JPH065044U - ワイヤーハーネス製造用電線クランプ - Google Patents

ワイヤーハーネス製造用電線クランプ

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JPH065044U
JPH065044U JP4360992U JP4360992U JPH065044U JP H065044 U JPH065044 U JP H065044U JP 4360992 U JP4360992 U JP 4360992U JP 4360992 U JP4360992 U JP 4360992U JP H065044 U JPH065044 U JP H065044U
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裕 西出
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Abstract

(57)【要約】 【構成】一対の挟持片31は、複数本の突条53が形成
された挟持面を対面させた状態で略U字状の板ばね32
に嵌め込まれ、相互に近接する方向に付勢されている。
各挟持片31に形成された突条53は、他方の挟持片3
1の突条53と相対向するように形成されている。この
ため、突条53の間で電線10が把持される。 【効果】曲がりを生じさせることなく電線10を強固に
把持できる。把持力を板ばね32から得ているので挟持
片31を小さく形成して、全体を小型に構成できる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、たとえばワイヤーハーネスを構成する電線を布線する場合などに電 線の端部などを把持するために用いられるワイヤーハーネス製造用電線クランプ に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複数種類の被覆電線を結束して構成されるワイヤーハーネスの製造工程は、電 線長の計測および切断工程、電線の端部の被覆を剥ぐ皮剥ぎ工程、皮剥ぎされた 電線の端部に端子金具を圧着する端子圧着工程、端子をコネクタハウジングに挿 入する端子挿入工程、ならびに電線を結束する結束工程などを含む。
【0003】 これらの製造工程は、従来では手作業によっていたが、最近では、各工程を自 動化するための機械装置が提案されている。その1つに、電線の切断工程および 結束工程の一部を担当する自動布線装置がある。 自動布線装置は、所定位置に布線ピンを立設した布線板に対して、電線を繰り 出す布線ヘッドが予め定めたプログラムに従って相対移動する構成となっている 。すなわち、たとえば布線ヘッドが布線板に対して平行に移動し、この移動の際 に、繰り出した電線を布線ピンに巻き掛けていくことで、電線が所定パターンに 布線される。
【0004】 布線板の所定位置には、電線の端部を把持するための電線クランプが設けられ ている。個々の電線の布線の際には、まず電線の端部が電線クランプに把持させ られる。布線終了時には、布線ヘッドは他の電線クランプに電線を導き、この電 線クランプに電線を把持させる。そして、この電線クランプの近傍で電線が切断 される。
【0005】 典型的な先行技術の電線クランプは、特開平1−132009号公報に開示さ れており、その構成は、本願の図9に示されている。この電線クランプは布線板 の一側縁に配置されて用いられるもので、電線61を把持するための複数のクラ ンプ部材62が長尺なフレーム63に取り付けられている。この構成により、フ レーム63の長手方向に沿って一定間隔で電線61を整列状態で保持することが できるようになっている。
【0006】 クランプ部材62は、基部70上に一対の挟持子64A,64Bを立設して構 成されている。挟持子64A,64Bの先端部には電線を案内するための案内傾 斜面5が形成されている。そして、図10に示すように、一方の挟持子64Aの 挟持面には突条66が形成されており、他方の挟持子64Bの挟持面には突条6 6に整合する溝67が形成されている。
