることがなく、 従って通常は隠されている疎水性領域が露出する。その結果、かかるタンパク質 は凝集物を形成し、そして封入体として析出する。文献中には、これらのタンパ ク質のシスティン残基が少なくとも部分的に還元またはミス対合を受けているこ とが示唆されている(TsuJi等、 1987. Biochea+1str y 26:3129−3134)。
文献中には、封入体から組換えタンパク質を精製するための標準的な方法が記載 されている[たとえば、ビルグー(Bui 1der)等の米国特許第4620 948号、ハーシェンソン(Hershendon)等の米国特許第49619 69号、およびハング(Hung)等の米国特許第4734362号の明細書を 参照されたい]。これらの方法は、強い変性剤および還元剤を含有する溶液中に タンパク質を溶解する操作を含んでいる。強い変性剤を弱い変性剤と交換した後 、中性溶液中においてタンパク質を復元してから酸化することによって正しいジ スルフィド結合が生成される。
これらの方法によって得られる組換えニューロトロフィンの大部分は生物学的に 不活性である。その原因の一部は、二二一口トロフィンの三次構造の複雑さにあ ると考えられる。タンパク質を変性させかつスルフヒドリル基を還元した後には 、かかるポリペプチドは適正な構造に再び折りたたまれて正しいジスルフィド結 合の適正な立体配置をとることがない。更にまた、本発明者等の結果によれば、 組換えニューロトロフィンが形成する凝集体は典型的な封入体でないことが示唆 される。
本発明者等は、宿主細胞の不溶画分から生物学的に活性な組換え二二一口トロフ ィンを回収する方法を発見した。本質的にこの方法は、還元剤の使用を回避する ことによってタンパク質の正しい酸化状態を維持しながら二二一口トロフィンを 強い変性剤中に可溶化するというものである。精製に際してジスルフィド結合を 還元することは、精製されたニューロトロフィンポリペプチドの活性を破壊する 。文献(たとえば、Tsuji等、 1987. Biochemistry  26:3129−3134)中には、封入体中の不溶性組換えタンパク質は不正 に生成されもしくは還元されたジスルフィド結合を有するはずであると記載され ていることを考えると、これは予想外の結果である。
ニューロトロフィンを回収するためにはまた、強い変性剤が弱い変性剤で置き換 えられる。しかるに本発明者等は、ヒスチジンのごとき塩基性アミノ酸またはそ れの同等物を添加すれば、弱い変性剤の除去に伴う復元過程に際してニューロト ロフィンを容易に可溶状態に維持し得ることを見出した(Prior等、 19 90. WO90106764)。
これらの発見は、組換え二二一口トロフィンの挙動に関する新しいモデルを示唆 している。宿主細胞によって生産された組換スニューロトロフィンポリペプチド の大部分は適正に折りたたまれ、そして正しいジスルフィド結合を生成するもの と考えられる。
更にまた、ニューロトロフィンは高いpHを有しかつ中性のpHにおいて正に帯 電しているから、それらは細胞中において負に帯電した分子(たとえば、DNA 、RNAおよびその他のタンパク質)と会合を生じるものと考えられる。その結 果、それらは中性のpHにおいて不溶性となる。塩基性アミノ酸はそれらの解離 を助けるのである。
一層詳しく述べれば、宿主細胞培養物によって生産された組換えニューロトロフ ィンを回収するための本発明方法は、強い変性剤を含有するが還元剤を本質的に 含有しない溶液中にニューロトロフィンを溶解することによってそれを変性させ る工程を含んでいる。本明細書中において使用される「変性剤」という用語は、 水素結合の破壊またはタンパク質の熱力学的環境の変更を通して三次構造および 二次構造を少なくとも部分的に喪失させることにより、水溶液中において溶解さ れたタンパク質を可逆的に展開する化合物を指す。強い変性溶液としては、4〜 9Mの濃度のグアニジン塩(たとえば、塩酸グアニジン)およびアルカリ金属チ オシアン酸塩(たとえば、チオシアン酸ナトリウム)、並びに7〜9Mの濃度の 尿素が挙げられる。好適な変性溶液は7〜9M塩酸グアニジンである。好適な条 件はpH7,0〜9.0および室温である。なお、最も好適なものはp)Is、 oの8M塩酸グアニジンである。
また、この工程に際してはシスティン残基中のイオウ原子の正しい酸化状態を維 持することも必要である。さもないと、任意の生物学的に活性なニューロトロフ ィンを回収し得る能力が失われる恐れがある。それ故、溶液は本質的に還元剤を 含有しないものでなければならない。還元剤を本質的に含有しない溶液とは、タ ンパク質のジスルフィド結合が維持される溶液である。本発明の実施に際してジ スルフィド還元剤(たとえば、β−メルカプトエタノールまたはジチオトレイト ール)をたとえ少量でも添加すれば、精製ニューロトロフィンの活性が破壊され ることになる。
組換えニューロトロフィンがメタロプロテイナーゼによる分解を受け易いことは 明らかである。それ故、メタロプロテイナーゼ阻害剤を含有する溶液中にニュー ロトロフィンを回収することが好ましい。そのためには、EDTAのごとき重金 属キレート剤が好適である。EDTAの濃度は、少なくとも1mMの最小値から 約200mMの最大値までの範囲内にあればよい。5〜80mMの濃度が好適で あり、また50mMが最も好適である。キレート化された重金属イオンを溶液か ら透析した後、EDTAを還元もしくは脱離することができる。なお、ラングレ ー等(Langley等。
1990、 EP 0398753)はメタロプロテイナーゼ阻害剤として有用 なペプチドを記載している。
本発明の回収方法はまた、下記のごとき工程の1つ以上を含むことができる。ニ ューロトロフィンを可溶化した後、溶液中の強い変性剤が弱い変性剤と交換され る。弱い変性溶液としては、pH7,0〜9.0および室温の条件下にある4〜 9M好ましくは6〜8Mの尿素である。最も好適な弱い変性溶液は、7M尿素、 50mMトリス−HCl、lomM−NaC1および5mM−EDTAを含むp H8,0の溶液である。好適な交換方法は透析である。強い変性剤が730〜9 .0Mの尿素である場合、この工程の弱い変性剤はより低い濃度の尿素であるこ とが好ましい。
ニューロトロフィンを復元するためには、溶液から弱い変性剤が除去される。好 適な除去方法は非変性溶液に対する透析または透析濾過である。なお、θ〜IM −NaC1を非変性溶液として使用することが好ましい。
回収方法におけるもう1つの工程は、溶液中に存在するその他の汚染物から組換 えニューロトロフィンを精製することである。
そのためには、当業界において公知のごとき典型的なタンパク質単離技術のうち の任意のものを使用することができる。なお、S−セファロース(S−3EPH ARO5E■)上における陽イオン交換、DEAE−セファロース(Dt!AE −3EPI(ARO8E■)上における陰イオン交換、および逆相高圧液体クロ マトグラフィー(HPLC)を含む三段階単離法が好適なである。かかる単離工 程はニューロトロフィンの可溶化後における任意の段階で開始することができ、 また変性剤の交換および除去工程を通して継続することができる。なお、尿素相 において精製を開始することが好ましい。なぜなら、この薬剤はイオン交換クロ マトグラフィーを妨害することがなく、また部分的な精製は非変性溶液中へのニ ューロトロフィンの溶解を一層容易にするからである。
