JPH0650427U - 自動接木装置の苗供給機構 - Google Patents

自動接木装置の苗供給機構

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JPH0650427U
JPH0650427U JP1796592U JP1796592U JPH0650427U JP H0650427 U JPH0650427 U JP H0650427U JP 1796592 U JP1796592 U JP 1796592U JP 1796592 U JP1796592 U JP 1796592U JP H0650427 U JPH0650427 U JP H0650427U
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明彦 小野田
研 小林
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 接木装置本体にトレイに多数個収容してポッ
ト育苗された穂木苗及び台木苗をトレイ単位で自動的に
送り込んで供給し、空になったトレイを自動的に回収す
るようにした自動接木装置の苗供給機構を提供する。 【構成】 ポットを所定配列で所定数収容するトレイ
と、そのトレイに収容したポットで育苗した穂木苗及び
台木苗を、トレイに収容されたポットのままトレイ単位
で供給を可能にした搬送機構と、搬送機構の搬送経路の
所定位置でトレイの穴からポット苗(ポットに入った
苗)を取り出すポット押上げ機構と、押し上げられたポ
ット苗を一本ずつ把持して所定の位置まで搬送するポッ
ト苗取り出し搬送機構と、ポット苗取り出し搬送機構に
よりポット苗の取出しが終って空になったトレイを所定
の位置で回収するトレイ回収機構と、を設けた。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、接木装置本体にトレイに多数個収容してポット育苗された穂木苗及 び台木苗をトレイ単位で自動的に送り込んで供給し、空になったトレイを自動的 に回収するようにした自動接木装置の苗供給機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ガラス室,ビニールハウス等の施設において栽培されている果菜類の苗 は、そのほとんどが接木苗を用いている。この接木苗を作る接木作業は、補助器 具を一部用いる程度の手作業によって行われている。 このような現状にかんがみ本出願人は、例えば、特開平3−61429号公報 において、苗木である穂木苗と台木苗とを、把持ハンドにより胚軸を挟むように 別々に把持し、それぞれを所定位置で切断し、それぞれの切断面を接合してクリ ップ(固定手段)により固定してコンベア上に排出し、接木苗を自動的に製造し て収容するようにした装置を提案している。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ところで上記接木苗製造装置においては、かなりの部分は自動化されているも のの全て作業行程が自動化されているのではなく、例えば苗(穂木苗と台木苗) の供給作業は自動化されていなかった。このため、この作業部分を人力により行 わなければならず、装置全体としての作業能率、作業精度等に影響を与える、と いった問題点があった。 本考案は上記の問題点を解決することを目的になされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本考案は、ポットを所定配列で所定数収容するト レイと、そのトレイに収容したポットで育苗した穂木苗及び台木苗を、トレイに 収容されたポットのままトレイ単位で供給を可能にした搬送機構と、搬送機構の 搬送経路の所定位置でトレイの穴からポット苗を取り出すポット押上げ機構と、 押し上げられたポット苗を一本ずつ把持して所定の位置まで搬送するポット苗取 り出し搬送機構と、ポット苗取り出し搬送機構によりポット苗の取出しが終って 空になったトレイを所定の位置で回収するトレイ回収機構と、を設けてなること を特徴とする。
【0005】