【0007】 基部70には孔68が形成されている。基部70は略U字状のフレーム63の 側部から1個ずつ順に嵌め込まれ、各基部70の孔68を共通に挿通するねじピ ン69により相互に連結させられる。 この電線クランプでは、図10に示されているように、突条66と溝67との 間に電線61が強固に挟持されるので、布線時に電線61に働く矢印R1方向( 図9参照。)の引張り力に対して大きな保持力を有することができる。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、この先行技術では、突条66と溝67との間で電線61をきつく挟 持させているため、挟持したときに電線61に変形が生じ、この変形がクランプ 部材62から電線を取り外した後にも残留するという問題がある。このような変 形が生じていると、電線の端部に圧着された電線をコネクタハウジングに挿入す る際に不具合が生じるおそれがある。
【0009】 さらに詳細に説明すると、最近では、布線板上で電線を布線した後に、電線の 端部の被覆を皮剥ぎし、この皮剥ぎ後の電線に端子を圧着し、この端子をコネク タハウジングに自動挿入する技術が提案されている。皮剥ぎおよび端子圧着は上 記の電線クランプに電線の端部が保持された状態で行われ、端子の挿入時に電線 クランプから1本ずつ電線が取り外される。すなわち、端子の自動挿入技術では 、端子の基端部および端子の近傍の電線が把持され、端子の先端部がコネクタハ ウジングに挿入された段階で端子の基端部の把持は解かれ、端子の近傍の電線を 把持した電線把持部をコネクタハウジングに向けて変位させることで端子の挿入 が達成される。
【0010】 ところが、変形の生じている電線を機械装置において正確に把持させることは 困難であり、このため、コネクタハウジングへの端子の挿入を良好に行わせるこ とができなくなるおそれがあるのである。 一方、上記の先行技術では、クランプ部材62を小型化することが困難である ため、保持される電線の間隔を縮小することが困難であるという問題もある。
【0011】 すなわち、上記の先行技術のクランプ部材62は、一対の挟持子64A,64 Bが基部70から立設されており、この基部70を支点として挟持子64A,6 4Bが弾性変形し、その復元力により電線61を把持する構成となっている。し たがって、基部70は挟持子64A,64Bの弾性変形に耐え得るための充分な 強度を有している必要があり、また挟持子64A,64Bは充分な把持力を得る べく充分に大きな復元力を生じさせることができるものでなければならない。
【0012】 このような要求から、一体的に形成されている基部70および挟持子64A, 64Bの小型化には自ずと限界がある。したがって、電線の間隔を縮小できない から、必然的に布線板が大きくなる。この結果、布線装置や布線板を搬送する搬 送装置までもが大型化してしまうという問題が不可避であった。 そこで、本考案の目的は、上述の技術的課題を解決し、電線に曲がりを生じさ せることなく電線を強固に把持することができるとともに、小型に構成すること ができるワイヤーハーネス製造用電線クランプを提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段および作用】 上記の目的を達成するための請求項1記載のワイヤーハーネス製造用電線クラ ンプは、電線に当接する挟持面を対面させた一対の挟持片を略U字状の板ばねに 嵌め込んで相互に近接する方向に付勢しているとともに、上記挟持面には把持さ れる電線の長手方向に交差する複数本の突条が形成されており、上記一対の挟持 片の各挟持面に形成された上記複数本の突条同士が相対向していることを特徴と する。
【0014】 この構成によれば、電線を挟持する一対の挟持片の各挟持面には、電線の長手 方向に交差する複数の突条が形成されており、各挟持片の突条同士が相対向する ように配置されている。そして、各挟持片は略U字状の板ばねに嵌め込まれ、相 互に近接する方向に付勢されている。 したがって、電線は一対の挟持片の各挟持面に形成された突条の間に把持され る。このとき、板ばねからのばね力は突条から電線に向けて作用するが、この電 線に作用する力の方向を含む面内には他方の挟持片の挟持面に形成された突条が 位置している。このため、電線において一方の挟持片からの力が作用する位置に は、他方の挟持片からの反対方向の力が作用するので、電線に曲がりが生じるこ とがない。
【0015】 しかも、電線の方向に交差する方向に延びて形成された突条の間に電線が把持 されるから、電線の方向に沿う引っ張り力に対して強固な保持力を有することが できる。また、一対の挟持片の間に電線を挿入したり、挟持片の間から電線を取 り外したりする際には、突条はガイドとして機能するから、電線の挿入および取 外しが容易である。