本発明者等は、二二一口トロフィンがかなりの程度まで精製されなければ、弱い 変性剤を除去した場合にニューロトロフィンが溶液から析出することを見出した 。溶解性は、ニューロトロフィンの純度および溶液中におけるその他の汚染物の 性質に依存するのである。たとえば、DNAのごとく負に帯電した分子は非常に 純粋なニューロトロフィンの溶解をも妨げる。それ故、塩基性アミノ酸または同 等物(たとえば、インドール酢酸)を含有するように非変性溶液を調整すること により、非変性溶液中におけるニューロトロフィンの溶解性が維持される。この 物質の濃度は、ニューロトロフィンを溶解状態に維持するために有効なものでな ければならない。塩基性アミノ酸の溶液としては、10mMより高い濃度のヒス チジン、リシンおよびアルギニン並びにそれらの塩が挙げられる。中でも20〜 500mMの濃度のヒスチジンが有用であり、また20〜loOmMの濃度のヒ スチジンが最も好適である。なお、変性溶液中のニューロトロフィンが変性剤の 除去前に十分に精製されていれば、この工程は省くことができる。
結果は、本発明の方法によって一貫して同じN末端アミノ酸を有する均質なニュ ーロトロフィン分子が生産されることを示している。それに対し、哺乳動物のC HO細胞系においてニューロトロフィンを発現させた場合には、様々なN末端ア ミノ酸を有するニューロトロフィン分子の混合物が生産されることが判明した。
それ故、本発明の方法によって生産される組換えニューロトロフィンは特異なも のであるように思われる。
本発明の方法はまた、ニューロトロフィンに類似した生化学的性質を有するその 他のタンパク質を回収するためにも有用である。
すなわち本発明の方法は、細菌1月こおいて正しく折りたたまれて適正なジスル フィド結合を生成するが、通常の回収技術において変性および還元を受けると適 正なジスルフィド結合を有するように復元することが非常に困難であるタンパク 質を回収するために有用である。かかるタンパク質の中には、約9.0より高い pHを有しかつ少なくとも2個のジスルフィド結合を含有するタンパク質が含ま れる。[候補分子としては、分泌型白血球プロテアーゼインヒビター(Mill er等、 1989. J、 BaCteriOlOg>’ 171:2166 −2172)オ、J:び完全な長さの組換えCD 4 (Fisher等、 1 989. WO89101940)が挙げられる。] 後記の実施例中に記載されるごとく、本発明によれば生物学的に活性なヒトニュ ーロトロフィン−4の発現が開示される。ヒトNT−4DNA配列をDNAプラ スミドベクターpRG91中にサブクローン化したところ、pRG173が得ら れた。このhNT−4含有プラスミドを用いて大腸菌株RFJ 26が形質転換 され、次いで本明細書中に記載された方法を用いて培養系から生物学的に活性な NT−4が回収された。とは言え、本発明はかがる特定の実施の態様のみに限定 されるべきでない。たとえば、ヒトNT−4をコードするHG 7−2の領域と 実質的に相同な任意の核酸配列を使用することにより、本明細書の全体にわたっ て記載されもしくは当業者にとって公知である任意の数のDNAプラスミド発現 ベクターを作製することができる。また、これらの発現ベクターを用いて任意の 数の大腸菌株を形質転換し、それによって有用な量の生物学的に活性なNT−4 を生産することができるのである。
本発明が一層明確に理解されるようにするため、以下に実施例が示される。これ らの実施例は例示を目的としたものに過ぎないのであって、決して本発明の範囲 を制限するものと解すべきでない。
6、実施例二大腸菌による組換えhNGFの生産および回収公知のヒトNGF配 列[リジェネロン・ファーマシューティヵルズ社製のナンシー(Nancy)  I p ]を使用しながら、成熟したヒトNGF (hNGF)遺伝子を担持す るDNA配列をPCR増幅によってヒトゲノムDNAから増幅した。その際には 、オリゴデオキシヌクレオチドプライ?−PAN−20(5°−AAGCGGT CGA CATCTOATCCAATCTTCCAT AGAGGTGAAT  TCTCAGTA−3”)(配列番号ニア)およびEVD−3(5°−GGCA GGCGGCCGTCATCTCA CAGCCTTCCT GCTG−3°) (配列番号二8)を使用した。これらのプライマーは、ヒトNGF遺伝子の5゛ 末端に5all制限部位を組込みかつ3′末端にEagl制限部位を組込むよう に設計された。PAN−20を用いて5゜末端に5alI部位を組込むためには 、成熟したhNGFタンパク質のアミノ末端配列から2番目のアミノ酸をセリン から(構造的に類似したアミノ酸である)トレオニンに変化させることが必要で あった。8個のN末端アミノ酸については3種の公知ニューロトロフィンの配列 同一性が限られていることを考慮すれば、かかる保存的なアミノ酸変化は活性に 影響を及ぼさないはずである。
更にまた、この位置におけるアミノ酸残基の同一性は他の生物種から得られたN GFにおいて保存されていない(Ibanez等、 1990、 EMBOJ、  9:1477−1483)。それに加えて、PAN−20は得られるタンパク 質の配列に影響を及ぼさないようにしなからNGF遺伝子のこの領域のG+C含 量を低下させるように設計された。
増幅されたDNA断片を制限エンドヌクレアーゼ5ailおよびEagIで消化 し、次いでpRPN50 (リジェネロン・ファーマシューティカルズ社製)の 5alIおよびEag1部位の間に連結してプラスミドpRPN102を得た。
pRPN50は、プロモーター挿入部位にλPLプロモーターを挿入することに より、発現プラスミドp N K S 97 (Panayotatos、 1 987. Engineering an Efficient Expres sion System、 in: Plasmids−A Practica l Approach、 ed、 Herdy、 K、、 IRL Press 、 0xford/Washington。
D、 C,)から誘導されたものである。
30℃における抑制を容易にすると共に、42℃での熱ショックによる抑制解除 を可能にするため、pRPNl 02中にcI857λPt、リプレッサー遺伝 子を組込んだ。各々の末端にNruI制限部位を生成するプライマーEVD−2 6(5’ −CCATTATCGCGACCAGAGGT−3°)(配列番号: 9)およびEVD−27(5°−TCTTGCTCGCGAGTTATCAG  CTATGCG−3°)(配列番号:lO)を使用しながら、このDNA配列の PCR増幅を行った。この821bpの断片は、PRM構成プロモーターを含有 する領域内においてc1857コード配列から70bpだけ上流側に伸びると共 に、cI857終止コドンをasbpだけ越えて伸びている。PCRられた候補 物のスクリーニングを行うことにより、hNGF遺伝子と同じ転写方向を有する c1857挿入体を含むプラスミドを探したところ、プラスミドpRPN133 (図1)が得られた。
プラスミドpRPN133はATCCに寄託され、そして受託番号75029を 付与された。
RPN133を用いて大腸菌のhtpR1′・Rtslon−突然変異株を形質 転換することによってpRPNl 33/LC137を得た。
2リツトルのフラスコ内において、100mg/Lのアンピシリンを添加したL B培地400mLニpRPN 133/LCl 37を接種し、そして振盪しな がら28℃でインキュベートした。
後期対数期(これらの条件下でOD 6*。=1. 0〜2.0)において、■ 晩にわたってインキュベートした培養物に対し55℃に予熱されたLB培地40 0mLを添加し、次いで振盪しながら42℃で5時間にわたりインキュベーショ ンを続けることによってhNGF合成を誘発した。