【作用】
上記の構成によって、本考案の自動接木装置の苗供給機構は、ポットを所定配 列で所定数収容するトレイと、そのトレイに収容したポットで育苗した穂木苗及 び台木苗を、トレイに収容されたポットのままトレイ単位で搬送機構に供給する ので、穂木苗及び台木苗を傷めることなく能率的に供給できる。また、搬送機構 により搬送されるトレイが、その搬送経路の所定位置でトレイの穴からポット押 上げ機構によりポット苗を押し上げて取り出し、押し上げられたポット苗をポッ ト苗取り出し搬送機構により一本ずつ把持して所定の位置まで搬送するので、ト レイの穴からポット苗が確実に取り出され、一本ずつ次の作業行程に搬送できる 。さらに、空になったトレイは、トレイ回収機構により所定の位置に回収される ので、トレイの回収手間が省かれると共に、トレイの再利用が容易となり、作業 能率が向上する。
【0006】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を添付の図面に基づいて具体的に説明する。 図1は自動接木装置1全体の概略平面図であり、この自動接木装置1は、苗供 給部2,2、苗取出し搬送部3,3、子葉展開方向位置決め部4,4、子葉展開 基部位置決め搬送部5,5、把持・搬送部6,6、切断部7,7、接着部8、接 木苗排出部9、ポット苗トレイ回収部10等を備え、これら各部の動きを、動作 制御部11によってプログラマブルコントローラによりシーケンス制御するよう にしている。また、図示しないがエアコンプレッサが設けられている。
【0007】 苗供給部2は、左右一対のベルトコンベア12,12をモータ13,13によ り矢印方向に移動させるように設けており、図1で左側が穂木苗A用、右側が台 木苗B用であり、台木苗B用は、穂木苗A用より一定高さ低く設けられている。 この両コンベア12,12は左右対称であり実質的に同じ構成なので、その一方 (穂木苗A側)について図2により説明する。ベルトコンベア12には、外観が テーパ状のポットにより1本ずつ育成された穂木苗Aを、下方から押圧されると ポット毎上方に押出されるように収容したポット苗トレイ14が載置されて、矢 印方向に移動される。ポット苗トレイ14には、6列×8行、即ち48株の穂木 苗Aが所定間隔に整然と収容されている。そして、穂木苗A行が苗取出し搬送部 3位置に来ると、その位置が光電スイッチ15,15により検出されて、ポット 苗トレイ14の移動が停止するようにしてある。なお、上記ポットは、トレイ1 4から抜け落ちなければテーパ状でなくてもよい。
【0008】 苗取出し搬送部3は、ポット苗押上機構16と、苗取出し・搬送機構17とに より構成されている。 ポット苗押上機構16は図3に示すように、エアシリンダ18により上下に往 復移動する支持台19上に、穂木苗Aのポット底面に接して所定高さまで押し上 げ、その状態で穂木苗Aを載置・支持するポット苗押上台20,20…が、ポッ ト苗トレイ14の穂木苗A1行分を押し上げるように穂木苗A1行の間隔と等し く6個設けられている。これらポット苗押上台20,20…は、その高さが図3 において右側端のものが一番低く、左側端のものが一番高くなるように順次変化 しており、それぞれの差は1mm程度である。このポット苗押上台20,20… の高さをわずかに変化させた理由は、苗取出し・搬送機構17により右側端の穂 木苗Aから順に取り出して子葉展開方向位置決め部4に向け搬送するとき、既に 苗が取り出されたポット苗押上台20に、次の苗のポット底部が接触しないよう にするためである。
【0009】 苗取出し・搬送機構17は図4に示すように、エアシリンダ21の伸縮作動に より左右方向に移動可能で、先端に穂木苗A、台木苗Bの茎部を所定高さ位置で 挟持する把持ハンド22を有し、リニアモータ23により、把持ハンド22で挟 持して取り出した穂木苗A及び台木苗Bを子葉展開方向位置決め部4,4まで移 動するようにしている。