【0016】 また、電線を把持するための把持力は、一対の挟持片を相互に近接する方向に 付勢する略U字上の板ばねから得ているので、挟持片自体が大きな復元力を有す るものである必要がない。このため、小さな挟持片を用いて充分な把持力を得る ことができるので、小型化が可能となる。 請求項2記載のワイヤーハーネス製造用電線クランプは、電線に当接する挟持 面を対面させた一対の挟持片を略U字状の板ばねに嵌め込んで相互に近接する方 向に付勢しているとともに、上記挟持面には把持される電線の長手方向に交差す る複数本の突条が形成されており、上記一対の挟持片の各挟持面に形成された上 記複数本の突条同士が相対向している複数個のクランプ部材と、 この複数個のクランプ部材を所定の整列状態で保持している長尺なフレームと を含むことを特徴とする。
【0017】 この構成では、複数のクランプ部材がフレームに所定の整列状態で保持される 。この場合に、各クランプ部材は、電線の把持力を、一対の挟持片を相互に近接 する方向に付勢する略U字上の板ばねから得ているので、挟持片自体が大きな復 元力を有していなくても充分な把持力が得られる。このため、小さな挟持片を用 いてクランプ部材を小型化することが可能であり、このため、短いピッチでクラ ンプ部材を配置することができる。これにより、複数個のクランプ部材を有する 電線クランプを小型に構成することができる。
【0018】 請求項3記載のワイヤーハーネス製造用電線クランプは、上記各挟持片におい て上記板ばねのばね力の作用点よりも板ばねの底部寄りの部位には他方の挟持片 と対面させたときに孔をなす凹部がそれぞれ形成されており、 上記板ばねの底部には挿通孔が形成されているとともに、 上記凹部により形成される孔を挿通して上記フレームに取り付けられる取付け ピンと、 上記板ばねの底部に形成された挿通孔を挿通して上記フレームに取り付けられ る取付けボルトとをさらに含むことを特徴とする。
【0019】 この構成では、フレームに取り付けられる取付けピンに各挟持片に形成された 凹部が当接し、これにより略U字状の板ばねの立上がり片に沿う方向への挟持片 の変位が規制される。また、板ばねの底部に形成した挿通孔を挿通して取付けボ ルトをフレームに取り付けることによって、板ばねがフレームに固定される。こ のようにして、クランプ部材のフレームへの取付けが達成される。
【0020】 請求項4記載のワイヤーハーネス製造用電線クランプは、上記一対の挟持片の 各先端部には、相互に拡開する傾斜面が形成されていることを特徴とする。 この構成により、一対の挟持片の間に容易に電線を挿入することができる。
【0021】
【実施例】
以下では、本考案の実施例を、添付図面を参照して詳細に説明する。 図2は本考案のワイヤーハーネス製造用電線クランプを有する布線板上に電線 を布線する自動布線装置の構成を示す斜視図である。この自動布線装置は、電線 10を布線板2の表面に立設された布線用ピン3に巻き掛けていくことにより、 布線を行うものである。布線板2は、本体部4に設けられた固定機構5により所 定位置に固定される。本体部4において、布線板2の一側縁に対向する位置には 、レール6が設けられている。このレール6上には、X方向に移動する移動保持 体7が摺動自在に設けられている。この移動保持体7には、支柱8が立設されて おり、この支柱8には水平方向に延びるヘッド退避部9が固定されている。この ヘッド退避部9には、異なる種類の電線10がそれぞれ供給されている複数の布 線ヘッド11が着脱自在に保持されている。
【0022】 ヘッド退避部9に対向する位置には、X方向と直交するY方向に延びるガイド 部材12が設けられている。このガイド部材12は、移動保持体7とともに、X 方向に一体的に移動するものである。 ガイド部材12には、ヘッド把持部13が摺動自在に取り付けられている。こ のヘッド把持部13は、ヘッド退避部9に退避させられている任意の布線ヘッド 11を選択して把持することができるものである。このヘッド把持部13には、 X方向およびY方向に直交する方向であるZ方向に対して布線ヘッド11を変位 させる昇降装置(図示せず。)が設けられている。
【0023】 移動保持体7およびヘッド把持部13は図外の搬送機構によって、それぞれ矢 印X,Y方向に駆動される。このX,Y方向の搬送と布線ヘッド11のZ方向へ の上下変位とは、所定のプログラムに従って行われる。これにより、布線板2上 で布線ヘッド11がX,Y,Z方向に変位する。この布線ヘッド11の変位の過 程で、布線ヘッド11から繰り出された電線10が布線用ピン3に巻き掛けられ ていき、これにより布線が達成される。
