JPH0650596Y2 - 外壁間の化粧帯材の取付け構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、外壁間の化粧帯材の取付け構造に関し、詳し
くは外観を高めるとともに充分なシール性と充分な取付
け強度をもって化粧帯材の取付けを行えるようにしよう
とする技術に係るものである。

［従来の技術］ 従来、第５図に示すように、上下の外壁1,1間の接続部
Ｊの仕舞いを行うのに、接続部Ｊの全長を覆うように化
粧帯材２を配し、この化粧帯材２を釘のような固定具ａ
で打ち込み固定し、化粧帯材２の上部と外壁２間にシー
ル剤６を充填塗布するものであった。

［考案が解決しようとする課題］ ところが、このような構成においては、化粧帯材２に釘
のような固定具ａを打ち込むのであり、かかる固定具ａ
が現れて外観が低下するとともに、化粧帯材２の上部と
外壁２間にシール剤６を充填するのに、充填が充分に行
い難く、外観を高め難く、それでいて充分なシール性と
充分な取付け強度を得難いという問題があった。

本考案はこのような問題に鑑みてなされたものであり、
その目的とするところは、固定具にて化粧帯材を固定す
るのを回避して、外観を高め、かつ充分なシール性と充
分な取付け強度も得ることができる化粧帯材の取付け構
造を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 本考案の化粧帯材の取付け構造は、上下の外壁1,1間の
接続部Ｊを全長にわたって覆う化粧帯材２の取付け構造
であって、中空状の押出成形品の取付け下地体３が外壁
１の接続部Ｊ近傍に取付けられ、中空状の取付け下地体
３の両端部にはエンドキャップ20がビス止めされ、取付
け下地体３の上部に上係止部４が形成され、取付け下地
体３の下部に下係止部５が形成され、化粧帯材２の上部
が上係止部４に係止されるとともに化粧帯材２の下部が
下係止部５に係止され、化粧帯材２の上方端部が水密接
着剤６にて外壁１に水密的に接着されて成ることを特徴
とするものである。

［作用］ このように、取付け下地体３が外壁１の接続部Ｊ近傍に
取付けられ、取付け下地体３の上部に上係止部４が形成
され、取付け下地体３の下部に下係止部５が形成され、
化粧帯材２の上部が上係止部４に係止されるとともに化
粧帯材２の下部が下係止部５に係止されることによっ
て、化粧帯材２を釘のような固定具で固定するのを回避
し、これら固定具が表面に現れることにより外観が低下
するのを回避し、かつ、化粧帯材２の上方端部が水密接
着剤６にて外壁１に水密的に接着されることで、シール
剤がはみ出ることもなく、外観を高めながら良好な水密
性を得るようにし、そして、中空状の押出成形品の取付
け下地体３が外壁１の接続部近傍に取付けられ、中空状
の取付け下地体３の両端部にはエンドキャップ20がビス
止めされることで、上下の外壁1,1間の接続部を全長に
わたって覆う化粧帯材２を取付けるための長尺な取付け
下地体３は、中空の押出成形品製で、しかもその両端部
にエンドキャップ20がビスにて取付けられていて、長尺
な取付け下地体３は充分な強度を維持することができ、
長尺な化粧帯材２の支持強度を高めるようにしたもので
ある。

［実施例］ 以下本考案の実施例を図面に基づいて詳述する。

本考案の化粧帯材２は上階と下階との間で、上階側の外
壁1aと下階側の外壁1bとの突き合わせ接続部Ｊを全長に
わたって覆うものである。上階の外壁1aは左右及び上下
の金属製のフレーム７が略ロ字状に枠組みされ、このよ
うなフレーム枠８の両面に面板９が張られている。そし
て上階の外壁1aの下部に突き合わされる下階の外壁1bは
幕板1cであり、この幕板1cの下部には外壁1aが施工され
る。11は上階の床パネルである。幕板1cと外壁1a間には
全長にわたってシーラント10が充填されている。

第２図に示すように、金属製の押出成形品のような取付
け下地体３は中空状に形成され、この中空状の取付け下
地体３の上方には上係止部４が延出され、そして下方に
は下係止部５が延出されている。取付け下地体３の前片
には大径孔12が形成され、奥片には小径孔13が形成さ
れ、大径孔12及び小径孔13に挿通したタッピングネジ14
を外壁１にねじ込むことで、取付け下地体３を外壁１に
取付けることができるようにしてある。

