JPH06502895A - 粘着性壁装材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 粘着性壁装材 本発明は、粘着剤層を支持し、かつロール状で供給される装飾シート材から成る 壁装材に関する。

従来の壁装材は、壁に張るために、装飾シート材の背面に付与する湿った接着剤 を必要とするか、または予め糊付けされた製品の場合に、水を付与する必要があ る。糊及び刷毛または水槽を取り扱うために、家具そして好ましくはカーペット も、壁装材を張っている壁の近傍から除去することが必要であるので、これらの 製品は、使用するのが不便である。

更に、湿った壁装材は、柔らかくなり、取扱いに際し困難を生じる。製品に伸び が生じ、壁での模様の反復を調和させることが不可能になる。ライニング紙を有 する壁は、接着剤を塗らねばならないか、または更に壁装材を張る前にライニン グ紙を除去せねばならない。これらの仕事は、不便であり、また時間のかかるこ とである。

しかしながら、これらの種類の壁装材製品は、壁に一旦張り付け、そして接着剤 が乾燥すると、紙糸基材のどちらかと言えば生来欠如している寸法安定性のため に、湿度が変化する際に問題を生じることが甚だしい。

上述の問題を克服するために、ロールを巻き出して、濡らす必要なしに壁面Ｉ： 即座に張ることができるように、粘着剤または感熱接着剤を適所に既に有する壁 装材を提供することが提案されている。

しかしながら、壁装材は、一般に、主として経済的な理由でセルロース系基材か ら成るので、大気の水分が変化するため、壁に張った時、特に浴室等の湿気のあ る環境にさらした時に、これらの種類の製品の寸法安定性に障害が生じる。寸法 安定性は、シート材が接着剤層、基材層及び装飾表面層から成り、表面層が、例 えばＰＶＣ等の重合体材料の層上に設けられている、即ちビニル系壁装材である 場合に、特に問題となる。この種の壁装材は、例えばＧＢ　１２６４７９５及び ＧＢ　１３１５１１４に記載されている。

水蒸気は、重合体被膜を通して、基材層に透過されるので、大気が湿っぽ（なる 場合、重合体被覆基材に特に障害が生じる。基材が完全に非親水性であるならば 、このことは問題にならないが、経済的理由で、基材は必ず親水性材料を含んで いる。その結果、大気から透過した水分は、基材層に吸収され、これによって基 材層の膨張がかなりの程度に生じる。その上、これによって、壁土の壁装材の泡 立ちを生じ、または隣接する細片の縁が***しうる。また、外気温が上昇し、相 対湿度が下がると、膨張の問題よりは少ないが、水分が壁装材から漏れ出し、繊 維の収縮のために壁装材を収縮させ、よって細片間に隙間を生じる。

この種の壁装材製品の寸法安定性の問題を克服するために、種々の方法が提案さ れた。寸法安定性の問題を克服する１つの方法は、異なる湿度が材料に影響を及 ぼさないように、親水性材料を含まない基材を使用することである。適切な非親 水性基材には、例えばガラス繊維及びポリエステル繊維がある。しかしながら、 そのような基材は、非常に高価であるので、好ましくない。

壁装材に皺が寄るのを避けるため、ＤＥ−Ａ−３７４１１９４には、部屋の水分 の変化によって生じる基材の寸法変化を生じる膨張及び収縮が、接着点間の微細 な膨張のために壁面から離れる方向に転換されるように、接着剤を小さな島状の 発泡体の形で使用することに加えて、湿った条件でも比較的わずかしか膨張しな い基材を使用することが提案されている。ＧＢ　２１１７２７１には、「ドライ −オン・ドライオフ（ｄｒｙ−ｏｎ　ｄｒｙ−ｏｆｆ）　Ｊ壁装材、即ち、それ らを張るために湿潤工程を必要とせず、また粘着剤または感熱接着剤を使用する 壁装材が記載されている。湿度の上昇並びに低下による紙糸基材の寸法安定性の 問題は、ガラス繊維で安定化したセルロース含有基材を含めて、ＬＤＰＨの独立 気泡フィルム、エチレン共重合体の不織物等の寸法的に安定な基材材料を使用す ることによって克服されると、その公報では言っている。これらの製品は、従来 のセルロース系基材より高い寸法安定性を付与することができるが、それらは、 極めて高価になりがちであり、また全体的な寸法安定性は、いまだ付与されてい ない。