【0024】 布線板2において、レール6に対向する側縁部には、電線を把持する本実施例 のワイヤーハーネス製造用電線クランプ15が設けられている。1本の電線10 の布線の開始時および終了時には、この電線クランプ15に電線10の端部が把 持させられる。 図3は布線板2の詳しい構成を示す平面図である。布線板2は、布線用ピンが 3立設されるピンボード21と、このピンボード21を保持しているベースプレ ート22とを有している。ピンボード21の表面には所望の布線パターンに対応 する位置に複数の布線用ピン3が立設されている。ベースプレート22において レール6に対向する側縁には、電線10の端部を一定間隔で保持する電線クラン プ15が配置されている。
【0025】 電線クランプ15の構成は、図4および図5に拡大して示されている。すなわ ち、電線クランプ15は、電線を一本ずつ保持するクランプ部材1を、長尺状の フレーム16に一定ピッチで取り付けて構成されている。なお、図4はフレーム の長手方向に沿う切断面から見た断面図であり、図5はフレーム16の長手方向 に交差する切断面から見た断面図である。また、図1にはクランプ部材1の斜視 図が表されている。
【0026】 クランプ部材1は、先端に相互に拡開する傾斜面50を形成した一対の挟持片 31を対面させて略U字状の板ばね32に嵌め込んだもので、この略U字状の板 ばね32で一対の挟持片31を相互に相互に近接する方向に付勢する構成となっ ている。各挟持片31の基端部には相互に向かい合う半円柱状の凹部が形成され ており、この凹部により孔33が形成されている。この孔33を形成する凹部の 形成位置は、板ばね32のばね力の作用点よりも板ばね32の底部よりの位置で ある。
【0027】 フレーム16は長手方向に交差する断面が略U字状に形成されており、このフ レーム16の一対の立ち上がり部17に形成した取付け孔18と一対の挟持片3 1の上記凹部で形成される孔33とを取付けピン34が挿通している。また、板 ばね32の底部に形成された挿通孔35を挿通して取付けボルト36がフレーム 16の内底面19に螺着されている。
【0028】 このようにして、取付けピン34に孔33が当接して挟持片31の上方への変 位を規制するとともに、板ばね32を取付けボルト36によりフレーム16の内 底面19に螺着することにより、クランプ部材1のフレーム16への取付けが達 成されている。 フレーム16の底部には長手方向に沿う位置決め溝20が形成されており、こ の位置決め溝20がベースプレート22の側縁に形成した位置決め用突条41に 嵌め込まれ、この状態で略L字状の取付け部材42によりフレーム16の長手方 向およびその交差方向に関する移動が規制されている。このようにして、ベース プレート22とフレーム16とが相互に位置決めされて固定されることになる。
【0029】 電線10の端部は、図2に示されているように、ベースプレート22の側縁か ら一定長だけ突出した状態で、電線クランプ15のクランプ部材1に把持される 。ベースプレート22において、電線クランプ15よりもピンボード21側には 、ピンボード21から参照符号43で示すように扇形に拡散しつつ導かれる電線 10を平行状態に整列させるための平行用くし44が配置されている。この平行 用くし44と電線クランプ15との働きにより、複数の電線10の端部はベース プレート22の側縁において一定ピッチで相互に平行な状態で整列することにな る。なお、図5において、45は電線の高さを一定に保つための部材である。
【0030】 図6は挟持片31の正面図であり、図7はクランプ部材1の平面図である。挟 持片31は中央に凹部51を形成することにより、両側部から一対の挟持部52 を突出させたものである。挟持部52の表面は挟持面をなしており、この挟持面 には、把持される電線の方向と交差する方向に延びる複数本の突条53が形成さ れている。
【0031】 一対の挟持片31の各挟持部52に形成された突条53同士は相対向している 。このため、図8に拡大して示すように電線10を挟持部52間に挟持させたと きに、板ばね32からの力は突条53の稜線部において電線10に作用するが、 この電線10に作用する力の方向を含む平面内に他方の挟持片31の突条53が 位置している。つまり、相対向する突条53からの力は、同一平面内で電線10 に作用する。したがって、突条53間に電線10を把持させているにもかかわら ず電線10に曲がりが生じることがない。