【0010】 子葉展開方向位置決め部4は図5に示すように、ステッピングモータ24によ り回転するターンテーブル25を有し、このターンテーブル25上に、苗取出し ・搬送機構17により搬送されてきた穂木苗Aまたは台木苗Bが載置されるよう になっている。ターンテーブル25の上方には光電センサ26,26が設けられ 、ターンテーブル25上に載置された穂木苗Aまたは台木苗Bが、ターンテーブ ル25の回転により回転したとき、その子葉L,Lの展開方向を検知するように している。子葉L,Lの展開方向が検知された時点でステッピングモータ24の 駆動回転が停止し、穂木苗Aまたは台木苗Bの子葉L,Lの展開方向が、所定方 向に定まった状態で停止するようになっている。このときの穂木苗Aと台木苗B の子葉L,Lの展開方向は、接合・固定時に交差(直交)するように設定されて いる。その交差させる理由は、穂木苗と台木苗の切断面を対接させて固定した接 木苗が、穂木の子葉展開方向と台木の子葉展開方向が交差した状態となって、以 後の接木苗の生育に好影響を与えることによる。
【0011】 子葉展開基部位置決め搬送部5は図6に示すように、穂木苗A及び台木苗Bの 胚軸の太さよりやや広い間隙を有する吊持ハンド27をエアシリンダ28により 前後動可能に設け、この吊持ハンド27及びエアシリンダ28を、ロッドレスシ リンダ29で支持して、ロッドレスシリンダ29がガイドレール30に沿って移 動するようになっている。そして、子葉展開方向位置決め部4のターンテーブル 25上に子葉L,Lの展開方向を所定方向に決めて載置された穂木苗Aまたは台 木苗Bの胚軸を吊持ハンド27により挿通し、子葉L,Lの展開基部を位置決め した状態で吊持、支持し、把持・搬送部6の外周位置まで搬送するようにしてい る。
【0012】 把持・搬送部6は図1に示すように、穂木苗把持・搬送部6Aと台木苗把持・ 搬送部6Bとからなり、それぞれ矢印(対向)方向に回転するように支持され、 それぞれが1回転する間に、吊持ハンド27により吊持された穂木苗Aまたは台 木苗Bを引き継いで把持して回転移動し、苗が切断部7により所定位置で切断さ れ、それぞれの切断面を対向させ、対向部分を接着部8により接合・固定するよ うにしている。
【0013】 穂木苗把持・搬送部6Aと台木苗把持・搬送部6Bとは、回転方向及び高さが 異なるほかは実質的に同じ構成なので、穂木苗把持・搬送部6Aを代表して説明 する。図7及び図8において、穂木苗把持・搬送部6Aは、円形状の固定円盤3 1の筒状支持部31a内に軸受32,32を介して回転軸33を軸支し、この回 転軸33の上端部に穂木苗搬送回転盤34を固定すると共に、回転軸33の下端 部にカップリング35を介してステッピングモータ36の出力軸を連結している 。穂木苗搬送回転盤34は、回転軸33を中心として円を3等分した位置に突出 部を有するもので、その等分位置にそれぞれ両開きハンド37,38を、外側に 突出したときに開き、穂木苗搬送回転盤34に設けたばね係止片40との間に張 架した戻しばね41により戻されたとき閉じるようにして設けている。
【0014】 一方、固定円盤31の外周部には、ピン42により一端を枢支された円弧状の カム43が2カ所に設けられ、このカム43の他端を、固定円盤31に設けたピ ン(エア)シリンダ44により固定円盤31から外側に張出す位置と内側に引込 む位置とに変位可能としている。そして、両開きハンド37,38の基部に設け たカムローラ45をカム43に転接させ、両開きハンド37,38を往復移動さ せることで開閉動作させ、穂木苗Aを把持し、または解放するようにしている。 また、両開きハンド37,38の相対向する苗挾持面にはウレタンラバー46が 貼付けてあり、穂木苗Aの胚軸を挾持したときこれを傷めないようにしている。
【0015】 そして、穂木苗把持・搬送部6A及び台木苗把持・搬送部6Bのステッピング モータ36は、1/3回転ずつ間欠的に回転し、それぞれの間欠停止位置で、ま ず子葉展開基部位置決め搬送部5の吊持ハンド27に支持されている穂木苗A及 び台木苗Bをハンド37,38で挾持して引継ぎ、次いでハンド37,38で挾 持された穂木苗A及び台木苗Bを切断部7により所定位置から切断し、さらに接 着部8と対応する位置では穂木苗Aを上に、台木苗Bを下にしてそれぞれの切断 面を接近、あるいは接合させるようにしている。なお、ステッピングモータ36 の回転は1/3の間欠回転に限らず、他の機構と同期させれば連続回転させても よいものである。