セルロース含有基材は、湿った大気中ではなお水分を吸収し、よって製品の膨張 、収縮が生じる。

ま！；、ＧＢ　１２４１１７７は、水分の変化が紙糸基材の寸法安定性に影響を 及ぼし、また濡らすことによって活性化される予め糊を付与した被膜が、特に寸 法不安定性の問題を生じることを認識している。その解決は、水を付与すること によってよりも、むしろ熱及び／または圧力によって活性化できる接着剤を使用 することである。壁紙を高湿度で貼る場合の縮れを起こさないようにするために ζ壁紙を貼る前にそれを湿らせることが提案されている。しかしながら、このこ とは、湿潤工程が壁紙を貼るためになお必要である場合に、粘着剤を既に適所に 有することの利益が相殺されてしまう。更に、そのような湿潤工程は、湿った壁 装材が柔らかくなり、取扱いが困難になり、また伸びが生じつるという点で上述 の問題を生じる。　−湿度が変化することによって起こる粘着剤を塗布した壁装 材の寸法の問題以外に、一般に、粘着剤は、水または他の溶媒系組成物として塗 布され、そして水が乾燥工程で実質的に除去される。代表的に、粘着剤が水性で ある場合、それはウェブに付与する時点で４０〜・７０％の水または有機溶媒を 含んでいるので、乾燥温度はかなり変わるが、一般に５０〜１５０℃の範囲であ る。その結果、基材は、収縮し、かつ標準大気に長時間さらした後に有する含水 量以下に通常乾燥される。この収縮した状態で壁に貼ると、標準大気湿度で膨張 を起こし易い。

実際、壁装材は、大気に自由にさらされるか、あるいは通常両端が開いているプ ラスチック包装材料中に納めるロールとして梱包される。大気湿度とのある種の 平衡が標準的に生じるが、その効果は均一ではな（、その結果、壁装材が様々な 含水量を有し、かつその長手方向に沿って伸びる可能性がある。

本発明者等は、壁装材を、元の寸法から通常の使用条件下に起こりつる膨張が、 泡立ちまたは縁の***を生じないように、少なくなるような特定の寸法で壁に張 り付ける準備をして供給すれば、標準範囲の環境において使用して、寸法安定性 の欠如によって生じる問題を克服することができ、このことは、好ましくはロー ルに巻いである材料の含水量を標準条件下の平衡含水量より確実に多くすること によって達成されることを見出した。

本発明の新規のパッケージは、順に粘着剤層、親水性基材層、装飾表面層及び剥 離面から成り、−巻きの粘着剤層は、隣接する巻きの剥離面上に支持される、壁 に隣接して位置する細片として貼り付けるためのロール状壁装材を収容するシー ル容器から成り、前記壁装材゛は、湿潤膨張試験（以下に定義する）を行った時 に、乾燥面積ｄから湿潤面積Ｗにｄの少なくとも０．０１％面積が増大するよう なものであり、かつパッケージ中の壁装材がμｍｙΔ≦Ｘ≦μ＋２Δ （上記不等式において、 ｙは−０，５〜０．８の範囲であり、 ２は−０，８〜０．９５の範囲である）のような面積を有することを特徴とする パッケージである。

湿潤試験における面積の増大が、乾燥面積（ｄ）の少な（とも０゜２％、好まし くは少なくとも０．５％であり、また願わくは１％超である場合に、本発明は最 も価値がある。一般に、面積の増大は５％未満であり、また通常は２％未満であ る。

親水性基材層は、ある種の親水性材料、一般に繊維から成る。一般に、親水性材 料は、セルロース系、例えば、セルロース、酢酸セルロースまたはビスコースで あり、セルロースであるのが好ましい。

親水性基材層中の親水性材料の量は、一般に、少なくとも１０％、好ましくは少 な（とも２０％、最も好ましくは少なくとも４０％である。一般に、親水性基材 層中の親水性材料は、基材の８０重量％以下、好ましくは７０重量％以下、最も 好ましくは６０重量％である。

一般に、親水性基材層は、実質的に水を吸収しないので、水（水蒸気状でありう る）によってあまり影響されないある種の合成及び／または鉱物材料、一般に繊 維も含んでいる。そのような「疎水性」材料は、一般に、少な（とも３重量％、 好ましくは少なくとも１０重量％、最も好ましくは少なくとも１５重量％の量で 、親水性基材層組成物中に含まれうる。一般に、疎水性材料は、基材層の６０重 量％以下、好ましくは５０重量％以下、最も好ましくは３０重量％以下の量で含 有される。