遠心法によって細胞を収穫し、そして細胞ペレットを一20℃で貯蔵した。細胞 ペレット(1,0〜2.5g)を融解し、2゜、OmLの緩衝液A(100mM トリス−HCl、50mM−EDTA、 pH8,0)中に再懸濁し、1000 0psiでスタンステッド細胞破壊装置に通し、そして4℃で15分間にゎたり 23000Xgで遠心した。こうして得られたペレットを、2M塩酸グアニジン および5 m M −E D T Aを含む溶液(pH8,0)10、OmLで 2回洗った。
組換えhNGFを可溶化するため、ポッターホモジエナイザーを使用しながら、 8M塩酸グアニジンおよび5mM−EDTAを含む溶液(pH8,O)40mL 中にペレットを再懸濁した。次いで、懸濁液を23000Xgで15分間にわた り遠心した。
2リツトルの緩衝液B (7M尿素、100mMヒスチジン、0.1mM−ED TA、pHe、O)に対し、上澄み液を25℃で20時間にわたり透析した。そ の間、緩衝液を2回取換えた。得られた透析液を4℃において23000Xgで 15分間にわたり遠心した。
緩衝液Bで平衡化されかつ同じ緩衝液を用いて280nmにおける基準吸光度に 達するまで洗浄されたS〜セファロースカラム(直径2.5cmX高さ6.0c m)上に上澄み液を載せた。次いで、300mLの緩衝液B中における0、0− 1.0MのNaC1勾配を用いてタンパク質を溶出し、そしてhNGFを含有す る両分を集めた。
100倍過剰容量の緩衝液C(7M尿素、50mMトリス−HCL 0.1mM −EDTA、pH8,5)に対し、集められた両分を25℃で20時間にわたり 透析した。
毎分2.OmLの流量の緩衝液Cで平衡化されたDEAE−セファロースカラム (直径2.5cmX高さ7.5cm)上に透析液を載せた。hNGFを含有する 流出画分を集め、そして100mMヒスチジンおよび0.1mM−EDTAを含 む溶液(pH6,0)40容に対して4℃でl晩にわたる透析を2回施した。得 られた透析液を4℃において23000Xgで15分間にわたり遠心した。次い で、100mMヒスチジンおよび0.1mM−EDTAを含む溶液(pH6,0 )で平衡化されたトヨパール(TOYOPEARL[F])CM6505(弱い カオチン交換樹脂)カラム(1゜0 cmX 5. Ocm)上に透析液を載せ 、そして0.0−1.0MのNaCl勾配を用いて溶出した。hNGFを含有す る両分を集め、そしてミリポア(MILLIPORE■)GVフィルターで濾過 してから4℃で貯蔵した。精製タンパク質のアミノ末端配列を直接配列分析によ って確認した。
外植されかつ解離されたE8を髄神経節における神経突起の成長に関し、精製タ ンパク質の生物学的活性を試験した(図2Aおよび2 B) (Lindsay 等、 1985. Dev、 Biol、 112:319−328)。このよ うな判定基準に基づけば、この方法によって大腸菌から精製された組換えhNG Fはマウスの唾液腺から精製されたNGFと同等の活性を有することが判明した 。
大腸菌における二二一口トロフィンの合成および分泌の両方を容易にするため、 LamBに基づくシグナル配列を作製した。LamBシグナル配列(Fy!J3 A1配列番号:1)は、リジェネロン・ファーマシューティカルズ社において開 発されたpRPN系列の発現ベクターに基づく一連の分泌ベクターを作製するた めに選択された天然の大腸菌シグナル配列である。分泌ベクターは、LamBシ グナル配列をコードする合成りNA断片をpRPNO9またはpRPNI 6中 にクローン化することによって作製された。
これらのプラスミドは、発現ベクターp N K S 97 (Panayot atos、 1987. Engineering an Efficient  Expression System、in: PIasmids−A Pr actical Approach、 ed、 Herdy、 K、、IRL  Press、 0xford/Washington、 D、C,)中に1ac UV5プロモーターを挿入することによって誘導されたものである。LamBは 、LamBの発現がIacUV5またはT7φ1. lプロモーターの調節を受 けるように構造遺伝子の挿入部位に挿入された。
かかる合成りNA断片LamB1 (図3B、配列番号:2)は、野生型のLa mBシグナル配列と同じ25個のアミノ酸をコードしている。しかるに本発明者 等は、ユニークな制限酵素部位を作製しかつ翻訳効率を最大限に高める目的のた め、ヌクレオチド配列を野生型のヌクレオチド配列に対して変化させた。Lam B1はまた、CまたはGをAまたはTで置き換えた7箇所の縮重ヌクレオチド置 換を有している。これは、mRNAの可能な二次構造の安定性を低下させる。L amB1はまた、数個の新しい制限部位を有している。
本発明者等はまた、LamB1の修飾体としてLamB2(図3C1配列番号= 3)を作製した。LamB2を作製するため、PCR増幅によってLamB1の 3′末端にヌクレオチド変化を施した。このような変化により、平滑末端DNA 断片のクローン化を容易にするEagI制限部位が導入された。
LamB1に成熟したhBDNFを融合させれば、大腸菌における融合タンパク 質の効率良い合成が達成される。合成産物の真正性は、DNA依存性の無細胞共 役転写−翻訳タンパク質合成系における選択合成、大腸菌においてT7RNAポ リメラーゼ発現系を使用した産物の選択合成、およびmyc特異性のモノクロー ナル抗体によるキメラの同定を可能にするC末端mycタグを有する産物の合成 によって確認された。5DS−PAGE上における移動度によって証明されるご とく、大腸菌において合成されたこれらの融合タンパク質のいずれもが成熟hB DNFにプロセシングされた。LamB1またはLamB2を用いて得られる発 現レベルは、総細胞タンパク質の約1−10%の量でhBDNFを蓄積させる。
本発明者等は、プロセシング効率を高めるようにLamB1を修飾した。すなわ ち、LamB1のNheI部位に4個のアミノ酸(Leu−Ala−Va I− LeuまたはLAVL)を挿入することによってLamB5 (図3D、配列番 号:4)を得た。また、同じ挿入をLamB2に施すことによってLamB4  (図3E、配列番号:5)を得た。このような挿入は、LamB1およびLam B2の疎水性コア領域を10個のアミノ酸から14個のアミノ酸に延長する。そ の結果、hBDNF融合タンパク質を成熟hBDNFに変換する際のプロセシン グ効率は5倍に増大するのである(図4)。
細胞周辺腔に排出されたLamB5−およびLamB4−hBDNF分子は、野 生型のLamB融合物よりも迅速に成熟hBDNFにプロセシングされる。しか しながら、排出される分子はより少ないから、この場合における正味の成熟hB DNF量は増加しない。いずれせよ、LamB5およびLamB4がもたらす転 位効率の増大はその他のタンパク質の収量を向上させるはずである。
成するように設計された2本の相補的な合成オリゴヌクレオチド[L amB  80. 5′−ATGATCACACTGCにTAAGCTTCCGCCTAG CT GTAGCAGTAG CAGCAGGTGTAATGTCTGCA C AGGCCATGG CCCGGGATCC−:l’(配列番号=ll)および Lam888.5’−CTAGGGATCCCGGGCCATGGCCTGTG CAGA(配列番号:12)]として作製された。このDNA断片をpRPN1 6(リジェネロン・ファーマシューテイカルズ社製)のSpe Iおよび5ph I制限部位に連結してプラスミドpRPN52を得た。