【0016】 切断部7は図1に示すように、穂木苗切断部7Aと台木苗切断部7Bとからな り、把持・搬送部6の穂木苗把持・搬送部6A及び台木苗把持・搬送部6Bのハ ンド37,38により挾持されて回転することにより搬送され、その移動を間欠 的に停止した穂木苗A及び台木苗Bを、ハンド37,38で把持されたまま、そ れぞれ所定位置から切断するものである。
【0017】 穂木苗切断部7Aは図9に示すように、ステッピングモータ48の出力軸48 aに取付けられ、反時計方向に回転する回転アーム49の先端に切断刃ホルダ5 0を設け、このホルダ50に切断刃(この実施例では安全カミソリ)51を取付 けている。この切断刃51は、1枚のもの半分片側ずつ、即ち4回に分けて使用 するようにしている。また、回転アーム49には、切断刃51の回転方向前側に 位置して穂木苗Aの胚軸を押える胚軸押え体(実施例ではローラ)52が設けら れている。一方、穂木苗把持・搬送部6Aの固定円盤31と筒状支持部31aの 外周に支持されてエアシリンダ47aが設けられ、このエアシリンダ47aのピ ストンに、ハンド37,38で把持された穂木苗Aの胚軸を、切断装置7Aによ り切断するときに支える胚軸支え体47が設けられている。回転アーム49の他 端にはバランサ54が設けられている。
【0018】 台木苗切断部7Bは図10に示すように、ステッピングモータ55の出力軸5 5aに取付けられ、時計方向に回転する回転アーム56の先端に切断刃ホルダ5 7を設け、このホルダ57に切断刃58を取付けている。また、回転アーム56 には、切断刃58の回転方向前側に位置して台木苗Bの子葉部を押える子葉押え 体(ローラ)59を設けている。一方、台木苗把持・搬送部6Bの苗木搬送回転 盤34の上側に、ハンド37,38に挾持された台木苗Bの子葉部を支える円盤 状の子葉部姿勢規制体60が設けられている。また、図1にも示すようにロータ リアクチュエータにより往復搖動する垂直回転軸を設け、この回転軸に支持され てハンド37,38に把持された穂木苗Aの胚軸を切断装置7Bにより切断する ときに支える胚軸支え体53が設けられている。 なお、図示しないが、苗の切断部分、あるいは子葉等に対し弱毒ウイルスを塗 布して、耐病性を付与しても良いものである。
【0019】 接着部8は図13ないし図16に示すように、水平状態に設けた回転円盤61 を、ステッピングモータ62の出力軸63に取り付けて矢印方向に間欠回転させ るようにしている。この回転円盤61の外周部には、多数(この実施例では10 個)の透明合成樹脂からなるカセット状のクリップ収容ケース64,64…が着 脱可能に設けられ、また、回転円盤61は、着脱グリップ65によりステッピン グモータ62の出力軸63に対して着脱可能となっている。クリップ収容ケース 64は下端部に図示しないクリップストッパを有し、ケース内に30個のクリッ プを上下に積み重ねた状態で収容し、回転円盤61に設けたクリップケース嵌挿 孔61aに下部部を嵌挿したとき、クリップストッパが解除されてクリップはそ の自重で落下するようになっている。回転円盤61の下側にはクリップ受け円盤 66が固設されていて、クリップ収容ケース64から落下するクリップの下面を 支持し、クリップ受け円盤66に設けたクリップ落下穴66aにクリップが来た とき落下するようになっている。なお、図示しないがクリップの有無はクリップ 検出センサにより検出されて、回転円盤61の回転を制御するようにしている。
【0020】 クリップは落下穴66aよりスライドブロック74上の所定の位置に落下する 。スライドブロック74の後方にエアシリンダ68により前後動するクリップ押 出し体69が設けられ、クリップをクリップ供給台70上に落下させるようにし ている。クリップ供給台70の後方には、ストロークの長いエアシリンダ71を 取付け、そのピストン72にカプラ73を介してクリップ押出しロッド76が連 結されると共に、スライドブロック74に設けた支持部75に摺動可能に支持さ せている。クリップ押出しロッド76には、その上側に位置して先鋭状のカム7 7が取付けられている。