疎水性材料は、水によって実質的に影響されない如何なる材料であってよ（、例 えば、ガラスまたは他の鉱物繊維、あるいはポリエステル重合体、及びエチレン 及びプロピレン等のα−オレフィンの共重合体等の合成繊維が好ましい材料であ る。合成繊維は、あまり危険でないものほど好ましい。種々の異なる「疎水性」 材料を使用することによって、強度、酸性度及び不透明度等の異なる特性を基材 層に与えるが、これらの特性は、寸法安定性と比べて比較的重要でないが、ｄの 割合としてのΔの値が小さい１００％セルロースの基材の特性より優れている。

親水性基材層中の、繊維材料であるのが好ましい親水性／疎水性材料の合計含量 は、１００重量％まででありうるが、一般に９８重量％、好ましくは９５重量％ 以下、最も好ましくは９０重量％以下である。基材が１００重量％未満の親水性 ／疎水性材料から成る場合、残りは充填材及び／または顔料及び／またはバイン ダーから成る。適切な充填材及び顔料は、セルロース基材に通常使用されるもの 、例えばクレー及びチョークである。

一般に、バインダーは、ポリ酢酸ビニル及び／またはポリアクリル酸ビニルまた はＳＢＲラテックス等の合成バインダーである。適切なバインダーは、一般に、 親水性基材層の少なくとも５重量％、好ましくは少なくとも１５重量％、最も好 ましくは少なくとも２０重量％の量で含有され、通常４０重量％以下、好ましく は３５重量％以下である。

親水性基材層の寸法安定性は、層の湿潤膨張によって測定される。

湿潤膨張試験は、２３±２℃に保持した温度及び５０％±５％の相対湿度で、少 なくとも２時間、予め調整した５００Ｘ５００ｍｍの試料を浸漬することによっ て行われる。試料は基材面と接触するその接着剤被膜を含んで平らに配置される 。試料（基材に支持された）を、次に、２１’Ｃの水に１分間浸漬し、余分の水 を排水し、そして同様に２３±２°Ｃ及び５０％±５％の相対湿度の環境で、平 面について１５分後の寸法の変化を測定する。次に、面積の膨張を試料の元の面 積の％として表示する。

パッケージ中の壁装材の面積Ｘは、梱包する前の壁装材の含水量を制御すること によって一般に調節される。パッケージ中の壁装材の含水量は、２３℃及び５０ ％ＲＨにおける平衡での含水量より高いのが好ましい。一般に、壁装材製品の含 水量は、所望の範囲内のＸを得るために、壁装材の梱包、貯蔵及び貼り付は中に 存在する通常の周囲条件下の平衡含水量より高い。例えば、含水量は親水性層の 親水性繊維の合計量に基づいて、一般に少なくとも１５重量％、より好ましくは 少なくとも１７重量％、好ましくは少なくとも１８重量％である。

面積Ｘの範囲の下限を決定するｙの値は、好ましくは−０，５〜０．５の範囲、 より好ましくは−０，２５〜０．２５の範囲である。

したがって、それは、壁装材の湿潤及び乾燥面積の中間点付近である。Ｚ値は、 −〇、８〜０．９５の範囲、好ましくは−０，５〜０゜９０の範囲、より好まし くはＯ〜０．８の範囲、最も好ましくは０゜２５〜０．７５の範囲である。した がって、面積Ｘが含まれる範囲の上限は、湿潤及び乾燥面積の中間点より幾分上 である。したがって、面積Ｘが、乾燥及び湿潤面積の中間点よりほんの少し上で あるのが好ましい。これらのパラメータから、壁に貼り付ける際の壁装材製品の 元の面積より比較的湿った条件下に面積が増大すると、泡立ちの問題及び隣接す る細片の縁が***する問題が比較的生じないことを見出した。同様に、そのよう な元の面積から標準の周囲条件下に面積が低下しても問題が生じない。

親水性材料から成るこの種の壁装材製品の含水量は、一般に、製品中に含まれる 親水性材料の量によって決まる。標準状態の温度及び湿度（即ち、約２３℃およ び５０％相対湿度）下に、親水性繊維含有壁装材製品の含水量は、一般に、親水 性繊織の重量に基づいて約１５％である。したがって、本発明においては、パッ ケージ中の壁装材の含水量は、好ましくは少なくとも１５重量％、より好ましく は少なくとも１８重量％である。一般に、含水量は、−親水性繊維に対して４０ 重量％未満、より好ましくは２５重量％未満である。