追加の制限部位を生み出すため、このプラスミドに引続いて修飾を施した。すな わち、相補的なオリゴヌクレオチドL amB 2A[5°−CATGGCCA GT CGGCCGAG−3’ (配列番号:13)]およびLam82B [ 5’ −GATCCTCGGCCGACTGG(、−3’ (配列番号:1.4 )]のアニーリングによって得られた産物から成る合成りNA断片が、pRPN 52中のLamB1シグナル配列におけるユニークなNcoIおよびBamHI 制限部位の間に挿入された。こうして得られたプラスミドpRPN88はシグナ ルペプチダーゼ認識配列の位置にユニークな制限部位を有するLamB2シグナ ル配列を含有しており、それによって該シグナル配列とその他任意のDNA配列 との融合を容易にする。pRPN88中におけるLamB2シグナル配列は、I acUV5またはT7φ1.1プロモーターによる転写調節を受けると共に、T 7φ1.1リポソ一ム結合部位による翻訳調節を受ける。
7.2 組換えhBDNFmycの生産および回収ヒトBDNFmycは、N末 端からC末端に向かって抗原性の「タグ」に成熟hBDNFを融合させて成るタ ンパク質である。
かかるタグは、アミノ酸配列EQKLI 5EEDL (配列番号:15)を有 するペプチドである。これら10個のアミノ酸残基はヒトのc−mycプロト腫 瘍遺伝子に由来している。このタグを認識する抗体は、試料中のhBDNFmy cを同定するために有用である[Evan等、 Mo1. Ce11. Bio l、 5:3610−3616、また[神経栄養活性を検出するための試験系j と称するスクイント(Squinto)等の米国特許出願箱071532128 3号明細書(引用によって本明細書中に併合される)も参照されたい]。
LamB2シグナル配列およびhBDNFmycタンパク質から成る融合タンパ ク質を作製するため、オリゴヌクレオチドプライマーN8−hBDNF [5°  −CCCACTCTGA CCCTGCCCGCCGAGGG−3′ (配列 番号:16)]およびC2−hBDNFmyc [5°−GCTATGCGGC CGCTACAGAT CCTCCTC−3’ (配列番号:17)]を用いて pCDM8−hBDNFmyc (リジェネロン・ファーマシューティカルズ社 製)からhBDNFmycのDNA配列をhBDNFmycをコードするDNA 配列はまた、10個のアミノ酸から成るmycタグをコードするDNA配列に成 熟hBDNFをコードするDNA配列を融合させることによっても得ることがで きる。成熟hBDNFをコードするDNA配列は、記載のごときPCR増幅ニヨ ッテ単離され6 (Hyman等、 1991. WO091101568)。
10個のアミノ酸から成るmycペプチドタグをコードする二本鎖DNA配列は 化学的に合成することができる。本実施例の目的のためには、かかるhBDNF mycハイブリッドDNA配列の5°および3゛末端にそれぞれBa1lおよび EagI制限部位が付与される。
低いことに注意すべきである(New England Biolabs) o  p RP N98においては、LamB2シグナル配列はhBDNFmycタ ンパク質の成熟部分に融合しているから、シグナルペプチダーゼ認識配列の位置 における切断はプロタンパク質プロセシング部位に対して+1の位置にあるヒス チジン残基から始まるhBDNFmycタンパク質を生み出すはずである(Le ibrock、 1989. Nature 341:149−152)。
pRPN98中におけるユニークなNru!およびPvu11部位間のDNA配 列を欠失することにより、プラスミドのコピー数を制御する配列(Twigg  and 5herratt、 1980. Nature 283:216−2 18)を除去した。こうして得られたプラスミドpRPN121(図5)は、親 プラスミドよりも約3倍大きいコピー数を有している。
プラスミドpRPN121はATCCに寄託され、そして受託番号75028を 付与された。
pRPNl 21を用いて大腸菌(7)W3110IqF−株を形質転換するこ とによってW3110 I’ F−/pRPNI 21を得た。
2リツトルのフラスコ内において、500mLのLB培地にW31101QF− /pRPN121を接種し、そして振盪しながら37℃で後期対数期(OD 6 9゜=約1. 0)に達するまで増殖させた。その後、最終濃度が1%(W/V )となるようにラクトースを添加し、そして37℃で1晩にわたって培養物に通 気した。遠心法によって細胞を収穫し、0.2M)リス−HCl (pH8゜0 )で1回洗い、次いで細胞ペレットを一70℃で凍結した。
細胞ベレット(約5g)を融解し、そして0.2Mトリス−HCl (pH8, 0)、l mM Ca C12および25単位のミクロコツカスヌクレアーゼ[ ベーリンガー・マンハイム(BoehringerMannheim)社製]を 含む溶液2OmL中に再懸濁した。この細胞懸濁液を8000psiの圧力下で フレンチプレスに通し、次いでSA600ローターを使用しながら4℃において 15000rpmて15分間にわたり遠心した。0.2M)リス−HCI(pH 8,0) 、10mM−EDTAおよび2%トリトン(Triton)X−io oを含む溶液30mL中に再懸濁し、室温で1時間にわたり静かに揺り動かし、 次いで5A600■ローターを使用しながら4℃において15000rpmで1 5分間にわたり遠心した。
20mLの2M塩酸グアニジンでベレットを2回洗った。ポッターホモジェナイ ザーを使用しながら、8M塩酸グアニジン、10mM)リス−〇CI (pH8 ,5)、10mM−NaC1およびImM−EDTAを含む緩衝液10mL中に ペレットを再懸濁した。同じ緩衝液を用いてこの抽出液を20mLに調整した。
7M尿素、50mM)リス−HCl (pH8,5)、10mM−NaC1およ び1mM−EDTAを含む溶液100容に対し、抽出液を室温で1晩にわたり透 析した。
7M尿素、50mM)リス−HC1(pH8,5)および1mM−EDTAを含 む緩衝液を毎分3mLの流量で通すことによって平衡化されかつ同じ緩衝液を用 いて基底レベルに達するまで洗浄されたDEAEゼータ・ブレツブ(DEARZ IETA−PRBP)ディスク[キューノ社(Cuno、 Inc、)、メリデ ン、コネティカット州]上に透析液を載せた。
流出画分を50mMヒスチジン(pH5,0)となし、次いで7M尿素、50m Mヒスチジン(pH5,0)および1mM−EDTAを含む溶液100容に対し て4℃で1晩にわたり透析した。
7M尿素、50mMヒスチジン(pH5,0)および1mM−EDTAを含む緩 衝液を毎分1mLの流量で通すことによって平衡化されかつ同じ緩衝液を用いて 基底レベルに達するまで洗浄された1、6cmX6.5cmのS−セファロース カラム上に透析液を載せた。200m1の溶液中における0、0〜1.OMのN aC1勾配を用いてタンパク質を溶出し、そしてhBDNFmycを含有する両 分を集めた(図6)。
50mMヒスチジン(pH5,0) 、50mM−NaC1および1mM−ED TAを含む溶液200容に対し、hBDNFmyCを含有する両分を透析した。
50mMヒスチジン(pH5,0) 、50mM−NaC1およびl m M  −E D T Aを含む緩衝液を毎分1mLの流量で通すことによって平衡化さ れかつ同じ緩衝液を用いて基底レベルに達するまで洗浄された1、6cmX1. 5cmのS−セファロースカラム上に透析液を載せた。200 m lの溶液中 における0、0〜1.OMのNaC1勾配を用いてタンパク質を溶出し、そして hBDNFmycを含有する画分を集めた。