【0021】 また、スライドブロック74の先端部には、一対のくちばし78,78が軸7 9,79を介して水平方向に回動可能に支持され、このくちばし78,78の基 端部にはローラ80,80が設けられていると共に、ローラ80,80間に戻し ばね81が架設されている。そして、スライドブロック74は、くちばし78の 先端が所定位置から切断された穂木A,台木Bの対向位置にクリップの左右両側 の位置まで移動可能で、また、クリップのガイドを兼ねている。クリップ押出し ロッド76の外周にはコイルばね82が巻装されている。図11及び図12に、 穂木苗把持・搬送部6A及び台木苗把持・搬送部6Bのハンド37,38により 把持された穂木苗A及び台木苗Bを、穂木苗切断部7A及び台木苗切断部7Bに より切断して後、穂木A及び台木Bの両切断面を対向させてクリップCにより接 着する状態を示している。
【0022】 接木苗排出部9は図17に示すように、接木された苗(接木苗)を把持して水 平方向に移動する排出ハンド83を備えた排出シリンダ84が、上下方向に移動 するエアシリンダ85に支持されて、穂木苗把持・搬送部6A及び台木苗把持・ 搬送部6Bのハンド37,38により把持された穂木苗A及び台木苗Bが、穂木 苗切断部7A及び台木苗切断部7Bにより切断されて後、両切断面を対向させて 停止し、クリップCにより接着される位置と対向して配設されている。エアシリ ンダ85は、機体フレーム86により支持されている。また、排出ハンド83は 、穂木A,台木Bの切断対向位置をクリップCにより固定した接木苗の、クリッ プCより根側を把持して排出するようにしている。接木苗排出部9の接木苗排出 位置の下方には、図示しないが排出された接木苗を収容容器に案内する案内板( シュート)が設けられている。この案内板(シュート)に代えてベルトコンベア を設けてもよい。
【0023】 ポット苗トレイ回収部10は図18及び図19に示すように、苗取出し搬送部 3により全ての穂木苗A及び台木苗Bが取り出されて空になった穂木苗用トレイ 14A及び台木苗用トレイ14Bが、ベルトコンベヤ12によってさらに送られ 、支持レール88,89上に載り、トレイ先端検出センサ87によりトレイ先端 が検出されるようになっている。支持レール88,89は、両端部がそれぞれ一 対の支持ピン90,90…により機体フレームに対し水平方向に移動可能に支持 され、各支持レール88,89の中間部には機体フレームに支持されたエアシリ ンダ91のピストンが連結されている。
【0024】 そして、穂木苗用トレイ14A及び台木苗用トレイ14Bが支持レール88, 89上に載り、その先端がトレイ先端検出センサ87によりトレイ先端が検出さ れった時点でエアシリンダ91が収縮し、支持レール88,89が外側に移動し て穂木苗用トレイ14A及び台木苗用トレイ14Bの支持を解除し、穂木苗用ト レイ14A及び台木苗用トレイ14Bは落下して回収されるようになっている。 回収された穂木苗用トレイ14A及び台木苗用トレイ14Bは、接木苗を収容し て育成に用いたり、あるいは穂木苗Aまたは台木苗Bを育成して苗供給部2のベ ルトコンベア12,12に供給するのに用いられる。
【0025】 次に、上記のような構成の自動接木装置の動作について説明する。 穂木苗A及び台木苗Bは、ポット苗トレイ14に収容されてポット苗として育 成された状態で苗供給部2のベルトコンベア12,12に供給される。ポット苗 は、不良苗を予め健康苗と差し替えておく。ポット苗トレイ14,14は矢印方 向に移動して穂木苗A,台木苗B行が苗取出し搬送部3位置に来ると、その位置 で光電スイッチ15,15により苗行が検出されて、ポット苗トレイ14の移動 が停止する。