本発明は、特に装飾層が重合体材料、一般に２７０層から成る製品に関し、よっ て従来のビニル系壁装材の有利な特性全てを有する、即ち、壁面への乾燥貼り付 け（ｄｒｙ−ｏｎ　ａｐｐｌｉｃａｔｉｏｎ）が容易であり、かつ良好な寸法安 定性を有することに加えて洗濯可能であり、良好な耐久性を有し、かつ容易に型 押しすることができる製品を製造する。この被膜に使用することができる合成樹 脂材料の例には、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフ ィン及び他の重合体がある。発泡合成重合体は、例えば発泡ポリスチレンであり うる。

装飾層の表面の装飾は、従来公知の手段のいずれかによって、例えば、印刷、型 押し及び／または塗装によって施すことができる。

装飾は、親水性基材層の表面上の装飾層を構成するビニル系発泡または非発泡被 膜によって、またはその上に印刷等を行うことによって施される。あるいはまた 、装飾層は、親水性基材層の一方の表面に、通常の手段、即ち、印刷、型押し及 び／または塗装によって、直接設けることができる。

粘着剤層は、壁装材を壁面に貼り付けることができ、しかもなお壁装材の有効寿 命後に再装飾するために、それを引き剥すこともできる永久粘着性粘着剤である 接着剤から成る。

最高の結果を得るために、粘着剤は、良好な凝集力（剪断抵抗によって示される ）を有するべきであり、また特別な粘着及び引き剥し特性も有しているのが好ま しい。これらの特性は、全てＦＩＮＡＴ試験〔紙その他の支持体に対す国際感熱 接着剤連盟（ｔｈｅ　ＦｅｄｅｒａｔｉｏｎＩｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ　ｄｅ 　Ｔｂｅｒｍｏｃｏｌｌａｎｔｓ　ｓｕｒ　Ｐａｐｉｅｒｓ　ｅｔ　ａｕｔｒｅ 　５ｕｐｐｏｒｔｓ）の試験〕によって測定することができる。以下に表示する 測定値は、以下に示す改良ＦＩＮＡＴ試験によって測定される。

凝集力（剪断抵抗）測定値は、１１０關×２０１の寸法の試験片を用いて測定さ れる。試験片は３５ｇ／ｍ”の乾量となる塗布量で試験を受ける粘着剤被膜を有 する３６μｍの基材、「メリネックス（ｎＬＩＮＥＸ）Ｊポリエステルフィルム から成る。試験片を標準（ガラス板）表面に部分的に接着する。接着面積は、試 験領域をローラでならすことによって２０ｍ１＋Ｘ２０鳳■の寸法にする。１． ５ｋｇの重りを直立したガラス板の底部から吊して試料の一端に取り付け、剪断 下に結合が破壊されるに要した時間を記録する。試験は、２３±２℃及び５０％ ±５％ＲＨで行う。

一般に、粘着剤の凝集力は、この試験に従って剪断抵抗を試験した場合に、少な くとも４５分、好ましくは少なくとも５５分、最も好ましくは１時間超である。

剥離（粘着）力は、１００■■Ｘ２５ｍｍの寸法の試験片に対する１８０６引き 剥し試験を用いて測定する。基材及び粘着剤被膜は、凝集力試験に関し先に説明 した通りである。試料をステンレススチール表面に取り付け、２ｋｇのゴムロー ラで５回一方向にだけならす。３分及び６０分のスチール板上での（剥離前の） 滞留時間で試料を試験する。剥離速度は、３００關／分である。剥離力はＮ／２ ５ｓ＋ｍで記録する。また、これらの試験は２３±２℃及び５０％±５％の相対 湿度で行う。

粘着（剥離）力は、好ましくは２〜１５Ｎ／２５ｍｍの範囲、最も好ましくは５ Ｎ７２５ｍ腸以上であり、一般に１２Ｎ／２５ｍｍ以下である。１時間の滞留時 間の後、粘着力は、好ましくは少なくともＩＯＮ／　２５　ｍｌ１１であり、最 も好ましくは少なくとも１２Ｎ／２５ｍｍであるべきである。