この試料中のhBDNFmyc (純度的85%)を0.45cmX5.Ocm のC4逆相カラム[バイダック(VYDAC■)]上に直接に載せ、そして毎分 0.75mLの流量で供給される80mLの0.1%トリフルオロ酢酸中におけ る0〜67%のアセトニトリル勾配を用いて溶出した。ピーク画分は95%以上 の純度を有していた(図7)。
N末端アミノ酸配列を分析したところ、精製タンパク質は均一なN末端を有する 真正のhBDNFrrrycであることが確認された(Leibrock、 1 989. Nature 341:149−152)。
精製されたhBDNFmycは、E8ニワトリ胚に由来するを髄神経節(DRG )外植片および下神経節外植片からの神経突起成長を促進すると共に、E8ニワ トリDRGからの解離ニューロンの生存および樹状突起成長を促進するという点 で生物学的活性を有していた(図8)。この活性は、DRG外植片を用いて試験 した場合、哺乳動物細胞抽出物から精製された組換えヒトBDNFと同等であっ た。試験した物質は図7中のレーン4に相当している。
7.3 組換えhBDNFの生産および回収hBDNFmVcの生産および回収 に関連して記載された方法を用いて完全な長さの成熟した組換えhBDNFの生 産および回収を行ったところ、同様な生物活性を有するタンパク質が得られた( 図9)。LamB1−hBDNF融合タンパク質を発現するプラスミドI)RP N149(図10)の作製は、pRPNl 21の作製と同様である。上記のご ときLamB1の合成りNA断片をpRPNO9(リジェネロン・ファーマシュ ーティヵルズ社製)のsph IおよびSpe I制限部位にクローン化してプ ラスミドpRPN31を得た。また、オリゴヌクレオチドプライマーN1−hB DNF [5° −ACTCTGACCCTGCCCGCCGA GGGGAG CTG−3’ (配列番号: l 8) ]およびCI−hBDNF [5’  −GCGCGGATCCCTATCTTCCCCTTTTAATGG TCAA TGTAC−3’ (配列番号:19)]を用いてpCDM8−hBDNF ( リジェネロン・ファーマシューティカルズ社製)から成熟hBDNFのDPN6 6を得た。(上記のごとく)より大きいコピー数をもたらすpBR322配列の NruI−Pvull欠失をpRPN66に施してプラスミドpRPNI 49 を得た。このプラスミドにおいては、LamB1−hBDNFの発現は1acU V5並びにT7φ1.1プロモーターおよびリポソーム結合部位による調節を受 ける。プラスミドpRPNl 49はATCCに寄託され、そして受託番号75 027を付与された。
pRPN149を用いて大腸菌株1qF−W3110を形質転換(7た。次いで 、実施例7中に記載された手順に従って組換えhBDNFを生産しかつ回収した 。
8、実施例:組換えhNT−3の生産および回収hNGFおよびhBDNFに関 連して記載された方法と同様な方法によってヒトNT−3が生産されかつ回収さ れる。
完全な長さの成熟hNT−3をコードするDNA配列が、ヒトの脳細胞に由来す るcDNAライブラリー[Hohn等、 1991. WO91103569( 引用によって本明細書中に併合される)]からPCR増幅される。その際には、 オリゴヌクレオチドプライマーEVD−45[5°−CCTATGCAGA G CATAAGAGTCACCGAGGA−3° (配列番号:20)コおよびE VD−7[5’ −GTAAGGGCGG CCGAAGTTTA ATAAA TAAAG GTC−3° (配列番号: 21) ]が使用される。これらの プライマーは、ラットNT−3に関するDNA配列(Maisonpierre 等、 5cience 247:1446−1451)から誘導されたものであ る。センスプライマーはヒトNT−3の配列とほぼ同じである。アンチセンスプ ライマーはヒト遺伝子の終止コドンから約100塩基対だけ下流側にハイブリダ イズする。
このDNA断片は、pRPN88のBa1lおよびEag1部位に挿入してhB DNFのDNA配列を置き換えるために適したC末端のEagI制限部位を有し ている。こうして得られたプラスミドを用いて大腸菌株IQF−W3110が形 質転換される。
次いで、実施例7の場合と同様にして組換えhNT−3が生産されかつ回収され る。大腸菌から精製された組換えhNT−3は、ホーン等(Hohn等、 19 91. WO091103569) i、:よッテ記載されたものと同様なニュ ーロトロフィン活性を示すものと期待される。
オリゴヌクレオチドN1−NT4 [5’ −CCGGGGTCTCTGAAA CTGCACCAGCGAGTCG−3’ (配列番号:23)]およびC1− NT4 [5°−GGTGCAGTTTCAGAGACCCCCATACGCC GGCTGCGGTTGGC−3° (配列番号:24)]をブプライマとして 使用しながら、ヒトNT−4(hNT−4)遺伝子の推定成熟領域をコードする DNA配列をNT−4のHO2−2DNAからP CRi、:よって増幅した。
オリゴヌクレオチドC1−NT4は、NT−4遺伝子の3゛側にEagl制限部 位を付与するものである。PCHによって生成された断片をEaglで消化し、 そしてMscl−Eaglで消化されたpRG91中にクローン化した。こうし て得られたプラスミドpRG173は、1acUV5およびT7φ1、■プロモ ーターによる転写調節並びにT7φ1. lリポソーム結合部位による翻訳調節 を受けるhNT−4の成熟領域(HO2−2から翻訳される配列中のアミノ酸残 基81の位置にあるグリシン)にLamBシグナル配列を融合させたものから成 っていた。
このプラスミドはまた、プラスミドコピー数を増大させるropl欠失を有して いた。かかる構造は、精製されたプラスミドDNAの制限酵素分析、精製された プラスミドのDNA配列分析、pRG173によってコードされると推定される 近似サイズのタンパク質のin vitro合成、pRG 173によってコー ドされると推定される近似サイズを有し、(後述のごとき)神経突起成長刺激活 性を有し、かつアミノ酸配列分析によって決定される適当なN末端[GVSET APAE (配列番号:25)]を有するタンパク質のin vivo合成によ って確認された。
100mg/Lのアンピシリンを添加したLB培地を使用しながら、pRG17 3で形質転換された大腸菌株RFJ26の培養物5mlを通気下において37℃ で1晩にわたり増殖させた。1晩にわたってインキュベートした培養物を500 mlのLB培地中に希釈し、モしてOD5.。=5.3に達するまで増殖させた 。
この時点において、1%(W/V)となるようにラクトースを添加することによ ってhNT−4の発現を誘発し、そして培養物を通気下で1晩にわたり増殖させ た。次いで、遠心法により細胞を集め、そして−70℃で凍結した。細胞ペレッ ト(7,2グラム)を融解し、200mMトリス−HCl (pH8,0)およ び50mM−EDTAを含む溶液73m1中に再懸濁し、次いでスタンスデッド 細胞破壊装置に連続して3回通すことによって溶解した。溶解物を26000X gで10分間にわたり遠心したところ、可溶画分を含有する上澄み液83m1が 得られた。この可溶画分を50mM)リス−MCI (pH8,5)に対して4 ℃で5時間にわたり透析し、20mM−MES (pH6,0)で10倍に希釈 し、20mM−MES (pH6,0)で平衡化された高速S−セファロースカ ラム上に載せ、次いでLM−NaCIを含む20mM−MES (pHe、O) によって溶出した。H8のDRGの成長を刺激するヒト組換えNT−4タンパク 質は、LM−NaC1による洗液中に回収された。