【0032】 このように、本実施例の電線クランプでは、曲がりを生じさせることなく電線 10を強固に保持できる。このため、布線後に皮剥ぎ工程および端子圧着工程を 経て、コネクタハウジングへの端子の挿入を自動で行う場合でも不具合が生じる おそれがない。すなわち、端子の自動挿入技術では、端子が把持されるとともに 端子の近傍の電線も把持される。電線において把持される部位に変形が生じてい ると、機械装置による電線の把持が不良になるおそれがあり、これによりコネク タハウジングへの端子の挿入が不良になる可能性がある。しかし、本実施例の電 線クランプによれば、端子の近傍の部位に変形が生じることがないから、この部 位を端子の自動挿入のための機械装置により確実に把持させることができる。こ のようにして、布線後の後工程を良好に行わせることができる。
【0033】 しかも、電線10は突条53間に把持されているので布線時に矢印55方向の 張力が作用しても、容易には脱抜しない。このため、図2に示された自動布線装 置による布線動作中に電線10に張力が作用しても、電線10の端部を電線クラ ンプ15に確実に保持させることができる。 また、一対の挟持片31には凹部51が形成されており、これにより電線10 との接触面積が減少させられている。このため、各突条53を大きな圧力で電線 10に圧接させることができ、これにより、強固な保持力が得られる。
【0034】 一方、各挟持片31の挟持面に形成された突条53は、電線10の方向に交差 する方向に延びているので、この突条53は電線10を挟持させるために挟持片 21間に挿入する際のガイドとしても作用する。電線10をクランプ部材1から 抜きとるときも同様である。このようにして、電線10の装着および取外しが容 易であるという利点がある。
【0035】 さらには、各挟持片31の頂部には上方に向かって拡開する傾斜面50が形成 されており、これにより、電線10のクランプ部材1への挿入が一層容易になっ ている。 また、本実施例の電線クランプ15を構成するクランプ部材1は、別体として 構成された一対の挟持片31を略U字状の板ばね32に嵌め込み、この板ばね3 2によって挟持片31を相互に近接する方向に付勢することで電線10を把持す るための把持力を得ている。このため電線を挟持するための一対の挟持子を基部 から一体的に立設し、挟持子の復元力により把持力を得ていた上述の先行技術に 比較して、個々のクランプ部材を格段に小型化することができる。すなわち、挟 持片31を小さく構成しても、板ばね32からのばね力により、充分な把持力を 得ることができる。
【0036】 これによって、クランプ部材1間のピッチを短くして、電線クランプ15全体 を小型に構成することができる。これにより、布線板2の大きさを小さくするこ とが可能となり、ひいては布線装置や布線板の搬送装置の小型化が可能になる。 本考案の実施例の説明は以上のとおりであるが、本考案は上記の実施例に限定 されるものではない。たとえば、上記の実施例では、複数のクランプ部材1をフ レーム16に整列状態で取り付けて複数の電線を異なる位置で把持することがで きるようにした電線クランプ15が例にとられているが、たとえば、クランプ部 材1が単独で電線クランプとして用いられてもよい。
【0037】 また、上記の実施例では、布線板2の側縁に取り付けられる電線クランプ15 について説明したが、たとえば、電線の端部の被覆を剥ぐ皮剥ぎ工程や、皮剥ぎ 後の電線の端部に端子金具を圧着する圧着工程などにおいて、電線の端部を整列 状態で保持させるときには、布線板2は必ずしも用いられる必要はなく、電線ク ランプ15が単独で用いられてもよい。
【0038】 その他、本考案の要旨を変更しない範囲で種々の設計変更を施すことが可能で ある。
【0039】
【考案の効果】
以上のように本考案のワイヤーハーネス製造用電線クランプによれば、一対の 挟持片の各挟持面に形成された突条は、各挟持片の突条同士が相対向するように 配置されている。このため、曲がりを生じさせることなく電線を把持することが できる。
【0040】 しかも、突条は把持される電線の方向に交差する方向に延びて形成されている から、電線に作用する引っ張り力に対して強固な保持力を有することができる。 のみならず、電線を挟持片の間に挿入したり取り外したりするときには突条がガ イドとして機能するので、電線の挿入および取外しが容易であるという利点があ る。一対の挟持片の各先端部に相互に拡開する傾斜面を形成しておけば、電線の 挿入は一層容易になる。