好ましくは、接着剤は、壁への容易な貼り付け、また容易な引き剥し、及びその 最終的な位置決めの前に、壁装材の位置を容易に調節することができねばならな い。更に、粘着力は、経時的に強化され、例えば約１０時間後までに最大に近づ かねばならない。特に好ましい接着剤を使用して、粘着力が経時的に強くなると 、凝集が生じ最大に近づ（ことがわかった。壁への貼り付けと最大粘着力の発現 との間の時間、即ち、いわゆる開放時間は、粘着剤で必然的に比較的高くなる傾 向にある。粘着力及び凝集力が低い場合に、壁に貼り付けた後の期間中に、湿度 が変化する条件下に面積が増大することによって壁装材が泡立てられるのがこの 特性である。

高い粘着力の粘着剤だけを使用すると、顕著に改善された特性を付与することが 不十分になるが、上記した粘着力および凝集力を併せ持つ粘着剤類を使用すると 、壁装材の大気条件の変化によって移動する傾向、即ち、高湿度における膨張及 び低湿度における収縮を抑える有利な結果を得る。結合の高い凝集力によって粘 着剤が壁装材と壁との固体結合への傾向を可能とし、寸法安定性を向上させる。

タックは、２００ｍｍＸ　２０＋ｕ＋の試験片に対するループタック試験を用い て測定する。試験条件は、凝集力及び剥離力試験に関する通りである。試験中の 結合面積は、ガラス板上２５ｍ■Ｘ２５＋＋ｕａであり、速度は３００　ｍｍ／ 分である。

好ましくは、これらの接着特性によって、壁装材製品の２枚の接着剤塗布面が互 いに接触しても、それらが製品に実賞的に損傷を与えることなく分離することが できる製品も提供される。

適切な粘着剤は、合成及び／または天然物から製造され、天然ゴムを粘着性付与 樹脂と配合する。最も好ましい種類の粘着剤はポリアクリレート系水性エマルジ ョン粘着剤等のアクリル系粘着剤である。

一般に、粘着剤は、５〜Ｂｏｇ／ｍ”、好ましくは約１０ｇ／ｍ”以上〜５０ｍ ２以下、最も好ましくは２０〜４０ｇ／ｍ”の乾量で存在する。しかしながら、 粘着力は基材の厚さ及び剛性、及び使用する特定の粘着剤によって影響され、ま た要求される粘着剤の量は、これらの要因に依存する。更に、粘着力は、壁の所 定の箇所に置いた時の壁装材の壁面との接触面積によっても影響される。接触面 積は、例えば、型押しによって影響され、型押しの深さが大きいと、接触面積は かなり減少される。一般に、接触面積は、壁装材面積の５０％以上、好ましくは 少なくとも６０％、最も好ましくは少なくとも７０％であるべきである。一般に 、接触面積が小さいと、より高い塗布量の粘着剤を必要とする。

剥離層は、壁装材ロールを接着剤が装飾表面層に移動することなく、かつ壁装材 製品のいかなる部分にも損傷を与えることな（巻き出すことができるいかなる材 料でありうる。剥離基材塗料または壁に貼り付ける前に除去される剥離ライナー として知られている別個の独立層等、従来のいかなる剥離層を使用することがで きる。製品の製造に更に費用がかさみ、取扱い及び貼り付けがより困難になり、 かつ壁装材の貼り付は後に、ライナーを処分せねばならないので、剥離ライナー を使用するのは好ましくない。好ましい剥離層は、装飾表面層上のシリコーン系 重合体、好ましくは架橋シリコーン重合体の被膜である。

剥離性は、例えばシリコーン系重合体被膜を使用する必要なしに、装飾表面層に 適切なテキスチャー／エンボス仕上げを用いることによっても達成される。

梱包材は、ロール中にまたはロール外への水分の透過に対する障壁となるいかな る材料であってよく、一般に合成重合体材料である。

適切な重合体フィルムには、ポリオレフィン、例えば、ポリエチレン、ポリプロ ピレン及びポリエチレン−ポリプロピレン共重合体材料またはＰｖＣに基づくも のがある。

一般に、ロールは、収縮包装される。通常の収縮包装はロールを完全に覆うこと ができ、または特に予防しない限り、梱包材の封止ディスクを設けることによる 封止を必要とする両端部の開口を残す。