8M塩酸グアニジン、50mM)リス−HCl (pH8,5)、10mM−N aC1および1mM−EDTAを含む溶液83m1中に不溶画分を再懸濁して均 質化した。7M尿素および50mMトリス−HCl (1)H8,5)を含む溶 液に対してこの不溶画分を透析し、そして7M尿素および50mMトリス−HC I(pH8,5)を含む溶液で平衡化された高速DEAE−セファロースカラム 上に載せた。流出画分を集め、7M尿素、100mMヒスチジン(pH5,5) および1mM−EDTAを含む溶液に対して透析し、そして7M尿素、100m Mヒスチジン(pH5,5)および1mM−EDTAを含む溶液で平衡化された 高速S−セファロースカラム上に載せた後、同じ緩衝液中における0〜IMのN aC1勾配を用いてhNT−4を溶出した。hNT−4を含有する画分を集め、 そして100mMヒスチジン(pH5,5)および1mM−EDTAを含む溶液 に対して透析した。hNT−4タンパク質の約95%が不溶物と共に分画された 。
9.3.運動ニューロン濃縮培養物の調製これらの実験のためには、スプラグ− ドーリ−系ラット[H2Oまたはジビックーミラ−(Zivic−Miller )社製]から得られた胚(EI4)を使用した。妊娠ラットを二酸化炭素窒息に よって殺した後、胚を迅速に取出し、そして水冷培地中に浸してから以後の処置 を行った。妊娠14日日間ラット胚から無菌的にを髄を取出した。このを髄を( 第1を髄神経節の位置において)延髄の尾側で切断し、そして感覚神経節および 付着する髄膜を除去した。
次いで、このを髄を腹側部分と中間背側部分とに分割して別々に培養した。腹側 のを髄組織を小片に切断し、そしてPBSに0゜1%トリプシン(GIBCO製 )およびデオキシリボヌクレアーゼタイプl [シグマ(Sigma)社製]を 溶解した溶液中において37℃で20分間にわたりインキュベートした。トリプ シン溶液を除去し、洗浄し、そして45%のイーグル最少必須培地(MEM)、 45%のハム栄養素混合物F12 (F12)、5%の熱不活性化ウシ胎児血清 (GIBCO製)、5%熱不活性化ウマ血清(GIBCO製)、グルタミン(2 mM)、ペニシリンG(0,5U/ml)およびストレプトマイシン(0,5μ g/ml)から成る培地で置換した。次いで、パスツールピペットを通して穏や かに粉砕することによって組織を機械的に解離させた後、上澄み液を集め、そし てナイロン繊維[テトコ(Tetko)社製のナイテックス(Nftex) 、 40μm)で濾過した。濾過済みの細胞懸濁液に対し、シュナールおよびシャフ ナ−(Schnaar and 5chaffner、 1981、 J、 N eurosci、 1:204−217)によって記載された分画方法の変法を 施した。全ての工程は4℃で実施した。F12:MEM(1:l)培地中にメト リザミドを溶解し、そして18%メトリザミドクッション(0,5m1)、3m lの17%メトリザミド、3mlの12%メトリザミド、および3mlの8%メ トリザミドから成る不連続勾配を形成した。上記のごとくにして得られた濾過済 みの腹側を髄細胞懸濁液(2,5m1)を段階勾配上に重ねた後、スイングアウ トローター[ソーパル(Sorvall) HB 4 ]を用いてチューブを2 500gで15分間にわたり遠心した。遠心の結果、3つの細胞層、すなわち( 0〜8%界面における)画分I、(8〜12%界面における)画分I■および( 12〜17%界面における)画分IIIが得られた。各々の界面から細胞を少量 (約1m1)だけ取出し、そして50%F12および50%MEMから成りかつ グルタミン(2mM)、インスリン(5μg/ml)、トランスフェリン(10 0μg/ml)、プロゲステロン(20nM)、プトレッシン(100μM)お よび亜セレン酸ナトリウム(30nM)を添加した無血清規定培地(Botte nstein and 5ato、 1979. PNAS 76:514−5 17)で2回洗った。血球計数器を使用しながら、トリパンブルーの存在下で生 細胞数を算定した。次いで、ポリ−■、−オルニチン(シグマ社製、10μg/ ml)およびラミニン(GIBCO製、10μg/ml)を予め塗布した6mm ウェル内に(運動ニューロンに富む)分画された腹側を髄細胞を100000個 /cm”の密度でプレートした。プレートした日に、NT−4による処理を施し た。はぼ100%の相対湿度を有する95%空気15%CO2雰囲気を使用しな がら、無血清規定培地中において37℃で培養を継続した。2日目(48時間後 )に細胞を収穫し、そしてコリンアセチルトランスフェラーゼ(CAT)の測定 を行った(Fonnum、 1975. J、 Neuroche+n、 24 :407−409)。
9.4.結果 pRGl 73/RFJ 26を誘発後1晩にわたってインキュベートした培養 物から精製操作によって得られた可溶画分が、E8のDRG外植片に関して試験 された。図13は、E8のDRG外植片からの神経突起成長が用量に依存して刺 激されたことを示している。
また、不溶画分をE8のを髄神経節(DRG)外植片に関して試験したが、生物 学的活性は認められなかった。
不溶画分のIM−NaC1による洗液から回収された組換えヒトNT−4タンパ ク質の活性が、前記第9.3節に記載されたごとくにして調製された解離運動ニ ューロン培養物およびその他の試験系において試験された。l:20の希釈度で 組換えヒトNT−4を添加したところ、処理後48時間の運動ニューロン濃縮培 養物中におけるコリンアセチルトランスフェラーゼ活性が3.6倍に増加した。
かかる3、6倍の増加は、未処理対照(C−NT)および緩衝液対照(C−緩衝 液)に対して測定されたものである(図14)。
リポソーム結合部位並びにLamBシグナル配列の下流側にバクテリオファージ HG7−2のNT−4コード領域をサブクローン化することによってプラスミド pRG173が得られた。pRG173を用いて大腸菌株RFJ26を形質転換 し、次いでpRGl 73/RFJ 26の大量培養を誘発したところ、生物学 的に活性な形態の組換えヒ)NT−4が発現された。in vitro原核生物 発現系において生物学的に活性な形態のヒトNT−4を発現し得ることは、組換 えヒトNT−4、ペプチドまたはそれらの誘導体の生産を治療目的および診断目 的のために大規模化することを実質的に容易にするものである。
このように本実施例は、ヒトNT−4が発現されるようにしてヒトNT−4をコ ードするDNA配列を原核生物系において転写および翻訳し得ることを示すと共 に、精製後にも活性が存続し得るようにしてそれの生物学的に活性な形態に精製 操作を施し得ることを示している。
10、微生物の寄託 特許手続きのための微生物寄託の国際的承認に関するブダペスト条約に基づき、 組換えDNA分子pRPN133 (hNGF)、pRPNl 21 (hBD NFmyc)およびpRPN149(bBDNF)は1991年6月7日に、p RGl 73 (NT−4)は1991年10月28日に、組換えバクテリオフ ァージHG7−2は1991年8月22日にアメリカン・タイプ・カルチャー・ コレクション(12301バークローン・ドライブ、ロックビル、メリーランド 州20852)に寄託され、そして下記のごとき受託番号を付与された。
組換えDNA分子 ATCC受入れ番号pRPNl 33 (hNGF) 75 029pRPNl 21 (hBDNFmyc) 75028pRPN149  (hBDNF) 75027pRG173 (hNT−4) 75131HG7 −2 (ヒトNT−4ゲノムクローン) 75070本発明の範囲は、寄託され た微生物または本明細書中に記載された特定の実施の態様によって制限されるべ きでない。実際、上記の説明および添付の図面に基づけば、本明細書中に記載さ れた実施の態様以外にも本発明の様々な変更態様が当業者にとって自明となろう 。かかる変更態様は後記請求の範囲内に含まれることが意図されている。