【0041】 また、電線を把持するための把持力は、一対の挟持片を相互に近接する方向に 付勢する略U字状の板ばねから得ているので、挟持片自体が大きな復元力を有す るものである必要がない。このため、小さな挟持片を用いて充分な把持力を得る ことができるので、小型化が可能となる。 この小型の挟持片を用いて構成した複数個のクランプ部材をフレームに所定の 整列状態で保持させたときには、クランプ部材を短いピッチで配置することがで きる。これにより、複数個のクランプ部材を有する電線クランプを小型に構成す ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例のワイヤーハーネス製造用電
線クランプに用いられるクランプ部材の斜視図である。
【図2】上記電線クランプを用いた布線板上に電線を布
線するための自動布線装置の構成を示す斜視図である。
【図3】布線板の平面図である。
【図4】電線クランプの長手方向に沿う切断面から見た
断面図である。
【図5】電線クランプの長手方向に交差する切断面から
見た断面図である。
【図6】クランプ部材を構成する挟持片の正面図であ
る。
【図7】クランプ部材の平面図である。
【図8】電線を把持した状態を拡大して示す断面図であ
る。
【図9】従来技術の構成を示す斜視図である。
【図10】電線を把持した状態を拡大して示す平面図で
ある。
【符号の説明】
1 クランプ部材 10 電線 15 電線クランプ 16 フレーム 31 挟持片 32 板ばね 33 孔 34 取付けピン 35 挿通孔 36 取付けボルト 50 傾斜面 52 挟持部 53 突条

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】電線に当接する挟持面を対面させた一対の
    挟持片を略U字状の板ばねに嵌め込んで相互に近接する
    方向に付勢しているとともに、上記挟持面には把持され
    る電線の長手方向に交差する複数本の突条が形成されて
    おり、上記一対の挟持片の各挟持面に形成された上記複
    数本の突条同士が相対向していることを特徴とするワイ
    ヤーハーネス製造用電線クランプ。
  2. 【請求項2】電線に当接する挟持面を対面させた一対の
    挟持片を略U字状の板ばねに嵌め込んで相互に近接する
    方向に付勢しているとともに、上記挟持面には把持され
    る電線の長手方向に交差する複数本の突条が形成されて
    おり、上記一対の挟持片の各挟持面に形成された上記複
    数本の突条同士が相対向している複数個のクランプ部材
    と、 この複数個のクランプ部材を所定の整列状態で保持して
    いる長尺なフレームとを含むことを特徴とするワイヤー
    ハーネス製造用電線クランプ。
  3. 【請求項3】上記各挟持片において上記板ばねのばね力
    の作用点よりも板ばねの底部寄りの部位には他方の挟持
    片と対面させたときに孔をなす凹部がそれぞれ形成され
    ており、 上記板ばねの底部には挿通孔が形成されているととも
    に、 上記凹部により形成される孔を挿通して上記フレームに
    取り付けられる取付けピンと、 上記板ばねの底部に形成された挿通孔を挿通して上記フ
    レームに取り付けられる取付けボルトとをさらに含むこ
    とを特徴とする請求項2記載のワイヤーハーネス製造用
    電線クランプ。
  4. 【請求項4】上記一対の挟持片の各先端部には、相互に
    拡開する傾斜面が形成されていることを特徴とする請求
    項1、2または3記載のワイヤーハーネス製造用電線ク
    ランプ。
JP1992043609U 1992-06-23 1992-06-23 ワイヤーハーネス製造用電線クランプ Expired - Lifetime JP2578497Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008065769A1 (fr) * 2006-11-27 2008-06-05 Sumitomo Wiring Systems, Ltd. Dispositif auxiliaire permettant d'assembler un faisceau de câbles et procédé de production d'un faisceau de câbles
JP2011204466A (ja) * 2010-03-25 2011-10-13 Furukawa Electric Co Ltd:The 電線固定具及びワイヤハーネスの製造方法
CN116924037A (zh) * 2023-06-29 2023-10-24 宁波瑞电科技有限公司 一种具备温度探测结构的电池包线束及其生产设备

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