また、他の適切な材料を梱包されたロールの両端に当てがって、ロールパッケー ジを封止すべきである。最も好ましいそのようなディスクは、粘着性である。

本発明は、ロール状壁装材含むパッケージを製造する新規の方法も提供する。こ の方法において、親水性基材材料のウェブの一方の面に装飾表面層を付与し、そ して他方の面に粘着剤層を付与し、そして製品ウェブを製品ロール中の隣接する 巻きの剥離面上に粘着剤層を支持して連続巻きのロールに巻き取り、次に、ロー ルをシール容器に収容する。前記壁装材は、湿潤膨張試験（上記に定義した）を 行った時に、乾燥面積ｄから湿潤面積Ｗにｄの少なくとも０．０１％面積が増大 するようなものである。ロールをシール容器に収容する時の壁装材の面積Ｘが以 下の範囲 μｍｙΔ≦Ｘ≦μ＋２Δ （上記不等式において、 ｙは−０，５〜０．　８の範囲であり、２は−０，８〜０．９５の範囲である） であることを特徴とする。

本発明の他の実施態様において、本発明の新規の製品に関し定義した範囲内の面 積Ｘを持っていても、持っていなくてもよい製品が、第一の方法の実施態様と同 じ工程から成り、水分の存在下に実施することを特徴とする方法によって製造さ れる。この方法において、巻取り、梱包する前のウェブの含水量が測定される。

含水量を測定した結果を用いて、製品中のウェブの含水量を変更するようにプロ セス条件を調節することができる。例えば、本方法は、巻取り工程の上流に乾燥 工程を設けてもよく、また乾燥工程の条件を乾燥工程の下流で行われる含水量測 定の結果として調節する。製品ウェブの含水量は、２３℃、５０％ＲＨでの平衡 含水量より高い。

この方法において、粘着剤被膜が、一般に水性または非水溶媒溶液またはエマル ジョンの形で、または熱溶融液として、または放射線（ＵＶまたは電子線）硬化 型で付与される。非水溶性塩の回避が環境的に望ましく、また゛複雑な溶媒回収 装置及び手順を設けることが避けられるので、粘着剤は水性であるのが好ましい 。また、水性系を使用することによって、水分も供給され、かつ工程中に給温及 び／または乾燥の余分の工程を組み入れることなく、最終製品の含水量の調節も 可能となる。好ましい粘着剤は、−・股に水性エマルジョンとして製造、供給さ れるアクリル酸エステル重合体である。適切な粘着剤を選択して、上に開示した 最終製品に所望の特性を達成することは、利用しつる重合体、付与速度及び粘着 剤の中から選択して当業者が自由に選択しつる問題である。

壁装材の含水量は、適切な技術によって測定される。最終パッケージ製品の分析 は、試料を例えばカールフィッシャ一定量にかけることによって行うことができ る。特に便利な方法は、赤外線センサ、例えばモイスチャー・システムズ製「ク ワドラビーム（Ｑａａｄｒａ　Ｂｅａｍ月を用いることである。これによって、 最終製品または製造中、例えば、加工ラインを移動中のウェブの含水量を測定す ることができる。

センサからの信号を検量して択一解析技術を用いるそれらの図形の定量によって 、絶対含水量を知ることができる。全親水性繊維含有量または他の成分の含有量 のパーセントとして、その結果の表示を公知のまたは分析的に測定した他の成分 の重量を使用して得ることができる。

以下の実施例は、本発明を説明するものである。

Ｋ立亘ユ １００ｇ／ｍ”の乾量を有し、５０％のセルロース、２０％のポリエステル繊維 及び主としてポリ酢酸ビニルバインダーから成る残りから成り、そして０．３％ の湿潤膨張率を有する「バリテスー（ＶＡＲＩＴＥＳＳ）Ｖ２７７．１００Ｊ　 （商標）カラ成ル基材層ニ、１００重量部のＰｖＣ樹脂、６７重量部のＤＯＰ可 塑剤、５０重量部の充填材、３５重量部の二酸化チタン、及び２重量部の安定剤 から成るＰｖＣプラスチゾル１１０ｇ／ｍ”を塗布した。被覆された基材の湿潤 膨張率は、０．２％であった。

このビニル被覆基材に、印刷を施し、そしてローン−ブーラン・シリコーンズか ら得られる触媒６２Ａ及び６２Ｂで架橋した乾ＭＯ１５ｇ／ｍ”のロドーシル（ Ｒｈｏｄｏｒｓｉｌ）　７３３４から成る剥離被覆を、印刷工程中に印刷した上 に付与した。印刷、被覆した基材を１００℃の温度、５０ｍ／分の速度で移動し ながら乾燥した。