本明細書中には様々な出版物が引用されているが、それらの全体が引用によって 本明細書中に併合される。
上記には本発明の幾つかの実施の態様が記載されているが、基本的な実施の態様 を変更することによって本発明の方法および組成物を使用するその他の実施の態 様が得られることは明らかである。それ故、本発明の範囲が前記明細書および後 記請求の範囲によってコードされる全ての変更態様を包括すると共に、本発明が 本明細書中に例示された特定の実施の態様によって限定されるべきでないことは 言うまでもない。
FIG、1 FIG、2A ng/ml hNGF FIG、2B 八八 FIG、5 J FIG、7 FIG、9 FIG、10 < ha−← c ト υ← tpo Φ L)Ll べ闇 0区< (!l %OLI L5 LJ FIG、12 容量(uL) FfG、13 FIG、14 フロントページの続き (51) Int、 C1,5識別記号 庁内整理番号//(C12P 211 02 C12R1:19) (81)指定国 EP(AT、BE、CH,DE。
DK、ES、FR,GB、GR,IT、LU、MC,NL、 SE)、 AU、  CA、 C3,FI、 HU、JP、 KR,NO,RU FI (72)発明者 ファンドル、ジェームス ビー。
アメリカ合衆国 12520 ニューヨーク州う グランジヴイル、オーヘイア ー ドライブ(番地なし)

Claims (86)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.強い変性剤を含み、本質的に還元剤を含まない溶液中でニューロトロフィン を可溶化する段階を含む、動物以外の宿主細胞培養物において産生された組換え ニューロトロフィンの回収方法。
  2. 2.強い変性剤が4M〜9Mのグアニジン塩、4M〜9Mのアルカリ金属チオシ アネートまたは7M〜9Mの尿素である、請求項1記載の方法。
  3. 3.強い変性剤が7M〜9Mの塩酸グアニジンである、請求項2記載の方法。
  4. 4.強い変性剤が8Mの塩酸グアニジンである、請求項3記載の方法。
  5. 5.強い変性剤を弱い変性剤と交換する段階をさらに含む、請求項1記載の方法 。
  6. 6.弱い変性剤が4M〜9Mの尿素である、請求項5記載の方法。
  7. 7.強い変性剤が7M〜9Mの塩酸グアニジンで、弱い変性剤が6M〜8Mの尿 素である、請求項6記載の方法。
  8. 8.強い変性剤が8Mの塩酸グアニジンで、弱い変性剤が7Mの尿素である、請 求項7記載の方法。
  9. 9.前記溶液がプロテアーゼによるニューロトロフィンの分解を阻止するのに効 果的な量のメタロプロティナーゼ阻害剤をさらに含む、請求項1記載の方法。
  10. 10.前記溶液がプロテアーゼによるニューロトロフィンの分解を阻止するのに 効果的な量のメタロプロティナーゼ阻害剤をさらに含む、請求項2記載の方法。
  11. 11.前記溶液が1mM〜200mMのEDTAをさらに含む、請求項10記載 の方法。
  12. 12.前記溶液が5mM〜80mMのEDTAをさらに含む、請求項3記載の方 法。
  13. 13.前記溶液が50mMのEDTAをさらに含む、請求項4記載の方法。
  14. 14.前記溶液が5mM〜80mMのEDTAをさらに含む、請求項7記載の方 法。
  15. 15.前記溶液が50mMのEDTAをさらに含む、請求項8記載の方法。
  16. 16.(1)非変性環境におけるニューロトロフィンの溶解性を維持するのに効 果的な濃度で塩基性アミノ酸またはインドール酢酸を含むように前記溶液を調整 すること、および(2)弱い変性剤を除くこと、の各段階をさらに含む、請求項 5記載の方法。
  17. 17.(1)非変性環境におけるニューロトロフィンの溶解性を維持するのに効 果的な濃度で塩基性アミノ酸またはインドール酢酸を含むように前記溶液を調整 すること、および(2)弱い変性剤を除くこと、の各段階をさらに含む、請求項 6記載の方法。
  18. 18.(1)20mM〜500mMのヒスチジンを含むように前記溶液を調整す ること、および(2)弱い変性剤を除くこと、の各段階をさらに含む、請求項6 記載の方法。
  19. 19.(1)20mM〜100mMのヒスチジンを含むように前記溶液を調整す ること、および(2)弱い変性剤を除くこと、の各段階をさらに含む、請求項7 記載の方法。
  20. 20.(1)20mM〜100mMのヒスチジンを含むように前記溶液を調整す ること、および(2)弱い変性剤を除くこと、の各段階をさらに含む、請求項8 記載の方法。
  21. 21.(1)20mM〜100mMのヒスチジンを含むように前記溶液を調整す ること、および(2)弱い変性剤を除くこと、の各段階をさらに含む、請求項1 4記載の方法。
  22. 22.(1)20mM〜100mMのヒスチジンを含むように前記溶液を調整す ること、および(2)弱い変性剤を除くこと、の各段階をさらに含む、請求項1 5記載の方法。
  23. 23.組換えhNGF、hBDNFまたはhNT−3を回収するための、請求項 3、4、7、8、12、13、14、15、19、20、21または22記載の 方法。
  24. 24.2番目のアミノ酸残基としてセリンの代わりにトレオニンを有する組換え hNGF、全長hBDNFおよび全長hNT−3を回収するための、請求項23 記載の方法。
  25. 25.ニューロトロフィンをコードするDNA配列に機能しうる状態で連結され た制御可能な発現制御配列を含む組換えDNA分子で形質転換された動物以外の 宿主細胞を培養する段階を含み、該宿主細胞が熱ショック調節遺伝子変異株であ る、組換えニューロトロフィンの生産方法。
  26. 26.宿主細胞がE.coli HtpRtm lon−変異株である、請求項 25記載の方法。
  27. 27.宿主細胞がE.coli HtpRts lon−変異株である、請求項 26記載の方法。
  28. 28.宿主細胞がE.coli LC137株である、請求項27記載の方法。
  29. 29.発現制御配列がλPLプロモーターから成る、請求項26記載の方法。
  30. 30.発現制御配列がλPLプロモーターから成る、請求項27記載の方法。
  31. 31.hNGFを生産するための、請求項30記載の方法。
  32. 32.2番目のアミノ酸残基としてセリンの代わりにトレオニンを有するhNG Fを生産するための、請求項31記載の方法。
  33. 33.pRPN133(hNGF)で形質転換されたE.coli LC137 株を培養する段階を含む、請求項25記載の方法。
  34. 34.hNGF、hBDNFまたはhNT−3を生産するための、請求項26〜 30のいずれかに記載の方法。
  35. 35.ニューロトロフィンと同じ読み枠でシグナル配列を5′側から3′側に向 かってコードする融合遺伝子から成るDNA配列に機能しうる状態で連結された 発現制御配列を含む組換えDNA分子で形質転換された動物以外の宿主細胞を培 養する段階を含む、組換えニューロトロフィンの生産方法。
  36. 36.宿主細胞がE.coliであり、シグナル配列がLamBまたは修飾La mBである、請求項35記載の方法。
  37. 37.発現制御配列がlacUV5プロモーターとT7φ1.1リボソーム結合 部位から成る、請求項36記載の方法。