【0026】 苗取出し搬送部3では、まずポット苗押上機構16が作動してポット苗押上台 20,20…により穂木苗A,台木苗B1行分を押し上げ、次いで苗取出し・搬 送機構17が作動する。そして、苗取出し・搬送機構17により苗行の手前側か ら穂木苗A,台木苗Bがそれぞれ1株ずつ順に取り出されて子葉展開方向位置決 め部4に向け搬送される。穂木苗A,台木苗B1行分が無くなると、ポット苗押 上台20,20…は下降し、光電スイッチ15,15によりベルトコンベア12 ,12が駆動し、次の苗行を光電スイッチ15,15が検出して移動を停止し、 ポット苗押上台20,20…により苗1行分が押し上げられ、苗取出し・搬送機 構17により1株ずつ搬送される。
【0027】 子葉展開方向位置決め部4では、ステッピングモータ24によりターンテーブ ル25が回転し、そのターンテーブル25上に載置されている穂木苗A及び台木 苗Bが回転する過程で光電センサ26,26により子葉L,Lの展開方向が検知 され、その時点でステッピングモータ24の駆動回転が停止し、穂木苗A及び台 木苗Bの子葉L,Lの展開方向が定められる。このときの穂木苗Aと台木苗Bの 子葉L,Lの展開方向は、接合・固定時に交差(直交)するように、相互に交差 (直交)している。 ターンテーブル25上に子葉L,Lの展開方向が定められて載置されている穂 木苗A及び台木苗Bは、その胚軸を子葉展開基部位置決め搬送部5の吊持ハンド 27により吊持、支持され、ロッドレスシリンダ29によりガイドレール30に 沿って移動し、把持・搬送部6の外周位置まで搬送される。
【0028】 把持・搬送部6では、穂木苗把持・搬送部6Aと台木苗把持・搬送部6Bのハ ンド37,38により、吊持ハンド27によって吊持、支持されて停止している 穂木苗A及び台木苗Bを引き継いで把持する。そして、ステッピングモータ36 により1/3回転し、その位置でハンド37,38で挾持された状態の穂木苗A 及び台木苗Bを切断部7により所定位置から切断し、さらに接着部8と対応する 位置で穂木Aを上に、台木Bを下にしてそれぞれの切断面を対向,接近させる。
【0029】 切断部7では、反時計方向に回転する回転アーム49及び時計方向に回転する 回転アーム56のそれぞれの先端に取り付けられた切断刃51,58によって、 穂木苗A及び台木苗Bが切断される。この穂木苗A及び台木苗Bの切断時に、胚 軸押え体(ローラ)52,59及び胚軸支え体53,子葉部姿勢規制体60等が 設けられているので、穂木苗Aは根部側が切断面を斜め下向きにして切り落とさ れ、台木苗Bは子葉Lの一方と生長点が切断面を斜め上向きにして切断される。 この両切断面は、穂木苗把持・搬送部6Aと台木苗把持・搬送部6Bの回転によ り対向,接近させて停止する。なお、苗の切断部分、あるいは子葉等に対し弱毒 ウイルスを塗布しておくと、耐病性が付与される。
【0030】 接着部8では、回転円盤61がステッピングモータ62により間欠回転され、 クリップ収容ケース64内に収容されたクリップが、その自重でクリップ受け円 盤66のクリップ落下穴66aからスライドブロック74上に落下する。このク リップの有無はクリップ検出センサにより検出され、回転円盤61の回転を制御 する。そしてこのクリップは、エアシリンダ68が伸長してクリップ押出し体6 9により押出され、クリップ供給台70上に落下する。クリップ供給台70では 、エアシリンダ71によりクリップ押出しロッド76を前進させてクリップを前 方に押出す。
【0031】 クリップ押出しロッド76によりクリップCが押出されると、コイルばね82 によってスライドブロック74が前進し、スライドブロック74がストッパによ り移動を停止するとクリップCはスライドブロック74に沿って開口しながら前 進し、これと同時にカム77がくちばし78,78のローラ80,80を戻しば ね81の弾発力に抗して離間させる。これによりくちばし78,78の先端は接 近して、穂木苗Aと台木苗Bの切断面を接近あるいは接合させ、押出されたクリ ップCにより挾持されて切断面を接着,固定させ、接木苗ができあがる。