次に、この印刷、被覆基材を通常の加熱型押機によって１００ｍ７分で型押し、 そして粘着剤被膜をローン−ブーラン・ケミカルズから得られる５０％の固形分 を有するパンタック（ＶＡＮＴＡ（：）　３０１アクリル系エマルジヨンから成 るアクリル粘着剤６０ｇ／ｍ”を８０ｍ／分で塗布した。このようにして塗布乾 量は、３０ｇ／ｍ”であった。

乾燥した後、この粘着剤被覆ウェブを乾燥工程後であるが巻取り工程前のウェブ に対して配設されたＩＲセンサによフて測定して、基材層及び粘着剤層の合計重 量に基づいて７％の含水量で大型のリールに巻取った。２３°Ｃ１５０％ＲＨで の平衡含水量は６％である。

小径の小売り用ロールに巻取った。即座の検査及び１月後までの検査において、 剥離性が良好であり、また製品に何らの損傷もなかった。これらのｌ０Ｘ０．５ ｍのロールにラベルを貼り、そしてポリオレフィンフィルム及び／またはＰＶＣ フィルムで通常のように収縮包装した。

種々の期間老化させた後の試験において、リールは、容易に巻き出すことができ 、種々の長さの壁装材を貼り付け、引き剥し、かつ再び貼り付けることが苦もな （、また損傷することなく光沢、エラグシェル、艶消しエマルジョン、ビニルシ ルクエマルジョン塗布面及びライニング紙に数回にわたって行うことができるこ とがわかった。

更に、製品は、２つの粘着剤塗布面同士がくっついた後でさえ損傷することなく 容易に分離することができた。

上述の壁面全てに対する以下の環境試験を、製品に行った。

４時間２０°Ｃの水蒸気層ｉ！（即ち、１００％ＲＨ）９時間周囲雰囲気（２０ °Ｃ）で放置 ７時間２０℃、６５〜７５％ＲＨで放置４時間２５〜３０℃、３０〜４０％Ｒ， Ｈで放置１２時間周囲雰囲気（１５〜２０℃、３０〜４０％ＲＨ）で放置製品を これらの条件で１４日間試験したところ、継ぎ目に泡立ちまたは膨張の何らの兆 候も見えず、また１５〜３０℃の温度、３０〜４０％ＲＨで１６時間の間に継ぎ 目にほんのわずかの収縮が見られた。この水蒸気条件は、浴室及び台所で見られ る非常に高い湿度を意味する。

この粘着性製品を、単に右手で押して、従来の壁装材の場合におけるような気泡 を容易に押し出すことによって、壁装材と壁との間から全ての空気を確実に排除 して壁面に貼り付けた。

この製品は、湿った壁装材よりも容易に切断、トリムすることができるという利 点があり、また壁に貼り付けている間に伸びないので、容易に調和することがで き、なんらの混乱もなかつた。

大ｍ主 実施例１に記載したと実買的に同じであるが、ＰｖＣプラスチゾル層を省略し、 かつ１６０　ｇ／ｍ”の重量の親水性基材層を有する壁装材を製造した。装飾表 面層を親水性基材層に直接印刷し、そして剥離被膜を付与した。

得られた製品は同じ試験を行ったところ、実施例１におけると同様に機能した。

国際調査報告 、＝ｈ、ＰＣＴ／ＧＢ　９２１０１６８５フロントページの続き （５１）　Ｉｎｔ、Ｃ１，Ｓ　識別記号　庁内整理番号ＥＯ４Ｆ　１３１００　 Ｂ　９１２７−２Ｅ１３１０８　Ａ　９１２７−２Ｅ Ｉ

Claims (20)