  38. 38.シグナル配列がLamB1(配列番号:2)、LamB2(配列番号:3 )、LamB3(配列番号:4)またはLamB4(配列番号:5)である、請 求項37記載の方法。
  39. 39.全長hBDNFを生産するための、請求項38記載の方法。
  40. 40.シグナル配列がLamB1(配列番号:2)である、請求項39記載の方 法。
  41. 41.hBDNFmycを生産するための、請求項38記載の方法。
  42. 42.シグナル配列がLamB2(配列番号:3)またはLamB4(配列番号 :5)である、請求項41記載の方法。
  43. 43.pRPN149(hBDNF)で形質転換されたE.coliIqF−W 1330株を培養する段階を含む、請求項35記載の方法。
  44. 44.hNGF、hBDNFまたはhNT−3を生産するための、請求項35〜 38のいずれかに記載の方法。
  45. 45.強い変性剤を含み、本質的に還元剤を含まない溶液中で組換えタンパク質 を可溶化する段階を含み、該タンパク質が少なくとも9.0のpHを有しかつ少 なくとも2個のジスルフィド結合を有する、動物以外の宿主細胞培養物により生 産された組換えタンパク質の回収方法。
  46. 46.プラスミドpRPN133(hNGF)。
  47. 47.プラスミドpRPN121(hBDNFmyc)。
  48. 48.プラスミドpRPN149(hBDNF)。
  49. 49.請求項1の方法により回収される、精製された均質なニューロトロフィン 。
  50. 50.請求項5の方法により回収される、精製された均質なニューロトロフィン 。
  51. 51.請求項9の方法により回収される、精製された均質なニューロトロフィン 。
  52. 52.請求項10の方法により回収される、精製された均質なニューロトロフィ ン。
  53. 53.請求項16の方法により回収される、精製された均質なニューロトロフィ ン。
  54. 54.請求項17の方法により回収される、精製された均質なニューロトロフイ ン。
  55. 55.hNGF、hBDNFまたはhNT−3である、請求項49〜54のいず れかに記載の精製された均質なニューロトロフィン。
  56. 56.2番目のアミノ酸残基としてセリンの代わりにトレオニンを有するhNG Fである、請求項55記載の精製された均質なニューロトロフィン。
  57. 57.全長ニューロトロフィンである、請求項55記載の精製された均質なニュ ーロトロフィン。
  58. 58.GまたはCの代わりにAまたはTを用いる少なくとも1つの縮重置換を有 する、LamBシグナル配列をコードするDNA配列から成る、修飾LamBシ グナル配列遺伝子に関する遺伝子。
  59. 59.7つの縮重置換を有する、請求項58記載の遺伝子。
  60. 60.LamB1(配列番号:2)またはLamB2(配列番号:3)である、 請求項59記載の遺伝子。
  61. 61.11〜20アミノ酸残基の疎水性コア領域を有するLamBシグナル配列 をコードするDNA配列から成る、修飾LamBシグナル配列遺伝子に関する遺 伝子。
  62. 62.14アミノ酸残基のコア領域を含む、請求項61記載の遺伝子。
  63. 63.コア領域がペプチドLAVL(配列番号:6)を含む、請求項62記載の 遺伝子。
  64. 64.LamB3(配列番号:4)またはLamB4(配列番号:5)である、 請求項63記載の遺伝子。
  65. 65.組換えニューロトロフィン−4を回収するための、請求項3記載の方法。
  66. 66.ヒトニューロトロフィン−4を回収するための、請求項65記載の方法。
  67. 67.ATCCに寄託されて受託番号75070を指定されたバクテリオファー ジHG7−2中に含まれかつ図11(配列番号:22)に示されるDNA配列に よりコードされるヒトニユーロトロフィン−4を回収するための、請求項66記 載の方法。
  68. 68.ATCCに寄託されて受託番号75131を指定されたDNAプラスミド pRG173中に含まれかつ図12に示されるDNA配列によりコードされるヒ トニューロトロフィン−4を回収するための、請求項66記載の方法。
  69. 69.ニューロトロフィン−4を生産するための、請求項25記載の方法。
  70. 70.ヒトニューロトロフィン−4を生産するための、請求項69記載の方法。
  71. 71.ヒトニューロトロフィン−4が、ATCCに寄託されて受託番号7507 0を指定されたバクテリオファージHG7−2中に含まれかつ図11(配列番号 :22)に示されるDNA配列によりコードされる、請求項70記載の方法。
  72. 72.ヒトニューロトロフィン−4が、ATCCに寄託されて受託番号7513 1を指定されたE.coliプラスミドベクタ−pRG173中に含まれかつ図 12に示されるDNA配列によりコードされる、請求項70記載の方法。
  73. 73.図12に示される配列を有する、ATCCに寄託されて受託番号7513 1を指定されたB.coliプラスミドベクタ−pRG173で形質転換された E.coliRFJ26株を培養する段階を含む、請求項25記載の方法。
  74. 74.ニューロトロフィン−4を生産するための、請求項35記載の方法。
  75. 75.ヒトニューロトロフィン−4を生産するための、請求項74記載の方法。
  76. 76.ヒトニューロトロフィン−4が、ATCCに寄託されて受託番号7507 0を指定されたバクテリオファージHG7−2中に含まれかつ図12に示される DNA配列によりコードされる、請求項75記載の方法。
  77. 77.ヒトニューロトロフィン−4が、ATCCに寄託されて受託番号7513 1を指定されたE.coliプラスミドベクタ−pRG173中に含まれかつ図 12に示されるDNA配列によりコードされる、請求項75記載の方法。
  78. 78.図12に示される配列を有する、ATCCに寄託されて受託番号7513 1を指定されたE.coliプラスミドベクタ−pRG173で形質転換された E.coliRFJ26株を培養する段階を含む、請求項35記載の方法。
  79. 79.DNAプラスミドベクタ−pRPN91。
  80. 80.図12に示される配列を有する、ATCCに寄託されて受託番号7513 1を指定されたDNAプラスミドpRG173。
  81. 81.請求項49の方法により回収される、精製された均質なニューロトロフィ ン−4。
  82. 82.ヒトニューロトロフィン−4である、請求項81記載の精製された均質な ニューロトロフィン−4。
  83. 83.ATCCに寄託されて受託番号75070を指定されたバクテリオファー ジHG7−2中に含まれかつ図11(配列番号:22)に示されるDNA配列に よりコードされる、請求項82記載の精製された均質なニューロトロフィン−4 。
  84. 84.ATCCに寄託されて受託番号75131を指定されたE.coliプラ スミドベクタ−pRG173中に含まれかつ図12に示されるDNA配列により コードされる、請求項82記載の精製された均質なニューロトロフィン−4。
  85. 85.ヒトNT−4が細菌により発現されるような条件下でヒトNT−4をコー ドする組換え核酸を含む細菌を生育させ、そして産生されたヒトNT−4を回収 することから成る、ヒトNT−4の生産方法。
  86. 86.ヒトNT−4が生物学的に活性である、請求項85記載の方法。
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