【0032】 一方、クリップCにより挾持される切断された穂木Aと台木Bは、図11及び 図12(a)〜(c)に示すように、それぞれの切断面が対向して上下に位置し ており、ウリ科の場合においては、いわゆる片葉切断接ぎ法が行われる。このと き、台木Bの子葉が図12(b)のように垂れ下っているとクリップCを掛ける ことができないので、(c)に示すように子葉部姿勢規制体60を設けることで 子葉の垂れ下がりを防ぎ、確実にクリップCが掛かるようにしている。クリップ 収容ケース64内に収容されたクリップが無くなると、これがクリップ検出セン サにより検出され、回転円盤61を回転させ、次のクリップ収容ケース64に収 容されたクリップが検出されると回転円盤61の回転が停止されてクリップが供 給される。クリップが無くなったクリップ収容ケース64は、別に用意したクリ ップの詰まったものと交換する。
【0033】 クリップCにより挟着されてできあがった接木苗は、把持・搬送部6のハンド 37,38により挟持された状態のまま、接木苗排出部9の排出ハンド83が排 出シリンダ84により伸長してきて挟持され、この時点でハンド37,38の挟 持が解除される。そして、排出シリンダ84が収縮して排出ハンド83により接 木苗が移動し、エアシリンダ85の伸長により接木苗が所定位置にきたときに排 出ハンド83が開いて接木苗が排出される。
【0034】 ポット苗トレイ回収部10では、苗取出し搬送部3により全ての穂木苗A及び 台木苗Bが取り出されて空になった穂木苗用トレイ14A及び台木苗用トレイ1 4Bが、ベルトコンベヤ12によってさらに送られ、支持レール88,89上に 載せられる。そして、穂木苗用トレイ14A及び台木苗用トレイ14Bの先端が トレイ先端検出センサ87により検出された時点で、エアシリンダ91のピスト ンが収縮し、支持レール88,89が支持ピン90,90…を介して外側に移動 し、穂木苗用トレイ14A及び台木苗用トレイ14Bは落下して回収される。回 収された穂木苗用トレイ14A及び台木苗用トレイ14Bは接木苗の育成、穂木 苗A及び台木苗Bの育成及び供給に再利用される。
【0035】 以上の自動接木装置1における苗供給部2,2、苗取出し搬送部3,3、子葉 展開方向位置決め部4,4、子葉展開基部位置決め搬送部5,5、把持・搬送部 6,6、切断部7,7、接着部8、接木苗排出部9、ポット苗トレイ回収部10 等の一連の動作は、動作制御部11においてプログラマブルコントローラにより シーケンス制御される。
【0036】
【考案の効果】
以上説明したように本考案の自動接木装置の苗供給機構によれば、ポットを所 定配列で所定数収容するトレイと、そのトレイに収容したポットで育苗した穂木 苗及び台木苗を、トレイに収容されたポットのままトレイ単位で供給を可能にし た搬送機構とを設けたので、穂木苗及び台木苗を傷めることなく能率的に供給す ることができる。 また、搬送機構の搬送経路の所定位置でトレイの穴からポット苗を取り出すポ ット押上げ機構と、押し上げられたポット苗を一本ずつ把持して所定の位置まで 搬送するポット苗取り出し搬送機構とを設けたので、トレイの穴からポット苗を 確実に取り出すことができ、一本ずつ次の作業行程に搬送することができる。
【0037】 さらに、ポット苗取り出し搬送機構によりポット苗の取出しが終って空になっ たトレイを所定の位置で回収するトレイ回収機構を設けたので、トレイの回収手 間を省くことができると共に、トレイの再利用が容易となり、作業能率を向上さ せることができる。 そして、接木苗は、台木の根がポットに収容されたまま一連の作業が行われる ので、植え傷み等の障害がなく、接木苗の育成が良好に行われ、活着率が向上す る。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動接木装置全体の一部を省略した平面図であ
る。
【図2】苗供給部のベルトコンベア及びポット苗トレイ
の平面図である。
【図3】苗供給部及び苗取出し搬送部の部分側面図であ
る。
【図4】苗取出し搬送部の部分正面図である。
【図5】子葉展開方向位置決め部の斜視図である。
【図6】子葉展開基部位置決め搬送部の部分斜視図であ
る。
【図7】把持・搬送部の部分平面図である。
【図8】把持・搬送部の部分側断面図である。
【図9】把持・搬送部及び切断部(穂木苗用)の部分側
面図である。
【図10】把持・搬送部及び切断部(台木苗用)の部分
側面図である。