【特許請求の範囲】
1. １．順に、粘着剤層、親水性基材層、装飾層、及び剥離面から成り、一巻きの粘 着剤層は隣接する巻きの剥離面上に支持される、壁に隣接して位置する細片とし て貼り付けるためのロール状壁装材を収容するシール容器から成るパッケージで あって、前記壁装材は、湿潤膨張試験（上記に定義した）を行った時に、乾燥面 積ｄから湿潤面積ｗにｄの少なくとも０．０１％面積が増大するようなものであ り、かつパッケージ中の壁装材が μ−ｙΔ≦ｘ≦μ＋ｚΔ （上記不算式において、 μはｄ＋ｗ／２であり、 Δはｗ−ｄ／２であり、 ｙは−０．５〜０．８の範囲であり、 ｚは−０．８〜０．９５の範囲である）のような面積を有するパッケージ。
2. ２．親水性基材層が、親水性繊維から成る請求項１記載のパッケージ。
3. ３．親水性繊維が、セルロース系である請求項２記載のパッケージ。
4. ４．パッケージの含水量が、親水性繊維の合計量に基づいて少なくとも５重量％ 、好ましくは少なくとも７重量％、より好ましくは少なくとも８重量％である請 求項２または３記載のパッケージ。
5. ５．ｙが０．５〜０．５の範囲、好ましくは−０．２５〜０．２５の範囲である 前記請求項のいずれかに記載のパッケージ。
6. ６．ｚが０．５〜０．９０の範囲、好ましくは０〜０．８の範囲、より好ましく は０．２５〜０．７５の範囲である前記請求項のいずれかに記載のパッケージ。
7. ７．パッケージ中の壁装材の含水量が、２３℃お及び相対湿度５０％の条件下に 壁装材の平衡含水量より高い前記請求項のいずれかに記載のパッケージ。
8. ８．シール容器が、ロールを収容する熱可塑性フィルムから成る前記請求項のい ずれかに記載のパッケージ。
9. ９．装飾層が、プラスチック材料、好ましくはＰＶＣの層から成る前記請求項の いずれかに記載のパッケージ。
10. １０．剥離面が、装飾装に直接保持されるので、製品が自己巻取り型製品である 前記請求項のいずれかに記載のパッケージ。
11. １１．親水性基材材料のウェブの一方の面に装飾表面層を付与し、そして他方の 面に粘着剤層を付与し、そして製品ウェブを製品ロール中の隣接する巻きの剥離 面上に粘着剤層を支持して連続巻きのロールに巻き取り、次にロールをシール容 器に収容することから成り、前記壁装材は、湿潤膨張試験（上記に定義した）を 行った時に、乾燥面積ｄから湿潤面積ｗにｄの少なくとも０．０１％面積が増大 するようなものであるロール状壁装材含むパッケージを製造する方法であって、 ロールをシール容器に収容する時の壁装材の面積が以下の範囲 ｍ−ｙΔ≦ｘ≦μ＋ｚΔ （上記不等式において、 μはｄ＋ｗ／２であり、 Δはｗ−ｄ／２であり、 ｙは−０．５〜０．８の範囲であり、 ｚは−０．８〜０．９５の範囲である）である方法。
12. １２．水分の存在下に実施し、巻取る前のウェブの含水量を測定する請求項１１ 記載の方法。
13. １３．含水量を測定した結果を用いて製品中のウェブの含水量を変更するように プロセス条件を調節する請求項１２記載の方法。
14. １４．乾燥条件を含水量測定の結果として調節する含水量測定工程の下流に乾燥 工程を設ける請求項１３記載の方法。
15. １５．接着剤を水性組成物として基材に塗布し、そして粘着剤被覆基材を引き続 き乾燥する請求項１２〜１４のいずれかに記載の方法。
16. １６．親水性層が、親水性繊維、好ましくはセルロース系材料から成る請求項１ １〜１５のいずれかに記載の方法。
17. １７．含水量が、親水性繊維に基づいて少なくとも５重量％である請求項１６記 載の方法。
18. １８．装飾表面層が、予備成形したフィルムを積層することによって、また好ま しくは液状組成物、好ましくはプラスチゾルを付与することによって、親水性基 材材料ウェブに付与された、ＰＶＣから成るのが好ましいプラスチック材料層か ら成る請求項１１〜１７のいずれかに記載の方法。
19. １９．剥離層を装飾表面に直接付与して、製品ウエブに剥離面を設け、かつウェ ブがロールに自己巻取りされる（独立した剥離シートを有さない）請求項１１〜 １８のいずれかに記載の方法。
20. ２０．親水性基材材料のウェブの一方の面に装飾表面層を付与し、そして他方の 面に粘着剤層を付与し、そして製品ウェブを製品ロール中の隣接する巻きの剥離 面上に粘着剤層を支持して連続巻きのロールに巻き取り、次にロールをシール容 器に収容することから成り、前記壁装材は、湿潤膨張試験（上記に定義した）を 行った時に、乾燥面積ｄから湿潤面積ｗにｄの少なくとも０．０１％面積が増大 するようなものであるロール状壁装材含むパッケージを製造する方法であって、 前記方法を水分の存在下に実施し、かつ巻取る前のウェブの含水量を測定するこ とを特徴とする方法。