化粧帯材２は断面略コ字状に形成され、化粧帯材２の上
部には上被係止部16が形成され、化粧帯材２の下部には
下被係止部17が形成されている。この化粧帯材２は例え
ば板金製のものが考えられる。化粧帯材２の上部先端に
は水密接着剤６が貼着され、水密接着剤６には離型紙が
貼られている。

しかして、第２図（ｂ）に示すように、化粧帯材２の上
部の上被係止部16が取付け下地体３の上係止部４に係止
され、そして、第２図（ｃ）のように、当て木18を下被
係止部17に当ててハンマー19で打って下被係止部17を下
係止部５に下被係止部17のばね性にて弾性的に係止させ
るのである。かかる場合、水密接着剤６の離型紙が剥が
されていて、水密接着剤６が外壁１に水密的に接着し
て、化粧帯材２の上部における水密を充分に図ってあ
る。

このように、取付け下地体３が外壁１の接続部Ｊ近傍に
取付けられ、取付け下地体３の上部に上係止部４が形成
され、取付け下地体３の下部に下係止部５が形成され、
化粧帯材２の上部が上係止部４に係止されるとともに化
粧帯材２の下部が下係止部５に係止されることで、化粧
帯材２を釘のような固定具で固定するのを回避し、これ
ら固定具が表面に現れることにより外観が低下するのを
回避するのである。そして、化粧帯材２の上方端部が水
密接着剤６にて外壁１に水密的に接着されることで、シ
ール剤がはみ出ることもなく、外観を高めながら良好な
水密性を得るのである。

第３図は化粧帯材２の長さ方向の端部における取付け下
地体３の施工を示していて、取付け下地体３の端部には
エンドキャップ20が当てられ、タッピングビス21にて取
付け下地体３に取付けられる。このエンドキャップ20は
左右反転が可能である。かかる箇所には、第４図（ｂ）
に示すように、化粧帯材２が施工され、そしてコーナー
部においては、化粧帯材２と断面形状が略等しいコーナ
ー化粧帯材2aが取付け下地体３に上述のように装着さ
れ、化粧帯材２とは隙間のないように当接される。第４
図（ａ）は入隅部において取付け下地体３が取付けら
れ、これに化粧帯材２が上述にように装着されるもので
ある。

尚、化粧帯材２は短尺にしたが、長尺に形成してもよい
ものである。

又、化粧帯材２と取付け下地体３との係合形態は種々設
計変更可能である。

［考案の効果］ 以上要するに本考案は、取付け下地体が外壁の接続部近
傍に取付けられ、取付け下地体の上部に上係止部が形成
され、取付け下地体の下部に下係ことにより外観が低下
するのを回避することができ、かつ、化粧帯材の上方端
部が水密接着剤にて外壁に水密的に接着されるから、シ
ール剤がはみ出ることもなく、外観を高めながら良好な
水密性を得ることができしかも中空状の押出成形品の取
付け下地体が外壁の接続部近傍に取付けられ、中空状の
取付け下地体の両端部にはエンドキャップがビス止めさ
れているから、上下の外壁間の接続部を全長にわたって
覆う化粧帯材を取付けるための長尺な取付け下地体は、
中空の押出成形品製で、しかもその両端部にエンドキャ
ップがビスにて取付けられていて、長尺な取付け下地体
は充分に強度を維持することができ、長尺な化粧帯材の
支持強度を高めることができるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）は本考案の一実施例の断面図、第１図
（ｂ）（ｃ）は同上の部分拡大断面図、第２図（ａ）は
同上の施工工程を示す斜視図、第２図（ｂ）（ｃ）は同
上の施工工程を示す側断面図、第３図（ａ）（ｂ）は同
上の化粧帯材の長さ方向の端部における接続具の施工工
程を示す斜視図、平面図、第４図（ａ）（ｂ）は同上の
他の施工箇所における施工工程を示す斜視図、更に他の
施工箇所における施工工程を示す斜視図、第５図は従来
例の断面図であり、１は外壁、２は化粧帯材、３は取付
け下地体、４は上係止部、５は下係止部、６は水密接着
剤、20はエンドキャップである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】上下の外壁間の接続部を全長にわたって覆
   う化粧帯材の取付け構造であって、中空状の押出成形品
   の取付け下地体が外壁の接続部近傍に取付けられ、中空
   状の取付け下地体の両端部にはエンドキャップがビス止
   めされ、取付け下地体の上部に上係止部が形成され、取
   付け下地体の下部に下係止部が形成され、化粧帯材の上
   部が上係止部に係止されるとともに化粧帯材の下部が下
   係止部に係止され、化粧帯材の上方端部が水密接着剤に
   て外壁に水密的に接着されて成る外壁間の化粧帯材の取
   付け構造。