【図11】把持・搬送部及び接着部の部分断面図であ
る。
【図12】(a)ないし(c)は切断苗接着時の説明図
である。
【図13】接着部の部分平面図である。
【図14】接着部の部分側面図である。
【図15】接着部の部分背面図である。
【図16】クリップ押出し機構の平面図(a)、側面図
(b)、底面図(c)である。
【図17】接木苗排出部の側面図である。
【図18】ポット苗トレイ回収部の正面図である。
【図19】ポット苗トレイ回収部の平面図である。
【符号の説明】
1 自動接木装置 2 苗供給部 3 苗取出し搬送部 4 子葉展開方向位置決め部 5 子葉展開基部位置決め搬送部 6 把持・搬送部 6A 穂木苗把持・搬送部 6B
台木苗把持・搬送部 7 切断部 7A 穂木苗切断部 7B 台木苗切断部 8 接着部 9 接木苗排出部 10 ポット苗トレイ回収部 11 動作制御部 12 ベルトコンベア 13 モータ 14 ポット苗トレイ 14A 穂木苗用トレイ 14
B 台木苗用トレイ 15 光電スイッチ 16 ポット苗押上機構 17 苗取出し・搬送機構 18,21,28,68,71,85,91 エアシリ
ンダ 19 支持台 20 ポット苗押上台 22 把持ハンド 23 リニアモータ 24 36,48,55,62 ステッピングモータ 25 ターンテーブル 26 光電センサ 27 吊持ハンド 29 ロッドレスシリンダ 30 ガイドレール 31 固定円盤 31a 筒状支持部 32 軸受 33 回転軸 34 穂木苗回転搬送盤 35 カップリング 37,38 両開きハンド 39 ガイドローラ 40 ばね係止片 41 戻しばね 42 ピン 43 カム 44 ピン(エア)シリンダ 45 カムローラ 46 ウレタンラバー 47,53 胚軸支え体 49,56 回転アーム 50,57 切断刃ホルダ 51,58 切断刃(安全剃刀) 52,59 胚軸押え体(ローラ) 54 バランサ 60 子葉部姿勢規制体 61 回転円盤 63 出力軸 64 クリップ収容ケース 65 着脱グリップ 66 クリップ受け円盤 69 クリップ押出し体 70 クリップ供給台 72 ピストン 73 ピストンロッド 74 スライドブロック 75 支持部 76 クリップ押出しロッド 77 カム 78 くちばし 79 軸 80 ローラ 81 戻しばね 82 コイルばね 83 排出ハンド 84 排出シリンダ 86 機体フレーム 87 トレイ先端検出センサ 88,89 支持レール 90 支持ピン

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポットを所定配列で所定数収容するトレ
    イと、そのトレイに収容したポットで育苗した穂木苗及
    び台木苗を、トレイに収容されたポットのままトレイ単
    位で供給を可能にした搬送機構と、搬送機構の搬送経路
    の所定位置でトレイの穴からポット苗を取り出すポット
    押上げ機構と、押し上げられたポット苗を一本ずつ把持
    して所定の位置まで搬送するポット苗取り出し搬送機構
    と、ポット苗取り出し搬送機構によりポット苗の取出し
    が終って空になったトレイを所定の位置で回収するトレ
    イ回収機構と、を設けてなる自動接木装置の苗供給機
    構。
JP1796592U 1992-02-26 1992-02-26 自動接木装置の苗供給機構 Expired - Lifetime JP2547936Y2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190052493A (ko) * 2017-11-08 2019-05-16 대한민국(농촌진흥청장) 모종 줄기 절단장치
KR20190052487A (ko) * 2017-11-08 2019-05-16 대한민국(농촌진흥청장) 접목 시스템 및 접목 방법
CN109997543A (zh) * 2019-04-24 2019-07-12 安徽信息工程学院 绿植嫁接维护机械装置

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